212 冷たい校舎村(突)
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[ ―― 多分。 不意を 突かれた みたいに。 隠れた瞳は、少しだけ見開かれた。 そういう動きをしたな、って 自分の身体の感覚。
もしかしたら 前髪の向こう。 彼女にも見えたかも知れない。 ]
(308) 2017/03/12(Sun) 23時半頃
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― ×月×日/いつだろ ―
多分、×日目。 日記付けて正解だった。 まだここから出してくれない。 …冬休みなんて早く終われば良いのに、 地獄みたいだ。
(309) 2017/03/12(Sun) 23時半頃
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―― 出たいよ。
(310) 2017/03/12(Sun) 23時半頃
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[ 彼女への返答は、 きっと何時になく、はっきりとした もの。 ]
(311) 2017/03/12(Sun) 23時半頃
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―― 俺 "こういうの" …どうにも嫌いなんだよね。 だから まあ 出たいけど ……いっこ、気になってて さ。
[ 更に質問で返すって、 果たしてどうなんだろうか。 それでも ほら。 こういう話が出来る相手なら、 聞いても いいだろ? ]
(312) 2017/03/12(Sun) 23時半頃
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……なんで閉じ込めたんだと思う? 俺たちを、ホストって やつは。
[ 答えが分からなくても、それでいい。 正解 でなくても、それでいい。 ホストの正体よりも、なによりも。 …もしかしたらホストが 自分だったとしても。 きっと自分の興味は、其処に有った。 ]
(313) 2017/03/12(Sun) 23時半頃
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それが分かんねェ事が、俺の悩みだって。
言っちまっていいものかを、未だ決め切らない。
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――― じゃあ、 天ヶ瀬は 違うんじゃ無いの。
[ まさか苛々>>324まで出てくるとは思わなかった。 開いた瞳はいつも通りに戻って、 ぽつ ぽつ。答えを返す。 天ヶ瀬ささらは、違うんだろうな。 勘 とも違う、何か。 …印象の話だって、良いじゃ無いか。 分からない空間で、謎解きをするのには 印象だって馬鹿に出来ない。
それで 良いんだ。 ちゃんと 天ヶ瀬は、答えをくれた>>326。 ]
(354) 2017/03/13(Mon) 00時半頃
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……気持ち、ねえ。 [ ホストの気持ち。 願いか、執念か、あるいは希望か、苦しみか。 この 何時かの光景が それを模したものだとすれば。 その空間に閉じ込めたのが、 自分たち実行委員だったと、すれば。 …文化祭が、関係あるのだろうけど。 それじゃあ 「みんなと同じもの」 は 果たしてなんだったのだろう。
それに―― 笑い声と 泣き声は。 どんな気持ちを 意味するのだろう。 ]
(355) 2017/03/13(Mon) 00時半頃
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[ あのときだって、 俺は知っているようで 知らなかったし 分かっているようで 分からなかったのかもしれないのに
…分かるのかな 今 このときの 狭い世界の 主の気持ち なんて、 ]
(356) 2017/03/13(Mon) 00時半頃
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……ん、ありがと。 ほんとさ、本人とっ捕まえて 分かれば、いいけどな。 俺、なぞなぞとか 得意じゃあないってのに。 [ 分かることが増える度に、 分からないことも増えていく。 肩をすくめて、苦笑して、首を少し傾げよう。 ―― ぱさり。 前髪がずれて、隠れていた瞳が 出てくれば、 明瞭な視界で、 天ヶ瀬ささらを 映した。 ]
(358) 2017/03/13(Mon) 01時頃
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天ヶ瀬 ありがと。 それと、 ―― ちゃんと "帰りなよ"。 長く閉じ込められるのは、 …よろしくないから、な。
[ 自分でも含んだ言い方だったように思う。 だから、もし。 …なんで?みたいな顔をされたら、
―― 経験者はかく語りき、ってやつ。
とか、そんな呟きを落として。 曖昧な笑みを浮かべて、 袋を片手に去って行っただろう** ]
(359) 2017/03/13(Mon) 01時頃
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[ 正解だよ、健士郎。
だけど、悪ィな。
アンタにまであんな目ェして欲しくねェんだ。
―――――― だから、俺は、]
[ 笑ってくれて、
バレなくて、
良かったって、
二つの意味の“安心” ]*
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ほんとうに。 ―― どれだけ広くても息苦しいぜ。
[ けらり、笑った。 曖昧な笑みを捉えた後、背を向けて。 血を垂らしながら進もうとした そんな時だ。 声が、かかる>>384。 ]
(467) 2017/03/13(Mon) 21時半頃
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―― ん。
[ 短い肯定。 わかった とも 勿論 とも。 言葉にして返しこそしなかったけれど、 軽く手を振ったのは きっと、 天ヶ瀬にも見えたはず。
さて 入間を探す前に。 制服を新しいものに変えないと* ]
(468) 2017/03/13(Mon) 21時半頃
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― 1F男子トイレ ―
[ …流石に一室借りる位だから、 血の跡があっても勘弁して欲しい。 ブレザーとスラックスは完全にアウト。 カーディガンは…、まあ 大丈夫か。 ワイシャツは念のため変えておいて、 なんて、そんなことを思いながら 洗ったばかりの冷たい手で、 ポケットの中、 突っ込んだままのヘアピンを出した。 …入間から貰った奴>>16、 なんだかんだで、まだ持ってるんですよ。 ]
(469) 2017/03/13(Mon) 21時半頃
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― 回想:文化祭の空き間 ―
[ 一度だけ。 この高校に入って、前髪を上げたことがある。 接客のひとりが彼女とまわりたいとかで、 俺に代わりを頼んできた から。
ギャルソン姿なんて、きっとこの先無いし。 思い出のひとつ…で いいのかな。 まあ 俺も 仕方ないかって、 昼飯奢りを条件に仕事を任されることにした。 ただ、ほら 俺の前髪、鬱陶しいままだし 清潔とはほど遠いし。 ―― 上げないと、駄目だろうな って 渋々、ピンで止めようとする他なくて。 ]
(470) 2017/03/13(Mon) 21時半頃
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[ ピンは そう。入間から貰った奴。 手先は不器用じゃあないけれど、 こういうの、やったこと無かったからさ。 俺は悪戦苦闘、って調子だったわけだ。 でも、そんな折り。 丁度休憩中の入間を見かけたもので、 頼もうと、"思えた"。
…表現? 間違ってなんか、ないって。 ]
(471) 2017/03/13(Mon) 21時半頃
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[ ―― ただ 申し訳ないことに、 入間に頼んでおいて、 髪を弄られている俺の顔は 真っ青だった。 もっと言えば冷や汗もかいていたし 表情も"らしくなく"硬かったし、 入間の指が俺の前髪を通る度に、 身体が強ばっていた気もする。 ]
(472) 2017/03/13(Mon) 21時半頃
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[ 女子に緊張しているんじゃあ なくて。 ……なんだろうな 恐怖、かな。 こういうこと、やっていいのか 俺はわからなくて、 やっちゃいけないとすら思っていて。 …ようやく世界が開けたのに、まだ こうなんだって。 事情こそ、口には出せやしないけれど。 髪を整えてくれた 後に。 ありがとう と ごめん を、 ぽつ ぽつ 言っていた俺へ、 入間は、なんて思っていたんだろう。 ]
(473) 2017/03/13(Mon) 21時半頃
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[ …ああ でも。 はっきりとした視界で、 あいつの表情は よく 見えていたと思うし。 視界の端、笑って接客をする橘が、 なんだか羨ましかった そんな 思い出* ]
(474) 2017/03/13(Mon) 21時半頃
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― ◆◆月◆◆日/8:50? ― チャイムが鳴ったから8時50分なのかも。 だとしたら夜? 水野がいなくなった。帰ったのか。 帰る方法なんてあったんだろうか。 ホストの理由も気持ちもまだわからない。
…俺帰れるのかな。
(487) 2017/03/13(Mon) 22時頃
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[ 真新しいスラックス。 ポケットの中に、ピンと切ったスマホを入れて。 洗った手で袋を持った。 大和に貰ったカイロは、 まだほんのり温かいものだから、 勿体ないと思ってしまえば もう片方のポケットに入れていた。
……そういえば、 入間は何処にいるんだろうか。 ずっと上にいるのか、教室に戻ったのか。 あるいは他の場所にいるのか。
とりあえず教室に戻っていれば 間違いは無いだろう と 上を目指す* ]
(488) 2017/03/13(Mon) 22時頃
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― 2F・3-3教室 ― [ そうして 戻ってみたけれど。 ]
[ ―― あれ、いないのか。 前髪の向こうで、そんな顔。 変わったことといえば、 教卓の上の並んでいる食料だろうか。 二年の頃から見慣れた字、 大和の書置き>>333を認めれば ありがたくパンでも頂いておこう。
ちなみにメロンパン。 ]
(489) 2017/03/13(Mon) 22時頃
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―― あー…、寝袋。 ありがと。 たぶん他の誰かが言うかもしれないけど 女子は保健室で寝かせてやろ。
…つか、 これ寝るときも電気点いたままなのかね… [ その場で袋を開きながら ぽつりぽつりとそんなこと。 お前も食べたら って、なんでもないように 橘にサンドイッチの袋を、 元賀に弁当を手渡した。
……やっぱり笑ってるんだなあ って そんな風に 橘を見ながら* ]
(490) 2017/03/13(Mon) 22時頃
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[ そういう問題なんだろうか>>498。 袋を置いて、 橘に貰った茶の缶を開けながら 能久への一部始終を目で追う。 ]
…まあ、明るくても眠れはするか
[ 居眠りなんてそんなもんだし。 そう思えば幾らか気楽な気がする。 喉に茶を通しつつ、 橘よりはさっきぶりの天ヶ瀬>>501を見やって、 彼女への報告は、さっき話したばかりだし、 いいかって省略して。 ]
(510) 2017/03/13(Mon) 23時頃
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―― 天ヶ瀬は寝るとこ、それでいい? さすがに教室はちょっと、あれだろ。 [ 飛んできた声>>505に、同意を求めるように。 ポップコーンをひとつ頂戴しながら、 ぽつり。 ]
(512) 2017/03/13(Mon) 23時頃
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―― ん。 手伝うわ。 [ 缶を教卓に置いて。
成程、暗幕。 その発想はなかったと言いたげに、 取り付ける天ヶ瀬>>532を手伝う。 三星から聞こえたシャワー室の存在も、 男子シャワー室あったよなあ なんて 帰宅部故のうろ覚えな記憶をたどりつつ、 眠気がやってくれば、 寝袋をひとつ 確保しようか。 ]
(538) 2017/03/13(Mon) 23時半頃
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天ヶ瀬。 ―― 帰れると、いいな。
[ ―― そうして 去り際>>532。 自分から、彼女に向けて、もう一度>>359。 彼女のように "みんなで"、までは言えなくても。 少しだけの願いを* ]
(539) 2017/03/13(Mon) 23時半頃
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