82 【薔薇村企画】 Contagio ―共鳴―
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[外からの声>>296に大きく肩を震わせる。 駆けつけてきたケヴィンと、 それに応える行動を取るトルドウィン>>300が見える。
体を引き寄せる手は、健在だと分かる強さ。 顔をあげて、すぐ。 頬に広がる黒が軋むようにじわりと侵食を広げる瞬間を見て。 触れた指になんの温度も伝わらないと知って。]
……は、
[漏れた声はいっそ笑っているようだった。]
(308) 2013/05/16(Thu) 01時頃
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[蹴飛ばされて、 こちらへと方向転換させられた獣>>303へと向かい。 サミュエルの手を握ってもう一度、刃の形を。**]
(310) 2013/05/16(Thu) 01時半頃
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[動揺がサミュエルの動きを阻害せぬよう 抑え込むのが精一杯だった。 それ故動きは完全に相手に委ね。]
『……エル!』
[疲労か病か。 普段なら避けられる一撃を受ける様に>>323 動揺は更に激しくなるが。 握り直されて、我に返った。]
(360) 2013/05/16(Thu) 07時半頃
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『……構いませんから…!』
[流れ込む思考>>327に、叫ぶ。 柄が濡れるのを感じ取りつつ、一撃で仕留める、と。
叩きつけるような一撃は確かに今までなかった扱いだが、 武器はこれくらいで折れやしない。
……折れてくれればいっそ、と。 やすやすと狼の喉笛を切り裂いて、 飛び散る命を受けながら思った。]
(361) 2013/05/16(Thu) 07時半頃
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[血を拭われるのもそこそこに人身に戻った。 呆然とこちらを見るに目>>342とかち合う。 ……彼も気づいたのだ、と知る。]
……さっきより…進んでます…ね。
[こちらの異常がないか探る手。 そこに浮かぶ黒を見つけ、その手を取って。 黒く染まった爪をなぞる。
発露は右の肩甲骨の、少し下。 骨とは違う固さにサミュエルが気づいたら。]
(362) 2013/05/16(Thu) 07時半頃
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[変調を聞けば、きっと。 この場には不似合いなほどに。
ーーーー嬉しげに、微笑んだ。]
(364) 2013/05/16(Thu) 07時半頃
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……帰りましょう。家に。
[いくつかのやりとりがあったか。 その間に戦闘も終わったろう。 サミュエルの袖をそっと引いて。
伏したケヴィンの死に近づき。 お世話になりました、と一礼を。 最期の時を邪魔したくはないが、 彼らと一言二言かわすことはできたろうか。
ケヴィンの最期には立ち会わなかったかもしれない。]
(367) 2013/05/16(Thu) 08時頃
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[どうして、と視線が訴えてくる>>368。 笑みを浮かべたまま、石となった頬にそっと口付けた。]
……僕は…これでいいんです。
[サミュエルだけを死なせて自分が残るなどありえない。 残されたところで、光を失った鈍がひとつ残るだけだ。 ならば同じ病で命を落とした方がずっといい。]
(404) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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[ホレーショー>>370の表情は、過去にも 何度か似たものを見た記憶があった。 死を予感した顔。 受け入れた眼差し。
余計な気遣いなどここでさせる必要はないだろうと、 頷きとともに嘘を吐く。]
……僕は大丈夫です。 …また、お会いしましょう。
[同じ場所に行くのなら、そう遠くない内に。]
(407) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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[明るさを増す村は静けさを取り戻し。 ……それは誰かの死を悼むよう。]
……帰ったら…腕…手当しないとですね。
[布を赤く染めている腕を見て、普段通りの言葉を。 戻る頃にはその腕も黒に変わっているのかもしれないが。
家に入る前。 立ち止まって、サミュエルを振り仰いだ。]
(408) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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………。
[横に振られた首。>>433 それが悲しくーー嬉しかった。
背中から右腕へと広がる重さで、 右腕はもうほとんどあがらなくて。 その分まで、左手で精一杯抱き返す。
温かなもので胸がいっぱいになって、 目から零れそうになるのをなんとか堪え。
帰宅と出迎えの挨拶を。同じく。
響いていた声はもう聞こえない。 代わりに溜息のような、風が通り抜けて。]
(452) 2013/05/16(Thu) 19時半頃
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[連なる文字>>435はいたっていつも通りで。]
……まずは…怪我の手当しましょう。 …シーツが血で汚れると…洗濯が大変なんですからね?
[苦笑気味に、帰路で告げたことを実行に移す。 右は手首から先しか使えないから、 少し苦戦したかもしれないが。 サミュエルの右手にも手伝ってもらいながら。]
(453) 2013/05/16(Thu) 19時半頃
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…そうですね……
[治療が終われば再び見せられた板。 しばし思案に首を傾け。]
……エルは何かありますか?
[自分だけ考えているのもどうなのか。]
(455) 2013/05/16(Thu) 19時半頃
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……今度やられた時は…洗濯しなおしてもらいましょう…。 …そういえば…シーツも取りに行かないとですね…。
[面と向かって謝られたら、結局許してしまいそうだが。 たまには心を鬼にすることも必要だろう。]
……いい場所ですか? …そんなとこ…今まで隠してたんですか……
[提案>>459に頷きつつ、少しばかり拗ねたふりを。 やるべきことと。やりたいことと。 ささやかなことは指を折ってもきっと数え切れず。]
(464) 2013/05/16(Thu) 21時頃
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[出かける前の腹ごしらえに。 どちらも片手は不自由だから、手の込んだものは作れないが。]
……どうぞ?
[聞こえた音>>462に、声をかけて扉へと。]
(465) 2013/05/16(Thu) 21時頃
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……獣の方は…大丈夫でした?
[扉の前に立つジェームスとトレイルは、 見た限り大きな怪我もなさそうだった。 それでもやはり、気にはなり。
硬化は服の外にはほとんど及んでおらず、 長い袖からのぞく右手を見られなければ気付かれないだろう。
何事か書き付けて二人に見せるサミュエル>>475は楽しげで。 トレイルがいつも通りのスキンシップをしてくるようなら、 避けようと思ったけれど、結局なすがまま。]
(476) 2013/05/16(Thu) 21時半頃
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……よかった。
[怪我はない>>478という返事に表情を綻ばせる。 こちらの状況を伝える時に、 病の進行については必要もないだろうと口にしない。]
……それと……ケヴィンさんと…ホレーショーさんが。
[伝えるのは、二つの名。 その瞬間を目にしたわけではないが。 二人すでに、知っていただろうか。]
(487) 2013/05/16(Thu) 21時半頃
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[ジェームスの表情の変化>>490に、 知らなかったのだと知る。]
…まだ…本当はどうなのか…わかりませんが… ……詳しくは…キリシマさんに。
[黒く染まっていた体を思い出して、言葉を切る。 チアキ達があの後駆けつけてきたことは知らず、 一番事態を知るのはキリシマであろうと。]
(498) 2013/05/16(Thu) 22時頃
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[トレイルとサミュエルのやりとりの合間。 少しだけジェームスと話をした。
幸せ者同士だ、と小さく笑って。
主人達のやり取りを楽しげに眺める。]
(509) 2013/05/16(Thu) 22時頃
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[いつもどおりの挨拶の中。 困惑の色が浮かんだトレイル>>510に、笑みを向けて。 耳元で聞こえた声にも、同じように。]
…………?
[引き離されれば>>513 普段はそんなことしないのに…と サミュエルを不思議そうに見て。
ぐ、とお腹のあたりが重くなった。 右手をすべて埋めた病は、とぐろを巻くように 腹を通過して左足へと進んでいた。]
(519) 2013/05/16(Thu) 22時半頃
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[笑われて>>516なんとも複雑な思いだったけれど、 嬉しかったのもたしかなので。
離されない腕に、 体重を支えるのを少しばかり省エネして、 背中を預けつつ。]
……チアキ。
[チアキにこの格好がどう見えるかはさておき。 チアキの顔に巻かれた包帯に、目を見張った。]
(522) 2013/05/16(Thu) 22時半頃
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[攻芸の持っていた土鍋が 地面に落ちてちょっと大変なことになる。 しかし視線はチアキの方に釘付けで。]
……大丈夫なの?
[本人の口>>527から出る言葉に、 確認したいと左腕を伸ばそうとしたけれど。 肘から上があがらないのに気付いてそっと下ろした。 かわりに、重ねて確認するように。]
(533) 2013/05/16(Thu) 23時頃
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[向けられた視線>>528には、少し困ったような笑みを。
半ば抱えられた状況なので、 サミュエルが土鍋を落とした攻芸に なんと言ったかは分からないが。
返される声>>537になんとなく察しはついた。]
……火傷と怪我に気をつけて。
[中身は随分と熱そうだったから。 重ねた問いに返された声には、よかった、と。]
(540) 2013/05/16(Thu) 23時頃
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……今度はお昼じゃなくて…夜ごはんで。
[お昼ごはんくらいじゃ許してあげない、と。>>539 破るのがわかっている約束をするのは、 少しずるかったかもしれないけれど。
触れる背中は温度を伝えてはくれない。 前へと回された右手が、まだ動く左手を捉えて。
ああそうだった、と。]
(544) 2013/05/16(Thu) 23時半頃
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…ごはん食べたら散歩……でしたっけ。 ……そこ、遠いですか?
[距離を確認するように。 遠いようなら、この足だと難しいだろうか。]
(547) 2013/05/16(Thu) 23時半頃
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…………。
[戻っていく二人を見送り。
綴られた板の文字に、少し残念に思いながらも、 少しぎこちなく首を振る。 すっかり固くなった背中は体をひねることも難しくて。]
……泣きたい時は…泣いていいんでしょう?
[同じ板。 まだ薄く残っている文字>>545に、 そう書いたのはサミュエル自身。]
(554) 2013/05/16(Thu) 23時半頃
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[そういえば玄関先でばかりで、 お茶のひとつも出さなかったな…と今更に思いながら。
扉を閉めて中へ入ってしまえば、 さっきまでの来客の名残はどこにもなく。]
……そうですね。 …少し……寝てからでもいいですよね。
[だんだんと固まる足に体重を支えるのも辛くなりつつあり。 サミュエルに支えてもらいながらも寝台へ。
半ば黒に覆われた顔から目をそむけることはせずに。 寝台に乗れば、その顔に唇を寄せて。]
(562) 2013/05/17(Fri) 00時頃
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[抱きしめられるまま、シーツの上へ倒れこんで。 もう肘から先しか動かない手で、 サミュエルの手を握る。 このまま固まってしまえば、そこからひとつに繋がれるだろうか。]
……エル。
[まだ正常に動く喉。 夢現な彼に、まだ声は聞こえているだろうか。]
(575) 2013/05/17(Fri) 00時頃
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[それからの時間。 笑って、触れて、幸せな時を過ごし。
いつしか眠ってしまったサミュエルを、 起こさないようにそっと声を落とす。]
……おやすみなさい。サミュエル。
(578) 2013/05/17(Fri) 00時頃
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[愛しい人の名前を紡いで。囁いて。
とても眠い。 だけど同じくらい、それ以上に幸せ。
眠る顔を目に焼き付けて、笑みを浮かべてそっと目蓋を閉じた。
―――それが、最後。]
(579) 2013/05/17(Fri) 00時頃
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