162 冷たい校舎村3-1
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メアリーに7人が投票した。
ケイイチに1人が投票した。
メアリーは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
ヒナコが無残な姿で発見された。
現在の生存者は、ケイト、ナナオ、ナユタ、チアキ、ゴロウ、ケイイチの6名。
────キーンコーンカーンコーン……
(#0) 2015/06/26(Fri) 00時頃
[午後8時50分。
時の凍った校舎に訪れた二度目の夜にも、チャイムは鳴った。
色とりどりの照明に彩られた、光に満ちた校内。
対照的に、深く、黒に染まった窓の外。
そして、また。
君たちの友人が二人、消えたね。]
(#1) 2015/06/26(Fri) 00時頃
[チャイムが鳴るたび、誰かが消える。
君たちは、この世界と、君自身と、向き合うべきだ。
── 冷たい校舎はまだ、その口を固く閉ざしたまま。]
(#2) 2015/06/26(Fri) 00時頃
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[ちょっとだけ、休んでから行こう。>>3:247 そのつもりだったのに、気が付けばその姿勢のまま寝入ってしまっていた。]
……え、うわ、嘘。 めっちゃ、寝てた……
[目が覚めて、愕然とする。窓の外は、すっかり暗くなっていた。 でも、眠ったおかげで、少し気分もすっきりとした気がしている。 ぐ、とひとつ伸びをして、今何時だろ、って時計を見て。 針の指し示す時刻に、秋野は、凍り付いた。
──同時に、チャイムが鳴る。>>#0]
(0) 2015/06/26(Fri) 00時頃
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― 3階 ―
[頭痛。頭痛。さっきから幾度も苛む痛み。 万里を探すつもりで、階の端から端まで探し回る歩みも鈍る。
>>#0そうしていれば、何度目だろう。チャイムの音だ。]
また、だ……。
[ここまで来れば俺でも分かる。 また、きっと、誰かが。
そう思ったのは覚悟か諦めか。 とにかく、収穫が一向に無いこの場を移動しなければ何も始まらない。
向かうは階下。 ――何故なら俺は、未だ、この校舎は3階立てだとそう思い込んでいたから。**]
(1) 2015/06/26(Fri) 00時半頃
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[一旦戻る。その言葉>>3:279に、小さく息を吐いて、 そんな自分が情けない、けど、どうしようもなく救われた、気がした。
どこか、ふわふわと落ち着かない足元に、 今までで一番、慎重に、慎重に、階段を降りていって、 その途中、聞こえた言葉>>3:295に、 不意に、意識が引き戻された。咄嗟に、笑う。]
ううん、大丈夫。心配させて、ごめん。 それより、ひなが──
[様子がおかしくて、そう、言おうとして、 また、鳴るはずのないチャイム>>#0が、 紡ぎかけていた言葉を遮っていく。
頭の中で、チカチカと何かが光る。 ぞっと、背筋を這うものがある。 体温を、奪い去っていく。
ああ、違う。あのチャイムは、もっと、大切な何かを──]
(2) 2015/06/26(Fri) 00時半頃
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……どうしよう、織部、
[声が震えるのを、抑えきれなかった。
"チャイムが鳴るたび、誰かが消える"
誰も、はっきりとは言わなかったけれど、 薄々、なにか、気付いてたんじゃないだろうか。 聞き慣れたはずの音が、恐ろしく不吉な何かのように、]
みんな、探さないと、 とりあえず、教室──、
[あたしを、あたしの幸福だった毎日を、蝕んでいく。]
(3) 2015/06/26(Fri) 00時半頃
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[辛うじて生きている脳みそをひっぱたくようにして、 導き出したのは、そんなひとつの提案。
一回集まろう、って、言ってたもんね。 みんな、いるよね。何慌てて、って、笑ってくれる、よね。
更に階下へ、あたしたちの教室へ、 その道程を辿ろうと、足を踏み出す。
──4階から、教室への道を辿るとき、 その間には、風子の消えた階段や、下駄箱や、 そして、ほんの昨日、どうしたって開かなかった、 昇降口。あたしたちが毎日通る玄関が、ある。*]
(4) 2015/06/26(Fri) 00時半頃
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ん、任された。
[万理のことを七尾と織部に頼まれれば、短くそう言って頷いた。そのまま、去っていく二人の背中を見送る。
二人が階段を下りていく音が聞こえなくなれば、辺りは静寂に包まれる。一人きりの廊下に座りこんで、考えてしまうのはやはり万里のことで。
どうして、万里のことがこんなに気になるのだろう。こんなの、俺のキャラじゃない筈なのに。ちょっと懐いてくるクラスメイト。それだけだったのに。
きっと、羨ましかったんだ。兄のことが大好きだと話す万里と、その万里に懐かれている兄が。そして、たとえ偽りの兄としてでも、その好意が自分に向いているのが嬉しかった。 今まで愛されてこなかった俺が、初めて誰かに愛された、みたいで。あくまでそれは兄に対する好意で、きっと偽物なのに。]
(5) 2015/06/26(Fri) 00時半頃
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[それでも、頼ってもらえるのが、懐いてくれるのが嬉しかった。そうしてくれる万里を、出来る限り、大切にしてやりたいと思った。 でも、いつの間にか…この世界の校舎に来てから、"おにいちゃん"としては嫌だ、と。そう思うようになってしまった。 その方が、万里にとってもいいはずだ、と。そう思い込んで。その結果が、さっきの拒絶なんだろう。]
…何、やってんだかな…。
[そう言って溜息を吐いたけれど、先ほど言ったことを後悔する気には、なれなかった。]
(6) 2015/06/26(Fri) 00時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/26(Fri) 00時半頃
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[――しばらくの間、ずっとお化け屋敷の入口で待っていたが、いつまで経っても万里は出てこない。 もう既に、外はすっかり暗くなっている。 いい加減中に入って探した方がいいだろうか。もしかしたら、出口を探しているけど、見つからなくて震えてるとか。そう思ったらいてもたってもいられなくて、立ち上がった。その時、]
……万里…?
[周りには誰も居ないはずなのに。それなのに、風のようなかすかな囁き声が聞こえた。 それは、彼女からの別れの言葉。それをしっかりと聞き届けてから、微かに口角を上げて、微笑んだ。 彼女には聞こえないかもしれないけど、そっと口を開く。]
…馬鹿、当たり前だろ。こちらこそ、だっつの。
[良かった。万里は…しずくはもう、大丈夫だ。 ああ、でも、帰らなきゃいけない理由が出来てしまった。 今はもう、この世界を対して楽しいとも思えないから、別にいいんだけど。]
(7) 2015/06/26(Fri) 00時半頃
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…………
[あてもなく歩いたはずだった。 それなのに、目の前にあるのは幼なじみの家。 小さい頃には確かに遊びに行ったけれど、学年が上がるにつれて行かなくなった家。
それが目の前にあった。]
忘れてなかったんだな
[ポツリとつぶやき、携帯を取り出す。二つ折りのそれを開いてひなこ宛のメールを作成して、]
……
[パタリ、と閉じた。*]
(+0) 2015/06/26(Fri) 00時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2015/06/26(Fri) 00時半頃
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[がたん、と、とても乱暴に扉を開けて空き教室を飛び出す。 教室に行かなきゃ、と思う。恵冬に、約束したのだから。 だけど、そうして飛び込んだ教室に人の姿はない。 一瞬、頭の中が真っ白になる。 保健室も見に行ってみるけれど、其処にも人の姿はない。上の階も見に行った方がいいんだろうか。 教室の横を抜けて、階段の方へ走り出そうとして、前方に人影を見つけてどきりとする。 けれど、直ぐにそれが誰か気づいて、秋野は彼らに向かって声を投げる。]
っ、那由多、朱美ちゃん! けいちゃんと、…ひなちゃんは……!?
[たぶん、そんなに切羽詰まった焦った声で、2人に問いかけるのなんて、初めてだった。 そして、彼らに気をとられていて、秋野は気づかない。 秋野が立ち止まった横。 正面玄関、そこのガラス戸に寄りかかるようにして、また新たに、ひとつのマネキンが増えていることを。>>3:292*]
(8) 2015/06/26(Fri) 01時頃
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[恵冬の呼びかけには、返事が戻ってくる気配すらなかった。 薄ら寒さすら感じる廊下を歩みながら、ぶるっと小さく身震いする]
ロビンちゃん、いったいどこに……。
[何も見逃さないように、廊下の様子に目を凝らした。 その瞬間、視界の端で微かに揺れたのは、吊り下げられた折り紙の輪。
びくりと足を止め、行く先で揺れるそれを見守る。 なんだろう、という不安への回答は、頬を微かに撫でた空気として現れた]
(9) 2015/06/26(Fri) 01時頃
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……風?
[どこか、窓が開いているのだろうか。 少し拍子抜けした気分で、風が流れてきた方向を見遣る。
チャイムの音が響き渡るのは、その直後>>#0
葬式を知らせるみたいな不吉な響きに、どうしようもなく体が強張る。
思い出すのは、血だまりに沈む風子のマネキン]
(10) 2015/06/26(Fri) 01時頃
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やだ、どうして……。
[今このタイミングで、チャイムが鳴るのだろう。
窓の外は暗い。 こんな時間に、チャイムなどなるものだったろうか。
――今の時間は、いったいどれくらい?]
ろ、ロビンちゃん……。 どこ?
[折角奮い立たせた気持ちが、風船みたいに爆ぜてしぼんでしまいそうだった。 足が震える。
でも、きっとひとりぼっちでいるのであろう彼女を、見つけなきゃ]
(11) 2015/06/26(Fri) 01時頃
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[自分の足音が、まるで足を引きずってるみたいに重く聞こえる。 少し歩けば、目の前に開かれた窓が見えた。
そっか、風はあそこから流れてきていたんだ……。
疑問は解けたのに、不安が増してゆくのは何故だろう。 喉元まで込み上げた恐怖で、息が詰まって窒息してしまいそうだ。
あそこに行くべきじゃない。 そう直感が訴えるのに、足は機械的に動き続けて]
(12) 2015/06/26(Fri) 01時頃
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[窓の外、身を乗り出して覗いた景色に広がるのは――]
(13) 2015/06/26(Fri) 01時頃
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――っ、や、だ。
[全ての物音が、止まってしまったみたいだ。 髪を揺らしてく風の感触も、もう他人事みたいに遠い。
掠れた声で呟いて、ずるりと窓の脇に座り込んだ。 口元を押さえて、壁にもたれかかりながら項垂れる。
見開いた瞳の先、見えるのは硬く冷たい廊下のはずなのに、今見た光景が目に焼き付いて消えない]
(14) 2015/06/26(Fri) 01時頃
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[ふわりと広がる、薄いブラウン。 闇の中にしらじらと浮かぶのは、制服を胸元まで赤く染めた、一体のマネキン>>3:303
傍らに転がるナイフが、矢羽みたいに側に転がっていた]
……うそ。
[冗談だって、この状況が見せた性質の悪い冗談だって、誰かそう言ってほしい。 現実を拒否するみたいな言葉が零れ落ち、がくがくと震える自分の体を抱きしめた]
(15) 2015/06/26(Fri) 01時頃
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[ねぇ、ロビンちゃん教えて。
一体誰が、哀れなコマドリを殺したの……?**]
(16) 2015/06/26(Fri) 01時頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2015/06/26(Fri) 01時半頃
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―現実世界・自室―
[ ―――寝覚めは最悪、だったと思う。 消えてくれない、おとうさんと、声と。光と。 裂かれる様な、痛みと。せりあがるなにかと。 それに耐えきれなくて、大丈夫、になれなくて。 ずっと、うなされていた、気がする。
…そうして覚醒した原因は、あの日の様なノック音。 ]
(+1) 2015/06/26(Fri) 02時頃
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[ やだな、ちょっと、ノック音は苦手なのに。 あれから自室の扉は開きっぱなしなのに、 何時の間に、閉めちゃったんだろう。
ぺたぺた、素足のまま、扉を開いて、 ]
………おかーさん? かえってきたの?
[ カレンダーを見て、丸印、裁判所って赤文字。 それにしたって、窓の外がこんな暗くなる時間まで、 やってないんじゃないかなと、思うけれど。
疑問符を浮かべつつも、 目の前、自分とあまり変わらない身長の母は、 …やっぱり少し、やつれたままだった* ]
(+2) 2015/06/26(Fri) 02時頃
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[ 数分後。 クローゼットから服を引っ張り出しながら、 先程起こして来た、母の話を思い出す。 ――ひなこ、うなされてたみたいだった、って。 本当にそれだけで、拍子抜けも、したけれど。 悪夢みたいなものを見ていた自分にとって、 それは現実に引き戻してくれた、声で。
…不安そうな様子の親を見て、"大丈夫"って。 何故かいつもの呪文は言えなかったから、 じゃあ、気分転換に外に出るね、って。 言葉に甘える様に、背を撫でて、今に至って。 どうせなら、食べ物でも買って帰ろうかと思った。 罪悪感、やっぱりまだ、つもってるから。 ]
(+3) 2015/06/26(Fri) 02時頃
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[ そうして、着替えている最中、気付いたこと。 ふと鏡を見て、わたしもやつれたなあ、って。 それだけじゃない。あの悪夢の様ななにかの、痕跡。 ]
…うわあ………。
[ 白い喉元に、横一閃、と表現するのが正しい。 真っ赤な線がくっきり見えて、うえ、って声を上げる。
血は、出てないみたいだけど、 見ていてなんだか、とても痛々しい。 裂かれたみたいだって、感じてしまう、くらい。
……刃は、いたかったなあ。って。 そう、思ってしまったから、思い出してしまったから。 ストールもついでに、引っ張り出しておいた* ]
(+4) 2015/06/26(Fri) 02時頃
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[ そうして、玄関前の鏡で念入りに首元を確かめて。 パンプスをはいて、財布も携帯も持って。 いつも通り、扉を開けて、 さあ何処へ行くか、って。そう、思った、んだけど。 ]
……、
[ ―――目の前にいる人物>>+0を見て、 そんないつも通りが全部、飛んで。 代わりに、あのマネキンが出てきて、しまって。 ]
(+5) 2015/06/26(Fri) 02時頃
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[ 口は、どうにか開いたんだけど。 ]
………、…
[ なんにも、言えなかった。名前すら、出なかった。 目の前の人とあの光景が同時に来て、 嬉しいのか、ごめんなさいって気持ちなのか、 それすらも、良く、わからなくなってるけど。 でも、きっと今のわたし、 泣きそうな顔に、なっているんだろうなあ、って。 それは、感じていた** ]
(+6) 2015/06/26(Fri) 02時頃
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