171 獣[せんせい]と少女
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―― 旅のおもいで ――
[>>321ばちばち、ぽん、と音を立てて散る花火は 自分には思いつきもしなかった、能力のつかいかた。
今まで契約した少女達も、 雷で火をおこしたり、身体を光らせて遊んだり。 そういうつかいかたはあったけど…] ―――しっかし。 まさか、俺の雷をあんなに綺麗に咲かせるなんて、な
[最初は小さな火花みたいなものだった。 それが、練習して…白や、黄色や、青。 色んな色に光る、大きな火花をだせるように。]
(6) kaomozi 2015/10/17(Sat) 02時頃
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[こんなに素敵な使い方ができるなんて…。 雷の火花…もとい、花火が完成した時には 込み上げる嬉しさが押さえきれなくなってしまい。 完成を喜ぶコリンを、抱き上げ、抱きしめて。
「ありがとう… 俺、コリンにいっぱいあげようと思ってるし、 そうしてきたつもりだけど コリンからは……貰って、ばかりだ。」
と。辺りに散る花火の中、暫くの間、 "怖さ"や、"強さ"以外の魅力があると教えてくれた感謝を―――抱く腕の強さで、伝え続けたのだった。]*
(7) kaomozi 2015/10/17(Sat) 02時頃
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…ああ。まーだまだ、世界は広いさ。 [少し前に新調したトランクをひと撫で。 >>322旅先で買ったアクセサリーを今も着けてくれる度に、その時の思い出がよみがえって、ついつい笑顔になってしまう。こうして川をのんびり下りながら思い出話をしているだけでも、頬が緩んでしまうというのに。
まだまだ中身に余裕はあるけれど いっぱいになったなら、それは素敵なことだ。 それに……自分は大きくて、力はそれなりにあるから。 重くなってきたトランクを、軽々と持ち上げてみせれば]
勿論。 増えたらその分、星空が綺麗な夜や、舟の上で トランクを開けて、話をする楽しみも増えるだろ?
(8) kaomozi 2015/10/17(Sat) 02時頃
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あー、でも。 走っているとき背中で開けるのは、程々にな?
[前にコリンが背中で箱を開け始めて 風の制御の穴をついて、箱の中身がぱらぱら落ちて行って、慌てて回収しに急降下した時のことを思い出し。 そう少し付け加え、笑った。
流石にこれだけじゃ彼女の本音は察せなかったけど ハプニングも、一緒の旅や冒険も コリンと経験する全てが自分を笑顔にしていることに、コリンは気づいているのだろうか…?]*
(9) kaomozi 2015/10/17(Sat) 02時頃
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[いつだったか…それに気づいたのは、 がっこうでコリンに風の"実習"をしていたときのこと。
空中に舞い上がる、小さな身体。 遠くに見える風景を楽しそうに報告する声。 さらさらと風に揺れる、短い髪。
その髪がかからない位置に、 すこし黒みがかった、白い痣が見えた。
ああ…これが、そうなんだ と思ってしまってからは、その痣を見るのが、辛くて、目を背けたくもなったのだが]
(11) kaomozi 2015/10/17(Sat) 02時半頃
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………ん。どうした?
[>>335トランクを担ぎ、鞄を持って 前を行くコリンに続く。
振り向く彼女の笑顔は、 おひさまよりも眩しく、金の双眼に映って。 その少し前に首の"痣"もちらりと視界に入る。
……旅をする前は3割程度だった痣の黒ずみは、 もう半分を越えた。 最近は、黒くなる速度が早まった気もする。 寿命が減ってくると、浸食もはやくなるのかもしれないし、自分の気のせいかもしれない。 どちらにしろ…命の最後が着実に迫ってきているのは確かなのだ。
そうだとしても この旅で、自分が彼女にしてあげたいことは 初めから今まで、変わることはなく。]
(12) kaomozi 2015/10/17(Sat) 02時半頃
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なんだ、気になるじゃないか…… [今聞かせてくれなくても…いつか、聞かせてくれるだろうか。コリンなら、きっとそうしてくれると信じて。 くすくす笑いながら、コリンの行く先に、彼女から教えて貰った花火を散らし、街に向かおう。
コリンの笑顔に終わりが来るのはつらいけど つらいと思うのは、できれば、自分だけがいい。
コリンには…最後の最後まで このトランクや、彼女の頭の中に、 楽しい思い出を詰め込んでほしいから。]*
(13) kaomozi 2015/10/17(Sat) 02時半頃
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―― 草原で ――
[>>332夜のうちに小さな竜巻を起こして大きめの穴を掘り そこに隠れて、朝を待つ。
やっぱり、隠れてるつもりでも隠れられてなくて ツノが見えてたのか、最初は全然動物が寄ってきてくれなくて。
それに気づいた時は凄い落ち込んでしまったけど。 気を取り直し、コリンに見て貰って、確り隠れて。 やっと、近くに寄ってきたキツネに、 まずは自分がと手を伸ばしてみようとしたけど…がぶりと噛まれて。]
う。 い、いたい………
[コリンの前で涙目になって 噛まれた手を、いたいいたいと振った。]*
(19) kaomozi 2015/10/17(Sat) 03時頃
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ユージンは、小鈴がもふもふすやすやしてる横で、守るように身を寄せて就寝**
kaomozi 2015/10/17(Sat) 04時頃
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―草原の穴の陰で―
……っ!
[コリンに怒られたのは初めて。 びっくりして、ほっぺたの痛さも忘れて 丸くなった金の目はコリンをみるばかり。]
(怖がっていたら、伝わる……か。)
[噛まれてひりひりする手で、胸のあたりで拳をつくる。 コリンは自分に比べたら、本当に短い時間しか生きていないと思っていたけれど。 その分、彼女にとっては毎日が密で。 毎日が全力で、動くもの全てが友達だったから 鳥や栗鼠などの小動物とのふれあい方も、 よく知っているのだろう。
常に想いを全開にして全力で接するコリンと 長く生きて、昔よりも臆病になってしまった自分。 違いは明白。なら、それを直せばいい…それだけなのに。]
(48) kaomozi 2015/10/17(Sat) 21時頃
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でも、俺は……
[頬から手が離れて。 俯いて、また弱音を吐きそうになった。
>>37街から見て、草原とは逆の方向を目指せば 目的とする雷の谷はもうすぐだ。 そこを超えた先に、故郷はある。 "恐ろしい"雷で自分が壊してしまった、故郷が。
瞳は揺れて、その双眼の中に怯えが見え隠れ。 口を開いては、閉じ。 また何か言おうと、開いて…閉じて。]
俺は。
[こっちを見据える、不安げな瞳と目が合う。 きっと…この後あの山に近づくにつれ 自分の心配は大きくなっていくだろう。]
(49) kaomozi 2015/10/17(Sat) 21時頃
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[そうして、山を目の前にしたそのときに 逃げだしたくなるかもしれないぐらいなら、と。 少しの間を置いて、ちらりと遠くの山を見て。 誰にも話したことのなかった心の内を吐き出すように。]
今から行くところはな…俺の、故郷で。 1000年前に、俺を殴ってくる一族の獣達共々、 雷と嵐で……暴走させた、能力で………
[そして、ぽつりぽつりと >>2:334>>2:335>>2:336 昔自分がしたことを、コリンに全て語り尽くす。
もう、あの怯える目は見たくない。 キツネへ伸ばす手が震えていたのは キツネが怖いからではなくて―――]
俺は…自分が怯えられるのが、こわい。 壊してしまうのが、 殺してしまうのが、こわいんだ。
(50) kaomozi 2015/10/17(Sat) 21時頃
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[そこまで言い切ると…コリンを、抱きしめる。]
でも今一番怖いのは……もし、あの場所が もうとっくの昔に、死んで、枯れてしまってたらってことだ。
[>>43コリンを毎日笑顔にするのが、 自分の役目であり、今の生きがいであり、幸せ。 悲惨な場所をみせてしまうことになってしまって、 彼女の笑顔を自ら壊すようなことにならないか …それが、怖かった。
それでも、故郷に帰ろうとするのは 壊してしまった故郷への懺悔と 殺してしまった彼らをちゃんと弔うためと 臆病な自分を、振り切りたかったのと。 なにより。自分の雷も姿も認めてくれたこの少女と 二人であの実を食べたかったから。]
(51) kaomozi 2015/10/17(Sat) 21時頃
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それでも…それでも。 俺は、雷の樹がまだあるって信じたい。 コリンと、あの美味しい実を、食べたい。
[コリンの体を少し離し、 その目を、真っ直ぐ見詰めて]
俺から頼むのも、変な話なんだけど 改めて……一緒に、行ってくれるか?
[従者の真剣な「悩み」と主人への珍しい「おねがい」の行く末がどうなるかを見守るように、穴の上から、二人を覗く数匹のキツネたちには、 それまで、全く気がつかないまま。]*
(52) kaomozi 2015/10/17(Sat) 21時頃
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…なんで、コリンが謝る必要があるんだ。 悪いのは、、
[自分の心が弱いのが全部いけないのに… そう思うと、コリンを抱きしめる腕に力が篭る。 僅かに震える静かな声色、その想いの吐露に 自分を蔑もうとした言葉は喉の奥で消え。
今まで、誰にもこのことは話さなかった。 話せば、軽蔑されると思っていた。 また……あの怯えた目で見られてしまうと思っていた。
なのに、コリンの反応はそのどれでもなく。 ―――そして、俺が腕で彼女を抱きしめる以上に こんなにも俺を包み込み、安心させるんだ。]
(102) kaomozi 2015/10/18(Sun) 20時頃
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……コリン。
[甘えるように、抱きしめた身体に擦り寄る。
自分がしたことを誰かに知られたらどうしようと 今までは、そればかり考えていた。
自分がしたことは許されたことではないけれど。 >>55コリンの言葉が、優しく耳に馴染む。 彼女の涙が、胸に落ちた時 過去を全てひっくるめて その存在を、認めて貰えたように感じた。]
(103) kaomozi 2015/10/18(Sun) 20時頃
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ありがとう……俺には、きっと。 俺を、認めてくれる人が必要だったんだ
コリンのお陰で、勇気が出たよ。 実は、枯れてた時のために…こっそり買ってるものが。
[そう言って見せたのは、リンゴの種が入った小袋。 旅の途中、林檎畑に寄ったとき、 コリンの目を盗んで、栽培主の人に分けて貰っていた。
なにも無かったら、その種を撒いて 林檎が沢山実る土地になればいい、と思っていたが >>58コリンの言葉に頷いて、潤む瞳で微笑んだ。]
(104) kaomozi 2015/10/18(Sun) 20時頃
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でも…うん。 一緒に、雷の実が食べたいなあ。
あの場所があるのは、高い山のてっぺんだから… 樹に登って景色を眺めながら食べるのが最高なんだ。
[くっつく額が暖かい。 そのまま、目を閉じて、鼻頭をすりすりと ……しようとしたところで。]
(105) kaomozi 2015/10/18(Sun) 20時頃
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[急に態度が変わったから、何事かと思えば 穴の上には、此方を見るキツネ達。 赤くなって、体を離すコリンに、思わず笑った。]
ふ。は、ははは、っ! 当り前さ!俺もコリンと「世界一美味しいもの」を食べて。その時の美味しいって笑顔を見るのが今から楽しみなんだから。
[赤くなって離れるのが、愛しくて。 つい、その体を追うように腕を伸ばして抱きしめれば、 彼女は離れようともがくのだろうか? それでも、大切なんだと、決して離さないと。 それを伝えるように、腕の力は緩めずに。
そうして、小さな体を腕に抱いたまま、 その目が狙うはキツネ達。
今の自分なら大丈夫… 決して、君たちを怖がらせたりはしないから。 片腕を離して、ほとんど怯えがなくなった掌を、 再度キツネに伸ばせば、一匹が近寄ってきて―――]
(106) kaomozi 2015/10/18(Sun) 20時頃
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がぶっ!!!!!!!
(107) kaomozi 2015/10/18(Sun) 20時頃
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わ、ああぁーーーッ!!
[…噛まれた。 片手をぶんぶん降って、ふーふーと息を吹き付けて 背中を丸めて小さくなって 涙目で、腕の中のコリンを見る目はジト目。]
い、いたい………
[次はコリンもやってみろ、と目で促して 腕の力を弱めたけれど。
内心は、どうなるか楽しみでならなかった。 コリンなら成功するのかなあ、と、期待はそれなりに大きく 手を伸ばすときには、じっと、見守って]*
(108) kaomozi 2015/10/18(Sun) 20時頃
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―― ある日の稲妻 ――
[―――それは、いつの話だったか。 雷の渓谷に到着する前、立ち寄った村でのこと。 >>64実りの神様、の話をコリンから聞いた。
自然の雷より強い雷を起こせるのは凄いと。 自分たちも雷で実りの神様になれるのだと。 …なんて、コリンの提案にはいつも驚かされるばかり。]
それは楽しそうな提案だなあ
[と、すぐ乗り気になれたのも、 それまでの旅で、雷への恐怖心がかなり払拭できたからだろう。]
(129) kaomozi 2015/10/18(Sun) 23時頃
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[その後、旅の隙間を縫って。 >>-281誰かに当たらない位置を慎重に選んで、 雷を落としては、高らかに叫び、 雷雲漂う空を駆けまわった。
怖いばかりだった雷が 彼女のお陰で、楽しいものにも綺麗なものにもなって。
>>99知り合いの獣が近くにいるかも、とか そんなことには気がいかず ただ、こんな時がずっと続けばいいと…… 今ばかりは、そう思ったのだった。]*
(130) kaomozi 2015/10/18(Sun) 23時頃
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―― 雷の谷と山を眼前に ――
[そして………今。
街を後にし森を抜ければ、見事な渓谷が開けていた。 連なる山に、深い谷。谷底を流れる川の音。 ただ、普通の渓谷と異なるのは]
―――ゴロゴロゴロッ!!
[鳴りやまない、雷。 辺りには少しの雷ではびくともしない、 雷に強い樹が多く生えていて。
ごろごろ、ぴしゃり。
その木々が、まるで避雷針のように、 数多の雷を受け止めていた。]
(131) kaomozi 2015/10/18(Sun) 23時半頃
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[自分から離れないようにと、コリンの手を握る。 自分の能力が分けられる範囲にさえいれば、 雷が当たっても、びっくりするぐらいで済むから…と。]
…これが、秘境と言われる理由だな。 普通の人や動物は、こんなところ通れないんだ。
[>>117最近、撫でると林檎みたいに顔を赤くするのは、どうしたのだろう。 一回、病気かと気になって、おでことおでこをくっつけたら、違うって怒られてしまって。 でもそれ以降もよく、熱に浮かされたようにぽおっとすることが増えたから。 そのたびに、なんだろう、と首を傾げるのだった。]
(132) kaomozi 2015/10/18(Sun) 23時半頃
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ここさえ抜ければ、もうすぐなんだけど 傾斜も急だから、どうするか悩んでるんだよなあ…
[まあ。そんなことは気にせず。 (自分がコリンを撫でてやりたい気持ちが一番強いので) しゃがんで、コリンと目線を合わせれば そのまま手を伸ばし、頭を撫で撫で。
勿論、山を歩いていく道も考えている。 秘境を知る動物しか知らない、雷の全く落ちない道。 そこを歩いて、ゆっくり、雷に光る木々や、 ずっとごろごろと鳴るばかりの空を眺めようかと。]
(133) kaomozi 2015/10/18(Sun) 23時半頃
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[でも…この山を全部歩くとなると、 それなりに距離があるから。 頭を撫でる手は、そのまま、慈しむように頬を擽り]
久しぶりに、飛んでいくっていうのも考えているけど コリンは、どうしたい?
[と、言って、微笑んだ。 コリンの首筋の痣の具合も、心の隅で気にしながら。]*
(134) kaomozi 2015/10/18(Sun) 23時半頃
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[>>106見られるのが恥ずかしいなんて ……今更、だと思っていた。 お互いに「大好き」なら、構わないじゃないかと 物事の本質がまだ理解できない獣は、 そんな疑問に頭を悩ませ、首を捻る。
(大好きだから、触れられるうちに触れておきたいのは おかしいのかねえ…?)
旅が進むにつれて、不意にコリンを撫でたり 抱きしめたりする頻度が多くなっていった理由は、 自分の心の中では、はっきりとしていて。]
(181) kaomozi 2015/10/19(Mon) 21時頃
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[コリンに触れて思うこと。それは、 このぬくもりも、いつか消えてしまうということ。 この笑顔も、声も、近いうちに、 見られなくなってしまうということ。
今まで食べた少女のことは、 全部昨日の事のように覚えている。
船が好きだと言った少女のことも 最後まで雷が怖いままだった少女のことも
少女達の顔から、声まで 全部覚えているけれど 覚えている、だけで・・・
新しい表情が見られることは、もうないのだ。]
(182) kaomozi 2015/10/19(Mon) 21時頃
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[いつも、そうなのだけど。 今回はいつにも増して、その時、がくるのが怖い。 いつにも増して…の理由はわからないが。 コリンの痣の浸食を見る度、胸が苦しくなる。
>>3:-29あの時、すれ違いざまに聞こえた言葉は、 風を通して耳に伝わっていた。 言い返す時間はなかったけど、それでよかった。 言えたとしても、獣らしくない考えだって そう思って、言わない儘だっただろうから
―――船の仕事もできないぐらい落ち込む?? 当たり前じゃないか。 せめて、もう少しだけでも… 俺の命を少しでもわけてやれればって いまでも、そう思うぐらいなのに―――
]
(183) kaomozi 2015/10/19(Mon) 21時頃
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[>>155やっぱり、少し照れるように逸らされる視線。 オトシゴロ、というやつなのだろうか。 それを少し寂しく思いつつも、撫でるのはやめず]
もーつかれたー!って言っても、 途中に休める場所なんてないからな
[なんて茶化して。]
よし、じゃあ指切りだ。 ゆーびきーりげーんまーん。 嘘ついたらー……どうしよう。
そうだ。……お弁当のおにぎり、俺が全部たーべるー。
[小さい小指に絡めて、そう約束すれば、 臆病な自分の、喰う者らしくない不安を隠そうと 悪戯っぽく、微笑んだ。]
(184) kaomozi 2015/10/19(Mon) 21時頃
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[いくらコリンが走り回るのが好きでも >>184これからの道、休む場所もないわけで。 >>156頷くコリンに、自分も頷き。
鞄を首にかけるようにしてから、 獣になろうと両手を地面につけて四足のポーズ。]
それじゃあ、空から行こう。 でも、その前に……ちょっとだけ、いいか?
[少し考えがあって。
にっと笑った次の瞬間。 木々に落ちる雷鳴に負けないぐらい 明るい青い光が辺りを包み、大きな麒麟に姿を変えた。
変身したあと、コリンにゆっくり近寄ると いつものように風で背中に乗せる前に 心配するような視線を向けて、鼻先を喉元に擦り付ける。]
(185) kaomozi 2015/10/19(Mon) 21時頃
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『コリンは―――何が欲しい? 俺は、最後にはコリンを全部、貰えるけれど
その前に、笑顔とか、声とか。欲しいし。 あげられるものは全部あげたい。 何より……俺に向けてくれる全てが好きだからさ。』
[前のように、声を、と。べろりと喉を舐めて。 コリンを見る金の麒麟は、ぐるぐると喉を鳴らす。
それが、なんでなのかはわからないけれど 最近、口数が減ったのが気になって、 それに…なんだか、無理をしているようにもみえて。]
(186) kaomozi 2015/10/19(Mon) 21時頃
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『だから、目を逸らさないで。 俺を見てくれると…嬉しい。
それとも……何かあった?』
[心配そうに、ぐるると喉を鳴らす獣は それが、恋や、もしかして寿命によるものかもしれないなんて……まだ、気づくこともなく。]*
(187) kaomozi 2015/10/19(Mon) 21時半頃
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[くすぐったいって言われちゃやめられなくて。 楽しくなって、犬のように喉を舐めてみたりしたけど。
やがて、零れ出た涙は 舌で掬っても、掬っても、止まらない。
笑うコリンとは対照的に くぅ…と、喉は不安げに音を鳴らして]
『………コリン』
[何か言おうと口を開いたとき >>199コリンがこっちを見て、どきりとする。]
(225) kaomozi 2015/10/20(Tue) 01時頃
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[久しぶりに、合う瞳。 「こども扱いしないで>>193」なんて言っても、 この大きな、吸い込まれそうな瞳は、 コリンがこどものときからずっと変わっていない。
純粋な瞳に見詰められる度に、 毎回、心が洗われる気持ちになって
でも、そんな想いの中で 目も顔もまるくて、赤毛で、林檎みたいで …食べたら美味しそうだな、なんて。
ちょっとだけ、らしくもない考えが過ぎるから、 最初のうちは…目を逸らしていたのはこっちの方だったのを 今なんとなく思い出して、懐かしさに、笑む息が漏れた。]
(226) kaomozi 2015/10/20(Tue) 01時頃
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『はは……俺とおんなじだな。 俺も、コリンと一緒にいられれば、いいなあって』
[獣の姿で、よかった。 たぶん、人間の姿だったら 泣きそうな笑い顔を向けてしまっていた。
コリンも、自分と同じように、共に過ごす中で 相手の笑顔がいっぱい見たいと思っているのなら… 泣き顔は、そう見せるものではない。から。]
(227) kaomozi 2015/10/20(Tue) 01時頃
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[抱き付かれた首元の黄金の毛は コリンを背中に乗せた時 野宿で寒がるコリンを温めた時 麒麟のユージンを撫でたいって言われて、 どんなふうに撫でまわされるかと、恐る恐る変身した時。
どんな時でも、ふわりと柔らかく暖かく コリンに寄り添い、包み込む。
そして、自分の気持ちを全身で伝えるべく 此方も首全体を寄せるようにして
泣きそうになるのを堪えて 獣の言葉で、囁くのだ。]
(228) kaomozi 2015/10/20(Tue) 01時頃
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『当たり前、 だろう …? 俺は最後まで
>>2:493「ずっとそばに居よう」と 「俺の全てを与えよう」と
そう、誓ったのだから』
(229) kaomozi 2015/10/20(Tue) 01時頃
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[せいいっぱいの、獣からの「大好き」が込められたことば。あのときを思い出すと、やっぱり、ちょっと、泣きそうになるけれど。
ここまで一緒に来れて良かった、 コリンを、絶対あの山のてっぺんに連れて行くんだ、と そんな決意が、瞳に宿って。
盟約の時を思い出してか、 角が一度。柔らかく、青い光を放った。]
(230) kaomozi 2015/10/20(Tue) 01時頃
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[そのままだと、また泣きそうだったから そんな顔を見られる前に、 風を作って、背中にコリンを乗せ 勢いよく地面を蹴って、出発しよう。]
『……少し時間がかかるから、食べても構わないし 俺の分も、全然食べていいけれど。 干し林檎だけは、残しといてくれよな?』
[食べていいといいつつも、 果物への食い意地は相変わらず。
木々と、雷雲の間を駆けるようにして 金の獣は雲の道を、虹を残して、奔る。]*
(231) kaomozi 2015/10/20(Tue) 01時頃
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―― 雷の向こうのてっぺんへ ――
[上空から、下方に向かって落ちる雷。 その合間を縫うように、 駆ける、駆ける。
少し前の自分なら、途中で行くのが怖くなって コリンを乗せていても構わず、 Uターンしてしまっていただろう。
………でも、今は。 背中に彼女を乗せていることが、 こんなにも、心強く、前進を後押しする。]
(232) kaomozi 2015/10/20(Tue) 01時半頃
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『どうだー?空からみた景色も、凄いだろ?
ほら、あそこ! 歩いていくなら、あのルートを行ってたんだ』
[満遍なく雷が落ちているようでいて、全く焦げ目のない道が一本。複雑に曲がって伸びているのが、上から見える。 そして、よく見ればこの高い空中からでも その道を歩く動物がぽつぽつと見えたかもしれない。
動物たちだけが知る、絶対雷が落ちない安全地帯の獣道。
獣道はやがて、高くそびえるあの山に通じる。 だから…その道を通る動物がいるということは、望みも大きくなるのだが。
逸る気持ちを抑えて、空を駆ければ やがて、雷が落ちる空間を抜け 頂上が雲に覆われた、高い、高い山の前へと、出ただろう。]
(233) kaomozi 2015/10/20(Tue) 01時半頃
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『……………』
[さっきまでの雷はどこへやら すっかり晴れ間の差した空中で、脚を止める。 自分も、この山に来たのは1000年ぶり。 久しぶりに見た景色に、言葉を失って上を見上げれば 山にかかる雲の隙間からは 太陽の光が何本もの帯となって差し込む。
一番上がどうなっているのかは …ここからでは、わからない。
ここまで抑えてきた不安が心を過ぎり つい、後ろのコリンを振り返って。]
(236) kaomozi 2015/10/20(Tue) 01時半頃
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『………怖い。けど…行こう。 俺もコリンと一緒に、そこに行きたいんだ』
[最初に、怖いと言ってしまうあたりは相変わらず。 でも、今の自分は、前までの自分とは違う。
その決意を語って、コリンと目が合ったなら 「一緒に行こう」という代わりに… 一度、ゆっくりと、大きく頷いた。]**
(237) kaomozi 2015/10/20(Tue) 01時半頃
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―― 秋:イナヅマの伝承 ――
[…それはまだ、コリンのお喋りが止まらなかった頃
口を開けば、ころころと、鈴の鳴るように
新しく知ったこと。 旅での思い出。 興味を惹いた風景や動物。 疑問に思ったこと。 思いついた悪戯……… 嬉しかった気持ち、 不思議に思う気持ち、 楽しいことに興奮する気持ち。 それをありのまま、思いつくままに、伝えてくれた頃]
(255) kaomozi 2015/10/20(Tue) 19時半頃
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危ないぞー…ま、いいか。
[>>141スキップで自分の周りを跳ねながら 後ろ歩きで、こっちを向いて笑うコリン。
…注意はそのぐらいに留めて、微笑む。 辺りは一面、稲穂がさざめいていて 転んでも危険なものは見当たらなかったし。 話す動作も、表情も。 新しく知ったことを俺に話すコリンは楽しそうで… 大好きなコリンのなかでも、 本当に大好きな姿の一つだったから。]
うーん。雨が降ったとか? 植物を育てるには、それしかないよなあ…?
[>>142そう答えてみたけれど、 少し違う!と言われてしまって。 結局、わからなくて首を振って両手を軽く上げた。]
(256) kaomozi 2015/10/20(Tue) 20時頃
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[作物を急成長させるような神様 …もとい、獣が来たとか>>2:436
コリンの言葉を待つ間に浮かんだそんな考えが 一瞬で吹き飛んでしまうぐらいには "答え"は、自分に大きな衝撃を与えた。]
かみ、なり………
[>>143思いもよらぬ答えに、呆然として。 コリンに合わせるように立ち止まった。
>>144いつも以上に、嬉しそうに語るコリン。 何が一番嬉しいのか…それが聞けるのが、楽しみだった。
でも、まさか、それが自分のことだなんて。 雷を神と崇める人々が、いるだなんて。]
(257) kaomozi 2015/10/20(Tue) 20時頃
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イナヅマ、か… 雷にも、そんな力が…
[コリンの話を聞いて、自らの角を撫でる獣の口元は、 少し笑うような形をとっていた。
そんな伝承が残っているなら、 一度や二度のことではなかったのかもしれない。 雷には、もしかしたら、ほんとうに…]
かみさまになりたいわけじゃないが 俺の力が皆を笑顔にできるなら。 喜んでくれる人が居るなら、さ。
[あれだけ、雷の力を使うのが怖かったのに。 ほんとうに、このコリンという少女は―――]
(258) kaomozi 2015/10/20(Tue) 20時頃
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[天を仰ぎ見て、空に片手を伸ばす。 暫く、何かを呼ぶようにそうしていれば
辺りから雨雲が集まってきて。]
ゴロゴロ――ピシャッ―――ッ!!
[その腕めがけて、雷が振ってきた。 もしコリンに当たっても、自分の加護があるからなんの影響もなかっただろうけど。
驚かせたようなら、 もう雷を控えるのはやめだ、と笑って謝り。]
(259) kaomozi 2015/10/20(Tue) 20時頃
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俺も皆を笑顔にしたい。 そう思えば、この力も悪くないな
一緒に、その…俺が鳴神になるのを、手伝ってほしい。
[もう、雷を使うことを恐れるばかりの自分はやめだ、 電気の花火や、イナヅマと呼ばれるような落とし方を 積極的にしていって。 人々を、幸せにするんだ、という 決意と、コリンへの感謝を込めて―――
コリンの片手を手に取って 跪くようにすると、いつかのように口づけた。]
(260) kaomozi 2015/10/20(Tue) 20時頃
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[>>147それからは、 休耕地を見つけては二人で顔を見合わせ、 悪だくみをするようにくすくすと笑って。 コリンを乗せて空中を駆けまわり、稲光を落とした。
雷を落としそうな嵐には進んで突っ込んで 家や樹に落ちそうな雷を、麒麟の力で逸らし 街への被害を最小限に食い止めた。 (追加で"イナヅマ"を落としていたから 結果的に、雷の量は嵐の分より多くなった…というのは内緒だ)
雷を見てはしゃぐ子供や、伝承を思い出し笑顔になる大人。 怖がりつつも、大人から伝承を聞いて、 不思議そうに空を見上げる少年など。 人々の反応を見て楽しめるようになったのも 全部………コリンのお陰だ。]*
(261) kaomozi 2015/10/20(Tue) 20時頃
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[雷が当たりそうになれば、ひらりと躱す。 自分の雷を当てて相殺してみせたりもして >>266前を向いたまま、得意げに笑って言ってみせた。]
『こんなところを飛ぶには 雷の力と飛べる力が両方必要だからなあ…!』 [やっぱり…コリンの声は、少し歯切れがわるい。 こんなに楽しそうなのに、 何かが喉につかえているようにも思える。 ただの風邪なら、いいけれど………
無理をするような声は自分の心に焦りを生んで 一刻も早く、と、駆ける速度を上げただろう。]
(285) kaomozi 2015/10/20(Tue) 22時頃
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[>>267この光景に言葉が出ないのは 背中のコリンも同じだった様子。 久しぶりに見る自分がこうなのだから、 初めて見るなら尚更だろう。
>>268握られたお守り。 コリンには、いつも励ましてもらってばかりだ。 それなら…その励ましに自分は、全てを持って応えよう。 こんなところで引き返しはしない。 上まで…行くんだ。]
『「二人で」…そうだな…!
泣き顔は見せたくないけど コリンが慰めてくれるなら、悪くないかなあ』
[笑顔には、獣の顔で微笑んで。冗談めかして頷く。 それでも…最後にはこう言って、空を蹴っただろう。]
(286) kaomozi 2015/10/20(Tue) 22時頃
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『でも…それよりは。 一緒に笑える方を信じるよ』*
(287) kaomozi 2015/10/20(Tue) 22時頃
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―― 山頂 ――
[真っ白でひんやり冷たい空気の中を ひたすら上へと、駆ける。駆ける。
思い出すのは、ここまでの旅の事ばかり。 コリンに励まされて、ここに来る勇気をもらった それは全て、一言一句、 頭の中に浮かんでは消え 消えては浮かぶ。]
(288) kaomozi 2015/10/20(Tue) 22時頃
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[ ――大丈夫だよ、ユージン>>268 ]
[ ―――実りに欠かせない、素敵な…>>145 ]
[ ――――美味しい雷の実。絶対、食べようね>>58 ]
(289) kaomozi 2015/10/20(Tue) 22時頃
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―――
―――――
――――――――ッ!!
[上から差す光が段々と強まり、近くなって やがて。ぼふっ!と、厚い雲の層を抜け 一人と一匹はてっぺんに辿り着いた。
一気に駆け上がったからか、 キィ――ン、とした耳鳴りが残る。 耳はすぐ慣れて治ったけれど すぐにはその景色を見る勇気は出なくて 太陽の暖かい光を感じつつも、目は固く閉じたまま。]
(290) kaomozi 2015/10/20(Tue) 22時頃
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[そのまま、山頂に降り立つ。 不毛の地だったらどうしようと思っていたけど 地面に降ろした脚にあたったのは
予想以上に柔らかな 草の感触で。]
(291) kaomozi 2015/10/20(Tue) 22時頃
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・・・・・・?
[不思議に思い、目を開ければ
そこは………
…そこは ……………]
(292) kaomozi 2015/10/20(Tue) 22時頃
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[その景色を見て………最初に思い出したのは、 コリンの嬉しそうな笑顔。
「―――嵐は破壊の神様じゃないの!>>145」
その言葉の意味を………身を持って、理解して。 昔、この地を破壊してしまったときの風景と 似ても似つかぬ光景に
>>286やっぱり。自分は弱虫なのだろうか。 泣き顔は見せたくないと思っていたはずなのに ここまで堪えていた涙が、一筋こぼれた。]
(293) kaomozi 2015/10/20(Tue) 22時頃
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『壊しただけじゃ…なかったんだな………』
[大地には草原が広がり 色とりどりの花が咲き誇る。 野イチゴのような木の実を啄む小鳥や のんびりと寝転がる動物もいたり。 雲の下、遠く彼方に見える木や街はどれもが小さく 澄み切った空気は、気持ちよく肺を満たして
そして……1000年前に中央に根差していた 林檎に似た形の、まあるい金色の実を沢山つけた大樹は 昔昔みたときよりも、一回りも二回りも大きくなっていて。
「 お か え り 」
と言ってくれているような。 そんな、気がした。]
(296) kaomozi 2015/10/20(Tue) 22時半頃
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[吹き抜ける風が、 林檎を更に甘くしたような良い香りと 周囲の花の香りを一緒に運ぶ中。
人の姿に戻れば流れた涙もそのままに 屈んで、コリンをぎゅうと抱きしめて。 精一杯の笑顔で、感謝と、愛情を伝えよう。]
………ありがとう。ありがとう、コリン…!! 一緒に来てくれて。来ようって言ってくれて。
ここが俺の故郷……いい、ところだろう…? 雷の実も無事だし…二人で笑って、食べられる。 大好きなコリンとここに来れて、本当に良かった…!!
[最初に、実を食べさせたいと。景色をみせたいと。 そう言ったのは自分だけれど。 ここにこれたのは……殆ど、コリンのお陰だから。]*
(297) kaomozi 2015/10/20(Tue) 22時半頃
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[>>320急かすように呼ばれる名前。 >>321こんなことを言われて涙を止めたくても、 ぽろりぽろりと水は頬を伝って。]
慰めてくれるかな?…なんて。
[悲しいわけではないのはわかって貰えるだろう。 >>322涙を残したまま。やっと心が落ち着いてきたのを伝えるように、少しの軽口を言って。 とびきりの笑顔に笑顔を返そうと…した。
いや、実際、笑顔は返したのだけど せき込むコリンに、慌てて 大丈夫かと伸ばした手は、一瞬空中で止まって そして…少しのそ逡巡の後 そのまま笑って、コリンを抱きしめる。>>323]
(356) kaomozi 2015/10/21(Wed) 01時半頃
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1000年でこんな変わるなんて… ほんとうに…ここを見せられてよかった。
[もう、咳が何を示しているかは薄々気づいていた。 だから。ちょっとだけ、自分の気持ちに蓋をしよう。
折角素敵な場所に連れてきてあげられたんだ。 自分の心配や不安がコリンに伝わって 彼女の笑顔が陰るのだけは、嫌だった。
ただ、その不安がコリンを抱く震える腕で 気づかれてしまってないと、いいけれど…。]
(357) kaomozi 2015/10/21(Wed) 01時半頃
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[抱きしめてくる腕は、細くて、短いけど 自分にとっては他の何よりも大きくて、暖かい存在。
瞼への口づけには少し驚いたように目を瞬いて 胸も顔も、熱くなるのを感じつつも 嬉しそうに、幸せそうに笑った。]
コリン………?
[その、小さな背中を撫でるけど 言葉の続きはいくら待っても聞こえない。
>>322この空気の中での、咳。 >>-481少しずつ、音が詰まるように、 その色を失っていく、声。]
(368) kaomozi 2015/10/21(Wed) 02時頃
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……そうだな。 ここまで、疲れたもんなあ…
[ぽん、ぽん、とあやすように頭を撫でて。 その、優しい声色の言葉は、コリンに向けたはずなのに どうしようもなく……自分の胸に刺さる。
ここまで、何年旅をしただろう。 この旅は、真っ直ぐ南下するだけではなかった。 途中でたくさん寄り道をして 見忘れたものがあれば、来た道を戻った。 街の人に、面白そうな場所を聞けば、 行き先とは逆方向でも迷うことなくそこへ向かった。 一番の楽しみを、最後に取っておくように。 自分たちが通った道程を、味わい、楽しみ尽くすように。
横に置いてあるトランクの中身は 思い出がぎゅうぎゅうに入っていて
その重さが 旅の長さを物語っていたんだ。]
(369) kaomozi 2015/10/21(Wed) 02時頃
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[普通に抱き上げるのもいいけれど。 空から落ちてくるコリンを受け止めるのは いつもこの姿勢だったから。
こどもあつかい、ってまた怒られるかな。 でも、この抱え方が一番落ち着くし コリンの顔も、近くに見られるから。]
あの樹の上で少し休もうか。 …さ。首に腕を。
[首に腕を回すように促すと、 背中と膝下に腕を入れて、その身体を持ち上げる。 ここまでに感じた違和感は きっと、気のせいなんかじゃない… 持ち上げた時に少し見えた痣の色は、もう―――]
(370) kaomozi 2015/10/21(Wed) 02時頃
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[雷の大樹まで、一歩、一歩。 コリンに負担がかからないように、ゆっくり進む。 足元に花を見つければ 踏みつぶさないよう、きをつけて。
そうして、雷の大樹まで距離を詰めれば 風でふわりと舞い上がると。
コリンを抱えたまま、山からの眺めが一望できる 高く太い木の枝に腰かけた。]
(379) kaomozi 2015/10/21(Wed) 02時半頃
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リンゴの種?でも―――
[雷の樹は無事だったし、植える意味はないのでは… そう言おうとしたけど >>354コリンの言葉が、それを妨げる。
大きな樹と、小さな樹。食べて、なんて。 いつか、>>226コリンを赤くて丸い林檎に似ていると 思ってしまったことを、不意に思い出して。 言おうか迷ったけれど。]
コリン……俺は、な
[今言わないと―――言い時を逃してしまいそうで。 静かな風が葉っぱの隙間を通り抜け それが合図のように、ゆっくりと口を開いた。]
(381) kaomozi 2015/10/21(Wed) 02時半頃
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コリンのこと、ちょっと…林檎みたいって思ってたんだ 赤くて、丸くて………美味しそうで。
[ああ。だめだ。堪えようと思ってたのに、俺はまた。]
でも、さあ。 そんなこと考えてた俺がバカだった。
[ぽた、ぽた。コリンの胸元に染みができる。 >>355唄うコリンの声を、もっと強請るように その喉元に、口づけて。 そうして、泣きながら…笑ったんだ。]
この笑顔も。声も。 大分掠れちゃいるけど、 コリンが歌うこの歌だって、大好きだし。
それに…頭の先から、足の先まで。 林檎なんかより、他のどんなものより なによりも―――
(385) kaomozi 2015/10/21(Wed) 02時半頃
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[その、「美味しそう」には 食べたいなんて意味より、もっと色んな意味が篭ってる。
きっと……獣が、少女に送る、この言葉は 最上級の、褒め言葉なんだろう。 まさか……いきものを食べるのを避けている自分が、こんなことを言うなんて、思ってもみなかったけれど。
太陽の光をいっぱい浴びた、 麒麟の毛並みのような金色の果実をひとつ 風で飛ばして手に取れば
それを、両手で半分に割って。 コリンの口元に、持っていく。]
(386) kaomozi 2015/10/21(Wed) 02時半頃
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林檎は、絶対植えよう。 ちゃんと、世話をしに来て…実がなったら、食べるよ。
でも、今は…雷の実を。一緒に、笑顔で…
[ぱちぱち、はじける雷の実。 林檎より甘くて、それでいて、 レモンみたいな酸っぱさもあって。
コリンと、その雷の実を食べる時は 絶対、一番の笑顔でって、きめていたのに
自分は、ちゃんと笑えているだろうか? コリンの前には、まだちょっと泣きそうな、笑い顔]**
(387) kaomozi 2015/10/21(Wed) 02時半頃
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ユージンは、俺もコリン大好きだよーーー!(もふもふぎゅっぎゅ**
kaomozi 2015/10/21(Wed) 02時半頃
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[………最後の最後に泣かせてしまった>>401。 自分が泣いてしまったからだろうか。
思わず、辛そうに顔を顰めてしまったけど 返ってきたのは>>406明るい言葉。
励まそうと、無理をさせてしまっているのかと 泣いてしまったのを、謝ろうとして コリンの、泣きはらして真っ赤な顔を見て…]
………コリン…。
[その表情を、息を飲んで見つめた。 >>406泣いていてもその笑顔に嘘はないとよくわかる。
何故わかったかって? だって、自分はここまでコリンの笑顔を たくさん。たくさん。見てきたのだから。
このぐらいわからないと、コリンの従者失格ってものだろう。]
(432) kaomozi 2015/10/21(Wed) 22時頃
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ふ、ふっ……!
[コリンにつられて、笑いだす。 悲しませているかも、とか… どうやら自分は、大変な勘違いをしていたらしい。 自分が、コリンを最高の笑顔にしたいという願いが こんなかたちで、叶ってしまったなんて。]
そう、今更だ。…見る目が無くて、ごめんな。
ああ、でも。もっと早くに気づいてしまっていたら ここに来る前に喰ってしまっていたかも。
[獣が、少女が死ぬ前にその身体を食すことなどまずないのに。コリンの喉をまた軽く吸うと、笑う。
ああ、そうだった。 この場所で悲しそうにするのも、謝るのも、だめだ。 ここではどうするかって 最初から決めていたじゃないか―――と。]
(438) kaomozi 2015/10/21(Wed) 22時頃
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俺みたいか………?
[>>408雷の実を俺みたいというコリンの瞳は 今まで一緒に過ごしてきた中で、一番輝いて見えた。
こんなに綺麗な金に光る実が俺みたいだなんて 自分には到底、思うことができなかったけども。 "今後"を考えれば、 この樹が自分のようだと言って貰えるのは嬉しくて。 自分の分の雷の実を、眩しそうに見つめれば >>409コリンと同時に、齧りつく。]
………!
[口の中に広がる、弾ける感触。 口が切れるほど強くはなく、その発砲する泡泡は あんまくてすっぱい、実そのものの味と合わさって…。
>>409コリンの笑顔が見れたなら 同じく、満面の笑顔を返して、その頭を撫でる。]
(439) kaomozi 2015/10/21(Wed) 22時頃
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ここまで来れて、この景色を見れて。 コリンと一緒に、こいつが食べれてよかったよ。
コリンに「大好物」をプレゼントできたしな。
[>>3:159やっと…珍しくて、美味しい、大好物を食べさせることができた。 それは、この旅の、一番の目的で。 ここまでの旅を思い出せば、また涙が出そうになって >>411コリンに怒られ、苦笑する。
でも。今、また目頭が熱くても さっきまでの悲しさは、嘘のように晴れていて]
大丈夫。悲しいんじゃないさ…。 やっと、約束が果たせて嬉しいんだ。
(440) kaomozi 2015/10/21(Wed) 22時頃
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[これから、雷の実を食べる度に 今日のことを思い出すのだろうか。 雷を使う度に、コリンのことを思い出すのだろうか。
コリンがいなくなるのは悲しいと思っていたけど 少女を食べるとは、こういうことなのだろう。 獣の体の中で、生き続けるといわれているのは、きっと…]
[>>410撫でる掌に目を細め、コリンの言葉を聞けば 自分の人差し指を、彼女の口元へそっと伸ばして。]
コリンのやりたいこと、 なんでもさせてあげるって誓ったからなあ。
[もしコリンが指先を食めば おいしい?と、首を傾け、微笑んだ。]*
(441) kaomozi 2015/10/21(Wed) 22時頃
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―― 最後の飛行 ――
[コリンの願いは全て叶えたかったし その願いは、自分の願いでもあった。 >>420一つ一つの願い事に頷いて 伝え終わったコリンの喉を、大きな掌で撫でてあげて。]
『……よし、いくぞーっ!!』
[ たったったったっ―――
軽快に地を蹴り助走をつけて 金の獣は少女を乗せて、大空に舞い上がる。 ぶわり、と草が舞って。吹き抜ける風も、揺れる花も 自分たちを見守ってくれるようだった。
ここに、誰かを連れてきたことなんてなかったから こんなに高い場所を、人を乗せて飛んだのは初めてだった。 そのはじめてが、大好きなコリンだっていうんだ。 ついつい、コリンを乗せたまま空中で一回転のサービスをして、ぐるぐると笑った。]
(445) kaomozi 2015/10/21(Wed) 22時半頃
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『……なっ!?コリン、もう箱は開けないって言って』
[戻ってくるから置いていこうと言ったのに どうしてもと言われて、背中に乗せていたトランク。
その蓋が空いてぱらぱらと 走る軌跡の虹に混じって、>>422思い出の品々が零れ落ちていく。]
(446) kaomozi 2015/10/21(Wed) 22時半頃
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[慌てて拾いに行こうとしたけど。 コリンが>>428背中を叩くから。 笑って、首を振るものだから。
虹を纏って落ちて行く箱の中身。 それが…コリンが、 今までの思い出で虹を作っているようにも見えて。]
『ああ………忘れないさ』
[トランクをひっくり返して。 自分が買ってかけてあげたネックレスと、一緒に作った髪飾りでおめかしするコリンなんて見たら。
新しい物を手に入れる度 いっぱいのトランクのどこに詰めようか こう詰めたら綺麗なんじゃないかって 二人で、楽しみ、相談をした記憶が蘇ってしまって。
飛ぶ方に集中しようと前を向いた勢いで 空中を水滴が1、2粒。はらりと、散った。]*
(449) kaomozi 2015/10/21(Wed) 22時半頃
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―― 雷の大樹の前 ――
[飛行が終わり… 人型に戻った自分に渡されたのは、一枚の紙。
もう少し喋るのも辛いのだろうか。 声が聴けなくなったのは…胸が、痛くなったけど。 コリンの元気に跳ねるような文字を久しぶりに見られて。 胸の痛さは、懐かしさで緩和されるよう。
その文字を目で追い終わると、 悪戯をするときのように笑うコリンの前で 鞄の中から林檎の種が入った袋を取り出して 屈み、目の前で振ると、にいっと笑った。]
(456) kaomozi 2015/10/21(Wed) 23時頃
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ここなら、俺以外に掘り返すやつなんていないだろうし …………コリンらしい。名案じゃないか。
[箱は、すっかり中身のなくなったトランクが一番か。 と、風で穴を掘りながら考える。
自分は、林檎がなるまで待っていられるだろうか。 たった数年すら待てないなんて、獣らしくもないが…
しかし、コリンとの約束は絶対なのだから この後、なにがあろうとも その約束を必ず果たそうとするだろう。
なにがあろうとも。ぜったいに。]
(457) kaomozi 2015/10/21(Wed) 23時頃
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|
コリンは何を入れるんだ? ……って、それを聞いちゃいけないか。
[もし自分に見られないよう目隠しをしたいというなら 風呂敷か、口の縛れる袋を用意して。
さて、自分は何を入れようか。と。 ううん、と考え始めた。]*
(458) kaomozi 2015/10/21(Wed) 23時頃
|
…… 美味しかったですよ、ミィ。
[ 残された囁きは、交わした約束のとおり
寸分違わず叶えられる。
それが摂理、それが約束。
それが……
( 噫、なんて 真綿のような甘い呪い。 )
此の存在を”呪い”と言った幼子は
あの小さな手を喪ったとき、何と喩えるのだろう。]
|
[>>483林檎と、トランクを埋めて、 雷をぱちり、ぱちりと降らせる。]
大きくなって、雷の樹を抜かしちゃったりしてな?
[そうなったらなったで、自分は、樹を嬉しそうに見上げるのだろう。まるで、小さかった少女が、立派に成長してくれたかのように……… 絶対にかなわないと思っていた願いが、叶ったかのように。
自分がコリンに向けて埋めたものは、 最後までコリンに秘密にするつもりだ。 それは、林檎の種が入っていた小さな袋の中に 開ける時まで持ちますようにと、願いを込めて―――]*
(504) kaomozi 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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うん………お昼寝、しようか。 あの樹の下なら、寝心地もいいだろう。
[伸ばされた腕を、首に導いて。 コリンを抱き上げて、雷の樹の根元に向かう。]
あそこは風も気持ちよくてなあ 俺も昔よく、眠ったもんだ。
[自分の思い出話を聞かせながら コリンの体を温めるように 自分の体温を伝えるべく、抱く指先に力が篭った。]
(507) kaomozi 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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|
[いきものは…特に子供は眠くなると 体温が上がるものなのに
腕に収まる、ちいさなコリンの体は すこしずつ、その温度を失っていくようで。
泣くまいと引き結んだ唇の端っこをあげて なんとか微笑みをつくる。 わかってはいても、やっぱり……… いつもこの瞬間は、辛いんだ。]
(509) kaomozi 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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|
[樹の根元に座って、コリンを優しくだきしめる。 コリンの意識は朦朧としている様子で。
それを見て、目に涙が浮かんだけど 震える唇は、僅かに、微笑みを保ったまま
彼女の最期を見届けようと 目は逸らさずに]
(517) kaomozi 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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|
―――コリン…?
[>>508どれだけそうしていたか。 コリンの口が、自分の名前を呼んだ。
>>513紡ぐ言葉が、耳に焼き付いて それにすぐ言い返そうと、口を開いた]
コリン……俺の方こそ
[ああ。泣きそうだ。
でも。ちがう。 そうじゃないだろう。 「ありがとう」なんて、ちがう。
俺が最後にコリンに見せる顔は――― 最後にコリンに聞かせる言葉は―――]
(519) kaomozi 2015/10/21(Wed) 23時半頃
|
|
[大きく息を吐いて、吸うと]
いや………
[笑顔で………こう、言った。]
(520) kaomozi 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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|
[周囲の空気が、風と、雷で ぱちぱち、ひゅうひゅう、振動して
どうしたって、コリンの口からは何も聞こえないのに >>528口を動かして笑うコリンの口からは、確かに]
俺も、だいすきだよ これからも、ずっと一緒だ。
[コリンの意識があるうちに、 その言葉は、伝えることができただろうか?
思うことは、同じ。 コリンが最期に見る自分も、とびきりの笑顔がいいから。 にっこりと、笑って、コリンの頭の後ろに手を差し入れると 笑顔のまま、顔を近づけていく。
コリンのほっぺたや手にはしたことはあったけれど …唇にするのは、これが初めてだった。]*
(536) kaomozi 2015/10/22(Thu) 00時頃
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|
[コリンはやっぱり、林檎のような味がした。 最初は、涙を流しながら食べていたのだけれど
長い時間をかけて食べ終わったときには その涙も、なんとかおさまって。]
―――ごちそうさま。 コリン。林檎が成る頃に、また………な。
[少女を喰らった後の獣の髪の色は 力が漲って、元々の金色に戻るはずだったのだが
どういうわけだか 茶色に、赤が少し混じったような
赤茶色になってしまっているのにその獣が気づくまでには もう少し………後の、話。]*
(543) kaomozi 2015/10/22(Thu) 00時頃
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|
―― 数年後 ――
[麒麟の獣が林檎を食べに来たとき
袋を開ければ、中からは色とりどりの花火が飛び出て 辺りを舞った。
それは大小さまざま、色んな色で。
コリンをびっくりさせようと 「雷の花火の種」をずっと作ろうとして 彼女の目を盗んでは練習し、失敗して]
まだ樹は、コリンみたいにちっちゃいけど 美味しいし………見てるか?
俺、こんなに綺麗な雷、出せるようになったんだ
(549) kaomozi 2015/10/22(Thu) 00時頃
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[空を見上げ、林檎を齧るのは一匹の獣。 これからこの獣は、故郷を恐れることもなく 能力を嫌うこともなく、獣の姿も好きになった。
それは…鈴のように笑い、話す 「コリン」という少女のお陰だということは この獣の心の中に、未来永劫、忘れずに残り続ける。
手紙を見れば、くすりと笑った。]
(550) kaomozi 2015/10/22(Thu) 00時頃
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