266 冷たい校舎村7
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視点:
人
狼
墓
少
霊
全
ヤンに3人が投票した。
キョウスケに1人が投票した。
ヤンは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
全ての人狼を退治した……。人狼に怯える日々は去ったのだ!
キーンコーンカーンコーン…………
(#0) 2019/06/18(Tue) 00時頃
きっとこれで最後になるチャイムの音は、
もう誰もいない校舎にとてもよく響く。
それは、世界の終わりを告げる音。
その終わりを何と呼ぶかは君たち次第だ。
君たちが、自らの居場所で目を覚ますのと同じように。
冷たい校舎の”ホスト”たる君も、元いた世界を取り戻す。
(#1) 2019/06/18(Tue) 00時頃
──── 養拓海は、帰ってきた。
(#2) 2019/06/18(Tue) 00時頃
生還、おめでとう。
苦しくも確かな温度のある世界で、
どうか君が、続いていけますように。
冷たい校舎の凍った時は、再び前へと進み始めた。*
(#3) 2019/06/18(Tue) 00時頃
/*
村建てから落とす発言は以上となります。
約2週間ほどお疲れ様でした。
改めて、ご参加ありがとうございます。
以降、灰での中身会話も解禁致しますので、
おしゃべりも表ロルも、ご自由にどうぞ。
何か質問などあれば、お気軽に村建てまで。
特に問題なければ延長はフルで使用する予定をしておりますが、
ご無理のない範囲で最後までご参加いただけますと幸いです。
(#4) 2019/06/18(Tue) 00時頃
|
ふぅん。 あ、宇井野くんなら来てるよ。病院に。
[奢り返すかどうかは人それぞれだ。>>5:+75 宇井野が奢り返されるかどうかを望んでいるか、 そこまではイロハには分からないから、 宮古に伝えたのはそれだけだ。
ふたつの缶の温かさを手に抱きながら、 イロハは賭けるならばどちらか――にほど近い話をする]
(0) Akatsuki-sm 2019/06/18(Tue) 00時頃
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だい、じょうぶ? ……だと、いいけど。 ……うん、だいじょうぶ、になるといいよね……、
[そうして、希望的観測を少し、だけ口にした。 あいにくと「あたしもそう思う」って無邪気に言えるほど、 イロハは養のことを知っているわけではなかった。 今だって、あしたがこなくてもいいと思えるくらいに、 彼が何に、苦しんでいたのかだって、知りようがない。
せいぜい、苦しい時には苦しいと言えるといい、と、 思いを馳せるくらいだ。 それがきっとふつうで、……そして素晴らしいやり方だろう]
(1) Akatsuki-sm 2019/06/18(Tue) 00時頃
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[どうやらイロハはこの自販機最後のホットココアをゲットしてしまったようだ。>>5:+79 いいことある、と言われてやっぱり苦笑する。>>5:+80
ならばそうだね。 買った缶がさめないうちにみんな返ってくるかな、なんて、 思ってもいいのかもしれない。
別の品を買った大きな音を耳にしながら、 とりあえず待合室に戻ろうかと、 ちいさな足音を立てるのだった**]
(2) Akatsuki-sm 2019/06/18(Tue) 00時頃
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[どれだけ青空を夢見たって 現実というものは、そう簡単じゃない。>>5:+77]
(3) さねきち 2019/06/18(Tue) 01時頃
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―― 病院 ―― ………………ぇ……
[――びくんっ、と血の気が失せた指先が跳ねる。 さいあくな気分でぼんやりした世界を見上げる。
しこたま殴られた後 飯作らなきゃいけない朝、みたいな気分だった。
白い無機質な天井が見えてる。 息苦しさに身じろごうとして、 それ以上欠片も動けやしないことに気づき いてぇ、ともう一回、俺は呟いた。
縛ってた髪の毛が馴染みのないタオルに擦れてる。 見渡せば、医療器具と思しきもの以外は殆ど白くって まるで雪の中にでも埋もれているみたいだ。]
(4) さねきち 2019/06/18(Tue) 01時頃
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[……じゃあ、もう少しだけ埋まっていようかな。 そう思って痛みの中で朦朧と意識を漂わせて
輸血。とか。事件。とか。 ましてやけーじさん。とか。
そういう騒々しい話が向こうからやってきて 俺の気分を最悪にしてくれるまで そう時間はかからない。]
(5) さねきち 2019/06/18(Tue) 01時頃
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[親父は? って聞いたら、 大人がすっごい困った顔をしたので、 いい子の俺は一旦見なかったことにした。
…………嗚呼。]
(6) さねきち 2019/06/18(Tue) 01時頃
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[「メイワクかけて、ごめん」って、 とりあえず可愛そうな担任の先生に言伝を頼んでから 腹の傷を抱えて、ぼんやりと冬の窓を見て
いろいろ、言いたいこととか 会いたい人とか、いたはずなんだけど
……ひとまずゆっくり目を閉じた**]
(7) さねきち 2019/06/18(Tue) 01時頃
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[ 火、なんて、あるはずもないけども。 行先はわかっていたから。 害しかないという煙草を持っていたら、 受付の人に嫌な顔をされそうだ。 ]
他人に合わせられない苦しみもある。 同じ苦しさなら、 生きやすい方を選ぶよ、俺は。
害しかないって、喫煙者が言うかよ。
[ 害しかない煙草でしか、 隠せないものだってあるのだろう。>>5:+82
煙草をまた、引き寄せる。 唇に触れさせれば、口許は掌に隠れる形。 ]
(8) ほるむ 2019/06/18(Tue) 01時頃
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[ つられてくれる優しさに>>5:+82 掌の影、笑みを少しだけ深くした。
それも、曰くの一般論を耳にすれば>>5:+83 きゅうと硬く結んでしまうことになる。
気づかないのがわるいんじゃあない。 ほんとうに、ぜんぶかわってるんだ。
でも、 嬉しいって、思ってくれるだろうか。 そうならば、うれしい。うれしいけども。 ]
(9) ほるむ 2019/06/18(Tue) 01時頃
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[ 煙草を受け取ってよかった、と、思う。
咥えもしない煙草を、 指で挟む形を取っていれば、 ひどく震える唇は 隠れてくれるから。
目をそぅと、伏せてやれば、 考え込むような仕草になってくれるだろう。
どうか、そのまま。 思い出さないままでいてほしい。 ]
(10) ほるむ 2019/06/18(Tue) 01時頃
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[ 手を下ろしたら、 よく笑う顔は、随分と、 へたくそな笑顔を描いている。 ]
嬉しいんなら、俺も嬉しいんだが、な。 つか、完璧超人とか。 そう思われてたのか、俺。
[ 意外だわ、って、今度こそ、 いつもやるみたいに けらって笑う。 ]
(11) ほるむ 2019/06/18(Tue) 01時頃
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怖がっちゃあいないさ。 慣れないことには驚くだろ。それだけだ。 …………
[ 幽霊を示す手を、つっついた。 それから、低い位置にある頭に手を乗せて、 下向かせるように押し込んだ。 病院の入り口までの道。 転ばないように加減をして。 ]
(12) ほるむ 2019/06/18(Tue) 01時頃
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[ 煙草をもったまんまの方の手は、 マフラーをぐいっと持ち上げる。 だって。 ひどいかおだって、自分でもわかった。
冬で。本当に良かった。
トナカイよりも 赤いはなも。みみも。 全部、寒さのせいにしてしまえ。 ]
(13) ほるむ 2019/06/18(Tue) 01時頃
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[ からかわれてるのはわかってるし、 本気にするつもりなんてさらさらないから。
頭を押し込んだ手を放して、 こっちを見るなり、病院につくなりする頃には。
どこに出しても恥ずかしくない、 完璧超人らしく微笑んで。
ばくばくとうるさいものをたしなめるように、 冷たい空気をおもいっきり、 すいこんだ。 *]
(14) ほるむ 2019/06/18(Tue) 01時頃
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[ 眩い光が心地よかった。あたたかかった。 そう長くは続いてくれなかったけれど。]
(15) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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──現世:自室──
[ ぎぎ、ぎ…………
って音がして、 それは姉さんが歯ぎしりをしてるか、 爪を噛んでいるかの音です。
部屋の端っこと端っこに置かれたベッド。 いつか、仕切りを入れる? って両親に聞かれて、 姉さんも僕も特別それを必要としてなくて、 別にいいんじゃない……? と言ったから、 僕らは家族という動物を飼う箱の中の、 さらに小さなひとつの箱で息をしている。]
(16) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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[ 部屋の真ん中のあたりに、 メイク道具が散らばったままだった。
砕けたアイシャドウがフローリングに散って、 チップやブラシが床に落ちてるのは不衛生。
僕の彫刻刀やカッターナイフは、 依然として鏡台に陣取ってて、
僕は、自分のベッドの上で、 ぼんやりと膝を抱えていたみたいだ。]
(17) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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あのね、姉さん。
(18) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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ばかみたい。だなんて言うなら、 もう僕の顔だって必要としないなら、 いっそ憎んでぐちゃぐちゃに切り刻んでほしかった。
それで姉さんの心がいっときでも晴れるなら、 姉さんが、少しでも満たされるなら、 きっと、僕の18年にも価値があったと思えたよ。 僕の心は最後に満たされたはずだった。
あるいは、一緒に死んでと言って。 姉さんが、あのまやかしとして死ぬために、 僕ごと殺してくれたなら、そうしたら……
(19) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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求められていたかった。 必要とされていたかったよ。 僕にもわかるくらいわかりやすく。 あなたの幸せのために今日も生きるねって、 明日も呼吸をする理由にさせてよ。 最後までちゃんと使い切って。 それは姉さんの義務だよ。
(20) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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だって、姉さんがもう少し美しかったら、 きっと僕はこんなにこの世を嫌わずに済んだのに。
(21) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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……って、考えてしまうことが、 身勝手だってこともわかってるよ……
(22) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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姉さんは何も悪くないよ。 僕も悪いことなんてしてないよ。 だから、全部この社会のせいにするしかなかった。
(23) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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醜いからと気味悪がられたり、 怖がられて、石を投げられることも、 その弟として見られることも、 醜い子には似合わない服があることも、 それよりマシに着飾れたって、 性別が合致しなければ正しくないことも、 醜いとされる自分を隠したまま、 他人に褒めそやされて喜べることも、
(24) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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こんなに間近で見なければ、 きっと違和感なんて覚えずに済んで、 僕は、僕なんかじゃなくって、 こんなばかみたいに斜に構えて、 自分の生きる社会を嫌わずに済んで、
(25) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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全部どうでもいいことだなんて、 くだらない価値観に基づいて営まれている、 この世が悪いだなんて唱える必要もなかった。
(26) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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……って、考えてしまう自分が嫌だよ。 どう考えたって、間違ってるのは社会の方なのに、 これじゃあまるで、 僕がその一員になりたいみたいじゃないか……
(27) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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だからせめて、僕として生きさせてよ。 こんな、どうしようもない僕のまま生きる理由を、 姉さんは僕に与えるべきだよ…………
(28) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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……実のところこの話は、 永遠にループするので、一旦やめようか。
(29) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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[ 姉さんは、姉さんのベッドの上にいる。 俯いてゆらゆらと揺れている。
親指の爪をきつく噛んでいて、 変形したその爪が、すごく痛そうなんだけど、 姉さんは、何も言わないでいつもそうしてる。
それが僕の姉さんだから、 僕はふらふらと立ち上がって、 その目の前まで歩いて行って言うのだ。]
(30) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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姉さん。 姉さん、僕、まだ死ねない……
(31) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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[ 僕を見上げる姉さんの胡乱な目は、 きっと、だから何? とか、そういう、 意味のわからないものを見る色をしていて、
でも、それだけなんだ。それだけなんだよ……
早く死んで。って、 言ったのは姉さんのくせに、 僕がおかしいみたいな目をするのも、ずるいよ。]
(32) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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姉さんはずるい。 僕よりずっと当事者でいるくせに、 この世の価値観に染まるだなんて。
(33) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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……ああ、だから永遠にループするって。 僕は僕が思うよりずっと幼稚で頭が悪いから、 考えたって仕方のないことに囚われて、 もうここから一歩たりとも動けやしないんだ。
(34) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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だから、何も考えずに済むように、 ただ姉さんのために。姉さんの望みだって。 姉さんはそれで喜んでくれて、 少しでも満たされてくれるからって。 そのために生きていることにしたいよ。
(35) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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[ そんな目をされたらもう何も言えないよ。
姉さんが何も言ってくれないから、 僕は何をするべきなのかもわからないのに。
決別したいわけでもなんでもなくて、 変わらないままでいられたほうが、 姉さんのままごと遊びの人形でいられたほうが、 僕は、ずっとずっと楽だったと思う。]
(36) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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[ 僕たちの部屋はいつも静かで、 今も変わらずそうだった。
静かな部屋で、僕らは少しの間見つめあって、 先に目をそらしたのは僕の方だった。
上を向いて。の言いつけに背いたから、 じっと待ち続けられなかったから、 こうなっちゃったのかもしれないのに、]
……あのね、少し出かけてくる。 [ 僕はそう言って、この箱を出て行く。
あれは夢なんかじゃなかったって知ってるから。 向かうべき場所を教えてくれる友人もいるはずって、 スマートフォンと財布を握りしめて、 ひどく冷たい夜へと繰り出した。*]
(37) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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拝啓。 帰ってきてくれて早々ごめんね。 この世なんてやっぱり地獄です。 でも、この地獄で、君に生きててほしかった。
(38) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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それだけは本当だったんだ。 僕自身も気づかずにいた僕の意思だった。 だから、ごめんね。ありがとう。 …………おかえり。**
(39) nabe 2019/06/18(Tue) 03時半頃
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ふーん。 まあ、堅治の自由だけど。それは。
ニコチンに依存してっから、仕方ない 悪いって分かっててもやめらんねえもん っての、あるじゃん?
[ 吸えもしない煙草を再び口許へ寄せる仕草に、>>8 軽く鼻を鳴らして、あーあとため息を吐く。
合わせてやってるってだけだとしても、 サマになってる姿を見て羨む気持ちが生まれる。 それが、これまでの彼の努力の結晶ありきだと もしも知っていたって同じことを思う。 こうしてちゃんと形になるなんて、ずるい。 ]
(40) ゆら 2019/06/18(Tue) 12時頃
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[ だのに、向けられるのはへたくそな笑顔だ。 なぜだか既視感を覚えるけれども、>>:671 どこで見たんだったか思い出すには至らない。 ]
……完璧超人の弱点かと思ったのに、 それだけかよ、ちぇ
[ だから、けらって笑う笑顔に騙されて 突っつかれる手を受け入れて、 なんにもない地面を削るように爪先で蹴った。
───その直後。 ]
(41) ゆら 2019/06/18(Tue) 12時頃
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[ ガクン、と落ちる頭。 顔をあげることを許されないで、 彼の力の強さを思い知る。 ]
ん、……うおっ!? おい、堅治。やめろ、って
……もしかして、照れてんの?
[ それなりに、抵抗はした。 押し付ける腕を叩いたり、身体を押したり。 ふざけすぎたか、と少しだけ心配になる。 他人との距離の取り方はやっぱり難しい。
ただ、ちらと目線だけ上に向けた時、 堅治の耳朶が赤く染まっているのが見えて 抵抗する力はすこしだけ弱まっていたと思う。 ]
(42) ゆら 2019/06/18(Tue) 12時頃
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[ でも、病院の自動扉を潜り抜けた頃に ようやく顔をあげた時にはいつもの堅治の顔だ。 ]
悪ぃ、ふざけすぎた
[ いつもの顔、っていうのが逆に、 身に染みたのかもしんないな。 頬を掻きながら、堅治の顔から視線を逸らす。 謝り慣れてはいないので、素っ気無い。
本気にされるとまでは思っていなかった。それに、 守るつったって、結局なんにもできないんだから、 自身の技量の範囲くらい理解しているつもりだ。 ]
(43) ゆら 2019/06/18(Tue) 12時頃
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[ 病院内へ着いてそんなやりとりをした後、だった。 3年7組の担任が、向こう側からやってきて>>7 拓海が目を覚ましたことを伝えられた。
肝心の可哀そうな担任サマは、 俺をみてなんでお前がって顔をしてたけど。
ちゃんと、帰ってきたんだという事実だけで ほっ、と胸を撫でおろすことができた。 ようやく、肩の力を抜くことができそうだ。 ……心配してたなんて、口が裂けても 本人には言ってやんねえけど、な。 ]
(44) ゆら 2019/06/18(Tue) 12時半頃
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[ 傍にいた堅治の耳朶を軽く抓って、 ]
じゃ、俺は今日は帰るわ
[ 火、もないし? 安否が確認できれば上々。 今日はゆっくり休みたいだろうから、と。
寝起きに俺の顔なんて見たくもねえだろうし、 ポケットに手を突っ込んで、病院を離れる。 ]*
(45) ゆら 2019/06/18(Tue) 12時半頃
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──現在:病院へ──
[ あの天変地異みたいな大雪は嘘だった。
だから、レインコートを着る必要もないし、 僕の家から病院も少し距離があるから、 マフラーをきつく巻いて自転車に跨った。
通知のきていたスマートフォン。 僕にも連絡を寄越してくれる相原さんは親切だ。 でも、あのときのメールはどこにもなくて、 僕はそれが、ちょっとだけ寂しい。
マフラーで覆い切れなかった鼻や瞼が、 びゅんと冷たい風を切るから痛かった。]
(46) nabe 2019/06/18(Tue) 17時半頃
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[ そこにたどり着いた頃、 僕の頬や鼻が赤くなってるのは、 寒さのせいかもしれないし、急いだからかも。
駐輪場を探して自転車を停めて、 ぐるぐる巻いてたマフラーを外しながら、 僕は待合室へと、歩みを進めてって、]
……た、拓海くん、目を覚ました?
[ って、道中見つけた顔>>2に、いきなり。 問いかける僕は珍しくも笑っていない。
……けれど、ああ、でも、 灰谷彩華を呼ぶときに限っていえば、 普段から、僕はどうしたらいいのかしらって、 だいたいそういう顔をしている僕かもしれない。*]
(47) nabe 2019/06/18(Tue) 17時半頃
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―― 夢 ――
[やわらかな光の中で、やさしい夢を見た。
傍らには小さな犬がいて 小学生の男子がふたり、無邪気に遊んでいる。
猫の額のほどの大きさの公園は、 あの頃は無限大に大きく感じられて。
これは夢なんだ、と俺は気付いたんだ]
(48) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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つかまえた。
[俺は無邪気に笑っていて、 君は俺をあたたかく抱きしめてくれる>>5:401]
(49) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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[大好き、と君が言ってくれるから>>5:404 俺ははにかみながらこう答えた]
うん、俺も大好きだよ。
[素直なところが俺の長所なんだよ。 知ってた?
君をやさしく抱きしめ返す]
(50) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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[人は変わっていく。 その流れを止めることなどできない]
(51) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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[君が「いつかうどん屋になんの?」>>0:517って 無邪気な顔で聞くものだから、 俺は少し考えた後に]
うん、そうかも。
[なんて、あの頃の返事>>0:654と 違う答えを返したんだ。
でもきっとそれは、諦めではなくて――……]
(52) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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[明滅する携帯電話の光で、目を覚ました]
(53) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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―― 自宅 ――
[目を開ければ、 いつもと変わらぬ天井の木目が見えた。 橙色の豆電球に照らされたその部屋は、薄暗い。 煎餅布団を剥ぎ、携帯電話を開く。
相原愛子からのメールが届いていた。 瞬間、意識が覚醒する]
(54) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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……拓海。
[自殺未遂。病院に運ばれた。 並ぶ文字列に目を見開く。
布団から飛び起きると、 財布やら家の鍵やらを鞄の中に 急いで突っ込んだ。
――と。 その見慣れぬハンカチが目に入った]
(55) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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泣いちゃダメだよ、たかもと君 泣くのは皆で出てからにしよ、ね>>3:391
(56) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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[明らかに女物のそのハンカチは、 あの冷たい校舎で宮古から受け取ったもの。 それをまじまじと見下ろして]
夢じゃない。
[小さく、深呼吸して もう1度携帯電話に目を落とした]
(57) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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|
[そこには相原からのメッセージがあるだけで、 拓海からの遺書めいたメール>>1:1>>1:2は どこにも見当たらなかった。
俺は、ひどくそれに安堵する。
あいつは帰る、生きる>>5:307と確かに言ってくれた。 だからもう、あんな遺書なんていらないし あいつも遺書を送る必要なんてないんだ]
(58) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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……親父。
[厨房を覗けば、 すでに仕込みを始めている父の姿があった]
すまない。 今日の仕込みは手伝えない。
[毎日の習慣であるそれを断り、頭を下げる]
(59) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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|
拓海が救急車で運ばれた。 だから、今から病院に行ってくる。
今日は遥の手術説明日だって、知ってる。 でも――――
[ふわり、と頭に軽い感触。 顔を上げると、にかっと笑う親父の姿があった。 俺を安心させようとするときに浮かべる、それだ]
(60) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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「行ってこい!」
(61) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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行ってきます!**
(62) gurik0 2019/06/18(Tue) 19時半頃
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[ 綺麗な青空を見た ]
(63) papico 2019/06/18(Tue) 21時頃
|
|
──目覚め──
[ 自室のベッドから見える窓の外は薄暗い。
時間の感覚がまるでなくて、 長いこと眠っていたような気もするし 全く眠っていないような気もする ]
──────
[ 思案すること49秒くらい。 窓の外は青空でもないし、大雪でもない。 ガラスの破片で付いた傷もない。
ただ、泣き腫らしたように瞼がひりついた ]
(64) papico 2019/06/18(Tue) 21時頃
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|
ただいま …………
(65) papico 2019/06/18(Tue) 21時頃
|
|
[ 帰ってきたって理解して ぽそり、呟いた。 冷えた空気に私の声だけが溶ける。
──── 違う
こんなこと、1人で言うものじゃない。
服を着替えてコートを羽織って家を出ると 東の空がほんのり色付きはじめていた ]
(66) papico 2019/06/18(Tue) 21時頃
|
|
[ どこに行けばいいのかな、大きな病院かな、 無計画だった私は一度立ち止まって携帯を開く。
届いていたメッセージは2通。
1つは養くんの居場所を知らせるもの。
遡ったけどあのときのメールはどこにもない。 良かった。最後の挨拶は、要らない ]
(67) papico 2019/06/18(Tue) 21時頃
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|
急がなきゃ …………
[ 私は言わなきゃいけない。 直接、伝えなきゃいけない。
沢山の ただいま と おかえり を。
だから胸が締め付けられるもう1通のメールは 今は見てみないフリ ]
(68) papico 2019/06/18(Tue) 21時頃
|
|
「 今夜19時 いつもの場所で 」 **
(69) papico 2019/06/18(Tue) 21時頃
|
|
―― 病院へ ――
[まだ暗い夜道を走った。
いつも追いかけるあの背が見えないものだから、 俺は荒い息を吐き出しながら たったひとり、アスファルトの道を駆けた。
橙色の街灯が目に眩しく、 けれど空の端が微かに白ばんでいるのを見遣り 夜明けはもうすぐだと悟る。
おかえり、を言ってあげなきゃいけないから 俺はただひたすらに走ったんだ]
(70) gurik0 2019/06/18(Tue) 22時半頃
|
|
___________________
To:七月葉子
いま病院に向かってるとこ。 無事に戻ってこれたか? ___________________
(71) gurik0 2019/06/18(Tue) 22時半頃
|
|
[信号の待ち時間、1通のメールを送る。
葉子にメールをするのは、 随分と久しぶりだと思った。
学校では委員長と副委員長として 普通に話をするものの それ以外の交流は一切なくなっていた。
アドレスが変わっていたら それはそれでショックだなあ、と 一瞬苦笑を浮かべたのちに病院へと駆ける]
(72) gurik0 2019/06/18(Tue) 22時半頃
|
|
[君の携帯電話に送られてきていたメール>>69など 俺はまったく知らなかったものだから]
(73) gurik0 2019/06/18(Tue) 22時半頃
|
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[そうして、病院へと辿り着く。 荒い息を吐き出し、壁に凭れかかったのだった]*
(74) gurik0 2019/06/18(Tue) 22時半頃
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それは、あるなぁ。
[ 悪いってわかっててもやめられないもの>>40 煙を吐くように、吐き続ける嘘は、 きっと そういうものなのだろう。
ため息に浅く、首を傾ける。 似合わないだろうか、とか。 そんなふうに、思った。
羨む気持ち程、気づかない。 羨み続けていたら、向く物に鈍くもなる。 ]
(75) ほるむ 2019/06/18(Tue) 22時半頃
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[ 弱点なんて>>41 作りたくはなかったけども。 頭を抑え込みながら、自覚する。
てれてねーよ、って、風に。>>42 頭をわしゃっと乱して抗議した。 抵抗されれば、手の力は緩めるけども、 顔を見られたくないから はなさなかった。
そんなのも、病院の扉をくぐってしまえば>>43 いつもどおり を、つくった、のに。 ]
(76) ほるむ 2019/06/18(Tue) 22時半頃
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[ 逸らされて>>43 いつもどおりは簡単に、崩れる。 ちがう、悪いのは自分の方だ。
距離の取り方は、やはり つかめないままだ。 昔のままでいられたならば もう少し素直であったのだろうけども。 ]
……冗談ってわかってても、 慣れてないから。そんだけだ。
おこっちゃあいないさ。
[ 照れてもいない、って。 念を押すように、付け加えて。 マフラーの中に、口許を埋めた。 ]
(77) ほるむ 2019/06/18(Tue) 22時半頃
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[ 曰くの、完璧超人は、 慣れていないことには頗る弱いらしい。 こういうのにも慣れねぇと、って。 マフラーの中で自嘲する。
これが 他の子だったら? ってのは、考えない。 考えたらだめな 気が、したから。 慣れてないせいだ って、ことにした。
病院の中。 担任の姿が見えたら、 薄く微笑んで、会釈をした。 ]
(78) ほるむ 2019/06/18(Tue) 22時半頃
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[ 隣へと向けられる顔を見たら>>44 ほほえみは苦いものになったけども。 ]
養が。……よかった。
[ 伝えられたことに>>7 無事だったこと、ひどく、安心した。 そうやって 胸をなでおろしていたところで。 ]
(79) ほるむ 2019/06/18(Tue) 22時半頃
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[ 冷たいまんまの耳朶。 つねられて ぅお、と、そっちを見た。>>45 ]
もう、かえるのか。 他の皆には合わなくて良いのか。
[ なんて、問いはするけども。 引き留めようとは、しない。 ]
(80) ほるむ 2019/06/18(Tue) 22時半頃
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見舞い品、用意しとかねぇとな。
[ そう、聞こえるように笑ってから。 またな、と、見送った。 もう少しだけ 此処にいようって、思って。
待合室の長椅子に座り込んだら、 クラスメイトの声が聞こえてくる。
顔を合わせれば、 片手をあげて 迎えよう。 おかえり の、意を込めて。 *]
(81) ほるむ 2019/06/18(Tue) 22時半頃
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[ 病院までの道は人も車もほとんどなくて静か。 夢中で早足になっていたけど、 もしやバスに乗るべきだった? いや、この時間はバスも走ってないかも。
運動はからっきしだけど、走るの平気。 信号で立ち止まると一気に身体が火照る。
それから、握り締めたままのスマホが震えて ビクッと震える。見るのが、怖い。
恐る恐る画面を見る。名前は表示されない。
何故なら相手の連絡先を消していたから。 ]
(82) papico 2019/06/18(Tue) 23時半頃
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[ だけどアドレスには覚えがあるし、 内容を読めば名前がなくとも差出人は分かる。
消さずにいてくれたんだ。
…………彼にとっては消すほどでも、ないのか ]
(83) papico 2019/06/18(Tue) 23時半頃
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___________________
To:高本悟
うん。帰って来たよ。 私も病院に向かってる。 ___________________
(84) papico 2019/06/18(Tue) 23時半頃
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[ 短いメールを返して再び足は病院へ。
辿り着いた病院、 壁に凭れ掛かる彼を見つけたら 最初の「おかえり」を言おうかな。
1件連絡先が増えたスマホを握って ]*
(85) papico 2019/06/18(Tue) 23時半頃
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[落ちる点滴の速度を、なんとなく見ていた。] 「お父さんとの関係は?」
「別に、普通の親子ですけど。 母親がいなくって、家事は俺持ちで 昔はよく遊んでくれました」
「お父さんに殴られたりした?」
「そんなのは、しょっちゅう。 ……でも、どこの家庭でもやってるでしょう。そんなの」
[腹の傷が引き攣れるふりをして視線をそらした。 大人たちが首を横に振る。 そうして、調書を取りまとめて部屋を出て行った。]
(86) さねきち 2019/06/18(Tue) 23時半頃
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[次に部屋に入ってきたのは一人の年老いた女性だった。 親父の妹さん。随分昔に遊んだっきりのおばさん。
その人が、とても悲しそうな顔をして ゆっくりと部屋の中に入ってきて 俺の机に荷物を置いた。
親父は勾留されていること。 足りない品があれば電話で伝えてほしいということ。 最後に、駄目な父親でごめんなさい、と 謝る必要もないのに、 三児の母らしいおばさんが頭を下げた。
俺は困ったように「いいんですよ」と首を振る。
親父も追い詰められてたんですよ。 俺は大丈夫です。
いったい誰のためにそんな言葉を吐いたのかわからないけど 呪い、みたいに言って、笑って]
(87) さねきち 2019/06/18(Tue) 23時半頃
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[涙を浮かべたおばさんの手が伸びてきて、 抱きしめようとしてくれるのに ぞわりと背筋が粟立ってその手を払いのけた。
背骨に、あるいは腹に生ぬるい泥が這いずるような嫌悪感。
おばさんは俺を見て、ごめんね、とまた泣く。 どうすればいいのかわからなくって、 誰もいなくなった病室で、 腹の傷にうめきながら、俺は吐き気を飲み込んだ。
なんだか自分の体が自分のものじゃなくなったみたいだ。 ……夢の中で小さい悟を抱きしめたときは、 ぜんぜん、そんなことはなかったのに。
咽て痛みにうめいて、空を見る。 冬の青空は高くて色が薄くって、 汗ばむような夏はまだまだ遠い。]
(88) さねきち 2019/06/19(Wed) 00時頃
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[手元には、あの日血に落ちた携帯がある。 今頃皆、勉強頑張ってんのかなあ。 と、思いながらそれを拾い上げる。
拾い上げて、少し震える指でこんな言葉を打って]
(89) さねきち 2019/06/19(Wed) 00時頃
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――――――――――――――― To みんなへ
無事に帰ってきました。 巻き込んでごめんな。俺は大丈夫です。
少し退院に時間がかかるので。 病室から応援してます。 勉強、頑張って ―――――――――――――――
(90) さねきち 2019/06/19(Wed) 00時頃
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[ふっ、と、小さくため息をついた。]
(91) さねきち 2019/06/19(Wed) 00時頃
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拝啓。 生きて、って言ってくれたけど 早々、そう前向きにはなれないもんで。
……………でも多分。 どこに行っても地獄なら、 俺はきっと、こっちの地獄の方がいいんだと思う。
だから――――。
**
(92) さねきち 2019/06/19(Wed) 00時頃
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[祈ったところできょうよりいいあしたはこない。 そんなことはわかっていた。 ならば、ホントにいいことがあるのなら、 自分だけの幸せは願わない。 笑顔をなくしそうな誰かがまた笑ってくれれば、それでいい]
(93) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 00時頃
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―― →病院・待合室 ――
[あ、って、小さく声をあげて、>>47 イロハは立ち止まった。そのまま歩いていたらちょうど通りがかった人とぶつかるところだったかも。 衝突を回避した相手はこれまたクラスメイトだ。 冬の日に普通に溶け込む姿をしていたから、 校舎に入る前のように彼を笑ったりはしない]
……蛭野くん。 ええと……、
[イロハは知っている。 ふてぶてしくも笑っていることのよくある蛭野だが、 今みたいに、さもわかりやすく困ったことがある時のような顔をして、イロハを呼ぶ時がある。 なんでだろう、って考えたことはあんまりなかった気がする。 だいたいそういう時、イロハには蛭野に見えてない何かが見えていたから。 だけど、今はイロハに見えてるものは限りなく少ない。]
(94) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 00時頃
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あたしが飲み物買いに行く前は、 まだ、……そういう話はなかった……、
ま、まあ行けばわかるよ。きっと。 何か、変わってるかも。
[首を横に振って頼りなさげに笑う。 それがいい変化とは限らないが、そうは思いたくないイロハがいる。 ……が、程なくしてちょっとだけいつもの調子を取り戻して]
道中さぞ寒かったでしょ。鼻とかほっぺとか真っ赤だよー。 というワケでこれ。……あたしの奢りね。
[はい、これ、と、 何でもないような顔で、 着っぱなしのコートのポケットからココアの缶を取り出して渡した]
(95) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 00時頃
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……ところであたしが向こうからいなくなった後、 なんだろ、……色々あった?
[それから、待合室までのそう長くはない距離を埋めて歩いてる間に、 状況を訊ねようとする。 訊きたいことは色々あったから、こんな形の問いに集約されて*]
(96) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 00時頃
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──現在:病院──
……灰谷さん、えっと、
[ きっと、それが誰かを認めたときに、 少し安堵の息を吐いた僕である。 ほら、正しい相手に声をかけられたという意味で。
今ばかりは、灰谷彩華の知らないことを、 僕が知ってるってこともすっかり失念して。
だから、頼りなげな笑み>>95に、 僕は少したじろいでしまうし、 差し出されたココア缶を咄嗟に受け取ってしまう。]
(97) nabe 2019/06/19(Wed) 00時半頃
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……ありがとう。 寒い、けど。雪降ってないし……、 これ、もしかして登校したときの?
[ お返しでしょうか。と僕は思い、 覚えてる? って、恐る恐る囁いた。
……きっと僕の財布の中身は減ってないから、 少しばかりズルをした気分になる。けど、
気持ちはありがたく受け取りたいし、 今度こそ、ちゃんと温かいココアが飲みたかった。
いえ、今はそれよりも、 僕は缶を握りしめたまま、微笑む。]
(98) nabe 2019/06/19(Wed) 00時半頃
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……あのね、拓海くんは、 一緒に帰るって言ってくれたよ。 だから、だからきっと、もうすぐ……
(99) nabe 2019/06/19(Wed) 00時半頃
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[ かじかんだ指先で缶を弄んだが、 色々あったかと問う>>96声に、 僕はさらにまじめに答えを返そうとして、 目の前の彼女に似た人形のことも思い出して、]
……色々。色々、あったよ。 でも、みんながあの場所を去る前に、 みんなの身に何があったかはわからない。
灰谷さんの人形が、 どうしてあんなとこに落っこちてたかも。
[ 僕は死ななかったから。 だから、わからないこともある。 そんなふうに、ぽつぽつと言葉を返して。
待合室までの道のりを会話で埋めて、 きっと、その先で良い知らせを知るのだろう。*]
(100) nabe 2019/06/19(Wed) 00時半頃
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[ 待合室には見慣れた大人の顔があって、 言伝がある>>7っていうんだから、 たぶんそれって、今日は帰りなさいって、 そういう意味合いもあったと思うんだ。
もう夜が遅いし、僕らは受験生だし、 これってとてもセンシティブな問題だから。
僕もそう頭の悪いほうではないので、 それはたぶん、理解していたんだけれど、 理解はしてたと、思うんだけれど……、
そこにいたのはクラス担任で、 養拓海は目を覚ましたと言った。 それを聞いて、僕は床を蹴った。]
(101) nabe 2019/06/19(Wed) 01時半頃
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あのとき、
(102) nabe 2019/06/19(Wed) 01時半頃
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白い光の中に、確かに君はいたんだ。 強い光に目を眩ませていたから、 見えるはずもないのに、確かに君だった。 世界が終わる間際に声がする。 そういえば、長い付き合いになるのに、 はっきりと口にしたことなんてきっとないなあ……
(103) nabe 2019/06/19(Wed) 01時半頃
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おはよう、拓海くん。 ……あのね、僕も君のこと、大好きだよ。
(104) nabe 2019/06/19(Wed) 01時半頃
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[ 君が目を閉じていた>>7ので、 挨拶としては、間違いないと思うんだけど。]
(105) nabe 2019/06/19(Wed) 01時半頃
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──現在:病室──
[ 病室を教えてもらえたのか、 そこにまっすぐたどり着けたのか、 何番目だったのか、同行者はいたのか。
……なんてことは、さておき。 少なくとも、担任が会えたんなら、 可能性はあるんじゃないだろうかって、 小賢しいことを考えたのは事実だ。
白い廊下を抜けていって、 扉の先にあるのも白い世界>>4で、 僕は、あの世界のことを少し思った。
そう。あの世界で聞こえた声に、 僕はまだ返事をしていないよ。 笑顔でまたねと終えた世界があるなら、 おはようともう一度今日をはじめたくて、]
(106) nabe 2019/06/19(Wed) 01時半頃
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[ ……それで、]
(107) nabe 2019/06/19(Wed) 01時半頃
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[ 笑顔を、浮かべようとしていたんだけど、 それがうまく保てたかは、怪しい。
君はあんまりな状態だったし、 そもそも本当に目を覚ますの? って、 そういうふうにさえ思ってしまって。
寝台の傍らに立ち尽くしたまんま、 静かに唇を噛みしめていた。**]
(108) nabe 2019/06/19(Wed) 01時半頃
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[そりゃまあぶつからなかったんだしほっとするよね、なんて、 いささか事実とはずれたことをイロハは考えていた。>97
それからあとは、視点の違いについて考えている気分でもなかったので、 先に己のしたいことをした。 つまりはココアの缶を渡したのだ]
どういたしまして。 ……うん。朝起きたら雪が降ってたところから、ぜんぶ。
[だから「借りを返す」と言ったことも覚えていた。>>98 これを不服とするならいずれまた奢り返せばいいだけ――とは、言わなかった。 イロハとしてはすでに借りを返した気分になっていたので]
(109) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 02時半頃
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[缶を握りしめたまま、 蛭野は見慣れた微笑みをその顔に取り戻す。 そうして――]
帰る!? ほ、ホント!?
[期待を込めて訊き返したので、>>99 びっくりさせてしまったかもしれない。 だけどなんとかすぐに落ち着いた]
(110) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 02時半頃
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……あぁ、やっぱりマネキンになってたんだ、あたし。
で、他のみんな、宇井野くんや柊くんにルリちゃんとかもマネキンになって、 でも、……蛭野くんはマネキンにならないで帰れた?
[わからない、と言うことはそういうことなんだろう。 なるほど、マネキンにならないで帰ることはできたんだ。 ひょっとして養の意思がはたらいたせい、だろうか]
他のみんながどうなったかはわからない、けど……。 あたしは自分の意思で階段から落ちた。
だから、……えぇと、そう。 養くんのせい、とかじゃないよ。
(111) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 02時半頃
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[いやいいのか。こんな言い方で。 いつものノリであけすけな言い方はしてしまったが、 自分の意思で飛び降りた、なんて言われたらふつうはびっくりものだ。 でも養に殺されたというあらぬ疑惑を抱かせるのはもっと駄目だ。
……黙って、コートのポケットの中の温かい缶を握りしめて、歩く。 待合室に着いたなら、そこに集まっていた面々に手を振った]
(112) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 02時半頃
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―― 病院 ――
[震える携帯電話を見遣れば、メールが1通。>>84 葉子から返ってきた メッセージに少し安堵をしながら 壁のひんやりとした感覚に身を預けていた。
葉子には着拒されてもおかしくはないって 思っていたから、少し意外で 嬉しかったのは本当。
自分の連絡先を消されていたことを 俺が知る機会は、きっと一生ないことだろう]
(113) gurik0 2019/06/19(Wed) 03時頃
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[やがて3年7組の担任がやってきて、 拓海が目を覚ましたことを伝えられる。>>7>>44
俺はいかにも委員長って面で、それを聞いていたと思う。 本当はガッツポーズのひとつでも してやりたかったんだけどな。
そうやって純粋に喜ぶのは どうにも俺のプライドが許さなくって。
一度粉々になったはずの チョモランマのような俺のプライドは、 そう簡単には完全にへし折れてくれないようだった]
(114) gurik0 2019/06/19(Wed) 03時頃
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[拓海の無事を知らされれば、 どっと肩の荷が下りたような安堵に包まれる。 病院の白い天井を見つめながら]
……拓海。 約束、守ってくれたんだな。
[ぽつりと呟いた。
そんなときだったろう。 葉子に声を掛けられたのは>>85]
(115) gurik0 2019/06/19(Wed) 03時頃
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――――ただいま、葉子。
(116) gurik0 2019/06/19(Wed) 03時頃
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[その言葉を、いったいどんな表情で 俺は葉子に伝えたのだろう。
たぶん今までのように、 澄ました委員長面ではいられなかったはずだ。 壁に傾けていた重心を元に戻し、 葉子にまっすぐ向き直ると]
拓海、意識を取り戻したって。
[その事実を、葉子に伝えた]
(117) gurik0 2019/06/19(Wed) 03時頃
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ったく、心配かけさせやがって。
[腕を組みながら、拗ねたように言った。
あの校舎に迷い込むまで、 こんな砕けた口調を 葉子に晒す機会が訪れるだなんて 思ってもみなかった]
(118) gurik0 2019/06/19(Wed) 03時頃
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[それから、隣にあった自販機で ホットコーヒーの缶を2本買うと、 1本を葉子に差し出して]
……少し、話しできるか。
[彼女にそう問うただろう]**
(119) gurik0 2019/06/19(Wed) 03時頃
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[あるいは、もう帰ろうとしている姿も見ることはあったか。>>45 いっとき首を傾げたが、その場にいた大人――つまりクラス担任は、 気にした様子を見せてなかったし、 改めて担任の口から養が目を覚ましたと聞けばなんとなく納得もした。 いくら目を覚ましたって、こんな時間だし、色々あった直後だし、 というか普通に考えて面会謝絶?
とまあイロハが小難しいことを考えている間に、 蛭野は、確かに進んでいた。待合室のさらに奥へ。>>101]
蛭野くん……!?
[なにごと、という表情のまま、 小さくなって行く背を見送る。イロハにできたのはそれだけだった**]
(120) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 03時頃
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―― 目覚め直後 ――
[ガレージの中にも似た真っ暗な瞼の裏で 知っている、声が聞こえた。
夢なのかな。と一瞬思ったんだけれども 途切れ途切れの意識を、 水面へ浮き上がらせるように起こして
ゆっくり、もういちど白い世界を見る。
白いシーツ。白い壁。白い天井に、照明。 その中で確かに色をもっているお前が見えた。]
(121) さねきち 2019/06/19(Wed) 08時半頃
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[レインコートじゃなくて マフラーを身につけて 鼻先が赤いのは寒いからかなあ。
笑っているんだか、笑えていないんだか、 微妙な顔を浮かべてそこにいる。>>108
なんだか 俺にとってとても、とても>>105 都合のいい言葉が聞こえた気がしたんだよ。 それが本当であれ、幻聴であれ、]
(122) さねきち 2019/06/19(Wed) 08時半頃
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キョー…………
[…………呼吸器がちょっと邪魔だなあ。ひとつ咳き込んで]
キョースケ。
[名前を呼んで]
(123) さねきち 2019/06/19(Wed) 08時半頃
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…………おはよう。 ありがと、うれし
(124) さねきち 2019/06/19(Wed) 08時半頃
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[笑いながら、立ち尽くすお前の頭でも ひとつ撫でてやろうかと思ったんだけれども、 また会えたな、って少しだけ涙が浮かんだんだけれども
許せよ、体がうまく動かせやしない。
だからほんとうにゆっくりした動きで、 横たわっていた俺の右手が ベッドの傍にあった指先にだけ触れただろう**]
(125) さねきち 2019/06/19(Wed) 08時半頃
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──待合室へ──
[ 確かな記憶として残る奇妙な数日間。 大雪の中登校する寒さや、毛布の重み、 そういった実感が、僕らに共通するものと知り、 僕はそのことに対しても顔を綻ばせた>>109。
それから。 灰谷彩華があんまり驚き、 期待をしたように尋ね返す>>110ので、 僕はさらに笑みを深めて頷く。
そう。えっと、 そういう反応をしてくれると、 僕も、もう一度よかったなって思えるし、 それでいいんだって、思える。気もして、]
(126) nabe 2019/06/19(Wed) 11時半頃
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……うん、七月さんとね、 見つけて、運んだけど、足が折れてた。 階段から落っこちたみたいに、 踊り場のところに倒れてて。
[ 痛そうだった。とその光景を思い出し、 僕はあの場面をなぞるように語ったが、 果たして人は自分の死に様と思しきものを、 詳細に知りたいだなんて思うのかしら。]
なんにもない天井を、見上げて……、
それから、ええと、 七月さんが、暗幕を持ってきてくれたから、 くるんで、体育館まで運んだ。
[ かくしてスカートの中は守られた。>>3:133 ……とは言わないけれども。]
(127) nabe 2019/06/19(Wed) 11時半頃
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それで、灰谷さんの言う通り、 みんなどんどん人形になって、 痛そうだったり、死んじゃったみたいに。
僕は……どうだったんだろう。 きっともうあの場所には誰もいないけど、 もしかすると、僕も何かを置いてきたのかも。
[ 確かめようはないけれどね。
灰谷彩華がいなくなってからの色々を、 本当にざっくりと語った。白い廊下で。
みんな死んじゃったみたいになって、 代わりに人形を残していって……
でもみんな帰ってきたから。 よかったね。なのかもしれないけれど、]
(128) nabe 2019/06/19(Wed) 11時半頃
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[ 結果的にただ奢られてしまったココア。 プルタブを引いて、口をつけて……、 飲食禁止だろうか。ごめんなさい。
自転車を懸命に漕いだものだから、 喉が渇いていて、でも、 ココアは潤いを与えるというより、 舌や喉にとびきりの甘さを残した。
灰谷彩華は、自分の意思で落ちたと言い、 僕はそれを頭の中で復唱した。>>111
自分の意思で、落ちた。 その意味とか、意図とか、 僕にはさっぱりわからなくって、]
(129) nabe 2019/06/19(Wed) 11時半頃
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……灰谷さんは、帰りたかった? どうして、落ちたの。死ぬことにしたの。 あの場所で、自分の意思で。
[ 待合室までもう少し、というところで、 僕は耐えかねたふうにそう尋ねた。
自分に訪れなかった結末。 ちょっとね。>>2:350と言った彼女に、 そっか。と言ったのをうっすら思い出す。
深入りしないでほしい。>>2:434 明言されていない意図を汲めるほど、 僕は敏い人間として作られていないし、
もうすでに一度、あの校舎で、 他人が口出しするべきでないと信じていた領域に、 踏み込むことを知ってしまったあとだった。*]
(130) nabe 2019/06/19(Wed) 11時半頃
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―― 後日 / 病室 ――
勉強頑張って、と。>>90 よくもまあ抜け抜けと俺に送れたもんだな。 あれ何かの嫌味かよ。
[来客用の椅子に腰掛けて、 ベッドに横たわる拓海に俺は口を尖らせた。
それはとても怪我人に対する 口調ではなかったけれど、 しんみりするのは俺の柄でもない。
あいにく人を思いやる涙など あの冷たい校舎で枯れ果ててしまったものでして。 何事もなかったかのように、俺はそこにいる]
(131) gurik0 2019/06/19(Wed) 12時半頃
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どうせ大学にも行かないし 勉強やる必要ないし。
みんな受験受験でつまんねえから、 早く学校戻ってこい。
[なんて無茶を言ってやる]
(132) gurik0 2019/06/19(Wed) 12時半頃
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[鞄の中から寄せ書きと千羽鶴を取り出すと、 寄せ書きは本人に手渡して、 千羽鶴は病室のベッドからよく見える位置に飾った。
寄せ書きには「早く良くなってください 高本」などと いかにも委員長然としたテンプレ文章が 整った繊細な字体で書かれていることだろう]
クラスのみんなから。 委員長だから、俺が代表で。
[仕事を果たせば、再び椅子にどかっと座り込んで]
(133) gurik0 2019/06/19(Wed) 12時半頃
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…………。 お前も、大学行かねえの?
[そう拓海に問うただろう。 様子を窺うような、そんな表情で]*
(134) gurik0 2019/06/19(Wed) 12時半頃
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──病室──
[ ひとつ。咳き込むのが聞こえて、 僕は、伏せていた目を見開き、 ぼろぼろのまま笑う君を見た>>125。
幻聴では、ないです。 僕はここにいるので。
……とにかく、おはようと声がして、 ゆっくりとその右手が動き、 僕の指先に触れるまで、僕は。
動くこともできず、 たぶん、静かに息をすることだってできず、 立ち尽くしていたのだ。君に触れるまで。]
(135) nabe 2019/06/19(Wed) 12時半頃
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確かにそこに体温があると知り、 僕はその温度を知っているとも思った。
(136) nabe 2019/06/19(Wed) 12時半頃
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[ 笑顔で別れてまた会おうって、 思っていたのに、ちっとも笑えやしない。
困ったなあ。なんて考える余裕もないまま、 僕は指先に触れた手>>125を、 縋るように握り締めてしまう。
膝に力が入らないのだ。 両掌で、その手を包み込んでいた。 しゃがみ込んで、祈るみたいに俯いたから、
きっと、うまく笑えてもいない顔を、 見られることはないと思うんだけれど。]
(137) nabe 2019/06/19(Wed) 12時半頃
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……た、拓海くん。 おかえり、ありがとう…… ごめんね……うれしい……
(138) nabe 2019/06/19(Wed) 12時半頃
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[ しぼりだした声が、息も絶え絶えだったので、 涙をこらえきれずにいるのはきっと隠せない。
この世は地獄だなんていったくせ、 君が生きていることを喜ぶというのは、 ひどい裏切りのようにも思うけれど、 でも、また会えてよかったって、 思ってしまって、どうしようもないよ。
生きていてほしいと願ったのは僕なのに、 ごめんねと言うのもずるい気がしたし、
生きていてほしいと願った僕が、 伝えるべき正しい言葉は、わからないままだ。
だから、僕は僕に思いつく言葉を言う。 あまり褒められたことじゃないと思うから、 君に不要なら忘れて。ほかのみんなには内緒だよ。]
(139) nabe 2019/06/19(Wed) 12時半頃
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……ほんとは、 一緒に終わりにしてもいいって言われて、 たぶん、僕は、少し嬉しかったんだ。 でも、君が死んじゃうのは、いやで、
……あのね、拓海くん、 誰かのために生きようとか、考えないで。 うんと先のこととか、どうしようもないこと、 あると、思うけど。生きるのが、辛いなら、 生きなきゃとか、思わなくていいから、
ただ、拓海くんが、 楽しみにできることがあるうちは、 その瞬間までは、そのためだけに、生きて、
(140) nabe 2019/06/19(Wed) 12時半頃
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それはもしかすると、 もしかしなくても、僕の欲した言葉なのかも。 僕は身勝手な人間でしかないから、 他の人間の心の裡を本当に覗くことはできないし。 誰かが本当に必要としてる言葉もわからない。
(141) nabe 2019/06/19(Wed) 12時半頃
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だけど、すべてを終わりにする選択肢を、 僕に見せてくれた君に。少しだけ。 この世が、住みよい地獄になればいい。
(142) nabe 2019/06/19(Wed) 13時頃
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[ 別に、消えていなくなるわけじゃないって、 頭ではわかってるんだけど、その手を離せずにいた。 ただこの体温を、失いたくなかった。 それだけの理由で、生を願ってしまった僕だから、]
……あのね、拓海くん。 僕は、夏が楽しみだから、生きるよ。
[ みっともなく、堪えきれなかった涙を零して、 ……君の手が濡れたなら、それはごめん。
きっと、もっと前向きな言葉を、 君はこれからたくさんもらうだろうから、
ひとつだけ、後ろ向きな呪いを、 こっそり、僕にかけさせてほしい。]
(143) nabe 2019/06/19(Wed) 13時頃
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地獄へおかえり。僕のともだち。*
(144) nabe 2019/06/19(Wed) 13時頃
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―― 後日:病室 ――
うるせー。 お前だけにメール送ったんじゃないもーん。 それに、大学いかねーからって 勉強しないやつでもないっしょ。
[お前はさ、と、俺は悟に笑いかけた。 病室で椅子に腰かけて口を尖らせて 気遣うでもなく、文句が出てくる悟は やっぱり相変わらず高本悟のままで 俺が危惧した「ただのイケメン化」は免れたらしい。
無茶をいわれたので半目になって笑う。 結構中身イッたからなあ。とか。刺し傷の具合を考えながら 口をつくのはやっぱり冗談みたいなじゃれる言葉だ。]
(145) さねきち 2019/06/19(Wed) 13時半頃
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お? やっぱ俺がいないとさみしいか? さみしいのか? しょーがねーなー、悟は。ふふん。 ハグしてやろ。
[おいでおいで、と両手を広げて、 どうなったかは知らないけど、 悟はほどなくして寄せ書きと千羽鶴を取り出し 俺に寄せ書きの方を渡してくれる。 俺は歓声をあげて、その寄せ書きを受け取り その中身をしみじみと見ただろう。]
(146) さねきち 2019/06/19(Wed) 13時半頃
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おーーっ、ありがとう。悟。 嬉しい!
へへ。こんなバカにありがてえ話だよなあ… つーか。お前のコメントほんとらしくもないし
なにが早くよくなってください、だよ。
[少しだけ鼻をすすって、涙をごまかしながら 俺はにこにこその寄せ書きを眺めた。 文字で性格って出るよなあ、と思いながら ふと顔をあげる。]
(147) さねきち 2019/06/19(Wed) 13時半頃
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[お前も大学いかねえの、と、 悟にしては伺うような顔が見えたので、 俺はきょとんとしてから、 「あー、そーそー」と事もなげに笑った。]
俺んち、父子家庭だし。親父あんなんだし。 奨学金借りてもかえせねーかもだし。 無理だわ。 だから、いかねーよ。就職だ。
[こう見えても財布のひもは握ってたし、 実家の経済状態はよくわかってんのよ、俺、と 文化祭で田所さんにゴネた時とは打って変わって冷静に笑う。
それから、話を聞き出す母親のように微笑んで、 悟にこう問い返すだろう。]
(148) さねきち 2019/06/19(Wed) 13時半頃
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悟は、うどん屋継ぐのか?
**
(149) さねきち 2019/06/19(Wed) 13時半頃
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―― 後日 / 病室 ――
[まるで全てお見通しというように>>145 拓海が俺に笑いかけるものだから、 俺はバツが悪い顔をして目を逸らした。
無理に否定はしないでおく。 俺も少しは性格が丸くなったものでして]
……死ぬ気で早く治せ。 早くしないと春が来ちまうぞ。
[話題を逸らすように、無茶を重ねて 俺は口を尖らせたんだ]
(150) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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あー、はいはい。ハグハグ。
[お生憎さま。 夢の中みたいに素直な俺は>>50 もう成長しきって消えてしまったみたいです。
両手を広げて「おいでおいで」をする拓海>>146に 俺はいつものように>>>0:430おざなりに答えると、 ずいぶんと雑な動作で彼を抱きしめたのだった]
(151) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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[重度の怪我人だって? そんなことは考慮してやらない。
拓海の背をぽんぽんと叩いて軽くハグ。
こういう態度が甘えだって理解はしていたけれど。 せっかくお前が帰ってきてくれたから、 俺は甘え倒してやると決めたんだ。
散々心配をしたんだ。 それくらい許されるだろう?]
(152) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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[ああ、拓海はここに帰ってきてくれたんだって。 そのぬくもりに、安堵を感じて]
(153) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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ハヤク、ヨクナッテクダサイ。 いや本心だって。
[寄せ書きを見つめる拓海>>147が わずかに涙ぐんでいることに気付いた俺は、 それに気付かぬふりをして、おどけてみせた。
泣くくらい嬉しいんだったら もう死のうとするんじゃねえぞ、馬鹿。
心の中で罵倒をひとつ飛ばす]
(154) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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……そっか。
[あんまりにも事もなげに 拓海が「就職」だと笑って見せるものだから>>148 俺はどんな表情をすればいいのか 分からずにいる。
散々俺が悩んで、苦しんで、嘆いていたことを こいつはいとも簡単に“受け入れ”た。 少なくとも、俺にはそう見えた。
ずるいなって思う。 どうしてそんな顔をしていられるんだろう。 俺はそれに、耐えられなかったというのに]
(155) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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ああ、継ぐよ。
[それを認めるのは、まだ少し心が痛くて 俺はきっといつものような笑顔は 浮かべられなかっただろうと思う。
苦しげに、息を吐いて]
(156) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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妹の調子、良くなくって。 看護の人手も必要だし、治療費も稼がなきゃいけない。
――――だから、俺があの店を継ぐ。
[はっきりと、それを言い切った。 口元に浮かぶのは、ほろ苦い笑みだ]
(157) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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卒業まで誰にも言いたくなかったんだ、ホントは。 同情されるのは嫌だったし。
最後まで、将来有望な クラスの優等生でいたかった。
卒業後に、あいつ今何してるんだろって たまに話題に上がって。 T大にでも行ったんじゃねえの、って噂されて。
皆の記憶の中で俺は 優等生のデキる奴として刻まれたまま――
(158) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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――そのまま俺自身は、消えてしまいたかった。
(159) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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[ふっと相好を崩して、拓海を見つめる。 馬鹿馬鹿しい考えだろって、笑って]
お前は、俺の実家を知ってるし。 きっといつかは、知れてしまうことだし。 だから、卒業したら お前に思い切り愚痴ってやろうって。 そう思ってた。
まさか拓海も就職とか思わないだろ。 早く言え。
そしたらとっくに打ち明けてたわ。
[拗ねるように言って、頬杖をついた]
(160) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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お前、ノート盗まれただろ。 あの犯人、俺だから。
受験失敗しちまえって思って。 そしたら、大学行かないでくれるかなって思って。
[拓海から視線を外して、罪の告白を行う]
(161) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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……ごめん。
[謝る声は、消え入るように小さい]**
(162) gurik0 2019/06/19(Wed) 16時半頃
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──病院──
[ 最初の おかえり と 最初の ただいま を
眉を下げて口角を持ち上げる。
─── ああ 本当に私、帰ってきたんだ ]
(163) papico 2019/06/19(Wed) 18時頃
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[ それから、養くんが意識を取り戻したって聞く ]
良かった …… ちゃんと一緒に、帰ってくれたんだね。
良かった ………… 途中で迷子にでもなってたらどうしようって……
[ 真っ直ぐこっちを向く彼の服の袖をぎゅっと掴んで 彼には顔を見せないように俯いて しばらくの間、乾いた地面を濡らした ]
(164) papico 2019/06/19(Wed) 18時頃
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[ 差し出されたコーヒー缶を受け取って顔を上げる。
いつの間か冷え始めた指先がピリッとして すぐにじんわりと温める ]
うん………私も話したいことあるし。
[ 意識が戻ったばかりなら今はまだ養くんには 会えないかもしれない。 少し落ち着きたかったら座ろっかって 近くのベンチを指差した ]**
(165) papico 2019/06/19(Wed) 18時半頃
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[ 頭を抑えつけられながら自覚する。
羨むのさえ本当に烏滸がましいな、と思う。>>75 掌からじんわり伝わる体温に瞼を伏せて、>>76 何気ないようでいて、らしいだけのやり取りが、 他人を知る、……知りたい、って思えることが、 うれしい、という感情を芽生えさせる。 ───なんて、気づいても来なかった。
なんにももっていないけど、 距離の取り方も、素直さも、すべて どこかへ捨ててきてしまっていたけど。
これが欲しかったのかもしれないって思った。 ]
(166) ゆら 2019/06/19(Wed) 18時半頃
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[ 他人に謝るのなんて、いつぶりだろう。 ]
……じゃ、なに。 いつかは慣れちまうってこと? きゃー楓太くーん、って?
[ 怒ってない。ならよかった、と。>>77 安心したのもつかの間に、ふざけてしまうのは 照れ隠しでも、なんでもない。多分。
けど、こうして感じられるようになったのは、 冷たい校舎に何かを捨ててきたお陰? かもしれないなあってぼんやりと思っていた。 ]
(167) ゆら 2019/06/19(Wed) 18時半頃
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でも、なんでもかんでも慣れちまったら せっかく手に入れた堅治の弱点ねえじゃん それはなんか、嫌だな
[ ようやく離された頭の後ろで腕を組み 悔しそうな声をあげていた。 ]
(168) ゆら 2019/06/19(Wed) 18時半頃
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[ でも、担任に告げられた安否の後に、 他のクラスメイトも集まってくることを推測すれば なんとなく、ひとりで勝手に、 罰が悪いような気分になってしまって。
逃げるような幕引きを、しようと。 ]
……別にみんなに会いに来たわけじゃねえし、 代わりによろしく言っといてくれ
[ もう帰るのか、と尋ねられて口ごもる。>>80
ただ、拓海の安否確認目的であって、 誰かに会いに来たわけでもなんでもない。 ひとりで待つのが、心配だったわけでも、 なんでもない、ので。 ]
(169) ゆら 2019/06/19(Wed) 18時半頃
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……だな
[ お見舞い品、同意をしめして、>>81 そのまんま、振り返りもしない。 次第に聞こえはじめる声たちに脇目を振らず 真っすぐに彼に会いに行く、なんてことも 俺にはてんでできなかった、ので。 ]*
(170) ゆら 2019/06/19(Wed) 18時半頃
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──後日:見舞い──
……、
[ あのメールが届いてから何日も経った後。>>90 クラスで半ば強要されて書かされた寄せ書きは、 轟木楓太にしては、綺麗な文字によって 「 アホ 」の二文字だけ書かれていた。>>133 もちろん、名前だって書いていない。
千羽鶴なんかも折らされかけた。 俺の机に折り紙を置いたの、誰だよ。 完成した千羽鶴の中に俺の折った鶴はない。
ポケットの中、ぐしゃりと握れば、 紙の崩れる音がした。 ]
(171) ゆら 2019/06/19(Wed) 18時半頃
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[ 拓海の病室の前に佇み どれくらいの時間が経ったろうか。
同じ看護師が廊下を行き交うもので、 背中に突き刺さる視線が痛くなってきた頃。
片手には、パン屋のマークの入った紙袋がひとつ。 田所の手から受け取ったそいつの中身を、 じい、と覗き込んで、深呼吸する。 ]
(172) ゆら 2019/06/19(Wed) 18時半頃
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[ 消毒の匂いがまじる清潔、って感じの空気を吸った ]
(173) ゆら 2019/06/19(Wed) 18時半頃
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おい。見舞い。
[ ガラリ、と扉を開けて。 ベッド脇の椅子に許可なく座り込む。 押し付けるように差し出した紙袋の中には、 お気に入りのてんとうむしパンがふたつ。
しあわせを運ぶてんとう虫が飛ぶには、 まだ早い季節だったので、……ので。 ]
(174) ゆら 2019/06/19(Wed) 18時半頃
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[ 紙袋の奥には、ライターが一本眠っている。 ]*
(175) ゆら 2019/06/19(Wed) 18時半頃
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[ 髪をかき乱す掌はあたたかい。 冬の外気に晒していたはずなのに、 やけに熱いってことすら、嫌になる。
マフラーの下、 首元が薄らと汗ばんでいる。 その理由を自覚しているから、 なんでもない風に押し込んだ。
いらないものは飲み込んで、 こうしてふざけあうことが出来れば、 お友達になれてるかな、って。 それで、嬉しくなるから良い。良いんだ。 ]
(176) ほるむ 2019/06/19(Wed) 20時半頃
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[ 頭の後ろで手を組むのを見て>>168 からりと笑った。 数少ない弱点は、 失われてしまうとつまらないものらしい。 ] なんでもかんでも慣れた方が、 俺にとっちゃあ都合が良いけどな。
…………
[ 少しだけ、考え込むような間。 悪ふざけの笑顔の形を、つくって。 ]
(177) ほるむ 2019/06/19(Wed) 20時半頃
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フータくんかっこいい とか、 ふざけて笑うのも、わるくねぇだろ。
[ 軽い声。 男子高校生らしく、冗談めかして。 久々にその名前を呼ぶ。>>167 呼んで、少しして。 やめておけば良かった、って、思った。 担任が来たのはすぐのことだったから、 丁度良かった、とも、思った。 ]
(178) ほるむ 2019/06/19(Wed) 20時半頃
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[ だって、声が震えそうだった。
フータくん、って、よんだこと。 少しでもその話がつづいていたら、だ。
担任に告げられた安否のあとは、 帰ってしまうようだったから。 少しだけ、安堵もしたものだ。>>169 ]
おう。
[ 短く答える声も、いつも通り。 ]
(179) ほるむ 2019/06/19(Wed) 20時半頃
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[ お見舞い品の話をしたあとは、 振り返りもしないのを、見送った。
すぐに会いに行くことはしない。 少し、クラスメイトの安否も確認したら、 宇井野も帰るつもりだったから。
クラスメイトたちが集まる頃には、 何もおかしなことなんてない、いつも通り。
つけっぱなしのマフラーの中が、 随分とあつくなってしまっているだけ。 *]
(180) ほるむ 2019/06/19(Wed) 20時半頃
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──── 後日:病院 ────
[ 「無理はするなよ」の、一文と、 綺麗な形をした折り鶴を、 委員長に託した数日後。>>133
少し大きめの紙袋を引っ提げて、 病室の扉を、叩いた。放課後の事だ。 ]
よう。
[ 相変わらず、挨拶とも取れそうな風に、 病室にいる人の名前を呼んで。 ]
(181) ほるむ 2019/06/19(Wed) 21時頃
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具合、悪くはなさそうだな。 ほれ。時間あるときに目ェ通しとけ。
[ 紙袋からまず出てくるのは、 真新しいノートが数冊。 授業の板書。すでに誰かが持ってきてるなら、 そっちに任せることになるが。
整えた文字が並ぶノートは、 ポイントがわかりやすくまとめられている。
それを邪魔にならない処に置いてから。 ]
(182) ほるむ 2019/06/19(Wed) 21時頃
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[ 続いて。 ピンク色のもふもふを、 千羽鶴の近くにでも置いてやろう。
ゆるい顔をして、 てんとうむしの乗ったクローバーを持つ、 あのねこのぬいぐるみだ。 病院関係者と、教師の許可をとって、 学校に保管してあったのをもってきた。
ゆるーっとしたつぶらな瞳が、 養をじぃっとみつめることだろう。 ]
(183) ほるむ 2019/06/19(Wed) 21時頃
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見舞い品。 早めに退院して、 先生にでも渡してやれよ。
[ 病室を彩る、可愛らしい猫。 癒し効果はそれなりだろう。
座る形をした脚の上にのっけるよう、 真っ赤なハート型を抱えている。 健康願のお守りだ。 千羽鶴に隠れるように置いたけども、 もしもその御守りについて問われたならば、 店員にすすめられた、と、返そうか。 ]
(184) ほるむ 2019/06/19(Wed) 21時頃
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[ いや、何一つ嘘はない。 嘘はないぞ。 入院してる友人に、って。 そう言ったら、ハートが出てきたから。
猫が抱えるのにちょうどよかったから、 ……とか。 そういうわけでもない。 ないぞ。 *]
(185) ほるむ 2019/06/19(Wed) 21時頃
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生きればいいんだろ。と 投げ捨てるように出した答えを拾い上げて ひとつ、ふたつとまわし、生きる理由を探した。
(186) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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―― 起きた直後:病室 ――
[呼吸する事を忘れてしまったように、 キョースケがじっと俺を見ている。
いつもの笑顔は、閉店休業だそうです。
お前が血の気のない手に縋りつくのを目で追いながら 困ったなあ、って俺は別の意味で少しだけ笑った。
こんな風に悲しませるなら、 馬鹿なことしなけりゃよかったって 申し訳なく思う気持ちが三割。
それから、また会えた事 生きて、といってくれた事、 それに対してありがとう、って思う気持ちが六割。]
(187) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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[残り一割は、…………そうだなあ。
随分と、微笑む顔以外を見ていなかったので、 そんな顔もするんだ、って
…………見えもしないのに、 涙に濡れた声から察して、>>138>>139 嬉しく思う気持ち、で一割。
俺は善人じゃないので、 泣きながら、いろんな気持ちを伝えてくるキョースケの いつもは見えない旋毛をじっと見下ろしながら たどたどしい言葉を聞いている。
触れてくる手が暖かくて、静かに握り返した。]
(188) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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…………………そう、だな。
[言葉少なに頷いた。 義務ではなくって、楽しみのために。 そのためだけに、ただ一瞬のために 花火のように、あるいは花のように。
そんな風に生きていけたら、どんなにいいだろう。 お前の言葉を聞きながらそう思ったよ。
生きる道を見つけるよ、と言ったからには まっとうにまっすぐに明るく生きていこうって 俺は思っているから ひとまず、気休めのように明るい言葉を吐く。]
(189) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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あんま、心配すんな。 つか、夏が楽しみだから生きんのか なんだそれ
[俺は笑って、涙に濡れる手のひらを動かして ゆっくり、あふれる涙を拭った。
丁度小さい頃花をお前の耳に挟んで 「可愛い」って笑った時みたいに 動かない指で、そっと耳の上あたりを撫でて 後ろ頭を撫でて、
ずきり、と痛む腹に息をついてから きっと子供に言い聞かせるように小さい声で言った。]
(190) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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あのな、気づいてるよ。呪い。 ……死ねないな、って思ってしまった。 だからあんまり褒められないことを、俺もするよ。
(191) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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キョースケ。 俺も、夏を楽しみにするな ……もっと色んな季節や時間が楽しみになるように いろいろ、遊ぼうな。
ありがとう。
…………あのな。 それでも俺とお前が嫌になるくらい世界がダメなら そのときは……
……逃げちまおっか。
[具体的にどうする、っていわずに、俺は笑った。]
(192) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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俺は、その日を楽しみに生きるよ。
(193) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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[しずかにそこまで言い切って 少し意地悪だったかなあ、と思いながら目をそらした。
けれど叶うなら、 看護士さんがやってくるまでに 最後にもういちどだけ、お前の手を握ったと思う*]
(194) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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生きる理由を死ぬ時の理由に挿げ替えたところで、 きっと誰も困らない。
いつか来る嵐のときのため きっと俺たちは、生きやすい方を選べばいい
多分ね! って、俺は明るく後ろ向きに笑った。*
(195) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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──── 後日:パン屋 ────
[ アスパラベーコンパンが美味しい。 近くにいかがわしい繁華街はあるけども、 宇井野は随分と大きくて、 ついでに制服を着ているものだから。 あやしい声かけなんてされることもない。
だから、よく行くんだ。パン屋。 アスパラベーコンパン以外も美味しい。 季節限定のパンにも惹かれるから、 結構な数を買ってしまうことだってある。
そこでバイトしている田所の前に、 パンが乗ったトレイを二つ置くことも、 あまり珍しい光景ではないのだ。 ]
(196) ほるむ 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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お、轟木。
[ 行きつけのパン屋さんで、 クラスメイトの姿を見つけたのは、 偶然、と、いうやつなのだろう。
養が入院して、すぐのことだ。 自販機のジュースを奢るタイミングを、 逃してしまっていたから。丁度良い。 ]
(197) ほるむ 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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どれか一個、奢ろうか。
[ トレイとトングを片手に持って、 もう片方の手を口許に添える。 タバコ一本分を示すジェスチャー。
ジュース一本もパン一個もさして変わらない。
歩み寄って、軽く笑った。 店内には、パンが並んでいて。 季節外れのてんとうむしも、 しあわせをはこぶ準備を済ませて、そこにいる。 *]
(198) ほるむ 2019/06/19(Wed) 21時半頃
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―― 後日/病室 ――
春が来たらなんだよー あっ、卒業式には出たい!
[さーくーらー、と口ずさみながら、 俺はにこにこと笑っている。
悟はまるで拗ねた子供みたいな顔をして、 ハグをねだる俺におざなりに答えて>>150>>151 雑な動作で俺の熱烈な愛に応えてくれた。
うん? 誰が素直じゃないって? 素直じゃない、というのは、 こういう時に近寄ってこない奴の事をいうんだ。]
(199) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時頃
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[静かに悟のぬくもりを感じて、 うん、大丈夫、と小さく呟いた。 今もお前はここにいて、俺と生きていて、 …………怖くはない。]
(200) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時頃
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ひでーー棒読み。文化祭劇じゃなくてよかったわ。 ほんとかよ
[目じりを拭いながら、俺はその寄せ書きを読む。 「無理はするなよ」に微笑んだり>>181
あきらかに書き手がわかるのに 名前が傍にない「アホ」>>171に噴き出したりして ちょっと俺は忙しくなった。
後でちゃんと読もう、と寄せ書きを膝の上において 俺は悟に向き直る。>>155 こてん、と首をかしげて、複雑そうな悟を見ている。]
(201) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時頃
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[継ぐよ。
そういいきるのに、随分と悟が苦労しただろうことは 長い付き合いだ、すぐに察せられた。 俺はけれど微笑んだままで、 そっか、って、悟の言葉の全部を聞いてる。 >>156>>157>>158>>159]
(202) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時頃
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…………ばかだなぁ。
[俺は、相好を崩した悟にふっと笑ってそう返した。>>160 そうしてまた相槌をうつ。
とっくに打ち明けてたわ。――ほんとうに?
ノート盗まれただろ。――ああ、あの事件。
あの犯人、俺だから。――…………はあ?
最後まで言葉を聞いて、 やっぱり俺は最後に、「ばかだなぁ」と笑う。]
(203) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時頃
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寂しがり屋かよ。 ばかだなあ悟。
うどん屋継いでる俺はいなくなればいいとか。 ノート盗んで受験失敗させてやるとか。
頭いいくせに、やる事子供なんだから。
[俺は正直、 自分の数学のノートなんてどうでもよかったんだ。 けれども悟はバツが悪そうに俺から目をそらすので、 まるで子供をしかる親みたいに、俺は口を尖らせる。]
(204) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時頃
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おまえさー。隠したかったってそーはいうけど 後でバレて 「えーっ、あの頭よかった悟くん、 うどん屋で働いてるのー?」 っていわれんのかっこわるくね?
「俺は妹のために家継ぐんだ!」って 最初から言っといた方が たぶん、億倍かっこいいぞ。
皆、うどん食いにきてくれるかもしんないし。 売り上げあがるかもしんないし。 そしたら治療費だって稼げるかもしんないし。
ちっちゃい。今のお前はちっちゃいぞ悟。 もっと大きくなりなー? …………あ、身長は伸びなくていい。
(205) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時頃
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[めっ、と言って、 叶うなら、悟の額にひとつ軽いチョップをくれてやった。]
あ、あと俺は。ぜーんぜん気にしてないから。ノート。
[ついでに、からり、と笑って*]
(206) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時頃
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―― 病院 ――
……………葉子、
[彼女に服の袖を引っ張られて、 大きく目を見開いた。>>164
俺に顔を見せないように俯いている彼女が 泣いていることに気付いてしまったから、 どうしようもできずに俺は棒立ちしていたんだ。
葉子の背に回そうとした手が、震える]
(207) gurik0 2019/06/19(Wed) 22時頃
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[きっとあの校舎に行く前の俺なら 何の躊躇もなく彼女の背に手を回して、 そのまま抱き締めたのだろうけれど。
今の俺にはそれが躊躇われて、手を引っ込めた。
そういうのは得意だったはずなのにな。 おかしいだろ]
(208) gurik0 2019/06/19(Wed) 22時頃
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[でも「何も求めてなんかいないから」>>4:279と言った 震える葉子の声音を、確かに俺は覚えていたから。
彼女が泣き止むまで、ただ俺は傍にいて 葉子を見守っていたんだ。
温かい缶コーヒーを、手渡す]
……葉子も俺に、話したいことあるのか?
[少し驚きに目を見開いて、ベンチに腰を下ろした]
(209) gurik0 2019/06/19(Wed) 22時頃
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…………………。
[普段なら、良く回る頭と口が 相手の喜ぶ言葉をすらすらと吐いてくれるのに。 こういうときばかりは、役に立ちやしない。
缶コーヒーを啜りながら、 葉子と目も合わせることもできずに 唸る自動販売機の放つ光を見つめていた]
(210) gurik0 2019/06/19(Wed) 22時頃
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あのさ。
[結局、上手い言い出しが思いつかずに 俺は後先を考えずに語りだす]
(211) gurik0 2019/06/19(Wed) 22時頃
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お前は、俺に振られたとか 思ってるかもしれないけれど。 俺は、まだ葉子に好きって言われて 返事をしてないから。
――――だから、聞いてほしい。
(212) gurik0 2019/06/19(Wed) 22時頃
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[もう一度、イチから始めよう]
(213) gurik0 2019/06/19(Wed) 22時頃
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俺たち、付き合わないか。
(214) gurik0 2019/06/19(Wed) 22時頃
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[あのときと同じ台詞>>0:141で]*
(215) gurik0 2019/06/19(Wed) 22時頃
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[ ひいらぎ君が、二個目の缶を落としたところで 担任の知らせが、回ってきたでしょうから。
私は、空になったココアをごみ箱に捨てる。 やっぱり、よう君は、よう君だもの。
解答用紙を返された時、間違えたと思った問題に きちんとバツがつけられていたのを確認した、 ときのような、気持ち。 ]
じゃあ私、帰るね
[ ひいらぎ君はもう、居ないかもしれないけど。 私はそう呟いて、家に帰ることにするの。 だってもう、眠いのだし。明日も起きなきゃ。 ]
(216) sa13ichi 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ よう君が、最後にひとでなしな現象を起こして、 鐘の音が鳴っても、大切に残した人々の声も、 飲み込んだうえで、死んだとしたら、
……それはきっと、目が覚めたら、 御伽噺の世界に居たの。って位、不思議な話。
でもね。ここはどうしたって、現実だから、 そう簡単に、命を捨てられは、しないのよ。
よう君の命は、きっと重くって、 私が、彼が世界の主人だと気付く程に、 ヒントを残してくれていたのだから。
あとは、私の可愛い元ペットや、その元彼女や、 隣の席のお人形さんが、頑張ってくれるから。 ]
(217) sa13ichi 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 夢みたいな夢の出来事は、現実的な結果で終わり。 すこし残念だけど、良いことでもあるもの。
もしね、彼があのまま死んじゃったら。 皆が悲しんで、教室が毎日暗くなるでしょう? そうしたら、受験の息苦しさは増すでしょう?
ええ、あと、そうね。 私、よう君が死んじゃっても、気にしないわ。 気にしないけれど、ちょっと寂しいと思うから。
……そんなことは、口が裂けても、 首が切れても足が捻じれてもお腹が潰れても もちろん、言わないけれど。えへへ。 ]
(218) sa13ichi 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 自動ドアの前に立てば、ドアは開いてくれるわ。 だから、私の足も止まらずにいるし、 夜風が気持ちいいな。と、目を細めます。
家に帰ったら、今日は早く寝ましょう。 夢の続きが見たいもの。 見れるものなら、ですけれど。 ]*
(219) sa13ichi 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[煙の匂いが恋しい。]
(220) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 息をしている。 ]
(221) aki_nano 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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―― 後日:見舞い ――
[赤いハートを抱えたしあわせなねこを、>>184 ぼんやりと見つめていた。 それは千羽鶴の傍に、ちゃんと見えるように置いてある。
位置をずらしたのは……入院生活は気が滅入るから?]
(222) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 目が開く。自発呼吸をしていることに気づく。 田所怜奈は、何故だかまだ動いていた。 ]
(223) aki_nano 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 頭の中に巡る記憶。 精神世界に取り込まれるという非現実的な設定。 ただ、夢だと片づけてしまうにはあまりにも現実的だ。
柔らかさを失っている布団の中で、 怜奈は呆然と天井を眺めていた。 身体を少し起こし、横を見れば 祭壇に薄がりで悪趣味に光る汰風流が鎮座している。 あれも、夢ではなかった。 ]
(224) aki_nano 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[入院してから何日経ったか、 まだ、てんとうむしが目覚めるには早い時期。
曜日の感覚がなくなってきた頃に、 そいつはがらり、と猫のようにやってきて 突然、ベッド脇の椅子に座り込んだ。>>174]
……ふー、た……………?!
[煙草が恋しすぎてぼんやりしていた俺は びっくりしながらそいつの名前を呼ぶ。
おはよう、こんにちは、こんばんは、も無く 「見舞い」と押し付けられたパンを見て、 おお、と声を跳ねさせた。]
(225) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 三年間バイトして、 稼いだ金は学費や御布施に消えた。 大学受験費用に、と貯めていたものは、 銅だか鉛だかに金メッキが為された汰風流にと、 昨晩代わっていた。 嬉しそうに購入を報告する両親に、 なにも言葉を出せなかった。 これできっと幸せになれると、 心底信じ切っている口を塞いでしまいたかった。 ]
(226) aki_nano 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 幸せになんかなれるものか。 ]
(227) aki_nano 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 布団から抜け出して、寝ている両親を見下ろす。 まだ37歳だというのに老けて見えるのは、 彼らが自らを幸せだと思っていないせいだろうか。
金メッキに覆われた金属を頭に思い切り叩きつけたら、 血に塗れて。 金銭の悩みや、 幸せだとか不幸せだとかからも解放されるんだろう。 ]
(228) aki_nano 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 怜奈は金属の塊に手を伸ばして。 そして、触れる前に止めた。
彼らには縋るものが必要だった。 ただ、それだけで。 たった、それだけだ。 触れれば壊れてしまいそうな彼らの心が、 形を保てているのは汰風流のおかげだ。 それは否定しようのない事実である。 ]
(229) aki_nano 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 怜奈は息を吐いた。 弱った鳶を守ってやれるように、 成らねばいけない。
今の怜奈はただの非力な高校生だ。 時間を重ねていく過程で、 両親に現実へと向き合わせる必要がある。 いつかは、きっと醒まさせてみせる。 ]
(230) aki_nano 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 携帯に手を伸ばす。 薄暗い中で光る液晶はやけに眩しくて目を細める。
通知があったものに目を通した。 ]
そっか。
[ 文化祭で彩られた校舎の世界は、 拓海の精神世界だったようだ。 そっか、と怜奈はもう一度繰り返す。 ]
(231) aki_nano 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 暗闇に紛れる服装に着替えて、 音をたてぬように家を出た。
濃紺の世界に、疎らに灯る街灯に、 怜奈はまっすぐ前を向いて、 拓海がいるという病院へと歩き出した。 ]**
(232) aki_nano 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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ありがと! すげえうまそう。嬉しい。 つか、見舞い来てくれたんだ。
[俺はたぶん、いつもに増して間抜け面で笑っている。 嬉しい、って笑う犬の間抜け面だ。 尻尾はあれば振ってる。]
寄せ書き、見たぜ。 「アホ」ってお前のコメントわかりやすすぎんだろ。
でも、ありがとな。 ……死にきれなくって追っかけてきちまったわ。
(233) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[あはは、って笑って、 俺はてんとうむしのパンをかじろうとする。
袋の下の何か固いものに気づき瞬いた。]
ん……? これは……
[とりだして、俺はそのライターを見つめる。 そうして、真意を問うようにじっと颯太を見つめた。]
(234) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[眠らされていたそれは――]
……早く火つけにこいってこと?
[俺は少し笑って、そう問いかけた]*
(235) さねきち 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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──病室>>187──
[ 君の心の内訳だなんて、 僕に分かるはずもなくって、
僕の内心はといえば、 %表示なんて役に立たないくらい、 あれもこれも綯交ぜに溶け合って、 名前もないひとつの色みたくなっていた。
嬉しいはずなのに涙が出て、 燻る罪悪感を恥じてもいる。
素直に、まっすぐまっとうに、 一緒に明るい明日を歩もうと言える、 そんな生き物だったら。と一瞬だけ思う。]
(236) nabe 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 静かに手を握り返されて>>188、 君が小さく頷いた>>189ときのことだ。
あまり心配するなと君は言い、 確かに、心配すること自体が無礼だね。
それってつまり、 君がまっとうにまっすぐ明るい人生を、 歩めないでしょう。と言ってるみたいだ。
……否定もできない。 と僕は気付いて、少し顔を上げた。
血の気の失せた指が、目尻に伸ばされて、 昔と同じように、僕は静かに目を伏せて、 その指が耳へ、頭へと進むのを、 少し首を垂れて、静かに享受している。]
(237) nabe 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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……そのまま。そのままの意味だよ。 ひまわりが咲いたら、連れてって。
[ ……もう僕は小さい子じゃないから、 あの場所に歩いていくことくらい、 君を引っ張ってくことだって、たぶん、 難しいことじゃないって、わかってるけど。
湿っぽさの拭いきれない声で、 くすくすと冗談めかして笑った。 君の指がくすぐったかった。というのもある。
それで。それでさ、 君はありがとうって言ってくれて>>192、 僕はそれに微笑みながら、そうなるといいなと思う。]
(238) nabe 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ もっと色んな季節や時間を楽しみに、 君と、ほかの友人たちとたくさん約束をして、 次の約束があるから。って、生きて。
君も、僕自身も、 そういうふうに生きられたらって思って。 ──それでも、いつか駄目になったら。
話の行く先を読めずに、 僕は今度こそゆっくりと顔を上げた。 君は笑っている。その目を見つめる。
ゆっくりと君の言葉を咀嚼して>>193、 数秒、怯えたような目をしたんだろう。]
(239) nabe 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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あのね、生きる理由を簡単に、 何かと挿げ替えてしまえるのは、 社会の規範に則れば正しくない、 きっと良くないことだと思います。
(240) nabe 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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でも、それだけ。 それだけのことです。 だから、頷いてもいいよね。
(241) nabe 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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いつでも。 どこにいたっていいから、 僕を呼んで。手を引いて。 どこでもいいから、連れてって。 ……拓海くん。
(242) nabe 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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……きっと、その日を待ってる。
(243) nabe 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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[ 目を逸らされた>>194のと同じくらいに、 僕も目を伏せて、静かに小さく笑った。
誰にも嫌われたくはないから、 みんなにはきっと内緒だよ。
……って、 最後に、静かにその手を握り返した。>>194*]
(244) nabe 2019/06/19(Wed) 22時半頃
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―― 待合室へ ――
[蛭野が語った、イロハのマネキンの状況は、>>127 覚えている限りの、イロハが飛び降りる前の状況と一致した。 やっぱりわかりやすいなあ、と思いはしたんだけど、 なんだか変な気分でもあった。 ちゃんと死ねたという事実を誰かの口から聞かされるのは。
――そういえば天井を向いてたよね、さいご。
微笑みながら消えていった「目」を思い出す]
わ、ヨーコちゃんも……だったんだ、 それで、えぇと、……重くなかった?
[心配するところが七月とは微妙にずれている、きっと]
(245) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 23時頃
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……。
[あの、時が凍ったみたいな校舎の廊下とは、>>128 違う意味で寒々しい病院の廊下で、 イロハはざっくりと話を聞いた。自分がいなくなった後のこと。
世界の仕組みはやっぱりすべてはわからないし、 蛭野が、あの場所に何か置いていけたのかどうかもわからない。 置いていくのといかないのと、どちらがよりいいのかも。
まあ、終わりよければすべてよし、でいいんじゃないかな。こういうの。 みんなで帰ってきた。 現実のイロハは足も折れていないし、ただ運ばれるだけのマネキンでもない。 ひそかに隠したたんこぶはたんこぶのままだけど]
(246) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 23時頃
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[缶が開けられる音が小さく響く。>>129 イロハは追従しない。ただ缶をぎゅっと握りしめていた。
それから、……そう、訊かれたのだ。 帰りたかったのか、と。 どうして自分で死ぬことにしたのか、と。>>130
蛭野をまじまじと見たイロハの顔は自他ともに認めるであろう驚いた時のもの。 待合室までもうちょっとなのになあ。 それからぱっと視線を逸らして、ぼそりと呟いていた]
(247) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 23時頃
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……帰りたかったわけじゃない。 だって、あたし、戻りたかった、ずっと。 あの文化祭の頃に。
あの時は見たくなんかないものも、 聞きたくなんかないものもなかった。 あの場所でずっと、ずーーーっと、 目も耳も塞がないでいれてたらどれほどよかったか……。
(248) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 23時頃
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[困ったね? なんか。 文化祭の準備中に、 「戻せるの?」なんて訊いたのだってあたしだったのに]
(249) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 23時頃
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でも、 なんか、気付いちゃったから……、 ここに閉じこもってたままだと何も、 ……叶わない、って。
[憧れに近付くことも。 呪いを捨てることも。……とまでは言わなかった。
いつから気付いてたんだろう。 ひょっとしたら帰る前の夜にはもう? ただ、イロハがはっきりとそれを自覚したのは、やっぱり、 「目」と対話した時なんだろう。
堰を切ったように喋った反動でイロハはミルクティーの缶をポケットから取り出し、 色合い同様にすっきりと甘い液体を喉に流し込む。 ……ごめんね? 今だけは見逃してほしい]
(250) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 23時頃
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[結局、どんなに呪いがはびこっていたって、 世界を呪いたくなったって、 イロハたちが居るのはこの世界だ。だから、]
蛭野くん、だって、思ってるんでしょ。 養くんが、この世界に帰ってきてくれて嬉しいって。
[だからさっき二人で笑いあったんじゃあないか。 帰るって報せに。そうだよね。>>126
遺憾ながら彼が頷いてくれなかったとしたら自分の立つ瀬がないみたいになるなぁ、って、 ちっぽけで自分勝手なイロハは考えていた*]
(251) Akatsuki-sm 2019/06/19(Wed) 23時頃
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―― 後日 / 病室 ――
寂しがり屋だよ。悪いか。
[もはや「ばか」>>204と言われても反論はしない。 拗ねたように口を尖らせて、つーんと横を向くだけだ]
別人のフリをする。嫌だ。 絶対にうどん屋を継ぐとかクラスの奴らには言えない。
[やっぱり俺のチョモランマのようなプライドは 健在のようでして、拓海にそう反論をする]
(252) gurik0 2019/06/19(Wed) 23時頃
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顔良し、頭良し、スタイル良し。 三拍子そろった俺がうどん屋とか普通になしだろ。 うどん屋の高本と、優等生の高本は別人ですー。
[ムキになって言い返す俺の姿は、 かなり餓鬼っぽかったと思う。
あんまりガミガミ言っていると 他の入院患者たちに迷惑がかかるから、 音量だけは控えめだったけれども]
(253) gurik0 2019/06/19(Wed) 23時頃
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[瞬間、拓海の稲妻チョップが俺の額を抉った]
(254) gurik0 2019/06/19(Wed) 23時頃
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……いった。 ちぇっ、そうだよな。お前はそういう奴だった。
[付け加えられたひと言>>206に、 俺は小さく「ありがとう」と呟いて。 額をさすりながら、少し恐る恐る拓海を見つめた。
やっぱり俺は、怖かったんだと思う。 拓海に呆れられることが。
本当に怒ってないか、と窺うように拓海を見遣って]
(255) gurik0 2019/06/19(Wed) 23時頃
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みんながみんな、 お前みたいな奴だったら話が早いのにな。
[きっと浮かべた笑みは、 お前には敵わないよって表情をしていたと思う]
(256) gurik0 2019/06/19(Wed) 23時頃
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腹いせに友達のノートを盗んで、 大学にも行けず、 病弱な家族がいて。
……ひどい奴、って周りは思うだろ。 あるいは、可哀相な奴って憐れむか。
(257) gurik0 2019/06/19(Wed) 23時頃
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俺は、そんな目で見られたくない。 学生生活の最後の1分1秒まで、 優等生で完璧な高本悟でいたい。
俺の青春を、そんな周りの奴らの視線で 汚されたくない。
[俺って昔からそういう奴だろ、って肩をすくめて]
だから、このことは 卒業するまでは秘密だ。
(258) gurik0 2019/06/19(Wed) 23時頃
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[自分の選んだ道を納得するには、まだ餓鬼過ぎて そんな答えしか今の俺には導き出せないんだ]
(259) gurik0 2019/06/19(Wed) 23時頃
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[いつかこの道を選んだ自分を受けられたときに、きっと]
(260) gurik0 2019/06/19(Wed) 23時頃
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俺の性根がこんなみみっちいことは お前が知ってりゃそれで充分だろ。
[強がりじゃない、つもり。 あ、でも。身長の低いお前に「ちっちゃい」って 言われたことは大変に癪です]*
(261) gurik0 2019/06/19(Wed) 23時頃
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―― 後日:病院 宇井野へ ――
[とんとん、と誰かが病室をノックする音が聞こえ 俺は少しスケッチブックから視線をあげた。
腹に傷があるのでそう体勢は変えられないけど 本を読む性分でもなし、 仕方なく暇な時は寝るか落書きをしている。
そんな中、尋ねてきた宇井野に、 俺は「やっほ」、と嬉しそうに短く挨拶を返した。]
ういの、来てくれたんだ。 ありがとな。 あと、メーワクかけてごめん。
(262) さねきち 2019/06/19(Wed) 23時半頃
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[あの校舎の事を覚えているかどうか、 わからなかったけれど 俺はそう謝罪してから、 真新しいノートに瞬きをした。>>182]
……これ、作ってくれたの? すっごくわかりやすい。
[宇井野が教科書までもコピーできる男だとは 知らないので、 ぱちぱちと瞬き、渡されたノートをめくる。
大学受験はしないから必要ない、っちゃないんだけど だからって勉強しないっていうのは寂しいので 俺は喜んでそれを受け取ったんだ。]
(263) さねきち 2019/06/19(Wed) 23時半頃
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[続いて出てきたピンク色のもふもふに あっ。と、俺は声をあげる。
名前はつけていなかったけれど ゆるい顔をした、しあわせそうなその猫には 見覚えがあった。 ……なんだか、どっかで見たことあるハート抱えてんな。]
そのぬいぐるみ、どこにあったんだ? 学校? ありがと。……はやめに先生に返せるようにするよ。
そのハート、どこから買ってきたの? おまもり?
[俺はねこが抱えているハートについて尋ねて それが「店員にすすめられた」ものだときけば 妙な偶然があるもんだな、って 素直に受け入れてしまう。]
(264) さねきち 2019/06/19(Wed) 23時半頃
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[受け入れて、しまうのだけれど]
なーんか、へんな感じ。
あのさ、校舎のこと、覚えてる? ……おぼえてねーならいーんだけど。
[そう言って俺は宇井野に不思議な話をするだろう。
宇井野のマネキンの傍に、このねこがいたこと。
轟木のマネキンの傍に、 このハートに似たぬいぐるみがあったこと。]
(265) さねきち 2019/06/19(Wed) 23時半頃
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なんか、こーして抱えてるとさあ…… 二人が一緒にいるみたいで不思議だなー
んん? でもお前らそんなに仲よかったっけ? ただの偶然?
[俺は空気が読めるようで読めないいきものなので、 不思議だな、ってしみじみしたあとに、 きょとん、と目を開き、 首をかしげて二人の仲を問うただろう*]
(266) さねきち 2019/06/19(Wed) 23時半頃
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──待合室へ>>245──
重くなかったよ。二人だったし。 高本くんが、宮古さんの人形、 ひとりで背負ったときは、大変がってたけど。
[ 細かに描写をした末に、 思いがけない質問が浮上してきたので、 僕は慌てて記憶を手繰って答える。
特に、僕も七月さんも、 手をぷるぷるさせることなく運んだはずだ。
うん。と記憶を確かめて頷く。 重くなかったですとも。ええ、もちろん。]
(267) nabe 2019/06/19(Wed) 23時半頃
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[ それから。あの世界の話をして、 少しずつ白くて明るい廊下を歩いた。
その末に紡いだ質問>>130は、 彼女を驚かせるのに充分だったようで、
驚いたような顔に、僕も少し驚き、 そらされた視線>>247の先を追うように、 僕もまた、白い廊下に目線を滑らせた。
ぼそっとした呟きが、 あまり僕の知る彼女っぽくもなくて、 聞きこぼさないように耳をそばだてる。]
(268) nabe 2019/06/19(Wed) 23時半頃
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戻れないなんて当たり前のことなのにね。 時間は巻き戻らないし、死んだらおしまいだし、 見たり聞いたりしたものは刻まれるから、 人生というのは成り立っているんでしょうに。
(269) nabe 2019/06/19(Wed) 23時半頃
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どうしてそれを望んでしまうのでしょうか。
(270) nabe 2019/06/19(Wed) 23時半頃
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[ あの場所に閉じこもっていたって、 何も叶わない。>>250と灰谷彩華は言う。
たぶん、それは正しくて、 ごくごくと勢いよくミルクティーを飲み下す喉が、 それを言うのは、僕にはすごく自然に見えて、
……だって、灰谷彩華は僕と違うから。 とか言って、受け流すところだった。いつもなら。
でも、それを言う口ぶり>>250が、 その前に吐露された思考>>248が、
……ちょっとだけ、覚えがあるなあって。 結局この世に生きるしかないのだ。 そう唱え続けているときの、自分に。]
(271) nabe 2019/06/19(Wed) 23時半頃
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……あの世界にお邪魔して、帰って、 ひとつ、よくわかったことがあるんだけど、 友達が死んじゃうのは、とても悲しい。
(272) nabe 2019/06/19(Wed) 23時半頃
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[ だから、思ってるんでしょ。>>251って、 投げかけられた問いにはおかしな答えを返す。]
友達が死んじゃうのは悲しいから、 この世界に帰ってきてくれて、嬉しい。
[ これも彼女の望んだ肯定>>251に入るだろうか。
僕は、白い廊下の先に視線を移して、 前を見て、慎重に言葉を紡いでいく。]
でも、本当にそれでよかったのかなって。 僕は、友達に苦痛を強いたくはないし、 かといって、自分にできることも思いつかなくて。
[ でも、それでも生きててほしかったんだけどさ。 ……段々、本筋が迷子になりかけている。戻そう。 話の筋くらいなら、僕にだって戻せるからね。]
(273) nabe 2019/06/19(Wed) 23時半頃
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……だから、ええと。つまり。 僕には、灰谷さんのことは分からないけど、
灰谷さんが死んじゃったり、苦しいのは、 僕にとっても不本意だと思うので、 僕でも役に立てることがあれば、 教えてほしいという話。……なんだけど。
(274) nabe 2019/06/20(Thu) 00時頃
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[ 根掘り葉掘り聞き出すというのも、 聞き出した末に共感をしたり、提案をしたり、 そういうのは、きっと僕には難しい。
いつだって、灰谷彩華と僕の感覚は遠いから。
でも、何が必要かを教えてくれたら、 きっと喜んで力になる。というのを、 一度、きちんと伝えておきたくて。]
……昔、灰谷さん、 猫を抱えて、うちに飛び込んできたよね。 あれは、わかりやすくて、よかった。
[ 一晩だけの不思議な出来事。 あの猫はどこにいったんだろう。知らないけど。]
(275) nabe 2019/06/20(Thu) 00時頃
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小学生の時の話だ。 ずぶ濡れの猫を抱えた灰谷彩華が、 僕の家の前に立っていて、ひどく慌てた。 姉がいるから、子供部屋は無理だよって、 思案した末に、正直に親に話してリビングにいるか、 物置になってる部屋に潜みなよって僕は言う。
忽然と消えた猫はどうしたんだろう。 励ましは下手でも、一緒に探すくらいはできる。
(276) nabe 2019/06/20(Thu) 00時頃
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たぶん、僕にできるのって、 昔も今もそのくらいのことなんだけど。
(277) nabe 2019/06/20(Thu) 00時頃
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[ そう。僕にできることはあまり多くない。 それでも、少しくらいはあるかもしれない。 そしてそれは、話してもらえなきゃわからない。
って、そういうお話でした。それだけのこと。
白い廊下はどこまでも続くわけじゃなくて、 視線の先に、待合室が見えてきたから、 このお話もきっとそのあたりまで。]
嫌でも、閉じこもらないで、 立ち向かうことに決めたなら、 使えるものは、存分に使えばいいと思う。
[ 僕は、のんびりと笑って、でも大真面目に言う。 待合室までは、あともうほんの少し。*]
(278) nabe 2019/06/20(Thu) 00時頃
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──── 後日 ────
[ どこかで時計の針が止まったって、 世界がかわるわけではない。 冷たい校舎での記憶を抱えて、 日常というものはまわりつづける。
だから 学校にも普通に登校するし、 出会ったクラスメイトに挨拶だってする。 ]
(279) ほるむ 2019/06/20(Thu) 00時頃
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宮古。これ。
[ 朝。教室。 宮古が登校してきたら、 宇井野はエナメルの中から、 小さな紙袋を取り出して、歩む。
どこからあの世界にいたのかもわからない そんな、一日だったけども。 鞄の中に借りたタオルはあったから、 そこは夢でも何でもないのだろう。
中には洗濯済の、水色のタオル。 ふわふわのそれをおさめた、 シンプルな白い紙袋を差し出した。 ]
(280) ほるむ 2019/06/20(Thu) 00時頃
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ピンクがおんなのこ ブルーがおとこのこ
そんな考えは もう古い って 流れつつある世の中で 古めかしい おとこのこ の 形に おさまろうと しているわけですが
(281) ほるむ 2019/06/20(Thu) 00時頃
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差し出した水色のタオルが おんなのこ の 手に戻ることに 何一つ おかしなことなんて ない
……ブルーが似合うおんなのこ って 魅力的だと おもうんだ 他者を型枠にはめるのは すきじゃない
(282) ほるむ 2019/06/20(Thu) 00時頃
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雪、本当にすごかったからなぁ。 ありがとな。
[ あの校舎の事を思い出しながら、 少しずつ 日常のレールに戻ろうとする。
自分があそこからいなくなって、 それからどうなったのかは わからない。 宮古もあそこでしんだのだろう、って。 思うけども。
宇井野が、吹っ切れることが出来たように。 このクラスメイトも 何かを置いて、再出発できたなら。 良いなぁ、とも。 おもうのだ。 *]
(283) ほるむ 2019/06/20(Thu) 00時頃
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─ お見舞いにつきましては ─
[ さて。お見舞いが解禁されました。 と聞いて、私は意気揚々と準備します。
不思議な現象を起こしてくれた彼に、
「どうすれば悪魔になれると思う?」 ……だなんて、馬鹿気た質問をする、 気は、ありませんけれど。
当然の事ではありますが、私達は受験生で、 たまには息抜きが必要な時期を迎えていて、
お見舞い出来るようになったら、息抜きがてら。 と、心待ちにしていて、やっときたから。 鼻歌を歌いながら、定番の果物を、買う。 ]
(284) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 00時頃
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[ 煙草でも買ったら喜ぶかもしれないけれど、 わるいお友達が既に渡しているかもしれないし 買い方も分からないから、いいかなって。
皆が教えてくれるから、迷うことなく着く、 病室の扉をノックして私は現れるでしょう。 ]
お見舞いに来たよ、よう君
[ 見て見て。フルーツバスケット。可愛いよ。 父が教えてくれた店で、作ってくれたの。
アレルギーがあったら、ごめんなさい。 でも見てるだけでも、華やかでいいでしょ。 ]
(285) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 00時頃
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[ にこにこしながら、よう君を見ます。 病院のベッドに寝ている、可哀相なよう君。
夢の中のよう君はぴんぴんしていたのに、 それが今この瞬間までの最新のよう君だったのに こっちではちゃんとボロボロで、何だか可笑しい。
でも、生きる。なんて。 そういうことでしか、ないものね。
私は彼の傍へと立って、白い聖域へ乗り上げ、 ええと、ううんと、この辺だったかしら。
あの校舎で会ったときと同じように。 まるでそれが、運命みたいに。 彼のお腹に走る赤い痕を、服の上から辿る。 ]
(286) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 00時頃
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[ 可哀相だけれど、あの時みたいに逃げることは、 傷つけた身体じゃあ出来ないでしょう。
あら。手加減は、ちゃんとしてるわ。 折角お見舞いに来たって言うのに、 ナースコール、押されちゃたまらないもの。
けろり とされても、つまらないけど。 なんて。私は、ころり と笑って。 ]
痛い?
[ 一言。彼に尋ねます。 ]*
(287) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 00時頃
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―― 病室:キョースケへ ――
わかった。……連れていく。
[その言葉を、静かにキョースケを撫でながら呟いた。
花なんて毎年咲くじゃん。 俺じゃない人といけばいいよ。
そういった俺は、 どうやらあの校舎で殺されてしまったようなので だからこんな呪いじみた願いを言うんだろうな。]
(288) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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[あのな。 別に、人並みに幸福になる気がないわけじゃないんだ。
こうなった以上は、笑って生きるのが礼儀でしょ。 とも思うし
無二の機会に君たちの時間を止め損ねたので、 今更ぐだぐだと、不幸せになりたいです、 ……と言う気もない。
明日への約束を交わしながら、 明日を楽しみに生きていこう、って 割と本気で思ってるんだ。 だから多分、明日以降の俺は、いつもの養拓海だ。
元気で馬鹿で、明日の心配はしない俺であって きっとこんなこと、もう言わないだろう。
じゃあ、キョースケに投げかけているこれは いったい何かって言うと――……]
(289) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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[おびえたような目を、少しの間、見つめていた。 すぐに視線をそらしてしまうから お前の言葉を聞き届けていても、 きっと、笑ったことには気づかなかった。]
……ありがとう。 そう……待ってて。
[俺はそれだけを呟いて、 最後に握り返されたその手に、かすか小指を絡め]
(290) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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[空気に溶けるほどの音で、小さく呟いた。 そうして微笑み、再び目を閉じる。 …………もう、暗闇だって怖くはなかった。]
(291) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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「社会が滞りなく運営されゆくために、 必要があって設定された、ひとつの仕組み。」
[「家族」も「俺」も「お前」も、 きっとその一つなんだよ、キョースケ。 物と変わらないから、簡単に壊れるんだ。
例えばこの内緒話がずっと続くなんて俺は思ってない。 約束したって、それが叶うとは思ってないんだ。 永遠なんてどこにもないんだよ。
けれども、例えば世界が終わるだとか 異常気象で自然が崩壊するだとか
そう、この社会というものを成り立たせている 人間という種族を脅かすような滅多な事がない限り、 夏は来てひまわりは咲く。]
(292) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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[…………咲いたら、思い出すだろう。]
[何年経っても、いつか思い出す一瞬が来るだろう。]
[その一瞬が重なって生きる理由になるなら、 それでいい。構いやしない。
そしてその一瞬が罪悪感として心を苛むなら それでも、構わない。]
(293) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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[最高の一瞬で時を止められなかったのだから 壊れていく世界に身をおくのだから せめて切れそうで切れない繋がりがほしい。
救い出すための蜘蛛糸でがんじがらめになったって どうせ、誰も迷惑しないんだから。
一緒に楽しく生きていければ万々歳。 どちらかが裏切っても、 きっと思い出して痛みになる。傷になる。
だから、どっちでもいい。 これはそういう、呪いの話。 俺を地獄に留めおいたお前を、道連れにする話。]
(294) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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[…………嗚呼。俺ってやっぱり、 あんまり明るく生きられそうにないや]*
(295) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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―― 後日:病室 悟へ ――
悪くねーよ。ばーか。 ……別人のフリしちゃうのー?
[くすくすと俺は笑って、 拗ねた悟の横っ面を見ている。 高山型のプライドはいまだ健在のようだ。]
(296) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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ははー。自分でいってりゃ世話ねーわ。 顔とスタイルは認めてやるけど 頭はどうかな、頭はー
[音量は控えめにからかう言葉を返す。 定期テストの点数は確かに悟に及ぶべくもねえけどさ。 でも、悟が頭がいいかっていうと ちょっと微妙だな、って思う俺がいる。
俺とおんなじくらい馬鹿じゃん?多分ね。]
(297) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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[なので、 その曰く賢い額に軽めのチョップを降らせるのです。 くらえ拓海式エクストリームファイナルチョップ。]
(298) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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俺はそういう奴だって。 信用がねーな
[嫌われると思った? 可愛い奴。 そんなことで嫌いになるなら とうの昔に絶交してるぜ、って
俺の顔を伺うようにみる悟に、 にっこりとした笑顔を返した。]
(299) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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馬鹿は話がはえーって?>>256 ふふん。そうだろう、そうだろう。
……
さあ、どうだろうなあ。 皆が皆良い奴ってわけじゃないから―― お前が思うように思うやつも、いるかもしんないけど。
[でもさ、と俺は肩をすくめる。]
お前、そーゆーの。 ジイシキカジョーっていうんだぜ
(300) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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[基本的には、 行きかう人々は他の人を気にしないものです。 皆自分の人生で忙しいので。
その分、かかわれた人たちってのは貴重だし 大事にしていくべきだけれど、 これは話が脱線しそうなので置いといて
内緒だ。俺だけ知っていればいい、と 強気なんだか弱気なんだかわからない 高本悟という男の「ホンネ」を>>258>>261 ふうん、って俺は聞いて、
まあね。と笑った。]
(301) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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いーけど。 どうせそのうち付き合ってる女の子とかに バレんだからさ。
うどん捏ねてようが勉強してようが 高本悟は高本悟なんだーって。
自分のそういうところも、 受け入れられるといいよな。
[あるいはもうお前の本性なんて 付き合ってる女の子にはバレてるかもしれないけど。 俺は肩をすくめて、
……あ、そうだ。って、首をかしげる。]
(302) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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俺、お前の教科書盗んだ犯人知ってるけど。 聞きたい?
[って、つとめて無表情に**]
(303) さねきち 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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──── 病院 ────
[ 何を描いていたのだろうか。>>262 伏せられでもしない限りは、 見えるスケッチブックに向けた視線も、 すぐに養へと戻して。
メーワクなんて、覚えがないな。 って風に、首を傾げて見せた。 迷惑だとか思ってないから。
寧ろ、良い機会ではあった。 吹っ切れることが出来たし、 たまにはああいうのも悪くはないだろう。 ]
(304) ほるむ 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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おう。自分の復習ついでにな。
[ わかりやすいだろ、って。 ちょっと自慢気に、わらう。 元の出来がよくない人間だから、 ノートから尽力するしかなくて。
喜んで受け取ってくれたら>>263 差し出す側もそら嬉しい。
次いだぬいぐるみ関しても、だ。 見たことがあるハート? 気のせいじゃないか。 とか、言われてたら返してたのだろう。>>264]
(305) ほるむ 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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そ、学校。 こういうの、癒しになるって聞いたしな。
[ どこ、って、いうのには。>>264 ぬいぐるみ買った店、って。
店員にすすめられたというのを、 受け容れてくれるのは助かる、が。 ]
校舎のことは覚えてるけど、 俺がいなくなるまでのことだけだな。
…………。
(306) ほるむ 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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[ 自分がいなくなるまでのことだから、 猫の近くで死んだことは覚えてるけど>>265 ハートのぬいぐるみについては知らない。
知らなかったから、 聞いて 少し黙り込んでしまう。
うっそだろ。やばい。 今、マフラーつけてきてない。 ついでに空調の効いた室内だから、
ごまかしようがないじゃあ、ないか。 ]
(307) ほるむ 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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[ と、いう問題は、 気合でどうにか乗り切った。 へらっ て、笑う顔は すこしのぎこちなさだけ隠せてないが やっぱりいつもどおりの形をしている。 ]
……ぐうぜん、 だろ。 店員さんのすすめだしな、これ。
しかし、轟木の近くにハート、ってのは なんか、イメージつかねぇな。
皆のマネキンにも、 そういうの あったのか。
(308) ほるむ 2019/06/20(Thu) 00時半頃
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[ そう、話題をどうにか切り替えようとして。 うっかり、目が泳いでしまったものだから、 猫のぬいぐるみの方を見た。
何があったって、 外は寒かったって。
やっぱり こいつは爆弾魔だ。 次来る時は、何か。 逸れようのない話題を持ってくるべきだ。 と、 密かに決心しながら。 *]
(309) ほるむ 2019/06/20(Thu) 01時頃
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──後日の話──
[ 今日も今日とてデリバリー係のあいつは、 相も変わらず幅にされていた。 結局のところ、現状はなんにも変わっちゃいない。 そして、あからさまに俺を避ける様子に 困ったな、って声もかけられずにいて、 俺とあいつの間に流れるのは気まずい空気。
けれど、俺だってすぐには変われない。 俺の態度は横柄なままだし、無視を決め込む あいつの背中を蹴り飛ばす。
そんな毎日を再開していた、とある日。 ]
(310) ゆら 2019/06/20(Thu) 01時頃
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お、堅治。
[ 例の香ばしい匂いにつられ、 いつものようにパン屋へ足を運べば 偶然、と表現していいことだろうか。
クラスメイトの姿が見える。>>197 軽く片手を挙げて挨拶すれば、 示されるジェスチャーに約束を思い出す。 ]
(311) ゆら 2019/06/20(Thu) 01時頃
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ん、これ
[ ジュース、ではないけれど。 パンを買う分のお金が浮くのであれば上々。 素直に彼の提案を聞き入れるように、 隣に立てば、並べられる商品を見下ろして ひとつのものを指さした。 ]
(312) ゆら 2019/06/20(Thu) 01時頃
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[ それはもちろん、てんとうむしのパン。>>198 しあわせはまだ届かないけれど、 いつかきっと届けてくれるに違いないって 轟木楓太は柄にもなく信じている。 ]*
(313) ゆら 2019/06/20(Thu) 01時頃
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社会が滞りなく運営されゆくために、 必要があって設定された、ひとつの仕組み。
(314) nabe 2019/06/20(Thu) 01時半頃
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……としての、僕ら。
(315) nabe 2019/06/20(Thu) 01時半頃
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──病室>>288──
[ 連れていく。>>288と言ってくれたときと、 おんなじように、本当は僕は笑っていたよ。
目を逸らしていた君>>290の知らない話。 僕は微笑んで、小指をそっと絡めかえして、 内緒。と言われて、そのときばかりは、 ほんの小さく喉を鳴らして笑って。 それを幸せそうにって形容してもいいよ。
ねえ、僕らはいつまで、 こういうふうでいられるのかな。
静かに目を閉じる君>>291に、 ほんの一言囁いて、僕はそこを後にした。]
(316) nabe 2019/06/20(Thu) 01時半頃
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果たして、仕組まれた通りに、 君は、僕は、機能できているのでしょうか。 いつまでこの世に仕組まれていられるでしょうか。
……ううん、なんでもなくて。
(317) nabe 2019/06/20(Thu) 01時半頃
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わかってる。わかってるよ。 永遠なんてない。地球が滅ばなくても。
来年も再来年も、それより先も、 きっと夏は来てひまわりが咲いて、 そのとき僕らが変わらずに、 こうしている確証なんて、どこにもない。
確かめようのない未来で、 僕らがどんな形をしているのかなんて、 誰にもわからないってことくらい、
わかってる。わかってる。わかってた。 だから、またね。なんて言って、 また小さな結び目をつくる。 次へとつながるか細い糸を吐く。
……わかってる。
(318) nabe 2019/06/20(Thu) 01時半頃
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…………嘘。 今だけでも、永遠だって信じさせて。**
(319) nabe 2019/06/20(Thu) 01時半頃
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──見舞い──
[ 先に言っておくが、猫じゃない。>>225 ぼんやり、って顔をした拓海をみて 不機嫌そうに眉を吊り上げて椅子を陣取った。
押し付けた紙袋の中身を見て 犬のように尻尾を振る姿には、 満足───といった表情が出ないように、 一層と眉間に皺を寄せて口角は下がった。 ]
……ただの生存確認だ、ばーか
[ 頬杖をついて、窓の外へと視線を逃がして。 ]
(320) ゆら 2019/06/20(Thu) 02時頃
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……うるせえ
[ 寄せ書きについて触れられたなら、>>233 間抜け面の頬を軽く抓ろうと手を伸ばす。 ]
俺は、何も。 追いかけてきたのはお前の自由だし、 死にきれないって決めたのもお前の意志だし ……でも、マジ迷惑
[ 迷惑だ。本当に。 相手がだれであっても、心配するだろ。 ましてや、拓海っつうのもムカつく。 ]
(321) ゆら 2019/06/20(Thu) 02時頃
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[ そうして、袋の奥に隠してた 看護師に見つかったら怒られでもしそうな 例のブツを見つけたらしく此方を窺う顔を見て 立ち上がって勝手に窓を開け放つ。 ]
……おまえがなんで死のうって思ったのかとか 理由なんて知ったこっちゃねえけど、
[ ひゅう、と吹き込む風が、 飾られている千羽鶴を揺らした。 ]
(322) ゆら 2019/06/20(Thu) 02時頃
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火。ひとりっつうのは静かすぎっから 勝手にいなくなられると困る
[ ようやく拓海の方を向いて、告げる。 ]
(323) ゆら 2019/06/20(Thu) 02時頃
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[ 体育館裏の隠れ場所。 拓海が退院してからあと何回行けるだろうか。 校舎裏の陣地にひとりでいるのは、 どうしてだか味気なくって、堪らない。
いいことも、わるいことも、全部。 隠れるには最適な、あの場所で。
立ち昇る煙が一筋なのが、すべて悪い。 ]
(324) ゆら 2019/06/20(Thu) 02時頃
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[ ぐしゃぐしゃ、と髪を掻きむしれば ポケットの中から一羽、歪な鶴が現れる。 千羽鶴の塊の中に加えるように、置いて。
何も願っちゃいねえぞ、って顔をして。 無理やり作らされたんだ、って顔もする。
何か拓海に言われる前に、と。 話題を転換しようとするのは悪い癖なのか 傍らに置いてある、ねこのぬいぐるみをみて 抱きかかえているハートをかるくつっついた。 ]
んだお前、これ。 ……まさか、文化祭ン時の?
[ 盗んできたのか、なんて疑う顔をして しあわせを運ぶてんとうむしに眸を細めた。 ]**
(325) ゆら 2019/06/20(Thu) 02時頃
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――刻まれたものは決して消えない。 覆い隠してなかったことにしようとしたって、 何かのはずみで出てきちゃったり。
そんなことは分かっていたんだけどねぇ。
(326) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 03時半頃
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―― 帰還の夜/待合室へ ――
高本くんひとりだと大変かぁ。 ホントに人間みたいなマネキンだったのかもね。 宇井野くんならひとりでも背負えたかもだけど。
[その宇井野は、おそらく、>>267 相原の次くらいに帰ってしまったのだから、 残った面々はいろいろ大変だったろう。まあ今は大変さを想像するだけだ。
重くなかったですか。うん、よかった。 まぁ、マネキンの重さ=イロハの重さとは限らないけれど]
(327) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 03時半頃
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[そっぽを向いて話していたし、 終わったら終わったでミルクティーを飲み始めたものだから、 その間じゅうずっと蛭野の顔は見ていない。>>268>>271 わからなかった。蛭野の顔がどうなってるか、じゃなくて、 イロハがどういう顔していいのか。
君にとってのコレは未知ですか。 さながら遠くの星の誰かさんが垂れ流している戯言のようなものですか。 戯言と取られてもよかった。 だってあたし達はあまりに違くて遠いのだと、 思い慣れた言葉さえただの言い訳になりえた]
(328) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 03時半頃
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……うん。
[ただ、彼が話を投げ出すことはしなかったから、>>272 今度はイロハが聞き手に回る番になった。
かなしい、の4文字をこころの中で繰り返す。 いまだイロハの中じゃ、養が死んじゃうことについては、 悲しみより憤りが多いけど、黙ってうなずいた]
……うん。
[悲しい。だから、帰ってきてくれて嬉しい。>>273 この言葉にも素直にうなずいた]
うん、……え?
[もう一度頷きかけて目をみはる。 「本当にそれでよかったのか」で終わってしまっても、 イロハには答えられない、どうにもならない。 しばらく思考すら――「話がズレてない?」って指摘することも止めてたんだけど]
(329) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 03時半頃
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…… えぇと、
[ふわり、と、手を差し伸べられたような気持ちだ。>>274 差し出された言葉は確かにそういう意味合いだ。
しばらくいきなりのことに戸惑ったような眼差しを―― ようやく、蛭野へと向けたのだけど、 猫といっしょに駆けこんできた時の話を引き合いに出されればやがて小さく笑った。 わかりやすい。それはそうだよね>>275]
(330) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 03時半頃
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[あしたを迎えた頃にいなくなった猫は、>>276 ふたりで探しても結局見つからなかった。 おとこのこ、だからかな。 蛭野は近くの公園のことにイロハよりずっと詳しくて。 猫がいそうなスポットを彼の引率で色々見たんだけど、だめだった]
あの猫にもきっとかえるところがあったんだよ。 …………たぶん。
[そうやって自分で自分をなぐさめて、それから、 「ありがとう、きょうすけくん」ってお礼を言った]
(331) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 03時半頃
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あの時は確かにあたしが君を巻き込んだよ。 でも、今は――――
(332) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 03時半頃
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…… あれ、なんで、 そのままほっとかないの、 わかりにくいのは、うん、ごめん。 でも放っておいたっていいじゃんよくある感じで。 あたし別に何も、助けてなんて言ってない……。
[いつもみたいな笑みで大真面目に、 それとなく頼もしげなことを言うものだから、>>278 何故だか余計戸惑ってしまう。 なんでそんな話の流れになるの、ということを考えようとしたけれど、 戸惑いすぎてエラーを吐き出した。 話の前置きから順序良くたどればわかりやすかったろうに]
(333) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 03時半頃
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|
…………。
[足音がひとり分減る。 待合室まであと少し、というところで、俯いたまま立ち止まって。 束の間、考えた。結局のところ嫌なのか嫌じゃないのか]
( 嫌ってわけじゃない )
[何故かって? 根掘り葉掘り聞くことなく、ただ、力になる、と言ってくれた。 それだけだ。それだけでじゅうぶんだった]
(334) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 03時半頃
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……もし、これから猫の時みたいに、 あたしが駆けこんでくるようなことがあったら、
何も訊かないで、 あの時みたいに逃げ場を寄越してくれる?
(335) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 03時半頃
|
|
[今思いつくのはそれだけで、 それだけ伝えれば黙ってまた歩き出す。 猫の時>>276は物置の隙間に潜んでいたけど今のイロハには大きいだとか、 そもそもちゃんと話し合いできるのかとか、 考えるのは後回しだ。何せちゃんと養の無事も確認してない]
ちゃんと、決めたんだから、 あたしにしかやれないことはちゃんとやる、から。
だから、
(336) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 03時半頃
|
|
[それから、待合室に辿り着いて、 目を覚ましたばっかりの養の病室に駆ける蛭野を見送った、後。
ひとまず今日のところは引き返すことにしたイロハは、 駐輪場への路をゆっくり歩きながらスマートフォンの電源を入れた。 母からのメッセージにちゃんと返信して、 家にいなかった理由も説明して、 (やっぱりちょっと過剰に心配されてしまったが) これから帰る、とさいごに締めくくった]
(337) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 04時頃
|
|
[帰らないことはとりあえずやめた。 だからきょうはもはやただ過ぎ去るだけだ。 母も今頃ベッドに潜っている頃だろう。 ならばイロハも帰ってそうする準備を整えるだけ。
あしたからは――― なんて思っていると、 通りがかりにゴミ箱を見つけたものだから、 空にしたミルクティーの缶を、思い出したように放り投げた。 それは綺麗にゴミ箱の中に吸い込まれた**]
(338) Akatsuki-sm 2019/06/20(Thu) 04時頃
|
|
[ どうして袖を引っ張ってしまったのか その時は無意識だったけど、 きっと、1人では立ってられなかったんだと思う
ベンチに並んで握り締めた缶コーヒーを開けると カコッという音が人気のない朝の空気に響いた ]
……………………
[ 何をどう話そうって、お互い目は合わせず 自動販売機とか地面とか見つめていると 先に口火を切ったのは彼の方だった ]
(339) papico 2019/06/20(Thu) 08時頃
|
|
──────
[ 彼が何を言ってるのか 頭が追い付かない ]
(340) papico 2019/06/20(Thu) 08時頃
|
|
[ あのときと同じ台詞>>0:141 ]
(341) papico 2019/06/20(Thu) 08時頃
|
|
[ ──── とくん ]
[ あのときみたいに跳ねる鼓動に問いかけて
私は ……──── ]
(342) papico 2019/06/20(Thu) 08時頃
|
|
……………… 付き合わないよ。
(343) papico 2019/06/20(Thu) 08時頃
|
|
[ 手元の缶コーヒーに目を落としたまま続ける ]
何も求めてないって言ったでしょ?
それに ………… ちゃんと「ごめん」って振られてるし。
[ 付き合ってほしいなんて告白をしたつもりはないし あれが彼の返事だったと思う>>2:527 ]
(344) papico 2019/06/20(Thu) 08時頃
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|
私は馬鹿だよ。普通の人間だよ。 高本くんが興味ない人種だよ。
[ 行いを思い返して改める ]
…………いや、普通以下かな。
それとも、あれ? 私が本当に価値のない人間に成り下がったから 一緒にいてくれるの?
[ 冷たい校舎で聞いたどこまでも傲慢で上からな 呪いの言葉を差し返す>>2:416 ]
(345) papico 2019/06/20(Thu) 08時頃
|
|
高本くんが何か抱えてて、 助けられるのなら、私は助けたい。
[ 今はきっと隠れてる煙草跡。
傷付けられている時だけ忘れられる
それくらいに嫌なこともあって、 そのうえ彼は傷付いている。
放ってなんておけるわけがなかった ]
だけど、
(346) papico 2019/06/20(Thu) 08時頃
|
|
私は、きっと 高本くんが思っているような女じゃないよ。
[ また、彼の言葉を借りて>>2:313 ]**
(347) papico 2019/06/20(Thu) 08時頃
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──── 後日:パン屋 ────
[ 店の中は、香ばしい匂いで満たされている。 アスパラベーコンパンは焼き立てらしいし、 新作もなかなか美味しそうだ。
少しの上機嫌を口許ににじませながら、 示される先を見た。>>312 ]
……お。 これ、人気なやつだよな。
[ カスタードクリームたっぷりの、 可愛らしいてんとう虫のパン。 ]
(348) ほるむ 2019/06/20(Thu) 09時頃
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[ 自分用とはわけるように、 てんとうむしパンを一つ取った。 生地にとじこめられているというのに、 しあわせのカスタードの香りが、 容赦なく腹を空かせてくる。 ]
好きなのか。てんとう虫。
[ 何気なく、問いかける。 こういう可愛らしいのも好きだったのか、とか。 今の彼をそういえば、あまり知らない。
好きであったら。うれしい、とか。 思ってない。 おもって、ない。 ]
(349) ほるむ 2019/06/20(Thu) 09時頃
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[ 宇井野はあまり、甘いものはとらないから。 トレイにのっかるてんとうむしパンはひとつ。
あとは、食事系のパンばかりが、 トングに挟まれて、トレイのうえ。
てんとうむしは、見てるだけだ。 店に来るたびにじぃと見て、 それで少し嬉しくなってくる。
おしこんで、のみこんで、言い訳して。 それでも、 しあわせを運んでくれるてんとうむしに、 甘えてるところは、あるのかもしれない。 *]
(350) ほるむ 2019/06/20(Thu) 09時頃
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──待合室>>327──
その宇井野くんを運ぶのが、 1番大変そうだよね。 ……灰谷さんのほうでよかった。
[ 大真面目な口ぶりで言ったそれは本心。 マネキンの重さが君の重さじゃないといいね。
というかそのほうが、 宮古さんと高本君が報われると思います。以上。]
(351) nabe 2019/06/20(Thu) 10時半頃
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[ それから。うん。にたまにえ? を混ぜて、 灰谷彩華が相槌を打つ>>329横で、 僕は話し続ける。一区切りするまでは。
話が本筋からズレても、同意がなくても、 前置きに始まり結論に至るまでは。
戸惑ったような目をする灰谷彩華。 に、笑っている僕。やや珍しい。
いつだって、ほとんどの場合、 道案内を頼むのは僕のほうだったから。]
(352) nabe 2019/06/20(Thu) 10時半頃
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[ けれど、戸惑いの末に投げられた問い>>333には、 僕もやや戸惑ったように首をかしげて、
それから、納得のいく言葉を見つけたように一言。]
……友達だから?
[ うん。たぶん、そういうこと。]
友達が、悲しい思いをするのは悲しいし、 力になれることがあればいいなって、思わない?
[ 恐らくこれは、同じ話の再放送ですね。 でも、僕も話をするのが下手で、 特に自分の気持ちは言葉にできないものだから、 そうやって、確かめるようにつぶやいて、それで。]
(353) nabe 2019/06/20(Thu) 10時半頃
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いいよ。鍵はあけておくね。
[ えへへ。と僕は笑った。たとえ話だよ。 いつでもいいよ。ってことだった。僕風に言えば。
きっとあのときもさ、僕の親は気付いていたし、 僕が公園を案内できたのは、その前の時間軸に、 僕を案内してくれる誰かがいたからだった。 つまり、僕はちっとも万能ではないし。
今のご近所さんを物置に押し込めようとすれば、 さすがに、やや問題があるだろうし、 相変わらず子供部屋は相部屋のままだし、 まあつまり、問題は残っているわけだけど。
決意表明じみた言葉>>336がそこにあったから、 僕は、それを静かに笑ったまま聞き遂げて、]
(354) nabe 2019/06/20(Thu) 10時半頃
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[ きっと、結局それが僕らの距離で、 ほら、僕にできるのってそれだけだから。 なんてね。逃げ場くらいは用意をしておくよ。
そんな囁きを返したころには、 待合室にたどり着いてしまって、 僕は廊下を蹴って走り出してしまうので、
明日以降なら、いつだって駆け込んできていいよ。**]
(355) nabe 2019/06/20(Thu) 10時半頃
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―― 病院 ――
……やるなあ、葉子。 俺、告白して振られるの初めてだわ。
振られるってこんな気分なんだな。
[振ることは数多あれど 振られることのなかった俺は、 葉子の答えに対して、自嘲気味にはははと笑った]
(356) gurik0 2019/06/20(Thu) 13時頃
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ああ、一緒にいてやるよ。
[普通以下の人間、と自分を蔑む葉子>>345に 「なるほど、そういうこと」と言って、 俺は微笑んで見せたんだ]
(357) gurik0 2019/06/20(Thu) 13時頃
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なあ葉子。 卒業したら俺がお前以下の存在になるって 葉子は気付いていたか。
(358) gurik0 2019/06/20(Thu) 13時頃
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この進学校で。この受験戦争で。 良い大学に行ける奴こそが正義だ。
大学にも行けないで、受験もできないで、 家を継ぐしかない俺は、カースト最下位の人間。 ・・・・ 普通以下だ。
(359) gurik0 2019/06/20(Thu) 13時頃
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[葉子には、俺の実家がうどん屋だと 明かしたことはなかったけれど。 あの冷たい校舎で拓海に言った台詞>>5:211から、 きっと聡い彼女は朧げな事情を察しているはずだ]
(360) gurik0 2019/06/20(Thu) 13時頃
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良い大学に行って キラキラした青春送る奴が傍にいると、 俺のプライドが刺激されて敵わん。
……だから、ああ言った。
大学にも行けないような、 俺みたいなカースト最下位の男に相応しい 人間に葉子がなるんだったら、 傍にいてやろうと思った。
(361) gurik0 2019/06/20(Thu) 13時頃
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一緒に地獄に道連れになってくれる奴を 探してたんだよ、俺は。
あるいは、俺が地獄に落ちて当然の人間なんだって 分からせてくれる人を。
[後者を求めて自分を傷つけてくれる人に 依存していたことを、 今の俺なら、客観的に見ることができる]
(362) gurik0 2019/06/20(Thu) 13時頃
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葉子。 きっとお前は、それなりに良い大学に行って 楽しい青春を送って、俺を置いて行ってしまう。
(363) gurik0 2019/06/20(Thu) 13時頃
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みんなが委員長で、穏やかで、やさしくて 頭の良い優等生が好きだなんて、 それこそ傲慢だ。>>2:398
……お前が言った台詞だよ。
[頭の良い俺は、かつて葉子が言った台詞を 一語一句違わずに復唱することができる]
(364) gurik0 2019/06/20(Thu) 13時頃
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優等生でない俺も認めてくれるお前ならって そう思って告白したんだ。 甘ったれてるだろ。
[ほら、やっぱり俺は最悪に性格の悪い奴なんだ]*
(365) gurik0 2019/06/20(Thu) 13時頃
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──後日:パン屋──
[ 腹の減った男子高校生としては惣菜パンは魅力的だ。 焼きたてらしいアスパラベーコンパンも、 カリカリのベーコンに包まれているアスパラの なんとも言えない食感がいい味を出している。 新作として並ぶパンたちも、悪くはない。
それでも決まって選ぶのは、 てんとうむしの形をしたクリームパンだ。 ]
なんだ、堅治。食ったことねえの?
[ 希望通りにトングで摘ままれたそいつは、 トレーの上にちょこんと乗せられる。>>349 ]
(366) ゆら 2019/06/20(Thu) 15時頃
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嫌いだったら、食わねえだろ。 ……それに、美味いしな
[ 食べたらしあわせになれるかもとか、 いや、美味しさに頬は溶けるんだけども。 無意識のうちのちょっとした願掛けみたいな そういうもん、だなんて言葉にできる筈もなく。
何気ない問いかけには、素っ気無く答えて。 店員がトレーの上のパンたちを包んでいくのを ただ、無言で見ていただけ、だった。 ]
(367) ゆら 2019/06/20(Thu) 15時頃
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[ そして、堅治から約束としての てんとうむしのパンを受け取れば、 ]
おい、堅治。
[ てんとうむしをふたつにちぎって、 片一方を差し出した。とろり、としたクリームが ちぎられた部分からあふれ出しているけれど。
お裾分け、と言いますか。 しあわせを共有でもしようと思ってのこと。 食べたことないんなら、一度くらい食えという 押し付けに近いもの、かもしれない。 ]
(368) ゆら 2019/06/20(Thu) 15時頃
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知ってるか? てんとうむし、 しあわせを運んでくれるんだってな
[ 自信満々ではないけれど、 そんな言葉をそっと添えながら。 ]*
(369) ゆら 2019/06/20(Thu) 15時頃
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―― 後日 / 病室 ――
いいや、聞きたくはない。かな。
[拓海のその質問>>303に、 俺はしばし黙り込んだのちにそう答えた]
例えばお前が俺の教科書を盗んだ犯人なら、 これでお相子だなって笑えるけど。 ……その言い方だと、たぶん違うだろ。
[拓海の無表情な顔を見つめる。 長い付き合いだ。それくらいの機微は読める]
(370) gurik0 2019/06/20(Thu) 16時半頃
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もし犯人がその事実を 俺に明かすことを望んでいないなら、 お前がここで話すのはフェアじゃないな。
俺は、拓海だから、ノートを盗んだって告白した。
[他のクラスの奴らには言えないぜ、と笑う]
(371) gurik0 2019/06/20(Thu) 16時半頃
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もしもその犯人が俺に謝りたいようなら、 直接言ってくるだろ。
[そう告げたのちに、 こちらも努めて無表情にこう問うた]
(372) gurik0 2019/06/20(Thu) 16時半頃
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……お前の親父、勾留されてるって本当か。
(373) gurik0 2019/06/20(Thu) 16時半頃
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[店の常連客から聞きかじった噂。 堪え切れずに、俺はその問いを発したのだった]*
(374) gurik0 2019/06/20(Thu) 16時半頃
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―― 放課後 ――
[宮古の腕を掴み、階段の踊り場の壁に押し付ける。 そのまま、吐息のかかるほど近い場所で]
お前、面白い女だな……。
[キメ顔は、そう長くは続かなかった]
(375) gurik0 2019/06/20(Thu) 19時頃
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宮古。こんなのでいいのか。 すごく恥ずかしいんだけど。 なんなら皆見てるし。
[気恥ずかしげに頬を掻いて、視線を逸らした]
(376) gurik0 2019/06/20(Thu) 19時頃
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[残念ながらもう俺は 宮古の元ペット候補でして。 これはクラスメイトの無邪気なお願いに 付き合ってあげただけ。
何が楽しいのかはひと欠片も理解できなかったが]
……あ、これ。借りてたやつ。
[調度よい機会と、宮古に差し出したのは 丁寧にアイロンがけされたハンカチ>>57>>3:391]
(377) gurik0 2019/06/20(Thu) 19時頃
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あのときは、 お見苦しいところをお見せしました。
[宮古に向けるのは、いつもの高本悟らしい 委員長然とした爽やかな笑みだ]**
(378) gurik0 2019/06/20(Thu) 19時頃
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[ 告白を断って、「やるなあ」って言われるとか 他の人じゃ絶対あり得ない気がする。
まぁ他の人に告白された記憶はないのだけど ]
一緒にいなくていいって言ってるのに。
[ 相変わらずの上からだなぁって、 私ももう、苦く笑うしかない。
そのうえ「お前以下」って続くとか なんで私この人好きなんだろう? って思わず自分で自分に問いたくなる ]
(379) papico 2019/06/20(Thu) 20時頃
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[ だけど、その続きを私は黙って聞く ]
……………………
[ 進学校 受験戦争 良い大学
ずっと、捕らわれていた言葉たちの羅列 ]
(380) papico 2019/06/20(Thu) 20時頃
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[ 彼が大学へ進まないことは あのときなんとなく、分かってた>>5:211
だけどそこに秘めた胸の内までは 私は気付けていなかった ]
(381) papico 2019/06/20(Thu) 20時頃
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[ 最後まで聞き終えた私の右手は缶コーヒーから 離れて勢いよく彼の左頬へと向かう
5本の指をしっかり開いたまま パンって触れると、そのままそこに留まる ]
…………甘ったれてる。
[ ムカついたら叩いていいって言われた>>5:-99 思いっきり叩きたかったのに、叩ききれない ]
(382) papico 2019/06/20(Thu) 20時頃
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────── じゃあ …………
(383) papico 2019/06/20(Thu) 20時頃
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私と一緒に 落ちてくれる ?
(384) papico 2019/06/20(Thu) 20時頃
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どこまでも どこまでも 堕ちてくれる ?
(385) papico 2019/06/20(Thu) 20時頃
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[ 彼の頬に手をあてたまま、 真っ直ぐに問い掛ける ]
私はそれなりに良い大学にも入れないし キラキラした青春も送れない。 明るい未来なんて描けなくて、 地獄に堕ちるだけだよ。
それなら一緒にいて安心できるの? だから私と付き合いたいの?
[ やっぱり歪んでるよね、
ほんとに どうしようもなく ]
(386) papico 2019/06/20(Thu) 20時頃
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……………
それなら、 道連れになってよ。 私の道連れになってよ…………
[ 頬にあてた右手をそのままぎゅっとグーに握る。
私からすれば実家を継げる未来があることが 羨ましくてたまらないなんて、
……………………言えなかった ]
(387) papico 2019/06/20(Thu) 20時頃
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好きだよ、高本くん。
カーストとか面倒くさいものは嫌いだけど、 私からすると高本くんはいつも上の方で キラキラしてるよ。
優等生とか成績とか大学とか全部無視して、 歪んでて、最高に性格悪いの足しても、 ぜんぶ、高本くんが好きだよ。
………………だから
(388) papico 2019/06/20(Thu) 20時頃
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私じゃ、ダメだよ。
──── もっといい女の子、探して
[ 小さく手を震わせて、 あの時みたいに告げる>>2:414 ]
(389) papico 2019/06/20(Thu) 20時頃
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[ だって私は、あの男から逃げられない ]**
(390) papico 2019/06/20(Thu) 20時頃
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──── 後日:パン屋 ────
[ 少し硬いと噛み切るのが難しいアスパラ。 だけども、しっかりと処理されたアスパラは、 パン生地と共に、 しっかりと切れてくれる柔らかさ。
そんな、仕事の丁寧さを、 宇井野は好ましく思っている。 菓子パンも美味しいに違いない。
約束された美味しさのてんとうむしパン。 トングでつかんだ時点で、 食感も想像できてしまうが、 思いを馳せたら長くなるので省略しよう。 ]
(391) ほるむ 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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ああ。甘いのは食わねぇんだ。
[ 食えない、とは、言わない。>>366 寧ろ好きな方でもあるが、 甘さも可愛さも封印している。
美味しいしな、と>>367 言われればより、美味しそうに見えた。
食べたらしあわせになれるだろうな。 そっけない答えをききながら、 二枚のトレイを置いて 包んでもらって。 ]
(392) ほるむ 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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[ 受け取る袋はいつも大きい。 てんとうむしパンは袋をわけてもらって。 ]
……ん?
[ 渡したら、半分。>>368 輝かんばかりのクリームを露わにして、 ずいと目の前に差し出されていた。 あ、カスタード良い匂いだな。とか。 考えながら、じぃと見つめて。 ]
(393) ほるむ 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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ははっ ありがとうな。
[ 受け取った。 断面から流れ落ちてしまうほど、 やわらかなクリームがたっぷりのパン。
しあわせを運んでくれる、てんとうむし。>>369
知らないはずが。ない。 あんなにもたくさんのしあわせをくれた。 ジンクスじみたものだとしても、 宇井野にとって、てんとうむしは、 本当にしあわせを運んでくれるんだ。 ]
(394) ほるむ 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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ああ、知ってるさ。…………。
飼っててな。 しあわせを、運んでくれたんだ。 随分と前のことだが。
[ なんて。 らしくもない、だろうか。 らしくもないだろうな。
気づいて欲しいわけではない。 気づいてくれない方が良いけども。
出してやらなければ、 しあわせをくれた真実を、 なかったことにしてしまう気がして。 気づけば、そんなことが口をついて出ていた。 ]
(395) ほるむ 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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[ がぶりとかぶりつけば、 口いっぱいに、甘い幸せ。 口角に置き去りにされたクリームも、 余さず舌の上へと誘い込んだ。
甘いものを、幸せそうに食べる、って。 昔、母に言われたことを思い出した。
努めて無表情を保とうとしてるけども、 柔らかいクリームに溶かされるように、 頬が思わず 少し、ほんの少し、緩んでしまう。 ]
(396) ほるむ 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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|
[ 美味しい。すごくおいしい。 頬張ったのを溢さないように、 と、いうていで。 口許を片手で覆って。
しあわせを分かち合える嬉しさが、 吐息と共に流れてしまいそうだったから。
ゆっくり、ゆっくり、生地を砕いて。 味わって、咀嚼していることを、 抑え込む間の沈黙の理由に、 した。 *]
(397) ほるむ 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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―― お見舞い:瑠璃 ――
[バスケットの中の赤くて瑞々しい林檎を見ていた。]
(398) さねきち 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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みやこさん。こんにちは、 お見舞いきてくれたんだ。ありがと。 ……果物? 綺麗。
[開く扉を見て、そこにある小さな姿に笑いかけた。
体育館裏でもないのに、 俺は遅すぎる四月一日みたいに笑って 見せられたフルーツバスケット>>285に瞬きをし 「ありがと」と手を伸ばす。
とん、と机の脇にフルーツバスケットは置かれる。 俺はにこにこしている宮古瑠璃をじいっと見た。
あんなにぼろぼろのマネキンになってしまったのに 現実世界のあなたはいつもどおり笑っているので なんだかまやかしじみているな、と思った。]
(399) さねきち 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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……なんだ?
[白いベッドに乗りあがってくるあなたを見つめる。 少しばかり驚いていたから、 伸びてくる白い手に気づくのが遅れて、]
[つう、と糸をたどるように、 その手が服の上から傷をなぞる。>>286]
(400) さねきち 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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ふ…………っ、……、う゛
[ちかっ、と何かが明滅した気がした。 触れられている場所から痛みが走り目を閉じる。
その一瞬だけ、屈服した犬みたいに 触れてくるひとの色に頭の中が染まる。
一呼吸の間だけ。 その人のことだけ。
こわばっていたのは一瞬。 体を弛緩させ、息をついて宮古を見、小さく笑った。]
(401) さねきち 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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いてぇよ、みやこさん。いじわる。
[俺はへたくそに笑いながら、きちんと「痛い」と言って すこしだけ恨みがましげに宮古瑠璃を見る。 そうして、ぽん、と宮古の手の甲に己の手を置いた。
別にお手、じゃないけれども。]
怒ってる? それとも、何か後悔してる? ……マネキン、酷い状態だったから。
[校舎から出る時何かあった? って、 俺はきっと的外れな質問を投げるだろう。
体育館裏であなたに問いを投げかけた、あの時みたいに*]
(402) さねきち 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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[ 学校に行き、予備校に行き、お見舞いに行き、 登校する回数が減って、友人を覆う白が減って、 クリスマスツリーもしめ縄飾りも見なくなり、 つまり、日々は同じ速度で通り過ぎていく。
鶴が何羽いるのか数えるのを買って出て、 寄せ書きの隅っこに、小さな文字で、 「 卒業式でまた写真を撮ろうね 」と。 そう記したくせ、その後のお見舞いで、 卒業式には出られるよね? と尋ねた。 無茶なことを言っていないか不安だったのだ。
毎晩、姉の爪がぎちぎちという傍らで、 僕は自宅にいる時間を受験勉強に費やす、 健全でありふれた受験生として過ごす。
…………冬だった。]
(403) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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[ 冬の終わりが見えてきたころの話だ。 僕は進学先と、春から住む家を決めた。]
(404) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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あのね。高本くん。 家を出ることになったんだ。
(405) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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──数か月後──
[ 晴れやかとは言えないが、 淡々とした語調と表情で僕は言った。
僕はタイミングをうかがって、 ひとりでいる高本悟に声をかけた。 あまり脈略のない切り口だった。
僕の中でそれは、 冷たい校舎に閉じ込められるより前、 あの本当の文化祭の日と地続きの話。
……だったけれど、 話をする順序を少し間違えてしまったので、 たぶん、ずいぶん唐突に聞こえたことだろう。]
(406) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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[ 家から通えることを条件に、 受験する大学を決めたというのに、 下宿先も探してきなさい。と両親は言った。
心配になったのかもしれない。 僕の生活能力とか、社会性とか、 あるいは姉弟離れできない子どもたちが。
直接そういわれたわけじゃないので、 肉親とはいえ、真意はわからない。 両親は、いつもするべきことだけ教えてくれる。 ので、僕はそれにうなずいて、従う。
ただ、国公立に受かった場合と、 私立に進学する場合とで、 家賃の上限に差をつけられてしまったので、 僕はそのときはじめて切実に、 国公立に受からなければ。と思った。]
(407) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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[ それが、あの冷たい校舎を脱した後、 まだ冬のさなかだったころの話だ。]
(408) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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[ それから少し時間が経って、 僕は順調に志望校への進学を決めて、 住む家を見つけて、次の季節を待っている。
それは、僕の話であって、 僕個人の話でしかないのだけれど。]
……思い出したんだ。 高本くんと、文化祭の日に話をしたなって。
血の繋がりは切れない。 決して、逃れられない。
[ 呪詛のような言葉はまだ僕の中に生きていて、 僕はそれを諳んじることができる。>>0:727]
(409) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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……距離を置いたところで、 生きてる限り、家族って繋がりは消えないし、 思うほど、大したことじゃないのかもしれないけど。
僕より劣った可哀そうな家族のために、 従順で優しいいきもののふりをするのは、 たぶん、僕にとっては、手段だった。
僕が生きるための、手段。 生きることを選ぶ理由。
(410) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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でも、僕はあの家を出ていく。
(411) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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[ なんでこんなことを聞かされてるんだろう。 って、思ったかな。どうだったかな。
僕も、はじめは、 どうして自分がこんな話をしているのか、 あまりわかっていなかった。
ただ、自分の言葉で伝える機会は今だけで、 そうしなければ、他人の口から伝わるか、 知られないままだろうな。と思って、
そのどちらも、不本意だったから。 きっと、そのためだけに僕は話し始めた。]
(412) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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[ そして、 滔々と言葉を紡いでいる最中に、 僕はふと気づく。どうして呼び止めたのか。 どうして伝えたのか。何を求めたのか。
結局僕はきっとまだ躊躇している。 あの箱から逃げ出して、自分が、 どういうふうに生きるのか、想像できない。
とても身勝手な話だけれど、 僕は、高本悟の呪いを信じていたかった。]
(413) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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可哀そうな家族を置いてく僕が、 もっと深い地獄に落ちることになったら、 高本くん、そのときは笑ってくれる?
(414) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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[ それはきっと、とても勝手な願いだけれど、 僕はそもそも、身勝手で傲慢で性格が悪い。 から、僕のためだけに、高本悟にそう求めた。*]
(415) nabe 2019/06/20(Thu) 20時半頃
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―― 病院:宇井野へ ――
[スケッチブックには、子供達が遊ぶ絵が描かれている。 俺はそれを覗かれても、ん?と首を傾げるだけで 別に伏せたりはしない。>>304
覚えがないな、といいたげな顔をする宇井野に 「お前はいいやつだなあ」って笑って、
宇井野の努力の結晶を受け取る。]
勉強しないわけにはいかねえなあ。
[って、ノートを捲りながら目を細めて、 それを優しく脇に置く。]
(416) さねきち 2019/06/20(Thu) 21時頃
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[俺は見覚えのあるぬいぐるみたちを渡された後から、 スケッチブックの真新しいページを開いて 細いペンを走らせ手元を動かしながら、 宇井野の話を聞いている。
ちょっぴり失礼かも? と思いつつ 声がきこえれば、視線は宇井野の方を見て外さない。
……おや? ういのの様子が?>>307>>308]
(417) さねきち 2019/06/20(Thu) 21時頃
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|
ういの…………? どうした、体調悪いのか? 顔赤……くはないけど。具合悪そう。
[ぎこちない笑顔を指して暢気に指摘し、]
んー、偶然? そっかあ。そういう偶然もあるのか。 店員さんもいい趣味だな。
(418) さねきち 2019/06/20(Thu) 21時頃
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熱い真っ赤な心ってことなんじゃない。 いや……純粋な心? ほら、轟木、いいやつだから。
具体的にどういう意味があったのかは ぜんぜんわかんねーけどさ 傍にあったのは赤いハートのぬいぐるみだったよ。 …………皆の?
[こてん、と首をかしげる。 宇井野の目が一瞬泳いだように見えて 「ん?」って思ったけど、 やっぱり俺は空気が読めない。
だから、簡単に事実だけ宇井野に告げよう]
(419) さねきち 2019/06/20(Thu) 21時頃
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ぬいぐるみが傍にあったの、お前ら二人だけだぞ。 なかよしってか、運命みたいだな。色々と。
[こうやってハート抱っこしてるねこまで、 俺のところにやってくるんだからさ、って 俺は暢気に笑って
動かしていた手を止める。 ぱちん、とスケッチブックの紙を取り、 はい、と宇井野に渡した。]
(420) さねきち 2019/06/20(Thu) 21時頃
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全然ノートの代金にはなんないので また退院したら、何かおごるよ。 野郎引き連れてラーメン屋とかいこうぜ
[ひとまずこれは、感謝の気持ち、って笑って 手早く俺が描いたのは、 ハートを抱いたねこのぬいぐるみと
そのねこを抱っこしてる 漫画のキャラみたいに等身の低い宇井野だ。
「THANK YOU」なんて こんな病室のベッドじゃ レタリングもろくにできやしないけど。]
(421) さねきち 2019/06/20(Thu) 21時頃
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俺さ。やっぱ、ういのと組んで内装やったの すっげー楽しかったんだあ。 …………だから、 ありがとうな、って言わせて。
[こんなものじゃ全然、お礼になってないけど 気持ちだけ伝わればいい、って 俺は頬を掻いて笑った。 宇井野の内心は全然知らないまんまで*]
(422) さねきち 2019/06/20(Thu) 21時頃
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――――――――ッ、
(423) gurik0 2019/06/20(Thu) 22時頃
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[左頬を叩かれる、と思った。>>382 俺は葉子のそれを避けることなく、 じっとその場に佇んでいる。
勢いよく振り上げられた掌は、 しかし俺の頬に触れればそこで止まる。
そのまま叩けばいいのに、と思った。 甘いなほんと]
(424) gurik0 2019/06/20(Thu) 22時頃
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……だろ?
[甘ったれてる、という葉子の言葉>>382に 俺は悪びれもせずに笑って頷いた。
頬のあたたかな感触にこそばゆさを感じながら、 葉子の語る言葉に耳を傾ける]
(425) gurik0 2019/06/20(Thu) 22時頃
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[重ねられる「好き」>>388に動揺することなく じっと、葉子の瞳を見据えたまま]
強情だな。
[ぽつりとひと言、呟いた]
(426) gurik0 2019/06/20(Thu) 22時頃
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「気持ちがないのに優しくしたり、抱きしめたり、 そういうの全部、要らないから、やめてよ」>>4:279
(427) gurik0 2019/06/20(Thu) 22時頃
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「なら、気持ちがあればいいんだろう?」
(428) gurik0 2019/06/20(Thu) 22時頃
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お前がいい、って言ってるだろ。
(429) gurik0 2019/06/20(Thu) 22時頃
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[頬に触れる手首を掴んで、強引に引き寄せた。 そのまま、葉子の背に手を伸ばし、 やさしく抱きしめる。
――恋人時代に、そうしたように]
(430) gurik0 2019/06/20(Thu) 22時頃
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葉子が何に劣等感を抱えて、 何に悩んでいるのかは知らないけど。
[死んであげていい。価値のない人間。>>2:401 あの冷たい校舎で彼女は確かにそう言った。
葉子が何に追い詰められているのかは 正直なところ、俺には 想像もできなかったけれど]
(431) gurik0 2019/06/20(Thu) 22時頃
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俺は、お前がいいんだ。
[同じ言葉を、繰り返した。 そのまま、葉子の背に回す腕に力を込める]
(432) gurik0 2019/06/20(Thu) 22時頃
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それとも、隣にいるのが俺じゃあ 不服だっていうのか?
[やっぱり俺の口調は上から目線で、 じっと葉子の瞳を覗き込んだ]*
(433) gurik0 2019/06/20(Thu) 22時頃
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─ タオル返却につきましては ─
[ どこかの誰かさんが、死んでも。 或いは死ななくったって、世界は変わらない。 今日も、今日が始まります。
私達、受験生ですから。 稀にみる豪雪でもない限り、皆登校する。 ああ、でも、大怪我でも登校できないわ。
……訂正します。 雪が降ってなくって、怪我もしてなければ、 進学校の受験生たる私たちは、登校する。 ]
(434) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 22時半頃
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おはよう、ういの君
[ 白くない通学路を、乗り過ごさず辿って 教室に着いたのなら、彼が居ました。>>280
差し出されたのは、白い紙袋。なにかな? 私、きっと思わず不思議そうな顔をしたわ。
なにせ、新品タオルが一枚消えたこと、 気付いて何て、いなかったもの。
紙袋の中を覗いて、ようやく理解したの。 あげたって良かったのに。流石、ういの君。 ]
(435) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 22時半頃
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ピンクが女の子、ブルーが男の子。 っていう固定観念、は、捨てましょう。
なんて流れすら、私、どうでもいいの。
(436) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 22時半頃
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ここに貴方が居て、好きな色が有って、 似合う色、似合わない色が有って、
ただ、そこにある、その事実だけは、 世の中がどれだけ変わろうと 変わることがないんだもの。
ころころ って変わる人の話なんて、 気にしていたら、疲れちゃう。
(437) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 22時半頃
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疲れるの、好きなの?
ときどき、だったら、 自分自身の話だって、無視して良いのよ。
(438) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 22時半頃
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ううん
ういの君こそ、おしるこありがとう 美味しかったよ
[ 私、誰が何時居なくなったかなんて 全然把握していないのだけれど。
だから、彼があの校舎で死んだのかも、 生きて脱出したのかも、知らず。 何を抱えて、吹っ切れたかも、知らず。
でも、だって、皆、無事ですから。 もうそんな小さなこと、気にしなくても いいでしょ?って、思うわ。 ]*
(439) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 22時半頃
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―― 見舞い:颯太へ ――
[何かに耐えているように不機嫌な顔を見せるお前の 感情の機微がわかっているんだかわかってないんだか、 微妙な俺だ。>>320
満足してくれてる、って自信は特に無いけど 嬉しいは嬉しいので、にこにこと笑っている。]
(440) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時頃
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生きてるぞ。生きてる。 ……んあああ、つねるなふねるなー。
[だから俺はゆるい笑顔を浮かべたまんま 無防備に抓られるし、
久しぶりに見た轟木颯太が、 俺に対して「迷惑」などというので>>321 ごめん、って言いながら、困ったように笑ってる。
ごめん、迷惑かけました。 でも少しだけ、心配してくれたのが嬉しかった。ごめんな]
(441) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時頃
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……おお、 知らない、けど……?
[ここで煙草を吸うことはできないけれども まるであの校舎に居た時みたいに 颯太が窓をあけるもんだから
俺は冷たい風に、ぱちぱちと瞬きをして>>322 揺れる千羽鶴と、窓際のお前を見比べてる。
見比べてから、 振り向いてくる颯太に目を丸くして 多分、そん時も俺は間抜け面で]
(442) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時頃
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[……それから、耐え切れなくなったみたいに 腹の傷が引き攣れるのもおかまいなしに くすくすと笑い出すだろう。
笑いすぎて頬に熱が上ってくる。 なあ、どうしてお前が窓を開けたか知らないけど、 窓から吹く風だって、 すぐにこれを冷まさせてくれやしないだろうよ。]
ふふふ、…………っはは、なんだ それ なんだよもう。 わかってる。わーかってるよ。
俺も、ひとりで吸うのさみしいから…… 追っかけてくから、待ってて。通報すんなよ?
[通報すんなよ、ってふざけるように言って、 隠れ場所に立ち上るふた筋の煙を思った。>>324]
(443) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時頃
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[それからやっぱり、早まってごめんな、 ってもう一回だけ心ン中で謝った。
あの隠れ場所は確かに俺の居場所だったから 突然いなくなるのは、ひどかったなあ、って。]
(444) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時頃
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[ぐしゃ、と髪を掻いて 颯太が取り出すのは、一羽の千羽鶴だ。
無理やりつくらされたんだ、って顔をして 塊の傍に置かれるそいつは、 少しだけ特別なようにも思えて
俺はそいつを、あとで飛ばされたりしないように きっちり保存しておこう、と思う。
何か、を言う前に、颯太はぬいぐるみを見て 赤いハートをつつくので そうそう、とそのぬいぐるみがここに来た経緯を話した。]
ちげーーよ。ぬすんでねーし。 ういのが学校から持ってきてくれたんだよ。 ハートは、店員さんからおすすめされたんだってさ。
(445) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時頃
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お前がマネキンになった時、 そばにそれによく似た 真っ赤なハートのぬいぐるみがあってさあ。
…なんか、お前らしいな、って思ったんだよな。 なんでだっただろう。
[目を細めて語り、嗚呼。と呟く。]
(446) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時頃
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お前がくれたパンもてんとうむしだし、 そいつにもてんとうむしがついてて なんか、そういう偶然の一致ってあるんだな。
[俺は、しあわせをはこぶ象徴の話を知らないので、 そういいながら目を細めて笑って ぱくり、とパンをかじる。
甘くて優しい味がした*]
(447) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時頃
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―― 病室:悟へ ――
そっか。
[特に残念!というでもなく 俺は無表情を崩して、笑って頷いた。>>370
その笑顔だけで多分、悟にはわかってしまうだろう。 俺が犯人じゃないってことくらい。]
(448) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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わかったよ。 じゃ、俺からは黙っておくな。 でもホントーに気になったら、 きーていいから。
[しかしまあ、世の中の皆が皆、 謝りたいからって直接言ってくるかね? そこんとこはわからないから、 曖昧に笑って済ませておいた。>>372
それから――]
(449) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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[それから。]
(450) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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[…………ええと。 俺、もう一回時を止めたい、なんて思ったっけ。
もしかしてチャイムが聞こえたりしないかな、って 一瞬思ったんだけれど
何度笑ったまま見つめ返しても、 悟は馬鹿みたいに無表情で俺を見てるだけだし 多分きっと、その形のいい唇から漏れた言葉>>373は 幻聴なんかじゃなくって]
(451) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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…………。 ……………、
(452) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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[なあ。 まさか近所の人が、「あそこのお父さんが子供を…」とか 「強制××××罪」とか「虐待」とか そういうワードをうどん屋で吐いてるとは思わないので
お前が知ってる、とも、やっぱり俺は思わなくって
息ってどうやってするんだっけ。 白いシーツの下で、静かに拳を握る。]
(453) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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[笑ったまま固まった俺がふたたび動き出すのは その少し後。]
……アハハ 親父は、…………わるくねーよ
[笑ったまんま言葉を吐く。 まるで人形みたいに。まるで呪文みたいに。
俺はまだ、暢気に笑ってる だけ**]
(454) さねきち 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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―後日:昼休みの教室―
[無事に帰って来たらしいという報せを聞いた。
家族でもないし、友達という程に親しい訳じゃない。 なので、養に会うこともなく 紫苑は病院からの帰路に着いた。
それが数日前の話だ。
そして、今。 昼休みの教室の隅で、紫苑はスマホを弄っている。 流れていくタイムラインを眺めていた。]
(455) ふゆのひと 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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[あの日、帰宅した紫苑がやったことはそう多くない。 書き出した音声に『〇月〇日 ××にて』と名前をつけて 学校名とか、地域の名前とか、 適当なタグを付けて放り投げた。それだけ。
次の日から、件の教師は来なくなった。
養の件があったにしても、火種はそこそこに広がって 未だに煙を立てて燃え広がっている。 あの話聞いたか、と話しかけてきた クラスメイトを見上げて、紫苑は首を傾げてみせた。
はて、なんのことやら。]
(456) ふゆのひと 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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相手もこの学校の人かなぁ。 やけに親しげだったもんね。
[何度も聴いた音声をまた聞かされる。 もう何も思わない。 相手は誰だろうな、なんて憶測を 紫苑は薄く微笑んで聞いていた。
きっと、真実に辿り着けるのは、 身に覚えのある人だけだろう。
だから、良かったね、と紫苑は笑う。
視線の先には笹崎小春がいて、 やけに青ざめた顔をしているように見えた。 お互いに言葉を交わすことは無く、 直ぐに視線もそらされる。
当然の話だ。もう俺達、付き合ってないし。]
(457) ふゆのひと 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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[人の口に戸は立てられぬ。 名も知らぬ誰かに本名や住所まで暴かれた彼は 一体これからどうやって生きてくのだろう。
まぁ、紫苑には関係の無い話だ。
級友達による見当違いの推理は 未だに続いていたので、紫苑は笑って]
人は見かけによらないもんね。
[とだけ言った。
知らないことが分かる訳が無いのだ。 だって、俺、エスパーじゃないし。**]
(458) ふゆのひと 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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ね、たかもと君 あれやって、あれ
(459) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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─ ハンカチ返却につきましては ─
……ふ、…っ、ふふ……
[ 面白い。面白い。相変わらず、面白い。
たかもと君の決め顔を見上げた後、>>375 私の方は、まじめな顔を保てなくって。
あーもう、力抜けちゃうもん。
膝を折って、肩を震わせる。大笑いしない様に。 だって、たかもと君。格好つけて、 面白い女、だって。ふふ。もう、ダメ。 ]
(460) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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[ 元ペット候補くんの、ペット候補時代からの お気に入りのネタなので。これは。
腕を掴まれたら「きゃっ」って言ったり、 壁に押し付けられたら戸惑う顔をしたり、 私も、結構忙しいの。そして、おもしろい。
……たかもと君の方が、面白い男だよ。 ]
いいよ〜、ありがとう
[ 笑いすぎで滲んだ涙目で、彼を見上げます。 ]
(461) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 23時半頃
|
|
[ このお願いは、燃やされたノートの分であって もうそこに、首輪やリードは、ないの。 ]
ああ、どうも
[ 思い出し笑いが込み上げる前に、 深呼吸をしながら、立ち上がって。
渡されたのは、私のハンカチ。>>377
こっちはね、よく身に着けていたものだから、 無くなっていたことには、気付いてたわ。 ]
(462) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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ほんとはね、
「頑張ったね」とか、 「これで沢山泣けるね」とか、
言ってあげたいけれど。
(463) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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言えないわ。 貴方もう、ペット候補、ですら無いし。
(464) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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あの時の「頑張ってね」は、 よう君を助けられるように、 ……って意味じゃなくて
私の手を離れて、自分で全て選んで、 生きていくことに対して ですし、ね。
(465) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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見せられちゃった
[ 私はころり と笑って。 委員長くんを、見上げるの。 ]*
(466) sa13ichi 2019/06/20(Thu) 23時半頃
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──── 病院 ────
[ 子供たちが遊ぶ絵>>416 ん? って、首が傾いたら うまいよな、って、だけ。
絵を描いているところを見られると、 落ち着かないらしい、と、いう話は 違う美術部員から聞いてはいたが。
真新しいページに走るペン先も>>417 目で追いかけて見たくなるのは、 軽やかに何かが生み出されていく様が、 興味深いものであるからだろう。 ]
(467) ほるむ 2019/06/20(Thu) 23時半頃
|
|
[ そんな視線も、 爆弾一つで容易く逸らされるのだ。 ]
いや、なんでもねーよ。なんでも。
[ ぐい、と、頬を掌底で押してやれば、 今度こそは、いつも通り。>>418
偶然だ、偶然。 赤いハートは定番らしい。 手で示してやった背丈から、 友達は女だと勘違いされたのかも、とか。 ……は、さすがに言わないでおこう。 ]
(468) ほるむ 2019/06/20(Thu) 23時半頃
|
|
[ いいやつ、ってのは、わかる。>>419 性根ばかりは変わってないのだろう。 赤いハートのぬいぐるみが落ちてて、 じゃあ他のみんなもそうだったのか。
と、思っていたから。
暢気な笑顔が>>420 今はなんだか、恨めしくさえある。 ]
(469) ほるむ 2019/06/20(Thu) 23時半頃
|
|
運命って、 ロマンチストだよな、養。
[ 少しだけ、からかうようにわらった。 運命かもな、とも、添えておいた。
からから、軽い声にすれば、 男子高校生らしいおふざけの完成だ。
手が止まった。>>420 スケッチブックから離れた紙。 そのはじっこを持って、受け取った。 ]
(470) ほるむ 2019/06/20(Thu) 23時半頃
|
|
[ ハートを抱いたねこのぬいぐるみ。 それから、等身は低くても、 特徴をよくとらえていたものだから。
自分だって、よくわかった。>>421 ]
っ ははっ! 上手いな、本当に。
おう、楽しみにしとく。 この絵の分、替え玉はなしにしてやろうか。
[ 指の先が、「THANK YOU」をなぞる。 ]
(471) ほるむ 2019/06/20(Thu) 23時半頃
|
|
[ それから。 ]
なんだ、改まって。 …… 礼を言うのはこっちもだよ、養。
作るのは好きだし、 誰かと、ってのも、さ。
此方こそ、ありがとう。楽しかった。
[ 此方からも、改めて。>>422 受け取った絵をひらっと振って。 ]
(472) ほるむ 2019/06/20(Thu) 23時半頃
|
|
[ 改まるとなんだか、照れくさい。 あまり長居するつもりもなかったから、 ここらでお暇するとしよう。
また来るな、って、手を振って。 病室の外へ。
帰路につく、その前。 紙の上。猫がかかえるハートを、 そっと。そうっと、撫でて、から。 *]
(473) ほるむ 2019/06/21(Fri) 00時頃
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|
──── タオルの話 ────
[ 豪雪でもなく、怪我もしなかったから。 タオルの類に世話になる必要もなく、 嫌な静けさに包まれることもない、 そんな朝を迎えている。
白い紙袋。 皺にせず、汚しもせずに、 持ってくることが出来た。
借りたものを素手で返す、 なんてことは、さすがにしない。 ]
(474) ほるむ 2019/06/21(Fri) 00時頃
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|
[ わかりやすい、不思議な顔も>>435 中身が見えないせいだとばかり。
貸し借りはきちんとする主義なので、 宮古が気づいてなかったなんて、 考えも、しないのだ。
借りた儘貰うなんて烏滸がましさもなく。 気づいてなかったって知ったら、 宇井野はそれなりに 驚いたはずだ。 ]
(475) ほるむ 2019/06/21(Fri) 00時頃
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|
変わらない事実に苦悩して 人の話に疲弊して
少しずつ 麻痺してしまえば それが当たり前になっていって
少しでも 無視できたら たぶん もうすこし 楽に生きることが できるんだろう
(476) ほるむ 2019/06/21(Fri) 00時頃
|
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……なんてことに たどり着きも しないから
歩む道は棘だらけだし ハードモードも 良い所
(477) ほるむ 2019/06/21(Fri) 00時頃
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お。おしるこ、 気づいてくれたんだな。 とりあえずで、置いといたが。
あの場所で買ったものだから、 変わったものだったらやばいな、って。 あとから思ったりもしたんだが。
[ 轟木が持っていたほうじ茶。 あそこで口にしたのはこれくらいだから。
食べ物が少し変わっていたら、って。 思い当たったのは、置いてからで。
皆が無事で帰って来たから。 あの校舎の話だって 日常会話として 成り立つのだろう。]
(478) ほるむ 2019/06/21(Fri) 00時頃
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[ 宇井野だって。 宮古がどうやって帰ったか、とか。 なんにも知らないまんまだから。
知らないからこそ、 いつも通りの形をとるのに、 さして苦労も、 いらないんだ。 *]
(479) ほるむ 2019/06/21(Fri) 00時頃
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「あのね。高本くん。 家を出ることになったんだ」>>405
(480) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
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―― 教室 ――
そっか。 おめでとう、京輔。
[その言葉は、存外にすんなりと出てきた。 自分でも意外だった。 誰かの門出をこんなに自然に祝えるだなんて]
(481) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
|
[あの冷たい校舎に迷い込む前の俺なら 裏切りやがってという気持ちひとつ抱えて、 今まで手を付けてなかった京輔の教科書を 隠してやるくらいの真似はしていたかもしれない。
京輔に感じていたのは、 つまりはそういう共感であったから]
(482) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
|
距離を置けることが、俺は羨ましいよ。
(483) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
|
[自然に、「羨ましい」という言葉が出てきた。
それは京輔相手だったからというのもあったし、 きっと俺の成長の証でもあった。
京輔の問い>>414にひとつ瞳を瞬かせて]
いいや、笑えないな。
[はっきりとそう答えて、俺は首を振った]
(484) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
|
血の繋がりは切れない。 決して、逃れられない。
[呪いの言葉を紡ぐ]
それでもそこから離れようとあがく人を、 今の俺は笑えねえよ。
[そうして俺は、自席から立ち上がった]
(485) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
|
京輔。見て欲しいものがある。
[俺は京輔を先導して歩き出す。 教室から出て、階段を下りて2階へ。 そのまま美術室の扉を躊躇なく開けた。
そうしてそこへ、足を一歩踏み出す]
(486) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
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|
本当はさ、美術部に入りたかったんだよ。俺。
(487) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
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|
でも、部活に入るだなんて 家族が許してくれるわけない。だから。
(488) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
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|
部活ごっこ、してたんだ。 あの校舎から帰ってきてから。
学校生活の後悔の、穴埋めをするために。
(489) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
|
[自嘲気味に俺は笑って、窓際へ近づいてゆく]
拓海に聞いたんだ。 朝だったら美術部員も教師も来ないよって。 あとは美術部の画材とか備品の場所も、全部。
毎朝早く来て、ここで絵を描いてた。 たまに拓海に写メを送ってアドバイスも貰って。
[美術部の備品横領を悪びれずに語りながら、 そのキャンバスに掛かった布を外す]
(490) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
|
京輔。 これを見てお前はどう思う?
(491) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
|
[それは一枚の油絵だった。
青白い顔をした、けれど端正な顔立ちの少女が 白いベッドの上に座っている。
痩せこけた少女の体躯は、薄幸の印象を与え しかしその顔に浮かぶ笑みは穏やかだ。
風に吹かれて、 窓際の白いカーテンが揺れている。 少女の髪も、風に揺れる。 そんな、穏やかな情景が丁寧に油絵で描かれていた]
(492) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
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|
俺の妹。
[ぽつり、と俺は呟いた]
俺の足を引っ張る存在。
[続く言葉に恨みがましい響きはなく、 ただ晴れやかであった]*
(493) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
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―― 病室 ――
[拓海は笑顔のまま、しばらく固まっていた。 俺は無表情にそれを見つめている。>>454
再び動き出した拓海は やっぱり笑顔を浮かべていて。 無理くりに笑うその姿に、小さく溜息を吐いた]
……やっぱり、本当だったのか。
[俺は表情を殺したまま、拓海を見ている]
(494) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
|
その笑顔で、何を守ろうとしてんの?
(495) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
|
[静かに、問いかけた]
俺はお前が必死に隠して守ろうとしてきたもんを 別に否定もしないし、壊そうとも思ってない。
[例えそれが、もう壊れていたものだとしても]
……だから、無理に笑うなよ。
(496) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
|
[子供の時分。 こいつの家に遊びに行ったことがある。
拓海がいて、親父がいて、お袋がいて、たろがいて。 あたたかな家庭がそこにあった。
よく遊びに来てくれたねって、 ひんやりとした麦茶を出してもらって。
それをちびちびと飲みながら 「綺麗なお母さんだね」って 少し赤い顔で拓海に耳打ちした]
(497) gurik0 2019/06/21(Fri) 00時半頃
|
|
[蝉の鳴き声の聞こえるその部屋で 他愛もない話を延々と続けたその時間を、 確かに俺は覚えていたから]
(498) gurik0 2019/06/21(Fri) 01時頃
|
|
[――――だから、俺は]
(499) gurik0 2019/06/21(Fri) 01時頃
|
|
いいんだよ。 友達の前では愚痴のひとつ零したって。 つらいって、泣き喚いたって。
[俺はお前にとって頼れないような友人かい、と すこし……いや、大いに不満げに眉を寄せる。 そうして、両手を広げた。 おいでおいでって、くいくいっと指を動かして]
(500) gurik0 2019/06/21(Fri) 01時頃
|
|
……その、なんだ。 いつものお前の真似。>>0:192>>146
[ハグをしてやるぞ、のポーズだ]
(501) gurik0 2019/06/21(Fri) 01時頃
|
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[俺だって、甘えるだけじゃなくて お前を支えたい。友達だから]**
(502) gurik0 2019/06/21(Fri) 01時頃
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──教室>>481──
……ありがとう、高本くん。
[ おめでとう。>>481 そう言われて、僕は微笑んだ。
不思議な感覚だった。 きっと、僕はその言葉を手向けられるまで、 祝われたいだなんて、思っていなかった。
不安だったのだ。 家族を置き去りにすることに罪悪感が燻っている。 あるいは、家族に求められなくなることを、 ひどく恐れていたんだと思う。 あれは僕の存在意義だった。
……けれど、ありがとうの言葉と笑顔は、 自分が思っていたより、自然と出てきて、]
(503) nabe 2019/06/21(Fri) 02時頃
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……ひどいよ。 笑ってほしいと言ったつもりなのに。
(504) nabe 2019/06/21(Fri) 02時頃
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[ 笑えない。と言われて>>484、 僕は笑っていたみたいだな。 少し瞼の裏から熱くなるのを誤魔化すみたいにさ。
予防線を、張っておきたかったのに。 どちらに転んだとしても、 あの箱の中で呼吸だけをし続けて、 意思なんて持たない方が楽だと思ってしまっても、
やっぱり無駄なことだったなあって、 笑っておしまいにできるように。
なのに、 そんなふうに言われてしまったら、 足掻くしかなくなってしまうじゃないか。]
(505) nabe 2019/06/21(Fri) 02時頃
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[ 困ったな。というふうに僕は笑ったけど、 別に、本当に困っていたわけじゃない。たぶん。
少なくとも、高本悟に導かれるまま、 いつもと変わらない足取りで、 廊下を歩き、階段を降りて、 見慣れた教室の扉の前に立つことができた。
そのくらいには。]
(506) nabe 2019/06/21(Fri) 02時頃
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──美術室──
[ 美術部に入りたかった。と、高本悟は言って、 もしそれが叶っていたなら、 きっとずいぶん楽しかっただろう。と僕は思う。
口にはしない。 もう取り戻せない時間の話だから。 自嘲気味に笑う姿を見るのは何度目かな。 高本悟らしくない。とも思わなくなってきた表情を、 僕は正面に捉えて、部屋の中、窓際へと進む。
布のかけられたキャンバスがある。 高本悟の手が、その覆いを外して、]
(507) nabe 2019/06/21(Fri) 02時頃
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僕のノートを盗ってくれればいいのに。 と、僕はずっと思っていたはずだけれど、 その犯人が今どんな顔をしているか知ったら、 そんな思いはたちまちに消えてなくなるんだろう。
(508) nabe 2019/06/21(Fri) 02時頃
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誰かの、幸福の糧でいたかった。
(509) nabe 2019/06/21(Fri) 02時頃
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幸せそうな女の子だな。 ……って、思うよ。
(510) nabe 2019/06/21(Fri) 02時頃
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[ どう思う? と聞かれて、 僕はそう答えたのだ。静かに笑って。
言葉の持つ印象>>493とは裏腹に、 高本悟の表情は晴れやかだった。
その表情に至るまでの、 葛藤や苦悩を、僕は知らない。
僕は蛭野京輔で、彼は高本悟だから。
だから、僕の抱いた思いを、 果たして高本悟がどう思うのかもわからない。 けれど、それは僕の本心だった。 僕が、僕として、どう感じたかということ。]
(511) nabe 2019/06/21(Fri) 02時頃
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[ 息を吸う。美術室は静かだった。 そこにいるのは、高本悟と僕だけで、 そこにあるのは、高本悟の描いた絵だ。
少し、目を閉じて、 僕は自分の家族のことを考えていた。 姉さんのこと。
本当は、僕は、自分の家族に、 そういうふうに笑ってほしかったのかもしれない。
笑ってほしかった。 瞼を持ち上げて、もう一度、 見知らぬ少女の穏やかな笑みを見つめる。]
(512) nabe 2019/06/21(Fri) 02時頃
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……あのね、高本くん。 どんなに足を引っ張る存在でも、 呪いみたいな繋がりでも、 僕は……僕も、姉さんが好きだよ。
(513) nabe 2019/06/21(Fri) 02時頃
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……今度、絵を描くときは、 僕にも教えて。一緒に描こう。 **
(514) nabe 2019/06/21(Fri) 02時頃
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─ お見舞いにつきましては ─
[ 病院のシーツは、保健室みたいに、 ちょっとパリッとしていて、真っ白。
あの雪の中を思い出すようにして、 私は乗り上げます。よいしょ。
そして、夢の中で見せてくれた傷に、 貴方の傷に、手を伸ばす。>>400
押し殺せない声が聞こえるのは、>>401 だって、死にかける程度の傷でしょうから。 そして、今よう君が生きているから。
どうしたって、当たり前で。 息をひそめて、耳を傾けるの。 ]
(515) sa13ichi 2019/06/21(Fri) 02時半頃
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[ 痛い。そう、痛いのよ。>>402 彼の感覚が、本当に死んでるのなら別だけど 素直じゃない子は、素直にさせたい派なの。
恨めしそうな視線だって、可愛いものよ。 だから、私は満足げに微笑みました。 ]
よう君だって、いじわる
[ あんなに分かりやすいヒントをくれたのに、 あんなに面白い世界だったのに、 すぐ追い出されちゃうんだもの。
私は置かれた手に、更に手を。 彼の手を包むように重ねて、 ]
(516) sa13ichi 2019/06/21(Fri) 02時半頃
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[ そのまま隣に横になる。清潔な香りがする。 だって、眠いんだもの。 昨夜は私、嫌いな古文を頑張りました。 ]
そうだったの?
[ ただの、私に似たマネキンなんて。 気にしなくていい。気にしなくていいの。
怒っても無いし、後悔もきっと、してない。 そうね。私も、あの子に連絡一つあげていれば 今隣に寝てるのはあの子かもしれなかった。と、
後悔したところで、どうにでもならない。 校舎を出る時の記憶も、最早曖昧だわ。 もうあの子のことも、どうだっていい。 ]
(517) sa13ichi 2019/06/21(Fri) 02時半頃
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生きて帰ったからって、 偉くなれたなんて、思わないでね。
って、嘯くのは私の亡霊でしょうから、 口に出したり、しないけど。
(518) sa13ichi 2019/06/21(Fri) 02時半頃
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[ 首輪を外されても、戻って来る犬みたいに 現実に戻ってきちゃった、可哀相な子と、 古文に睡眠時間を削られた私しか、居ないもの。
病院は、眠くなるくらいの物音と静けさで、 私はゆっくりと、瞬きを繰り返す。 ]
……ね、よう君 貴方につけられた首輪はね、鎖はね、 たぶん、そう、簡単に取れやしないわ
(519) sa13ichi 2019/06/21(Fri) 02時半頃
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でもね、首輪をつけられたままでも、 ずっと、それが取れなくたって、
案外遠くまで、行けるものよ
[ 首輪をつける側でしか、ないのですから、 きっと。と、心の中で付け足しておくね。
私がきつく首輪をつけていた筈のペットは 遠く、あの世まで行ってしまったから。
たぶん、行こうと思えばどこまでも行けるの。 どこまでも、自由にね。 ]**
(520) sa13ichi 2019/06/21(Fri) 03時頃
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──後日:パン屋──
[ 確かに、甘いものを食べている姿を。>>392 見たことはない。文化祭のあの日ですら ケーキを食べることはなかったことを思い出す。
しかし、食べられないとは言ってない。 だから、押し付けがましいことをした。 断られたら、俺のしあわせが増えるだけなので まったく問題はなかったのだけれども。
差し出したてんとうむしを凝視する視線>>393 ほら、とさらに彼の目の前でちらつかせれば 無事に堅治の手の内へと渡った。>>394 ]
(521) ゆら 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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……別に。これ食ったことねえなら、 人生損してると思って。 死んでも死にきれねえぞ。
[ あの精神世界で一度たしかに死んだ。 けれど、死なずに此処に立ってるってのは てんとうむしパンが俺を呼んでいたのかもしんない。 ……って、んなわけねえか。 ]
ほーん、
[ だから。 てんとうむしを飼っていた、>>395 と聞いて、少しばかり面を食らった。 ]
(522) ゆら 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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[ 割とマイナーじゃないかと、思う。 ふつう、カブトムシとかクワガタみたいに 強そうな虫を飼って友達を戦わせたりするだろう。 ……意外だな、って思った。 ]
俺も。昔、友達と一緒に飼ってた すこしの間だったけど、な。 そいつ、途中で引っ越しちまったから、 てんとうむし、あの後どうなったか知んねえけど
[ 遠く、封印されていた記憶を引っ張り出して ちゃんとともだち≠チて言葉にして 堅治の顔を見る。ああ、そういえば、 ]
(523) ゆら 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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そいつ、けんちゃん≠チて呼ん、で………、
[ けんじ、だから、けんちゃん。 色が白くって細っこくって髪も長くって、 目の前に立つ堅治とは似ても似つかない姿の ちいさい頃の、唯一の大切なおともだち。
───なのに。 しあわせのてんとうむしから零れるクリームを 余すことなく頬張る横顔がどうしてだか、>>396 カスタードクリームいっぱいのシュークリームを おやつとして一緒に食べていたときの、 ほわほわとしたしあわせそうな笑顔と、重なる。 ]
(524) ゆら 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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[ 目の前に、星がチカチカと飛ぶ。
不意に唇を閉ざして黙るのは、 あんまりにも不自然だっただろうか。 いや、堅治だって黙ってるんだし、俺も。
あふれ出しそうなクリームが落ちないように 大切そうに舌で掬い上げて、頬張って。 ゆっくり、しっかり、味わっていることを 訪れた沈黙の言い訳に、した。 ]
(525) ゆら 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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[ 芽生えたこの気持ちは、 単純なうれしい、という感情か。 あの子かもしれない、という期待か。 それとも、また新たに別の感情なのか。
喪われていたいろんな感情ってやつを、 思い出しはじめたばかりの轟木楓太にとっては、 どうにもこうにも、判別が難しい。
なので、沈黙を破る一言はたったこれだけ。 ]
美味いだろ、
[ あの頃食べたおやつに、匹敵するくらいに。 ]*
(526) ゆら 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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―― 放課後 ――
いやいやいや。 いくらなんでも笑いすぎだろ。
[肩を震わせて 必死に笑いを堪える宮古の姿に 俺は頬を掻くしかなかった>>460]
(527) gurik0 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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[それを見た通りすがり級友たちも 笑いながら脇を通り過ぎるものだから、 小っ恥ずかしくて仕方ない。
なんの羞恥プレイなんだ、これは]
なにが面白いんだか。
[ハンカチを返しながら、ぼそりと零した]
(528) gurik0 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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[依存関係は、終わった]
(529) gurik0 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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[こうやってくだらないやりとりをして 戯れている宮古と俺は やっぱり普通のクラスメイトでしかなくて。
もう俺は彼女に甘えることもなければ、 彼女は俺を傷つけることもない。
本当に俺らの間には 何も、なかったかのように]
(530) gurik0 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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[――――それでも]
(531) gurik0 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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[見せられちゃった>>466と言って ころりと笑う宮古は、相変わらずに綺麗で しばしの間、俺は目を奪われる。
我に返っていつもの委員長然とした 笑みを無理くりに浮かべると]
ご要望があれば、またいつでも。
[ひょいと肩をすくめて、踵を返した]
(532) gurik0 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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[鎖骨の近くに刻まれた、火傷痕を指でなぞる]
(533) gurik0 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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あっぶな。
[宮古の姿が見えなくなった後、 俺はこう呟くんだ]
……また囚われそうになる。
(534) gurik0 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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[やっぱり、悪魔みたいな女]*
(535) gurik0 2019/06/21(Fri) 15時半頃
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―― 美術室 ――
……そっか。
[幸せそうな女の子。>>510 その評価に、俺は少しはにかんだ。
京輔は相変わらず静かに笑っていて それは彼の本心であるように思われた。
絵の中の少女は、穏やかに笑っている]
(536) gurik0 2019/06/21(Fri) 16時半頃
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[――――幸せ。
俺は彼女を、そう見ていたのだろうか。 哀れで、可哀相で、俺の足を引っ張る邪魔な存在。 そのはず、だったというのに]
(537) gurik0 2019/06/21(Fri) 16時半頃
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[ふっと、肩の力が抜けるのが分かった。 ああ、なるほど]
(538) gurik0 2019/06/21(Fri) 16時半頃
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俺も、好きだよ。
(539) gurik0 2019/06/21(Fri) 16時半頃
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妹のことが、大好きだ。
[やっとその一言を、口にすることができた]
(540) gurik0 2019/06/21(Fri) 16時半頃
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[美術室は、やわらかな陽光に包まれていた。
俺と、京輔。 微かに鼻を衝く画材の香り。 並べられた木製の椅子とテーブル。 壁際に置かれた石膏像。
そして、幸せな少女が描かれた1枚の絵画]
(541) gurik0 2019/06/21(Fri) 16時半頃
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[穏やかな時が、そこには流れている]
(542) gurik0 2019/06/21(Fri) 16時半頃
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|
[俺は京輔の言葉>>514に きょとんと目を丸くした。
そうして、くすりと笑って]
……お前、美術部員だろ。 俺に教わってどうするんだよ。
[あんまりにも、京輔が大真面目に言うものだから 堪え切れないとばかりに、笑ってやったんだ]
(543) gurik0 2019/06/21(Fri) 16時半頃
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ああ、いいよ。一緒に描こう。
(544) gurik0 2019/06/21(Fri) 16時半頃
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[――――やっぱり。 俺とお前は似ているよ、京輔]**
(545) gurik0 2019/06/21(Fri) 16時半頃
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────── っ
[ 彼に触れていた手首を引っ張られ ぐいっと距離が近付けばそのまま抱きしめられる
その腕が優しいのは ずっと変わらない ]
ちょっ……と、日本語分からないの……?
[ 他の子探してって、言ってるのに ]
(546) papico 2019/06/21(Fri) 20時頃
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…………………… 不服。
(547) papico 2019/06/21(Fri) 20時頃
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そんなこと言われて頷くの、すっごい不服。
[ 頬をぷくりと膨らませて どこまでも上から目線の彼を見上げる。
私にも富士山くらいの…………嘘、 学校の裏山くらいのプライドはあるんだから ]
(548) papico 2019/06/21(Fri) 20時頃
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|
…………本当に性格悪いんだから 私くらいがお似合いかもね?
[ ふふっ、て笑うけど もう一度深く考える ]
(549) papico 2019/06/21(Fri) 20時頃
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[ 心も身体も汚れてしまった私が 誰かと付き合うなんて どうしても許されない気がしてしまうの
いくら悔いても 時間は巻き戻らない ]
(550) papico 2019/06/21(Fri) 20時頃
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もし本当に、高本くんが どんな私でも受け入れてくれるなら───
…………待っててほしい。
(551) papico 2019/06/21(Fri) 20時半頃
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今夜全部、終わらせてくるから。
[ 決意を固めて眸を揺らす。 彼はなんて答えただろう?
答えがなんだったとしても、 今はきっと面会できない病室、 あー……部屋がどこかも分からないけど…
なんとなくの方向を見上げて目を閉じて、 あの時の養くんを思い浮かべる>>4:186 ]
(552) papico 2019/06/21(Fri) 20時半頃
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[ 次に会う時は 前を向いて生きれる道 見つけたって言えるかな ]*
(553) papico 2019/06/21(Fri) 20時半頃
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──19:00──
[ あの男から与えられたワンピースは着ずに 私は制服姿のまま、いつもの場所に立っていた。
染み付いた汚れは落ちてくれない だけど これ以上堕ちてしまえば、 次に世界を閉じてしまうのは私かもしれない
繁華街の中心から裏道に入った角。 格好が格好なのでいつもより 通り行く人からの視線を感じる。
目が合わないように地面を見つめた次の瞬間
鈍い衝撃が はしる ]
(554) papico 2019/06/21(Fri) 20時半頃
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──────
(555) papico 2019/06/21(Fri) 20時半頃
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[ 一瞬視界が暗くなって 声も出ない痛みにしゃがみ込む。
刺されたんだと理解したのは、 振り向いた先に赤く染まったナイフを持った あの男が立っていたから ]
(556) papico 2019/06/21(Fri) 20時半頃
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せん………せ、い………
[ 頭が回らない。 もう終わりにしたいって それだけ伝えにきた筈だったのに。
「お前がやったんだろ」 「殺してやる!!」
血相を変えて喚き散らす言葉は 私には分からなかったけど 通行人に押さえられて警察に連れていかれる男を 救急車に乗せられながら朦朧と見つめた ]
(557) papico 2019/06/21(Fri) 20時半頃
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[ バチが、当たったのかな ─── ]*
(558) papico 2019/06/21(Fri) 20時半頃
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──それから──
[ 背中を刺されていたらしい。 病院に運ばれた私はすぐに手術を受けて 今はベッドの上に転がっている。 幸いにも傷は深くなかった。
落ち着いた頃には警察や学校関係者が 順番に何度も話を聞きにきた。 私はそれにほとんど本当のことを答えた。
繰り返し問われた音声データの相手は 私じゃないと簡単に証明された。
元々容疑がかかっていた状態で 騒ぎを起こした男は現行犯逮捕され、 完全に言い逃れできなくなった ]
(559) papico 2019/06/21(Fri) 20時半頃
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[ ──── ぜんぶ 終わったんだ
白い病室の天井を見上げて 悪夢のような日々を思い返す ]
(560) papico 2019/06/21(Fri) 20時半頃
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[ 私も 覚悟決めないと ── ]**
(561) papico 2019/06/21(Fri) 20時半頃
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―― 病院:宇井野へ ――
そっかあ。
[なんでもないよ、といわれてしまえば 俺の視線は簡単に宇井野の表情からそれてしまって 手元、に目を落とす。
背丈で女の子と勘違いされたのかも、 …………なんていわれた暁にゃあ 多分退院後そのでかい背中に 俺式ジェットアタック(助走付たいあたり)が飛ぶだろう。
だから言わなくてよかったな。]
(562) さねきち 2019/06/21(Fri) 21時頃
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ふふん。そうとも。 げーじつか気質なので。 運命だって信じる俺なのです。
[からかわれて、俺はにかっと笑った。 ふざけるように。けれど本気で。
永遠を誓って壊れる夫婦の愛もあれば たとえ姿かたちが変わってしまっても 切れないつながりもある。 それはきっと、運命の仕業さ。>>470
って半分くらい信じてる顔で]
(563) さねきち 2019/06/21(Fri) 21時頃
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かわいいだろ? お前に似せようと思って。
ってー。えー。 替え玉もいいよっていってやりてーけど お前がどんだけ食べるかによるー。
[笑いながら絵を受け取ってくれた彼に、 こて、と首をかしげて、似てる? って問う。
ごつい宇井野を描く事も考えたけれど>>471 やっぱりこっちのほうが、 彼の印象に合ってる気がする。]
(564) さねきち 2019/06/21(Fri) 21時頃
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[一仕事終えた俺は、 見舞いにきてくれた仲間に礼を言う。
渡される「楽しかった」に、 「ほんと」って目を細めて小さく頷いた。]
――そいつは嬉しい。 またデートにでもつきあってくれよ。 退院したら。
[ひらり、と手を振って、 俺は去りゆく大きな背中が消えるまで その姿に切れないシャッターを切っていた。]
(565) さねきち 2019/06/21(Fri) 21時頃
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[もう一度しあわせそうなねこと目を合わせる。
宇井野が選んだそのねこは、 終わってしまった文化祭の夢を引き連れて、 ゆるゆるとまどろんでいるようにも見えた。*]
(566) さねきち 2019/06/21(Fri) 21時頃
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──── 後日:パン屋 ────
[ そんなにか、って。 轟木の言葉に笑っていたけども>>522 食べてみれば、なるほど。 此れは食べないと死にきれない。
って、くらい。美味しい。 美味しいから、 破顔しそうになるのを耐えなければならないし、 感嘆の声もまるっと飲み込まなければならない。 ]
(567) ほるむ 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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[ てんとうむしの形が、 だんだんとなくなっていくのは、 なんだか寂しくも思えるくらいに、 宇井野はてんとうむしが好きだから。
マイナーということは気にしてなくて。 自然と昔の噺が出てきた。
ともだち、と。>>523 言葉にしてくれたのに、目を細める。 忘れていて、ほしかった。 覚えていない方が良かったのに。
覚えていてくれたんだって 嬉しい自分が顔を出そうと、した。 ]
(568) ほるむ 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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[ どうにか、微笑まし気って形にできたはずだ。 そんな顔で、目を合わせたら。>>523 ]
………………
[ 何年ぶりだろう。 その名前、呼んでもらったの。>>524 呼ぶ声を忘れたことはなかった。
諦めようとして、 忘れようとして、 夢にまで出て来たから、 諦めるのを 諦めてしまったくらい。
それくらいに、しあわせ だったんだ。 ]
(569) ほるむ 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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[ 違うって そう、答えを出してくれれば良い。 しあわせの天使にはもうなれない。
昔とはまったく、変わってるんだ。 例えば、赤い髪の毛とか。 例えば、日本人じゃあない顔立ちとか。 それなのに、目は黒いのとか。
昔とおんなじって言えるのは それくらいなものだから。
甘いもの食べて 幸せそうな顔だって、 そうならないようにって してるつもりだった。 ]
(570) ほるむ 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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[ んぐ、と。 パンが喉に詰まりそうになったのを、 どうにかこうにか飲み込んだ。
そうしたら、口が空っぽになってしまって、 黙り込む理由がなくなってしまうので、 残りを一気に詰め込んだ。
ばくばくとした煩さも、 ぶわりと湧き上がるような熱さも、 ぐるぐると回りそうな視界も。 気のせいだ。全部全部、気のせいだ。 ]
(571) ほるむ 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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[ また、苦しくなってきて。 そうだ、こういうときは、息を止めて。 息を止めようと、したのに。 息の止め方を忘れてしまったらしい。
胸に塊がつっかかったように、 肺が空気を吐き出したがるから、 またパンを呑み込んですぐに、 大きく大きく息を吐いた。
平常心、平常心。 平常心。 ああ、でも、顔は見せられそうにない。 ]
(572) ほるむ 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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[ 人間、嬉しさが過ぎた時。 逃げ出したくなるものらしい、って。
高校一年生。 おともだちと再会したときに、学んでいる。
学んだから、怖いんだ。 だって、こんなの、おとこのこじゃない。 おともだち と、出会って。 こんなにうれしいのって。 ]
(573) ほるむ 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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この嬉しさを 説明しようとして
抱いた感情に名前をつけるのが 名前を知ってしまうのが 怖い
違う 違う ……違うの だっておかしいことだって 知ってる
(574) ほるむ 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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[ 通り過ぎる猫を目で追うふりして、 顔を背けたまんま。 ]
…………ああ。 こんなにも、美味いなんて、 な。
[ あの頃一緒に食べたおやつみたいに>>526 しあわせのまほうをかけてくれる。 その、しあわせを抱いたまんま。 袋を揺らして、また目を合わせた。 ]
(575) ほるむ 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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じゃ、俺、そろそろ行くわ。 またな。
[ いつも通り、笑えているはず。 いつも通りでいられるうちに、 ばいばいをしてしまいたかった。
どこもかしこも真っ赤になってしまう前に。 背中を向けてしまいたくて。
声が少し 震えてるなんて気づかなくて。 視界が少し 滲んでいるなんて気づかなくて。 ]
(576) ほるむ 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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[ ひら、と、手を振った。
いつも 別れ際にやるみたいに。 逃げたがりの心を隠すみたいに。 *]
(577) ほるむ 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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―― 見舞い:悟へ ――
[笑ったまんま、無表情になった悟をみている。 ……今お前が何を考えてるのかわかんないや。 お前の真意がわかんないや。
だから、俺は問いかけにも笑ったままだし 無理に笑うなよ、って優しすぎる言葉にも 人形みたいに笑ったままだ。
頼れ、って言われて、>>500 ハグをしてやる、と両手を広げられて ようやく俺は悟の意図を理解するわけだけれど うるさい心臓と、まとまらない言葉を 咀嚼するのに忙しくって手が伸ばせない。]
(578) さねきち 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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なにを……まもる……? かぞく、とか。 昔の思い出とか。あるけど。
[目の前が真っ暗になったみたいだ。 あのガレージに引き戻されたみたい。]
悟。俺さ、子供の頃、幸せだったよなあ。
[笑って、確認するように問いかけた。]
(579) さねきち 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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[ガレージではたろが尻尾を振っていて、 親父が「ともだちか」って笑ってて 母さんが「お茶用意するわね」っていってた、
あの夢みたいな、真昼の世界で
蝉の鳴き声を聞きながら あせっかきのガラスのコップを手にして 夏休みのドリル、二人で埋めて]
「えへへ、そうだろー。じまんなんだあ」
[って、悟が囁いた言葉に胸を張った。 あの時たしかに、俺の世界は完全で 欠けたところなんて何一つなかった。]
(580) さねきち 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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なんでこうなったんだろうな。 幸せだったのに。
[頬をぬるいものが伝う。
笑いながら、 多分真っ黒な目からいくつも涙が流れてる。 ぽろぽろ、という風でもなくて きっと垂れて流れるだけの不気味な涙だ。]
(581) さねきち 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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愚痴? 頼れ? やだよ。俺、お前がうらやましいもん。 お前は家に帰ったら飯があんだもん。 ………やだ。そんなこと、怨みに思いたくねえよ すがりたくなんかねえよ
[手を伸ばして悟の服をつかむ。
千切れやしないけど、 ちぎってしまいそうなほど手を震わせて その胸だか腹に、額を埋めた。]
(582) さねきち 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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縋ったら、理解できちまうだろうが。 自分がどれだけ惨めかわかっちまうじゃん
だから、そんな風にするんだったら俺にいってくれよ お前がおかしかったって お前が悪かったって お前が生まれてきたからいけなかったって
言ってよ 言え お願いだからいつもみたいに傷つけてくれよ 無神経なこと言って安心させてよ
(583) さねきち 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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………… 笑顔で守りたいのなんか、 俺自身にきまってんじゃん ……やめてくれ 自覚させないで お願い
[震えながら、抱きつくでもなく 俺は悟の服を握って額を押し付ける。
腹の痛みがぎりぎりと身を苛んでも、落ちる涙が見えても 痛む頭では、どちらもいたわることはできなくて
おしまいに、「帰れ」という言葉だけ、出た*]
(584) さねきち 2019/06/21(Fri) 21時半頃
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―― 見舞い:瑠璃へ ――
なんでえ…………?
[いじわる、って言われましたので、 俺は心外です、って言いながら微笑んだ。>>516
校舎から外に出したことを いじわる、っていわれてる、なんて思わないから 不思議なことをいうあなたをじいっと見ていたら
雪のような白いシーツの上に、 重ねた手のひらの上に、 もうひとひら、重ねるように手が乗る。]
(585) さねきち 2019/06/21(Fri) 23時頃
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[ぽてん、と横になる宮古瑠璃の、揺れる髪を見ている。]
そうだったんだよ。
[って、読み聞かせるように話して 別にベッドの上に転がることを咎めることもせず 俺は、眠たげなあなたの目を見ている。>>517]
(586) さねきち 2019/06/21(Fri) 23時頃
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[夢のはざま、曖昧な記憶の中に、 何が眠っているのか とか
ましてや霊感なんてないんだから るりいろを好む誰かの話 とか
雪道に足跡をつけるように 不必要に、踏み入ったりはしないんだけれどさ。]
(587) さねきち 2019/06/21(Fri) 23時頃
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勉強、お疲れ様?
[包んでくる両手は、 ……いったい誰の手を包みたかったのでしょう。
まどろみに足をひきずられるようにして ぱち、ぱち、と瞬きを繰り返した。]
……なんだよ、みやこさん
…………取れない、のかあ これ。 取れたら、楽なんだろうけどな。呪いみたい。
(588) さねきち 2019/06/21(Fri) 23時頃
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[例えば日ごろの癖で血のつながりを思い出し 習慣で、首輪に繋がれていたことを思い出す。 なら、さっさと取れてくれたほうがいい。 俺の首についた鎖なんて。
でもね、と宮古瑠璃は前置いた。>>520 俺はそれを子供のように聞いている。]
…………遠くまで。 自由、ってこと? 縛られなくて、いいよ、ってこと?
[よくわかんないな、って俺は笑った。]
(589) さねきち 2019/06/21(Fri) 23時頃
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……そうだといいな、ありがとう。
遠くにいけるといい。 呪いが見えなくなるまで、遠くに。 当分は……遠すぎるところにいくのはやめるけど
[宮古瑠璃が慰めてくれているのか、 ただ実感を語っているだけなのか、 俺にはわからなかった。 だから思った言葉だけを吐き出して
シーツに垂れた滑らかな髪の毛だけ 指先ですこし、撫でようとする。
飼われた犬が鼻先を寄せるようにおずおずと 年上の男が女の子にするようにただ優しく それができなくっても、俺はぽつりと零すだろう。]
(590) さねきち 2019/06/21(Fri) 23時頃
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いぬは、目を離すと すぐ飛び出していくもんだから
もしも遠すぎるところに行こうとしたら…… 気が向いたら、 リードを引いてくれると嬉しいんだけど。
[まさかな。って、思う気持ちも半分あって 遅すぎる四月一日みたいに、俺はぼんやりとしている。
タンポポの綿毛みたいに ふわふわととんでいってしまいそう、と思って なんとなく、引き止めるようなことを言ったのは
古典の勉強をしたわけでもないのに、 少しだけ眠いからだろう。*]
(591) さねきち 2019/06/21(Fri) 23時頃
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―― ・・・ ――
[よく人が刺されるねえ、なんて 他の患者が話しているのを聞いたのは その事件があってから、少し後のことだ。>>559
ななつきよーこ。なんて名前の人 そんなにかぶるとは思わなくって 俺はすぐに、運ばれてきた患者が 七月葉子そのひとであると理解したのだけれど
そもそも病室が違うし、うまく動けない、ので 俺は携帯を片手に、高本悟にメールをした。]
(592) さねきち 2019/06/21(Fri) 23時頃
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To 悟
ヨーコねーさん、病院に運ばれたの?
何があったかぜんぜんわからねえけど 俺は見舞い、いけそうにないから いってあげて
[さて、それをうけて高本悟がどうしたのかは 俺にはわからない。
真っ白な病室の天井を見上げて、 なんだよこの世、やべえな地獄か、って そんなことを思うばかりであった**]
(593) さねきち 2019/06/21(Fri) 23時頃
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―― 病室 ――
[こんなにも取り乱す拓海を、 俺は初めて見た。>>582
服を掴まれ、胸に顔を埋められる。
ああ、今まで そういうふうに我慢してきたんだなって。 そういうふうに俺を見てきたんだなって。
こいつも人間だったんだなあって、 すとんと胸に落ちるものがあった]
(594) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時頃
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帰れねーだろ、普通に。 てか、意地でも帰ってやんねえ。
[馬鹿かお前は、といつもの調子で返すと 俺は拓海の背に腕を回した]
こんな状態の友達置いて とっとと家に帰れるわけねえだろ。
[あの冷たい校舎から、 お前を見捨てて帰れなかったように]
(595) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時頃
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羨ましく思っていいし、 恨みに思っていいし、 縋っていいんだよ。
それが駄目って言ったら、 嫉妬に駆られてお前のノートを隠した俺って もはやなんだよ。畜生か。
[拓海は聖人にでもなるつもりかって 鼻で笑ってやる。 そうして、抱きしめる手に力を込める]
(596) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時頃
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お前はおかしくないし、お前は悪くない。 ――俺は、お前と出会えてよかった。
[ひとつひとつ、拓海の言葉>>583を否定していく。 だって俺は、最高に性格が悪い男だから]
(597) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時頃
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生きろ、って。 あの冷たい校舎で、 確かに俺はお前に言ったんだ。
その責任くらいちゃんと取らせろよ。
つらかったら俺に当たれ。 恨めしかったら俺を殴れ。
ひとりで抱え込まれて、 また勝手にひとりで死なれちゃ堪らねえ。
(598) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時頃
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ずっといっしょだ>>0:304って、約束したろ。
(599) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時頃
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[そうしてわしゃりと、拓海の頭を撫でた]
だいたい高校卒業したら就職するって、 この時期に入院してて いったい就活どうするんだよ。
帰ってからあの家にたったひとりで、 どうやって暮らしてくんだよ。
笑ってる場合じゃねえよ。 心配で心配で堪らねえじゃねえか。
(600) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時頃
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職がねえっていうなら、 俺の店で顔パスで採用してやるよ。
噂が立っててあの家に帰れねえっていうなら、 一緒に物件探してやるよ。
だから――……
(601) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時頃
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俺を頼ってくれ。
(602) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時頃
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[縋っていたのは、俺の方かもしれない]*
(603) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時頃
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―― 後日談/灰谷彩華のある日 ――
[非日常は終わった。 非日常が終わった後の日常は、少しだけ騒がしいものとなった。
なんでこんなことになったんだろう、って思いながら、 3年7組教室の中、不自然に欠けたふたつの席のうちふたつを見つめていたり。
3年の女子バレー部だった子ら(派手めの方が)これ見よがしに噂とかしてたものだから、 思わず「いいかげんにしなさいよ」ってじりじり詰め寄ったり。
正門側から帰ったら面倒なことになるかもなぁ、と思った日には、 わざわざ裏口側から帰路に着いたり、していた]
(604) Akatsuki-sm 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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[ただでさえ家では、 改めて「家を出て遠くの大学へ行く」って言ってからというもの、 微妙に雲行きが怪しいままだというのに。
見捨てられる、って思ってるのかなぁ、やっぱり。 と、時折見せる表情を横目で見ながら思う。
見捨てるうんぬんはさておき、 イロハにとってのあこがれを手にするにはやっぱりあっちの方がよくって、 それを筋道立てて伝えられればいいんだけれど、 どうかかけた鎖を手繰り寄せないでほしいという気持ちが、 余計なことばを生みそうになる。 結果なんにも言えなくなる]
(605) Akatsuki-sm 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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[そんな折、イロハのもとに思いがけぬ来訪者があった。
その人は放課後に高校の裏口側でイロハを待っていた。 「表で待ってたら記者か何かと間違えられた」と言ってのけるその人に、 イロハは心当たりがなかった。 自分までヘンな噂の火種になるのはどうかと思ったし、 最初は警戒したのだが。母の名前を出されればさすがに話を聞く気にはなった。
その人は母の仕事の同僚で、 なおかつ高校の同級生だった、と身分を明かし、 ココもなんだし、と場所替えを提案した。 ちょっと離れたところに彼の車が停めてあった。それに乗って移動した]
(606) Akatsuki-sm 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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──── 病院 ────
[ 背中にたいあたりされるのは>>562 それはそれで青春っぽくて楽しそうなので、 言っても言わなくても、 宇井野に悪いことなんてなかったわけだ。
おんぶの刑に処されたくば、 いつでも背中に飛び込んでくると良い。
と、いうのは置いておいて。 ]
(607) ほるむ 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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[おしゃれな喫茶店で、あんまり明るくない話をした。 お言葉に甘えて奢ってもらうことにした紅茶が、 湯気を立てるのを眺めながら]
それで、……お母さんの様子がおかしいワケを、 あたしに訊こうって来たんですか。わざわざ。
[紅茶のカップに口をつけながら考える。 いくら相手が母のことを少なからず知っている人であろうと、 ひみつを洗いざらい話すわけにはいかない。 進路で揉めてる、くらいなら言っていいかなぁ?]
「それにしても、君は本当に似ているな。その……」
“ママ”にですか。 やっぱそうなんですねー……。
(608) Akatsuki-sm 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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[さすがにその辺はわかっていたか。 母じゃない、第三者の視点からでもそうなのか。 だとしたら。 結局逃げられなかったのかなぁ、ということを思いつつ]
好きだったんですか? ママのこと。
[軽い気持ちで聞いた問いには思いもかけぬ問いが返ってきた。 彼が好きだったのは紛れもなく、イロハの母の方だったこと。 だが、高校最後の文化祭の後、 彼女がイロハのママと、恋人じみて寄り添う姿を目にして、 現状をおぼろげながら悟り、結局身を引いたこと。
大学を卒業した後、職種は違えど同じ職場で再会できて、 それから長いこと、遠くから見守っていたこと]
(609) Akatsuki-sm 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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[さすがにその辺はわかっていたか。 母じゃない、第三者の視点からでもそうなのか。 だとしたら。 結局逃げられなかったのかなぁ、ということを思いつつ]
好きだったんですか? “ママ”のこと。
[軽い気持ちで聞いた問いには思いもかけぬ問いが返ってきた。 彼が好きだったのは紛れもなく、イロハの母の方だったこと。 だが、高校最後の文化祭の後、 彼女がイロハのママと、恋人じみて寄り添う姿を目にして、 現状をおぼろげながら悟り、結局身を引いたこと。
大学を卒業した後、職種は違えど同じ職場で再会できて、 それから長いこと、遠くから見守っていたこと]
(610) Akatsuki-sm 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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――なぁんだ。 お母さん、別に、あたしがいなくなったって、 世界にひとりっきりってわけじゃないじゃん。
(611) Akatsuki-sm 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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[二人の女のひとの、ひみつの関係。 それを知っているなら話は早かろう。 それでもイロハは結局、すべてを伝えることはしなかった。
進路で揉めている。 母はどうもイロハに近くにいてほしいようだがイロハはそうじゃない。 できるなら貴方からも、好きにさせたほうがイロハのためになると、 それとなく伝えてほしい。 それから、 できることなら母のことをまもってほしい。
そういうことを途切れ途切れに伝えた]
(612) Akatsuki-sm 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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その、 貴方のことを逃げ場にはしない、とまで考えている、と言いますか。 ……あ、あたしにも友達がいるからだいじょうぶ、って言いますか。
[あの冷たい校舎から帰ってきた後のやり取りを思い出して、 小さく笑ってイロハは応えた]
(613) Akatsuki-sm 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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だから、そう、 貴方にお母さんの友達になってほしい。 かわいそうだから、という中途半端な理由じゃなくて、 あなたに悲しいことがあれば悲しいからと、>>353 そう言いきれて。
遠くじゃなくて少し遠くの場所から、>>-600 お母さんにもよりよいあしたが来るように、 願ってくれる、そんなひとに。
(614) Akatsuki-sm 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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[なんてことは直接伝えてはいない。 あくまでただの願いだ。ちっぽけなイロハからの。
ただ、伝えた分の願いはしっかり受け付けてくれたから、 イロハは心からほっとした顔を見せた。
やがて紅茶だけでなくケーキも奢ってもらって。 別れる間際、ふと訊いてみた。 高校最後の文化祭の演劇で、何の役をやっていたのかと。 そうしたら、「魔法つかいの役だよ」と返ってきて、 なんだか色んなことが腑に落ちてしまった。気がした。
魔法つかいなら、この、 今にもしがみついてきそうな呪いまで解いてくれるのでしょうか。
――なんてね?*]
(615) Akatsuki-sm 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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[ 芸術家とは、時に、 運命に翻弄されやすいらしいということは、 歴史や神話が物語っているから。
おふざけめいた色であっても>>563 芸術家気質の言葉は強い。
そうか、って、からっと笑ったのは 揶揄の延長からは逸れて。
なんだか少し いいなっておもった。 ]
(616) ほるむ 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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特徴はとらえてると思うが、 可愛らしすぎやしないか?
[ 男らしいルートを進む以上、 不服さは見せておかねばなるまいが。>>564 まぁ、似てるよ、って。 仕方ないって風に、わらってやった。
食う量については、 体格ですべてを察してくれ。 ]
(617) ほるむ 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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今度は、 ファンシーじゃない店で頼むわ。
[ 病み上がりだから、 身体を動かすのもよくないというので、 飲食やら買い物に落ち着くのだろうが。
ゆる猫を示してやってから、 絵を片手に、背中を向けた。
こんな、日常のひとかけらもまた、 やがては良い思い出になっていくんだろう。 ]
(618) ほるむ 2019/06/21(Fri) 23時半頃
|
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[ しあわせそうなねこだって 色褪せてくすんで、古びてしまうのだろう。
だけども、大事にしてやれば。 終わってしまった出来事と一緒に、 長く長く残ってくれる。
額縁のようなものがいるだろうか。 そうでなくとも、汚れないようにはしたい。 受け取った絵を残すために、 どこかに寄り道するのも悪くはない。 *]
(619) ほるむ 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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___________________
To:養拓海
言われんでも いま葉子の見舞いに向かってるとこ。 拓海も心配してたって伝えとくな。
___________________
(620) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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[待っていてほしい、と>>551 確かに君が言ったから 俺は君の回復を祈っていたんだ]
(621) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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―― 病室 ――
[数回ノックをしてから 俺はその病室の扉をくぐった。 手に赤いガーベラの花束を持って ベッドに横たわる葉子に笑みを向けた]
刺されたって聞いて、 すごく心配した。
[ベッド脇の花瓶にガーベラを活けると 来客用の椅子に座り、葉子を見つめた]
(622) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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拓海に続いて葉子も入院だろ。 学校は大騒ぎだよ。 受験の雰囲気なんて吹っ飛んじまった。
[それから、様子を窺うように間を開けて]
あの日、今夜全部終わらせてくるって 言ってたよな。
(623) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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……こうなったの、そのせい?
(624) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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[罪悪感がないと言ったら、嘘になる。 努めて冷静な声音を心がけて、 それでも問わずにはいられなかった]*
(625) gurik0 2019/06/21(Fri) 23時半頃
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―― 後日談/イロハ、お見舞いに行く ――
[その日は雪が降っていた。
記録的な大雪ってほどじゃなかったが、 風にもあんまり流されない、 重たそうな雪を払いのけながら歩くのはめんどくさいので、 イロハは傘をさして登校した。 あの校舎に行くときにも使った、母が買ってきてくれた傘だ]
(626) Akatsuki-sm 2019/06/22(Sat) 00時半頃
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[授業が終わり、放課後。 最近のルーチンワークのように居残って勉強しないで、 かといってまっすぐ家にも帰らず、歩いて病院を目指す。 相変わらず雪は重苦しく降っていたから、 傘はどうしたって開いたままになる。
途中で寄った喫茶店は、 いつか母のお知り合いの方と行ったところとは違う。 イートインスペースは小さめで、この天気か人はいない]
( ヨーコちゃん用にはケーキで……うーん、 )
[養のお腹のなかをなんとなーく心配した結果、 ケーキではなくサンドイッチになった。 うっすらとした焦げ目が食欲をそそる、 ハムとチーズとポテトサラダにレタスが挟まったホットサンドだ]
(627) Akatsuki-sm 2019/06/22(Sat) 00時半頃
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[かくして、病室である]
やっほー養くん? 元気? あ、これお見舞いの品ね!
[両手に持っていたボックスの片方を掲げてから、 適当に手渡すか、空いているサイドテーブルのどこかにでも置く。
よくよく見渡せば、 寄せ書きだとか、千羽鶴だとか、>>133 学校に保管してあったはずのゆるキャラじみた猫のぬいぐるみが、 真っ赤なハートを抱えたやつだとか、>>183>>184 先に来た者達の置いた品で、病室は別に白一色ってほどでもなかった]
(628) Akatsuki-sm 2019/06/22(Sat) 00時半頃
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「 早く元気になってね 彩華より 」
[寄せ書きが回ってきた時、 そんなありきたりな文面を書いて、丸で囲んで、 丸にフリルじみた飾りをつけた。
いろいろ考えたんだけど、結局無難なことを書いてしまった。おさまりも悪くないし。 それにまあ、言いたいことは直接伝えるに限る。 だからイロハはお見舞いにきたのだ。
窓の外、ちらちらと大粒の雪が舞う景色に目を向けた後、 イロハは口を開いた]
(629) Akatsuki-sm 2019/06/22(Sat) 00時半頃
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あのさ、ちょっとだけいいかな……、
養くんの、世界の、校舎に入る前、 お母さんのこと、……センスのいいお母さんだって、 言ってくれたの、嬉しかった。ありがとう。
……それだけ。
(630) Akatsuki-sm 2019/06/22(Sat) 00時半頃
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[本当にお母さん? 事実も、ひみつも自ら語らない。 だけど、いくらイロハが望んだ愛の形とは違ってたって、 あの傘は、間違いなく、 曇天の空の下でも華やかにいられるよう贈ってくれた、 イロハのためだけの彩だ。
そのことはちゃんと、 受け入れてあげられるかなって思えたから、 今はこうして、素直な気持ちで、 お礼を言うことができていた**]
(631) Akatsuki-sm 2019/06/22(Sat) 01時頃
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―― 病室:悟へ ――
[暖かさが降ってくる。
背に腕を回されても、 俺はそれを振り払う事が出来ない。
ぽつり、ぽつり、と 雪みたいに落ちて積もる言葉を 聞かないでいることもできなくって
俺は震えながら、お前の胸に額を押し付けている。]
だって……だって……だって、さあ。 俺、おまえのこと友達だと思ってるもん そんな風に思いたくねえんだよ……
(632) さねきち 2019/06/22(Sat) 03時頃
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|
[ぐずるように言って、 抱きしめてくる手に力がこもる事に安堵する。 お前が与えてくれる言葉は>>596>>597 いつもからは考えられないくらい優しくて]
…………悟…………
[ゆっくり、顔をあげる。 もう笑えてなんかいなくて ぼろぼろ涙だけ零して泣きじゃくる俺がそこにいた。 何度も情けねえなあ。
わしゃ、と頭を撫でられるのにあわせて もう一度額を悟の胸に埋める。 まるで本当に犬になってしまったみたいだ。]
(633) さねきち 2019/06/22(Sat) 03時頃
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しゃいんは、諦めてる…派遣かなあ…バイトか… 家は。色々あるけど、ひとまずあそこに帰る……
[あそこが俺の「家」なんだから、と呟く。 あの土地を売ればそこそこの値になって 大学だって、いけなくはないんだろうけど …………それは俺が嫌だったんだ。
俺はぐしぐし泣きながら、 ようやくゆっくりと、悟の体に腕を回した。]
(634) さねきち 2019/06/22(Sat) 03時頃
|
|
あのさ。俺、 親父みたいに、なりたくないんだ。 悟んちの父さんみたいに……強くなくって なにもかも恨めしくって、酒に逃げて そういうの、……やなんだ
怖い。歳を重ねるごと、親に似てくんのが怖い
だから…… 俺、やっぱりお前をうらむことは、いやで だって、だいじなともだちだもん 怨みそうになるから、頼るのも、難しくて
(635) さねきち 2019/06/22(Sat) 03時頃
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でも。 ……でも。
(636) さねきち 2019/06/22(Sat) 03時頃
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|
さびしかったら、遊びにいっていい…? もううどん屋やってるお前に遠慮しなくていい…?
あのさ、ほんとに職がみつかんなかったら ほんのすこしだけ、置いてほしい
…………いい、かなあ
(637) さねきち 2019/06/22(Sat) 03時頃
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|
[俺は悟を見上げて、もう一度だけ笑う。
けれどその笑みは、人形みたいな笑顔じゃなくて どこか力のない、折れてしまいそうな弱い笑みだ。
ぼろ、とまた大粒の涙が零れて 俺の手は、悟に縋りついている。]
(638) さねきち 2019/06/22(Sat) 03時頃
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|
[すべて、を委ねるわけにはいかなくて でも、今までみたいに前を走り続けることはできないから
……一緒に、隣を歩いてても許してくれるかなあ、って 俺は、思ってる。]*
(639) さねきち 2019/06/22(Sat) 03時頃
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|
―― 後日談:灰谷へ ――
[ぽたぽたと雪が落ちる、寒い日の事だった。>>626]
(640) さねきち 2019/06/22(Sat) 08時頃
|
|
[病院だから空調が効いているとはいえ やっぱり、少しだけ寒い。
ぼんやりと病院の外を窓から眺めていれば 真っ白な外には色とりどりの傘の花が咲いている。 その花の中に、見覚えのある色を見た気がして 俺は少しだけ、瞬きをしたんだ。>>627]
(641) さねきち 2019/06/22(Sat) 08時頃
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|
[かくして、病室に彼女はやってきた>>628 以前と同じように賑やかに華やかに やっほー、と言うので、 俺もやっほー、と返した]
やっほー、灰谷さん。 元気元気。元気してるぅー。そっちは元気? お見舞いありがとな。 それから、寄せ書きも。
[みたよ、って報告しながら>>629 お見舞いの品を受け取る。
ふんわりとした生地にきつね色の焦げ目 はさまれたサラダやレタス、ハムが艶やかなホットサンド。 うまそう、って俺は喜んで目を細める。]
(642) さねきち 2019/06/22(Sat) 08時頃
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|
ゆっくり食べるよ。 …………ん?
[こてんと首をかしげて、 ちらつく雪から視線をそらし、 何かいいかけた灰谷をじっと見る。
それから、告げられる言葉に>>630 校舎から出る前の記憶をたどって、 ああ、と頷いた。]
(643) さねきち 2019/06/22(Sat) 08時頃
|
|
そのこと。 お礼言いに来てくれたのか? ……なんか、ありがとな。
今日もあの傘さしてきた? 雪だからさ。見た気がして。
[事実やひみつを追うことはない。 俺には知りえないことだから。 けれども、やっぱり、]
(644) さねきち 2019/06/22(Sat) 08時頃
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|
やっぱり、「いいなあ」って思う。そういうの。 だから、大事にな。
[って、俺は笑う。 ないものねだりめいて聞こえただろうか? 灰谷はどう返すだろうか。
俺はただ、 目の前の女の子をほほえましく見つめながら 遠い遠い昔に、母さんに買ってもらった洋服が あったなあって そんなことだけ、思い出していた*]
(645) さねきち 2019/06/22(Sat) 08時頃
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|
──後日:病室──
拓海くん、こんにちは。 えっと、これお見舞い。 それから──、これも。
[ 学校帰りといった様相で、 夕暮れどきの病室に顔を出していた。
絵を描いていると人づてに耳にしたので、 食べやすそうなゼリーと色鉛筆と。 それから、僕はスマートフォンを取り出し、 メッセージアプリ上に動画をひとつのせた。
君の端末から開いてくれたら、 見慣れた階段の踊り場と、 見慣れたクラスメートの制服姿が。 ……暇つぶしにいかがでしょうか。>>375]
(646) nabe 2019/06/22(Sat) 08時半頃
|
|
[ 邪魔にならないよう、 隅っこで撮っていたものだから、 通行する人影やおもしろがるギャラリー、 堪えきれなかった僕の笑いが、くっとかふっとか、 なにもかもが入り込んでて、出来は微妙でしょうが、 キメ顔は、ばっちり映っているはず。
ただ、それを見て大笑いをして、 我らが委員長をからかえる人がいないので、 日常の1シーンとしては、ややさみしい。
……とにかく、楽しんでいただければ幸い。
次は予備校に向かうつもりの僕は、 訥々と近況を報告したりもする。 教師の不祥事のこと。学校がピリピリしていること。 それでもみんな日常を生きていること。 僕も、受験勉強をしていること。それから、]
(647) nabe 2019/06/22(Sat) 08時半頃
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……部屋、探すことになって。 僕、あの家を出る。たぶん。
[ 遠方に進学するわけじゃないけど。 と言って、僕は曖昧に笑った。
だって、そのころはまだ、 踏ん切りのつかないままだったのだ。 出ていきたいと、言ったわけでもなかった。
大したことじゃあないんだけどね。 進学を機に家を出る。だけのことですから。 というふうに、なんとなく笑っていたのだろう。**]
(648) nabe 2019/06/22(Sat) 08時半頃
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―― 病室にて:京輔へ ――
[冬は日没が早い。 夏ならまだまだ明るいだろう時刻、 茜色の空が眩しい頃合にやってきたキョースケに 俺は「よっ」、って軽く手を振る。 腹の中身がまだ完全には回復してない頃合だ。]
キョースケ。学校帰り? 来てくれてありがと。 これは、……差し入れ?
[渡された色鉛筆とゼリーに歓声をあげてから 俺は端末にぽんっと表示されたものに首を傾げて なになに、なになに、と動画を再生する。]
(649) さねきち 2019/06/22(Sat) 10時頃
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[見慣れた階段の踊り場で 見覚えのある男女がなにやら話し合っている。 ひとりは、笑いをこらえている宮古瑠璃で。 もうひとりは――]
悟あーいつ、なにしてんの。 ばかじゃん ばかじゃん?! はははは、おっかし……ひぃ……はらいて…… お前が面白い男じゃねーか
[茶番なんだろうなあ、って思う。 思うけど、そんなことする仲だったんだ、って 俺は初めて知ったよ。 面白い男高本悟の動画を、笑い転げながら見て>>647
キョースケの笑い声とかまで入ってるので ああ、学校はいつもどおりなんだなあ、って それだけちょっぴり安心した。]
(650) さねきち 2019/06/22(Sat) 10時頃
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おもしろすぎ。見せてくれてありがと あぁ、そういえば。
[学校、大丈夫だった? 七月運ばれてきただろ、って そんな物騒な話題から、報告を聞く。
こんな時期に不祥事なんて、 進学校からすれば大問題だろうな。 ……人の事いえねえけど。
皆の進学先に影響が出なければいいと思いながら 俺はキョースケの近況に耳を傾ける。 順調に受験勉強をしていて、それから。]
(651) さねきち 2019/06/22(Sat) 10時頃
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家、出るんだ。 ちゃんと一人暮らしできそ?
[俺はそのふんわりとした報告を、微笑みながら聞いた。 少しぼんやりしたところがある幼馴染だから 家を出る、ってだけでも大問題だとは思うけど。
俺はそっか、って言って、 キョースケが持ってきてくれたゼリーの封を切る。 林檎味のそれをひと掬いして、 食う?って軽く差し出してみせてから
一口食べようが食べまいが、 俺は残りのゼリーを少しずつ食べる。 食べながら語った。]
(652) さねきち 2019/06/22(Sat) 10時頃
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かってな事いうけど キョースケはきっと、それがいいよ。
……お姉さんのすること 好きにすりゃいいって言ってたけどさ。>>1:165 やっぱりきっと、ずっと一緒だと息が詰まるから。
応援してる。 どこ、って見つかったら、教えて?
…………うまかった。ありがと。
(653) さねきち 2019/06/22(Sat) 10時頃
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[小さめのゼリーだったから、 男子高校生の手にかかれば 食べ終えるのに時間はかからない。
プラスチックのスプーンを口から離して
そろそろ予備校行っちゃう? って 参考書で重そうな鞄を見て
それが確か、冬のさなかの出来事。]
(654) さねきち 2019/06/22(Sat) 10時頃
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「先生に明かしてもらえなかったのは悲しいよ」
「けれど試験に落ちた子と 同じタイミングで就職するというなら 君の家の事情もあるから、止められないな……」
(655) さねきち 2019/06/22(Sat) 10時頃
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――退院後:昼休み――
[1月半ばに退院が間に合う筈もなく、 私立の後期試験がはじまるくらいの頃合に 俺はまた学校に来るようになった。
まあ、色々噂話はたてられるけど そこらへんは馬鹿っぽく
「皆久しぶりー!迷惑かけてごめーん!」とか 「ちょっと事故ったー!」とか
なんでもなさそうなふりをして笑って、 一応ごまかした。
何なら俺が病院に運ばれたことより 教師の一人が学校に来なくなって 女生徒が一人刺されたことのほうが 口さがない高校生たちの噂には上っていたかも、だ。]
(656) さねきち 2019/06/22(Sat) 10時頃
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[ぽつぽつと学校に来るやつ、 試験があって来なくなったやつ 色んなやつがいるけれども
俺は昼休みに、キョースケの姿を見つけて 誰も座っちゃいない前の席から椅子を持ってきて ぽん、と自分の昼飯をおいた。]
(657) さねきち 2019/06/22(Sat) 10時頃
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よー。 部屋、決まった? 俺は仕事探してるとこ。
[って、軽く言って笑って 目の前で林檎ジュースを飲みながら 唐突にキョースケに聞いてみた**]
(658) さねきち 2019/06/22(Sat) 10時頃
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──見舞い──
[ 頬を抓ってみても、 迷惑と言い放っても、 ただただ笑っている顔がある。>>441
笑顔の中にも少しの違いがあって、 そこに滲む色の違いまでもを 轟木颯太が理解していたかは別の話だけれども。
すんなりとそれを受け入れることは出来たので 気色悪いとは思わなかったらしい。
無事、生存確認を終えて、 気紛れに抓っていた手を離せば、 これまた気紛れに立ち上がっていた。 ]
(659) ゆら 2019/06/22(Sat) 11時半頃
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実はまだ、夢の世界でした ──……とか言わねえよな?
[ 痛い?それとも痛くない? 笑ってるこいつの顔じゃ判別はできないが 窓を開けながらこんな言葉も投げていて。
振り向いた先の顔が、 間抜け面から耐えられなくなった笑い顔に>>443 変わってゆくのを見つめることになった。 ]
(660) ゆら 2019/06/22(Sat) 11時半頃
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[ 開け放った窓から吹き込む風が、 千羽鶴をかさかさと揺らしたって、 拓海の頬を撫ぜ、髪を揺らしたって、 茹で蛸みたいに大笑いする拓海の頬は 赤いまんまで冷める様子はてんでない。
ただ、そいつがどうしても、 あの世界でみた動かないマネキンとは異なり 確かに血の通う人間であることを示していたから ほっと頬が僅かに弛んでしまっていたのに 自分ではまったく気付けない。 ]
笑いすぎだ、バカ
[ まだ傷も痛むだろうが、御構い無しだ。 ぺちんと頭にチョップをかましてやろう。 ]
(661) ゆら 2019/06/22(Sat) 11時半頃
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……通報、はどーだろな。 お前次第だなー、どうすっかな
[ それからやっぱり。 ふざけてはいるものの、笑う彼の胸中を 笑顔≠フ裏に隠された苦悩を思い チョップした後の掌をパーに開いて わしゃわしゃと乱暴に撫でてやる。 ]
(662) ゆら 2019/06/22(Sat) 11時半頃
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[ ひとしきり撫でてやった後、 隠すように添えた一羽の鶴の行く末知らず。>>445 気紛れに投げた視線の先のぬいぐるみについて 経緯を知れば、へえとだけ言葉を漏らした。 ]
……嗚呼。マネキン、
[ 初めて聞く、自らのマネキンの話。>>446 自分の傍にハートのぬいぐるみがと聞けば、 キモ、と内心思うもののその先を知れば 暫し、唇を閉ざしてしまう。 ]
(663) ゆら 2019/06/22(Sat) 11時半頃
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………、へえ
[ かろうじて出せたのは、それだけ。 偶然の一致、にしてはどうしてだか。 けんちゃんと堅治のちがいなんて───。
ぱくり、と頬張る口角から溢れそうな>>447 あまいあまいクリームに目を奪われる。 ]
知らねえだろーけど、 てんとうむしはしあわせを運んでくれんだよ ……お前にも、と思って、
(664) ゆら 2019/06/22(Sat) 11時半頃
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[ しあわせを運ぶてんとうむしのジンクス。 実は──……恋のおまじない、 そんな意味も込められているなんて 轟木颯太は知ってはいなかったけれど。 しあわせはいずれ訪れる、と願っている。
たとえ、この世が地獄だとしても ]
チリツモ、って言うだろ?
[ 塵が積もれば山となる。 と言いまして、些細な幸せが重なれば いずれは地獄も天国に変わるかもなんて、 拓海に向けて、しあわせを運ぶつもりだったけど。 湧いた頭でいられんのは、もしかしたら。 ]
(665) ゆら 2019/06/22(Sat) 11時半頃
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[ 別のこと、に気が取られてるからかもな。 ]
つーか、退院。あんま遅えと、 置いてくからな? はやく着いて来いよ
[ 軽く深呼吸した後に、 煙草を箱をポケットから取り出して。 窓際でライターをカチ、カチ、と鳴らしていれば 偶然、窓の外にいた看護師に怒鳴られる。
院内は全面禁煙だって大きな声が、 いまは何故だかありがたかった。 ]**
(666) ゆら 2019/06/22(Sat) 11時半頃
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──病室──
[ ノックの音に入口の方を向く。 笑みを向ける彼の手には花束。
綺麗。
赤い花が様になるななんて、 花瓶に活ける姿を見て思った ]
…………へへ、やっちゃった。
[ 心配かけてしまったことにごめんねって謝って 大したことないんだよって笑う ]
(667) papico 2019/06/22(Sat) 11時半頃
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そうだよね、養くんのお見舞い行くどころか 私が入院してるとか、笑えないよね。
[ 自由に動けないのはきっと私も養くんもだ、 同じ病院にいても顔は合わせられない ]
早く養くんの元気な姿、見なきゃな…………
(668) papico 2019/06/22(Sat) 11時半頃
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……………………
(669) papico 2019/06/22(Sat) 11時半頃
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[ 問いかけに少し沈黙して、口を開く ]
どうかな。
こんな風になる筈じゃなかったけど、、 自業自得に変わりはないし。
[ 彼はどこまで知ってるのかな
彼には知られたくなくて、だけど 黙ったまま傍にはいられなくて ]
(670) papico 2019/06/22(Sat) 11時半頃
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どう聞いてるか知らないけど、 多分、噂の半分くらいは本当じゃないかな。
[ 学校の先生に刺された事実は 事件としてニュースになっただろうし 事件場所が場所だけに、あることないこと 噂話はひとり歩きしているのだろう ]
(671) papico 2019/06/22(Sat) 12時頃
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………… 幻滅 した?
[ あの日のことで彼が彼を責める必要は皆無だけど 罪悪感があれば側にいてくれるかな なんて考えた私は、やっぱり性格、悪いね。
何もかも、落ちるとこまで落ちたみたい ]**
(672) papico 2019/06/22(Sat) 12時頃
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──冬:病室>>649──
……拓海くんがいないから、 みんな、笑いながら通り過ぎるんだけで、 高本くん、最後までやりきって、 颯爽と去っていったよ…………
[ やや離れてスマートフォンを構えていた僕は言う。 ちょっと思い出して笑いそうな僕である。 このおかしさを共有できたならよかった。 と、僕は清々しいくらい笑う姿を見ていた。
愉快な話もほどほどに、 僕らの日々はいつも通りな一面と同時に、 まるで地獄の様相である。という話もする。
クラスメートがふたり入院して、 いずれも警察が一枚噛むような話で、 それでも、僕の話に戻れば、そこにあるのは日常だ。]
(673) nabe 2019/06/22(Sat) 14時半頃
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……為せば成る。 という言葉を、信じようかと。
[ ちゃんと一人暮らしができるのか。>>652 という疑問をはぐらかしながら、 差し出されたスプーンに口をつける。
林檎だ。と思ってから、 見舞われている人にもらうのは、 どうだったんだろうな。と思ったけれど、 差し出されたら口を開くのは習性で、 ひと掬いはもう喉の奥だったから仕方がない。]
(674) nabe 2019/06/22(Sat) 14時半頃
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[ ひと匙を飲み込む間にも、 減ってく容器の中身の容量>>653と、 食べたり話したり、動く唇を見ていた。]
……うん、そうなんだと思うよ。 そうするべきなんだと思う。 それがたぶん、正しくて、 それができる僕は幸運だよね。
[ 少し目を伏せて、鞄の表面を撫でていた。 それってなんだっけ。と一瞬思い、 ……そう、僕は家を出るのです。 そういう話だね。と思って、微笑んでいた。]
(675) nabe 2019/06/22(Sat) 14時半頃
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でも、それなら、 今までって、なんだったんだろう。 ……なんてね、なんでもないけど。 というか、なんでもなかったんだろうけど。
[ 手持ち無沙汰に動かしていた指先が、 堂々巡りの思考の渦に入ると止まって、
視界に動くものがなくなったので、 僕はまたくだらないことを考えていたなって、 現実に帰ってきたみたいに、へへへと笑う。
気づいたら、ゼリーは空っぽになっていて、 もうすぐ予備校に行く時間だった。]
(676) nabe 2019/06/22(Sat) 14時半頃
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……うん、それじゃあ。 そろそろ行くよ。またね。*
(677) nabe 2019/06/22(Sat) 14時半頃
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[ そして、雪解けの季節が訪れる。]
(678) nabe 2019/06/22(Sat) 14時半頃
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──教室>>656──
[ 自席で昼食を取ろうとしていて、 目の前に落ちた影>>657に顔を上げた。 唐突な話に面食らいながらも、僕は微笑む。]
……部屋? あ、えっと、目星は。 なんで受験のときに仮押さえしないんだって、 しこたま叱られたとこ……ですね。
[ やや気まずそうに僕は目を逸らす。 ジュースのパッケージの赤い林檎に視線を逃す。
せめて合格発表後すぐに動くべきだったらしいけど、 なにもこだわりがあるほうでもないし、 選びたい人が選びきった頃合いに、 残ってるところから選べばいいと思っていたのだ。]
(679) nabe 2019/06/22(Sat) 14時半頃
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[ ぼんやりしている。 と言われるのはおそらく正しくて、
例えば部屋のことがひとつそう。 それから、そのとき視線を逸らした後、 ややすると再び養拓海のほうに顔を向け、 ためらいのある口ぶりで、ようやく尋ねるのだ。]
……本当に進学しないの?
[ 友人の進路を心配するのであれば、 それはタイミングとして遅いだろう。
けど、その頃まで僕のぼんやりとした頭は、 早く元気になるといいなということや、 卒業式には出られそうでよかったなあとか、 そういう、おめでたいことに囚われていた。]
(680) nabe 2019/06/22(Sat) 14時半頃
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[ ……あるいは、当人から話されていないことを、 こちらから踏み込むのは、怖い。 ので、直接尋ねるのは初めてだと思う。
どんな表情と言葉が返ってくるのか、 自分がどう答えてほしいのかもあやふやなまま。
とうとう僕は尋ねてしまって、 静かに答えを待つしかないのだ。*]
(681) nabe 2019/06/22(Sat) 14時半頃
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―― 見舞い:颯太へ ――
いわねえよ。誰の世界なんだよ
[もしもここが夢の世界なら そりゃあ、皆優しいから――…… 俺の夢の世界なんてこともありえるが、現実は非常だ。 開け放たれた窓から冷気は忍び寄るし、 昇った熱は消えやしない。>>659>>660]
あてっ やーめーてー乱暴よおー
(682) さねきち 2019/06/22(Sat) 15時半頃
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[って、ぺちんとかまされたチョップに やっぱり俺は笑ったままだ。 ノート騒ぎの時みたいな変な笑いはそこになくって
――ああ、ここにいるなあ、……って マネキンになっていない轟木颯太がいるんだ、って それだけで、寂しくないと感じて ほのぼのと笑っている。
まるで吟味するように「どうすっかな」と 通報について悩まれるので、 「されるまで怯えてまーす」とふざけて返す。>>662
返しながら、その手のひらが頭を撫でてくれるので、 「なんだよ」って、声が笑いで跳ねた。 なんとなく心配してくれてるのかな、って思って 申し訳なくもなるけれど]
(683) さねきち 2019/06/22(Sat) 15時半頃
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なんだよ。なんだよ。 嬉しくなっちまうだろうが。 追いかけんぞほんと
[撫でてくれる手は、ぶっきらぼうで優しいので 俺は少し涙目になりながら笑って、 ちょっとばかし額を手に押し付けたりもし]
(684) さねきち 2019/06/22(Sat) 15時半頃
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[それから、>>663>>664 ぬいぐるみとてんとうむしの話に移る。
へえ、に篭もった意味なんか知らないから 俺は口の端から零れそうなクリームを 人差し指ですくって口にした。]
ぬいぐるみあったの、お前ら二人だけだから 何か意味とかあんのかなって思ったりしたな…
まじ? そんな言い伝えあんの。 ……おすそわけ、みたいな?
[しあわせのおすそわけ、というか しあわせを運ぶ、というか。 俺はその話を聞いて、ちょっぴりかじられた てんとうむしと目を合わせた。]
(685) さねきち 2019/06/22(Sat) 15時半頃
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[多分全然関係ないんだけど、 パンのむしと、しあわせそうなねこの顔が似ている。]
チリツモ。たしかに、チリツモだなあ。 ……なんか、ありがとうな。
[住めば都ともいうし、 いつかふわふわと積もった幸せが もうちょっと世界をマシにしてくれればいいなって そんなことも、思う。
カチカチと窓辺でライターを鳴らす轟木が さすがに看護士さんに怒られているのをみて、 ははは、と笑ってしまった。>>666]
怒られてやーんの。 わかってる。はやく、追いかけていくよ。
(686) さねきち 2019/06/22(Sat) 15時半頃
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…………。
あのさあ。颯太。 ううん。 あー。 言いづらいな。
3年7組養拓海、 今しか言わないと思うので すげえお花畑なコト一回だけいいまーす。
[いくつか咳き込んだ後、 俺は窓辺にいるお前にこう投げかける。]
(687) さねきち 2019/06/22(Sat) 15時半頃
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俺、お前と友達で、本当によかった。 不器用だけど強くっていいやつで。
だからさ。 こーこーせーじゃなくなっても たまにの休息、つきあってくれっと嬉しい!
[そこまでを言い切る。 ここでは煙草が吸えないので、 ホンネを煙に紛らわせられないのが辛いな。
だから、こういう話も、 いつもみたいに馬鹿らしく流してしまうんだ。]
(688) さねきち 2019/06/22(Sat) 15時半頃
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はい。今日の本音タイム終了ー。 …………また例の場所で待ってて
[俺はそういって、 すっ、と傍にあったタオルケットを頭から被ると 窓辺に立つ姿に目を細めていた。]
(689) さねきち 2019/06/22(Sat) 15時半頃
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[後日。 轟木颯太が体育館裏で煙を揺らしていたら いつもみたいに俺がひょっこり現れて もらったライターを手に「火、いる?」なんて 聞いたりするんだけれども
それはまた、別の話だ*]
(690) さねきち 2019/06/22(Sat) 15時半頃
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――冬の病室――
[俺がいなかった日常では、 委員長が書記を壁ドンして 颯爽と去っていくような面白い事件があったらしい。
俺がいなかった日常では、 繁華街付近で受験を控えた生徒が一人刺されて 教師が警察に連れて行かれたらしい。
そのどっちも直にみたわけではない俺は 病院の上で非日常を送っていて>>673 なせばなる、とかいう言葉に、 大丈夫かな、って笑ってる。>>674
ひな鳥みたいに食べるキョースケに 林檎ゼリーをひと掬い。俺にもひと掬い。]
(691) さねきち 2019/06/22(Sat) 16時半頃
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[ふわふわとした物言いで、何か、に悩むように ぐるぐると言葉を操りだすものだから、 なんだか見覚えがあるなあと思ってしまう。
多分、ほかならぬ俺自身が、 似たようなことを普段考えていて……
俺はそういうのが嫌いだから、 すぐに馬鹿になって忘れてしまうのだけれど ……自覚なんて痛々しくてやってられないのだけれど キョースケは真面目に悩んでるんだろうなあと そんなことを、考えもした。]
幸運とか、そういうの、キリないからやめとけ。 おにーさんよく知ってんの。 そゆこと考え出すとずっとずっとずっと 頭の中で回んの。
……今はわかんないかもだけど。
(692) さねきち 2019/06/22(Sat) 16時半頃
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[キョースケの方が早生まれだって? 細かいことはいいんだよ。
空の容器にスプーンを放り込んで 俺はからっと笑ってる。
なんたってこれから予備校だ。 数学の公式以上に頭に詰め込んでおくべきことなんて 受験生にありはしないのだ。]
ああ、いってらっしゃい。またな
*
(693) さねきち 2019/06/22(Sat) 16時半頃
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――教室:昼休み――
[そうして、俺は日常に戻ってきた。 いつだって話が唐突な俺は のんびり林檎ジュースをのみながら 目を逸らすキョースケをみて色々察してしまう。]
(694) さねきち 2019/06/22(Sat) 16時半頃
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ふふん。 高い物件しかなかったり遠かったりしたんだろう。 俺にはわかる。わかるぞ。ちゃんと選んどけよ。 特に学校からの距離大事
[わらいながらコンビニのレジ袋を漁って そのまんま許可もされていないのに目の前で昼飯を食う。 安っぽいホットドッグを齧ろうとして、 こっち、に視線が向くのに気づいた。
問いかけにぱちぱちと瞬いて、 ああ、って俺は事もなげに言う。
気を使ってくれていたのか、 それとも思い至らなかったのか、どちらにせよ 俺にとってその話題は、どこかの委員長と違って 傷、にはならないものだから]
(695) さねきち 2019/06/22(Sat) 16時半頃
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しない。就職活動してるけど けっこう大変だなー。 ほんとは七月くらいから動いとくべきだったんだけど
[もしかしたら試験受けられるかも、って、 思っちゃったよな、と、ぼやくように言う。 それから様子を見るように笑った。]
……もしかして気にしてくれてた?
[って言って、 まだ誰にも話してなかったことを 昼休みの喧騒にまぎれて呟く。]
(696) さねきち 2019/06/22(Sat) 16時半頃
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[キョースケが何をどこまで知ってるかは 俺にはわからないことだから それなりに、ぼかすんだけど]
しばらくさ。家、俺ひとりきりだから お前と似たようなもんなんだよな。 ひとりぐらし。 大して生活かわんない気もするけど。
……ってーなわけでー たまに遊びにいっていい?
[俺はふざけるように、 キョースケに言質をとろうとするだろう。
ゴネンイジョウノユウキチョウエキ、って 親父の妹さんにいわれた外国語みたいな単語が 頭の中でふっと浮かんで、それをかき消した*]
(697) さねきち 2019/06/22(Sat) 16時半頃
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─ タオル返却につきましては ─
……う〜ん、たしかに
[ 黄泉戸喫だとか、そんなこと。 今更ながらに、過ったり、しました。>>478 私、微塵も気にしていませんでしたし。
もし、あの世界で食べ物を食べただけで、 道連れにされちゃうのだとしたら、 本当の本当にひとでなしなのだけれど。
そんなことは勿論無いので、安心だわ。 ]
(698) sa13ichi 2019/06/22(Sat) 17時頃
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変わったものだったら、 よう君のこと、えいえい……って していたから、気にしないで
[ ぽかぽかと、こぶしを突き出すフリをする。
もし、変なものであったのなら、 その責任は、世界の主人さんですもの。
買って、とお願いして貰っただけなのに ういの君に文句をつけたり、しないわ。
これは、事件に騒めく進学校で交わされる ちょっとした、世間話であって、 ただの何気ない日常会話なのだけれど、 ]
(699) sa13ichi 2019/06/22(Sat) 17時頃
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[ ええ、ああ。そうだ。 思い出したから、聞いて見よう。って。 ]
ういの君は、あの世界に行って 何か心境の変化は、あった?
[ あいこちゃんと話したのだけれど、彼女は 死ぬときのことをハッキリ覚えているみたい。
ちょっとした悩み、を抱えていたのも それですこし、解決に向かったらしくて。
彼と話すときの、いつも通り、に 覗き込むようにして、問いかけるの。 ]*
(700) sa13ichi 2019/06/22(Sat) 17時頃
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──教室>>694──
新入生向けの物件なのに、 11月とかに解禁になるなんて、 参考書には書かれてなかったからね……
[ 見透かしたような物言い>>695に、 僕は情けない顔をして笑っている。
両親やお兄さんぶった友人の言うことを、 もっともなので、素直に聞き遂げる気はあって、]
早いとこ見つけるよ。 もともと家から通える距離なんだから、 見に行くって言ってもすぐのことだし……
[ パンをかじりはじめた友人を前に、 会話の合間に弁当の中身を啄ばんでいく。]
(701) nabe 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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……就活も長期戦なんだねぇ。
[ その道を行かない僕に言えることはあまりなく、 僕はそんなふんわりとした感想を述べて、 気にしていたかという問いに答える代わりに笑って、 ピックの刺さった林檎のひときれを差し出す。 この間のゼリーのお返しだ。加工前だけど。
自分もまた、もぐもぐと口を動かしながら、 ふざけた調子で続けられる言葉を聞いている。>>697
ゆっくりと咀嚼を繰り返しながら、 ニュースとか、噂とか、 養拓海の口から直接聞いたことのないことを思い、 なぜか思い出したのは夕暮れ時の病室で、]
(702) nabe 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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[ やめとけ。と君が言うので、 考えない努力は、している。]
(703) nabe 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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[ そのとき僕はどんな顔をすればいいのかわからず、 どんな顔もしないよう曖昧に笑ったんだと思うけど、]
(704) nabe 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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[ 距離を置いて、ずっと一緒をやめることで、 きっと少しずつ、頭の中身を入れ替えるのだ。 ……と、そのとき考えた。]
(705) nabe 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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いいよ。鍵、あげる……
[ 自分にひとつ。実家にひとつ。 とすると、たぶんひとつ余るだろうしさ。
それに、僕にとって家とか部屋ってやつは、 帰れば誰かがいて、 物音がして、人の気配がして、 ……ずっと、そういうものだったので。]
ひとりの部屋で過ごすの、 とうぶん慣れそうにないし…… きっとさみしくなるから遊びにきて。
[ 君よりお兄さんであるはずのところの僕は、 あまりそれらしいことは言えないので、 甘えるようなことを言うのだけれど。]
(706) nabe 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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……ひとりの家にいてもさ、 息が詰まることが、あると思うし。
[ そのときはおいで。
……と、静かに言う僕は目を伏せているので、 少しくらいはお兄さんぶれたかしら。 と思っても、君がどんな顔したかわからないのだ。*]
(707) nabe 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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―― お見舞いの風景・養との場合>>642 ――
元気元気ぃー。 雪のせいでつまさきちょっと冷たいけどね! いえいえどういたしましてですよー。 早く退院して肉系も問題なく食べれるといいねぇ。
[傘を傘立てに置いて、自動ドアをくぐれば、 空調の効いた病院はイロハにとってある種の楽園めいて感じられもした。 病室ごもりにとってはちょっと寒かろうと、>>641 そいつは知ったこっちゃないという話だ。
立ち寄った喫茶店にはカツサンドなるものもあった。 カツの衣を彩るソースがパンにも浸みこんでいて美味しそうだった。(あとカロリー高そう) そっちはまだ早いかな、と思ったので、 今はこのヘルシーそうなホットサンドをゆっくり味わってほしいものだ]
(708) Akatsuki-sm 2019/06/22(Sat) 18時半頃
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[あとは……そう、 言いたいことを訊いてほしいという思いもありまして。 イロハとしては好き勝手言ったに過ぎなかったから、 ありがとな、という言葉がなんだかこそばゆく感じられもした>>643]
………、うん。 ていうかこっから見えたりすんの?
[なんて言いつつ、>>644 イロハは窓辺に近寄りもせず、定位置を守ったままだった。 そのまま養が笑うのを見ていた。>>645 あの時勝手に抱いた羨望が、 そっくりそのまま返ってきてるのを感じてもいた]
(709) Akatsuki-sm 2019/06/22(Sat) 18時半頃
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[そんな風に感じるのは、 目の前の彼の家庭の事情というやつを、風の噂という形で知ってしまったせいなんだろう。 彼の家という狭い世界に家族はふたりきりだった。 そうして、今はひとり。……らしい。
ただ、彼のかつての世界には、 イロハとは違ってふたり親がいたんだとか。
まあ、親の数というものは、 イロハにとっては少しばかりどうでもいいものだ。 だってちゃんとお母さんは―――と、物思いにふけりすぎるのもいけない]
(710) Akatsuki-sm 2019/06/22(Sat) 18時半頃
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うん。……ありがとうね。
養くんも、その、 ……思い出は大事にした方がいいよー。 家族に限らず。ほら、友達だっているでしょ?
[家族という枠でくくられた小さな世界。 壊れてしまっても、思い出だけは残るよね。>>645 それは捨てなくてもいいんじゃないかな。どうなんだろうね。
でも、イロハはというと、 過去を捨てきれないくせに、今のお母さんを捨ててもいいという薄情者で。 だから、家族との思い出以外にも、 大事にするものがあってもいい、と思うのだ*]
(711) Akatsuki-sm 2019/06/22(Sat) 18時半頃
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――教室:昼休み――
……ふふ。なんか想像ついて笑える。 笑い事じゃねーけど。
[俺もお前も進学校の生徒だもんな。 参考書に載ってないことは、ちょっと難しい。]
結構近いとこ受けんのな。 そうしな、そうしな。
…………そうだなあ、長期戦。 はやいとこ決めちゃいたいんだけどさ。
(712) さねきち 2019/06/22(Sat) 18時半頃
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[雑談のように、ふんわりした言葉を交わして 差し出された瑞々しい林檎に瞬きをひとつ。 「いいの?」って聞いて、ぱくりとそれを口に含んだ。
しゃりしゃりと甘さを味わいながら 「なんでもなかった」ことについて思いを馳せている。]
(713) さねきち 2019/06/22(Sat) 18時半頃
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[これってきっと、間違っていた、だとか あの時の自分ってきっと、ああだった、だとか
家族と、自分と、学校と、
それだけで完結した世界に生きているうちは きっと、そういう風に考えるのが難しくって どうどうめぐりをしてしまうものだから……
呪われると、すこし、まっすぐ生きるのが難しい。]
(714) さねきち 2019/06/22(Sat) 18時半頃
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[……今日もまたガレージの暗闇を想う。]
(715) さねきち 2019/06/22(Sat) 18時半頃
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[ゆっくりながらも確実に消えていく弁当の中身と 噛みつくスピードは早いのに、なかなか減らないパンと。 食べる速度は違うけれど、同じ食卓を囲むように 同じ机で昼飯を食べて
キョースケが何を考えているかはわからないけど 俺は「鍵」という単語にえっ、ってびっくりして 「いいの?」って林檎を差し出されるみたいに 首をかしげた。]
キョースケ。 俺、嬉しい。ありがとう。
……嬉しいけどー、俺以外にあんまり、 簡単に家の鍵渡しちゃだめだぞ? 信頼できるひとだけにしてね。
(716) さねきち 2019/06/22(Sat) 18時半頃
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[酔っ払いの父親がいたもんで、 そこそこ、戸締りとかは気をつける習慣がついてる。 から、いいんだけど、
キョースケはそうだな…… 例えば大学で出会った友達に 簡単に鍵を渡したりしそうでちょっと怖い。
まあ、そこまでは心配そうにしていたけれど 甘えるような提案と、お兄さんめいた提案二つ並べて 俺はやっぱり、「ありがとう」って笑った。]
(717) さねきち 2019/06/22(Sat) 18時半頃
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[その時の俺は、いつもと違って心細そうに笑っていて おにーさん、でいるには頼りなかったかもしれない。]
……大事な家だけど、ちょっと堪えるから。 誰かがいた痕も、誰もいない部屋も 真っ暗なガレージも。
[…………頭の中っていう真っ暗な箱から どうどうめぐりの旅をやめて 真っ暗なガレージから少し、飛び出すために
逃避先をそこに選んだ、なんて 随分と身勝手な話だけれど お前は知らない話だから、いいかな、って わがままなことを思う。
お兄さんぶっても、お母さんぶっても、 結局、俺は友人に頼らなきゃ生きていけないんだ]
(718) さねきち 2019/06/22(Sat) 18時半頃
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[そこが別に新世界じゃなくても構わなくて ……欲しければ勝手に連れ出すし]
(719) さねきち 2019/06/22(Sat) 19時頃
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だから、遊びにいくよ。 会いにいく。 よゆーできたら、ゲームとか買ってもってくから
[俺は笑って、パンを食べ終えた。 ゆっくりとした咀嚼がおわって、 弁当が空になるのと同じくらいに。
ふと思い出したようにあ、と声をあげる]
そーいや色鉛筆の差し入れ、ありがとう。 たいしたもんじゃないけど、暇だったんで
[そういって俺は、 ついでに持ってきていた封筒をキョースケに渡した。]
(720) さねきち 2019/06/22(Sat) 19時頃
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[中には――スケッチブックのページ一枚に ひまわり畑を前にした子供が二人かかれている。 一人は、ひまわりの麦藁帽子を被っている。
たいした贈り物ではないけど、 今もその思い出は大事だよ、っていう 俺からのほんの気持ちだ。
それについて深く語ることはなく、 立ち上がって、あ、と振り返った。]
(721) さねきち 2019/06/22(Sat) 19時頃
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部においたまんまの作品 回収するかどーにかしろ、って せんせーいってたぜ
[美術部においたままの日曜大工の結果は 現実世界じゃ壊れちゃいないので 俺は折を見て回収しにいくけれど
キョースケはどうするんだろうな、って、 ふと、そんなことを思いまして*]
(722) さねきち 2019/06/22(Sat) 19時頃
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──── タオル返却の話 ────
[ たった数粒の柘榴のように、 彼方に引き留めるものでなくてよかった。 と、今になって思う。>>698
何もなかった今だから、 えいえい、で、済むのだろうし。>>699
こぶしを突き出す動作に、 アドバイスの一つでも、と、考えたが。
宮古には不要だろうと、 からから笑うにとどまった。 ]
(723) ほるむ 2019/06/22(Sat) 19時半頃
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宮古だけじゃあなく、 全員から えいえい、……って されてもおかしくはなかったなぁ。
[ もしそうだったら、の、話。>>699 本気でやりそうなやつってのは、 思い当たらないものだから。
朝礼前のとりとめのない、 チャイムが鳴ればそこで終いの、 日常会話として成立する。 ]
(724) ほるむ 2019/06/22(Sat) 19時半頃
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変化? 藪から棒に、 ……とも、言えないよなぁ。
ま、ちょっとな。スッキリしたっつーか。 相原とかも同じような具合らしいな。
[ そういうお前はどうなんだ。 なんて声も、軽いものだ。>>700
いつもどおり、覗き込むような視線を、 いつもどおり、見下ろしてから。
教室をぐるっと見回したら、 あの校舎にいた顔ぶれも、 入院中の生徒以外は揃いつつあったか。 *]
(725) ほるむ 2019/06/22(Sat) 19時半頃
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──後日:パン屋──
…………
[ 何年ぶりだろうか。 その名前を口にしたのは。>>569 忘れることはできなかった。 ] 忘れようとして、 捨てようとして、 夢の中でだけの話にしたかったのに 心のどこかで拠り所にしてしまったくらい。
それほどまでに、しあわせ だったんだと思う。 ]
(726) ゆら 2019/06/22(Sat) 20時半頃
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[ てんとうむしの形がなくなっていくように、 まるでしあわせが遠ざかっていくみたいに、 昔のともだちのお話も閉幕へと向かっていく。
───本来だったら、これで終わりの筈だった。 分け与えたパンの味を聞いて、おしまい。>>575 だから、隣に立つ堅治をみて、 それから視線の先をゆく猫へと目を向けたのに、 ]
お、う、……
[ ようやくこっちを見て、>>576 ようやく目線が合ってからは、 じゃあな、って言おうと開けた口は、 言葉を吐き出すのを忘れたみたいに開いた儘。 ]
(727) ゆら 2019/06/22(Sat) 20時半頃
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[ 昔、おともだちの様子がおかしかった時があった。 あの時、おともだちには誤魔化されたけど、 一緒に笑い合ってしあわせを共有できた。
今は、えがおのまほうつかいになれる訳もないし そもそも、どうしてそんな顔してるのかすら 分からないし、想像もつかなくて、どうしてだ? って、感情を思い出してしまった轟木楓太は、 ぐるぐるとよくない感情が渦巻き出した。 ]
……おい、堅治。
[ しかし、無意識のうちに、 自分の腕は堅治へと伸びていて 引き止めるように彼の腕を握りしめている。 振りほどこうとしたって、逃がすつもりはない。 ]
(728) ゆら 2019/06/22(Sat) 20時半頃
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……けんちゃん?
[ 偶然の一致? 運命? もしかしたら勘違いかも。
昔とはまったく、変わってる。
でも、赤い髪の毛も、 日本人離れした顔立ちも、 それなのに真っ黒な目も、 おうちの中にあった強い証たちも、 てんとうむしを飼ってたことも、 ジンクスを知ってたことも、 甘いものをしあわせそうに食べる横顔も。 ]
(729) ゆら 2019/06/22(Sat) 20時半頃
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[ ───おなじじゃあないか。 堅治も、けんちゃんも。 ]
(730) ゆら 2019/06/22(Sat) 20時半頃
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悪い、忘れてくれ。いまの。
[ 向けていた顔は、らしくもない 眉の下がった表情だったかもしれない。
しかし、ハッと気づいたように 掴んでいた手を離せば視線を右へ左へと泳がせて ]
何、泣きそうな顔してんだよ そんなに美味かったのか? てんとうむしパン よかったな、死ぬ前に食えて
[ ぶっきらぼうに、そう告げるだけ。 落ち着かない手はポケットにつっこんでいた。 ]*
(731) ゆら 2019/06/22(Sat) 20時半頃
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―― お見舞い:灰谷へ ――
寒いもんなあ。爪先大事にして。 へへ、そうだな! もう今も肉が恋しい。くえねーけど
[そういやあ、近所の喫茶店には>>708 男子高校生の味方みたいなカツサンドがあるんだっけ。
退院したら食いてえなあと思いながら 今は、灰谷がもってきてくれた ヘルシーホットサンドを楽しみにすることにした。]
(732) さねきち 2019/06/22(Sat) 20時半頃
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見えた見えた。 暇だから、よく窓の外みてんだよね
[そこから見えるよ、って俺は窓を指差すけど 定位置から動かないまんまなら、 無理に見せるわけでも無くて]
(733) さねきち 2019/06/22(Sat) 20時半頃
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[「いいなあ」って言葉に乗せるのは、羨望? あるいはただの感想?
多分、両方だ。
まあ、そこに俺がどんな意味をこめようと 「大事にな」って言葉を まだ壊れていないものを持つ子供に 託すように言っただけだから
(たとえばそれがハナから 普通じゃないものだとしても)
うん、と頷いてくれただけで 問題なかったりもする。>>711]
(734) さねきち 2019/06/22(Sat) 21時頃
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[灰谷がどこまで知っているか、俺はわからないけれど 悟の口ぶりからして、俺の家族構成とか おおまかな事は知っているのかもしれないな、 ……って思う。
だから、「大事にしたほうがいいよ」>>711 っていわれて、そうだな、って相槌を打って
なんていえばいいかなあ、ってちょっと考えてから こう答えた]
(735) さねきち 2019/06/22(Sat) 21時頃
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そうだなあ……俺、追い詰められると 「離れないでほしい」とか、 「今とかわらないでほしい」とか 家族だけじゃなくて、友達にも。 色々思っちゃうみたいでさ。 だめだよなあ。
だけど、 皆と作っていく思い出も大事だなって 色々教えてもらったから。 ちゃんと前向いて生きていくよ。 家族のことだけじゃなく。 ……ありがとな。
(736) さねきち 2019/06/22(Sat) 21時頃
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それに、 灰谷さんと盛り上げた文化祭楽しかったし。 持ってきてくれたホットサンドうまそうだし 多分、まだ死ぬのははえーかなって。
[少ししめっぽくなってきたので、 俺は笑って、差し入れてくれたホットサンドを示す。 あはは、って軽く男子高校生らしく笑って
「これ」も、今の俺を生かす要素だよ、って 理解する必要はないけれど、 ただただ「ありがとう」の気持ちだけ、 伝わればいいなって思う]
(737) さねきち 2019/06/22(Sat) 21時頃
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……そういえば、ヨーコねーさん。 七月葉子も入院してるんだってな。
灰谷さん仲良かったろ。 もしまだだったら、いってらっしゃい。 できれば「養がお大事にっていってた」って伝えといて
[お見舞いの最後に、 俺はそう灰谷に声をかけただろう*]
(738) さねきち 2019/06/22(Sat) 21時頃
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──教室>>712──
終わりなんて来ない。 ……って、思ってたからね。
[ 笑っているのに紛れ込ませるみたいに、 僕もさらりと言って、笑っていたはずだ。
終わりなんてなくて、ずっと一緒で、 だから近場の大学に家から通う。 そう思っていたけれど、そんなことはなかった。
ということを、ただ事実として、 言えるようになればいいのだと、 そのときの僕は思っていたもので。
ふんわりとした言葉に混ぜて、 林檎が噛み砕かれる音を聞いていた。]
(739) nabe 2019/06/22(Sat) 21時頃
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……さすがに、相手は選んでるよ。 拓海くんを信頼をしているってことです。
あのねえ、僕だって、 何言っても照れないってわけじゃあないんだから。
[ 言わせないでよ。というふうに、 僕は箸を置いた手を顔の前でひらひらと振った。 いわゆる勘弁してくれ。のポーズですね。
冗談ぽくそんなことを言って、 話は終わりにしようかと思ったのだけれど、 君が珍しく心細そうな顔をしているので、 僕は微笑んで、お兄さんぶるとかじゃなく、 ただ僕の意見として、言葉を紡ぐ。]
(740) nabe 2019/06/22(Sat) 21時頃
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たぶん、僕はさ、 ああしたらとかこのほうがいいとか、 これからもきっとうまく言えないけど、 でも、ここにいるから。
何を大事にしたっていいし、 大事にするのをやめたっていいし、
息継ぎをしにきてもいいし、 もし帰りたくなくなったら、 ずっと置いといてあげるし、 どこに行ってもいいんだよ。
(741) nabe 2019/06/22(Sat) 21時頃
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[ ごちそうさまでした。と手を合わせた。 修学旅行でもUNOとかしたなって思いながら。>>720
そしてまた唐突にも差し出された封筒>>721を、 僕は不思議そうな顔をして開封して、それで、]
……たいしたものかどうかは、 もらった僕が決めるよ。
──ありがとう。すごくうれしい。
[ ただただうれしい。という顔をして笑おう。
ほら、あの世界では思い出のかけらを、 お化け屋敷に落っことしてしまったものだから。]
(742) nabe 2019/06/22(Sat) 21時頃
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[ 部に置いたままの作品。 には、間違いなく心当たりがあって、
忘れていたわけじゃなかったんだけど、 置いたままであるのは確かで。]
……もう少し、部屋のこととか、 落ち着いたら引き取りにいくよ。
[ と、やや濁した言い方をする。 高本悟の絵を見る前のことだった。*]
(743) nabe 2019/06/22(Sat) 21時頃
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─ お見舞いにつきましては ─
[ どんな見方をしたとしたって、 事実だけは、変わらないのですから。
貴方が首を繋がれていた日々は。 貴方が犬を蹴り飛ばした過去は。 貴方が忘れずにいた幸せな家は。
きっとね、これからもよう君を縛り付けるよ。 って、公園で聞かせる世間話みたいにして 私は彼に、言い聞かせる。>>589
縛られなくていいよ、ってことかは、 私には分からないわ。貴方の飼い主じゃない。 だから、曖昧に笑っておくね。 ]
(744) sa13ichi 2019/06/22(Sat) 21時頃
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[ 私の首輪は、愛だったのだけれど、 誰が何と言おうと、愛だったのだけれど、
今の私にとっては、どうでもよくても、 過去の私にとっては、 確かに愛だったのだけれど、
貴方につけられたそれは、貴方や それをつけた人にとっても、呪い。>>590 ……なのかも、しれないでしょうから。
見方を変えただけの同じものかもしれない、 という事実は、あんまり直視したくないから 無視しちゃいます。私は瞼を閉じる。 ]
(745) sa13ichi 2019/06/22(Sat) 21時頃
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[ やんわりと、髪に触れられている感覚がして なんだかますます眠くなっちゃう。
私はね、よう君。 貴方が起こしてくれた現象のせいで、 まだ生きても良いかな、って思わされたから、
貴方も、まだ生きても良いかな、って おもえるような言葉を、探して並べてるだけ。 それだけよ。 ]
そっかあ
(746) sa13ichi 2019/06/22(Sat) 21時頃
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[ 遠すぎるところに、行こうとしたら。>>591 って、話すよう君は、やっぱりよう君。 私は、目を開けて、くすくす と笑う。 ]
じゃあ、リードを引いてあげようかな って、思えるくらいに、 貴方が好きだって、思わせてね
[ 私ね、結構忙しいのよ。えへへ。 ペット候補たちを選ぶのだって、大変。
今も、選んで欲しい子たちのせいで 携帯の通知が大変なことになってるのだけど。
そんな時でも、止めないと、って慌てるくらい どうでもよく、なくさせてくれたらね。 ]
(747) sa13ichi 2019/06/22(Sat) 21時頃
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[ ベッドに靴を乗せないようにしたまま、 もぞもぞと身じろぐ。眠いわ。 あんまり遅くまで勉強すると、ダメね。
よう君の声が、眠たげなのも、悪いと思うの。 あと、手が温かいのも。
両手で包むぬくもりは、生きている人のもので 不思議な現象を起こした人は、よう君が、 ここに生きているんだなあって、思う。
ああ、そうだ。 ]
……言い忘れてたいたけれど、
(748) sa13ichi 2019/06/22(Sat) 21時頃
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お帰りなさい、養君
(749) sa13ichi 2019/06/22(Sat) 21時頃
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[ たとえ今日が四月一日だとしても、 この言葉は、嘘じゃないわ。 ]*
(750) sa13ichi 2019/06/22(Sat) 21時頃
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──── 後日:パン屋 ────
[ ちゃんと、隠すことが出来たら。 ちゃんと、飲み込むことが出来れば。 昔話も幕を下ろして、 変わらない今が続く、はずだったのに。
おともだちでいたいから、 久しぶり、も、口にできなかったのに。
おともだちに留まりたいから、 ぜんぶぜんぶ我慢してきた、のに。
伸ばされた手>>728 振りほどこうとも出来ない。意気地なし。 ]
(751) ほるむ 2019/06/22(Sat) 21時半頃
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な、ん……
[ 間違えたのかな。 一度、名前を呼ばれて>>728 振り返ることは、出来なかった。
二度目。昔と同じように>>729 呼びかけられて、────だめだった。
努めて、冷静に。振り返った。 いつもの顔を作ろうとして。 らしくもないくらいに、まっかっか。 ]
(752) ほるむ 2019/06/22(Sat) 21時半頃
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[ たぶん。 今の 宇井野 堅治とは程遠い、 情けない顔をさらしたと思う。
うまく、呼吸をしようとして。 掴まれた腕が燃えそうなのを、 冬の外気で落ち着かせようとして。
何も言えなかった。 うまく言葉になってくれない。 鼓動が耳を塞いでくるのに、 悪い、って。その声はしっかり届くんだ。>>730 ]
(753) ほるむ 2019/06/22(Sat) 21時半頃
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[ 腕まで心臓になったようだった。 ばくばくと騒がしい脈も、 気づかれなければ良い。
眉の下がった表情を>>731 ちゃんと見たいのに、見られない。
違う。そんな顔、してほしいんじゃない。 笑いあって、しあわせを共有出来て>>728 悲しいことだって共有したかったけど、 臆病者がそうしたがらなくって。
違う、そんな顔、させたいんじゃない。 嫌なんかじゃなくて、困ってもなくて。 ]
(754) ほるむ 2019/06/22(Sat) 21時半頃
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[ ただ。 呼んでくれる声が、好きだった。
呼び合えることが、うれしかった。
けんちゃん って、呼んでくれて。 フータくん って、呼んで。
そのことがどれほど、しあわせだっただろう。 ]
(755) ほるむ 2019/06/22(Sat) 21時半頃
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[ 罪悪感が。 ごめんなさい。強くなくて、ごめんなさい。 臆病で、ごめんなさい。
だけども どうか、いちどだけ。 一度だけに、するから。 どうか、見ないで、聞かないで。 見逃して。 そのまま忘れてくれたら、 良い。 ]
(756) ほるむ 2019/06/22(Sat) 21時半頃
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[ 「 フータくん 」 ]
(757) ほるむ 2019/06/22(Sat) 21時半頃
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|
[ 唇が、小さく、そう、動いたら。 軟らかな呼気が伴って、 白い息になって、風にさらわれていく。
視線が泳いでいる隙に>>731 気づかれないように、名を紡いだ。 自分で作り上げた器に、 罅を入れるにも等しい行為と自覚して。
だって、我慢できなかった。 今の関係で満足したつもりで、 そこから動きたくなかったのに。 ]
(758) ほるむ 2019/06/22(Sat) 21時半頃
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[ 口を閉ざした。 くしゃりと崩れるように、笑って。 ]
いや、こんなうまかったんだな、って。 死ぬ前に食えてよかったよ、本当。 また、買いに来ねぇと。
[ 落ち着かない手は袋を握って、 いつも通りの形を思い出す。
顔が赤いのだって、寒さのせい。 声が震えたのだって、寒さのせい。
全部、冬のせいにして。 手を伸ばしたがる うるさい邪魔者を 一つ、一つと。 押し込んで、飲み込んで。 *]
(759) ほるむ 2019/06/22(Sat) 21時半頃
|
|
―― 教室 ――
そう?
[って、俺は相槌だけを打った。>>739 どこかで、終わりだから>>1:167、って言葉を聞いて、 ……だから? ううん、なんでもねーや。
それから、本気で鍵の事を心配すれば 「さすがに相手は選んでるよ」っていわれて 「それはそっか」って苦笑した。 俺はキョースケを子供扱いしすぎるのかも。]
お前ほんとうに照れてる? ……ほんと?
[じー、とキョースケの表情筋を見つめるけども そこらへんの機微はよくわからなかったので 俺は目下の問題に向き合って]
(760) さねきち 2019/06/22(Sat) 22時頃
|
|
[何かを察されたのか、 微笑んだままキョースケが俺に意見を言うので それに耳を傾けた。>>741
それはやっぱり、友人にかける言葉として優しくて 俺は少し視線をさまよわせて、微笑む。]
優しすぎでしょ。 うっかり居座りそう。 あんま甘やかすな、甘やかすな。 でも、ありがとうな。
[嬉しい、と示すように けれど内心は誤魔化すように笑って、 「ごちそうさま」って手を合わせた。]
(761) さねきち 2019/06/22(Sat) 22時頃
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|
[幸せそうに喉を鳴らして笑って、 小指を絡めていた。 その時の温度を思い出した。>>316
ああ、あれって、こういう風に作用するんだ、って 勝手に思い出して勝手に自覚して いつもより言葉が少なくなる。
嫌、とかじゃなくて、 ただ胸が締め付けられるだけ。 ・・・・・・・・・ 許されてるんだなあ。って思って
それがなんなのか、 どういう感情なのか言葉にする術は俺にはなくて
だからたった今感じたものを、ただ、 死にたがりに絡まる自縄自縛の糸だと思った。]
(762) さねきち 2019/06/22(Sat) 22時頃
|
|
[贈り物の価値は僕が決める、なんて ちょっぴり強気な言葉が聞こえたもので
「まじで。じゃあ決めておいて」って 俺は鼻の頭を掻いて照れてみせた。
それから、美術部の作品について触れれば やや濁した言い方で「引取りにいく」って言ってたから]
じゃあ、俺が先に部室行くことがあれば 先生にそれ伝えとくわ、 またな〜
[って、軽く言って、その席を後にする。
訪れはいつだって唐突で、別れだって唐突なのだ。 ……ちょっと俺が気まぐれに生きすぎてるだけだけど*]
(763) さねきち 2019/06/22(Sat) 22時頃
|
|
―― 病室 ――
おう、遊びに来い。 っていうか。やっぱりお前、遠慮してたのかよ。
[わしゃわしゃと、さらに拓海の頭を撫でてやる。 ずっと聞きたくても聞けなかった。 なんで最近は、うどん食いに来なくなったんだって。 ――怖くて、聞けなかった]
お前を雇うなら、 親父もお袋も満場一致で賛成してくれるよ。 いつでも来てくれ。来い。
[拓海のあたたかさを確かめるように、抱きしめて]
(764) gurik0 2019/06/22(Sat) 22時半頃
|
|
[その笑顔>>638に、心底俺は安心したんだ]
(765) gurik0 2019/06/22(Sat) 22時半頃
|
|
[お前の背中をいつも追いかけて、 お前の将来に嫉妬して、 お前のやさしさに甘えていた。
俺とお前の関係はいつも一方的で、 きっと歪な友情だった。
――――だから]
(766) gurik0 2019/06/22(Sat) 22時半頃
|
|
[お前に恨まれるのも、 お前から頼られるのも、 俺はすごく嬉しくて堪らないんだ。 おかしいかな。
だってそういうのが、 健康な友達関係っていうもんだろ]
(767) gurik0 2019/06/22(Sat) 22時半頃
|
|
……ずっと友達だ。拓海。
(768) gurik0 2019/06/22(Sat) 22時半頃
|
|
[きっと浮かべた俺の笑顔は、 餓鬼みたいに無邪気なもので。
あのな、俺がこういう表情を見せてやるのは お前が友達だからなんだぞ。 そんな傲慢なことを、心中で思っていたりする]
(769) gurik0 2019/06/22(Sat) 22時半頃
|
|
[真っ白なカーテン。 真っ白な病室。真っ白なベッド。
まだ無垢だった子供の頃を思い出しながら、 泣いて縋りつくお前の背をさすっていた。
お前が泣き止むまで。 お前の気が済むまで。
いつまでも、いつまでも――……]*
(770) gurik0 2019/06/22(Sat) 22時半頃
|
|
―― 病室 ――
やっちゃった、じゃない。
[こつん、と軽く拳を 葉子の額に当ててやる。
その余裕ある口振りに安堵して、 ふっと相好を崩した。
それから、葉子の語る言葉に耳を傾ける]
(771) gurik0 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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……今更それ聞く?
[お前馬鹿か、と言わんとばかりの 傲慢な態度で笑ってやろう。 俺って、性格の悪い男だから。
幻滅したか、と問われても>>672 もうとっくのとう。葉子と付き合って 彼女が成績を落としたその日に、幻滅していただなんて さすがに今の場面じゃあ言えないな]
(772) gurik0 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[成績の良いお前に興味を持って、 成績の悪くなったお前に幻滅した。
お前が成績を良くするために何をやっていたか。 その噂が本当だったとして、 今更それで幻滅するなんてありゃあしないよ]
(773) gurik0 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[俺よりも頭が悪くて、可愛げがなくて。 だけど危なっかしくて放っておけない。
そんなお前と一緒にいたいと願ったから、 今ここに俺がいるんだろう?]
(774) gurik0 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[俺は、葉子に手を差し出した]
……教えてくれよ。 付き合ってくれ、に対するお前の答えを。
[頭の良い俺が 誰かに問題の答え合わせを要求するだなんて 中々ない機会だぞ]
(775) gurik0 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[俺の手を取るか、取らないか。 お前の答えを聞かせて欲しい]*
(776) gurik0 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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──3月:美術室──
[ 美術部の顧問である教師に声をかけ、 準備室につながる扉をくぐる。 卒業式を目前に控えたころだった。
伝言>>763が伝わってから、 少し時間が経っていたからか、 教師は何かを言いたそうにして、やめた。
ええと、すみません。 僕は扱いづらい生徒だったでしょうか。 ……とも言えず、僕は笑みと会釈を返すばかり。]
(777) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[ 美術準備室のあちらこちらに、 作り手が置き去りにした卒業生の作品が、 放り出されているのを知っている。]
(778) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[ あのとき>>743、 言葉を濁しながらも引き取ると言ったのは、 そこに、混ざる姿を想像して、なんとなく、 ……なんとなくなのに強く、拒否感があったからで、]
(779) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[ ……まだ、放り出されてはいなかった、 赤黒い、人の頭ほどの大きさの塊の前に僕は立ち、 あの、どこか遠いような、今と地続きのような、 不思議な世界でしたように、指を伸ばす。
あのときと違い、指の腹に力を込めることも、 爪を立てることもなく、指先だけでそうっと、 瞼に触れ、頬を撫ぜ、口角をたどる。]
(780) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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本当は。 考えたりもしたのだ。 例えば手を加えて美しくしてやろうとか、 せめて表情だけでも、笑みを象ろうとか、 この淡々と時を刻む校舎に置き去りにしようとか、 いっそどこかで燃やしてしまって、 そのあとの灰をひとつまみだけ持ち帰ろうとか。
(781) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[ そのどれも実行せずに、僕はここにいる。]
(782) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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これが僕の姉だ。 僕の知る姉の姿だ。 僕の望んだ形とひとつも重ならなくても。 僕の、たったひとりの姉なのだ。
(783) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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受け入れるべきなのだと思う。 あの爛れた指先ではなく、些細な事実を。
(784) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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笑って。と言われて笑ったって、 絵の中の痩せたおんなのこのように、 僕の姉が穏やかに笑うことなんてない。 姉は幸福ではなく、僕は無力である。
(785) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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……その上で、僕は、 姉の幸福の糧になれないから。ではなく、 僕自身がもう少しうまく呼吸ができるよう、 ひとつの箱を出ていくのだと。
(786) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[ 両腕に、家族の頭を抱いた。 壊さないようにそうっと。
こういうふうにしていれば何か違ったかな。 と、未練がましく思う僕はやっぱり僕で、 そう簡単に踏ん切りはつかないし、
それでも、そんな自分を思わず笑ったので、 笑えてしまったので、これは小さな変化です。
突然ちいさく笑い出した僕に、 先生がギョッとした顔をしたとしても、 悪くはないな。と、僕は思う。]
(787) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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それでも、 僕らの関係が歪でも、醜悪でも、 どんなに世間一般に受け入れがたいものであっても、 僕にとってそれが大切であったことは変わりはなく、
(788) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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僕は、僕の家族のことが好きで、 それとは関係なく、新たな道を歩きだす。
(789) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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……それだけのこと。
(790) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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……先生、お世話になりました。
[ 大切な荷物を抱える。 程度の手つきで、僕はそれを携えて、 3年間お世話になった教師と教室に、 ひとまず別れの挨拶を告げて、頭を下げた。
その返事の代わりに、言いにくそうに、 紙袋をやるからそれに入れてはどうかと言われ、
ぼんやりとした僕は、 なるほど盲点であった。と頷く。]
……どうにも抜けていて。いけないですね。
[ いただいた袋に家族の頭、 …………のようなものを入れ、 僕は朗らかに笑い、恥じるように首を傾げた。*]
(791) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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―― お見舞い:宮古へ ――
[曖昧な微笑みから、 読み取ろうとしてたこと、ちょっと違うかな、って 思考を修正しながら>>744
「呪い」と形容したそれが、 あなたにどう響いたのか、>>745わからないまま 俺は閉じられる瞼と、長い睫を見ている。
愛も呪いもおんなじ、って言ってしまえば 随分と悲しい話になってしまう。 だからきっと、似ているだけの違うものだよ。
……あなたの内心が聞こえていればそう思うけど 聞こえていないので あなたに伝える術も、ないのだけれど。]
(792) さねきち 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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そーなの。
[って、俺はまどろむように話をしてる。
引いてくれる? ってちょっと傲慢に聞くのは やっぱりちょっとペットらしくもないかな。
選んで、って両手を差し出すようなけなげさとか めちゃくちゃ携帯に連絡するマメさは あんまり持ちえていないけど]
(793) さねきち 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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なかなか難題。 そうだな。 ……おともだちから、はじめよっか。 ていうと傲慢かなあ。
(794) さねきち 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[眠そうに笑って、小さく肩を竦めた。
崇拝したいわけでも 献身したいわけでも、 掌握されたいわけでもなくて
ただ、友達らしく 冷たい手のひらを、あなたが欲した時に暖めるだけ。
どちらかの熱が高すぎないように 少しは互いに踏み込まないところがあるように けれど決して、寒くはないように。
それだったら、もう誰かの首輪がついたいぬでも できることかな、って思うので そういう関係を、提案いたしまして]
(795) さねきち 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[眠たそうなあなたに、 「寝ちゃっていいよ」、と笑う。>>748
靴を脱いで勉強を忘れたって構わない。 俺は男だけども、ぼろぼろのいぬ、に近いので 隣で女の子が眠りだしたら、多分一緒に寝るだけだ。 ……まあ、難しいかもしれないけど。
ぽつり、と寝言のように降ってきた言葉に首を傾げて 「なに?」って尋ねる。
尋ねてから――。]
(796) さねきち 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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ありがとう、瑠璃さん。 …………あのさ。
ただいま。
(797) さねきち 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[触れられている手を軽く握って微笑んだ。
死にかけて血の気のうせた手のひら。 冷たい、といつもいわれていた手のひら。
いまはどちらの手のひらだって冷たくはない。
それだけのことに、ただ、安心していた。 勝手なことだけれども。
ペットも飼い主もなく 病室に転がっているのは二つの呼吸。 いつあなたが離れたかはわからないけれど 離れるまでは、俺から手を離すことはしなかった*]
(798) さねきち 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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―― 病室:悟へ ――
……して、たよ。 だってうどん屋継ぎたくなさそうなのに 食いにいったら……
[なれ、っていってるようなもんじゃん、って 俺は口を尖らせて、わしゃわしゃと頭を撫でられている。 もっと撫でて、っていいたげに額を押し付けて]
(799) さねきち 2019/06/23(Sun) 00時半頃
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…………うん。
[抱きしめられながら、くぐもった声で頷いた。 命令形かよ。って突っ込みとか、 ご両親困らないの、とか、 そういう言葉は、全部俺と悟の間に消えてしまって
強引な言葉とか、強引なハグとか、 ……いつもなら高飛車だと思うことに どうも安心してしまって、困った。]
(800) さねきち 2019/06/23(Sun) 00時半頃
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[怨んじまう、憎んじまう、って言って 嬉しそうなお前がよくわかんなくて だってお前って、いっつも俺に甘えてたんだもの。
与えられたら、求められたい、って それだけの話なのかもしれないんだけど 俺は、あんまりそういうの、馴染みがないから]
(801) さねきち 2019/06/23(Sun) 00時半頃
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[……だから、今高本悟に縋りついている 養拓海とかいう野良犬のなりそこないは、 抱きついた体の温かさに戸惑いながら そこから逃げ出すこともできないでいる。]
(802) さねきち 2019/06/23(Sun) 00時半頃
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[俺はゆっくりと顔をあげる。 まるで子供の頃のように無邪気に笑う悟がそこにいて こいつのこんな顔、何年ぶりに見たかなあ、って そんな事をふと考えた。
神様。神様。 ここにはいないだろう神様。 きっと俺は、これから先も死に損ねるのでしょうね。
だって、こんなにも懐かしくて大好きな笑顔を こんな歳にもなって、友達にもらってしまったから>>769]
(803) さねきち 2019/06/23(Sun) 00時半頃
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悟……
[名前を呼んで、呼びかけにこくり、と一つ頷く。>>768 ともだち。夕暮れ時に公園で約束を交わした、友達。]
…………ともだち。 ………………そうだな、悟
ずうっと、ともだちだ。
(804) さねきち 2019/06/23(Sun) 00時半頃
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[なんだかそこから先は、俺にも制御がつかなくて 声もなくめそめそ泣いていたと思ったら 腕の力を強くして嗚咽を漏らしたり、
たぶん、悟の服だって 涙で無事じゃ済まないくらいに泣いてしまって
まともな言葉もなく、頑是無い子供のように しばらくの間、 すがり付いて弱さと心を明け渡していた。**]
(805) さねきち 2019/06/23(Sun) 00時半頃
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[ 半分開き直って、半分怯えてた。
過ぎた事実は変わらないけれど 彼にはまだ、背伸びしたくなる部分もある。 学校の裏山程度にね。
相変わらず傲慢に笑う彼のこと、 いつからこんな風に見てたのかな。 ]
(806) papico 2019/06/23(Sun) 00時半頃
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[ 初めて人から付き合おうと言われて ただ舞い上がっていた。
なんでもそつなくこなしてスマートで 全てが完璧な彼という幻想に溺れ 2人ともハリボテだったあの頃は 恋心すら置いてきぼりだった ]
(807) papico 2019/06/23(Sun) 00時半頃
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[ 冷たい校舎で知ったのは 裏面じゃなく、誰もが備える人間らしさ
彼の強さも弱さも 優しさも身勝手さも 輝かしさも傲慢さも 全部ひっくるめて、 彼という名の磁石に吸い寄せられた ]
(808) papico 2019/06/23(Sun) 00時半頃
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─── 私ね、大学に行こうと思うの。
今はまだ卒業できるかも分かんないけど。 今年は無理でも、頑張って来年には。
やっぱり私には努力しか取り柄ないから。
[ 窓から入る隙間風が赤のガーベラを揺らす。 あの花には前を向けるような意味があったっけ ]
(809) papico 2019/06/23(Sun) 00時半頃
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高本くんを置いていくためじゃないよ
高本くんとこの先も並んでいくためだよ
(810) papico 2019/06/23(Sun) 00時半頃
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[ 差し出された手を取って微笑む。 今度はもう間違えないように、ぎゅっと ]
ホント 物好き。
[ 貴方も、私も ]**
(811) papico 2019/06/23(Sun) 01時頃
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─ タオル返却につきましては ─
全員からえいえいされたら、 よう君、本当に死んじゃうね
[ せっかく帰って来たっていうのに、 死んじゃったら、可笑しいなあ。
そんなこと、起こらないって言うのは>>724 考えるまでも無い事ではあるのだけれど。
死んだんだもの。えい ってくらいは、 みんなしても良いような気がするわ。 ]
(812) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 01時頃
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[ 私に変化は、あったのでしょうか。
あの子のこと、気にすること無くなった。 ですから答えるとするのなら、>>725 あった、のでしょうけれど。 ]
う〜ん、どうなんだろう
[ すっきり、ともまた、違う気がするの。 私は思わず、首を傾げてしまう。
すこし前進した、ということは、ね。 確かではあると思うんだけど。 ]
(813) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 01時頃
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でも、すっきりしたなら、良かった 皆も、ういの君も
[ きっとそれは、良いことでしょうし。 たぶん、幸せなことなんでしょうから。
少しだけ、すっきりしたと言う彼を見上げて 私はころり と笑いかけました。 ]
悩んだままでも、可愛かったけどね
(814) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 01時頃
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[ って、言ったときかしら。
丁度きんこんかんこん とチャイムが鳴って だからね、私は、ああ、鳴っちゃった。 って目を瞬いて、席へと急ぎます。
ういの君、タオルありがとうね。 貴方の使ったタオルだけれど、私のタオルだから やっぱり貴方には、似合わない色だわ。
いつか、貴方似合う色は、 別の誰かがくれるといいね。 ]*
(815) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 01時頃
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──後日:パン屋──
[ 堅治では、振り返ってくれず。 けんちゃんで、振り返れば、>>752 ]
────……は、?
[ 真っ赤に染まる顔が、其処にあった。 これまでに、宇井野堅治がこんな表情を したことはあるのだろうか? ってくらい。
掴んだ腕の熱、不安定な呼吸、 そして、言葉を飲む姿をみて─── ]
(816) ゆら 2019/06/23(Sun) 01時半頃
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[ 確信へと、変わる。 ]
(817) ゆら 2019/06/23(Sun) 01時半頃
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[ 右へ、左へ。 泳ぐ視線の中では、 くちびるが微かに動いたことに気づけない。
ちゃんと顔を見た時には 崩れるような笑顔があって、>>759 パンの感想なんかを、言っている。 ……いや、俺が聞いたんだけどな。 ]
悪い、
[ だから、二度目のごめんなさいを君へ。 ]
(818) ゆら 2019/06/23(Sun) 01時半頃
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[ ひさしぶり、を飲み込ませて ごめんね、って気持ちにさせて、 そんな風に、誤魔化させて、 気付いてやれないような馬鹿は─── ]
前に言ってた、ともだち。 ………気付いてやれなかったの、
ごめん。 俺、だろ?
[ たしかに、姿形は変わってしまった。 けれど、変わらないともだちが、そこにいた。 ]
(819) ゆら 2019/06/23(Sun) 01時半頃
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……悪い、
[ そして、三度目の謝罪。 これについては、今の自分の態度について。 ]
本当に悪かったと思ってんだけど、 ……ちょっと、うれしい
[ あの日の約束、覚えてるか? また会う日を願った、あの瞬間を。
高校に入ったあの日から、再会してたんだ。 ……たいせつな、ともだちに。 それが、ただただ、素直に嬉しかった。 ]
(820) ゆら 2019/06/23(Sun) 01時半頃
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[ 堅治の顔は、まともに見れなくて。 つられたように、ほんのりと頬が色づいて。 隠すように、片腕で口許を押さえていた。
罰が悪い、とか。 ひさしぶりで照れ臭い、とか。 昔と違う自分が恥ずかしい、とか。
色々な感情で、いっぱいになって どれから手をつけていいのか分からないけど。 ]
(821) ゆら 2019/06/23(Sun) 01時半頃
|
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不甲斐ねえんだけど、さ、 ……また、ともだち≠ノなってくれるか?
[ 再び、失われていた時間を取り戻そう、 だなんて、意を込めながら片手を差し出した。
ひさしぶり、を越えても、 おともだち、になれると疑わない。 君の我慢も、罪悪感も、邪魔者も、すべて─── ]
(822) ゆら 2019/06/23(Sun) 01時半頃
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[ 轟木颯太には、気づけやしない。 ]**
(823) ゆら 2019/06/23(Sun) 01時半頃
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―― お見舞いの光景/養と ――
[男子高校生のバイタリティは、高い。>>732 イロハはつくづくそう感じていた。
それに、なんかねぇ。 こうして普通にどうってことない話をしていると、 教室での日常が戻ってきたような気がしなくもない。 とはいえここは白一色じゃない病室だ。
養の見ていた窓からの景色。>>733 追体験はしてみなかったけれど、 外から手でも振ってみればよかったかなぁ、とは思った。後の祭りである]
(824) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 02時頃
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[壊れていないものがあるとすれば、>>734 それは間違いなく、ふたりでいられるということだ。 ハナから純粋な血のつながりのある親子じゃない、 歳の離れた友達に見えなくもない、 恋人どうしのまねごとからは卒業したい。
そんなふたり、でも羨望の対象となるというのなら、 イロハからしてみれば実のところ、ほんのちょっぴり複雑だけど、 でも、嫌ってわけじゃない]
(825) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 02時頃
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[追い詰められた結果、彼がみんなの時間を止めたいとまで思ってしまったこととか、 イロハは知らないし、 だから、「だめだよなあ」なんて言葉が聞こえれば小さく首を傾げて。>>736
それから、「ありがとな」って言葉が聞こえれば、 にっこりと笑ってみせた]
どーいたしまして。
たぶんじゃなくて絶対はやいってば。 ここにおいしいものもあるし、退院したらあれだ、 打ち上げとかやるんじゃない? 文化祭の後みたいに。 ホントさいごまで楽しかったよねぇー。
[湿っぽいのはイロハも苦手だ。>>737 だから、あはは、って返すのは高校生のおんなのこらしい、 なんだか星だか花とかが飛びそうな笑い声。
なお打ち上げの企画うんぬんは高本に脳内で丸投げした。 お願いします委員長]
(826) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 02時頃
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[それでもお見舞いのさいご、>>738 七月の話題が出れば顔つきは苦笑いに切り替わる]
うん。……びっくりしちゃってさほんとにもー。 これから行くから、ちゃんと伝えておくよ、その言葉。
[頷いて、それから瞬きするだけの間をおいて、 養をまじまじと見る。 「もし君がいなくなってたらやっぱりつらかっただろう。生きていてくれてよかった」 なんて臆面もなく言えるほどイロハは器はデカくないし、 言うことは決まっていた。約束にはきっと満たない、ただの挨拶だ]
(827) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 02時頃
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じゃ、養くん。 また学校でね!**
(828) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 02時頃
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―卒業前のある日―
[七月が件の教師に刺されたらしい、と聞いて、 あの日の紫苑はふぅんと言った。
火のない所になんとやら。 実際紫苑の周囲ではあの音声の女と七月が ほぼイコールで結ばれていたし、 紫苑にも心当たり>>0:695が無いわけじゃない。
それも真実なのかもしれないけれど、 少なくともあの音声に七月は関係ない。 それもまた真実なので、 きっと彼女は運が悪かったんだろう。
頑張って欲しいなぁ。 他人事のように思いを馳せた紫苑は、 今自分が置かれた状況に思考を戻した。]
(829) ふゆのひと 2019/06/23(Sun) 07時半頃
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[目の前で、はるちゃん―― もとい、笹崎小春が泣いている。
校舎裏に人の気配は(多分)なく、 見咎める者が居ないのが唯一の幸いで 紫苑は困ったようにため息を吐いた。
……やっぱり>>1:60女の子はズルい。 これだけ見たら、紫苑が悪者みたいだ。]
(830) ふゆのひと 2019/06/23(Sun) 07時半頃
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[差出人のないラブレターに従ってみれば そこに彼女がいて、やり直したいと言っていた。 いつかと同じように。
客観的に見れば、彼女は突然捨てられた 悲劇のヒロインなのかもしれない。 けれど、キラキラと頬を伝う涙は 生憎と紫苑の心には響かない。
人は見かけによらない。
好きなの、やり直したいの。 馬鹿の一つ覚えみたいに繰り返される度 紫苑の心は凪いでいく。
彼女の声が雑音にしか聞こえない。]
(831) ふゆのひと 2019/06/23(Sun) 07時半頃
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なら、俺のどこが好き? ……興味無いでしょ、俺に。
[ブランドもののバッグを引っ下げるような。 血統書付きの犬を連れ回すような。 他人に誇示するステータスとしか思われないのは ちょっと癪だなと紫苑は思う。
小さな口が呆気に取られたように 半開きになっている。可愛くない。 彼女を見る度に頭を過る雑音と 胃を締めつけられるような不快感にはもう慣れた。
だから、紫苑は緩やかに口角を上げて 彼女にだけ聞こえるように囁いた。]
(832) ふゆのひと 2019/06/23(Sun) 07時半頃
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父親くらい年の離れたオッサンに 股開くような子、嫌だなぁ。
[目は口ほどに物を言う。 驚いたように見開かれたそれが何よりの証拠で、 紫苑は彼女の唇をそっと指でなぞる。
これ以上、喋らないで欲しい。]
(833) ふゆのひと 2019/06/23(Sun) 07時半頃
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君の声くらい分かるよ。 好きだったからね。
[少なくとも、俺は、君を 愛していました。あの日まで。
いくら加工をかけても、 息継ぎやイントネーションは誤魔化せない。 君の声は君の声のままで、 紫苑にとっては等しく不快な音で、 そんな君の声を、 紫苑は一生忘れられないんだと思う。
君にとっては、ただの 顔と都合のいいアクセサリーだったとしても、だ。]
(834) ふゆのひと 2019/06/23(Sun) 07時半頃
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[走り去る彼女の背を見守る。 何回も、何回も、何回も、何回も この光景を見た。 好き。愛してる。そう言った人が 簡単に紫苑の元を離れていく。
愛し合いたい。 愛して欲しい。 それだけのシンプルな話なのに 何故だか上手くいかないのだ。
泣きたいような気持ちになるけれど 涙が流れる訳じゃないので、 紫苑は呑気に、次の子の話は もっとよく聞かないとなぁなんて思う。
他の男の所に行く気が起きないくらいに。]
(835) ふゆのひと 2019/06/23(Sun) 07時半頃
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|
[いや、むしろ、もっと自分に 興味のある子が良いんだろうか。 考えた所で答えは分からないので、 紫苑はまたイヤホンを片耳に着けた。
いつだったか、眼鏡の方がいいと言われたけれど ラーメンを食べる時に不便なので、 暫くはあの眼鏡はお蔵入りだなぁと思う。 付き合うならまた話は別だけど。]
(836) ふゆのひと 2019/06/23(Sun) 07時半頃
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|
[雑音や意味の分からない音は聞こえず、 今日のイヤホンはみょんみょんの曲を再生している。 けれど、愛を唄う彼女の声が、 今日はやけに遠い気がする。
大好き、愛しています。君の隣にいたい。
そんな歌詞を聴きながら、 紫苑はぺろ、と、指先を舐める。
リップクリームの味だろうか。 やけに甘くて苦い、 なんとも言えない味がした。**]
(837) ふゆのひと 2019/06/23(Sun) 07時半頃
|
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──── タオル返却の話 ────
[ えいえい、と。 可愛らしく済むならば>>812 死んじゃうなんて、おかしなこと、 ならないとは思うけども。
えい、と。 つっついてやるくらいは、 みんなしても許されそうだ。
なんて、 けが人に無理はさせられないから、 冗談話でしかないのだけども。 ]
(838) ほるむ 2019/06/23(Sun) 09時半頃
|
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すっきり、ともまた違うとこか。
[ 互いの悩みなんてわからなければ、 傾いた首から読み取れるものは>>813
はっきり ない とは、言い切らないような、 そんな何かがあったってことくらいか。
でも、それが良いことで、 前を向いているものであれば、 それでよかったんだろう、と、思う。 ]
(839) ほるむ 2019/06/23(Sun) 09時半頃
|
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[ 見上げて笑う、その顔は>>814 天使のようであったけども。
例えば、女子がたまに口にするような、 小悪魔なる三文字が、 宮古には似合いそうだ……とか。 ]
なんだよ、それ。
[ 悩んだままでも、って。 木から降りられない猫でも愛でるように、 口にするものだから。
からりと笑いながら、 密かに考えたりも、 した。 ]
(840) ほるむ 2019/06/23(Sun) 09時半頃
|
|
[ きんこんかんこん、チャイムと重なって、 ちらりと時計の方を見た。
もうこんな時間か、って、 一番後ろの席へと急ぐ。
タオルを返すというノルマは達成して、 一限目までの間の朝礼が始まる。
机の中、数学のノートを確かめて、 筆箱を机の端っこへと、置いた。 ]
(841) ほるむ 2019/06/23(Sun) 09時半頃
|
|
[ ノートはブルー。筆箱は黒。 そこに、あのピンクのねこみたいな、 可愛らしさは一つもない。
似合う色、を、自分で定めて。 だから、他者の眸には、 それがどう映るかはわからないけども。
借りたブルーのタオルよりも、 誰の目にも似合う色というものが、 見つかる日が来るかな、 ……なんて。 *]
(842) ほるむ 2019/06/23(Sun) 09時半頃
|
|
──── 後日:パン屋 ────
[ 形を整えた器に罅が入るから、 中身が流れないように口を閉ざして。
パンのお話に舵を切ったら、 誤魔化せないかな、……だめかな。
気づいて、気づかないで。 そんな矛盾が渦巻く中に、 その三音はやけに大きく、響いた。>>818 ]
(843) ほるむ 2019/06/23(Sun) 10時頃
|
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[ 酸素を求める魚みたいに、 口がはくはくとわなないた。
違う、謝らないで。 気づかれないようにって、 していたのは こっちの方。>>819
姿かたちが大きく変わって、 昔みたいにキラキラしてなくて。 ]
(844) ほるむ 2019/06/23(Sun) 10時頃
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…… いっそ 全てかわっていたら ひさしぶり も 言えたのに 二年だか 三年だか それくらいで褪せてしまうらしい そんな いらない感情は 時間を重ねても変わってくれなくて
(845) ほるむ 2019/06/23(Sun) 10時頃
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[ 嬉しいって言ってくれるのが>>820 とてつもなく、嬉しかった。
顔を合わせられなくて 顔がまた火照っていくから、 片手で覆うように隠している。
あの日の約束、覚えてるよ。 また会う日を願って、叶ったの。
たいせつな、ともだちに、 会えたことが嬉しくて、嬉しくて。 嬉しいが過ぎて、はじめましてのふりをした。 ]
(846) ほるむ 2019/06/23(Sun) 10時頃
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[ 顔を覆う、大きな手。 指の隙間からちらと見やれば、 口許を押さえる姿があって。>>821
あの日からずっとずっと、 身体が大きくなりました。 大きいと、色んなものがよく見える。
色づいた頬だって、見えるから。 それだってなんだか、嬉しくて。
掌に隠した顔は ちょっぴりしあわせそうに、わらった。 ]
(847) ほるむ 2019/06/23(Sun) 10時頃
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[ また、ともだちになってくれますか。 新しい高校のともだちじゃなくって、 むかしみたいに、を、 少しでも望んでくれるなら。>>822 ]
………… う、 ん。
[ 顔覆う手を、外して。 差し出された片手を緩く、握った。 そしたら、顔を隠すものはなくなって。
目いっぱいの しあわせ を 物語る笑顔が、 其処に在る。 ]
(848) ほるむ 2019/06/23(Sun) 10時頃
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[ しあわせだから、隠してきた。 嬉しいから、飲み込んできた。
だって、おかしいもの、こんなの。 おともだちを前にして、 顔を赤くしてしまうのって、 きっと、きっと、きもちわるい。
でも、 ともだちに、なってくれるなら。 どうぞ、よろしくおねがいします。 ひさしぶり、を、超えて。 おともだち、 に、なってくれるなら。 ]
(849) ほるむ 2019/06/23(Sun) 10時頃
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おともだちを超えたものを 隠し通して見せるから
ごめんね きもちわるくてごめんね どうか ゆるしてください
垣根を超えることは望まないから どうか 好きでいさせてください *
(850) ほるむ 2019/06/23(Sun) 10時頃
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―― お見舞いの光景/七月の場合 ――
ヨーコちゃんっっ そこにいるのは分かっているんですよ!
[受付のお姉さんに教えてもらったので、 手あたりしだいに扉を開けることなくまっすぐそこに辿り着いた次第。 もちろん入る前にノックもした]
傷は大丈夫? もう痛くない? あ、あとケーキ持ってきたからゆっくり食べるといいよ。
[そう言って手に持っていた箱を手渡そうとする。 中身は養へのお見舞いの品を買ったのと同じ場所で売られている、 チョコレートのショートケーキだ]
(851) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 10時頃
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…………。
[話の切り出し方に、少しの間迷う。 天井で瞬いていた光を思い出す。 つくりものの星空、だ]
そういえばさ、 刺されて入院したって話を聞いてから、考えてたワケ。 あの校舎でヨーコちゃん、あたしに話したいことがあったんじゃないかって。
[そうでなかったのら、 何のためにイロハの名前を呼んだというのか。 そんな、うぬぼれに近い思考がよぎりもするのだ*]
(852) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 10時頃
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――美術室にて――
[いくつもいくつも、ガラスを重ねる音だけが響く。]
(853) さねきち 2019/06/23(Sun) 13時半頃
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[青空を背にしたひまわり畑。 夕暮れの中滑り台が見える公園。 子供達が遊ぶ雪の学校。]
[木枠からとりだしたそれらを、 宝物のようにながめて、重ねて、鞄に詰める。
カプセルを構成していた木については、 残念ながら抱えて帰ることもできなければ 家にもって帰ったところで置いても崩れるだけなので ひとつひとつ解体して、まとめて処分することにした。
大丈夫。 カプセル、ではなくなってしまうけれど 油絵をパレットナイフで削るようなもの。
俺が大切にしたかったものは、ガラスの絵であるのだから 思い出を飾っておく枠組みがなくなったところで ただ、それだけであるのだから。]
(854) さねきち 2019/06/23(Sun) 13時半頃
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[棺めいたそれを壊して、土に還す。 ……ただ、それだけのこと。]
(855) さねきち 2019/06/23(Sun) 13時半頃
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[とはいえ、作業は少し苦痛だった。 後輩ちゃんたちが来る前に、俺はその作品に片をつけて 木材をゴミ袋へ。ガラス絵を丁寧に包んで鞄へ。
……そうしたときに、 もう閉じこもるように入りこめる あのカプセルはないんだな、って理解して 静かに胸を痛めた。]
(856) さねきち 2019/06/23(Sun) 13時半頃
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[そういえば、悟がここで絵を描いていたなあ、って 俺は少し視線をさまよわせて それらしいものが見えて、布を取り去る。>>492
青白い顔の端正な顔立ちの少女が 穏やかに微笑んでいる。 悟の妹さん。と俺は呟いて、 その絵にもう一度布をかけた。
お兄さん、美術部の物品勝手につかってるぜ。 しかも君を描いてさ。 パレットは紙パレットつかっとけ、とか 色々指導大変だったよ。
そんなぼやきは、美術部の静寂に消えて]
(857) さねきち 2019/06/23(Sun) 13時半頃
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[振り向けば、 今年の一年生が作った作品たちが立ち並んでいる。
わかっている。
そろそろここにも、三年生の居場所はない。
柊のことが好きだった子を含めて、後輩たちが 昨日と変わらない地続きの明日の中 学生らしく部活動に勤しむのだろう。
それは、俺たちの先輩であってもそうだったのだろうけれど いよいよ出て行くんだな、という感慨は やっぱり俺一人のものなので
しばらく、使い慣れたパレットと、作品たちと、 見慣れた美術部の風景を見つめて ふと見えた赤い頭部に目を細めもして
最後にそれらすべてに、切れないシャッターを切った。]
(858) さねきち 2019/06/23(Sun) 13時半頃
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[きっと忘れられない]*
(859) さねきち 2019/06/23(Sun) 13時半頃
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―― 家 ――
[硬い足音を響かせて敷地の中に入る。
誰か、……多分親父の妹さん、が 少しは洗い流してくれたらしいけれど 開け放ったガレージの中にははっきりと赤黒い痕が残っていた。
掃除しなきゃな、と思いながら、 その血痕をしゃがんで見下ろす。
入院費、治療費が馬鹿にならなくて 確かその時輸血のお金か何かも含まれていたんだか ……通帳の残高がごりっと減った事以外、 俺にはあんまりわからないことだけれど、
流れた血の量がありありとわかるその場所をただ見つめる。]
(860) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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[ほんとうに小さな頃、 ここでたろを蹴った事があったっけ。 「母さんに似てる」って、何度言われたことがあったっけ。
……なあ、あの人たちの血、ちゃんと流れてくれた?
結局俺の性質や性格が 脳みそや遺伝子に刻まれたものであるならば 骨髄で作られたものをいくら流したって意味はない。
意味は、ないんだけれど。
例えばこの体を開いて、心臓も何もかも引きずり出して あのひとたちとおんなじものにならずに済むなら 俺は喜んでそうするだろうから 流れた血の量を見て、少しだけ期待してしまう。]
(861) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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……痛かったなあ。
[耳鳴りがするから耳をふさいだ。 腹の傷が痛むからうずくまった。 陽光に薄く照らされたガレージには たろも、親父が使っていた車もない。
ただ、俺が流した血の痕があるだけ。]
(862) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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[ようやくそれから目を離して、 俺はふらふらと家の中に入る。
玄関に並んでいたはずの靴たちは、今は俺の分しかない。 靴箱の脇におかれた子供の頃の作品は埃を被っている。
廊下を歩いていって、リビングに辿り着けば いくつか空き缶やごみが転がっていて 俺はそれをため息をつきながら捨てた。 冷蔵庫の中身も全部一旦捨てなきゃ。]
(863) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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[曇りガラスから差し込む日差し。 照らされた食卓に、 羊と古い日付が刻まれているので、それを撫でた。
かつてここに刻まれていたものを思い出して 食卓に整然とならんだ、母さんの料理を思った。 休日の昼間は、よくスパゲティを出してくれて 小さい俺はそれを服につけてしかられたっけ。 空き缶なんか転がっちゃいなくて。
机についた輪を撫でる。 三つ分の輪。家族三人がコップを置く定位置。]
(864) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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[伸びづらかった身長を刻んだ柱、を一瞥してから 2階にあがって親父の部屋に辿り着く。
思った以上に部屋が荒れていた。 警察が来た時に暴れたのか、 それともあの夜に乱したのか
畳は削れているし、 棚の上のものは落ちているし、 テレビだって倒れている。 空き缶だってやっぱり転がっていて。
……けれど]
(865) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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[パソコンの傍に家族の写真と、 母さんの写真が置いてある。
小さい頃プレゼントした小鳥の小物が転がっていて、 遠い昔に新婚旅行で行った時に買ったんだ、とか言っていた 外国のアクセサリが、そのまま残っている。
「ちゃんとせんたくもんにださなきゃだめだろ!」って 小さい頃からよく叱ったのに 相も変わらず布団の傍には脱いだ靴下が散ってる。]
(866) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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[家族の痕跡はあるのに、 それは取り返しようもなく壊れていて
そこに生きていた証はきちんとあって 別にもう死んだわけでもないのに 家の中からは、誰かがたてる物音すらしない。
…… 俺が生まれて、育って、生きてきた「家」は 時をとめたようにしんと静まり返っている。]
(867) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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とうさん。かあさん。 …………ただいま。 ただいま、ただいま。…………
(868) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時半頃
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[おかえりなんて、誰も言わないのに 俺は笑って呟いて、泣いた。
あの人たちなんかに似たくないって 死ぬほど嫌いで、憎んでいるのにね。
それでも、俺は、この場所が捨てられなかった。*]
(869) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時半頃
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―― 起訴の話 ――
[起訴、が決まったんだって。]
[そんな事をいわれても せいぜい喫煙のルールを破るのが関の山な18歳には ちょっと理解が及ばないんだけれど ともかくも親父は犯罪者になるらしい。
見つかった体液とか。血液とか。 そこらへんの話を聞き流しながら 俺は偉い人の話を聞いている。 この人、刑事さんだっけ。それとも弁護士?検察官?
始終俺に突き刺してくる「かわいそうに」って目が痛いので そこらへんもよく見ちゃいなかったけど、 5年以上の有期懲役、って呪文が、>>697 ちゃんと日本語として認識されてしまったので、俺は頭が痛い。]
(870) さねきち 2019/06/23(Sun) 15時頃
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[薄暗い面会室で縮こまるように座っている 親父の姿を見ている。
ガラス越しに、まるでドラマの1シーンみたいで 俺はそれを、来るところまで来ちまったんだなあ、って なんだかおかしな気分で見つめていた。]
親父。
[小さく声をかける。 差し入れとか、できなくてごめんな。
ほんとうはてんとうむしパンとかカツサンドとか 買ってきてやろうと思ったけど 家族から直接は渡せないらしい。]
(871) さねきち 2019/06/23(Sun) 15時頃
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[うつむいたまま、 「ごめんなあ」って壊れたように言う親父は いったい誰に謝っているんだかわかりゃしない。 母さん? 俺?
俺は困った顔をして、許せるかを自分に問いかけた。 …………許せるわけ、ない。
ふっとため息をついて、こう切り出す。]
あのさ。親父。 帰ってくるまで、俺、あの家守ってるから。 …………もしも刑務所から出てきたら。
もう、終わりにしよう。 「かぞく」でいるの。
[声が震えるのは隠せなかった。]
(872) さねきち 2019/06/23(Sun) 15時頃
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家も売っていい。土地も売っていい。 売った後親父が何しようが、いいんだよ。 もうしばられなくていい。
生まれてきてごめんな。 10何年間を棒に振らせた。
だから、もう、いい。
……それだけ。
(873) さねきち 2019/06/23(Sun) 15時頃
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[いいたい事を言い切ると、 俺はゆっくりと部屋から出ていく。
出て行く瞬間、「愛していたんだ」って言葉が聞こえて …………どうにか振り向かずに扉を閉めた。]
(874) さねきち 2019/06/23(Sun) 15時頃
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[帰りの電車の中、 俺は文化祭の写真をじっと見つめていた。 皆で笑って、皆で楽しかった文化祭。
……ここで止めたい、とまで思った 最高の思い出だ。
それがあるから、まだきっと、俺は頑張れる。 …………大丈夫。
頭の痛みを封じ込めて、ただ祈るように目を閉じて 色んな人のいろんな人生が詰まった電車に揺られてた*]
(875) さねきち 2019/06/23(Sun) 15時頃
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──お見舞い──
──── 彩華。
[ ノックの音の後、響いてくる 変わらない声に私は心から安心した ]
彩華だぁ。ホンモノの彩華だぁ。
[ 最後に会ったのは無機物の彼女だった。 心配する側とされる側は入れ替わり、 彼女がしていたみたいに 天井向いて横たわっていた私は、 大丈夫だよ、って微笑んで頷く ]
(876) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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ケーキありがとう。 せっかくだから一緒に食べようよ。 お茶しかないけど…… 冷蔵庫からペットボトル出してくれない?
[ ゆっくりなら起き上がれるかな。 手に届く場所にある紙コップを並べながら 彼女の問い掛けに答える ]
えー……なんだったかな。 忘れちゃった。
(877) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[ あの日2人で見上げた星の空は作り物だったけど きっともう二度と見ることのできない特別なもの。
高校3年間ってきっと、そういうものの積み重ね。
その大事さ尊さに気付くのは いつだって過ぎ去ってからなんだろうな ]
(878) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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彩華は、なんで私と居てくれるの?
(879) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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………… ごめん、変なこと聞いた。
(880) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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私、別に面白くないし友達も多くないし、 勉強くらいしかずっと取り柄がなくて。
彩華が私のこと頼ってくれるの、嬉しかった。 こんな私を必要にしてくれる人がいるんだって。 彩華のために字を綺麗めに書こうとしたり、 なるべく分かりやすくまとめたり、 よく見られたくて頑張ってた。
だけど本当は 頼りにしてたのは私の方だったんだ。
彩華の明るい声が、笑顔が、いつだって 真っ暗に住んでた私を引っ張ってくれてた。
(881) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[ 挙げ句の果てに裏でしてたこと 彼女も知ってるだろうのに
今、こうして いつもの顔で会いにきてくれてる 友達 ]
(882) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[ 誰にも救いを求められなくて呼吸できなかった。
今更だけど、本当はもっと早く私は 手を伸ばせばよかったのかもしれない
特別な友達。
彼女がどう思っていたとしても私にとっては
親友 と呼びたいものだった ]
(883) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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………… ああ、なんか恥ずかしい。 こういうの、くすぐったいからやめやめ。
ケーキ、いただきます!
[ 手を合わせてプラスチックのフォークを伸ばす。 口に広がるチョコレート甘さとほろ苦さは まるで今の私たちみたい ] **
(884) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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―― 病室 ――
[大学に行く。>>809 葉子のその言葉を、俺は瞳を瞬かせて聞いていた。
様々な思いが脳内を駆け巡る。 それは、決して肯定的な感情だけではなかったけれど 俺はしばしの間を置いて、ふっと相好を崩した]
そっか。応援してる。
[その言葉を、何の皮肉も嫌味もなく 本心から言えたことに、俺は自分で驚いていた。 葉子に向けたのはきっと、偽りのない笑顔]
(885) gurik0 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[悔しくて、悲しくて、つらくって。 ノートや教科書を隠して回って 周りに当たり散らしていた俺は、 ここで前に一歩をやっと踏み出せたのだと思う]
(886) gurik0 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[この先も並んでいくため、と>>810 確かに彼女は言ってくれたから]
(887) gurik0 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[だからきっと、 葉子が無事に大学に合格できた時にも 心からの笑顔を向けられるはずだ]
(888) gurik0 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[――――そうであってほしい、と願う]
(889) gurik0 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[握り返された葉子の手のぬくもりに、 俺は目を細めた]
物好きはお互いに、だろ。
[葉子の眼鏡をそっと外して、その唇に口付けた]
(890) gurik0 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[お前のそういう顔を知っているのは、俺だけでいい]**
(891) gurik0 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[ 春の陽射しが綻ぶ。]
(892) nabe 2019/06/23(Sun) 17時半頃
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──自宅──
[ 広くなった。と錯覚する。 ひとり部屋になる子ども部屋の話だ。
引越し先に持っていくものなんて、 部屋の隅に置いていたベッドくらいで、 ごっそりとものが減ったわけではないのに、 まるで別の部屋みたいだ。
家を出ていく僕にも、 姉はやっぱり何も言わないし、 母の急かす声ばかりが階下でするので、 僕らの別離は劇的なものにはなりそうにない。]
(893) nabe 2019/06/23(Sun) 17時半頃
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[ この部屋を出ていく。 出ていって、そう遠くない場所で暮らし、 たぶん、時々は帰ってくるけど、 とりあえずは、家を出ていく。
……というときにふさわしい言葉を、 残念ながら僕は持ち合わせていないし、 姉もやっぱり無言のままで、
かといって、 黙って背を向けるのも違うと思い、
僕はゆっくりと姉のもとへ歩み寄り、 いつも俯いているその顔を覗き込むように、 座ったままの足元にそっと膝をついた。]
(894) nabe 2019/06/23(Sun) 17時半頃
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……姉さん、あのね。
[ 膝の上に置かれた手に、指先でそっと触れる。 ざらついた肌の感触はよく知ったもので、 僕よりも熱い手の体温も、いつもと同じ。
あの冷たい校舎から帰った日から、 その指が僕の頬や瞼に触れることはなく、 気晴らしのような戯れは、 間違いなく終わってしまったんだろうけど、
何も変わっていない。 ……と、僕は思って、 安堵したのか、泣きたいのかわからない。]
(895) nabe 2019/06/23(Sun) 17時半頃
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ばかみたいでも、 姉さんの心が晴れるなら、 なんだってしてあげる気でいたよ。 必要とされたら、うれしかった。
姉さんは、僕の家族だから…… 僕は姉さんのことが好きだよ。今も。
(896) nabe 2019/06/23(Sun) 17時半頃
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……でも、もう行くね。
(897) nabe 2019/06/23(Sun) 17時半頃
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[ 階下で母さんが呼んでいるから。 僕が、その道で足掻くことを選んだから。
立ち上がって、歩き出そうと。 その手を離そうとして、
触れるだけだった僕の指先に、 姉の指が静かに絡む気配がしたので、 それを引き抜くように、僕は立ち上がる。
口を閉ざしたままの姉のつむじ。 それを見下ろしていた僕が、 どんな顔をしていたかなんて、 姉は知らないし、誰も知らなくていい。]
(898) nabe 2019/06/23(Sun) 17時半頃
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僕は、出て行くよ。 姉さんも、生きて。
(899) nabe 2019/06/23(Sun) 17時半頃
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[ ひとりで眠るには広く静かな部屋を去る。*]
(900) nabe 2019/06/23(Sun) 17時半頃
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―― 七月の病室にて ――
[白一色……に近しい病室にて、>>876 七月はベッドの上に横たわっていた。 そこにマネキンのありさまをだぶらせて想起することはなかった。 彼女のそんな姿を見ていないせいだった。
だけど七月にとってはやっぱり、 あのマネキンがさいごだったんだ…… と、ほんのり思わずにはいられなかった。 とりあえず、ホンモノだってことを示すように、 ケーキの箱を持っていない方の手をひらひら振っておいた。 にっこり笑いながら]
(901) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 20時頃
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あ、……うん、わかった。
[病室の片隅にはこれまた白一色の冷蔵庫がある。>>877 そこからペットボトルを取り出している間に、 ふたりぶんの紙コップが七月にと手は手近な場所に並ぶ。 その時の彼女は起き上がってコップを並べていたわけだから、 心底、ほっとした。 だってずーーーっと、白一色の天井をみているなんて、 つまんなそうじゃあないか。星だってない。
……だから、余計、プラネタリウムの星空を思い浮かべたんだろう。 ささやかな光景もまた、イロハにとっての唯一だった。 願わくば七月にとってもそうであればいいのだけれど]
(902) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 20時頃
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えー。
[忘れちゃったのならたいしたことなかったのかなぁ、って。 煮え切らない思いも苦笑にかえて、 ペットボトルを持ってベッドのそばに戻ってきた]
(903) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 20時頃
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…………。
[変なことかなあ、って。>>879>>880 内心思って小さく首を傾げながら紙コップにペットボトルの中身を注いだ。
いくらか中身の減ったペットボトルを抱えながら七月の語る声を聞いた。>>881 ああ、そうか、と思ってたとはいえ、 聞いてるこっちもちょっとくらいは恥ずかしかった。 だから、チョコレートケーキを口にする傍らで、 イロハはまず紙コップを手に取って、中身でもって喉を潤した。 渇いたまんまだと言えないこともあったからね]
(904) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 20時頃
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…………「こんな私」とか言わないでよ。
(905) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 20時頃
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中学の頃とか、高校入ったばかりの頃は、 ……ヨーコちゃんの方にこそ、「彩華なんか」って思われてないか気にしてた。 だってさ、勉強の方じゃとりえなんてないし、 難なく、あたしの憧れの高校にいけるくらい頭よかったヨーコちゃんのこと、 うらやましかったよ。やっぱり。
でも、ヨーコちゃん、陰口叩くのがシュミみたいなやつらとは、 なんだろ、ずーっと、ちがってたから……、 あたしなんかの面倒見てていいのかな、って思ってたけど、 でも、結局、あたしなんかとでもいっしょにいてほしいって思ったから、 勉強も頑張ったし……、 コイバナもできた時は何だか嬉しかったし……それに……、
(906) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 20時頃
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[―――あたしは何を言ってるんだろう? 簡単なことだ。「なんで私と居てくれるの?」っていう、 問いに答えたいだけのことだ。
そんなの、特別な友達だからに決まってるじゃん、って。
彼女がひみつでやってたことについていろんな噂が飛び交っていたけれど、 真偽がどうあれ色々思ったことは大事じゃなくて、 どうやら色々手遅れだったことを理解した、 その時味わった何もできなさの方がずっと、イロハに大きなショックを与えていた。 ヒーローみたいな性質してないはずなのにね! だから]
(907) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 20時頃
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さっき、養くんのお見舞いに行ってきたよ。 お大事に、って言ってたし、 ちゃんと、前向いて生きてくって言ってた。
…………だから、 えぇと、 次はヨーコちゃんの番、 かもしれないし、
あたしからもお願いするよ。
これからも、 ともだちでいてほしいし、 道は別れちゃうけど、 ………お互い前を向いて歩こう。
[ずいぶんと消え入りそうな声で告げて――――……]
(908) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 20時頃
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あ、そのチョコのプレートみたいなのと一番ふわっふわなクリームのとこ、 どっちか好きなのもらっていいよ。
[こっぱずかしいのがダメになった、というか、 返事をもらうのがこわくなった、といいますか。 とにかく慌てて話題を切り替えてから、 ケーキの箱の中に入ってたフォークを包むビニール袋を開ける。 あらかじめフォークが二つ入っていたから、 こうやって分け合うこともできるのだ*]
(909) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 20時頃
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これは、合図だった。
(910) ゆら 2019/06/23(Sun) 20時頃
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[ 真っ赤なからだに 黒い点々 ころんと丸いちいさな虫が 袖にちょこんと、ついている。 バトン、ほどの大きさの筒を握ったまま ちいさな虫に気づいたのなら そっと摘んで近くの葉の上に乗せてやった。
あたたかな陽気に包まれている。 ]
(911) ゆら 2019/06/23(Sun) 20時頃
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[ トレードマークと化していた 真っ赤なパーカーは見当たらない。 襟を正しく着ていたのであろう制服の 一番上のボタンを、軽く開いた。
ちなみに。ジンクス好きな男のボタンは、 ぜんぶまるっと残されている。
そうして、木の幹に背を預けては ポケットの中へと手を差し入れた。 ]
(912) ゆら 2019/06/23(Sun) 20時頃
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[ 校舎裏、特等席にて。 ひと筋の煙が空へと昇る。 これが、此処での最後のひとやすみ。 ]
(913) ゆら 2019/06/23(Sun) 20時頃
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[ あの日から、今日まで。 振り返れば、いろいろあった。 前置きから始まった言葉。>>687 あの時は目が点になってしまって、 池の中の鯉みたいにぱくぱくと口が 動いてしまいそうになるのを堪えた。
そして、本音をぶつけてくれるような、 ───ひとりのともだち≠ェできた。 ]
(914) ゆら 2019/06/23(Sun) 20時頃
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[ ちょっとだけ滲む涙も、>>684 タオルケットに隠れる姿も、>>689 それから、火を分けっこするのも、>>690
うれしく、って。 その日だけは俺も本音でお答えした。
『ありがとう』って、言った。 ともだち、って言ってくれて、ありがとう。 でも、一回しか言えなかったから、 タオルケットで更にぐるぐる巻きにして 前なんか見えないようにしてやった。
ついでに、お前はライター係なって、 誤魔化すような言葉を添えていたっけ。 ]
(915) ゆら 2019/06/23(Sun) 20時頃
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[ そして、ともだち≠取り戻しもした。>>849
結局、半分こしたパンを食べ終えて お互い照れ臭そうにしながらも、 再認識できたってことがうれしくて しあわせいっぱいの笑顔につられ>>848 轟木颯太はようやく、破顔していた。
昔、みたいな。 思い出せてえらいでしょ?って言わんばかりに。 ]
(916) ゆら 2019/06/23(Sun) 20時頃
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[ はじめましての後のひさしぶりを超えて、 願って叶った約束を共有して、 しあわせを分け合えるようなともだち。
轟木颯太は単純なので、 昔とおんなじように何でも差し出した。 ……とは言っても、昔と違って ガムやらグミやらのお菓子の類が 主だったものではあったけれど。
───いまもまだ健在な、 天使みたいな笑顔をみたくって。 ]
(917) ゆら 2019/06/23(Sun) 20時頃
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[ かくゆう、あいつ。は。 ]
おい、お前の作るメシ 嫌いじゃねぇから、また作っ、て………
[ って。見つけた背中を蹴らずに 素直にお願いをしようとしたのに、 逃げるようにどこかへ行っちまった。
距離感はやっぱ測れなくて、 近づけないものもあるのだと知った。 気づけない、ことがたくさんあった。
俺の世界は、視野は、狭くって、 たぶん、あいつにとってのいじめっ子は俺で。 俺が離れれば、マシ、なのかもって、 それを信じて、遠くから見守ることにした。 ]
(918) ゆら 2019/06/23(Sun) 20時頃
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[ 嗚呼。そうだ。 貸し借りの話、覚えてるか?>>0:565 俺のお願い事、決まったぞ。
ともだち≠ニ思ってもいいですか?──だ。
なので、いっつも気色悪い笑顔のクラスメイトが 一人暮らしを始めるらしいと聞いて、 差し入れがてらにほらよ、って。 いつものパン屋で買ってきたてんとうむしパンを 押し付けたりしたことも、あったっけ。 ]
(919) ゆら 2019/06/23(Sun) 20時頃
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…………、
[ ふ、と息を吐けば、 天使の輪っかが空へと舞い上がる。
短いようで、長かった。 俺の、モラトリアムが幕を引く。 けれど、空を昇るひとすじのように、 未来への道は、まだ続いている。 ]
(920) ゆら 2019/06/23(Sun) 20時頃
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* 冷たい校舎を超えた、その先に向かう為の。 *
(921) ゆら 2019/06/23(Sun) 20時頃
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―― 後日譚 ――
[ハートのぬいぐるみと、ねこのぬいぐるみは、 ういのは「先生にでも渡してやれよ」>>184 ……といったけれど 正直、子供にとって文化祭がどれだけ楽しかったか、って 大人にはわかってない、と俺は思うので、 僭越ながら、うちで大切に保管しておくことにした。
いつかは色あせてしまうだろう ねことハート。 その色がすぐにはくすんでしまわないように>>619 保存場所には気をつけて]
(922) さねきち 2019/06/23(Sun) 20時半頃
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[少しずつ、クラスから活気が減っていく。 皆が試験に勤しんでいる時に 俺は登校してたりするので、 その気配がよくよくわかるのだけれど
がらんと誰も座っていない机を見渡して、 そろそろか、と思ったりもして
長ったらしい先生のお話があったり 誰がどこに受かった、なんて話が漏れ聞こえたり
暖かさが戻ってくるにつれてそういう変化が見え やがて、おしまいの日がやってくる。]
(923) さねきち 2019/06/23(Sun) 20時半頃
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悟。あのさ。 やっぱり、うどん屋置いてくれないかな。 ……親父の事とかで忙しくって 落ち着いて探せなくてさ。
[何かあったら支援してくれるてt 親父の妹さんは言っていたけれど 三人も子供がいる家庭に何かをいうわけにはいかないし
維持していくにも、貯金していくにも とにもかくにも、働かなきゃいけなくて でも、俺はこの家をあまり離れたくないので
ひとまずは幼馴染の店で働きながら 別の仕事を探すことにしたのが、卒業間近のこと。 ご両親に挨拶もして、結果がどうだったかはわからないけど 傲慢だった俺はようやく、友達に頼ることを覚える。]
(924) さねきち 2019/06/23(Sun) 20時半頃
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[高校生活のスケジュールは、 簡単に俺の気持ちを置き去りにしていってしまって
気づけば、もう、桜の蕾が膨らむ頃だ。
受験の時は姿を消していたクラスメイトが 全員そろって壇上を見ていて ひとりずつ名前を呼ばれ、卒業証書を受け取っている。
見知った顔が、ひとりずつ壇上にのぼっていく。 そうして3年7組のおしまいごろになって 「養拓海」って名前が呼ばれると
俺はおもわず「はい!」って大きな声で返事をして 校長先生のもとまで歩いていった。]
(925) さねきち 2019/06/23(Sun) 20時半頃
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[卒業証書は卒業証書であって、 別に「3年間がんばりました」で賞じゃないんだけど 俺はそれを誇らしげに受け取って、自分の席に戻る。 歌詞が覚えづらかった仲冬の校歌だってもう歌い納めだ。
卒業式、って、用事がないやつはさっさと帰ってしまうので 皆が散り散りになる前に、 俺はやっぱり「撮らせて」って走り回っただろう。
帰らないで休息をとってる「ともだち」を こっそり、見つめて撮ってやったりもしながら>>913]
(926) さねきち 2019/06/23(Sun) 20時半頃
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[――…………]
[卒業式の後、なんの区切りもなく 「今からあなたは高卒です」みたいなアナウンスもなく
そう、びっくりすることに ほんとうに何のお知らせもなく 生きていくための戦いがはじまる。
裁判所から示された期間は6年間。
過去の友人たちが大学にいって、 就職するまでの間 親父は刑務所の中で暮らすのだし 俺は俺で、この家を守らなきゃいけない。
悟の親父さんに頭を下げて、 朝から晩まで働いて、 自分の生活費以外は贅沢を控えて……]
(927) さねきち 2019/06/23(Sun) 20時半頃
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[そんな生活の延長線上に、
四月一日を越えて、 ともだちと遊びにいくこともあっただろうか。 進学先とかも全然きいちゃいなかったけれど
俺は、ともだちのつもりなので、 「遊びにいかない?」ってメッセージが たくさんのペットからの愛に埋もれませんように。]
(928) さねきち 2019/06/23(Sun) 20時半頃
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[それから、ここから多分そう遠くない家に 休みの日は足を運んで、 勝手知ったる風に鍵をあけて、 そこの住人に「遊ぼう」なんていったりも、したかもな。
手にしているのはカードゲームとか あるいは携帯ゲーム機とか 兎角、インドアなものばかりだけれど
二人の気が向いた時は、 美しい景色を二人で見に行ったかもしれないね。]
(929) さねきち 2019/06/23(Sun) 20時半頃
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[季節は簡単に移り変わる。 19歳になる頃、アルバイトを変えて事務の仕事をはじめた。 めまぐるしく世界は変わっていく。
生きることに必死で、死のう、って感情がなくなった頃 やっと、親父の呪縛が融けていることに気がついた。
「父さん」じゃなくて、「あの人」になった瞬間から 少しだけ自由になれた気がして ……きっと戻ってくれば すぐに呪縛は元通りになってしまうのだろうけれど
ともかくもそんな21歳の折。 俺は久しぶりにメールを開いて、 そこにある届けそこねた遺書メールの本文を消して こう、書き記した。]
(930) さねきち 2019/06/23(Sun) 20時半頃
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タイトル:「夢幻病棟」からのお知らせ
こんばんは。おはよう? こんにちは。 久しぶりです。養拓海です。
皆、大人になったと思うので、 久しぶりに会って遊びませんか。 飲み会ってやつです。
時期は、文化祭があった頃。 場所は、仲冬の傍を予定してます。 できれば、久しぶりに会ってくれると嬉しい。
じゃあ、またね。
(931) さねきち 2019/06/23(Sun) 20時半頃
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[その「招待状」で、何人が来るかは分からなかった。 わからなかったけれど、 もしも集まる日があれば 俺はしあわせそうなねことハートを会場に引き連れて 昔と変わらない笑顔で、皆に手を振るのだろう。]
(932) さねきち 2019/06/23(Sun) 20時半頃
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止めてしまいたいと思ったほど、大好きな君たちへ。 つながりが切れても、壊れてしまっても、
これからずっと先の人生でまた出会えますように *
(933) さねきち 2019/06/23(Sun) 20時半頃
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[ 田所怜奈は、鳶が産んだ鷹。 ]
(934) aki_nano 2019/06/23(Sun) 21時頃
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[ 卒業式を終え、 今日も朝から晩までバイトに明け暮れる。 多くのパンが選ばれ、買われていく。 その様を見守りながら、時間は過ぎていく。
夜の時間が憂鬱だった。 怜奈に接客業の笑みを説く客がやってくるからだ。 ]
いらっしゃいませ。
[ 扉が開いて、怜奈は定型句を口にした。 そして、客のつけまつげに縁取られた目を見て、 内心ため息をついてしまう。 最近、うまく笑えてない自覚がある。 ]
(935) aki_nano 2019/06/23(Sun) 21時頃
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[ 特待生になる自信はあった。 しかし、受験には金が要る。 そのために貯めていたものは、置物に代わってしまった。
例えそれを売ったとして、 同じ価値を見出してくれるものがどこに居ようか。 例えそれを販売先に突き返しても、 金はどうせ返ってこない。 例え返ってきたとしても、 多大な利子付きで返済を求められるに違いない。
そのうえ、 両親があれを手放すのは考えられない。 信仰の対象を簡単に手放すわけもない。 ]
(936) aki_nano 2019/06/23(Sun) 21時頃
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[ 短期間で金を作る方法は、 たった一つしか考えつかなかった。 ]
(937) aki_nano 2019/06/23(Sun) 21時頃
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[ 上手く、もう笑えない。 特に彼女たちの前では。 ]
計三点で、お会計は──……
[ 最近暗くない?何か悩んでる? 大学もう決まったんでしょー? 知ってる知ってる、特待生でしょ。 うちらとは住む世界がちがーう!
眩暈がした。 同じ世界に住んでいたわけじゃない。 もともとは別世界だ。 解り切ったことなのに、別世界だって。 心の底で同じ世界に墜ちたと思っていることは、 絶対に誰にも悟られたくない。 ]
(938) aki_nano 2019/06/23(Sun) 21時頃
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[ どうにか薄笑いを浮かべ、対応したようだった。 ほんの少し前の事なのに、思い出せない。 静かになった店内で怜奈は一人息を吐く。
ここで働くのもあと少し。 大学に入れば時給がいい仕事も見つかるだろう。 たまたま目の前に置いてあるてんとう虫のパンを見て、 またひとつ、息を吐いた。 ]**
(939) aki_nano 2019/06/23(Sun) 21時頃
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[ 夏の気配の混じりはじめた、眩い初夏の朝日。]
(940) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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──自室──
[ ──に、目を覚ます。
どうして東向きの窓際に、 ベッドを設置したんだっけ……?
カーテンを引くということを、 僕はなかなか覚えられないし、 雨戸なんてものもなければ、 光を遮る建物などもないわけで、
目覚ましの鳴る前に、 非常に爽やかな朝を迎えたわけだけれど。]
(941) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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…………おはよ、
[ う。まで言うのが、習慣だったので。 一言笑って声をかけ、階下に降りるのが。
もう必要はないとわかっているものの、 半分寝ぼけたまんま、口を開いて、
……子ども部屋じゃ、なかった。 と思い、言いかけた挨拶を飲んだ。
ベッドからそろりと降りる。 広い住まいではありませんが、 洗面所が近いのは、意外と便利だ。
朝が苦手というわけでもないんだけれど、 血圧が高い方ではないし、というか低いし、 早く目を覚ましてしまおうと思って、]
(942) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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[ 顔を洗おうと覗き込んだ鏡の中に、 あんまり不機嫌そうな男がいたもんだから、]
(943) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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[ ……それってつまり、僕なんですけど。]
(944) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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[ 不機嫌そうな彼が、次の瞬間目を丸くして、 そのあと、合点がいったとばかりに笑うので、 そういえば僕は、こんな顔をしてたんでした。
それだけの話。それだけのことだし、 今の僕はすでに、鏡に笑っているんだけれども。
なんとなく僕は、とある友人の顔を思い出し、 ともだち≠轤オく、お泊まり会でもしてくれれば、 気色の悪くない顔をお見せできるかも。と思う。 まだまだ、手始めに。というところですが。 ほんの小さな変化というやつです。]
(945) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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本当にそれだけのことなんだけれど、 それが、僕にはたいそう愉快でして、
(946) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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ひとつめの楽しみに据えた夏を目前に、 ひまわりはまだ咲かないけれど、 愉快に思っていられるうちは、 まだ来ない日>>193を待っていられる、と思うし、
(947) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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思い出す一瞬>>293なんて言わずとも、 夏が来なくて、ひまわりが咲かなくても、 世界が滅びゆくときがやってきたとしても、
(948) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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きっと僕はずっとこうして君を待っている。*
(949) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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[ ──などと、思っていたのは嘘ではなくて。]
(950) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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[ 「夢幻病棟」という文字>>931に笑みをこぼした。 あれから、約3年の月日が経っていた。]
(951) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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SUB:RE:「夢幻病棟」からのお知らせ ------------------------------------ おはよう、こんにちは、こんばんは。 久しぶり? になるのかな?
とにかく、久しぶりにみんなで集まれるといいよね。 お店の手配とか、用意するものとか、 手伝えることがあれば、教えてください。
楽しみにしています。またね。
(952) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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──3年後──
[ 相変わらず、メールは下手です。 直接の対話も似たようなものだけれど。
打ち込んだ数行に、 誤字がないことだけを確認し、 迷わず、送信ボタンをタップした。
みんなで集まるとすれば、 それはずいぶん久しぶりになるかな。 誰かが、ぬいぐるみを持ち込むなんて知らず、 何か思い出話の種になりそうなものがないか、 ぐるりと部屋を見回しもしたけれど、
いつかの強気な宣言に則り、 大切なものとして飾られたまんまの、 スケッチが1枚、壁にあるくらい。]
(953) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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[ ものが少ない。と言われる部屋に、 生憎、そんなに面白いものは転がっていないし、 メイク用品のたぐいももちろんないので、
何か必要なものがあれば、返信があるだろう。 ……と、指示待ちなところも変わりません。
相変わらず、の部分の方が多いけれど、 堂々巡りの旅に夢中になることもあるけれど、 少なくとも、こうしてメールに返事を打てる。
納得のいかないことばかりの、 ままならない世界を今日もゆく。
なので、そうですね。 集合時間に遅れる人がいたなら、 不機嫌そうな顔くらいはしてみようかと。]
(954) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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[ ……想像して、僕はやっぱり笑った。]
(955) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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つまり、僕の優しい地獄はこの冬も続く。**
(956) nabe 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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変化を良しとせず、時間を止めたい って、思ったのだとしても、
あの校舎で私達を変えたのは、 貴方でしか、ないの。ないのよ。
(957) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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─ 帰り道につきましては ─
[ 卒業式の、最後の帰り道をね、 車で帰るのではなくって、歩いて帰りたい。 と我儘を言って、微笑みました。
いつか、委員長さんに教えた進学先に 合格することの出来た順風満帆な私は、 噂のひとつに巻き込まれることなく卒業しました。
柔らかい風が、私の髪を揺らしていくの。 鋭さのある寒さは消えてしまって、 あの澄んだ空気が、すこし愛おしい。 ]
(958) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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[ 結局、次のペットを決めかねたまま冬を越して 春という季節を迎えてしまいました。
結論を先延ばしにすることは良くなくって、 でもね。同じことを繰り返して同じ穴に嵌る こと以上に愚かな行いは無いと思うから。
つまらないのだけれど。生きているから。 これ以上の今は無いのよ。 って、笑うことが出来る。
ローファーの上に桜の花びらが落ちて、 足を動かしてしまえば、それは地に舞って、 踏みつけながら、私は進むのでしょう。 ]
(959) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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[ ひとつの結論は、すでに出ていて。 死なれるのが嫌なら、別れる代わりに殺せばいい ……と、ただ、簡単な話でしかなくって。
でも、流石にそれは躊躇われるし。 別に私、殺したい訳でも、犯罪者になりたい訳でも 微塵たりともないんですから。嫌だわ。
もっと賢い人間なら、結論を出せるのでしょう けれど、私の納得できる結論を出せるのは 私以外は、居ないでしょうから。
もうすこしだけ、まどろみの時間を過ごす。 それもまた、ひとつの結論かしら。 ]
(960) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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[ 私なんて、世界のゆがみの一つでしかないから、 って言う言い訳すら、する気はないのだけど。
これからも色んな人を不幸にしていくわ。 何人泣くかも分からない。 何人死ぬかも分からない。
それでも誰かに依存されなきゃ、苦しいもの。 生まれたんだから、好きなように生きていく しか、私達には、出来ませんから。ね。 ]
(961) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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誰かの救いになれなくたって、 息するだけで、生きていける。
(962) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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[ たたたっ と少し前を猫が横切ります。 私に気付いて、足を止めて此方を見ます。
桜の海に浮かぶ真っ白い毛皮が、 僅かに沈んで、肉球の足跡をつける。 ]
にゃ〜
[ 私が鳴くと、猫はおずおずと近寄ってくる。 雪は無いから、足跡は残らない。
小さな鼻先に、私の指先が触れる。 ただ、生きてる。生き物に触れた、感覚。 ]
(963) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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周りの生き物の、一人でも、一匹でも、 どうでもいいことが、減りますように。
と、誰かの祈る声が、聞こえた、 気がして。
(964) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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[ ……決めた。 ]
今日から貴方が、私のペット
[ 今まで飼った誰よりも小さなその生き物を 私は持ち上げて、微笑みました。
ただ、可愛いだけの生き物を飼うのは たぶん、すぐ飽きちゃうけれど 何かと甘い弟が面倒、見てくれると思うの。
誰かは、無責任だと、責めるのでしょうけれど そんなの、こんな生き方しかできない私を作った 神さまの耳にでも、聞かせてやって。 ]
(965) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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ひとりでも、生きて行かなきゃね。
(966) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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……なんて絶対、口にしないわ。**
(967) sa13ichi 2019/06/23(Sun) 21時半頃
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「兄さんのうどん作ってる後ろ姿、 わたし大好きなんだ」
(968) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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―― 後日談 ――
[わたしがそう言うと、兄さんは はにかんで笑いました。
頼りになる兄さん。 格好いい兄さん。 大好きな兄さん]
(969) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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[店を切り盛りするようになった兄さんは すっかり頼もしくって。
あいつがいればこの店も安泰だなって 父さんも母さんも笑っていて、 この家はいつも笑顔にあふれています]
(970) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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[でもね、退院したその日。 わたしは見てしまったんです。
もう高校を卒業して、何年も経っているのに 閉店後の誰もいなくなった店内で 暗い顔をして英語の単語帳をめくる 兄さんの姿を]
(971) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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[本当はね、わたし気付いてたんです。
あんなに勉強が好きだった兄さん。 大学に行きたくないはずなんて なかったのにね。
わたしの家の幸せは、 きっと誰かの不幸で成り立っています]
(972) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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[店には、いろんな人が来ます。
店の人手が足りない休日は、 たまに拓海兄さんが店の手伝いに来てくれて。 兄さんにあんなに優しいお友達がいるのを わたしは嬉しく思うんです。 幼馴染って、本当にいいなあって わたしはちょっぴり羨ましい。
ときどき、うどんを食べにくるお姉さんがいます。 兄さんは何にもわたしに言わないけど、 きっとふたりは付き合ってるんだろうって わたしはとっくのとうに気付いているんですからね。 女の勘は鋭いんです]
(973) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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[綺麗なお姉さんがたまに暖簾をくぐります。 兄さんは「悪魔のような女だ」って言うけれど、 わたしにはとてもそうは見えません。 人は見かけによらないんですね。
定休日に店を訪ねてくることが多いのは 京輔兄さんです。 ふたりしてスケッチに出かけたりしているのを見ると、 同じ趣味があるっていいなあって羨ましくなります]
(974) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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[この店には、たくさんの笑顔があふれています。
ある日、携帯電話を見つめる兄さんいっとうに 素敵な笑顔を浮かべていたものですから わたしはこう尋ねました]
兄さん、なにか良い知らせでもあったの?
[そうしたら、上機嫌に兄さんは笑って]
(975) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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「拓海からメール。>>931 あいつ、粋なことしやがって」
(976) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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[同窓会のお知らせでしょうか。
兄さんの笑顔がいつにも増して 輝いていたものですから、 わたしの頬も自然に緩みます]
(977) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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[大好きな兄さん]
(978) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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[家族の前では、決して弱音を吐かない兄さん]
(979) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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[兄さんの幸せを、わたしは誰よりも祈っています]**
(980) gurik0 2019/06/23(Sun) 22時半頃
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[よく晴れた、春の日のことだった。 イロハは荷造りに没頭していて、 ついでに部屋のなかも片付けていて、 そんな最中、小学校の頃に書いた作文を見つけた。
タイトルは「しょうらいのゆめ」 母みたいな強くてかっこいい女のひとになりたいと言った内容が、 こどもらしい文字で記されていた。
それを読んでいればいつの間に母が後ろにいたものだから、 びっくりして原稿用紙を投げつけてしまった。
申し訳なさそうに頭を下げて、それから]
(981) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 23時頃
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あのね、……やっぱりあたし、そこに書いてあることは叶えたいよ。
[お母さんをやめてしまったお母さんのようには、なりたくない。 それでも]
お母さんみたいなすごい流行の前線に立ってる人に、いつかなって、 でもお母さんとはちょっと違うってところを見せて、 それで、いつか素敵な人と出会って、結婚して、 お母さんにはできなかったことをやってやったざまあみろって言ってやって、 盛大に結婚式して、お世話になった人できるだけみんな呼んで、 で、貴女といっしょにバージンロードを歩く。
[途中からは作文の内容からまったく外れてるけれど。 まあ、これが今のイロハの夢だ]
(982) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 23時頃
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……って、いつまで部屋の中にいるの? こっちはだいじょうぶだから。
[七月のお見舞いに行った時もそうだったけど、 イロハは照れ隠しを躊躇わない傾向があるので、 薄く笑みを浮かべる母をそうやって追い出した]
(983) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 23時頃
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―― そしてまた季節は巡る ――
[いろいろと芸術系の学科学部を抱えるその大学にも文化祭がある。 文化祭という名のある種の発表会、といった方が近いか。 もっとも各サークルは屋台とかあれこれ好き勝手やっているが。
イロハの学科では当然のように服を作り、マネキンに着せる。 1年2年の時はある程度無難なものを作っていたが、 それも3回目、となった時、とうとう弾けてしまった。
「Weather Forecast」(天気予報)と題されたのは、 前面に晴天とひとすじの虹。背面に雨の落ちる曇り空の描かれたTシャツと。 前面に大雪の様子、背面に雷鳴すら轟く大雨の様子が描かれた長袖のブラウスのセットだった]
(984) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 23時頃
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[……せんせいウケは結構真っ二つだったらしい。 ままならないね、ホント。 ただ、撮影自由ってことになったそれが、 SNSでちょっとした話題をさらっているのを見た時は、 なんとなく、作ってよかったなぁ、って思ったものだ]
(985) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 23時頃
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[そんな、イロハなりのやり方で、見かけた世界を閉じ込めたシロモノを、 旅行鞄の片隅に畳んでおいて、 イロハは列車に揺られていた。 きっかけは、高校時代のクラスメイトから久しぶりに届いたメールだった。>>931 わあ、って感嘆じみた声をあげたものだ。 約束ですらない「またね」を連日交わすことはなくなっても、 どうにか、生きている。それはわかった。
君はあの時と変わらない笑顔を見せてくれるだろうか? くれる、よね?]
(986) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 23時頃
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[イロハの、ふたつだけの目がカメラのレンズを捉えている。 胸に、卒業生であることをあらわす紅白のバッジをつけて、 片手に卒業証書の入った筒を持って。 イロハは笑っている。
卒業式の後、>>926 そんな構図の写真を撮ってくれたのはやっぱり養だった。 文化祭の時みたいに、 掛け声は「はーい、チーズ!」だったかな。>>2:428 七月のこと引っ張り込んで、ツーショットをせがんだ一幕もあったかな。
ただ、文化祭の時と違うのは、 養のことも引っつかまえて一枚写真を撮ったことだ。 「はい、チーズ!」の掛け声とともに、いい笑顔をねだって]
(987) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 23時頃
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[いろいろと懐かしむような笑みを浮かべながら、思う。
とりあえず、久しぶりの顔出しも兼ねて、 実家に立ち寄ってから会場に向かうつもりだけど。 どうかお母さんとの話が長引きすぎて、 遅れることのありませんように!
イロハの思いがどうなったかは、 久しぶりに会った、*君たちならば知っている*]
(988) Akatsuki-sm 2019/06/23(Sun) 23時頃
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―― 回想 ――
[卒業式で「撮っていい?」と尋ねたら、 やっぱり灰谷は快く写真をとらせてくれた。
以前とは違って、目は二つだけ。 文化祭の華々しさとはまたうってかわって 卒業生として誇らしく、かわいらしく写真に写っている。 七月も写真に写りこむことがあったかな。
撮ったらそそくさといなくなろうとする俺を捕まえて 灰谷は一緒に写真を撮ろうとするのだから、 俺は面食らってしまって、 それから照れくさくなって、「いいの?」って笑った]
(989) さねきち 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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すっげぇ照れくさい…!
[そういいながら、聞き覚えのある掛け声を聞いて 青空が似合うように明るく笑う。
あとで写真を見返して、 がっつり映っている自分が気恥ずかしくもなったっけ。 全部ちゃんと、3年7組の皆がみられるように アプリにアルバムでアップロードしたけれど。]
(990) さねきち 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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[約束ですらない 「またね」を交わすことがなくなっても 俺は何度かその写真を見返して ひどく懐かしくなったんだよ。
……そういえば、同窓会には来るんだっけ?
ねことハートのぬいぐるみを携えて もしも遅れてくることがあっても、なくても その姿をみたなら、 また学校の続きみたいに挨拶をしただろう。
「久しぶり、灰谷さん」って。*]
(991) さねきち 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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―― 真夜中に ――
[なんでベッドがその位置なんだっけ? >>941 窓から月明かりを見上げて、 ふとそんな事を思いもする。
不定期開催、 勝手に遊びに来て勝手に泊まっていくお泊り会―― の実行中だった俺は、 飾られたスケッチを一瞥してから 人形のように眠る部屋の主を見ている。
何のことはない。 別の場所で寝てた俺が起きてきただけだ。]
(992) さねきち 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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[ひまわり畑にいた初恋の女の子、じゃなくて しっかりと男の骨格をした横顔を見つめて
世界が終わるときまで内緒、の話を思い出している。
「ずっと置いといてあげるし、 どこに行ってもいいんだよ。」
……ほんとに? って言葉を空気に溶かした。 「君に死んでほしくないよ」って言ったときの 涙を思い出して>>5:192 それから苦笑を一つ。 目を閉じて白い手首に触れる。 今この地獄に生きている証として脈を感じて 規則正しく聞こえる呼吸音に耳を澄ませて]
(993) さねきち 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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[止めようと思えば止めてしまえるものを 止めてしまわない理由を
あるいは人ひとりを巻き込んで 死ぬ約束をするほど自分に価値があるか、を それぞれ考えた。
執着。 って単語を、なぞって、消して、 やっぱり国語は好きじゃないな。 首を横に振る。]
俺たち、ちゃんとまだ「ともだち」?
[笑いながら問いかけた言葉は、 眠っているひとに届けるつもりもないんだ。 俺はあっけなく手を離す。離してから、]
(994) さねきち 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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おやすみ。また明日。
[変わらぬ地獄を歩き続けるための暗号を吐いて 別の寝所に沈みこむ。]
[呪いの意味も、感情の名前も、 きっと地球が終わるまでわからなくていい]**
(995) さねきち 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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[ 桜の蕾が膨らむ季節>>925
苦楽を共にした仲間たちが大きく返事をする 今日という当たり前で特別なその日 ]
(996) papico 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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[ 七月 葉子の名前が呼ばれることはなかった ]
(997) papico 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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[ ずっと同じだと思っていた頃から時は流れて そうじゃないことに沢山気付いていった。
性別が違う。生まれ育った環境が違う。 家族構成が違う。持って生まれた能力が違う。 色んなものの優劣に気付いていく。 誰かと比べ、線引きをしていく。 ]
(998) papico 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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[ 日々に息苦しさを感じる人がいる 進みたい道に進めない人がいる
依存しなければ生きられない人がいる 依存され続けて生きてきた人がいる
生まれもった性質や環境に戸惑い がんじがらめで動けなくなったり 道を見つけたり見失ったり 間違った方向へ進んだり
私たちは全然同じじゃなかった ]
(999) papico 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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[ 全然 同じなんかじゃなかった ]
(1000) papico 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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[ 退院して戻った学校は私にとって決して 居心地のいい場所ではなかった。
もともと卒業の認定すら怪しかった私は いくつかの選択肢を提示されて悩んだ末、 中退して高卒認定を目指す道を選んだ。
みんなと一緒に卒業できないのは残念だけど 大切な人との繋がりは紙切れ一枚ではないし、 同じ服を着て写る集合写真だけでもない ]
(1001) papico 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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[ 努力では解決できない問題も世の中には沢山ある
数字ばかりにこだわっていた私が初めて選んだ 戦わない選択 ]
(1002) papico 2019/06/23(Sun) 23時半頃
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[ 一緒に卒業できなくたって私には、 チョコレートケーキのプレートを 食べていいよって譲ってくれる親友と どうしようもなく人間らしい傲慢な恋人と 辛くてもとりあえず生きてみようって 約束した人がいる それでいいでしょう? ]
(1003) papico 2019/06/24(Mon) 00時頃
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[ 誰しも抱えてる生きづらさ 向き合う道も向き合わない道もあっていい
私たちは同じじゃないから 必ずしも同じみちは選べない
だけどきっと 道はいつだってひとつじゃない ]
(1004) papico 2019/06/24(Mon) 00時頃
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[ 21歳。 講義は午前中だけだったその日 時々はお蕎麦も食べたいな、なんて うどんを啜りながらメッセージを受け取る ]
ふふ、夢幻病棟。懐かしいな。
[ このメッセージが届いたならきっと 「怖くても大丈夫」 って思えるようになってるのかな>>4:221
答え合わせは、直接会ってからにしよう ]
(1005) papico 2019/06/24(Mon) 00時頃
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[ 返信を打とうとして思い出したのは 夢まぼろしの世界でのメール>>1:1
あのメールには返信できなかったけど、 そういえばずるいよね、 1人だけ言い逃げしちゃって ]
(1006) papico 2019/06/24(Mon) 00時頃
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[ 私だって、好きだし ]
(1007) papico 2019/06/24(Mon) 00時頃
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[ どこかで聞こえるチャイムは 今もたえず 時を刻み続けている ]**
(1008) papico 2019/06/24(Mon) 00時頃
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