人狼議事


158 Anotherday for "wolves"

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視点:


【人】 逃亡者 メルヤ

― 昨夜 ―

[――― 耀く、破軍星の煌めき。


   青白いいろは、
   エンジェル・ブルーとおなじいろ。

   鏡のように、映しながら、
   夜を小さな紅の炎に点し。
   
   出歩く人影があったならば、
   すこし話しながらも、ちょっと笑って。 ]

 あまり出歩かないほーがいいんじゃないかい。
 物騒だし、なによりも疑われちゃあ叶わないよ

[なんて、
 自警団らしいことを言いながらも。
 教会だけは、どうしても寄り着く気が起きなかった。]

(0) 2015/05/13(Wed) 03時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[それは予感か。]

     [ただの、嫌悪か。]


  ……。 
  …… 一か所くらい、いいだろう。

   … ねえ?

 [ふい、と。

   ゆらり 
       揺ら  揺ら。

   紅蓮に とおい教会の影を映し。
   一歩を踏み出す気がどうしても起きず、
   誰にともなく、自答して。

    ――― 黒衣を、翻す。    ]

(1) 2015/05/13(Wed) 03時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [ざわめき。 ゆらめき。

   木々は、
    黒猫の毛並みは。

    星々のきらめきは、
    不吉を示したけれど。


   言いようも 得体もしれない。
   その空気に背を押されたかのように。
   いつもより早く、診療所に切り上げた。]


 [その日。

  ――― やけに、寝つきが悪かったのは。
  やっぱり、溺れていた酒の海がなかったからだろう。]

(2) 2015/05/13(Wed) 03時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ



   [ いやあな、夢を見てしまった。 *]


 

(3) 2015/05/13(Wed) 03時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

― 幕前01-2/ゆめのなか ―

 [星が はじけて。

   紫苑に垂れた滴は、透と、
   硝煙に掻き消えそうな、
   けれど 強烈な 血錆色。

 擽る鼻腔は 否が応でも。
 つないだ腕の先が、強張っていくのだと。
 冬が、齎されたのだと。


 ――― 恒星が、爆ぜたのだと、わかった。]

(4) 2015/05/13(Wed) 03時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

(『…… アル。

    …… ―― ううん。

    ‟ ヨハネス  ”。

   一緒だって言ってくれて、嬉しかった。
   あたし達は、ずっと一緒。

   一緒だけれど、 
   あたしの手は、どうか‟離して”。
   きみは、きみだから。


     どうか、きみだけは、生きて。
     ――― 逃げて、生き延びて。』)

 (『あたしは。

   そのためなら、破軍星となって、見守るわ』)

(5) 2015/05/13(Wed) 03時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

( 音なき音は。 声なき声は。

  決して、片割れには届かずに。
  その瞬間に、‟ワタシ”と。

   ‟彼女”は、生まれた。  )

   ( あれ? )

 ( ……‟爆ぜた”? ‟生まれた”?

   うそだ。

    ねえさんは、生きていて。
    そうだ。 

   星が弾けたって?(しんだって?)
  ああ これは、きっと。悪いゆめだろう。)

    [ ――― ノイズ。  ]

(6) 2015/05/13(Wed) 03時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[混濁する砂嵐。

  息ができない。
  ああ。 誰が生きて。
      誰が死んで、

 ( …… やっぱり、わからないや)
 
   黒い紙の上から
   ぶちまけられた白い染料。
   書いて 消して 書いて 消して

 多層菓子のように、積み上げられる記憶。
 狭まる、ゆめのせかいの視界のなか。
 
  魘され 浮上しかけた意識をまえに、
  鮮明に、過ぎてゆく光景がひとつ。]

(7) 2015/05/13(Wed) 03時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ それは 野を蹂躙する、
      黒い狗のすがた。

  まるで 黒妖犬<ヘルハウンド>を。
  地獄の猟犬を、

   彷彿とさせる狼の姿。 ]

 [ わかりたくない。知りたくない。 ]
 [ けれど、あれは。わかってしまう。]


 [ 死の際。
   生命と引き換えにした、
    さいごの、星の爆発。

 ――― つぎつぎに、
     それは ひとを、追っ手を。
     物言わぬ 肉塊に変えていく。]

(8) 2015/05/13(Wed) 03時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ それは。 ]

 [『わたしたち』の、『血』にかけられた呪い。]
 [『わたしたち』の、『血脈』に流れる、祝福。]

 [星棺を司る、
 七星の娘たちの末裔の血脈に与えられた]

         [ ひとつの、ちから。 *]

(9) 2015/05/13(Wed) 04時頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/13(Wed) 04時頃


[倒れる瞬間の歪んだ唇なんて、さあ誰が見ているでしょう。

大切な友達だったものの傍に散らばる男の屑。
私が手を下したのか、彼が手を下したのか。
知恵ある男に誘導された小さな彼女が、だったのか。

それはまた、この悲劇の一眠りから醒めた頃に**]



[マーゴットの歩幅にあわせ、ゆっくりと闇路を歩く。
彼女が何を視ているのかは、わからない儘。]

 …………そうかい。

 君がしあわせならば、それ以上の事はないけどさ。
 ――僕は、これでも医者だから。

 どうしてもね……。

[胸にそっと染み込んでくる言葉に目を伏せた。
暖かく、それでいて痛い。]


[たとえば。
マーゴットが彼女の友人達の姿を見られたならば
彼女の世界はきっと もっと輝くだろう。

なまじっか救う術を得ているからこそ
そうできないことが――己の力不足が歯痒くて仕方なく

何かから守ろうとするように 
白い掌をそっと握りなおした。*]


[真っ白なミルクの水面が]

[いつしか真っ赤な鮮血に見えて。]


[温かいミルクを飲んだはずなのに
身体はまたおかしく震えて表情は青ざめた。]



[眠る前 忘れずに処方のおくすりを飲まなくちゃ。

わたしは私のためだけじゃなく
せんせいのために 「見たい」と、思ったから。*]
 


[オーレリアお姉ちゃんを殺したから…。
オーレリアお姉ちゃんをちょっと食べちゃったから

わたしから血が出てきたんだ…!

少女はそう思ったという。]


【人】 逃亡者 メルヤ

― 早朝 ―

 …… っ、

  …… 、 うそ、だ

[ばっ、と 
 跳び起きるよう、勢いよく捲った布団。

 ズキリ、痛む頭。
 黒い絹糸に、白い手を沈み込ませた。
 項には、冷や汗に紛れ。]

 [ やけに、姐姐が居なくなった夢が
   生々しさに帯びて、

   ――― 現実と、紛う。 ]

  [ 否。 それは紛れも無く。
       真実、だったけれど。 ]

(54) 2015/05/13(Wed) 14時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 ( 『 …… 』 )

[何故か、今日はカレイドたちが静かな気がした。
 まるで。 『誰か』、欠けたように。]

 [猫の瞳は。

  人を焦がれる、狗のように。
  寂しそうに、 ゆら、ゆら。 

   乙女の貌は。今日は、居ない。]

 [ ――― ‟ヨハネス”。

   夢といえど。(過去の記憶といえど。)
   呼ばれた名が、ひさしぶりで。
   ぎゅ、と、拳を握り。 ]

 …… マルガレーテ、 (いや、違う)

(55) 2015/05/13(Wed) 14時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

   …カイド。

    …… どこに、いるの。

 [その低い声は、姉を喚ぶもの。
   正確には、生きた影でなく。
   『自分のなか』の、片割れの。
    カイドの、人格を。

  呼んでも、返事はない。
  ゆらり。 沈黙したまま、立ち上がる。
  猫が鏡を、求めるように。    

    そうして
    ベッドから降りようとした、その時。
    戸が軋む音>>26がした。 ]

(56) 2015/05/13(Wed) 14時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 …… 食べる。

[朝食を食べるか問われれば、
 こくり。頷いた。

 漂う、シチューのあまいにおいが
 鼻腔を擽るから、
 すん、と鼻を慣らしてから。
 琥珀色の瞳を『狗』が見上げた。]

 [窓を見る。]
 
[外からは、
 いつもと変わりない小鳥の囀りが聞こえ。
 陰鬱さを払うような朝日が差し込めど。

   どこか、夢のせいか。
   それとも 別の、『なにか』か。]

 [どこか、憂鬱な、まま。]

(57) 2015/05/13(Wed) 14時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ぼう。 と、

 揺らぐ瞳の色を浮かべたまま、
 近くのミニテーブルの上から、鏡を取り。

 >>26教会へ行くつもり 、と言われれば
 昨晩寄り着く気にならなかったあの場所に、
 すこうし、心臓が跳ねるような気がした。]

  そうか。
  アタシは、あんなとこ
  用が無いのも行きたくないからな。
  なにかあるんなら、あとで教えろよ。
 
[働かないあたまを、無理矢理動かしながら、
 いつもよりもはるかに調子の低い声で、
 狗はさらりと風のように言い切った。 ]

(58) 2015/05/13(Wed) 14時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[それから。
 
 濡れ羽の睫毛が、上下にまたたく。
 ローブがベッドの傍から離れてゆく前に、
 もう一度、ふわり と、ベッドへ腰掛けて。

 仄暗い闇が見つめ返す鏡を
 覗きこみながら、

  ぽつり。  ]

  きのう。

 夜の見回りのとき、
 あそこにだけは、教会だけは。
 寄りたくなかったから。
   …… サボったんだけどな。

   ―――― なにもないと、いーけどねえ

(59) 2015/05/13(Wed) 14時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[鏡を持つ、両手に力が籠る。

 まるで、神を信じてもいないのように
 懺悔のような、繕いのような。

 どこか縋るような、
 そんな言葉が零れるのは、

 夜に感じた
 『嫌な予感』を、避けるよう。逃げるよう。
 途中で、帰ってきてしまったから。

   ――― 猫も、狗も。
   『元は』同じ『アル』だから。
   その本質は、そう変わることはない。*]

(60) 2015/05/13(Wed) 14時半頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/13(Wed) 15時頃


【人】 逃亡者 メルヤ

― 回想/昨夜・酒場 ―

  へ。

[>>19『好い返事』と。

 嘘か、本当かわからぬよな
 茶化すように聞こえた響きに
 狗は目を丸めて。

  口を上向きに、歪める。 ]

 あいにく、男で悪かったねえ。

 [でも、まあ。 

   手を繋いだ狗は、
   ゆるうり 首を回す。]

(76) 2015/05/13(Wed) 15時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 『こーいうのが』お好みなら、
 『ねえさん』が『ここ』に居たら、
   きっと あんた、食いつきそうだなあ。

  ……あんたみたいな『気』を持ったやつは
  近寄らせないけどな。

[『ここ』が、この場か。この村か。
 無意識に曖昧に濁った指示語を示しながらも、
 握った手に籠る力が、すこしばかり強まる。

  華奢に見えても、狗は
  人の姿でも剛力と謳われていたから。
  きり、と 万力でも籠めるよに、

 それから。
 囁かれる、敵意よりも 甘い、あまあい。
 菓子の薫りでもしそうな囁きに、目を細め。

    呵。 わらった。 *]

(79) 2015/05/13(Wed) 15時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

― 早朝/診療所 ―

 …… いつも通りだよ。
 『朝』は、な。

[夜こそ。奈落の闇に近い帳の中こそ。
 黒狗の時間のはずなのに。

 ふたつの意識が、『統合』された
 (……もっとも、片割れは。いま。)
  アルカイドから、解離する意識が
  偶に浮かび上がるのが、大凡朝というのは。
  まるで、皮肉のようだと思う。 ]

 [丁度、外で揚々と鳴きあげる
 小鳥の唄が、嘲笑っているように
 聞こえたもんだから。]

(104) 2015/05/13(Wed) 17時頃

【人】 逃亡者 メルヤ


 [朝日差す窓に、蒼は泳ぎ。
  睨めつけかけたが、すぐに逸らし。

   鏡をみつめていたが、
   『狗』のまま。 琥珀色をみあげた。]

 [怖がるでもない。
  気味悪がるでもない。

  面白そうな 、
  それでいて どこか心配すら差したいろ。
  それが、どこか心地よい距離と感じながら。]

     [やっぱり、数寄者だと思った。]

(105) 2015/05/13(Wed) 17時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[あのときの、
 自棄にすらなっていたころの。
 一方的な『布告』を思い出して。

   ふ と 虚ろに、わらう。

  さあて。
  いまも、ほんとうに。
  『好きにすればいい』と思っているのか。
   どうか 知らないけれど。]

 [ ――― 隙間風に、
       黒い毛並みが揺れる。

   背反する、
   こころの、ように。  ]

(106) 2015/05/13(Wed) 17時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[こくり、縦に振られる首>>84
  呆けるように、見る。

  酒は大して飲んでもいないのに。
  気だるさが、すこしある。

   それでも、食欲の方がきたものだから。
   きっと、大丈夫なんだろうけれど。

   誤魔化すように、ふ、と。 
   そういえば、気付いた軽口を叩く。]

  … あんたこそ、珍しいねえ。
  普段なら行先も言わずに行っちまう癖にさあ。

[猫も、狗も。
 記憶は互いに共有して。
    互いに、都合の悪い部分は混濁している。]

(107) 2015/05/13(Wed) 17時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[だから。
  猫から得た知識を、狗はまた覚えているし。
  その逆も、また然り。

  呵々。 嘲るようにわらって。
  それでも何かを喪失したように、力は薄い。

 そして。更に。
 その『ちいさな』変化で。
 目の前に飼い主さえも、
 どこか遠くに感じる気さえ、した。
 
  最初は、食らいついてやろうとさえ思ったのに
  飼い慣らされたのか。
  それともか。

  変化の差異は、狗自身にもわからないけれど。]

(108) 2015/05/13(Wed) 17時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[鏡を持つ手が、強張る。

 十字でも握る信徒のよに、
 懺悔に縋る迷い子のよに。

  ぽんぽん と、
  頭を柔らかく叩かれたなら
  緩慢に、頭をもちあげた。 ]

   … っはは、


 そうだったねえ。
 今更 教会一か所、サボったくらいで
 どうかしてたよ。

(109) 2015/05/13(Wed) 17時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[そのくすぐったさの余韻に、
  ちいさな花咲くよう綻ばせながら。
  気休めに、明朗さを取り戻して。

  『猫』に戻るのは、あとでいいか。
  鏡をことり置いて、立ち上がる。]

[机に近付けば、
  甘いにおいが更に食欲を掻き立てる。

  ふら と、
  机に置かれた皿に導かれるようにして。
  席につけば、狗も言葉少なに食事をとる。

     ――― ここに来たばかりの、
     抜け殻だったころを。
         やはり、思い出す。]

(110) 2015/05/13(Wed) 17時頃

【人】 逃亡者 メルヤ


   …… 昨日は、
   酒場で一杯だけ呑んできただけだよ

[>>86ちいさく途切れたことばに。

 『何処』とは言わない。
  嘘も言ってない。

  しれっと、言葉を補うように。
  匙で白い波を掬いながら、言い捨てる。

   それから。
   ごちそうさま、と皿を空にしたあと。
   席を立つ前に、

   空に融けそうな声で ひとことだけ。]

(111) 2015/05/13(Wed) 17時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ひとこと。

 微かな 自嘲の三日月だけ浮かべて、
 寂寞さえ見えそうで視えない、
 蒼の水面を微かに揺らし 告げると、

 食器を片すのも手伝わず。]

[ かつり ]

 [狗は診療所の奥へ下がる。
  そうして もう一度。

  寝台に腰を下ろし、
  鏡を見るのだ。   ]

(117) 2015/05/13(Wed) 18時頃

【人】 逃亡者 メルヤ


 [ ―――猫ではなく、
   もともとの意識の持ち主の狗が、
   わざわざ それをする理由は。

    繋がれた糸を無理矢理括りつけ
   『ひとり』の圧に潰されないよう、

   (とうの昔に離れた手に、気付かないよう)

   混じり合った『姉』と『弟』。

   ふたつの意識の集合体である『ワタシ』を
   解離しきらないように、
   引き戻すためでも、あった。 ]

(118) 2015/05/13(Wed) 18時頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/13(Wed) 18時頃


逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/13(Wed) 20時頃


【人】 逃亡者 メルヤ

― 診療所 → 外 ―

[再び、鏡を置く。

  逸らした自ずを照らす輝きが、
  蒼を照らせば 既に、猫の目に戻っていた。]

  [ 窓を、見る。 ]


[ スティが向いた教会の方、
  ざわついた村の喧騒は
  ここまでは、届かないけれど。

  心なしか、悪い意味で浮ついた影は。
  どこか 重い 重い空気となって、届く。

    ――― それが、
        気のせいかどうかはまだ。
        猫には、判別する術はない。 ]

(128) 2015/05/13(Wed) 20時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 …… よいしょ、 っとぉ、

[寝台の枕元に放っておいた、
  外套と、ストールを巻いてから。
  診療所の戸を、内側から締める。

  それから 窓を一人分、
  なんとか通り抜けられそうな程度に
  開ければ。

  軽やかに、それでいて猫のよに。
  ぴょん、っと飛び降りて、

    鍵は掛けられないけれど
    外から隙間だけ、がらりと閉じた。]

(129) 2015/05/13(Wed) 20時半頃

[高く澄んだ女の声にゆると目を細める。
零れる笑み声は酒気に浮かされる脳裏に艶やかに。
ルパートの声にも耳傾けながら
男は黒銀の長の姿を思い浮かべた。]


――…派手に彩り、上手く隠す、か。


[この時点で彼の命運は決まっていた。
けれどその時は誰が手を下す、なんて話まではせず。]


[ベネットの意識に伝う声は、
ルパート、ラディスラヴァ、メアリーだけでなく。
もうひとり、末の妹の声も仄かに届く。
隣村の人間を、均衡を崩すことになった人狼。
たすけて、と彼女は兄を呼んでいた。

手紙の届かなくなった一ヶ月前、彼女は身篭ったことを知った。
我が子の為にたくさんの栄養をとっても尚足りぬのか
身体は徐々に痩せ細り、やつれていった。
そんな妻の身を案じて夫ははやめの里帰りを提案する。
一緒に、と夫は言ったが彼女は大丈夫だからと一人で故郷に向かった。
あと少しというところまできたところで、
彼女の身体は限界を迎えたのだろう。
目の前が真っ赤に染まる。
餓えた獣の本能が、生きる為に、腹に宿る命を生かす為に、
べつのいのちをひとつ、奪って――。
そうして、怖くなって逃げてきたのだと彼女は語り――。

たすけて、と末の妹は泣く。
それでも足りないの、と、それはまるでねだるように。]


[家族が、大事だった。
家族の為に、長の謳う“共存”に賛同したが
家族を守る為なら、長の方針にも背く。

大事な妹を「処す」と長が言うのなら――。
ラディスラヴァの声が過ぎりゴクと咽喉が鳴る。]


同族の血肉は、どんな味がするんだろうね。


[覚悟はその時に、決まり――、]


[酒気は疾うに消えていた。
男は酒場を出たその足で族長のもとを訪れる。
夜更けの来訪者に、黒銀の髪の奥にある双眸が驚きと警戒の色を映した。]


夜分遅く失礼します。
実は、夕刻の件でお話したいことが。


[礼儀正しく頭を下げて、本題に入った。]


――…隣村で人を襲った人狼を、みつけました。
この村で、人を襲うところを見たんです。
捕らえようとしたのですが、逃げられてしまって。
この村で犠牲者が出たことをお知らせしようと思い……


[訪れた理由を連ねる。
本当と嘘がまじるこの言葉を長が信じたかどうかはその変わらぬ表情からは知る由がない。]


[現場に、と言い出したのはどちらであったか。
どちらでも構わぬことだった。
足音二つ教会へと続く。
ギィ…   と、軋む扉。
むせ返るような血の匂い。
既に事切れた人間の娘が其処に在る。
酷く散らかされた無残な姿に、長の動きが止まった。
見入る長に隙を見出し、男は獣へと変わり長に飛び掛る。
黒き獣の前足が長の肩を押さえつけ、床へと押し倒し]


――…終いだ。
本能を殺し一族の誇りを失い
耐えて過ごす“共存”なんて、いらない。
天秤は傾いた。
もう、戻れない。……戻らない。


[直接意識に語りかける声は彼に届くか否か知らない。
そうして、長の喉笛へと喰らいつく。]


[ゴリ、と、硬い何かを砕く音が教会に響く。
ピチャ、と舐める音がして、
引きちぎる音が、繰り返し。

甘露の如き真紅が床に広がりその匂いが獣を酔わせる。
煌煌と黒曜石を煌かせ、獣は狩りの終わりを“味方”に伝える。

飛び散る臓腑のいくつかには千切られた後があり、
それは皆が寝静まった頃、末の妹へと届けられた。]


[どこぞの水場で洗い流した血の味は
時折口にする人の血の味とも少し違う気がした。

同族の血であるがゆえか、
それとも性別による違いか。

何にせよ、*一族を束ねる長の血肉は獣にとって馳走*]


【人】 逃亡者 メルヤ

 ― → 広場 ―

[尻尾を揺らすように、
  ストールを ぶらり ぶらりん、

    遊ばせて。]

 [空気と 不安な風以外は
   なあんにも変わらないんだ。

  胸騒ぎさえ(杞憂さ)と、嘲笑うよな、
    透き通った蒼穹の空を
    ブルーに吸い込ませて、

  じぃ、と 主人の帰りを待つよに
  ひとつどころに収まっているのも
  性にあわないのが猫だから。

     ぶらり、と広場に向けて
          歩き出した。 * ]

(137) 2015/05/13(Wed) 21時頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/13(Wed) 21時頃


 ふふっ、……うふふふっ。

[ああほら、だって、喉を絞めておかなくちゃ。
込み上げてくる高笑いが聞こえたらどうしましょう。
きっとすぐにでも『怪しい』『お前が犯人だ!』とでも謂われ
『今日がお前の命日だ!!』とでも指を指されかねません。]

 ああ、でも。
 とても素敵な死に様だったわ。
 お望みの同族の味は如何だったかしら?

[血肉の味を気にしていた彼に、くすりとひとつ問いましょう。
そして、甘い囁きを脳に直接落とすのです。]



 あんな風に『人』を『殺せる』『ひと』。
 私は好きよ。

[“味方”にだけ伝わる、声なき声は。
艶やかでどこか甘くもある、そんな声だったでしょう。
凛とした色はまた、くすくすとした笑い声と共に**]


――……。


[彼女の言葉に瞠目する。
甘く艶やかなその声はもっと聴いていたいと思わせる響き。
予想せざる言葉に微かな動揺過ぎらせるも]


それは光栄だね。


[小さく笑む気配だけ滲ませた。]


[メアリーが、今日この日を迎えたのは好都合。
そうした頭も、男の中にある。

そう、自然と娘は血の匂いを纏うだろう。
当然のことだ。
血の匂いは同じ血の匂いの中に紛れる。
そうであれば、娘が疑われることもなかろうと]


【人】 逃亡者 メルヤ

 ― 広場 ―

 …… ?

[ざわり] [ざわり]

[昨日、ベネに約束したように
  本屋にでも、寄っていこう。

  そう思った矢先のこと。
  ざわめきが 噂が、
風が届けるより、うんと騒がしく聞こえる。

 一度広がれば、
 ちいさな村には 波紋が広がるように
 輪をかけて、伝っていき、

    それは、猫の耳にも届いた。 ]

 [ ―――あってはならないことが、起きた。と。]

(191) 2015/05/13(Wed) 23時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 ……――― え?

[教会で、族長と。

    人間の娘と。

 ふたり。
 人狼に襲われて死んでいた と。]

    [そう、ひとの耳が捉えて。]


[三秒程、息を、忘れた。]
[すぐに、は 、と勢いよく空を吸い込んだけれど。]

[きのう。
いつものように避けて、回らなかった場所。]
[逃避するように見あげた空は、
 清々しい蒼を そこに湛え続けるまま。]

(210) 2015/05/13(Wed) 23時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  ( …… ワタシのせいじゃ、 )

  はは、
      …… うそだ。

[唇を一文字に結ぶ。

 力無く笑う、ただそれも。
 単なる虚勢だ。


    ――― ひとの、死。
        そんなもので、揺らぎはしない。

 これでも、元傭兵だ。
 見るに堪えない死体を、
 『作った』ことさえある。
 けれど。これは、そういうのじゃなくて、 ……。 ]

 [さっき、撫でてもらえた手がすこし恋しくなった。]

(217) 2015/05/14(Thu) 00時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ふる、と首を振るう。

 そんなことに弱きになっていれば
 まーた、あの偏屈な飼い主に馬鹿にされそうで。
 早まる鼓動を抑え。

    昨夜の、ざわめきのようなものを
    ようやく理解したころには、あとのまつり。]

 [『“過ち”は一族の手で、正さねばなるまい。』]

[あの荘厳な声を思い出して、
  顔を顰めた。  ]

    …… 悪い夢なら、いいのにねえ

      [ …『朝』みたいに。
        頬を抓れど、目は醒めない。]
   

(221) 2015/05/14(Thu) 00時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ ――― ふつうに考えれば、
  余所からの来客者が居れば、
  誰か気付かないはずがないし。

   第一、みすみす、
   そこらの野良に
   族長が殺されるとも思わない。]

 は …… 。  やだやだ。

  [零れた三日月から。

   平常を取り戻すよに、
   ふるり 漆黒を揺らす。 ]

   …… この村でまで、
   戦場みたいなことは
   したくないんだけどねえ。

(225) 2015/05/14(Thu) 00時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[まるで、異端審問のような真似は。
 『ルール』を護らない輩を見つけだして、
 『処分』する。 

 …… 規律を、正すために。

  ――― いままで、やってきたことを。
      もしかすると、この村でも。]

    …… … 。

  [平気で、やってきたことなのに。]
  [躊躇い、 

    今なお。 
    避けられないのか、と思う。]

(234) 2015/05/14(Thu) 00時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  [この村のみんなが。

    どこか 遠巻きに ぼうと、
    見つめる存在だったとは言え――、
    それでも、 充分たのしかったから。

  ワタシが、村の仲間と言えるかは。
 ……呼んでもらえるかは、わからないけれど。]

   …… なんて。

   夢物語じゃ、終わんないのかい、ねえ。

 [呟かずとも、薄々きづいていた]
 [ひとの、め。]

(235) 2015/05/14(Thu) 00時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  [『悪い意味』で、
   知られている酔いどれの猫は。
   少なくとも、人間たちから白い目で見られる。

   広場の対岸、
   見えた老人から浮かべられた
   石さえ投げられそうな、疑惑のいろ。

   苦笑を浮かべて、猫はふらり。
   広場のちかく、本屋へ向かう。
   

   精一杯の『いつも通り』を装って。*]

(236) 2015/05/14(Thu) 00時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

― → 本屋 ―

 …… や、ベネ。

[いつもと変わらないようで、
 ようくみれば、少しぎこちない。

 そんな程度の笑顔を浮かべて、
 ひらり。手を振るった。

 硬質を鳴らして、
 >>240珍しく本では無く、
 花に視線をやり、表をなぞる彼を見て。

 普段なら物珍しそうにするのだろうけれど、
 今日は揶揄することもなく。

 レオせんせーのところとはまた違う
 真新しい紙の、本の匂いを鼻先に掠めながら
 彼のほうへ。 ]

(244) 2015/05/14(Thu) 00時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[入る際に、>>206出ていく影と擦れ違って
  すこし、蒼がそれを追いながらも。

    視線を戻しながら、ひとつ。]

 ……ね。 『聞いた』? 

[昨日言った、本を求めにきた。
 つもりだったけれど。

  今はそれより、と。
  世間話よりも、嫌気に重々しく。
  それよりも曖昧なことばで、尋ねかける。]

(245) 2015/05/14(Thu) 00時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ちら と泳いだのは、
  未だ喧噪の続く窓の外。

  不意に切り出したのは、
  普段見せないような得も知れぬ不安を、
  誰かに共有したかったから、なのかもしれない。

  猫自身も分からないまま。
  ちいさな息を吸いこんでから、
  つづきの 『喧騒の原因』を吐き出す。]

  …… 族長と、
  人間の女の子が殺されたらしいよ。

    ――― 人狼に、さあ。 *

(247) 2015/05/14(Thu) 00時半頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/14(Thu) 00時半頃


 ねえ、みんな聴こえる?

[喉を震わせることなく出るこの『声』は
誇り高き獣の彼に。
血を纏う女となった少女に。
知恵もつ老いた男に。
どこへいたって届く、高い音。

その高慢さは、ともすれば耳障りなものでしょう。
聞いていたいなんて思うのは
物好きに他ならないでしょう。]


 とっても楽しいお遊戯が始まったみたいね。

 人間と馴れ合い、腑抜け、腐り。
 そもそも成り立ちもしない『共存』にしがみつくお馬鹿さんたちが
 きっと直ぐに動き出すわよ?
 「『過ち』は一族の手で───……」って。

 哀れな長の元に集まった『同族(ひと)』たちですものね?

[くすくすと、鈴を転がすような笑み。
普段からは想像できもしない声が紡ぐ。]

 ああ、子供には少し難しいかしら。
 判るようにお話してあげる。


  Once Upon a Time ...
 (むかしむかしあるところに)

 狼さんと山羊さんが、仲良く暮らす村がありました。
 山羊さんはいつもお野菜を食べ、狼さんはお肉を食べます。
 食べるものが違っても、姿形が違っても
 ずっと仲良く暮らしていました。

 One day ...
 (あるひのことです)

 狼さんと山羊さんが遊んでいたときのこと。
 狼さんはじゃれるつもりで、爪をだし牙をだし
 山羊さんに襲いかかってみせると
 山羊さんはなんと、あかぁい血を流して死んでしまったのです!


 Two day ...
 (そしてつぎのひ)

 山羊さんが死んでしまったことを、山羊さんの仲間が知りました。
 そして彼らは次々にこういうのです。

 「あいつをころしたのはだれだ!」
 「みつけたら、ただじゃおかない!」
 
 
 「ころしてやる!!」
 
 


 Three day ...
 (そしてそれから)



 …──さあ、どうしましょう?
 
 
 


 ふふふっ、あはははっ。
 何て素敵なお遊戯かしら。

[高い笑いと、鼓膜を揺らす声。
お伽噺のひとつを読み聞かせるようにした後
甘く、甘く、囁きました。]

 とやかく謂う人がいるのなら。
 『山羊さんの仲間』を、食べちゃいましょう。

 ね、私食べたい人がいるの。

[思い浮かべるのは───……]


 
 
 
───『素晴らしき恩寵』なんて、大嫌い。
 
 
 


【人】 逃亡者 メルヤ

― 本屋 ―

 … おはよーう、

[>>259応じるように、掲げられた手。

 猫は それ見て
 思い出したように、挨拶を告げ返す。

 花と戯れる微笑ましい図に、
 猫目が捉えたことを 普段目敏い猫も
 また それに気付くことは叶わなかった。 ]

 [かつり こつり]

[硬質に鳴らされる音は、確かな間と。
  ――― 重さを、膨らませてゆく。]

(287) 2015/05/14(Thu) 04時頃

[歌を自由に歌う姿。
導く声、か弱い姿。
守られる対象。

食べてしまったら、みんなどんな表情をするかしら**]


【人】 逃亡者 メルヤ

[ゆるゆる 振るわれた首には。
      口を開くも、数秒の間。

      そして ―――― 、]


     [綴る。]

  
[揺れた肩に、
  >>261言い切られることのない、音。

 ( 噫。 まっすぐ否定してくれたら、
     …… よかったのにね。 )

  すこし。自分勝手な事を思いながら、
  睫毛を中程まで伏せ、 ]

(288) 2015/05/14(Thu) 04時頃

【人】 逃亡者 メルヤ


  (でも。これが『真実』なら。
  …… それも、単なる気休めだもの)

  [ ふるる と、 振るった。 ]

 …… ワタシも、そう思うけど ―――…。

 [ 輪にかけたよに、爆ぜた話。

     夜天の下に感じた、
     身震いするよな

    どろどろした、悪寒。 ]

  [それが、どうしても、
  たちの悪い『嘘』と思えなくって。

   くぐもる声に、
    ワタシは、ただ。声を落とすだけ。 ]

(289) 2015/05/14(Thu) 04時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  …… さあ、ね。
  ……でも、ほんとなら…、


 [息を吸う。
    
    躊躇うよな。
    平和ボケした猫の声が。
     
     取って代わるように、]

 
  よーっぽど、

   この 『平和』が、
   気に要らないひとが、居るんだろうなあ。

(290) 2015/05/14(Thu) 04時頃

【人】 逃亡者 メルヤ


[一瞬。
    
   真冬に放り出した鉄塊のように。
   『違反者』を処す『狗』のように。

    ひどく、つめたいこえになって。
    猫自身、(ワタシも、)吃驚した。]

 

(292) 2015/05/14(Thu) 04時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ


 [噫。 

  こころのなかの、
  片割れが『見当たらない』せいか。

   …… ―― ぐらり、
     不安定な人格の天秤は揺ら 揺ら。

   狗も気付かないうちに、

     猫の人格も、
     『狗』の影響をおおきく、
       受け始めていて。

   猫も、取り戻したくないと思った。
   一年前までの冷徹な兵の貌が、
      ちらり、と覗いては沈む。 ]
 

(293) 2015/05/14(Thu) 04時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ


[その自ずの変化に、
  蒼をまあんまる。


   宝石を見開くが。 
   直ぐに閉ざして、なんでもなかったように。

   逆に>>261ガタ、と勢いよく鳴る
   椅子の床擦れ音に瞬いた。]

  …… ――― 、

    …… 確かめる、って、
    ――― 教会に?

(294) 2015/05/14(Thu) 04時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ


[顔を顰める。

  本当に、あの偏屈家が言うほどに。
  アレルギーのよに、
  教会も神も嫌いなものだったから。

      すこうし、悩みながらも ――、]

        [ …… 。 ]

 スティが、教会に行ってるはずだから… 
 行かなくても、聞けば教えてくれるだろうけどねえ。

    … ベネが、どうしてもっていうなら
      ワタシも、ついてくよ。

(295) 2015/05/14(Thu) 04時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 
 [さっきの、
  スティと会った朝ならいざ知らず。]

 [こういう時に。

  … 信じもしない、神から。運命から。
  逃げてばかりいては、腰抜けで ……

 (  ――― そうだ。馬鹿らしい。
   あんなの、ただの建物じゃあないか。)
  
  渋々、は声に出てしまったかもしれないけれど。
  こくり。頷いたところで、

    >>284新しく、
    ぎい、と。戸の開く音。 ]

(296) 2015/05/14(Thu) 04時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  
   ――― やあ、鴉の。

    [昨日見たばかりの赤毛が、
    外気を連れ立って、入ってくれば
    睨めつけるように、目が細まる。]

 [名を、愛称を、呼ばないのは、
  親しみを覚えていないが故のこと。

   更に その気に引き摺られて、
   狗の貌が 表に出だす。

   声音が、すこしばかり下がった。 ]

 …… そりゃあ、これだけ噂になってれば、ねえ?
    ベネには、今教えたところだけどな。

(297) 2015/05/14(Thu) 04時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [は。と、歪な口許を作れば、

  『昨日のこと』を想い出しながら、
  猫から、鴉の『気』に
  引き摺られるように出てきた『狗』は。

   鼻を鳴らした。 ]

  …… で。

 ――― あんたも、
 不安になって噂を確かめに来たクチかい?

 [まったく、渡鴉がそんな風に見えないのを
  分かった上で、炯々と狗は蒼を輝かせ。]

(298) 2015/05/14(Thu) 04時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ



  [ ――― その奥の、  
       『味方』か『敵』か。

   まるで探るみたいに見える
   その問い掛けを引きだすよう、

   顎先をちょい、と上げ。
   煽るようにして、 促した。 *]

 

(299) 2015/05/14(Thu) 05時頃

 誰…?

[未だわからぬ会話の相手
そして居もしないのにどこかから
 しかし確実に届く声に

戸惑う。

そういえば…――と記憶を紐解く。
昨日、自分が父と会話していた時に
頭のどこかで男と女が会話していたような。

ぼんやりとどこかで聞いていた声
にいまだ思い当ることはなく。]


 わたしを見張ってるの…誰?

[わたしの問いかけには知らんふりで
相手は尚も続ける

「子供には少し難しいかしら」と高圧的な
態度に何となくつまらなくて口をへの字に曲げて
頭の中の声に耳を傾けた。

高い女の声が紡ぐのは
まるで自分の持ってる絵本のようなお話。]



 狼さんは悪気があったわけじゃないのに…――
 ひどい話だわ……――。

 わたしの持ってる絵本の話では
 狼さんと山羊さんは仲良しよ。

[今――自分の読み進めた――のところまでは。]


[キンキンと響く声は頭の中だけでなく
鼓膜を内側からも震わせる。
それが妙に気味悪い。

それからお母さんが
ベッドで寝かしつけてくれる時のような
優しい、柔らかな声色で

悪魔のささやき]

 わたし、仕返しが怖い。
 そんなことしたら 怒られちゃうよ……。

[まだバレてない。本気でそう思ってる。
仲間? 突然ふたりの男女の声と
お父さんのもう一つの声。

わからない、わからない。
わかりたくない。] 


 お姉さんが食べたいんだったら
 勝手にしたらいいわ。
 わたし 知らないもの。

[彼女が食べたい相手が誰のことかなんてわからぬまま。
好きにすればいい、と無関係を装って。

ああ、少女が
「オンチョウ」の意味がわかる おとなならば。

ああ、少女が
ラディスラヴァの嫉妬の先を理解できる おとなならば。]




[変えられる未来があったかもしれない。]

  


[少女は私に誰かと問いましたが
私はそれに返すことなく笑ったまま
見張る、という言葉にはまた更に笑みを深くしたでしょうか]

 そう、酷い話でしょう?
 元から仲良くなるなんて無理だったの。
 狼さんは狼さんと。
 山羊さんは山羊さんと、仲良していくべきだったのよ。

 だって山羊さんは、狼さんが食べるごはんなんだもの。

[そんな一節が彼女の絵本の中にあるかどうかは知れません
まるで当たり前のことを次げるように。
幼さ残す少女へは、『酷い話』を続けました。]

 仲良く暮らすなんてふざけたお話は、
 絵本のなかだけに、しておけばよかったのよ。


[ふざけたお話?

そんなことない。]


[そう言いたいのに、言えない自分がいる。
だってオーレリアお姉ちゃんを殺したのは自分。
ぐちゃぐちゃにしちゃったのも自分。
ちょっとだけ食べちゃったのも自分。

そんな自分が
みんな一緒に仲良く暮らせるよ
なんて言えないことは

さすがの少女にもわかる。
だから、噤んだ口を固く結んだまま。]

…………。


 仕返し?
 ふふ、大丈夫。

 そんなことするような『人』も
 一緒に食べてしまえばいいのよ。

[それは言葉で連ねるだけならばとても単純な話です。]

 『過ち』は正さなくちゃならないのよね?

 牙をなくした狼と、
 ただ食事をしただけの狼と、

 どっちが『過ち』なのかしら。

[続く言葉は一族の手で…だったでしょうか。
牙無き奴等に制裁を、なぁんて大義名分を掲げるのも面白いかもしれません。]


 ───あなたは、私を止めないのね?

[例えそれが彼女の大切な友人であろうとも。
私は戸惑うこともせず食べて見せるでしょう。

知らない、と逃れようとする言葉にだけは
そっとそっと、微笑んで。]

 いいえ、あなたは知っているの。
 『知っている』のよ。

[止めなかったこと、それはすなわち肯定。
そう受け取った私は、黙った彼女の可愛らしい顔を思い出しながら
くすくすと耳を擽るような音で、笑っていました。]


 さあ、他のお二人はどうかしら?

 私を止める? それとも止めない?
 他に食べたい『山羊さんの仲間』でもいるかしら?

[艶やかな誘惑は、他の二人へと届くでしょう*]


[聞こえる声に、ほんの少しだけ目を細める。
高い音色を彩る高慢さは、
彼女の気位の高さを思わせる。

高慢に傅くほど矜持は低くない。
嗜虐的な考えがうっすらと過ぎるもののそれは直ぐに消えた。

子供に向けての語り口が聞こえる。
彼女が語りかける相手はすぐに知れるから男は暫し無言のまま。

子供と称される彼女の途惑いと続く反応に耳を傾け、
二人の女性の話が済み、新たに声掛けられるを耳にとめ]


 
 
――…未だ決めかねている。
『邪魔』と思う者がいればそちらに傾くかもしれないが、
『恩寵』に対しては、キミに否を唱えるほどの思いいれはない。

 


【人】 逃亡者 メルヤ

― 本屋 ―

 ……さあねえ。

  わからない。
  わからないけれど…、

 [ 人と、狼。
   ふたつの、絆を断つよな輩の仕業なんか。]

  … 族長が殺されるってことは、
  …‟そういうこと”もあるんじゃあないのかしら?

[>>307『まさか』と。
 影に威圧されるように、肩を震わす彼に、
 まあるくした瞳を、元に戻してから。

  流すよに、けれど
  ふざけた猫とは違って、どこぞ真剣な面持ちを。
  携えて、本屋の壁に凭れた。 ]

(363) 2015/05/14(Thu) 16時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [教会に拒絶を、距離を ―――

   そうどうしても、
   嫌気がさしてしまう猫に
   >>309向けられた怪訝。

  それに気付けど、
  いま、繕うことでもないから。
  特に言い訳を示すことなく、
  代替案を置かれると すこし、ほ、と。
  不謹慎ながらも、安堵を零してしまう。]

   …… そうだねえ。
   もし、確かめようにも
   …… 綺麗にされちゃってる可能性もあるし。

(364) 2015/05/14(Thu) 16時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[それがいつごろ起きたのか。

    いつごろ発見されたのか。

   いろいろな思考がごった煮になりながら。
   言葉を濁しながらも、頷く。]

  そろそろ戻ってると、いいんだけどねえ。
  どうだろう、きっと騒ぎになってそうだし。

[簡単に戻ってこれたかどうか。

 まさか、宿に居たなんてことは
 思いもしなかったけれど。]

[そして、戸の軋む音。
  尻尾逆立てた狗は、>>305赤毛を怪訝に見る。]

   さあ。

(365) 2015/05/14(Thu) 16時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 余所でおこっても、
 この村に関係あるか、なあんて。
  …… 起こるまでは、わからないことだろ。

[『やっぱり』。
  その、予感めいた響きに、
  すこし。 鋭さを帯びる。]
  
 …… 『やっぱり』、って。

 あんたはどこか、
 起きるとでも思ってたみたいだね?

[音はなけれど、鼻を鳴らすように。

  じい と、見て。
  その答えはどうだったろうか。]

(366) 2015/05/14(Thu) 16時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[>>315赤毛の唐突な問いと、
 >>335ベネの問答には、
 ようく遺伝だとかはわかってないものだから。

 尻尾代わりの、
 漆黒のストール揺らして、見ていた。]

    [>>352種明かしも無く、
     なあにか急に聞いたものだから
     きっと 意味はあり気だけれど。

     言い含む様子をまた、じい。と。]

[凝らしながらも、
  >>350ベネの提案の方へと目を逸らせて。]

  そーだな。

   茶なら、アタシが、

(367) 2015/05/14(Thu) 16時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [す。 と、空気を吸い。
      ようやく、狗は、
      狗に戻っている事に気付き。

 窓硝子に、視線合わせ、
 目に浮かべた仄やかな闇揺蕩う水面を
 明朗な猫の瞳に戻す。 

   まだ、鴉の気に、不安定だけれど。]

  ワタシが淹れてあげるよ。
  なにせ、勝手知ったる他人の家…だしねえ。

[重い気を祓うよに、
  一瞬だけ、片目を閉じてふたりへ。
  渡鴉を見る目は、まだ警戒のようなものを
  含んじゃあ、いたが。 *]

(368) 2015/05/14(Thu) 16時半頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/14(Thu) 16時半頃


[細められた目も
矜持も、消えていく考えも。
黙っていては伝わらぬこと。]

 ふふっ、そう。
 可哀想に、あの子は見捨てられるのね。

[唄紡ぐ盲目の小鳥。
彼女がきっと仲間だと思っている一人から、命を見限られたのだと知れば。
それはそれは、絶望に染まる表情をするのでしょうね。]


 『邪魔』がいれば教えてね?
 一人ずつ、邪魔者は消していきましょう。
 私も手助けするわ。

 だって、私たちは『味方』なんだもの。

[そうでしょう、と。
偽りの涙を横に流しながら、嗤います。
学者さんの謂う通り、普段と変わらぬ貌を張り付け。

その厚い駱駝のカーテンの下に、真紅の瞳を細めて**]


好きにするさ。

[それは丁度、意識を失って見えた彼女の枕元で
かつての友と呼んだ男に言い放ったと同じ、投げやりさで]


 好きに、するといいさ。


[恩寵うたう小鳥を食わんとする彼女の声に応える]


[耳に残る、娘の歌声。

視えなかったものが───
そう歌った彼女の目に、今は何が見えるのだろう]

それがお前たちの意思ならば。

[構わないと告げる音は、やはりどこか諦めに似る。
”彼ら”を諦めたわけではない。
ただ、もっと違うものを男は随分前に諦めてしまった]

お前たちが──…生き延びる道ならば。

[同族を自らの牙にかけること、男はやはり選ばない。
艶やかな声持つ人狼の娘、この娘に言わせれば、
自分もまた充分に腑抜けの一員なのやも知れぬ。
そうと思えど、それを変える気とてなく]



…… 力持つ者の話を、聞いたことはあるかね?

[代わりに問うのは、若者らへ。
それが何か、どれ程のものであるのか。
男とて、詳しくを知るわけではないけど]


これまでは使われなかった力だ。
私も詳しくは知らん。

だが、以前耳にしたことがある。
人を食らう人狼を見抜く術持つ者の話を。

[視るは生者であるか死者なのか。
それすらも良くは分からない。
分からないまま、ただ警告のみを発する]


この村に今、いるのかも知れない…いないのかも知れない。
だが、気をお付け。

血は血の中に、用心して隠し切ることだ。
耳と牙、…醒めるのはお前たちだけではあるまい。

[最後の響きは案ずるように、諦めのようにどこか*暗く*]





  ねぇ、せんせ…………


  




  せん…………せ……。


  




  ……マーゴット?


 噫、………。

       大丈夫かい。




 どこに?


[答えは返っただろうか。
聞けば、また歩きだす。]




  せんせ……………、ごめんなさい……。
  ごめんなさい………なんでもないの、だだ…

  こわくて………………。


[泣いたらカビてしまうって言ったのに]

  サイラスのおうちに……います………。

[  瞑った瞼が、  また 濡れた。  ]
  


【人】 逃亡者 メルヤ

[>>369言い澱むように。

  開けられた間に、
  耳がぴくり。 動く。]

  [ 音にされる前に。
    なあんとく、それは。

     ……察しとれることで。]

   …… 。


[―― 思わず飛び出た、つめたいいろで、
 『平和を打ち壊すもの』が居ることはいえても。

  惑うような、徐々に勢いを失くす言葉の球に
  猫は。黙り込んで。]

(390) 2015/05/14(Thu) 19時頃

【人】 逃亡者 メルヤ


 [ 認めたくない事実に。
  かなしそうに、逃げるよに。
  なんでか、微笑みなんか浮かぶばかり。
 
    それは、皮肉にも。

  … 重い現実を突きつけるよになったかもしれない。]

(391) 2015/05/14(Thu) 19時頃

【人】 逃亡者 メルヤ


[人様の店先で、
 茶を飲んで出かける なあんて。

 そんな頭は、毛頭猫にもなかったし、
 それよりもどうせ診療所に向かうなら、
 もしそんな提案が出ても、首を振ったかもしれない。]

   [>>371淡く、眸が弧を描く。]
   [張り詰めた猫の頬も、和らいだ。]

[飲み込まれた言葉には
 気付くことは、なかったけれど。]

 

(392) 2015/05/14(Thu) 19時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  っふふ、これでも居候だもの。
  ……まあ、ごろごろしてるだけだけど。

[大して手伝いをするでもなく。
 手伝いをしたところで、荒らすくらいだ。

  ――― 茶くらいは、
      (たぶん)注げるはずだけれど。

  そんな、別種の一抹の不安は蚊帳の外。

  ごにょり。次句を濁しながらも、
  飾られたマーガレットに見送られながら
  外へ。 診療所の方へ向かおうと、出る。]

(393) 2015/05/14(Thu) 19時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ぴりり。

   『族長が殺されたんですって』
   『それはもう、無惨に』 
   『死体も残らないほどに』
   『え?聞いた話じゃ、はらわたをぶちまけ――』
   『いやいや、誰かもわからないような、』

  実体を伴わない噂は、
  けれど 確実に『根』を持って。

    ぞわり ぞわり 
    ひとおおかみたちが寄り着くのを拒むよう、
    人間たちは槍の穂先でつつくよな 
    白い、視線で追い。]

 [ ひそひそ、 ]

  [長く、道に留まっていたくないと。
    毛並に、緊張と嫌悪が宿る。]

(395) 2015/05/14(Thu) 19時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 ― → 診療所 ―

 ……はん。
 このままいけば、
 いつか刺されそうで怖いねえ

 …… はやく、なんとかしないと。
 共存とか、そういう問題でもなくなりそうだよ。

[ちらちら。

  ひとの、尖った刃のような。

  狗のものとはまた違う、
  一本一本はなまくらでも
  団結する、強固な暴力。

   笑いに隠れ呑気に聞こえど、
   たしかな焦燥を のびやかな声に潜ませ。
   自然と、向かう足は早くなるが。さて。]

(404) 2015/05/14(Thu) 19時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ


[ふたりのうち、

 もし、寄りたい場所や、
    声を掛けたい人 

 もしくはかかる声があったならば。
 ついてくか、待つくらいかはしたかもしれないが。

 そうでなければ、
 じきに診療所の方へと辿り着くだろう。 *]

(405) 2015/05/14(Thu) 19時半頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/14(Thu) 19時半頃


 『過ち』……。
 悪いこと。
 
 でも…、友達は、食べちゃいけない…もん。
 
[「どっちが過ち」か、なんて。
そんなことはわからないけど。

少女はその先の考えを
遮断した。答えを知るのが 怖い気がして。]


 止めないよ……。
 怒られても、しらないもんね。

 お姉さんの言ってること
 意味わかんない。

[わたしを馬鹿にしようとして
わざと難しい言い回しをするんだ。
と、少し不機嫌そうに不満じみた声で。]


[“お姉さん”の声に呼応するように聞こえる男の声。
幸か不幸か自分に話しかけられたことはないから
あまり聞かぬふりをするけれど。

男はオンチョウというのが誰のことかわかっているようで
ここでもおとなの仲間はずれのような気がして面白くなかった。

何が『味方』なもんか。

ラディスラヴァの口ぶりに頭の中で
そう否定して。]


 お父さんまで難しい話する……。

[『力持つ者』の話。
それが何なのか
力とは何なのか
見当もつかない。

けれど。]

 わたしかくれんぼ上手だから。
 大丈夫だよ。

[と父には嬉しそうに
その無垢な弾む声で
返事をした。]


[不利益を被ると思しき考えは共有する意識にのせず。
それはいいこで在り続けた癖か本質か。]


犠牲を払わねば得られぬものもある。
寧ろ、犠牲を恐れた故に失うことの方が、怖いよ。


[可哀想と称される娘を思う。
より失えぬものの為に見捨てる。
力をつける為の糧があるにこしたことはない。]


『邪魔』を消して、
耐えることを強いられぬ『楽園』でも作るかい?


[手助けするという『味方』に軽い調子で言葉を向ける。]


[諦めにも似た音色
彼には思うところがあるのだろうと感じさせた。]


――……。


[お前たちが生き延びる道、と彼は言う。
私たちではなく、お前たち、と。
自身を含まぬかのような物言いにピクと片眉がはねた。]


我が子が愛しいならその子の傍に居て
その子が大人になるまで守っておいでよ。
何処の馬の骨とも知れぬ者に任せたくはないだろう?


[軽口染みたものを年上の彼へ投げ]


[力を持つ者の話には]


御伽噺や伝承にそんな話があったような気がするけど
人を食らう人狼を見抜く術持つ者、か。

この村に、いなければいいね。
もし居たら、厄介だ。
族長と同じかそれ以上に『邪魔』になるかもね。

――…ん、用心するよ。


[普段と変わらぬ柔らかな口調で。]


[「おとなの仲間入り」なんて
全然違うじゃない……。

ツン、と口をとがらせる。
昨日からこのかた、うまくいかないことばかり。]

 お兄さん、聞こえる?
 …あなたは誰?
 わたしの頭の中に住んでる悪魔なの?

[と女よりは幾分か柔らかな声色の持ち主に語り掛けてみることにした。]


[聞こえる少女の声に意識を向ける。]


聞こえているよ。
――…ああ、名乗っていなかったっけ。
残念ながら悪魔じゃないなぁ。

ほら、聞き覚えがないかい?
僕は本屋のベネットだよ。


[柔らかな口調のまま、名乗り]


 辛い時は、誰かに頼れと言っただろう?
 だから。それでいいんだよ。マーゴット。

[繰り返される「ごめんなさい」を
 宥めるように]

 ……待ってなさい。

[それだけ告げた*]




  せんせ、 …ありがとう………。

[ わたしの声を聞いてくれて。 ここまで来てくれて。
             彼を連れて、きてくれて。]

 


【人】 逃亡者 メルヤ

 ― 回想/早朝 ―

[>>148琥珀に浮かべられる、
 一抹の憂いのよな、不安のいろ。
 
  噫。

  医者がまるで、どこかわるいものをみるように。
  落とされた視は、鏡映しの蒼には見えない。]

   [差した安堵を、
      仄やかにかんじながら。

    ちいさき、狗の
    花の笑みを合図とするよに。
     食器の音が響いた。]

(444) 2015/05/14(Thu) 21時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [ ――― そうして、
       席をたつ、一寸前。

  融けるよなことばに、
  開かれた琥珀石を、蒼石は追わない。

     けれど、寂寞を秘めるよなわらいは、
     重々しい朝の、優しい陽射のなかに。

     ―――ひとの耳に掠めたおとは、
     濁りつつありながらも、
     未だ 澄んでいた世界に、消えゆく。 *]

(445) 2015/05/14(Thu) 21時半頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/14(Thu) 21時半頃


【人】 逃亡者 メルヤ

― 本屋 → 診療所 ―

 ベネもそうおもうの?

  みんな、ワタシのことを猫っていうけどさあ、
  そんならもう少し可愛がってくれてもいいのにねえ

[>>421息混じって吐かれる、
   絡まった糸の解けた 束の間の安堵のよな。

   それを更に解すよに、
   『猫』と喩う彼に ぱちり。


 昨日、スティと交わした皮肉を想いながら。
 昨日までと、そう 同じように
       ――― 肩を、竦めてみせ。

  そうして、診療所へと向かおうか。 * ]

(458) 2015/05/14(Thu) 22時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[かつり、かつり

  広場を通り抜ける最中。
  蔓延する囁きあいを掻き消すよな、
  あえておおきく、硬質を打ちならしながら。]

   …… 大丈夫かい?

   こんなのねえ、
   気に食わない視線を向けるやつは
   みいんな、顔がポテトくらいに
   思ってやればいいよ

[蒼に過る、
 >>422どこぞ、彼は目線の刃の元
 痛みに晒されているように見えて。

 杞憂ならいい。
 猫の肝は、他者の視線においては
 ただの人より据わっているだろう、が。]

(463) 2015/05/14(Thu) 22時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ


[それでも。

 こんな状況で、
 大勢の前で、わらいとばすよな
 気にはならないけれど。

   こそっと。 
   ベネや、ワタシの周りにだけ届くように。
   冗談めかして、お道化てみせながらも。]

――― …… 。

(464) 2015/05/14(Thu) 22時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[『なんとか』と。

  何気なく、そう、逃れるように。
  宙に放り投げたことばを。

  族長の、遺志をなぞるように。
  骨から 肉をつけて、つきつけられれば。

   揺蕩う蒼の水は、
   それもまた、氷のように固まった。]

  …… それ、は、
   ――― … 。

 [『そうと、決まったわけではない』。
  ああ。この状況で気休めを吐いたとして。
  他に、方法があるのか。]

   [ … 答えは、 ]

(468) 2015/05/14(Thu) 22時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 ――……それしかならないなら、そうなるね。

 [今度は、意図をして。

  狗の。兵の。
   かつての、『蒼天使』の ――、
   無慈悲な静寂を、声に落とした。]

[>>423切っ先を逃れるよに、
 また 視線を落とす様に。

  それを、 … 痛むこころを、
  猫は逸らして、空をみあげる。

  足を速めようとして、道中。
  >>408ひとりといっぴきが、鴉の方に近付く。
  その耳打ちと、会話はうまく聞き取れず。

    そもそも、普段のよに
    聞き耳立てるでもなく。 ]

(473) 2015/05/14(Thu) 22時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ただ。

   端は、すこうし、
   意図せず耳に入ったかもしれない。

   赤毛の強張る面持ちと。
   猫が居るのに、ちかづいてきた金と>>471
   端に映して、 順に、見比べる。]

  [オーレリア、メアリー、マーゴット。]
  [すべて、覚えのある名。]

 [だが、オーレリアこそが
 教会で紅を散らす乙女であること。
 マーゴの『首』にかかるもの。

 それが、分からない以上。
 重要そうだけれど、一点の像にはならない。]

(476) 2015/05/14(Thu) 22時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[けれど、まだ。

 その囁きを、深く問うことはしない。
 もしかしたら。…いや、きっと。

  居るはずの、『敵』も『味方』も。
  ……わからない、この状況で。]

  [壁を張った世界で生きる猫が、
   特に仲のいいわけでもない
 (ひとりは苦手で、ひとりは寧ろよろしくない)

   ふたりに聞いたところで、
   答えてもらえるかどうかさえ、わからない。]

[ だから。
  
   猫の目を影から光らせて、観察するだけ。]

(481) 2015/05/14(Thu) 22時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ


  …… へえ、 
  ジョーもくるのかい?

 [>>469渡鴉が、ちらり。
  ワタシと、ベネに隻眼をくぐらし。
  犬の兄弟を誘う。

    普段なら。
    そう言って、嫌がらせにも似た
    揶揄を浴びせるのだけれど ――、]

    …… いいよ。
    ――― 行こう。
  野外に留まってるのも、よくないだろうしねえ。

[ぐるうり。にんげん達を差すように見渡し。
 今日は野次も無く、ベネに心配気な目を向けてから。
  そそくさと、黒猫は再びあるきだした。 *]

(487) 2015/05/14(Thu) 23時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

― 診療所 ―

[診療所についたころ、
  まだスティが戻っていないなら。

  戸の表で待っているように
  三人(と、一匹)に告げると、裏手に回る。
  出てきた時と同じ硝子窓をそっと押し。

  まるで、泥棒か 猫か。
      (もしくは、その両方か)

  慣れたように下の枠を掴んで、
  『よ』 と、 潜り。

  屋内から、戸の方へ かつり、歩を進め。 ]

(495) 2015/05/14(Thu) 23時頃

【人】 逃亡者 メルヤ



  どーぞ、入りなあ

[ ぎ。 と。 

  鍵と戸を軋ませながら開けて、三人を
  (家主でもないのに)招きいれようか。 *]

 

(496) 2015/05/14(Thu) 23時頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/14(Thu) 23時頃




[おとこの声が返ってきたのはおそらくその時]

 


 ベネット……?
 本屋のベネット…。

[聞いたままに繰り返して]

 うそ…――。
 じゃあもしかして、お姉さんの村に住んでる人…?

 じゃあ本当に村の人を殺しちゃうの…?
 どうして…。

[どうして。
理由はずっと話していた。
なんとなく話が理解できるようになってきた。

思い出せ、思い出せ。
彼らはなんと言っていたか。]


[少女の反応から
正体に気付いていなかったのだと確信する。]


――…お姉さんに名を訊いてみるといい。
きっとキミも知ってるひとだ。

全部、村での話だよ。


[屠ろうとするのが誰なのか。
それを導き出すとすれば彼女自身。
どうして、の答えは綴らず、
村の人を、という言葉を肯定する応えを。]


 あーら、奇遇なこと。
 いつも守られているお姫様。

 自分から食べられに来てくれたのかしら?

[くすくす、くすくす。
高く澄んだ声は、目の前の二人へと落ちました。

偽りの涙で腫らした瞼を抉じ開けて。
奥に光る真紅は、瞳孔を細めて獲物を見つめます。]


 誰…――?

[あなたは誰?]

 誰…――?

[殺されちゃうのは…誰?]


逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/15(Fri) 00時頃


そうだな。
…ああ、メアリーはかくれんぼの名人だ。
きちんとそのまま隠れておいで。

なあに、心配することはない。
ここに居るのは、みんな味方なのだから。

[弾むような娘の声に返るは、父の声。
優しい声色で安堵させるように告げる言葉は、
ひょっとしたら己のためでもあっただろうか]


[ベネットの軽口が響く。
聡い青年だと、内心苦笑した。

確かに、先の言葉に男は自分を入れてはいない。
入れずとも良いと思っていた。

彼ら──族長に従う者らは、犯人を捜すだろう。
犯人を見つけずにはいられぬだろう。
ならば自分が。その時には彼らの盾になろうと]

おやおや。

[けれど口に出す音は別のこと]


私がそう簡単に死ぬように見えるかい?
これでも、伊達に年を重ねてきたわけじゃない。


……そら。
誤魔化すのだって、充分お手のものさ。
だから、大丈夫だよ。

[そんな言葉で、彼の気遣いをはぐらかす]



────…

[やがて聞こえて来た、彼女の声
急がなければと、それには応えず、男は黙って空を見上げた*]


 ──見捨てられた、可哀想なあなた。

[それが誰と知らないから、容易く見捨てられ
得るものの為か、失うものの為か
犠牲に払われるであろう命の灯火
投げやりに放たれた、見捨てる言葉]

 ああ、そうそう。
 私もこの村の一人。

 誰かわかるかしら?

[それでも少女に名前を告げなかったのは
ただの意地悪のつもりです。
隠す気など毛頭ありません。
誰かが口にすれば、それはそれとばかり。]


 誰か、わかるかしら?

[そう、私は一体誰なのか。

私が、誰を殺すのか。

『知らない』と見捨てたのだから。
あなたに教えるつもりなんてないけれど。]



[楽しそうに 歌を歌っているように
頭に響くのは意地悪な言葉。]

 ……わからないわ。
 わたし、あなたみたいな意地悪な人
 会ったことないもの……。

 きっと家を締め切って
 厚いカーテンの奥で暮らしてる人ね。

[それにしてもやたらと
“見捨てられた”という言い回しを使う。
よほどわたしを 悪者にしたいのか。

自分はもっと酷いことを言ってるのに。]

 わたしは…わたしは違う。
 わたしあなたたちみたいに意地悪じゃないもの。


 意地悪?
 ふふっ、そうね、その通り。

[それは歪んだ私には、褒め言葉にもなるものでした。]

 そう、たった一人の部屋の中で
 カーテンも開けず、暮らしているの。

[よくわかったわね、偉いわと。
それもまた高圧的な態度なのでしょう。
くすくすと微笑めば、先ほどまでの『味方』の会話を
なぞるように話し始めました。

独り言のようなものです。
つらつら、つらつらと。]


【人】 逃亡者 メルヤ

 ― 少し前 − 

[冗談を、真摯に留めるよう。
 >>490はた と黒曜が瞬いて、
 存外まともな返事が来たものだから。

 ぱちり。濡れ羽が揺らめいたあと。]

  [ っふは、 ]

[猫は可笑しそうに 大口を開けて、
  嘲るような見下ろす空に吐き出すんだ。]
 
  …… ようく考えたら、確かに、ねえ。

  愛玩動物みたいにべたべたされちゃあ
  息も詰まって、死んじゃうかも。

(552) 2015/05/15(Fri) 00時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ



  [撫でられるのは、
   嫌いじゃあないけれど。

   そうだなあ、 と
   ワタシも真面目に返してみせた。


 ( こんな時が、いつまでも続けばいいのに。)

   …… 信じもしない神に、
      どうせ居やしない神とやらに、

   ―――  願いは届かない。 ]

(553) 2015/05/15(Fri) 00時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [そうして、路に出たとき。
  >>491ちいさな『ありがとう』の声が届けば。

   ふる。 黒絹の毛並を揺らし。
   に。と、無邪気が浮かんで、
    

  …それから。
  氷のように固まる瞳に、
  >>492融かすように、呼ばれた名。
    
  その意が届くには。
   ――― 一歩 遅かった。 ]

  [ オブシディアンの色彩が、揺れる。 ]
  [ 青年にしては長い睫毛が、下向く。 ]

   (そんなの、)

   [水面に浮かぶ聲は、冷酷なまま。]

(554) 2015/05/15(Fri) 00時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  …… ワタシも、だよ。

 ――― 人が人とも思われないよな、
     奪い奪われ合うよな戦場じゃあないのに。

 覚悟なんて、…逃げ道があるときには。
 したくもない、できないのは、仕方ないよ。

 [ けれど。 

  語り口は、どこぞ優しい。
  けれど、どこか自分を正当化するような
  甘さも孕んでる事に気付いて。

     ぐ と、猫は手に力籠めた拳に
         爪を食いこませ。 ]
  
  
    

(555) 2015/05/15(Fri) 00時半頃

[あの時の老いた男の口振りには気付いていましたが
私はその言葉にだけ、わざと何も返しませんでした。]

 人を食らう人狼を見抜く術、
 かくれんぼ、ねぇ。

 いいんじゃない?

[何がいいのかまで口にしないのは
これが独り言のようなものだからでしょう。]

 素敵な『楽園』の為にも
 見つけたら食べてしまわなくちゃいけないわ。

[まるで何も考えていないような言葉を落とします。
軽い調子には、軽い調子で。
耳につくのはころころと鈴の鳴るような笑み。]


【人】 逃亡者 メルヤ

 [それから、金色が混ざれば、

  緩く視線を向けられた先、
  微かな笑み>>497が見えると

  それを、 ほんのり細め。
  診療所の方へ、すたり。

    ―― 歩き出し、招く。 ]

 [… ただし、我がもの顔をすれど、
 『他人の家』だというのは。 ]

  [ ひとまず、閑話休題。 ]
   

(563) 2015/05/15(Fri) 00時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 ― 診療所 ―

 まあねえ〜。

  だーって 一年も住めば、
  自分の家みたいなものでしょ?

[迎えいれながら、
 侵入経路には気取られぬように
 ふっ、 と微笑み誤魔化す。

 >>503ゆるり、頭を下げて招き入れ。
 自分が家主のように、
 テーブルの方へ誘導するとキッチンの方へ。

   茶ひとつ入れるのに、派手な物音を立てて
   荒らしながらもひとつの缶を手に取る。]

(572) 2015/05/15(Fri) 00時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ


[故郷の頃から
 なじみのある、茶葉。

 猫が買った 茉莉花のものを、
 不器用な手つきでカップに四人分注げば
 ミルクや砂糖と共に差し出しておく。


    ほんのり注いだ量に差が出たから、
    ちゃっかり自分のものを多く、
    渡り鴉のものを少なく小細工…

    … なんていうのは、置いておいて。]

 [ ――― 家主が戻るのを、待つ。 * ]
   

(573) 2015/05/15(Fri) 01時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ それから、しばらく。
  >>514軋む戸のおと。

 困惑した様子の飼い主には、
 へらり わらって。

   >>551『犬』の弟が
   告げ口をしたならば、
   『あっ!』と、短い静止にもならぬ音で
   机を ばんっ と、揺らした。]

 [(普段の仕返しをされた気分――

  と、 こそっと思った。
  そもそも見透かされていたけれどね…>>566)]


 [じろり。>>566睨まれれば。
   何処吹く風で、口笛でも吹くよに
   そうっと何も知らぬみたいに目を逸らした。]

(578) 2015/05/15(Fri) 01時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 …… あ、それで 、

  … ――― スティ、


[ふ と。

 一連が流れるように 
 (重い空気が嘘のように、)

 過ぎ去ったころ。

   重い 重い、
   黒が張り付くよな 陰鬱な隙間風が通れば
   ああ。 と、本題を、思い出す。

   眉尻を下げて、それを口にしようとすれば
   >>542先に、飛んで。過ぎゆき。 ]

[  …… ―― >>523語られるのを、聞く。]

(585) 2015/05/15(Fri) 01時頃

 あなたが持ってるの、それ。

[ちんけな銀の薔薇細工。
悪避けのつもりかしら、銀なんて。
古い伝承よね、狼人間には銀が効くなんて『逸話』。

まるで死を呼ぶ花のよう。
これを下げられた『人』は、次々に死んでいくの。
そんな物語があっても面白いわ。

私は首元を見つめながら、くすくすと嗤っていました。]

 いいえ、なんでもないの。
 気にしないでお姫様。

 ああ、私たちのことなんて『視え』ないのだったかしら?

[くすくす、くすくすと。]


【人】 逃亡者 メルヤ

 …… レリー?

   …… オーレリアって。…今…、

[たまに、
 そう たまに。
 気紛れに寄るだけになった、宿と謂えど。

  そこに居るレリーの存在を、
  知らない程疎遠だった訳じゃない。

  普段縁遠い あの鬱蒼とした漆黒の茨のよな。
  黒銀の髪の族長よりも、まだ遥かにちかい。

   麗しく、綺麗な白銀のいろを思い出し。
   現実感のある名前は。逆に。  ]

(604) 2015/05/15(Fri) 01時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [噫、非情にも『浮いた存在』になる。
  やだね。ここは、違うはずなのに。

   ――― 戦場に居たときと、同じ。
  死んだって聞いても、実感がないんだ。
 すこうし前に、一緒に飲んだ相手が。

  数時間後に、物言わぬ屍になっても。
  その赤乱れた死体を見ても。


  … 『死の恐怖』に怯えていた時よりも。
  過ぎ去ったあとの方が、現実感がなくって。]

     [そのうちに、
       『人形』のようにさえ見える。]

(605) 2015/05/15(Fri) 01時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [ 深いもので、あって、  も、 ]
     [死んでいるのに。]
     [死体でさえ。]

    [ いきてる、と、 ]


     [ ――― ざざっ、 ]
     [  また ノイズ。 ]

 
    …… っ、

 [あたまが、痛い。

   口一文字に縛り、眉間に皺寄る。
   今朝の『悪夢』のよな。

   なにか 思い出しそうで
   『思い出してはいけない』 ]

(606) 2015/05/15(Fri) 01時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  (「そうしたら、消えかかっているのに、
     本当にねえさんが、… 」)

[上書かれた記憶が、ずきずき。

 顔を顰め 頭を抑える様子は、
  傍から見るものがいれば、話に悼むよう、
  (傭兵だったのに、滑稽に見えるか
   … それとも、違和にみえるか。)

  けれど。 そうじゃあなくて、 ]

  [神へ、じゃあない。
   死者への背徳さえ覚えながら、

    続くはなしをきき。

   終わるころには、頭から手は
   離れる程度には、痛みは消えていたが。]

(607) 2015/05/15(Fri) 01時半頃

[だって可笑しくて仕方がないのです。
涙が浮かんでしまうほどに、愉快で仕方がないのです。

死んだと判れば
すぐにでも過去として処理してしまう、彼女(マーゴット)が。
すぐにでも過去として処理されてしまう、彼女(オーレリア)が。

可哀想ねと呟くのは、小さく。
『味方』にも届かぬ音で、唇だけを動かしました。

今宵、私に食べられるあなた(マーゴット)。
彼方が死ねば、みんなあなたを過去にするでしょうね。

それって、ああ、なんて。]


 滑稽なのかしら。
 
 


【人】 逃亡者 メルヤ

[ >>532絡められ、
  語られるお伽噺には。
 
   顔を強張らせ、
 
    …… ―――  。 ]

  [ 口を 閉ざす。 ]
  [ 犬の、ばさばさ揺れる尻尾の音>>551
   それが、傍らに耳にはいるも、

   雑音が邪魔するなかで
    誰が誰の貌をみあってるか、
    なあんて。

   そんなのを観察する間まではなかった。]

(620) 2015/05/15(Fri) 01時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  [ただ。
   『投票』の話になって、
    流れた視線と。

   それの示すところには>>560
   流石に気付いて。

    いつものへらり、とした
    薄ら笑みは浮かべずに

   金色をじい と見てから。
   赤毛の鴉へ、 泳ぐ。 ]

  ( さっきの、

  …… 『起こるのが
      知っている風だったのは』、)

(622) 2015/05/15(Fri) 01時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[私怨なら。

   それに すこうしの偏見を加えれば。
   >>394答えを得られたと言え、
   間違いなく、票をいれやすいのは

    ワタシにとって、渡鴉で。]

  [ こそり。

    端を、耳にいれても。
    さっきの微かに聞こえたはなしは
    輪郭が浮かぶ前に 消える。]

  [ 別の意味で、眩暈がしそうだね。]

(625) 2015/05/15(Fri) 02時頃

【人】 逃亡者 メルヤ


 [ でも。 こっそり。

   『昨夜』の話を冗談にする気はなく。
   破軍星の煌めきを、渡鴉へ向けたまま。

     ――― 星陣を、
    『もしも』、の、ときに備えて 。 ]



  [ …… 琥珀色を横目で見るも、直ぐ伏せる。]

(627) 2015/05/15(Fri) 02時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  …… 疑わしきは、罰せよ 、

   [過去を 空に浮かべて ぽつり。]

   … っていうからねえ。
   結局どんな手をもっても。

   私怨を咎めたとしたって、
   『自分が殺されないために』
   
   無実が無実を
   声高に、糾弾したなら、
   それはどうなることやら。
    
   結局 その方法をとるなら魔女裁判や、
  …異端審問以上には成り得ないんじゃあないの。

 [そして、それはどうして咎められようか。
  けれど 多分。きっと、それ以上の方法はない。]

(638) 2015/05/15(Fri) 02時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

( あのころに戻るんだろうか。 )

 [破軍星に対峙して、
  大敗した (させてやった)

  バカなやつらを嘲った日を、おもいだす。
  敵軍の兵に見せかけて、自軍を裏切って薙ぎ払い。

    ついでに 金はじゅうぶん、あったから。
    …… 逃げてやった。  ]

   [ ―――― そのまま、冥府まで
   獰猛な牙で『誰か』の心臓をかっさらって
     還ろうとすれば 拾われた。 ]

  ( けれど また、 )

 [ 殺伐とした日々に、戻るしかないのか。]
 [ ぐるぐる 馬鹿なあたまを働かせながら。]

(639) 2015/05/15(Fri) 02時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

   でも、

  …もし、犯人が『ひとり』じゃあないなら、
  下手に投票をやったとしても …、

    うまく、してやられそうだけどねえー。

[ そもそも、族長を殺せるおおかみが。
   ひとりなのか。 と。

   不意に、おもう。 

 けれど、ひとりでも。
 この平和を崩すものがいるなんて
 あまり考えたくないから。

   ―――  言うだけに、留めて。 ]

 [それから、だろうか。
   戸口が軋み 声が漏れ聞こえてきたのは。]

(640) 2015/05/15(Fri) 02時頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/15(Fri) 02時半頃


【人】 逃亡者 メルヤ

[ どこか、剣呑な雰囲気が
  どろうり 流れこんでくる。

  けれど まだあまり減っていない
  カップに口をつけながら、
 (お茶が美味しいと言ってもらえたのは、
   さっき 仄やかに嬉しく思えた)]

 スティのことだから、大丈夫でしょう。
   案外、面の皮は厚いもの。

[ ひとのことを棚にあげながら、
  >>632ちら と見た際に顔を曇らせる鴉。

  …主が見ぬうちに皮肉をとばしながらも、
  猫も ちらり と見ていたのだけれど。]
  

(646) 2015/05/15(Fri) 02時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[それよりも、小突かれれば、
  へん 、 と 鼻を慣らし。 

  すこうし、また。
  狗のいろが、覗いた。 ]

 …… 誰が鴉ごときに怯えるっていうんだい?
 別に、怖くなんかないねえ。

   ‟星が『見張ろうと思えば』”
   アンタは逃げられないもの。
 
  逆に、アンタが怯えてるんじゃあないの?

 [はは。 と、 

  冗談だか冗談でないんだか。
  分からぬ声で にやり。]

  [ 口角をゆがめて、 わらう。 ]

(647) 2015/05/15(Fri) 02時半頃

[幼い彼女とすれ違うことができたなら。
私は醜い唇を、ニタリと歪ませて見せたでしょう。]

 ごきげんよう?

[別れ際にそんな挨拶を落としたのは
意地悪な私が、また意地悪に。
声の正体を教えるためでありました。]


[血が出たのは殺したからじゃない。
おとなになったから。]

[おとなはこれから人を殺す相談をしてる。
そしたらわたしがしたことだって
何の違いがあろう。]

[耳から聞こえる声も
頭に響く声も]

[食べる 正す 投票]

 それって全部…。

[殺すってことじゃん……。]

 もう、ぐちゃぐちゃだ……。
 あたまのなか。

 助けて…、お父さん。お兄ちゃん。


【人】 逃亡者 メルヤ

 ― 夜 ―

 [ ――― 北天に。また。

   宵の星、昇る頃。
   猫は、不器用に、一枚。

     教育を受けたこどもより
     ずっと ずっと へたくそな
     おおきな文字を書き上げて。 ]

  [ 投票、が そのひ。

    行われたのだったか、どうだったか。
    …… ぼう と、外を見ながら。]

  ( …ひとの心配より、
     案外 ワタシの番、かもねえ。 )

(662) 2015/05/15(Fri) 03時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [多くを殺し。救うよりも、更に多く。

   神も信じない、救うものなんていない。
   噫。 ほかのひとよりも。

   疑われるとするならば、
   きっと。 

   (あの金が載せた
    私怨ということばと、
    『自業自得』ということばに、
     
    皮肉気に 、 わらう。) ]

 ( …… きっと、
  罰されるには 
  いちばん 相応しいし、

   …… 疑いやすい、もの。)

(663) 2015/05/15(Fri) 03時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

   [ そして。

    やってもいないことを。
   
      身に想いながら、
      宣告を待つ兵は。

     こんな気持ちだったのか。
     そう 思う。 ]

 [ああ。 結果はどうなんだろう。

   でも。

   今更だけれど、
   ここで死ぬとすれば、

    ( さみしいな )

    [   そう 思う。    ]

(664) 2015/05/15(Fri) 03時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [ こういうとき、繋がれる手は、

       …… 温もりは。

      やっぱり、 ……  ]

 [でも。

   それよりも。
   ワタシは、

   アタシは 、 ぼくは。

        自分が死ぬことになっても、
        殺されることになっても。 ]

(665) 2015/05/15(Fri) 03時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[あの日 
  『死ぬのなら道連れにしてやる。』と。
   噛みつこうとした存在。

 …野垂れ死にかけた犬が いつのまにやら、
 飼い犬になってたことに ようやく気付いて、

    ああ。 生きてほしい、なんて思うし。
    死ぬなら、それこそ。

    ――― 猫のように、
    姿を晦まして、居なくなりたいと思っていた。*]

(666) 2015/05/15(Fri) 03時頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/15(Fri) 03時頃


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