45 哀染桜 〜届かなかったこの想い〜
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[まだ足りない。
もっと欲しいと、桜が嘆く。
その声が、頭に直接響いてくる。]
……チッ、うるせぇなあ!
だったら好きなだけ食えばいいだろ!
|
[彼と、それから彼女が風に
花びらに浚われるようにして消えてしまった場面は見逃した。
けれど]
……こんなに、少なかった?
[周りにいる人たちの数が減った事に気付かない訳がなく。 ぽつり、息吹いた*不安の芽*]
(8) 2012/03/15(Thu) 01時半頃
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マーゴは、樹の根元に座ったまま、花々の合間から月を見ようと*
2012/03/15(Thu) 01時半頃
『 』
[一瞬、全ての音が止まったように感じた。
そして、耳元で囁く声だけが、ハッキリと聞こえる。]
[風に吹かれ、揺れる枝。
同時に、桜の樹が妖しく嗤い出す―――]
『全て喰らってやる』
『だから早く、お前の魂を』
『 よ こ せ 』
[―――その声は一部の耳にしか届かない*]
|
[途方に暮れていても失笑>>10は届いた。 お前はばかだ、と言われたように思えて少しむすっとしたけれど それよりも。]
桜に、くわれた?
[根元から見上げる樹。 何の変哲もないはずの桜。 色が少しおかしいくらいで後は何も
否。
彼女も、彼も、みんな樹の傍で消えてはいなかったか。]
(26) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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(帰りたい場所も、待っていてほしい人もいない。)
(でも、桜の糧になる、って?)
[消えてしまえるのならそれでもいいと、諦めの気持ちが芽生えているものの。 未知への恐怖心くらい人並みにある。]
……
(28) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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『 よ こ せ 』
[声が聞こえた。
魂を寄越せと、桜が呼ぶ。]
……あーぁ。
気に入られ、ちまったか?
[人知れず、視線を向けたのは、おそらく自分と同じように、この声が聞こえているであろう───銀の髪の少女。]
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[大丈夫?なんて。>>30
少し、考えてから]
……パティといっしょ。
[そう言ったなら彼女は自分の気持ちを話してくれるだろうか。 この場にいる人々の共通点はどこか憂いを帯びた様子だと、それくらいは検討がついたから。
それ以上は分からない、とも言えるのだけれど。]
わたし、未練はないの。何も。 これが夢だったらがっかりする。
(38) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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マーゴは、じっ、と 奏者のほうを見つめた。
2012/03/16(Fri) 00時頃
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