29 Sixth Heaven
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私の隣には
私の「管理」すべき「器」の青年がいる。
お前と同じ立場に立って。
あの時。
お前は、どうしていたのだろうか。
彼らの正義。彼らの主張。同じように、
きっとぶつかったのだろう。
何が正しいだなどと いえるはずがない――
――survival lottery
「人を殺してそれより多くの人を助けるのは
よいことだろうか?」
哲学者が探す、答えの出ない問いかけに
未だに私たちは答えを出せないでいる。
答えではなく選び取るだけ。
ギルバートの出した答えは。
辿りつく先が、己の死だった。
私は、
止められなかった。
此処に来てからも
トニーも、ミスター・チャールズも。
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ああ、そのろくな知識もない頭では想像もつかなかったか。
[あからさまな侮蔑を瞳のいろにのせ。]
悩む必要などない。悩む理由がない。 選択する必要などない。生まれ落ちた時から決まっている。 貪るのはいまじゃない。 あんたが醜く歪んで這いずり回るときに。声を立てて哂う愉悦を待つ時間だ。
[くけけと笑いながら、酒瓶を口へ。]
なあ、『法』。あんたがどっちを選ぶのか知らないが。 他者に押し流される、あんな愚かな真似だけはやめとけよ。
[そして壁にもたれて、ぼそりと言霊をたゆたわせる。]
(193) 2011/04/23(Sat) 00時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2011/04/23(Sat) 01時頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2011/04/23(Sat) 01時半頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2011/04/23(Sat) 01時半頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2011/04/23(Sat) 02時頃
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―待機室―
[酒瓶片手に戻ってきたときにいたのは、仮初の相方独りで。 その隣にどかりと、腰をおろす。 手を伸ばすまでもなく、肩が触れ合うほど、近くに]
まったく、いろいろろくでもないですよね。 本当に。
[ぼんやりとうつるメインルームのモニタを見上げながら、呟く。]
リンダ。貴方は人を、他者を信じていますか?
[ラルフの口から流れるには、あまりにもふさわしくない、その言葉の真意は、奈辺に。]
(243) 2011/04/23(Sat) 20時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2011/04/23(Sat) 20時半頃
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そうか。ものすごく同感だよ。
[くすり、微笑んでとなりの女性をみる。 つ、と帽子の先を押し上げたそこには、優しく笑う瞳]
僕もひとを信じていない。 きみよりも、たぶん、もっと、ずっと。
……つまり、どういうことかわかるかい?
[楽しそうに。とても嬉しそうに]
(254) 2011/04/23(Sat) 22時頃
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思ってるかどうかなんて、さして重要なことでもないでしょう。 望まぬ鎖に繋がれるより、死して勇姿を残すほうがまだましというものです。
[己の命がかかっているとは、とても思えないほど、飄々と。 それは、当たり前すぎることで。]
もっとも、おとなしく言い分に従う気もありませんが。 思うか思わないかではなく、生きて帰るだけのことです。
いったでしょう? まだ、死にませんから。僕は。
[それは、最初に彼女と交わした言葉。]
(258) 2011/04/23(Sat) 22時半頃
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[こつり、額を彼女のそれにあて。 目は重なり、ほんのわずかな身動ぎで唇が触れる距離]
ああ。 さようなら、だ。リンダ。
[そして潜められる声は]
……次の器は、こない。 いや、くるかもしれないが。こないほうにベットしよう。
その位の敬意は払おう、つかの間の相棒に。
(262) 2011/04/23(Sat) 22時半頃
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[その潤んだ瞳を見ながら、するりと。 腕を回して、くちびるを、軽く]
泣きたい時には泣けばいいんです。 ……感情が奪われることのない世界になって。 悪徳がはびこるとしても。
素直な感情を吐き出すことは、許されます。
(268) 2011/04/23(Sat) 23時頃
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今の世界を壊して
そうして、
次へと、いければ いい のに。
約束も
ある。 ――チャールズの妻子、
その、安全――さえ――脅かす
ような 私の、
決断、は
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[ちらり、メインルームのうつるモニタをみる。 そこにチャールズやコリーンや……ベルナデットの姿を認めて。
低く低く、けれど謳うような声で。]
創世記は語る。 アダムとイヴは禁断の林檎を食べて楽園を喪失したと。
神は語る。ひとは原罪を背負うものと。
ならば、僕がアダムになろう。
[いつしか、その身はソファから立ち上がって。]
楽園を追放するために追放しよう。 カインののもとを離れたアベルとなろう。 裏切り者の名を刻んで、その血の中に哂おう。
[腕広げ、朗々と語るさまは、まるで神の言葉を語る神官たちのように。 されど語られるは、それと真逆の言葉で]
(274) 2011/04/23(Sat) 23時頃
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壊そう。最初に宣告したとおり。
僕の名はラルフ。強欲を背負うもの。 その身に、世界から外れた生を抱く欲の証として
[哂う。たとえ誰にも聞こえない声であろうとも。 笑う。たとえそれが妄想にすぎなくとも
わらう。 たとえ、次の時、自らの血の中に倒れ伏そうとも]
ぬるま湯につかり、失われていく時は終わる。 いや、終わらせよう。僕がすべての罪を奪って。
器の連鎖を、歪んだ世界の連鎖を。
僕は、僕の欲望において、拒絶する。
[一言のもとに、はっきりと。]
(277) 2011/04/23(Sat) 23時頃
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[モニタの向こうからかけられた声。 その声に、モニタのそばに寄り]
やあ、ベルナデット。 元気……とはいえそうもないですけれど。
やはり、無駄になってしまいましたよ。
[屈託なく、わらう。]
(291) 2011/04/24(Sun) 00時頃
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もちろん、存在にも理由はあります。 たまに、それを奪い壊そうとする欲深いものがいるだけです。
[続く言葉に。 うなずくのではなく、手を広げてみせた。]
5年。
それ以上は待たないかもしれませんよ?
[そっと伸ばした手は、画面に触れただろうか。 そして、それは果たして――]
(301) 2011/04/24(Sun) 00時頃
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[そう、わかっているのだ。 理だけで言えば。一万人が苦しむより14人で済む、いまのほうが”最悪のまだしも”であることくらいは]
けど、ね。
[気に食わない、だけだ。 自分の自由がプレミア付きだから、ではない。
それに捕らわれることを、何故と呪いつつも受け入れる、その考え方、そのものが気に食わないだけ。
だから、パピヨンの声は、脳裏から消し去った。]
(313) 2011/04/24(Sun) 01時頃
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[重ねたのは]
どうか己の選択を
意志を
もって
大切に
生きて
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[それまで、じっと。 ただ、扉のこちらと向こうでの会話を聞いていた。
そしてただ、ぽつりと言霊を返す。]
人間が醜いなんてなにを今更。
意志を持って、何かを選ぶ時点で、人間なんて醜いんですよ。おそらくは、知恵の実を口にした、そのときから。
醜いことを自覚して醜く生きるか、醜いことを自覚せずいるか。 それだけでしょうよ、きっと。
[そしてじっと、少女の声を耳にしながら。]
(330) 2011/04/24(Sun) 02時頃
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ラルフは、ならば僕はジュデッカでしょうか、嘯く**
2011/04/24(Sun) 02時半頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2011/04/24(Sun) 02時半頃
ならば私はアンテノーラだろうかな…
[それは、祖国に対する、裏切り。
即ち、地上への。]
それでも、私は。
願っている。
願って。
約束も、あるのだ。
あの、聖書を。渡さなければ。彼の、妻子に。
お前は、
笑うだろうか。呆れるだろうか。
軽蔑するだろうか。
…ギルバート。
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