人狼議事


171 獣[せんせい]と少女

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視点:


【人】 飾り職 ミッシェル

 ― 遠い旅路を経て ―

[ びゅうびゅう、風が耳元で音を切る。>>29
 下を見ると物凄い速さで緑が流れて行って、
 でも風の加護のお陰で、寒かったりすることもない。

 何もない、と言われても、わたしは首を横に振らなかった。
 何かあるから行くんじゃない。
 行きたいのは彼の故郷だから、だもの。

 昔、何人かはこんな風に行きたいって言ったのかな。
 そんな風に考えるけど、オズウェルと一緒にいた少女に
 嫉妬してるみたいで、やっぱり口を噤んでしまった。

 きっと彼は、その優しい掌を何度も差し出しただろうから。

 ( 今は、わたしのことしか見ていないのにね。 )

 こんなことを考えるのが可笑しいと分かってるのに、
 一度考えてしまったら、どうしてもそれを拭えなかった。 ]

(67) 鯖 2015/10/18(Sun) 01時半頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ 北の遠くの地まで、冬の色を追い掛ける。
 いつもだったら一晩でどこにでも着いてしまうのに、
 今回ばかりはびっくりするくらい、遠いみたい。>>30

 寒くなるからと暖かいコートを買ってくれて、
 似合うかしら、とくるんとその場で一回転してみたり。
 袖を手の甲に掛けて、口を隠して上目遣いしてみたり。

 食べたくなったら揺り籠の中で食べて良いと言われたけど、
 彼に飛ぶのをやめてもらって、二人でご飯を食べた。
 一緒に同じ物を食べていたかったし、
 わたしがご飯を食べている時の顔を見ていたかったし、
 食べきれなかったご飯を口を開けて待っているんだもの。

 北に向かうにつれて、町も段々となくなっていって、
 宿に泊まらずに彼の暖かな羽毛の中で寝るようになった。
 とくとく。とくとく。
 彼の命の音を聞いていると、すぐに眠くなってしまう。
 眠るのが勿体ないと思うのに、また意識が、ふわり、ふわり。* ]

(68) 鯖 2015/10/18(Sun) 02時頃

【人】 飾り職 ミッシェル

 ― 風の谷 ―

[ 風が頬を撫ぜ、優しくわたしを起こしてくれる。
 ぱちりと目を開ければ、眼下に広がるのは岩肌ばかり。>>31 ]

  ここが、そうなのね。

[ 樹も、草もほとんど生えていない岩の大地に
 どこから迷い込んだのか、鹿が2頭、並んでいた。
 いつも、あちらこちらに緑が溢れていたがっこうと真逆の大地。

 冷たく尖った岩がごろごろと転がって、
 人も、獣も、住むことを拒絶しているような土地。
 川があった痕も見当たらない、
 まるで死だけがそこにぽつんと佇んでいるような。

 水色の瞳を大きく見開いて、流れていく灰色を心に収め。
 突然聞こえた鷲の鳴き声にびくりと身を竦ませ、>>34
 ぎゅう、と無意識に青薔薇と片翼のお守りを握り締めていた。 ]

(75) 鯖 2015/10/18(Sun) 15時頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ すいすいと岩肌の隙間を飛んでいく彼を見上げ、
 命を飲み込みそうな、ぽっかりと空いた昏い穴から目を逸らす。

 びゅう、と耳の横で風を切る音と共に、
 彼はあっという間に岩山の隙間に飛び込んでしまった。>>35

 怖くて閉じていた目を恐る恐る開いて、
 薄暗い洞窟みたいな内側を、そろりと眺める。

 開けた地面にふわりと彼が両脚を着け、
 降りても良いと声が掛かって、揺り籠から身を乗り出した。

 外から見たら全然川なんて見当たらなかったのに、
 ぴちょん、と響いてくる水音はどこから聞こえて来るのだろう。

 大きな木の根っこに見える何かがあるけれど、
 これだけの樹がここで育つだけの水と光はあるんだろうか。
 それに、根っこ以外の場所は、じゃあどこに。 ]

(76) 鯖 2015/10/18(Sun) 15時頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ 湧いてくる疑問はいっぱいあるけれど、今は横に置いて
 下げられた頭を両手を伸ばし、胸に抱き留めながら撫でる。
 羽の向きに合わせて、ゆっくり、ゆっくり。
 お疲れさまとありがとうを交互に掌に籠めて、往復させて。 ]


  あなたの生まれた場所が、ここなのね。
  まるで、風が余計な物を全て吹き飛ばしたみたいな土地。

  お願い、叶えてくれてありがとう。


[ 見上げた隙間から射し込む光に目を細めて、>>36
 噛みしめるように呟いて、しばらく彼の頭を撫で続けた。

 これ以上やったら前髪が後ろに逃げ続けちゃうかな、と
 人の姿を思い出すと手を離し、嘴に鼻先を擦り付けた。 ]

(77) 鯖 2015/10/18(Sun) 15時頃

【人】 飾り職 ミッシェル



  ――…わたしが死ぬなら、ここが良かったから。


(78) 鯖 2015/10/18(Sun) 15時頃

【人】 飾り職 ミッシェル


  二つ目のお願いはね、それだったの。びっくりした?

[ 彼の瞳に映るわたしはもう真っ白で、
 昔の色をどこかに置いてきてしまったみたい。

 ふわり、微笑んで言葉を続ける。 ]

  最後のお願いは、叶うかどうかも分からないから、
  どうしようかなあって。

  今のままでも、充分じゃないか、って。

[ パティせんせいをおうじさまと呼ぶアヤワスカや、
 ヒナコをおひめさまと呼んでいたモスキュートせんせい。
 そんなみんなを見ていたら、ちょっとだけ、
 ”およめさん”にもなれるんじゃないか、って。

 図書館の本で見た、旅の途中で見た、
 幸せそうな、真っ白な姿が彼の瞳の中のわたしと重なった。* ]

(79) 鯖 2015/10/18(Sun) 15時頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ オズウェルは人の姿をしている時だと格好良いのに、
 鳥の姿をしている時は、不思議と可愛く見えてしまう。
 人の姿でも、可愛く見えてしまうのだけど。

 喉を鳴らす彼のふわふわと暖かな羽毛を堪能し、
 半分瞼が下ろされた瞳をじっと見つめる。>>88 ]


  だって、そうすれば、ここに戻って来る度に
  わたしのことを思い出せるじゃない?


[ 最期の地をどこにするか、ゆらゆらと考えた時、
 彼と一緒に見て来たたくさんの綺麗な場所のどこかよりも
 彼が生まれた地をこの目で見て、そこで眠りたかった。 ]

(135) 鯖 2015/10/18(Sun) 23時半頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ わたしは満足してるって言っているのに、
 申し訳ない、だなんて弱音なことを言うから。>>90
 ぶみぃ、といつもみたいに頬を引っ張っておきたかったけど
 鳥の羽毛をぐにぐにと揉んだだけだった。 ]

  じゃあ、オズウェルはわたしの故郷がここだったら、
  ここが綺麗だったら良かったなんて言える?

[ ( 言えないでしょ。分かってるんだからね。 )

 ぷぅ、と頬を膨らませて怒った振りをすれば、
 困ったように顔を揺らすから、すぐにくすりと笑ってしまう。 ]

  オズウェルが食べさせてくれるなら、
  なんだって美味しいのに。

[ 今度はわたしが食べさせて貰ってもいいよね、と。
 あーんと口を開けて首を小さく傾けた。 ]

(136) 鯖 2015/10/18(Sun) 23時半頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ といっても、お腹はほとんど空いていなかったし、
 買ってくれたご飯もあまり減っていなくて。
 揺り籠の中で食べた、なんて見え透いた嘘、バレてるよね。

 ぎょろりとした猛禽類特有の瞳がわたしを映し、
 大きく羽ばたくと翼は人の腕に、体も人に変わって行く。>>91

 くん。と優しくだけど腕を引っ張られ、
 眠ってる間でも忘れられない、温かい胸の中に飛び込んだ>>92

 寂しそうな声音は聞かないふりをして、
 くすくすと笑い、同じ言葉をくれる彼を抱き締めて。 ]


  じゃあ、オズウェル――…


[ わたしも彼の耳にくちびるを寄せれば、
 しゃらり、白銀が暗闇の中でも眩く光っていた。 ]

(137) 鯖 2015/10/18(Sun) 23時半頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ 体を少し離して、頬を両手で包んで口許を綻ばすと、
 まぁるい金色毛皮の帽子が、ころころ、と落っこちた。>>80

 落ちたのには気付いたけれど、
 瞬く度に色を失っていく瞳を彼に向けながら。



              ( ――――なんて、ね。 )



 冗談だよ、と言うタイミングを計って。
 自然と泣きそうになってしまっていることにも、気付かない。** ]

(138) 鯖 2015/10/18(Sun) 23時半頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ 早く、言わなきゃ。
 そうしないと彼を困らせてしまう。

 思っていたのに許してくれるまで口が開けなかったのは、>>158
 やっぱりわたしは悪い子なんだろうか。
 微笑みながらも、眉が下がってしまい。>>159 ]


  ドレスやブーケがなくたって、
  ”およめさん”はいつまでも”およめさん”じゃないの?


[ すり、と髭を一撫でしてからゆっくり手を離した。
 旅の途中、空から見た白い”およめさん”は綺麗だったけど、

 ( わたしが真っ白な服を着てしまったら、
   どこまでがわたしか分からなくなるんじゃない? )

 そんな風に冗談っぽく言ってみようとして、
 また苦く笑わせてしまうな、って口を噤んで。 ]

(201) 鯖 2015/10/19(Mon) 23時頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ ふわふわ、ゆらゆら。
 白が段々と薄くなっていって、向こうの景色が透けて見える。

 灰色の世界に浮かぶ、真っ白な薔薇の花。>>160
 もっと寒いところでみた、雪の華みたいで、
 それよりももっと、もっと、こっちの方が素敵。

 見惚れてしまって、上を向いていたのだけど、
 頭に落っこちてくると、名残惜しそうに彼に視線を戻して。 ]


  ……綺麗だね。
  こういうのをポンって作れちゃうオズウェルって、
  やっぱり、すごいなあ。


[ ヴェールよりも柔らかな空気を纏いながら、
 薄布越しの愛しい人に、思ったままにくちびるを動かした。 ]

(202) 鯖 2015/10/19(Mon) 23時頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ 彼がわたしの願いを拒まないように、
 わたしだって、彼の願いを拒まない。拒みたく、ない。>>161

 お守りの石を撫でる指に、こくりと頷いて。 ]


  あなたがそれを望むなら。


[ まるぅい石がどんどんと形を変えていって、
 ふたつの輪っかが姿を現した時、目をぱちくりと瞬かせる。

 ちょっとおおきな輪っかと、ちいさな輪っか。
 ふたつの青が両目の中で、きらきら、幸せの円を描く。 ]

(203) 鯖 2015/10/19(Mon) 23時頃

【人】 飾り職 ミッシェル



  こういうのって、誓いの言葉から、だっけ?


[ 嵌めてみたい、と思う気持ちをぐっと堪えて、
 首を傾げながら”結婚式”の方法を彼に聞いてみる。

 誰も見ていないのだから、順番なんて、と言われたら
 形に拘ったっていいじゃないと頬を膨らませてからかおう。 ]

(204) 鯖 2015/10/19(Mon) 23時頃

【人】 飾り職 ミッシェル


  ……天に召します、我らの神よ。
  今日ここで、わたしたちは、結婚の誓いをします。

  わたしは、オズウェルの優しいところが、
  たまに見せるあまえんぼうなところがだいすきです。
  空を飛んでいる時でもわたしのことを気遣ってくれて、
  過保護なくらい、大切にしてくれるあなたがだいすきです。

  わたしは、いつまでもあなたのそばにいて、
  すてきな”およめさん”でいつづけます。

  旅立つまでのわたしを、
  大事に育ててくれたせんせい達に感謝し。
  旅立ってからのわたしを、
  優しく守ってくれたただ一人の彼に感謝します。

  今日の誓いを心に刻み、力を合わせていくことを、
  ここに、あなただけに誓います。
 

(205) 鯖 2015/10/19(Mon) 23時頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ ふう、と誓いの言葉を交わし合って、
 恥ずかしいね、なんて口を両手でつい隠してしまう。

 こんなにドキドキしたことは、
 旅立ちの時に彼から声が掛かるか不安だった夜も、
 石に刻んだ確かな約束を貰ったあの日だって、
 敵わないんじゃないかしら。** ]

(206) 鯖 2015/10/19(Mon) 23時頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ お茶目なウインクを微笑で受け止め、>>217
 掌に乗せられた、ちいさい指輪を失くさないよう、
 壊さないよう、しっかりと、優しく握り締める。

 指輪の表面には何か刻まれているようにも見えたけれど、
 あっちと重ねれば絵になるんだろうか。>>216
 重ねてしまったら、別けたくなくなりそうだから、
 心の中だけに留めておくの。

 手を彼の掌に重ね、真っ黒な彼を見上げる。>>218
 被せられたヴェール越しの彼は、なんだかきらきらしていて
 何も言えなくなる前に、誓いの言葉を口にした。>>205

 本当は、おむこさんの方が先に誓いの言葉を言うって、
 本で読んで知っていたのだけど、
 従者の私が、ってオズウェルが言いそうな気がしてたから。 ]

(331) 鯖 2015/10/21(Wed) 00時半頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ ( ……先に、言っておいてよかった。 )

 洞窟の中でもしっかりと響く彼の低音が、
 胸の奥にずくんと落ちてきて、鼓動が治まらない。>>219

 だらしなく緩んだ口元は隠せていても、
 真っ赤に染まった頬や、耳のことを忘れてしまって、
 白の中にいくつも、鮮やかな朱花を咲かせていた。 ]

 ――… ひゃ、ひゃいっ!

[ 見惚れている内に声を掛けられ、
 わたわたと手をばたつかせる。あぶない。指輪を落としちゃう。

 声も引っくり返っちゃって、頬の温度もまた上がり、
 左手の薬指に通された指輪はぴったりと、嵌っていた。>>220

 守ってくれたおまもりが、今は誓いの形に変わって
 皮手袋を外した彼の手に、今度はわたしが指輪を嵌める番。 ]

(332) 鯖 2015/10/21(Wed) 00時半頃

【人】 飾り職 ミッシェル


 ……あ、あれ?

 ちょ、ちょっとまって、ね。

[ 彼の大きな手の下に自分の手を添えて、
 右手で左手の薬指に蒼の指輪を嵌めようとするのだけど。
 どうしてか、なかなか入らない。

 わたしの方はすんなり入ったのに、なんでだろう。
 わたし、手が震えちゃってるのかな。

 まさか、わたしのサイズは何でも知ってる彼が
 自分のサイズを把握してないなんて、知る由もない。>>217

 首を傾げつつも、回したり、指をマッサージして、
 なんとか嵌まった蒼の輪っかに一安心し、息を吐いて
 痛くなかったかな、と視線でちらりと窺う。 ]

(334) 鯖 2015/10/21(Wed) 00時半頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ 交換も無事に済んで、誓いを指に湛えた頃
 薄い膜があげられ、彼との帳がなくなる。>>221

 おやすみと、おはようと、色んな意味の籠った、
 額へのキスがくすぐったくて、目を細め。
 彼の指先が向かうのはいつもと違う、顎の下。

 顔を上に向けられて、わたしも爪先立ちして、背伸びをし、
 近付いてくる影に飲み込まれるように、
 白の瞳を瞼に隠し、真っ白な睫毛が揺れる。

 触れたくちびるはちょっとかさついていて、
 とてもあたたかくて、  彼の匂いがした。


            ふわり。風が掬い上げた白は、
            雪のように、灰色を覆い隠す。* ]

(336) 鯖 2015/10/21(Wed) 00時半頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ 彼が顔を離そうとしたら、ぎゅう、と胸元を掴んで、
 まだ、やだの、と声を出さずに伝えよう。

 ちょっとだけ離れてしまった距離を嫌がるように、
 突き出したくちびるでちょん、とくっつけてから、離す。
 思い出すのは、彼と旅したある夜のこと。 ]

 ……あのね。
 オズウェルが寝ていた時に、
 今みたいにキスしちゃったことが、あるの。

 ――――…怒る?

[ わたしよりも後に寝て、わたしよりも早く起きる。
 そんな彼の寝顔を見ている内に、
 もっと近くで見ようと思ったら、くちびるを重ねていて。
 口の横っちょだったような気もするけど、
 動転していて、よく覚えてはいないの。

 すぐに布団を被って、寝るまでひどく時間が掛かったっけ。 ]

(343) 鯖 2015/10/21(Wed) 01時頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ ちょっとだけ、ちょっとだけ立ってるのが辛くなって、
 彼の袖を引っ張って、座ってくれるよう頼む。

 彼の膝の上は、わたしだけの特等席。胸に凭れながら、
 彼の熱が移ったように、紅く染まったくちびるで

 あつーい国では海を見て、濡れちゃったねとか、
 落ち葉を風で集めてお芋を焼いたねとか

 今までの旅のことをひとつひとつ、思い出していく。
 彼の顔を見上げながら、右手はずっと左手の指輪を撫でて。 ]

(344) 鯖 2015/10/21(Wed) 01時頃

【人】 飾り職 ミッシェル


 わたしね、いっぱい嬉しいことがあったし、
 楽しいことも、素敵なことも、言い足りないくらいあったよ。

 今もね、こんなにしあわせでいいのかなって怖いくらい。

 あなたはわたしが選んだ、って言ったけど、
 わたしはあなたに会うために、生まれて来たんだと思うの。

[ 誓いの言葉を思い出し、彼とわたしの小指を絡めて、>>219
 思い出すのははじめての約束と、にどめの約束。 ]

 わたしは、あなたを赦し続けるから。
 それだけは、忘れずにいてね。

[ ああ、いやだなあ。
 みんなの旅立ちを見送って、願いが全部叶ったから、
 安心しちゃったのか、すごく眠くなってしまう。

 もっともっと、話したいことはいっぱいあるのに。 ]

(345) 鯖 2015/10/21(Wed) 01時頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ ゆるゆると、落ちそうなまぶたを抉じ開けて、
 寝ても良いと頬を撫でる指先に、くちびるを寄せる。

 このまま寝ちゃいそうだけど、その前に
 わたしはあなたに伝えたいことが、もうひとつあるの。 ]

 ねえ、オズウェル……
 

(346) 鯖 2015/10/21(Wed) 01時頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ 彼だけに聞こえる声で、そう囁いて。

 あたたかな熱に誘われるように、まぶたが閉じてしまう。
 ほぅ、と吐いた息はもう吸われることはなく、
 動いていた胸も、まぶたも、くちびるも、

 広い世界の、ちいさな空間で、わたしだけ時が止まった。

 色付いていた色は体温が消えると共に抜けていき、
 雪のような白が、彼の腕の中でたおやかに *咲いていた* 。 ]

(347) 鯖 2015/10/21(Wed) 01時頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ くすくす。彼の笑い声が洞窟の中に響く。>>474

 ぱちぱちと、目を大きく真ん丸にして驚いて、
 ぷぅ、と頬を膨らませて怒ったふり。 ]

  ……もう。

[ そして、仕方ないなあ、許してあげるの合図の言葉を紡ぎ、
 ふわりと纏った空気を綻ばせる。

 ねえ、知ってる?
 あなたが、わたしをこんな風に咲かせていることを。 ]

(510) 鯖 2015/10/21(Wed) 23時半頃

【人】 飾り職 ミッシェル

[ そうして、全てが終わった後。

 飛び去ってしまった彼は、気付かなかった。>>480
 ヴェールに落ちた月長石が、さらりと崩れていったことを。

 これはわたしのだから、と。>>479
 真っ白で透き通った白い手が、浮かんで消えたことを。 ]

(511) 鯖 2015/10/21(Wed) 23時半頃

【人】 飾り職 ミッシェル



[ 白は、死の色とも呼ばれるけども。


     冬の精だと呼んでくれたみたいに、


         寒い日には温かな夢を、
                あなただけに見せましょう。* ]

 

(512) 鯖 2015/10/21(Wed) 23時半頃

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