171 獣[せんせい]と少女
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[未知なる光の精霊の姿を想像しようとしていると、 モスキュートが手袋に包まれたままの手を動かして、雲を描きました。
夕刻、宿屋に入る前に見た、 オレンジ交じりのそれとは違い、真っ黒でもくもくしています。 聞こえるゴロゴロという音は、 外の音か、それとも小さな黒雲が発した幻の音か]
(126) Akatsuki-sm 2015/10/18(Sun) 22時半頃
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[ぴかっ、と小さな雲が光って。 ヒナコは思わず目をつぶりました。>>99
モスキュートがいるならこわいことはない。 わかっているから、こわがって目をつぶり続けることはなく、 やがては光の尾を引いて飛び出す小さな精霊の姿を見ることになります]
………。もう! おてんばすぎっ
[でもかわいい。 のでがつがつと怒る気にはなれないヒナコです。>>100 雲の中に戻りゆく精霊にばいばい、と手を振って。 雲そのものも消えると、モスキュートの顔に視線を移しました。 ぴかっ、とごろごろ、に慣れることができるか数秒、考えて]
それっていつ落ちちゃうかわかんないってことだよねー? 悪気はないんだろうけど……。
(127) Akatsuki-sm 2015/10/18(Sun) 22時半頃
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[雷雨の夜のたびに眠れなくなるのは続きそうです。 それはダメだとモスキュートが言うなら、なんとか慣れていきたいけれど、 どうやら甘えていいみたいだから、>>101]
わかったよー。 こうやって起こしちゃうかもしれないけど――― わわっ
[言ってる最中にまた外がぴかっと光って、 慌ててモスキュートにしがみつくことになった次第です。
そうしていっしょに踊ることもできずにローブの中に入り込めば、 外の光もやかましい雨の音も遠ざかって。 静かで温かい世界の中で、しかしひとりぼっちではなかったのです*]
(128) Akatsuki-sm 2015/10/18(Sun) 22時半頃
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― そして夜は明けて ―
[降り続いていた雨は、 ヒナコたちが宿を出てしばらくしたら止みました。 空には七色の橋がかかり、 早くここまでおいでと、ヒナコたちをせかしているみたいでした。 追いかけているうちにそれは消えてしまいましたが。
あれ以来モスキュートを真似て、 黒い雲や、七色の橋を、自らの手で描き出すことを練習するようになりました。 雲から出てくる光の精霊さんは、 何度か練習しているうちに、気がつけばコリンそっくりの顔立ちになっていました。
雷の夜に、ごろごろに負けないようにと叫ぶ少女と、 彼女を乗せた黄金の四足の獣を空に見た、と、>>-281>>130 街の人が噂しているのを聞いたためです]
(139) Akatsuki-sm 2015/10/19(Mon) 00時頃
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[ヒナコの指先から生み出される七色の光は、 くるりくるりと踊って周りを彩りました。 子供達の受けはおおむね良くて、 行く先々で仲良くなったりもしましたが、 ある時「どうしておねえちゃんの咲かせるお花は消えちゃうの?」と訊かれて、 とっても、困ったことがありました。
さらに困ったことに、“これはこういうもの”だという、 ヒナコのあたりまえがその子には通じなくって、 気まずい感じで、別れてしまったのです。
どうして想像したものをとどめておけないのか。 それをモスキュートに訊いた時ばかりは、 いつもの、聞き分けのいいヒナコとは違っていて、 モスキュートを困らせてしまったかもしれないですね。
―――仲良くなる、ということはむずかしい時もあると、 身をもって知った一幕でもあります*]
(140) Akatsuki-sm 2015/10/19(Mon) 00時頃
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………えっ
[ヒナコが訊いているはずなのに、逆にモスキュートに質問されてしまいました。>>180 それも、ヒナコにしてみれば、 ごくごく当たり前にちがうと思っていることを]
い、いとわしい……なんて、思ってないもん。 わたし、まだ、このちからでやりたいことがあるし。
[街の人と仲良くなりたい、とか。 旅の中、同じ日に旅立ったみんなに会えたら、 ヒナコが旅の中で見たものをこのちからでみんなの前におひろめしてあげたい、とか。 それをやめようだなんて思っていません。
なのにどうしてモスキュートはそんなことを言いだしたのでしょう]
(188) Akatsuki-sm 2015/10/19(Mon) 22時半頃
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[時は流れ、羽根を広げたような形のアザが、 ひっそりと色を薄くしていっても、根本的にはまだ無邪気なまま。
だから、その無邪気さがモスキュートに影を落としているとは気付かず、ヒナコは考えます。
少なくとも、じょうだんで言いだしたようには見えなくて。
それどころか、ヒナコを見下ろす瞳がなんだか寂しそうに見えて、 とっても、どうしようと思いました。
それでも確かなのは――、 モスキュートのそんな顔は見たくないということです]
(189) Akatsuki-sm 2015/10/19(Mon) 22時半頃
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あの、ね、 そんなむずかしいはなしをしようなんて思ってないんだよー。
お外の人、やっぱり本物のお花の方がいい! って、 思う人ばっかりだっていうなら、しょうじきにそう言っていいの。
[なんとか笑ってそこまで伝えて、 でもちょっとだけいたたまれなくなって、モスキュートから目を離して俯いてしまいます。 大柄なモスキュートの影の中、暗がりのせいだけでなく、 表情は余計に見えにくくなります]
それで、………もしモスせんせいがさびしいお顔なのがわたしのせいなら、 わたし、もう……、
[ヒナコが、モスキュートをちょっとでも、 かなしませるちからの使い方をしたというなら]
(190) Akatsuki-sm 2015/10/19(Mon) 22時半頃
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モスせんせいのいうとおりにしかこのちからを使わないもん!
(191) Akatsuki-sm 2015/10/19(Mon) 22時半頃
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[きっぱりと言い切るとその場から駆け出してしまいました。 ちょっと、いやかなり、ヒナコの心境は複雑でした。
もしかして、もしかして。 モスキュートはヒナコにちからを貸したことを、 ひいては外に出てきたことを後悔してるんじゃないかって、 そう考えてしまうと今度はとたんに悲しくもなってきました。
こうなるんだったら最初から、 ヒナコの好きなようにちからを使うんじゃなくて、 モスキュートのいいなりになっていれば、よかった、のではないかとすら思いました。
どうがんばったところで、 創造の力を得なければ、という考えには至らないヒナコです。 はじまりの日に、モスキュートの手を取ったあの時から、ずっと*]
(192) Akatsuki-sm 2015/10/19(Mon) 22時半頃
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[ヒナコは泣くのをなんとか我慢しました。 ちょっとはおとなになったのですから。
ヒナコの足ではあまり遠くまでは行けません。 それでもまだ、小さな手足を動かし走っています。
ヒナコはいつも鉢植えのお花を育てていましたから、 気付かないうちに、花の香りをまとっていました。
それだけでなく、ヒナコのこころの動きに合わせるように、 赤い色の花が、舞っては消えていました。 まるでヒナコの居場所をしらせるようでもありました]
(252) Akatsuki-sm 2015/10/20(Tue) 19時頃
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[鉢植えのお花の話をしましょう。
ある街でお花屋さんのお手伝いをした際にもらった鉢植えで、 季節に合わせて色々なお花を育てていたのです。
今はようやく白い花が咲いたばかりといったところです。
球根を売ってくれた人は、花の名前が「まつゆきそう」だと教えてくれました。 別名もあるとのことですが、 雪を待つという意味を持つ、その名前の響きが気に入ったので、 そう、呼ぶことにしていました。
雪の季節ももう半月ほどで終わってしまうから、 見事な遅咲きぶりですが、それでも花開くのが楽しみでした]
(253) Akatsuki-sm 2015/10/20(Tue) 19時頃
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[走り疲れてとしょかんという名前の、 大きな建物の茂みに身を潜めてしばらくして。 ヒナコは誰かに名前を呼ばれたような気がしました。
それが気のせいだったとしたって、 かくれんぼの時のように、見つかるまで出てくるつもりはありません。
かくれんぼは……得意かと訊かれるとそうでもないのですが*]
(254) Akatsuki-sm 2015/10/20(Tue) 19時頃
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…………。
[ヒナコを見つけたのは四足の獣でした。>>302 茂みにまわって、丁寧に座って、 だいすきな“きしさま”と同じ色をした瞳を向けられたら、 見つかっちゃったことに安堵しつつも、 複雑そうな感情を凝縮したまなざしを向けずにはいられませんでした。 手は、いまだに伸ばさないで、膝を抱えさせたままです]
そうなんだ……。
[つまりはいとわしいんだね、って。>>303 そんなことを言い募るより先に、悲しさが募ってくるヒナコです。 やっぱり、ヒナコがこのちからを使うことで、 モスキュートは悲しくなってしまうのでしょうか]
(309) Akatsuki-sm 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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[でも、 ヒナコが望むようにちからを使えばいい、と言いました。>>303 ヒナコが色んなものを生みだして、そうして笑顔も生み出して、 その輪の中で笑っているのが、 モスキュートの喜びになると言いました。>>304
はた、と顔を上げて、モスキュートを見つめます]
いいの? じゃあわたし、このちからをどんどん使うよ。
(310) Akatsuki-sm 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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それで…………いつか、もしかしたら、 本当にもしかしたらだけど、
[モスキュートは長生きです。 ヒナコといられる時間なんて、いままでの獣としての生の長さに比べたら、 ずっと、ずっと、短いのです。 その間に何かを変えられるかわからないけれど、]
モスせんせいが、……このちからのこと好きになれるように、がんばる!
だって、それって自分で自分のいちぶぶんのこと、 すきじゃないんだよ? さみしいよ?
[手を伸ばして、]
(311) Akatsuki-sm 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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[膝立ちになって四足の獣をぎゅっ、と抱きしめて、 それから急に恥ずかしくなって離れました。
なぜでしょう、はじまりの日はあんなにすんなりと、 契約の口づけを行えたのに、 もっと前は雷をこわがって、 抱きつくどころかローブの中に入ることもあったのに、 今は抱きしめることひとつにも、 越えるべき高い壁を感じることのあるヒナコです。
そうして越えてしまえば途端に恥ずかしくなるわけで。
ここが人気のないところでよかったですね*]
(312) Akatsuki-sm 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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― 遅咲きの待雪草と ―
[―――あの時。
恥ずかしげな顔を隠すこともなく獣の姿を見つめるヒナコに、 モスキュートがそっと、笑いかけるように目を細めた時。>>335
その時にはもう、ヒナコの中に芽生えた淡い想いを、 見透かされていたような気がするのです。今となっては。
飛び出す前も、宿屋に戻って来て、 飛び出しちゃったのを謝った時も、 ヒナコとモスキュートを見守っていた待雪草の花。
今年もまた、この花の季節がやってきました]
(371) Akatsuki-sm 2015/10/21(Wed) 02時頃
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[ちょうど窓際で、本を片手にまどろんでいるところでした。 初めて自分の稼いだお金で買った、 おとどけもの屋さんが主人公の本です。
旅立ちの日に持ち出した『めがみのとおいきおく』は、 巨大書庫に返してしまって手元にありません。
目を開ければ、おとどけもの屋さんの笑顔のようにまぶしい黄色の花が、 ふわふわ舞って窓枠にそっと着地するのが見えました。 と、外から飛んできた鳥が黄色の花をついばみます。 餌か何かと思ったのでしょうか]
む。また来たのね。 あなたにはこっち。
[お昼のパン――そっと分けてとっておいたのを、 少しちぎって窓枠にばらまけば、 鳥はすぐにそっちの方に夢中になりました。
元気な鳥から、別の窓際に置いた鉢植えに視線を移して、]
(372) Akatsuki-sm 2015/10/21(Wed) 02時頃
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……よかった、 もう一度あなたが咲くところを見ることができて。
[鏡を見ます。 背が伸びて、きゃしゃなのは相変わらずで、 いつものように髪の毛の左側をひとふさみつあみにしたヒナコがいます。
鳥の羽のようなアザは、服に隠れて見えないけど、 もうかなり薄くなったのを知っています。 年々、アザのある部分の露出度は減っていって、 去年はついにこれっぽっちも見せなくなりました。
ヒナコはまだ元気だって、どこまでもいけるんだって、 かたくなに示しているかのように*]
(373) Akatsuki-sm 2015/10/21(Wed) 02時頃
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…………あのねー、モス。
[今やすっかり呼びなれたやり方でヒナコの“きしさま”を呼びます]
わたし……このまんまだと終わりの時に、 樹になってしまいそうなんだよね。
[あまり外に出ないで、 本ばかり読むようになってしまったヒナコ自身を笑おうとして。 でもうまくいかずに困ったようにうつむいてから、]
樹も好きだけど。 でもわたしはやっぱり……、おわりの時を迎えたなら、
虹になりたいなあ。
(418) Akatsuki-sm 2015/10/21(Wed) 21時半頃
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………だから、わたしを食べる前にそうしてね?
[理由は、多くは語りません。 お花のめがみさまの名前が“アイリス”であることを知っているモスキュートなら、 きっとわかってくれるという、 時が積み重ねた想いがそこにはありました*]
(419) Akatsuki-sm 2015/10/21(Wed) 21時半頃
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…… 美味しかったですよ、ミィ。
[ 残された囁きは、交わした約束のとおり
寸分違わず叶えられる。
それが摂理、それが約束。
それが……
( 噫、なんて 真綿のような甘い呪い。 )
此の存在を”呪い”と言った幼子は
あの小さな手を喪ったとき、何と喩えるのだろう。]
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………はあい。
[確かに、吹き込む風はまだ少しばかり冷たいです。 はしゃぎすぎて風邪を引いてしまったこともあるし、 今のヒナコではなおさら、モスキュートに心配はかけたくないですし。
肩にばさりとショールがかけられれば、>>459 羽が生えたみたいに、気持ちが軽くなります。
お詫びだなんて思わなくていいのに、って言いながら受け取った、 ヒナコの髪の色とお揃いのショールは、 今となっては大きくなったヒナコの肩をすっぽり、 それこそ鳥の羽みたいに覆ってはくれませんが、 宝物であることには変わりません]
(534) Akatsuki-sm 2015/10/22(Thu) 00時頃
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[かたりと音立てて窓を閉め。 ぼすりと音をたててベッドに腰をおろして。
そうしてモスキュートを呼びました。
呼ぶ声に応じ、そばにいてくれるモスキュートをいとおしそうに見つめ、>>461]
でも、ちゃんと食べてくれるんだよね?
[ぜんぜん心配なんてしてない、って風に笑います。
ヒナコは知りません。モスキュートの胸の裡を。 知ったとしたって、気のきいた言葉なんて求めはしませんが]
(537) Akatsuki-sm 2015/10/22(Thu) 00時頃
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[ヒナコたちが今いる街の外れには空き地があって。 まだ溶けきらない雪のせいで雪原といっても差し支えない風になっています。
終わりの時にはそこに連れていってもらって。 いつか雷をこわがるヒナコに、うたってくれたメロディを口ずさんで。>>149 さいごのちからで、虹と、光の雨を降らそうって考えているのは、 その時までの秘密です。
モスキュートを驚かせるかもしれないけれど、 最後には笑ってくれたら、それでよしとしましょう]
(539) Akatsuki-sm 2015/10/22(Thu) 00時頃
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[ヒナコはわかっています。 きっと、モスキュートは知らないふりをしてくれていると。>>460
あの時以来、モスキュートに、 このちからが好きになったか訊いたことはないですが、 気持ちに変化があるにしろないにしろ、 ヒナコのおわりはモスキュートにとってはひとつの区切りです。
――わたしは、“わたしたち”といういきものの摂理に従い、 モスから一つの喜びを奪ってしまう。
ヒナコは死ぬことがこわいのではありません。 大事な“きしさま”に忘れられるかもしれないことをこわがっているのでもありません。 こわいのは喜びが絶える、ただそれだけなのです。
でもそれ以上に、食べられることを喜びにも感じていて]
(540) Akatsuki-sm 2015/10/22(Thu) 00時頃
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ねえ、モス。………。
今年も綺麗に咲いたね。待雪草。
[言いかけた言葉を飲み込んで、花に視線を映しました。
願わくはこのまっしろな花が、 モスキュートの『希望』となってくれますように*]
(541) Akatsuki-sm 2015/10/22(Thu) 00時頃
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― そして花が散り、鳥が飛びたつとき ―
ねえ、わたし、ちょっと怖いかもしれない。
…………しあわせすぎて。
[いつか言いかけた言葉をちゃんと言ってから。 手を広げて、ヒナコの方から抱きつきにいきます。 振り回してばかりでごめんなさい、でも、]
(542) Akatsuki-sm 2015/10/22(Thu) 00時頃
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