人狼議事


246 とある結社の手記:9

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視点:


パティ! 今日がお前の命日だ!


― 夜 ―


[人狼たちは外に出たいらしい。
だから、外に出せるようにしよう。

手伝い、面倒をみてみようとすること。
それが性分なだけだった。

本当をいえば自分を含めた人狼が生きたって死んだって、どちらでもよかった。
「父のよう」なんて慕ってくれていたって、それほど仲間なんて大切じゃあなかった。
第一彼女たち人狼は娘でもなければ、勝手に他所で大きくなっただけ。
どちらが死んでも、きっと表面上嘆いてみせるが、その実、ロイエに霊能者をやらせておきながらリンダを早く食えなどとは、無論そういうことだ。
まして彼女の大事なリンダなど、人狼よりも大切になる欠点に見えて、ロイエの心情などに関わらず早々に取り除いてしまいたかった。

大切なんかじゃあ、ちっともなかった。]


[人間人狼関わりなく、建前なんてあって然るべきだ。
ましてや人狼なんか、仲間意識が多少あったって、いつ畜生としての気質が爆発して何が起こるともわからない。
正直は美徳だが、それをルパートは重んじなかった。
ハナから正直に過ごす気などなかったのである。

外に出るのが叶うかもしれない。
今夜ピスティオとの約束に従ってパティを殺し、ラルフを結社に突き出す。
そうすれば、大半が人狼と狂人だ。
人間に制止されることはなくなる。

けれどどうにも見慣れた宿屋の扉を見て、外に出るイメージが湧いてはこなかった。

たとえばこの地に住むのはもう無理だとして、人狼としてこれから別の土地でまた人を騙し食らうことになるのだろうか?

次はどんな仕事をしようか。どんな場所へいこうか。
そう考えることに現実感がない。

人を一から騙し直すのが億劫なせい?]


[だから人狼たちにも、宿と心中するつもりであることなど――ベッキーが大切である弱みなど、ルパートの真実として直接口にする気がなかった。]


[結社員の処刑がある以上、ベッキーをここにおいておくわけにはいかないし、かといってハナから人狼たちを告発し皆殺しにする気も起きなかった。

だから、人狼と少しの人間というところまで、人を"減らして"娘を外に出してやる。

リンダを殺されたくないロイエはみだりには殺さないだろうし、スージーもピスティオがああいうのだから今は恐らく殺さない。

だからこれが、ルパートにとっての、娘を外へ逃がしてやるという形。]


[最大の被害者とは死んだ人間を除けば恐らくがベッキー。
いいや、この人狼ルパートの娘として育った時点で、不幸だけでいえば最も不幸であるのかもしれない。

父を信じて無事を案じていた娘は、その父自身に騙されていた。それはいかにも最低で最悪。
ひとの親にして最も劣った卑劣だ。

いつも大事さとは、娘に先に気付かされる。
心配されるのも、好意を伝えるのも、かばうのも、泣くのも、笑うのも、考えるのも――すべて貰っては、ああこうしてやれれば良かったのかと感じる。]


[本心から大切な誰かを思い、誰かのために心を割く。
それが尊くなくて、何だ。
愚かか?自己満足か?保身か?
――斜に構えてみたって。
一人娘にそうされて嬉しくない親がどこにあろう。

あのくるくる変わる表情のなかに、いくつの真実があった?
こちらの伝える表情のなかに、本心こそあれど真実などどれほど残っていただろう。

この人狼には、愛情というものが足りていなかった。

最大限、彼女にとっていい人間であるには、
どうしたらよかったのだろう?

出来る限り"人がいい風の"人間を、ヒトの心らしきものの存在を、優しいお父さんの表面を、親子で続けたいがための姿を貫き通すくらいなら。

愛あるならば。
ベッキーの人間性を信じていたならば。

ルパートは殺しなどとうの昔にやめているべきだった。]


[子供に学ばされることがあるとはいうが、ベッキーとはまさにそれ。
ルパートにとっての、目指すべき人間性だ。

昨日の投票を考えれば結果は明白。

みんなベッキーの家族のためがあって、今日まで生かされてきたようなものである。
彼女が父に頼ってばかりと思っていたその優しい弱気が、ルパートをここまで生き永らえさせてしまった。

ずうっと思っていた。]


[そしてそれを享受しては、命が一日のび、二日のび、……けれど娘に人狼と伝えることもせず、不誠実の塊として生かされた。

日を追う毎に
ベッキーとの、人間との差異が見つかっていく。

どこかで話せばよかったか?
黙って死ねばよかったか?

どのみち、最早ルパートという人狼は、彼女のためにはなることができない。

娘にここで人狼だとばれるなら……

人狼騒ぎがやってきて、ついに終わりの時を迎えて、ルパートは――その先を思って、これ以上を生きる価値を感じていなかった。]


[だからこの宿との心中を真っ先に考えた。
檻のような格子を窓につけられながら、それを決心した。

そして、この数日間娘に命を助けられて、
今、全てが済む段になって腑におちた。



人間はこれほど豊かなのに、
人狼である我らの卑しさといったらどうだ。
人間には、人狼と共存してやる義理がない。

どんなに娘に父親ぶってみたところで
思い付く限り優しく振舞ってみたところで。

所詮は人まね。人間を騙る芯の部分が嘘で出来た獣に、誰かの何かになることなど、出来はしないのである。]


[全てが済んだら、全てを伝えて、ついに一度真に偽りない一匹の人狼として真実を話そうか。
そうなった時は、心底嫌って貰いたい。

それとも、全てが済んだら――彼女には人狼すらも関わりなく一人で逃げてもらい、なにも言わずにこの宿と最後をむかえようか。

……いいやしかし、彼女はそれらをされて、どうなってしまうだろう。
けれど遅かれ早かれ、彼女は真実を知り、きっと嘘だらけの暮らしに絶望してしまう。

人狼には彼女に望みを与えてやることなど叶わない。


だったらせめて、望みを持てる場所まで逃げてしまえる手伝いくらいは、何を賭けても。
こちらは心無い人狼。恩に義理を返しただけ。
何かもらって返さなければならないだけ。
助ける価値のないような悪に手を差し伸べた損には報いがあったほうがよい。

深い夜はこれからだ。**]


─ 夜、 ─


[最後の夜だ。そして、最初の夜だ。]

 



[それはこの宿で直接行う最後の食事で、ピスティオが同胞になってからはじめての食事だ。同胞、── 人狼。 これから、彼女に牙を向けるのは、私であって私じゃない。

一人前の、お祝い。

その部屋にはいる前に、黒い小柄な狼は新しい同胞の足元にいた。その周りをくるくると回る。ふさふさとした尻尾がその脛を擦った。そうして一度お座りをして、ふんすと音もなく鼻をならすのだ。]
 



 暗いと解らないでしょ。

[影に、闇に溶け込むための毛並みは夜の狩に適している。
少し小柄だが、足音も、尾が空を切る音もしなかった。

会話は全部、人間には聞こえない声だ。]

 じゃ、ピスティオはここからゆっくりきてね。
 部屋にたどり着く頃には、
 もうしゃべれなくなってるから。

[ここ。─── ここは、マリオの部屋。だった場所。
ルパートも居るのならそちらは自由にお任せだ。]



[扉をあけて忍び込むのももう慣れた。
音もなく部屋を出て、]
 


[──音もなく、部屋に入った。

気付いただろうか?
本当はもう、ひっそりとする必要もない。

寝てただろうか立ってただろうか座ってたろうか。
でもどれも、関係ない。だって、そのまま、

飛びかかって、
喉笛を食いちぎるのに、変わりはないのだから。

そうして、次に肩口を噛み砕く。ぱくっと離して、念のために膝も噛み砕いておく。ピスティオが来たのはどのときだったか。あ、来た。ときっと尻尾を振っただろうけど、恐らく既に、この部屋は血の臭いで溢れていた。

ふふんとパティに向き直る。]



 パティ、 きこえる?
 別の声がきこえるんだっけ、でもこれは?
 



 きこえる?きこえないかー。
 そうよね。 ざんねん…。

 今日はね、お祝いなのよ。
 パティはごちそうなの。

[そう言って。もぐもぐと彼女を本格的にたべはじめるのだけれど、……やっぱり、味は普通で、いつもとまったく、かわりはなかった。*]


[


     村の船渡し ユージンに捧ぐ


]


[嘆く。って解ってた。自分でも、そう言った。
解ってた。解ってた。わかって、



        …なかったかも知れなかった。]



 いやだ、いやだいやだいやだいやだ。
 やだやだやだ、やだ、いやだ、いやだ、
 やだ、…なんで、どうして、ああでも、
 いやだ、こんなの、なんで、いやだ、いやで、でも、


[あの紙に名前を書いたのは私もだし、
助けるチャンスをふいにしたのも私だ。

構わないって笑って投票したのは私だ。

解ってたじゃないか、こうなることくらい。
解ってたじゃないか、彼が死ぬことくらい。

わかってたじゃないか、もう会えない事も、
もう話すらできない事も。

わかってたのに。]



[大声で泣いた。
そうしたら、聞こえる声が慰めてくれた。]
 



[仲間を失っただけじゃなかった。
好きな人が死んでしまった。

だからかな、だからかも、こんなに悲しくて辛くてしんどくて、ああ、もう死んでしまいたいって思うのは。はじめてだ。こんな気持ちははじめてだ。もう、どうしたらいいかわからない。
いやだ、いやだ。いやだいやだいやだいやだいやだ。

どうして。]
 



 殺さなくっても、結構すっきりするものね。
 あんまり泣いたことってないけど、便利だわ。
 


ロイエは、視界がぼやけて前がみえない。

noko 2018/08/06(Mon) 13時頃


ロイエは、イヴォン奥さまにお砂糖たっぷりホットミルクを投げつけた。

noko 2018/08/06(Mon) 16時半頃


【人】 姉妹 ロイエ

[その夜は、怯えて震えるリンダを抱きしめ続けていた。

可哀そうなお嬢様。

彼女の視る世界は、彼らに信じられることはなかった。
彼女の清純さを彼らは、信じきることができなかった。

この世界に、彼女の居場所はなかった。

ロイエは、賭けに――敗北した。]

(27) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

……どうして?


【人】 姉妹 ロイエ

視えないものは、信じない。
聴こえないものは、信じない。

確証がないものは――信じようがない。

(28) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

……きこえないの?


【人】 姉妹 ロイエ

違和感に気づいたのは、
昏睡から目覚めてしばらくたった頃。

声をかけても、誰も返事をしてくれない。
気付いてもくれない。

モンドも、彼の仲間達も。
そして、あのパティでさえも。

『かわいそうに。
 口が効けなくなったんだね。』

そう言われて、ようやく
口が開いていないことに気が付いた。
うなじに残った噛み瑕が、
じゅくじゅくと疼いた。(>>4:84)

(29) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

……パティ。
これ、ちがう。
オレンジじゃない。

くさい……どぶみたい。


【人】 姉妹 ロイエ

あれほど好きだった食事が、苦痛になった。
なにをたべても、感じるのは腐臭と苦みだけ。

村の合間から、なにかの囁きが聞こえてくる。
今日は誰をさらう。明日は誰を食べる。
そんな囁き声。

誰も信じなかった。
少なかった口数は、更に少なくなった。

(30) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

【人】 姉妹 ロイエ

"気狂いフューラ"
心無い人から、いつしかそう呼ばれるようになった。
少なかった友達は、更に少なくなった。

傍にいてくれるのは、パティ。
そして花屋の娘、メアリーだけ。

『それはきっと、特別な魔法よ、フューラ。』

そう言って笑い飛ばす、そんな笑顔が明るい女の子だった。

(31) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

― オナカ スイタ ―


【人】 姉妹 ロイエ

いつものように空腹にあえいで、
あてもなく村をさ迷っていた時。

『これは……旨い。上物だ。』

そんな声が聞こえた。
人の声か、悪魔の声か、もうよくわからない。
ただよってくる香りに鼻がひくひくと鳴った。
ふらふらと引き寄せられるように、その香りの後を追う。

(32) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

【人】 姉妹 ロイエ

囁き声の数が増えた。
賑わう人々。飛び交う会話。
そこは、村の大きな宿屋だった。

宿屋の亭主ルパートとは顔なじみだった。
お腹が空いた。空いて、空いて、どうしようもない。
そう懇願すると、ルパートは"いつもの笑み"を浮かべて、
宿で出す肉料理を分けてくれた。

その肉からは悪臭も腐臭もしない。
大好きだった、あの頃の美味しい肉の香りだ。
いてもたってもいられず、手づかみで肉にかぶりついた。

(33) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

― オイシイ ―


【人】 姉妹 ロイエ

お腹が鳴って、手がとまらなくなって、どんどん食べた。
勘弁してくれよ、なんて苦笑するルパートをよそに、
どんどん食べた。

これなら食べられる。いくらでも食べられる。
豚?牛?羊?それとも―もっと特別ななにか?

見てみるかい?
誘われるがまま、切り分けられる前のその肉塊を見た。


それは、メアリーだった。


大きな街に移ると、家族と一緒に村を去った、
彼女の上半身が、そこに在った。

あの明るい笑顔は、もう二度と見れない。

(34) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

― オイ……シ……イ ―


【人】 姉妹 ロイエ

雑用などを手伝いながら、その対価として肉を貪った。
宿を拠点に、村を通り過ぎる様々は人々。
商人、学者、楽団、狩人、犯罪者、貴族、道楽者。

なにを食べ、なにをして過ごすと、どんな味になるのか。
見聞きし、試食した味の全てを舌に叩き込んだ。
ロイエには、その才があった。

魚に心を砕く魚屋は居ない。
口をきく肉袋。最初からそう思えばいい。
ルパートの言葉に救われた。
ルパートが目標になった。

(35) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

【人】 姉妹 ロイエ

[フーバー家から誘いがくるのに、
それほど時間はかからなかった。
味覚の才ある幼い人狼。
そんな噂がたったらしい。

それと対抗するかのように、
ローザス家からも声が掛かった。

婦人に打たれた頬の痛み。注がれた眼差し。
(>>0:287)(>>1:71)
その意味がわかった時には、もう遅かった。
フーバー家で待っていたものは、
暗部に携わる汚れ仕事の数々。

出荷用の女中たちを育成する。
それがロイエに約束された任務だった。
首輪に繋がられたフーバー家の人狼たち。
その中に、ロイエは加わった。]

(36) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

【人】 姉妹 ロイエ

[そして運命的な、あの日。
屋敷に仕えるようになってから、数日後。
まだスカートで歩くこともおぼつかない頃。

フーバー家当主の娘。リンダ=フーバー。
そう紹介された少女は、まだ幼く、無垢で、
しかし、すっかり怯えきっていた。]

(37) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

【人】 姉妹 ロイエ

……いたく、しないよ?

[2人っきりの時間が増えた。
少女は、遠慮がちに口をひらくようになった。
幼い口から語られるのは、怖いおばけのこと。
誰もそれを信じてはくれないこと。
そして、"お父様"からの激しい折檻のこと。]

(38) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

ねぇ……きこえてる?


おんなじだね。
わたしたち。


【人】 姉妹 ロイエ

[自分たちにしか聞こえない声があるように、
リンダにしか視えない世界がある。

人間と人狼。

その境を飛び越えたロイエにとって、
その結論は、とても自然に思えた。

そしてリンダは、この世界と向こうの世界。
そのどちらにも、居場所がない。]

(39) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

……おとうさん。

このこね……とっても、オイシソウ。


【人】 姉妹 ロイエ

……居場所になってさしあげます。
お嬢様。

[この世界にも、彼女の目に映る世界にも、
リンダの居場所がないというのなら、
もう自分がそうなるしかなかった。

まだ死ぬわけにはいかない。
リンダを包む世界、そのものに成るのだから。]

(40) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

【人】 姉妹 ロイエ

【コルクボード】

霊能者より結社員各位へ

本日の処刑をもって3名の『人狼』を駆除完遂したことを報告いたします。
『人狼』3名

 1.ワンダ
 2.モンド・ロムニオ
 3.ラルフ

証言者:『占い師』ピスティオ
    『霊能者』*ロイエ・フューラ*

(41) noko 2018/08/07(Tue) 01時頃

─ 夜 ─

[本当はちょっと、軽率だったかなって思った。
何がって、みんなの”食事”に同行するなんてことが。

どう考えてもきっと血の匂いは臭いだろうし、正直こうしていても具合悪くならない自信はあまりない。ない、けど。
でもついて来てしまったのは、嬉しかったから。

ルパートに”同胞”と呼ばれて嬉しかった。
モンドをヒトのやり方で殺して、人”狼”になれたのが誇らしかった。その祝いの食事だ。だから。頑張ってみようと思った。


だってみんなが──、”仲間”が祝ってくれるというのだから。]


[……最初は、仲間なんてどうだって良かった。

だって幾ら仲間と言っても、彼らは人狼。
占われれば、それでお終い。こんな狭い檻に閉じ込められれば、所詮逃げられやしない。逃げられないなら早晩死んでしまうだろう。

それならば。それまでの間、上手く協力した風を装い彼らを欺き人を欺き、まんまと生き延びて逃れればいい。そんなつもりだった。

占われても平気だから、なんて。
彼らのうちで唯一の人間であることは、優越感の元にしかなってなかった。


[けれど。マリオが死に、イヴォンが死に。
少しずつ、少しずつ”人”の楔は抜け落ちてゆき。
代わりに少しずつ、少しずつ彼らとの時が降り積もる。


ずっと、ピスティオは根無し草だった。
他に同じような人間など、どこにもいない。
少なくとも見たことはない。

両親には、この”声”は届かなかった。
占いと称して使った青い石、あれは正真正銘母の形見だ。
彼らは人狼の存在を知っていた。
知ってなお、自らの身すら守れない非力な”人間”だった。

今にして思えば。
母は本当の”占い師”だったのかも知れない。
無論、ただの思い込みだったのかも知れないし、違うかも知れない。どちらにせよ、とうの昔にルパートの肉になってしまった彼らに問うことなど出来はしないのだけれども。]


[「置いていかれちまったのかい」、と。
聞いたのが、初めて「目の前で」聞いた人狼の声だった。

それまでも何度も耳にはしていたはずだけど。
人狼は人狼で、ただの人間の子どもに声が聞こえるだなんて思いもよらなかったはずだし、こっちもこっちでどうしていいか分からないから、彼らに話しかけるなんてこともなかった。

だからルパートの声は少しびっくりしたし、この村にそのまま居ついたのは結局のところ、彼ら人狼がここに居たから。という理由もかなり大きい。無論、ローザス夫妻の好意あってのことだったけど。]


[どこにも半端な人間の”居場所”などなかった。
いいや。この村に居ついてからは、少しだけあった。

それはローザス家の下働きだったり、人狼らの手伝いだったり。
或いはラルフやノア、ユージンやマリオと釣りをしてみたり。ルパートの宿に出入りしてベッキーと他愛もない話をしてみたり、村のあちこちでちょっとした手伝いをしてみたり。

いつもいつも、愛想良く振る舞っていた。
いつもいつも、誰かの何かであるように。
浅くても一時でも、そこに”居場所”の出来るように。


…───いっとう身近に、
親のように想ってくれてる人の情には気が付かないまま。]



へええ…… 便利なもんだなあ。

[足元を少し小柄な漆黒の獣がくるくると回る。
音を立てないその仕草に、素直に感嘆の声が零れた。
人の目には捉えにくい黒い毛並みは、つやつやとして触り心地が良さそうだ。]

うん、分かった。
なるべく足音を立てないように行くよ。
今更だけど…邪魔が入っても困るしね。

[人間なんて、もう随分と少なくなった。
モンドが居れば、耳聡く異変に気付いたのかも知れないけど。きっともう、そんな心配はないだろう。

ないとは思いながらも、慎重に歩く。
人間の足は、彼らのように静かには歩けないのだから。]


[今宵はお祝い。
ただの中途半端な人間から、人”狼”になれたお祝い。

もう居場所を探す必要はない。
同胞はここに居るのだ。
そう思うと誇らしさと共に嬉しさがこみあげてきた。
だから。少し頑張って”食事”にも行く。

慎重に廊下を歩んで、パトリシアの部屋の扉をそうっと覗いた。
鍵はかけられてない。
あっさりと扉を開けば、中からは血の匂いがした。]




……”それ”

もう、平気なのかい?
起き上がったりは、しない?

[暗闇を見透かせない人の目には、倒れた”何か”に黒い獣の影が圧し掛かっている影ばかりがうっすら見える。
がつがつと、時折下になった影が揺れるのは恐らく自分の意思ではないだろう。ないだろうけど。一応、聞いた。

恐る恐る、といった響きはどうしても声に乗っただろう。]


……………、

[美味しそうだねとか、なにか。
言おうかと思ったけれども声が出ない。

いや実際に口を開く必要はないんだから、言おうと思えば言えたはずなんだけど。でも無理だった。
代わりに喉の多くからせり上がって来るものがある。


だめだ。だめだだめだだめだ。今はだめだ。


それを必死に飲み下そうとした。
余計に上がって来た。胃が痙攣する。
どうしようもない圧が、耳にじんと響いた。]


姉妹 ロイエは、メモを貼った。

noko 2018/08/07(Tue) 07時頃


姉妹 ロイエは、メモを貼った。

noko 2018/08/07(Tue) 08時半頃


ロイエは、スカート裾を摘まんで会釈しながら尻尾を振った。

noko 2018/08/07(Tue) 08時半頃


姉妹 ロイエは、メモを貼った。

noko 2018/08/07(Tue) 20時半頃


姉妹 ロイエは、メモを貼った。

noko 2018/08/07(Tue) 22時半頃


ロイエは、ルパートになでなでしてほしい。

noko 2018/08/07(Tue) 23時半頃


ロイエは、しょんぼりしている。

noko 2018/08/07(Tue) 23時半頃


大丈夫、っスか?

えええと、えっと。
何かなかったかなあ……、えっと……


あ、そうだ。
えーっと…、『いいこ、いいこ』 ……??


[先日からご褒美にと言われていた言葉だ。
なんでこれがご褒美なのか良く分からなかってけど、ひょっとしたら、人狼にとっては元気の出るおまじないなのかも知れない。]


え。あ、あれ?


………… 元気が出て良かったっス!
やっぱりスージーは、元気なのが一番だもんな。

[やっぱり女の子の心は良く分からないな。
そんな感想は、こっちにも呟かないで仕舞っておいた。*]


ねえ。ベッキーにさ、

[声は明るく響く。
みんなでここを出られるのだ。明るくならないはずがない。]

みんなのこと、教えてもいいかな?
いいよね??


― 夜 ―

[お嬢様と共に生きる。
そう誓って最初に行ったのは、"食事"だった。

主として、脚の一本を与えるぐらいは、当然のこと。
人狼の主となった乙女は、
陰のある笑顔でそう言ってのけた。
今までの献身への褒美として。
そして、今まで積み上げてきた罪、その罰として。

リンダは、寝間着の隙間から左の腿を投げ出し、
鉄格子から差し込む月明りにかざした。
ほそくしなやかな脚が青白く光り、
恐ろしいほど蠱惑的に映った。

――ごくり。 獣の喉がなった。]


[人肉を絶ってから十数年。人狼としての力は衰えている。
村を離れ、フーバー家からリンダを護り抜くには、
食事が必要だ。

そしてなによりも、
ロイエの正体を知りながら全てを受け入れた彼女は、
間違いなくロイエの主人であり、最愛の妹だ。

その可愛らしいおねだりを無碍にできる者など、
はたしているだろうか?
ぎゅるる、と、ロイエの胃袋が、はしたない音をたてた。]

……畏まりました。
お嬢様からの褒美、心して……堪能いたします。

[人狼の爪がきらめき、音もなく乙女の左腿を切断した。]


[大皿に盛り付けたリンダの左腿には、一切の手を加えていない。軽く火であぶれば脂が溶け出し、旨みも深まるのだが、せっかくの御馳走だ。素材がもつありのままの味を堪能したかった。

肉斬り包丁をいれ、3枚に薄く削いだスライスを小皿に取り分ける。]

……それでは、いただきます。お嬢様。

[止血の治療を受けたリンダお嬢様が、食事の様を見守っている。

手本になるべきロイエは、上品に食事を行うべきだ。ナイフでスライスを更に切り取り、フォークにまきつけて、ちいさく開けた口に運んだ。ワインに見立ててグラスに注いだ血液を一口。舌の上で、薄い肉片を転がし、香りを堪能しから、ごくりと飲み下す]

……はぁぁぁぁ…
なんという…………美味。

[長らく口にしていなかった人の肉に、全身の細胞が歓喜に打ち震えた]


[一筋の涙が頬をつたった。

気付くと小皿の上にあったスライスはもうなかった。
肉斬り包丁を手に、次の肉片を削ぐ。
今度はもっと厚く。もっと大きく。
ナイフで切り分けるのももどかしい。
フォークを突き立てて、大きな塊のまま、口に押し込む]

………あ"……う"……

[頬をつたう涙の量が増える。

包丁で切り分けるのでは、もう物足りない。
切断面から顔をだした大腿骨を掴み、
身を乗り出して腿に直接かぶりついた。

歯を突き立てて、噛みちぎった腿から鮮血がほとばしった。
口のまわりがべったりと赤く汚れる。
素手で口をぬぐい、掬い取った血液をべろりと舐めた。]


……あ”……あ”あ”あ”っ……うぅぅ……
お"……お”い”じ……い”……。

[目頭に熱がおび、肉を貪る口から、嗚咽がもれた。
頬張る肉片の量に、飲みこむことが間に合わず、
喉がぶるぶると痙攣し、堪えきれずに、むせた。]

……えぼっ……おっ……おぶっ……
ぇ"ぇ"……ぇぁ”ぁ”ぁ”…………っ

[大量の唾液と肉汁と共に、口からぼとぼとと肉片が流れ落ちる。その間も涙はとめどなく零れ、鼻からは啜りきれないほどの体液。口の周りは涎と血液でべったりと赤く汚れきっている。]

……あ”あ”あ”……お”…お”ぜう”ざま”……。
……お”ぜう”……ざま……!!

[汚れた口から零れ落ちてしまったお嬢様の小さな破片に、
ロイエは手を伸ばした。]


……あ”……あ”あ”あ”……っ

……ご、ごめ……
…な”ざ……い……っ

[涙と鼻水、ヨダレと血液でぐちゃぐちゃと赤く染まった顔で、
テーブルに広がる、残り少ない腿肉の欠片を手の平で掬いとり、
口に運んでずるずると喉に流し込んだ。]

お"ぜうざま……ごめ…な"ざい…っ

バ……バケ"…………モ"ノ"で


あ”あ”…………バゲモ"…………ノ"で、ん”ん”
……ごめ……な"ざい……っ

……あ”……あ”あ”あ”……っ

……お”い”じ……い”……。

あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”……っ

[ぼろぼろと子供のようになきじゃくりながら、
身を大きく乗り出して、赤く汚れた皿に舌を這わした。
肉の一片、皮の一枚、血の一滴たりとも残さないよう、
丁寧に、丁寧、べろべろとテーブルを嘗め回した。]


【人】 姉妹 ロイエ

[人間の女は、いつのまにか黒い狼に姿を変えていた。汚れたメイド服はすっかり脱げて、耳には辛うじてひっかかるカチューシャ。

リンダの左腿をすっかり食べ終わると、黒い狼は、しかられた犬のようにぺったりと垂れた耳と尻尾を引きずったまま、主の元へとトテトテと駆け寄った。

そのままくるくると周囲を回り、痛みで喘いでいるだろうリンダお嬢様を上目使いで心配そうに見上げる。]

(74) noko 2018/08/08(Wed) 03時頃

……お嬢様。

ああ、お嬢様……お嬢様。

……お嬢様……お嬢様……お嬢様……


【人】 姉妹 ロイエ

………キュゥゥン。

[少しでも辛さをやわらげたくて、
少しでも痛みをわかちあいたくて、
その女主人のやわらかな頬をぺろぺろと舐めつづけた。**]

(75) noko 2018/08/08(Wed) 03時頃

姉妹 ロイエは、メモを貼った。

noko 2018/08/08(Wed) 04時頃


姉妹 ロイエは、メモを貼った。

noko 2018/08/08(Wed) 04時頃


【人】 姉妹 ロイエ

― 某日 某所 ―

(>>46)
[うら若き女主人を車椅子にのせて、
そのメイドは行く先のない旅を続ける。]

そうですね……海辺の街などはいかがでございましょう?
これからの季節、潮の風は、心地よいかと……。

(88) noko 2018/08/08(Wed) 04時頃

【人】 姉妹 ロイエ

(>>47)
まぁ……わたくしに、これを?

[口元に寄せられた、白ユリ。
赤く汚す血の芳香を嗅ぎ、
黒ずむ花びら、その一枚を食んだ。]

(89) noko 2018/08/08(Wed) 04時頃

 
[理由は一つだ。]
 


 
[『簡単だったから。』]
 


─ 夜、 ─

 平気よ。
 たぶんたべられるの解ってたみたい。
 笑ってたわ。

[ピスティオの言葉に尻尾をふった。
そのあと静かになる。]



 そっちのほうがくさくない!??!
 やめてよ!!今めちゃくちゃ敏感なんだから!!!

[がうがうがうとこの部屋から追い立てた。
前足で鼻をぐしぐしとやる。ぐしぐし、くーん。はふ。息をついて、仕方ないなあ、とまた食べはじめた。口直しだ。]


[まだ部屋にいるかいないかはしらないが、声は届くから。]

 あ、そーだ。
 ピスティオ、あれ。あれしってる?

[パティは良いなあ、って思ってた。
家族が沢山いる。外に行ったけど、合意でだ。

単純に羨ましかった。
置いていかれるんじゃなくって、
そのあとを兄弟たちや、小さい子が、
着いていっていることが。

だから。]



 ほらあ、えーと、
 パティがいつもうたってるやつ、
 …… 子守唄。

 どんなだっけ、
 こんなだっけ?
 



 ───……、
 



[赤い声にのせられた響きは、
ぜんぜん下手くそだったけど。

見かけるたびに聞こえたそれは、覚えている。
でも、パティには聞こえない。

きこえないけど、 *おやすみなさい*]



[もっと。顔を見たら、
殺したくなると思ってた。]
 





 "──お代はこちら まよわぬように。"
 


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