18 Orpheé aux Enfers
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
nanami 2010/09/08(Wed) 01時半頃
サイラスは、バーナバスの頭を撫でた。
nanami 2010/09/08(Wed) 02時頃
サイラスは、いや、僕の場合は連日に渡る寝落ちが…。実に…酷かったです…。(毛布ごとセシルに飛びついた!)
nanami 2010/09/08(Wed) 02時頃
サイラスは、ベネットの容赦ない一言にふいた。
nanami 2010/09/08(Wed) 03時頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
nanami 2010/09/08(Wed) 21時頃
サイラスは、現実逃避していないで、ロールの続きを考えよう。
nanami 2010/09/08(Wed) 21時半頃
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―メインホール―
はい、仲は良いと思いますけれど。
[疑るような視線>>2:317に返すものは、笑顔しかない―――]
(21) nanami 2010/09/08(Wed) 22時半頃
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―メインホール―
[それでも「セシルを追わない」という自分へ、更なる非難の視線を覚悟していたが]
………………えっ。
[ふっと零れたベネットの笑み。 今度は本当に真顔になって、僕は大きく瞬いた]
――――――――……。
[彼が泣きたい気分だったこと、知る由も無い。 ただその言葉には妙な重みを感じて。 部屋を出て行く小柄な先輩を追う蒼色は、不安定に揺れた]
(37) nanami 2010/09/09(Thu) 00時頃
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[自分をバーナバスに押しつけるようにして去ってしまったベネット>>22。 その心中すら、知らず、知れず。
僕は黙りこくったまま、暫し床を見つめる。 先ほど久しぶりに彼の方を真っ直ぐ見詰めたことに、バーナバスは気づいていただろうか。 目を逸らして逃げることは、簡単だけれど。でも、それではいつまでかかっても、答えが見えない気がしたから]
――――――――……。
[ぐるぐると、巡る感情。 この合宿に来てまだ長い時間は経っていないのに、随分と色んな事があった気がする。 やがてバーナバスが場を辞そうと>>1すれば、ぱっと顔をあげて、
一歩前へ]
(38) nanami 2010/09/09(Thu) 00時頃
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――――――――――、ナツキちゃん。
[はっきりとその名を呼んで、彼の手を掴んだ] [僅かに見上げる蒼色は、竜胆を捉える事が出来たのか]
(39) nanami 2010/09/09(Thu) 00時頃
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おやすみなさい。
[にこりと子供っぽい笑みを浮かべて、そっと手を離す]
[この後起こることなんて、知りもしないで]
(40) nanami 2010/09/09(Thu) 00時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
nanami 2010/09/09(Thu) 00時頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
nanami 2010/09/09(Thu) 02時頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
nanami 2010/09/09(Thu) 22時頃
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―F部屋・朝―
[朝、扉を叩く音。 不思議そうに顔をのぞかせれば、其処には酷くいきりたった様子の大学生たちが並んでいた]
…………? おはよう、ございます。
[すぐに事態が飲み込めない僕は、おずおずと頭を下げながら、部屋の中に一歩後ずさった。 「逃げるな」と、腕を掴まれる]
ひっ。
[思わず息をのむ僕に、ディーン先輩は助け船を出しながら説明してくれる。 いわく、スコアブック盗難の嫌疑がかかっていると。 そう思って目の前の大学生たちを眺めてみれば、誰もかれも、冷たい目で此方を見つめているような気がした。実際にはそんなこと無かったのかもしれないけれど、僕には恐怖のあまり、そんな風にしか見えなくて]
―――――――――……。
[ただ、この人たちもオーケストラを愛しているのだろうな、と思えば。何も言えなくなって、黙り込んだ]
(144) nanami 2010/09/09(Thu) 23時頃
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[そもそも部長の部屋からスコアを持ち出し隠すという行為自体が、方向音痴な自分には至難の技なわけで。 …いや、しかし大学生たちがそんなことを知る筈も無く]
セシル、僕、やってないよ。
[困ったような顔で振り返り、か細い声で言う。 「さっさと来い」と、外から促す声がする]
ごめんね。
[腕を引っ張られながら、力なく笑った]
音合わせ、出来なくなっちゃったね。 疑いが晴れたら、そのときは、―――――――
[ばたん、と、扉が閉められた**]
(145) nanami 2010/09/09(Thu) 23時頃
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―研究室―
……………、お世話になります。
[もしも研究室に講師の姿があったなら、苦笑しながらお行儀よく頭を下げただろう。 彼も自分のことを疑っているのだろうか。 面識の薄い大学生に誤解されるのは哀しいけど我慢できたが、喫煙室で構ってくれた相手にも同じように見られるのかもしれないと思うと、ちょっと辛かった]
―――――――――……。
[目を伏せ、持ってきたヴァイオリンケースを撫でる。
どれほどの時が過ぎただろうか。
やがて、音が届き始める]
(152) nanami 2010/09/09(Thu) 23時半頃
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”――――……When you wish upon a star”
[聞き慣れたチェロの音だった。 其れに重なるように、歌声も「僕の耳」には届く。
美しい旋律は、淀むことなく紡がれていく。 それなのに、何故だろうか。 その曲が酷く切ない響きを持って唄われていたのは。
彼の音は、素直だから。
たとえ見えなくったって、伝わるから]
(153) nanami 2010/09/09(Thu) 23時半頃
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[静かに扉の傍によると、目を閉じる]
”Like a bolt out of the blue Fate steps in and sees you through When you wish upon a star Your dream comes true”
[僕は歌う。声の出ない彼の代わりに。 泣いた子をあやす様に、穏やかな声で音を紡ぐ。
ここまで来てくれたことが嬉しい。 いつも護ってくれることが嬉しい。
彼にどれほど感謝しているか。 彼にどれほど救われているか。
少しでも、届くと良い]
(154) nanami 2010/09/09(Thu) 23時半頃
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―研究室>>@5>>@6―
それも良いかもしれません。 教育心理学、でしたっけ。
……先生には今回の事件は、どう見えているのかな。
[苦笑はそのままに、示された椅子に頭をもう一度下げてから腰を下ろす。 本で出来たような壁を圧倒されるように眺めつつ。 ふと目にとまった場違いなメッセージ。 「酒は飲んでも飲まれるな」に、僅かにきょとんとして瞬いた]
えっ、ヤニク君のヴァイオリンが――――…。 部長のスコアブックではなく、ですか?
[朝起きてそのまま研究室に連れてこられたから、知らなかった。 事件は一件だけだと思っていたのに、何故]
(161) nanami 2010/09/10(Fri) 00時頃
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[ヤニクの真っ直ぐなヴァイオリンの音を思い出す。 その片割れ、―――楽器を失った彼は、どれほど傷つくだろうか。…大丈夫、だろうか。 自然と表情は曇り、視線は床へと落ちる]
ありがとうございます。
[講師の柔らかな態度は、前と変わらないものに思えた。 ……いや、そう思いたかっただけかもしれない。 アイスティーを受け取りながら、暫くは、ただ心中を整理するように黙り込んで。
そうこうしている間に、彼の「音」が研究室へと届いたのだ]
(162) nanami 2010/09/10(Fri) 00時頃
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―研究室―
[ふと、――…チェロの音が途切れる。 其れに合わせるようにして、歌声も消える]
…………セシル?
[心配そうにつぶやいた声は小さすぎて、きっと扉越しには聞こえない。
少しの静寂。 それを破ったのは、彼から届いたメールの着信音]
(163) nanami 2010/09/10(Fri) 00時頃
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―研究室>>@7―
――――――……ヤニク君は大丈夫でしょうか。
[屋根の上で寝ていたという言葉に、小さく眉を寄せる。 手にしていたヴァイオリンケースを持つ手に力が籠った]
[黙って微笑む講師の顔は、何処か、距離を感じさせて。 これが大人と学生の差だろうか、等と何処かぼんやりと考えていた]
ええ。セシルは僕の友人ですよ。 同じ高校の同級生。ずっと一緒に音楽をやってきた仲間です。
[哀しい音、との声には困ったように笑う。 きっとその何割かは、 ―――いや、多分ほとんどは、自分の所為だろうから]
(172) nanami 2010/09/10(Fri) 00時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
nanami 2010/09/10(Fri) 00時半頃
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―研究室>>@8―
…………彼の音は優しいんですよ。優しくて、―――
[そして今は、哀しげな音色だった]
僕はずっと羨ましかった。 あんな風に音を奏でることが出来たら、 どんなに気持ちが良いだろうと。
[何処か遠くを見つめるような眼差しが、扉へと向く。 独り言のように零した後、口元に微かに笑みを浮かべた]
(240) nanami 2010/09/10(Fri) 20時半頃
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―研究室>>@9―
……………良いんですか?
[講師からの問いかけに、ぱちりと瞬いて振り返る]
僕は、皆と会ってはいけないのだと思っていました。
[直ぐに扉を開けなかったのは、「隔離」されると、その言葉が強く胸に残っていたからで。 やましいことなんて、ありはしないけれど。 自分から外に出るのは、何だか悪いことのような気がして]
――――――――――――。
[思い出す、哀しげな音] [扉の向こうの彼は、どんな表情をしているのだろう]
(241) nanami 2010/09/10(Fri) 20時半頃
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[躊躇が微かな間を生んだ。その隙に]
あっ…。
[――――メールの着信音>>-214] [――やがて扉の向こうに足音が響き、遠ざかっていく]
[開いた扉の先に、セシルはいない。 僕は情けない笑みを浮かべて、講師に肩を竦めた]
先生もお仕事お疲れ様です。では、僕は、……
[行き先を尋ねられて、応えた先は学生相談室。 連れてきた講師に頭をぺこりと下げた後、一人きりの部屋でヴァイオリンケースを抱きしめた**]
(242) nanami 2010/09/10(Fri) 20時半頃
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―学生相談室―
[窓は閉じられている。空調の静かな風が、微かに真白のカーテンを揺らしていた]
[がらんとした一人きりの空間に響く調弦の音]
[その中心に居るのは、何処か大人びた表情のヴァイオリン弾き]
[やがて準備を終えれば楽器を構える。観客は誰もいない、彼だけの一人舞台。 思い出も想いも全てを乗せて、
―――――――――――……音は凛と流れ始める]
(261) nanami 2010/09/10(Fri) 22時半頃
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[――――――――――――――転調]
(262) nanami 2010/09/10(Fri) 22時半頃
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[流れ続ける旋律。ディヴェルティメント ニ長調 K.136。
夏の日差しを受けた白いカーテンは、淡い影さえ映さない]
(263) nanami 2010/09/10(Fri) 22時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
nanami 2010/09/10(Fri) 23時頃
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―学生相談室―
[彼の耳には、今、旋律以外なにも届いていない。 曲を引き終えれば、余韻を残して音は途絶え。
やがて、訪室者の姿に気づけば、緩やかな笑みを向けた**]
(278) nanami 2010/09/11(Sat) 00時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
nanami 2010/09/11(Sat) 00時頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
nanami 2010/09/11(Sat) 18時半頃
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―回想・学生相談室―
[ノックの音に続いて、友人が姿を現した。 彼は笑っていた。いつも笑ってくれていた。 薄く開いたカーテンの隙間から、夏の日差しが差し込んでくる。
視界の片隅、飛んでいた蝉が直滑降に落ちて行くのを見た。 ああ、もうすぐ夏も終わりか。 その光景が、何故か目に焼き付いて離れなかった]
―――――――――…セシル。
[穏やかな時は瞬く間に過ぎた。 けれど其処に虚構が混じっていることを知っていた。 何事も無かったかのような平穏な日常。 戻れることはあるのだろうか。
重なる二つの音は、まるで示し合わせたように息があっている。 ずっと共に奏でてきたのだから、当たり前のこと―――]
(382) nanami 2010/09/11(Sat) 20時頃
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………僕は、君にずっと黙っていたことがあるんだ。
[穏やかな声だった。でも、泣きそうな声でもあった。
あの日のように。あの時のように。 セシルは傍に居てくれると、何度でも言う。 僕がどんな酷いことをしようと、どんな情けない表情を見せても、変わらずに。
そっと両腕を伸ばして、セシルの手を取る。 揺らぐことのない蒼色は、彼だけを見ていた]
(383) nanami 2010/09/11(Sat) 20時頃
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僕はね、自分の音が嫌い。大嫌い、だった。
[一体何の話をしているのだろう。 冷静なもう一人の自分が、呆れたようにぼやく。 今ふさわしい話題とはおよそ思えなかった。それでも、語る言葉は止まらない]
小さいころから楽器を渡されてね、ずっと習わされてきたんだ。 一日も休むことなく。 僕はあまり器用な方じゃないから、…怒られてばかりだったよ。
あはは、これは僕がいけないんだけどね。
[語る声に恨みがましさはない。 ただ、世間話をするような、いつもののんびりとした口調で]
音符が嫌いだった。 楽譜が嫌いだった。 稽古室が嫌いだった。 弓が嫌いだった。弦が嫌いだった。 ―――――…ヴァイオリンが嫌いだった。
(384) nanami 2010/09/11(Sat) 20時頃
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[最後だけは、感情を殺したような声が零れた。 本当に気持はどこだろう。 もう、とっくの昔に分からなくなっていた]
幻滅してくれて、良いんだよ。
[彼の手を包む指先は震えている。振り払うのは、簡単なこと]
君に好かれるような人間じゃない。 ずっとずっと騙してきた。 嫌われたくないから、 ヴァイオリンが好きだと言って笑っていれば、皆傍に居てくれたから。
[そうしなければ、何処にも居場所が無くなってしまうから]
僕は弱くて、嘘ばかりついていた。
(385) nanami 2010/09/11(Sat) 20時頃
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皆の音は好き。音楽が好きな人の音を聞くのは楽しい。 自分の音は嫌い。どうしてだろう。どんなに練習しても、何処か冷たい色しか奏でない。
――――…優しくなんてないよ。ただ、弱いだけ。
君が傍に居たいと思ってくれるような、そんな人間じゃないんだ。
[緩やかに視線は床へと落ちる。 言った。全部言った。嫌われると分かっていて言った。 弱音を零したかったのと、真っ直ぐな彼を騙し続けることが出来なくなったのと、理由はちょうど半分ずつ]
嘘吐きでごめんね。 僕なんかがヴァイオリンを弾いて、ごめんなさい。
それでも君達の、…君の傍に居れば音楽が好きになれる気がしたんだ。 そんな気が、していたんだ。
(386) nanami 2010/09/11(Sat) 20時頃
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―学生相談室―
[言い終えて、長い長い息をつく]
…………………あぁ、何だかすっきりした。
[えへへ、と笑う顔はいつもと何一つ変わらない]
僕は、ずっと誰かに聞いてほしかっただけなのかもしれない。
[――――もしくは、助けて欲しかった?]
甘えてばかりでごめんね。 今言ったこと、冗談だと思って忘れてくれても構わない。 本音だと思って、軽蔑してくれても構わない。
君には言いたかった。言わなくちゃいけないと思ったから。
[其れでも視線は、床に落ちたまま…]
(396) nanami 2010/09/11(Sat) 22時半頃
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[手を解かれる。 離れて行ってしまうと思った指先は、僕の手を包みなおした]
え…………?
[小さく声を零しながら顔を上げる。温かな秋色の瞳が其処にはあった]
――――――――――…。
[一つ一つの声が、一つ一つの言葉が、ゆっくりと心を溶かしていく。 彼がどれだけ一生懸命語り掛けてくれているのかが分かる。 その優しさを、温もりを感じる。 今まで読んだどんな本よりも、彼の言葉は胸に染みた。
…赦された気がした]
セシル………。
[ありがとう、の言葉は、詰まって声にならなくて]
(397) nanami 2010/09/11(Sat) 22時半頃
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[色々なことを提案してくれるセシルに、眼を瞬かせる。 音楽から遠ざかって他のことをし始めたら、 父さんは何て顔するだろう―――? そんな不安が胸を過ぎたけど、でも、彼の様子があまりに楽しそうで。
僕は、つられて笑う]
ふふっ、ふふ、……。あははっ。 バンジージャンプは流石にちょっと怖いよ、セシル。
やってみたいの? でも、君と一緒なら悪くないかな。
[くすくすと無邪気に肩を揺らす。 何だか秘密の相談をしているみたいで、どきどきした]
(398) nanami 2010/09/11(Sat) 22時半頃
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[強く優しく、包み込まれた手。 其れを見つめていた蒼色は、おずおずと覗きこまれて秋色と交わった]
ありがとう、セシル。
……僕は、―――――――――…
(399) nanami 2010/09/11(Sat) 22時半頃
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