181 アイスソード伝記
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時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
サイモンが無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、オーレリア、サイラス、アシモフ、カイル、アンタレス、イワンの6名。
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きん と、 空気が冷えた。
(0) 2016/01/23(Sat) 07時頃
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主の最期の力もてふるわれた剣の切っ先は、 深々と彼の体をつらぬき、 その心臓を、ふたつに別けた。
き き 、と、切り口が凍える音を立て 冷気を吐き出す剣は、 そのまだ弱弱しく脈打つやわらかな心臓を ぴきりと、硬く硬く、凍りつかせた。
(1) 2016/01/23(Sat) 07時半頃
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きりきりと、きりきりと、空気が冷え、温度が下がり、 氷りついた領主の足元から きちきちと氷をすりあわせる音を立てながら 円形に、霜柱が広がる。
(2) 2016/01/23(Sat) 08時頃
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きしきしと、土に生えた霜柱がいびつに軋む。
(3) 2016/01/23(Sat) 08時半頃
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きしきしと軋みながら温度を下げる閉じられた氷室から 外部へと最初に現れた変化は、まず地面だった。
ぴし と微かな軋みをあげて 土が僅かに身をもたげる、 その後のほんの僅かの静寂のあと
(4) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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─── 剣の振り下ろされるよりも速く、
空気が裂けるような悲鳴をあげた。
(5) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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はじめにおきた足元の変化に集っていた兵が 何事かと視線を下げる。
そうして、その動作のために、 彼らは逃げる隙を永久に失した。
(6) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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ぱあん。とはじけるような何かの音があり 水を含んだ濃い茶色の土の表面が ひび割れたかと思えば、瞬過に白が走りぬける。
──土の下より顔を見せた霜柱は成長を続け 兵らの鉄靴を縫いとめ、張り付き、 また互いに身を繋げて大地の表層を覆った。
下草がしなやかさを忘れ硝子の用に尖り、 木々すらも内側に抱いた水を凍らせて蒼ざめた。
(7) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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夕刻を過ぎた暗がりの中で 曇天を見上げた誰かが、 死だ。と言った。
冷やされた空気の中をちらちらと白いものが降る。
雨となるべき水は凍り、 吐き出された人の息に溶けることすら無く 空を仰いだ者の頬へと積もる。、
(8) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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雪と呼ばれる白さを見たことがあるものは幾人だったか。
知識のあるものは驚愕に 無知のものは未知の恐怖に
それぞれが襲われる間に、 冷気は彼らの思考ごと命を凍らせた。
(9) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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走り抜けた白は動くものらの足を、 動きを染み入る針で縛りつけ、痺れさせ、 やがてその痛みすら奪い去っていった。
死神の手に撫でられた森には 温度を失った氷像のみが立ち並ぶ。
(10) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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白は人を、村を、城を、 森を、山を、大地を、 湖を、川を、滝を、区別もなく呑んだ。
瞬く間に水源たる湖を瞬く間に凍りつかせ、 川の流れるよりも疾く氷を走らせ 滝の落ちる姿そのままを白い壁と成した。
(11) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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空に逃げた鳥すらも寒波の矢で射落とし、 白は平地を平らげて山裾にまで至った。
かつて、氷の剣のあった城も。
その城下までも、みな等しく 氷のうちに鎖した。
(12) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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西暦973年、春。
たった一本の剣から発せられた巨大な寒波は、 緑の園を完全に飲み込み、
白の国 アルビオンへと、塗り替えてしまった*という*。
(13) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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大地は凍て、氷が地を這っている。 凍った地面、凍上により道は悪路となった。
吐く息はすぐさま凍り、夜ともなればその寒さは人を殺す程。 山を越えようと入った者たちは行方が知れない。
かの地に立ち入る者は、誰一人としていない。
――― レグルス風土記より抜粋
(14) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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■西暦973年
ウィリデ家の戦を最後に以後400年、 氷剣の記述は失われている。
他文献から見るに、アルビオンの風土は 11世紀初頭時点で極地に等しく、 氷剣を用いた戦が原因として形成されたものだろう。 長い歴史の中でもエアによる戦争被害の中でも大規模なものと分類される。
(15) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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当時、極地開拓が可能であったかと言えば、 答えはほとんど否。
極地開拓を可能にするような、 この当時に確認できる強力なエアは 例えば、アウァールス家の炎槍であるが、 アウァールス家が氷剣を手に入れたという記載は無い。
至る理由で革命、戦争が続いたこの時代。 強力な武力となり得る氷剣が あらゆる文献に記載が無いところを見ると、
一つの可能性として 極地状態が改善化されるまで 氷剣は戦場に留置されていた…と考えることも出来る。
(16) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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14世紀後半、商家にまつわる文献にて記載がされるまで、 氷剣の歴史の空白は続くが
氷剣が極地の中留置されていたとして
その当時、果たして誰がどうやって発見したのだろうか?
(17) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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(18) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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―西暦1347年―
(19) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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[時は経た。 アルビオンの地に、かつての極地の勢いは無い]
(20) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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[それでも未だ大地は白く、 霜の走る大地は褐色で緑は無い。
寒さに死んだ木々は、 霜の薄くなったところから倒壊しはじめているものもある。]
[市街地跡。 凍りついていた家の残骸の中は野党の餌食となって、 何から何まで奪われた。]
(21) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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[万年の冬はゆるやかに過ぎ、氷は融けつつある。 それでも未だ、そこに命の面影はない。
霜の割れる音すら聞こえそうな静寂が辺りを包んでいた]
(22) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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[―――凍てついた地面を、 音もなく三匹の白い鼠が走っていく。
雪のような毛を膨らませて、 引くつかせた鼻を左右に振って。 僅かな白い息を吐きながら通っていくのは もぬけの殻の家の中、冷えきった黒い瓦礫の山。
右往左往と走る鼠の走る大地は、 茶の色から黒色へ、灰色から白色へと変わっていく。]
(23) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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[やがて辿り着いたのは凍った土地の中心部。 そこに奇妙な形の氷山がそびえたっていた]
[静かだった氷の世界。 その真ん中に立つ高くそびえる氷から、 ひるる、と甲高い音が笛のように鳴っていた。
融けたり風化した名残なのだろうか。 氷の隙間にはわずかなひびが生まれていて、そこから風が漏れ出て笛のような音を僅かな鳴らしていたのだった。
氷の分厚さはそのか細いひびからも察することが出来る。 これを打ち破るのは、人間の労力だけでは不可能だろう。]
(24) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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[その氷山の前で鼠達は鼻を再び引くつかせる。 やがて、僅かに風の通るその小さな隙間に体を潜り込ませた。
隙間の先に行くほどに寒くなる。 寒さに膨れそうな毛を寝かせて通り抜けた先には
――ぽっかりと小さな空間が出来ていた。]
(25) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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[中央には、蹲る様に青白い人影がある。
剣を胸に突き立てて、自害した男。 …傍から見れば、それは実に精巧にできた氷像のようだった。
それ以外は何もない。 まるで時間が止まったような空間だった。]
(26) 2016/01/23(Sat) 15時頃
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