246 とある結社の手記:9
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─ 朝 ─
[イヴォンの部屋で遺書を見つけて、読んで。 一人で泣いて、そして部屋に戻った。
今日も誰かが死ぬ朝だ。 きっと、死んだ朝だ。
朝起きて、生きている。 また扉を叩く結社員のノックの音は聞こえない。 そんなことを確認して体を起こした。
つい先日までは考えもしなかった異常。 それがあたかも日常のような顔をしている。 人の死が、ひどく濃密に辺りを取り巻いている。]
(50) 2018/08/03(Fri) 01時頃
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[廊下に歩み出て、また隣の部屋のドアを見た。 もう身の安全を案じられることも、案じることもない。
不吉なほど静かな廊下を歩いた。 今日は誰が。捜し歩く足が、ノアの部屋の前に止まった。 鉄錆の臭いが流れ出ている。]
…………………… ノア?
[確かめるように、少し信じがたいものを問う声色で。 動かなくなってしまった友人の亡骸を見た。 彼”だったもの”には、既にシーツが掛けられている。>>29]
(51) 2018/08/03(Fri) 01時頃
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………っ…、
[むせ返るような血の匂い。それに手で鼻を覆って。 ふらりと、覚束ない足取りで彼の元へ歩み寄った。そうして半ば崩れるように彼の傍らに座り込む。
震える手でシーツを捲れば、顔が見えた。血に汚れて、それでもいつもと変わらないような穏やかな死に顔が。
彼は昨日、ピスティオが人間で良かったと言った。>>4:252 名前を書かずに済むのが良いと言った。 そんな彼の名前を自分はきっと書いただろう。今日があればきっと今日、紙にその名を記しただろう。
自分は既に、友人の死を望んだ存在だ。 だから嘆く資格などない。彼の死を悼む資格などないと知りながら、溢れる感情が雫となって額を伝った。嗚咽を零すことはない。歯を食い縛って声を殺しながら、涙だけを流している。]
(52) 2018/08/03(Fri) 01時頃
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……………… ばか 、
[暫くして、ぽつと落ちたのは呟きにも似たひと言。]
(53) 2018/08/03(Fri) 01時頃
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ばかやろ。 … なんで、名乗ったのさ。 なんで、占い師だなんて名乗ったんだ。
なんで 、…───
[なんで。なんでみんな死ぬんだ。なんで。 あの時、ユージンが言ったみたいに、みんなで逃げ出していれば。助け合って逃げていれば。 彼らはみんな、まだ生きてただろうか。]
(54) 2018/08/03(Fri) 01時頃
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[性格の穏やかな彼とは、喧嘩などしたことがなかった。 何か言っても、困ったように穏やかに笑って受け流される。 敵わないなと思ってた。
この宿で初めて、酔いが回るほどに共に酒を飲んだ。 あの時の彼の笑顔を、今も覚えている。]
ノア、
( …… ごめん。 )
[謝罪は唇の形のみで紡いだ。 結局、ベッキーに言われた仲直りは出来ないまま終わってしまった。…無論分かっていたことだけども。
でもこうして突きつけられるのは辛い。 心が、人として残されたままの部分の心が軋んだ。]
(55) 2018/08/03(Fri) 01時頃
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…、また 、な。
[流れた涙を拭い、立ち上がる。 丁寧にシーツを掛け直し、いつものように、別れる時のように軽い挨拶を彼へと掛けた。また。……といっても、死んで彼と同じところに行ける保証はないけど。
重い足取りを階下へと向かう。 ロビーからはもう、人の気配がし始めていた。*]
(56) 2018/08/03(Fri) 01時頃
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─ ロビー ─
[ロビーに降りれば、既に数人が集まっている。 と言っても随分人数は減ってしまったから、これで大体全員か。
モンドが連れていかれるのには、顔を出さなかった。 恐らく彼がもっとも顔を見たくない相手は自分だろう。 そう考えてのつもりだが、気遣いと呼べるかどうか。]
…。おはよう。
[パティ>>32に挨拶を返してみたけど、彼女にも聞いて貰えるやらどうか。にこやかにではなく、でも今日は険のない穏やかな声で挨拶のみ向けて、いつものソファの傍らに座った。]
(58) 2018/08/03(Fri) 01時頃
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[モンドの結果を伝える、”霊能者”それぞれの言葉。 そうかと頷いて、口を開く。]
一応伝えておくっス。 ルパートさんは人間だよ。 希望があったんでね。そのまま占った。
[これもどれだけ聞かれるか分からないけど。 念のため、メモに書きつけておいた。 これなら席を外している人がいても、分かるだろうし。]
(59) 2018/08/03(Fri) 01時頃
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ああ、お茶ありがとう。ロイエさん。
[ロイエがお茶を配る>>46のには礼を言って。 受け取ってから、首を巡らせた。]
ベッキー? 何か手伝おうか?
[そういえば、初日はキッチンで賑やかに料理をしたっけ。 そんなのも随分と昔の話みたいだ。 ぼんやりと思いながら腰を浮かせて、彼女の傍に。 特に何もないなら、また戻るつもりであるのだけど。]
(61) 2018/08/03(Fri) 01時半頃
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[小さな声で耳打ちした。 あの時はやっぱり、こんな風に他愛のない話をした。 あの時みたいに笑いあえたらいいのに。 そんなことを思う顔が、少し歪んだ。**]
(62) 2018/08/03(Fri) 01時半頃
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[パティからは、微妙な笑顔になりきらない表情が向けられた。多分、こっちから向けた表情も似たようなものだっただろう。挨拶にうん、と頷いて彼女の言葉を聞く。>>63]
その前に…、ちょっとごめん。 先に言わせて。
パトリシア、昨日は言いすぎた。ごめん。 俺っちどうしても、イヴォンさまのことが大事でさ。
[そう告げて、彼女へと頭を下げた。 彼女に対して苛立ったのは本当、別にその全てが消えたわけでもない。けれどきっとそれはお互いさまだったのだろう。そう思うだけの理性は、一晩を経て戻った。]
…多分、お互いに。 ちょっと頭に血が上っていたよな。
[だからと最初に、謝罪を置いた。]
(103) 2018/08/03(Fri) 22時半頃
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最後の人狼は、リンダさんの可能性は高いと思うよ。 正直、他はあんまり…思えないけど。ただ、
[残る候補はベッキー・スージー・ラルフになるか。 何となく彼らの顔を見渡して首を横に振る。]
ただ、ううーーーーん……
(104) 2018/08/03(Fri) 22時半頃
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ピスティオは、一度唸ると少し顔を顰めて、
2018/08/03(Fri) 22時半頃
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その可能性が一番高いとは思ってる。 思っているんだけどさ……、その。
ノアが人間だったから。 結局のところ、奥様もノアも人間だったろ? まあ、俺っちと。 占い師を名乗った全員が人間で、さ。
じゃあ実際、人狼が必ず名乗り出るのかとかなんか… 良く分からないなって思ってしまったのも、現状でさ。 だから……、うん。ごめん。頭ぐるぐるしてる。
ぐるぐるしたままの可能性、でしか言えない。 言えないけど、そうじゃないかとは思ってる。
[そう結論して、頷いた。]
(105) 2018/08/03(Fri) 22時半頃
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[やがてベッキーの怒声が響く。>>86 ばん!と大きな音が響いて、らしからぬ彼女の激情を見た。
続いて吐き出される言葉>>87は弱い。 思わず立ち上がった。 どうしても放っておけなくて、傍らへと歩み寄った。]
… ベッキー、ベッキー。
[それより先に彼女の父の言葉>>91が届くか。 うん。と、思う。言い過ぎなのだ、分かってる。 それは昨日の自分のように、でも、どうしても抑えきれなくなることがある。だから余計に放っておけない。
慰めるように、宥めるように彼女の背に片手を置いた。そうしてぽん、ぽんと優しいリズムで撫でてやる。]
(108) 2018/08/03(Fri) 23時頃
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そりゃあ、死んでください。はいそうですかって死ねるなら、こんなことにはなっていないもんな。
…単純に必死、なんじゃないの。 モンドさんも必死に見えたし。
結局のところ、どっちも必死に足掻いてんだろ。 この檻の中でさ。
[だから今も怖いとは思っているけど、やっぱり憎いだとか殺してやりたいだとかいう感情は沸きにくい。だってみんな、親しい顔だ。人狼と言われても、どうしても情が先に立つ。
パトリシアとスージーとの会話、人狼の目的。そんなものを聞きながら息を吐いた。多数決。今日もまた、そんな残酷な紙切れが誰かを殺す。]
(131) 2018/08/04(Sat) 00時半頃
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…うん。
俺っちはいいけど。 ベッキー、大丈夫かい? ……、…
[痛ましいものを見る目で、彼女へと視線を落とす。 もう限界なのだろう、色々と。全部。>>126
自分が昨日、限界を迎えたように。 多分。イヴォンの部屋で遺書を見つけて、一人思う存分に泣いてなかったら今もきっとダメだった。感情を想い切り吐き出せたから、今は少しだけマシになってる。
彼女だってそうだろう。 だから感情の爆発を責める気持ちには、どうしてもなれなかった。そうしてどこか思い悩むように、ベッキーに視線を落とし続ける。]
(136) 2018/08/04(Sat) 00時半頃
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そっか。… いや、大丈夫ならいいけど。
[歯切れ悪く返せば、案じる表情が向けられる>>140 どうも今、こうした顔を向けられるのには弱い。やっぱり少し、心が不安定になっているのかも知れなかった。一度言葉に詰まって、黙ったまま首を横に振る。]
…────、あ。 あー…、ごめん。 そんなんじゃないよ。俺っちは大丈夫だ。
まだ、こうやってくれる人も居るし。
[大事な人も、弟のような子どもも、友だちもみんな失ったけど。それでもまだ大丈夫、踏みとどまっている。そう自分に言い聞かせるみたいに思う、思ってるけど。]
(150) 2018/08/04(Sat) 01時半頃
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…… ベッキー、
[呼びかけて、また躊躇うような沈黙が落ちた。 思い迷うようにした後に、密やかな声で耳打ちをした。]
(151) 2018/08/04(Sat) 01時半頃
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[小さな声で耳打ちしたけど、怒られるかなって顔でベッキーを見た。怒られても仕方ないような気も、ちょっとした。
でも彼女を心配しているのも本当だ。ひどくこの場は異常で。このままじゃ、身体より先に心が壊れてしまいそうな気もしてしまうから。]
(155) 2018/08/04(Sat) 01時半頃
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ええ? そうかなあ。結構頑張ったんだけど。
[ヘタレなりに。ほんの少し、冗談めかして伝えれば小さく、ささやかにでも笑いあえただろうか。>>163]
(168) 2018/08/04(Sat) 02時半頃
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[思い、迷って。ベッキーに耳打ちをした。 そうして返った言葉にピスティオは瞬いて、それから少し笑った。
手にしている二枚の紙。 それを思えば、明るく笑いあえる状況でないことは知っている。痛いほどに分かっているけど。それでも今この時だけ、ほんの少し心が明るくなるような*気がした。*]
(173) 2018/08/04(Sat) 03時半頃
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