人狼議事


273 魔性の病院【R18ペア】

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視点:


【人】 肉屋 ニール

[新しい患者の歓迎会を行う、という報せが病院の中を巡った。
病院で歓迎会というのもおかしな話だが、魔王直々の企画とあってはそこに是非は無い。
動ける者には宴の席が用意されたが、動けないものには特別な料理が振舞われる。

まことしやかな噂によれば、特別な料理には特殊な魔力が付加されていて、なかには"当たり"があるらしい。]

(1) 2019/12/09(Mon) 23時頃

肉屋 ニールは、メモを貼った。

2019/12/09(Mon) 23時頃


 死んで逃げようなどと考えないほうでいいですよ。

[心話で話しかける。]

 あなたには呪を刻みました。その効果の一つは、死したとしても屍人として蘇らせるというものです。

 痛みと、死して尚意識を持ったまま辱めを受ける覚悟がないならお薦めはしません

[残りの効果は内緒]


[心に直接語りかけられたそれに、息を飲む。
こちらからも伝わるだろうかと思いながら、こちらからも心の中で言葉を紡いで]

……今、死を選ぶつもりはありません。

ですが……


[先程の伯爵の言葉を思えば、私が無責任に死んでしまえば生きている捕虜たちにきっと被害が及ぶ。
そんなことを選べる訳も無い、ただ、消せない疑問が表情を模って]



…なぜ、私を。

 殺さなかったのですか。


[わざわざ治療を施してまで、生かされている理由が分からないと問いを紡いだ]


 ……???

 …なぜですか。

[質問 骨を傾げます。少しだけ考えた後、語り掛ける。]

 戦意をあっさり喪失して逃げただけでしたら、生きながらに地獄をみせてさしあげるべきだと思いました。下につくものがいるなかでの責務の放棄をしたのですからね。

 ですが、レディは一度は逃走したものの、私を前に敵わないと知りながら私に挑もうとしました。

 上にたつものとして、結果が伴わなかったのは別として、戦の責務を果たしたといえるでしょう。

 残りは戦後の責務を果たすためにレディは生かされています。


 …その責務も終わったら……

[そこで言葉が途切れた。
別に思わせぶりに止めてるわけではない。単にそろそろ薬の時間なのだ。]

 さて、薬の時間ですよ。レディ。

[執務机から立ち上がる。そしてレディが横たわるベッドの傍までいき、かかってる毛布を剥いだ。
包帯を巻かれただけの姿が映るし、レディも初めてそうだと知っただろう。]

 それでは失礼いたします。

[そして唯一の身を隠す包帯を解いていく骨であった*]



[目覚めてからこちら、疑問ばかりが浮かんでしょうがない。
先に投げかけた質問の答えは、伯爵自体少し考える時間が必要だったようで]


 …戦後の責務、ですか。


[告げられた答えは、納得のいくものではあった。
上に立ったものとして責務を果たす、それに思い浮かぶものは幾つかありもする。
身体を治してからというなら肉体労働だろうか──そんな思考は途中で途切れ]



え…

薬の時間という言葉に、ぱちり、また瞬く。
そういえば身体を動かそうとしただけで酷い痛みに苛まれた。
伯爵から火の玉を向けられ続けたあの時はただ必死で、痛みも意識の外であったけれど。
身体を起こせない程に火に焼かれたのだな、と理解が追いついたのと伯爵に毛布を剝がれたのは同時。
空気が直接触れる肌に、自分がどんな格好をしているか理解して]


 あ、や、やぁ……っ

[唯一身に纏っていた包帯すら解かれていく羞恥に身動ごうにも動けず、恥じらいに肌を染めながら微か頭を振って抵抗を見せた**]


 納得いったようですね。それに私は骨があるものは好きですからね

[骨だけに]

 そういうことです。ゆっくりできるのは今だけですよ

[説明から次の問いはこなかった、まあ来ようともやることに変化はない。

其の後のこと。今すべきは口にした通り、回復するということ。
だから時間がくればやることは決まっているわけだ。
術を用いてレディの体をふわりと浮かせ、抵抗もできないレディの包帯を丁寧に解き、一糸まとわぬ姿にしてしまう。]


 目は閉じていていいですよ

[火傷姿が見るなど酷だろう。と、羞恥心を覚えてるとかは骨は気にしません]

 さぞ美しかったのでしょうね。

[冷たい骨の手に塗り薬を落し呪を込める。
そしてレディの肢体…火傷のある場所へと這わせる。
腕や肩や背中、優しく丹念に這わす。
どこか艶めかしい水音を響かせ、火傷のある胸のふくらみにも遠慮なく骨の手を這わせる。躊躇がなく丹念であり、そして治療のためという事務的という手つきは塗り込み、痛みを和らげていき、それとは別の熱を与えていく]

 少しは楽になったでしょう?

[塗り薬を骨の手に追加し、胸から腹部へと手の位置を移していき、腰から臀部、太ももまで流れる。
正常なところに触れることはなく、だが火傷のある場所は一切も逃さずその骨の指に触れ、愛撫するように薬を塗りこまれていくのであった**]


骨だけに、なんて思う余裕はこちらに無かったけれど。
好きという言葉に、ぱちりぱちり、と瞬いて視線を向ける。
そういえば、あの惨状の場で告げられた悲しみを癒す術のことといい、私は伯爵の審美眼に適ってはいるのだろう。
だから私を生かしているのだろうか、そんな思考は薬の時間という言葉と続けられた行動でどこかへ飛んでいってしまった]


や、ま、待って、

[術で浮かび上がった身体は、痛みで動けなかった今まで以上に自由を失って。
伯爵のされるがまま、生まれたままの姿を晒していく羞恥に耐えかねて滲んだ涙を堪えようとぎゅっと目を瞑る。
目は閉じていていいという言葉も与えられたから、そのまま瞼を閉じたままでいたのだけれど]


 ぁ、ん…っ!

[ピチャ、クチュリ、と。肌を這う冷たく硬い骨の手と、ぬるりと広がる感触。
視覚を封じた身体がより鋭敏に伝えてきた感覚に、変な声が漏れ出た。
思わず目を開いてみれば、迷いも躊躇もなく的確に火傷をしている箇所だけに薬を塗り込んでいく伯爵の姿が映る。
骨の顔の表情など読める訳も無いが、事務的な所作は私の身体になど興味はないと言わんばかり。
肉の器が無いのだからその欲も無いのだろうとも、こちらが恥じらう方が失礼だとも思いはすれど、慣れた手つきで火傷の場所を探しもせず塗っていく伯爵の様子に何度もこうされてきたのだろうという予測がついて更に増した羞恥が肌に血色を乗せていく。
一度鋭敏になった身体は瞳を開いても戻ってはくれないようで、冷たさを感じる肌と裏腹身の内から火照る熱が収まらない。
胸部から腹部、臀部へと流れる手に、触れられない部分がもどかしくすら感じられて]


[少しは楽になったでしょうという言葉通り、じくじくと苛むような火傷の痛みは随分と遠のいた。
けれど、それに声を返す余裕も、美しかったのでしょうという言葉に反応を示す余裕も私には無く]


っ、ん…、ふ…っ、ぅ、く…んん…っ

[薬を塗られているだけなのに、ともすればはしたない声を上げてしまいそうで。
必死に喘ぎを噛み殺しながら、肌を撫ぜるように塗りこめられていく手が止まるのをじっと待った]


[待ちませんでした。というのも浮き上がらせたのは抵抗をさせないためというよりも、変に体を抱き上げて痛みを生じさせないことと、包帯を巻くのも解くのも楽にするためだが、それも殊の外羞恥を煽っていたようだ。
乙女の悲鳴とはまた違った甘さを漏らし出る声を作業中の音色として聞きながら丁寧に骨の手はレディの火傷の上より粘着質な水音を響かせながら、薬とともに呪を刻んでいくのが余計に体を火照らせる原因となっただろうか]


[よって病院なのに看護師によるものではなく、骨伯爵がやってきてからはレディの体に薬を塗りながら呪をこめる作業はレディが寝ている間も行っていたのはレディの想像通りでもあった。

そんな説明をし終えた頃には、薬を塗り終えた火傷の痕と、艶めかしく光る体と、感触や呪、あるいはかその全てか、この病院特有の燻る熱を抱かせ、掠めるように震える肌を骨の手がなぞるように手は引かれていった]


[さて、骨が手に取った包帯はというと]

 レディがやっても効率が悪い

[あちこち火傷してますからね、骨伯爵は無駄を嫌った。
腕を開かせたり足を開かせたり、レディにとっては余計にその体を注視される目にあわせながら]

 麗しい吐息でしたよ。

[漏れ出た声をそのように評しながら包帯を新しいものに変えていった*]


ペチャ、ピチャリと音を立てて塗り込まれていく薬は伯爵の手の温度と相まってひやりとしていて。
それがまさか羞恥以外にも自身を火照らせる要因になっているとは夢にも思わない。
というよりも、声を堪えるのにいっぱいいっぱいで、そんな事を考える余裕は無く。

顔から足の指先まで、火傷の肌をぬらぬらと光らせた手が離れるその瞬間まで身の内の熱に肌を震わせ続けた]


[のだが]


 え…


効率が悪いの一言で、浮かべた安堵は強張った。
術は解かれぬまま、包帯を巻きつける手の邪魔にならぬよう身体を動かされて。
胸も、臀部も、股の間も遠慮なしに伯爵の眼に映っていると思うと、羞恥で火照った肌の熱がまた増した。
それでも、私の身体など興味はないだろうと自分に言い聞かせて、この時間が終わるのを待っていたのだけれど]

 ───…っ

[先の声を評されたのを聞いて、恥じらいにずっと堪えていた眦から一筋雫が零れた*]


[ぬらぬらと燭台の灯りの揺らめきに艶めいた煌めきを返す肌、頬の傷から、足の爪先まですっかりと骨の手が這う場所など無くすように塗り、薬と呪を塗り込むのを終えた後]

 おや…

[包帯も手際よく(つまり患者の羞恥心とかを気にしない方向)で巻かれたところで、眦の雫を見える。骨の指がそっとぬぐい取る。]

 こういうことに耐性はありませんか?でしたら今後を考えねばなりませんね。

[今後の処遇について仄めかすようにいいつつ、嬲るようなことはせずに、ベッドに横たえる姿勢に戻して、毛布をそっとかけた*]


堪え切れずに雫が伝った頬を、冷たく硬い指に拭われる。

耐性は無いのかという言葉と、優しい所作でベッドに戻され、毛布を掛けられる気遣い。
こちらの羞恥などお構いなしに処置をした人──いや、骨だが──からされるとは思わなかった心配りに、きょとりとしながら]



 ……すみません。

 殿方に肌を見られたことが、無かったので。


[涙を見せたことを謝って、恥じらいにまだ濡れる瞳を瞬きで隠した]


 《カラカラカラカラ》

 レディは気丈なようで愛らしい一面もあるのですね。

[咎めるということでもなく、慣れてないというレディに骨は笑いつつ]

 ですが、治療は治療。
 従うように、嫌なら早く治らないといけませんね

[だが今後のことには先にきっぱりといっておくのであった]


カラカラと笑う声に、先とは違う恥じらいを抱く。
けれど、否定するのもおかしい気がして、伯爵の言葉を黙って聞いていたのだけれど]


 ……………

[きっぱりとした宣告に、今後も今のような処置を伯爵から施されると悟り。
イヤとも言えず、けれど受け入れるには恥ずかしさが勝り、暫しの間を要した後]


     ……はい。


[目を伏せたまま、頷きと共に了を返した]


[見た目的には自分の知るそれと同じ肉。
元が何を食していたかを知れば口に運ぶのも躊躇っただろうけれど、適当に指差したから気がつかなくて]

 おいしい…

[口に運んだスペアリブは、味付けも良く香ばしさも相まって食欲をそそり。
手が汚れるのを気にしながらも食を進めていたのだが]


  ………あ、れ…?

[くらり、気付いた時には先に感じたとは違う熱と火照りに、身体が揺らいだ*]


[納得しようがしまいがな決定事項への返事をもらいつつ、食事をしてる傍らに、骨は骨らしくいた。
精気など吸おうと思えば吸えても、食べたものって下に落ちてくだけですものね。..
そんなレディの食事途中の変化に近づいたときに香る強い酒精]

 おやおや、仕方ありませんね。

[この催しか、レディにか、どちらにもいいつつ、ひとまず倒れないようにと怪我してないほうの肩に支えるように少し引き寄せもたれかからせて]

 どうします?まだ食べますか?

[骨はスペアリブを一本手にもつ、返事次第で、皿におくか、あーんと、近づけただろう*]


[仕方無いという言葉が何を指すのか、そもその言葉自体も聞き取れているかどうか。
ふわふわと酒精に蕩けた思考は、支えてくれるその肩へと素直に身を任せる。

自身が倒れないように気を回す必要が無くなって少しだけ余裕が戻りはしたけれど、酔っ払いは酔っ払い。
思考自体はまともな訳もなく、目の前の欲に忠実となって]


 ……もっ、と。

[あ、という形に口を開いて、食べさせてほしいとねだってみせた**]


 《カラカラカラ》

 乙女のおねだりとは、状況によっては艶っぽい展開なのでしょうね。

[求めてるのはひな鳥が親鳥に食事を求めてるのに酷似してるやつだが]

 どうぞ

[あーんと、肩を支えるようにもたれかからせ、安定させるために片手はレディの腰に回してしまう。
そして骨の手はとったスペアリブをレディの口元に運ぶ。
レディにどこまでの意識があるかはわからないが、咀嚼していくのを見守りながら肉のそげた骨の部分を手の中に消えていく。]


 だーーいじょーーぶですよー。
 レディが私に立ち向かう姿を見せたときに、私は戦ってる兵に捕虜をとるように指示を変えました。レディのやってることは無駄になりませんでした。

[手でなぞるように撫でるのは火傷していない部分、酒精にほてった肌を骨の手がひやすように頬を手で軽くなでるようにして、口元についた油を拭う]

 ですが、レディは死ぬほど辛い思いをする羽目になるかもしれませんね。

[生命の脈動を掴むように、左胸に骨の手をあてて。柔らかな感触を骨の指先で捉えた後、指はつつーっと這い上がった後、首筋をそっとなぞり弄るように骨の指先を遊ばせた**]


─ 病室 ─

[彼が目覚める頃合いに、再び病室を訪れる。
相変わらず訪いも入れずに扉を開き、寝台に近寄った。]


 気分はどうだい?
 そろそろ少し動けるようになったのではないかな。


[声を掛けながら手を伸ばす。*]


抱え込むように腰に手を回された所で、胸まで掛けていた毛布が落ちてしまったけれど伯爵の手は空いていないし私も動けないので食事が終わるまで身体を隠すのは諦めて。
口元まで運ばれたスペアリブに少しづつ齧りついて、ゆっくりと咀嚼して飲み込んでいった為に食べ終わるまでは結構な時間はかかったことだろう]


 …ごちそうさま、でした。

[酩酊は変わらぬものの、食べさせてもらった御礼くらいは忘れずに云えた。
酔いを冷まそうとでもするように頬を撫でられた指先に口元も拭われていって。
離れるその白い指に汚れが移ってしまっているのに気付けば、こちらからその指先に手を伸ばしたのは綺麗にしなくちゃという単純思考。
伯爵が手を引かれないなら、己の口元に運んでぺろ、とした後。
ちゅ、と舐め取ってから、手を離した]


[こんな具合で酔いでふわついた頭はろくに働いてもいなかったけれど。
大丈夫、と言って伯爵が続けた話は、認められているようでうれしく思えた。

死ぬほど辛い思いをするかもという言葉は先にも言われたもので、回復したら何をすることになるのだろうと先の分からない不安はあれど酩酊が思考の邪魔をする。
辛いというなら拷問だろうか、見せしめという意味ではありそうだけれどそれならわざわざ治療する必要も無い気がするけれど──冷静な部分はそんなことを思うけれど]


 、ぁ、ひぁ、あ…っ!

[つ、と。
酒精もあって拍動の早まっている左胸から、伝うように首筋までなぞる硬い指先の感触に声を上げた**]


─ 病室 ─

[ 再び目覚めた時、室内に色を探してしまっていた。

 …いない。

心臓が跳ね上がる気がしたのは嬉しさとは別種の感情の揺れらしい。]


[ 痛みはないが、凍えるように寒かった。
この身を深淵から引き戻すためにされた処置を鑑みれば、ある種の副作用だろう。

 その時、扉が開かれて、彼が入ってきた。
 部屋が一瞬で染まるほどの存在感。

問いかけとともに投げられたのは期待という名の呪だ。

 おれは動けるようになったのか? ── 試してやる。]


[ 伸ばされた彼の手に打ち当てようと持ち上げた手は、まだ弱々しく寝具の上に落ちた。]


 …気分は、良くなった。


[ 薄らと笑みを刷く。
副作用はともあれ、体の機能は回復しつつある──そう感じることができた。
だから、だ。

 別に、黍炉の姿を見て安堵したとかはではない、から。

あえてそう思う程度には、意識している。*]


[彼は既に目覚めていたようで、複雑な色彩纏う瞳がこちらを向いた。
うっすらと浮かんだ笑みは雪解けの兆しだろうか。
上げようとしたのだろう手は、力なく落ちる。
その手首を上から握り込んだ。]


 回復してきているね。良かった。
 早く良くなるといい。


[顔を寄せて唇を触れ合わせる。
軽い挨拶のようなものだ。]



 ずっと寝ているのも退屈だろうから、気分転換に行こう。
 おまえの身体にも良いと思うよ。


[そのままの距離で告げてから顔を上げ、おもむろに寝具からシーツを剥がす。
剥がしたシーツで彼の体を包み、問答無用に抱き上げた。]


 魔界の病院というのは、いろいろな設備があるものだね。
 まさか魔界で湯治ができるとは思わなかった。
 おまえは、湯は好きかい?


[問いかけながら部屋を出て、廊下を進む。
すれ違うものがいなかったのは偶然か否か。
目的地にはすぐに到着した。]


─ 温泉 ─


 ここだ。
 良いところだね。


[脱衣所を素通りして洗い場へ向かう。
湯煙の只中に分け入れば、微かに硫黄の匂いがした。*]


 よく食べました。

[レディと互いのパーソナルスペースなど無視したような距離で、食事を与えていく。
食後の挨拶をもってお腹が膨れたのだと判断した。なお、スペアリブの骨はリッチの体の一部となりました。血となり肉とならず骨になったのである。
何やら骨の指を注視しているようで、どうしたのかと、近くに見えるように近づけられたところ、柔らかく麗しい声を紡ぐその唇に挟まれる]

 《カラカラカラ》

 良い心掛けですね。

[骨に這う舌の動きに、逃がさないように引き寄せようとする手の動きからよくわかった。奉仕を促すようにしてゆっくりと舌に自らすりつけるように、骨の指を緩く押し当て、優しく前後に動かして、レディの口から離れるころには肉の油とは違う濡れた指へと変わっていた]


[濡れた骨の指が、レディの柔らかく命の鼓動を伝える胸を、そのまま首筋までへとレディの唾液の後を引くように動く。はやい鼓動は酒精のせいか。
首筋を優しく円を描くようになぞった後]

 人のぬくもりとはこういうものでしたかねぇ。

[少しだけ懐かしむようにいいつつ、甘い名残も残す声を聞きながら指の位置を戻すように、もう一度、命の鼓動を刻む左胸へと手をあて]

 熱いですか?命の危機を感じて種を残そうとしているのかもしれませんが、どうですか?

[ひんやりとさせた指でレディから熱をとっていきながら骨は声を潜めるようにレディに聞くのであった*]


酒精が鈍らせた思考は、今の自分がどんな状態なのか、ついでに自分が食した後の骨はどこにいったのかという客観視を除かせて。

伯爵に身を預けて、食事を食べさせてもらって。
捕虜のそれとは程遠い振る舞いは、食べ終わった後まで続くものだった]


 ん、ぅ…んん……っ

[手を伸ばした白い指は、自ずから側に寄ってくれたから。
舌を這わせ、汚れを舐め取ろうと口に咥えたそれは、何故か口中で前後に動かされた。
ぎこちなく舌を添わせるも、慣れぬ動きにくぐもった声を洩らして。
引き抜かれた指には唇と繋がる唾液の糸がつ、と伝い咢に零れ落ちた]



ふ……ぁ、

[私が濡らした硬い指が、左の胸から首筋まで伝う感触に、上がる声は甘く響く。
こんな声初めて聞くと思いながら、酩酊に惑う身体は逃げることも出来ず。
再度左の胸に当てられた骨の手が徐々に私の熱を奪っていくのを感じながら、問われたことにとろりとした瞳を向けて]


 ……あつい、です、けど…

  はくしゃくの手は、つめたくて、きもちいい、です。

[言葉通りの素直な答えを返した*]


 《カラカラカラ》

 そうですか。この手が気持ちよいですか。

[むき出しの肉のない手がよいものという感想が出るとはおもっていなくて骨を震わせ笑うと]

 ではご褒美といたしましょうか。

 [それは口で汚れをとったことか。回復のためにちゃんと食事をとっていることかは口にはしない。
優しく触れていた胸をなで、先ほどは火傷の痕をなでていた手は、今度は乙女の柔肌を優しく這うようになで、胸から腕や、脇腹、腰から臀部へとひんやりした心地を伝えていく。

そのついでとばかりに、動かさずにいて筋肉が硬直していては困ると、無事な体の部分をいたわるように指に軽く力を込めて解すように力をこめたりと、包帯がまかれていない太ももをもむようにしたりとしていきながら、その過程で、乙女の秘部にもそっと骨の指が這われることとなった*]


 へん…でした、か…?

カラカラと笑う様子が何だかおかしげに見えたから、そんなに変なことを言っただろうかと首を傾げるも問いの返事はあったかどうか。
褒美といって伸ばされたその手が身体を撫でる、それ自体はもう既に味わったもののはず、だったのだけれど]


…ん、ぁ…、は、くしゃ、く…?

[先と同じような、違うような柔らかさで痕の無い肌を滑るその手つきに戸惑いの声を紡ぐ。
ひやりと冷たい骨の感触は酒精だけでなく火照った身体に心地良くもあるのだけれど、それ以上に感じるのは背中から末端までぞくぞくと奔るような何か。
強張った筋をほぐす手の動きに、先の処置と同じだろうと声を噛み殺そうと試みたのだけれど]


 ひぁ、あ…っ!?


[太腿を押していた指が、不意にその付け根へと触れられて。
密やかに身の内燻り続けていた熱を溜めていた所に与えられた刺激に、甲高い声が上がった*]


 いえ、変ではないですよ

[具体的に答えはしない返事を一つ。そして疑問符には気にせずに、骨の手はひんやりと、触れてなかった素肌を這っていき]

 ここが一番熱を発していましたからね

[優しく熱の源をあやすように、指ですくいあげるように花弁をなぞる]

 淫魔が喜びそうな甘い声ですね。

[声を漏らすレディへと、揶揄るような響きではなく確認していくようにして、数度骨を滑らせていく*]


【人】 肉屋 ニール

─ 魔王の部屋 ─

[入院患者たちに振舞った特別料理は、フルコースで魔王に供されてある。
贅を尽くしたそれらの料理を味わいながら、時折青年に投げ与えて食べさせる遊びをしていたが、ふと思いついて黒髪の青年を呼び寄せた。]

 余の手から直に食べるを許す。
 舐めてみよ。

[許可の言葉に青年は満面の笑みを浮かべた。
指先に肉片を乗せて差しだせば、飛びつくように咥えて指までしゃぶる。
丹念に舌を使う青年の肩から肉が盛り上がり、肌を突き破って真っ白な翼が広がった。]

(57) 2019/12/11(Wed) 23時半頃

【人】 肉屋 ニール

[天使のような美しさという言葉は、魔界では賛辞にも悪口にもなるだろう。
白い翼を背負った青年は確かに無垢を感じさせて、天使という比喩に相応しい。

今宵の遊びは、翼を毟るところから始めよう。*]

(58) 2019/12/11(Wed) 23時半頃

[ 手首を押さえ込み、唇を合わせる所作に視線を逸らす。]


 …不意打ちで急所に触れられるのは困る。


[ 自衛できない方が悪いのはわかっているが、どうにも落ち着かないので主張しておいた。]


[ シーツを剥がされる際の感触で、自分が全裸なのは把握した。心許ない。
足も動かせるかと、力を入れてみる。
いくらか関節を曲げることはできた。
今の状態では、抱え上げようとする黍炉の動きを援ける程度のものではあるが。]


 病院 ?


[ 黍炉の言葉を捕らえて吟味する。
ここは施療施設であるのだと今更ながら把握して、移送してくれた黍炉の本気度を感じる。
自分の知る野戦病院とは随分と雰囲気が違うが、お国柄だろう。]


─ 温泉 ─

[ 湯は好きかと問われて頭を振った。
オトサカの領地は火山地帯だから温泉の類はいくつもある。
ほとんどが調理か拷問に使われるものだ。
父の居城には沐浴施設もあったが、母の嬌声がよく響くものだから近づかないことにしていた。

今は別段の感慨もなく思い返しているうちに、硫黄の匂いがして、湿気がシーツに包まれたままの身体を包み込む。
蒸す上に、副作用の痙攣が却ってひどくなってはいないか。

脱がせてくれというのも違う気がして目を伏せた。*]


問いに返された答えは否定ではなかったけれど。
理由までは教えられぬまま、褒美と称された行為に移行していった。

ひんやりと冷たい硬質の感触は緩やかに酔いを醒ましていって、けれど身の内の熱は燻らせるように触れていく。
どれだけ意識を失っていたかは分からないがそれなりに長かったのだろう、強張った筋が伸ばされていく自体は心地良いもので。
なのにそれ以外の気持ち良さを感じてしまう自分が恥ずかしくて、せめて伯爵に悟られないように声を押し殺していたのだけれど]


 ぁ、あ、ゃあ、ん、ん…─!

[秘所へと滑らされた指と、そこに手を伸ばされた理由を告げられて。
感じてしまっているととうに知られていた恥ずかしさと、勝手に感じてしまう自分自身のはしたなさに涙を滲ませながら、直接の刺激に堪えられぬ嬌声を部屋に響かせた*]


 おかしいことではないですよ。

 食欲、睡眠に続いて必要な機能です。

[レディの受ける羞恥心とは真逆なことをいって気遣う伯爵は、そのまま優しく秘処をひんやりさせるために指を上下に這わせていく]

 時たま、先祖には淫魔がいることとて珍しくない世の中ですからね

[世間話をするように、熱をあやすように這わせていた指をそっと引いてしまう]

 今後もいい子にしてたらご褒美をあげますから、ちゃんと体を治していくのですよ

[ひんやりせていた骨は腰に手を回すと、もたれかからせていた子をそっとベッドに横たえさせた*]


秘所に触れられ、堪えられない声を上げる私と裏腹に伯爵は常と変わらない。
火傷の痕に薬を塗り、強張った身体をほぐすのと変わらない『処置』だと言葉と態度双方で告げられて]


……っ…!

[先祖に淫魔がいても、という言葉と。
表面の熱は確かに下がったけれど、芯に籠る熱は余計に増したことがより羞恥に繋がる。
ベッドへと横たえさせられた身体は、冷えたはずの芯から広がる熱でもどかしさに震えたけれど]


 ……ごめん、なさい。

    手、また…よごして、しまって。

[自分だけが感じているのに満たされるまで伯爵にねだるのは、身勝手が過ぎると堪えて。
己の秘所が濡らしてしまった指先に気付き、謝罪を紡いだ*]


秘所に触れられ、堪えられない声を上げる私と裏腹に伯爵は常と変わらない。
火傷の痕に薬を塗り、強張った身体をほぐすのと変わらない『処置』だと言葉と態度双方で告げられて]


……っ…!

[先祖に淫魔がいても、という言葉と。
表面の熱は確かに下がったけれど、芯に籠る熱は余計に増したことがより羞恥に繋がる。
ベッドへと横たえさせられた身体は、冷えたはずの芯から広がる熱でもどかしさに震えたけれど]


 ……ごめん、なさい。

    手、また…よごして、しまって。

[自分だけが感じているのに満たされるまで伯爵にねだるのは、身勝手が過ぎると堪えて。
己の秘所が濡らしてしまった指先に気付き、謝罪を紡いだ*]


[急所にいきなり触れるなと主張するさまは武人の習性なのかそれ以外なのか判じかねて、羞恥だろうと理解する事にした。
親密な接触に戸惑っているのだろう。
いずれ慣れれば喜んでくれるはずだ。

抱え上げるのに協力的なのも愛おしい。
不自由な体で懸命にこちらに応えようとしてくれていると思えば早く癒してやりたくもなる。

事実と違うのなら、それはそれで楽しみも増えるというもの。]


[温泉の湯気が布に染み通るうち、シーツに包まれた彼の体が引き攣る。
半端に通った湿気が体に障るのだろうか。
白いシーツを剥いて、彼の裸身を直に抱き取る。]


 温泉に入ったことはないのかい?
 良いものだよ。
 湯は身体を癒し、精神を満たすものだ。


[天然の岩を刳り貫いた野趣あふれる湯船に足を踏み入れる。
身に着けた衣は湯に溶けるように消え、素肌が湯に潜った。]


[具合のいい場所に腰を下ろし、身体を伸ばして肩まで湯に浸かる。
彼の体を背中から支えるようにして、半ば身体を浮かせた。]


 痛いところはないのかい?
 特に冷えるようなところは?


[問いかけながら、湯の中で彼の体を弄る。
敏感な場所も、急所も、お構いなしに触った。*]


《カラカラカラカラ》

[横たえさせつつも眠るよりも謝ることを優先するレディに]

 謝るほどのことでないのですが、気になるなら、また綺麗にしますか?

 骨伯爵の頬骨の動きで表情を鑑みれるものでもないだろう。]

 それより……熱を鎮めたほうがよさそうですね

[下腹をさわりと撫でるようにしてみせた後、足の付け根まで骨の指が這って、先ほどまでなぞっていた花弁を今度は熱を取り払うためではなく、確かな淫らさをもって優しく掻くようにこすり、花びらの中に咲く淫らな頂をそっと硬質な骨の指でなでた*]


[ 黍炉はシコウを抱えたまま、湯槽へ下りる段差を踏んでいった。

 こんな時でも彼は湯を跳ね散らかさないのか。

着衣のままでは濡れた布に高速されて動きづらかろうに──と老婆心ながらに思ったが、見れば、彼はいつの間にか全裸になっていた。
真紅の袍は目眩しの業で紡いだものだったのだろうか。
どこまでが実体かつかめない相手である。]


また綺麗にするか、という言葉に正直躊躇う。
段々と酩酊は醒めていて、先程の行動自体はしたない真似をしたと思っていた所に今度は自分の体液を舐め取る訳だから。

でも、汚してしまったのは事実で、申し訳なくも思っていて]


 …伯爵が、お嫌でなければ。

[そんな答えを返したものの、伯爵の骨しかない顔からでは表情は読み取れない。
それより、と続けられた言葉と行動にこちらもそれどころではなくなって]


 え、あ、…待っ、…ひゃ、あんんっ!

[先程の、表面だけを撫でていた手つきとは違い明確に官能を引き出す動きで這う指に嬌声が上がる。
既につんと尖っていた芯は、硬い骨の指になぞられて電気が走るような刺激を身の内に与え。
もっと、と欲する秘所から蜜がとろりと溢れ出すけれど]


[ 彼が腰を下ろすと、湯の表面は顎のすぐ下まで来た。
湯気が髪を湿らせる。
ほどなく、天井を仰ぐ形で浮かべられた。

彼の手が支えてはくれていたものの、自由に動けぬ身体でたゆたう湯に浮遊しているのは、なかなかに神経を使うものだった。
湯のぬくもりも一巡すれば、火照りに変わる。

問診する黍炉の声は丁重だったが、触れてくる手は相変わらず遠慮がない。]




 わた、私、かってに。

  きもち、よく、なって。


 はくしゃくの、手を、わずらわせ、るのは。

   もうしわけ、ない、です。

[一人身勝手に欲情して、感じてしまって。
何の見返りも無い伯爵にこんなことまで『処置』をさせるのは心苦しいと、頭を振った**]


 
 おまえに触られると痛いし、冷える。
 じっとしていられないのか。


[ 弄られて起きる感触を一緒くたにして牽制のために言い、足を底につけようと身を捩った。
確かにこれはいい運動になる。*]


 ふむ、なるほど。
 確かに、捕虜故に遠慮して従うのは当然。

[自分が嫌でなければといい。煩わせてしまいという。その態度に自分で勝手に得心するように頷く骨。]

 今は素直にいえ。
 治療のためとしつつ、私はレディが回復した後のことも考えている。具体的にはどのようなことに従事させようか。……などですね。

[説明しつつも指の動きはとめない。ぬるりとした蜜が指を濡らし、その官能を封じ込めた花弁に咲く芽も蜜によりよく滑らせれるようになり容赦なく官能を引き立てていく]


 レディには失礼と思い、お薦めすることも悪いのですが、淫らなことがお好みでしたらそちらを労役としてお与えできますよ。

[今後のことは入院中に決める。それが理解できるだろう。例えば淫らにふけったらどうなるか。などなどいいつつ、レディの蜜壺へとゆっくりと侵入し、浅いところを優しく擦り上げていく]

 ここは病院ですが、所謂享楽を楽しめるところでもあるのですよ。レディ。

[そういうお楽しみもできる場所と湾曲的な伝えかたをしつつ、熱を鎮めるべく欲情をより昂らせるために、胸の頂を骨の指がきゅっとつまんだ**]



 ふふ。
 どこも感じるのならなによりだね。

 最初にこうしてお前を湯に入れた時は、おまえのほうが冷たく感じるほどだったよ。
 よく回復している。


[抗議し、身を捩る彼の動きを妨げないようにしながら、なおも触れる。
髪に接吻けし、喉元に指を置き、正中線を辿って時折圧を加えながら引き下ろし、下腹部に掌を置いて暫く留め、そのまま足の間の秘所までずらす。
気を吹き込んで通す動きだったが、枕事にも通じるものだ。*]


[ 回復具合を確かめているかのような言い方だった。
これが最初ではないと教えられて、意識は彼の指の軌跡を追う。

急所ばかり狙っているわけでもない。
時折、加えられる指圧は整体の手技だろうか。]


 …そこに骨はない。


[ 股間に伸ばされた指に言いながら、外そうと腰を引く。]


[ 顔よりもなお人目に晒すことのない生殖の器官は、持ち重りがするほど貫禄のある見栄えをしていた。
怒張すればなおこと、一種の凶器めく。

女はそれに征服されるのが好きなのだとは、母由来の数少ない知識だ。
性的魅力を基とする魔物の母の目からしても自慢の息子であるらしい。
シコウがそれを有効活用しないのは母にとっては可笑しいことだというが、そもそもの原因を作ったのは当人だ。
まだ少年といっていい頃に、母の侍女らに散々オモチャにされて以来、どうにも苦手意識がある。

治療行為(?)であっても、できれば御免被りたい。

真剣な顔に汗を浮かべて息を乱す。*]


[手指から逃げようと腰を引く彼の表情は真剣そのものだった。
ただの羞恥や嫌悪というようには見えない。
何か嫌な記憶があるのかもしれない。これほど立派なものをもっているのに。

ふと、彼の出自を思い出す。
オトサカ侯爵の妾腹の子。母親は淫魔の類と聞く。
美貌と性的な手技で数多の男を虜にし、文字通り食い物にする魔物だ。

彼は、その素質を受け継いではいないのだろうか。
性に関してはどこかストイックささえ覚える彼を崩してみたくなる。]


[逃げようとされても、所詮はまだ動けない身だ。
押さえこむのに苦労はない。
いずれにせよ、最後まで気を通してやらないと半端なところで滞ることになる。]


 天頂より気を吸い込み、中心の経絡を通して大地に巡らせる。
 私の国に伝わる医術だよ。


[理を示しながら彼の一物を握り込み、指に挟んで撫でさすってやった。*]


[ 何やら心得顔で黍炉は理を説く。
魔物が天の力を語るのはお門違いではないか。
そもそも説明すれば続けていいというものでもない。]


  ──…っ


[ 湯より冷たい指が皮膚の最も薄い部分を握る。
物怖じしないその所作は手慣れているとすら感じられた。
意識のない間も同じようにされたのだろうか。
回復に向かっていると、彼は言っていたけれども。]


[ 粘性のない湯の中で撫でさすられ、皮膚同士の摩擦を感じる。
あまり繰り返すと痛むかも知れなかったが、刺激にはなるのだろう。
熱が集まって充溢していくのがわかる。
生理的な反応、だ。]


 おれは、 


[ かろうじて声を揺らさないようにしながら、言葉を紡ぎ出した。]


 
 また動けるようになりたい。
 
  …そのために必要だというなら甘んじて受け入れる。


[ 唇を噛み締める。
この施療は不本意であるが、黍炉を信じる、と。*]


[また動けるようになりたいと告げる声には覚悟の色がある。そのための治療ならば耐えると唇を噛む仕草は、なんとも健気だ。
治療の一環だと言って、このまま湯の中で組み敷いてしまいたい。

とはいえ、のぼせてきている様子でもある。
一旦湯から出た方がいいだろう。]


 必ず、動けるようになるよ。
 信じておくれ。


[耳朶を唇で啄んで、濡れた息を吹き込む。]




 一度出て、身体を洗うとしようか。


[彼の体を再び抱きかかえ、湯から上がる。
植物を編んだ寝台に横たえて、石鹸を手に取り泡立てた。
彼の胸の上に泡を落とし、首筋から肩、腕、と塗り広げていく。

塗るだけではなく、指先で脈を辿り経絡を確かめ、滞っている場所には圧を掛けて流れを整えてやりもした。
彼の不調の原因はそもそも深淵より汲みだす力が圧倒的に足りていないからで、体内の流れだけを整えても動けるようにはならない。
けれど、器を正しく保つことは後々生きてくるだろう。]


[引き締まった腹筋の盛り上がりを辿り、足の付け根を通り過ぎ、太腿から脹脛、そして足首まで。
彼の足の間に身体を入れて施術を続けるついでに、熱を集めて目覚めかけている彼の陽根を持ち上げ、先端に唇をつけた。
舌先で舐め、軽く吸い、育つのを楽しむ。
石鹸を纏った指で丁寧に洗い、揉めば指先に拍動が伝わった。]


 出してしまうかい?


[微笑みと共に問いかける。
その間に片手はもっと下へ、尻たぶの間にまで潜り込んでいた。]


[ 今日の施術は済んだようで、身体を洗おうと言われる。]


 看護人はいないのか?


[ 病院と聞いたが、まだ誰の姿も見ていなかった。
誤解されないうちに言い添えておく。]


 別に…おまえにしてもらいたくないという意味ではない。
 


[ 彼には死人すら蘇らせる能力があるのは承知していたし、
なんらかの気概をもってこうしているというのはわかる。]


 ただ、おまえは一軍の将であり、城主でもあるのだろう。


[ こんなことまでさせるのは畏れ多いと言ってもいい。]


[ 動けない患者用の寝椅子に移され、泡で肌を覆われる。
彼の手を煩わせている上、ただじっとしているのももったいなかったので、少しでもリハビリになればと、指先で寝椅子を掴んで、身体を浮かそうとしてみたりする。

湯の中のようにはいかないが、少しばかり持ち上げることができた。
やはり鍛錬は重要だ。]


 …っ う?!


[ 黍炉に任せきりにしていたら、不意に電流めいたものが背筋を駆け抜けて、変な声が出る。]


 
  なに、 を!


[ 身体の上で繰り広げられている光景に思わず声を掠れさせた。
淫美に舌を翻らせて微笑む黍炉は紛れもなく愉しげだ。]


 無用だ。


[ 治療に関係のないことをするなと、視線をきつくして毅然と告げた。
感情の揺れが肌に石鹸の泡にも似た遊色を浮かび上がらせる。*]


捕虜故の遠慮と言われると、確かにそれもあるけれど──と、顔を曇らせる。
素直にいえという強い口調から、気を悪くさせただろうかと思いもすれど、正直に言うのは我儘が過ぎる気がして。

なにより、責め立てるように止まらない骨の指が花から溢れさせる熱が、思考と言葉を途切れさせてしまう]


ぁ…ん、あ、ぁ…っ

[結果、伯爵の言葉に答えを中々返せぬままに嬌声を響かせて。
それでも息を整え、喘ぎを堪えてゆっくりと言葉を紡ぐ]




わ、たし……こんな、こと、はじ、めてで。

 すき、なのか、どうか、わから、ない…けど、

回復した後の労役を、お好みでしたらという言葉に先ずは返す。
男性に裸を見せたこともないのだ、ろくに経験なんて無い。
こんな風に淫らな声を上げてしまう自分なんて、そもそも知らなかったのだ。
好きかどうかなんて考える余裕もなく、好きであっても素直に言葉にするには理性が拒んでしまう。

とはいえ、己の処遇は伯爵の胸三寸で決まるものとも理解はしていて。
だから、素直に言うのは憚られていたのだけれど]


 は、はじめて、だけでも

  私、を…ほしいと、おもって、ほし、くて


[思いを通わせた相手となんて、この状況で夢見がちな少女のような事は流石に言わない。
けれどせめて、初めの一度くらいは私自身を望み、求められたかった──と。
そんな甘えた事を紡ぐ間にも、熱に蕩けた秘所へと与えられる刺激に喘ぎがもれる。
柔くありながらも硬さの残る壁を擦り上げる指は細く。
けれどそれでも一杯で尚押し返すように動く、入り口ですらそうなのだから奥などはもっと狭まっているとは伯爵にも伝わろう]


  ただ、熱を、しずめる、ため、だけ、に、されるのも……

  …わたし、から、なにも、かえせない、のも、や、ぁあ…っ!


[捕虜である遠慮も思慮も払われて、触れられるならせめて欲されたい、と。
そんな願いを紡いで、けれど我儘だとも自分で思ってしまうから。
胸の頂を悪戯に摘ままれた刺激に上げた声を皮切りに、ぽろぽろと瞳から雫を零れ落とした**]


[看護人のことを問われたが、呼べと言われたわけではないらしい。
それより、こちらの事情を心配された気がする。]


 気にせずとも構わない。
 おまえのことは、私がしたいのだから。

 おまえの為ならば、なにを費やしても惜しくはないよ。


[むしろ仕事をしない口実にもなる、とは口にしないけれど。]


[体を洗う間にも、彼は自らの力で動こうと努力していた。
その試みが、熱の中心に触れた瞬間に中断され、声が漏れ聞こえる。
感じないわけではないのだなと、密やかに確かめた。]


 嫌いかい?


[無用だと睨む視線が、触れてくれるなと告げている。
泡の下に透ける膚が虹の色どりを纏うのを、目を細めて眺めた。
彼はどうやら肌までも宝石に変じるらしい。
掌を滑らせて、その感触を楽しむ。]



 これも治療の一環だよ。
 おまえの身体に刺激を与えて、動くように促している。
 わかるね?


[強弁だが、まったくの詭弁というわけでもない。
刺激の種類は多いほどいい。

だから、これも治療なのだと言うように、下へ潜り込ませた手を動かした。
当人の心に似て固く閉ざされている窄まりを、石鹸のぬめりを借りて柔らかく押し開き、指先を忍び込ませる。]


[ 黍炉は優しげな口調で、したいことをしているのだと言うが、二重の意味で、それに甘えてはいけないと自戒する。
ひとつには、自分のことは自分で管理すべきだという考えゆえであり、
もうひとつは、彼のしたいことのうちに、「シコウを手に入れる」が含まれているのを聞いているからであった。

 今しがたの行為を鑑みても、不穏極まりない。

母由来の能力は極力、出さないようにしているはずなのに、彼に影響を及ぼしてしまったのかと戸惑いもする。]


 
 嫌いだ。


[ 肌に触れたままの問いかけには簡潔に答えた。
黍炉のような立場にある男が、母の侍女たちのような真似をするのを苦々しくさえ思う。

治療の一環だと言われ、顔をしかめた。]


 そこは最後でいい。
 


[ と、腰の裏側へと彼の指が潜り込む。
圧をかけられ押し入られるような違和感。

前方ほど直裁な性感帯ではないから、悲鳴が爆ぜるようなことはなかった。
むずむずとした落ち着かなさに首を振る。]


  それより、 手 を、 動かし──て


[ 片手なりと機能が回復すれば、自分でできることは飛躍的に増えるのだからとアピールする。*]


[快感に繋がる行為への、彼が持つ忌避感は何だろうかと思案する。
自制によるものか、別の経験によるものか。
けれども受け入れる土台はあり、開拓する余地もありそうだ。
手を掛ければきっと艶やかに咲いてくれることだろう。]


 つれないことを言うね。
 末端より、身体の内側に近い部分の方が気を通しやすいというのに。

 感じる、というのはそういうことだよ。


[こちらは強く拒まれなかったので、内側に潜り込ませた指を曲げて周囲を探索する。
ここはまだ未踏の原野とみえた。
早く悦びの鉱床を見つけ出してやりたいものだ。]


[それ以上は無理を押し通さずに手を引く。
彼の体に湯をかけて泡を洗い流し、柔らかな布で包んで水を拭ってやった。
水気を落した肌に香油を塗り広げ、今度は全身を揉み解していく。]


 命を分け与えてもいいと思うほどの出会いは、稀なのだよ。
 おまえは私にとっての宝玉だ。

 ───ふふ。おまえの身体が宝石に変じずとも、私にとっての価値は変わらないけれど。


[問わず語りに、そんな言葉を囁いた。]


[骨の指はなんら遠慮なく官能を引き出すように彼女の体を弄り、熱を漏らすような吐息に絶え絶えとなりながら も律義に質問に答えている。
初めて故にわからないことと願うことがあるということも。]

 献身的なレディなようだ。

[柔らかくも未だ何も受け入れたことのない初心な硬さをのこす蜜壺の入り口をほぐすように指を動かして]

 下卑な欲情であったとしてもかまわないと?

[求められたい。返したい。というのに対して聞きつつ、胸の頂を摘まんでいた指はそっと眦に伝う雫を拭う]


 そーーですねぇーー。

 レディは我が領内に兵を率いてきた指揮官であり。

 そして私の戦利品として捕虜となり、今後労役を課す予定です。
 攻められた側にもメンツというものがありますからねーー。

[それに得るものなんて武威と名ではあっても、赤字である]

 レディは償っていただきます。指揮官としての責務や身内からの報いなどよりも、真っ先に一番の被害者である私に。

 具体的にはその体を使って!

[そこ大事ですという骨]


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