人狼議事


88 めざせリア充村3

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【人】 FSM団 ミナカタ

[背後で扉が開く音がする。>>201
振り向かず、そこに佇んだまま。

名前を呼んで近づいてきたポプラを見下ろす。
それから視線はカプセルへと戻る。
二つは同じで別々のもの。]

(212) 2013/06/23(Sun) 19時頃

[いつ起きてくれるのだろう、とそれだけを。
彼女の姿を見るたびに思う。

やはり手紙は書いておけばよかった。
あの時の想いと今の想いが、同じなのか異なったのか。
そんなことも自身では分からない。]

……カリュクス

[呼びかける先はカプセルであって、
隣にいる小さな擬体ではない。]


[ちらと向けられた視線は再びカプセルへと向けられた。
並んで立ち、しばらくカプセルを眺め。

――それからどのくらい時間が経ったのか。]



 ……みぃちゃん…あまいの。

[袖を引いて、強請った。]


[呼ばれるのは元の名前。
その名を今も呼ぶのはミナカタだけだ。

自分のもののはずなのに、懐かしいと思ってしまうのは、
ポプラとしての年月がカリュクスを追い抜こうとしているからか。


起きるのを待ってくれているのだという、淡い喜び。

だけど、そしたらミナカタが見ているのがわたしなら、



ここにいる“わたし”は誰だろう。]


[袖を引かれて視線はもう一度傍らにいるポプラへと。
いつもの行為だったから、何も考えずにポケットに手を入れて。
桃の包紙につつまれた飴によく似た砂糖菓子を取り出した。]

……ほらよ。

[包紙を解いて、ポプラの口元に持っていく。
唇があけば、その中に押しこんで。
手があけば頭を撫でてやろうとして、その手は途中で止まった。]


[本当に撫でたいのは誰なのだろう。
飴をやって甘やかして、慈しみたいのは。]


[視線がわたしから“わたし”へと移された。
固まりを押し込まれればそのまま口に入れる。
ほろりと中で崩れた砂糖菓子の淡い甘みは、
付加してもらった味覚のおかげで感じることはできた。]


 ……みぃちゃん?

[宙で止まった手に、首を少し傾ける。
迷うような素振りに気づけば、翠を翳らせた。]


[首を傾けたポプラに声をかけることはなく。
その手は彷徨いながらも、そっと彼女の頭の上に置く。

結局何もかも中途半端でしかなくて。
それが余計に困らせているのだろうけれど。]

――……

[やはりその名は呼べなかった。]


[呼べば認識してしまうだろう。
彼女が「ポプラ」であって「カリュクス」ではないことに。
もしもそう思うようになってしまったら、
いつかカリュクスが目覚めた日に、ポプラを失うことになる。

そんなことは耐えられなかった。
だから、ポプラの名など呼べるわけがないのだ。
あくまでもこれは擬体だから。
ポプラという生き物は存在しないから。

そしてこれをカリュクスと呼んでしまえば――
なんだか、これ以上彼女を待てない気がしてしまっている。]


[彷徨っていた手は頭に置かれた。
ぐしゃぐしゃとやや乱暴に掻き回されてる。
押し付けられる力に抵抗するように顔を上げて、
――開きかけた口が閉じるのを見て、くるりと瞬きを。


ミナカタが困っているのはずっと分かっている。
隠しておきたいことも分かっている。
確信もなければ、訊いたこともないけれど。

……たぶん、それは。
ミナカタが“わたし”の名前を呼ばないことに関係している。

だから訊かない。
訊いてしまったら「今」が壊れてしまう気がして。

だから何も気づかない様で、抗議するように
手をばたばたと動かした。]


ああ、悪い悪い。

[ばたばたと手を動かしたポプラに謝って。
乱暴に頭を撫でていた手を引っ込めた。]

もう一つ食べるか?

[機嫌を取るようにポケットから飴を出す。
先ほどと同じ桃色の包紙を開いて、砂糖菓子を口へと持っていく。
彼女が何も言わないのに食べ物を与えるのは、
話題をそらしたい時だとばれているだろうけど。]

――掃除は進んでいるかねぇ。

[診察室が荒らされているとは知らず、
ぽそりとそんなことをいって、意識を区切った。]


[抗議が伝わったのか手が離れる。
離れてほしかったのに、寂しく感じるのは我侭だ。]


 ……いる。

[機嫌を損ねたふりをして、ふたつめをもらう。
さくりさくりと砂糖菓子を砕きながら、
聞こえる声がいつも通りのものになったのを確認した。
…今日は三つ目はないかな、と思いながら。]


 ……進んでる…けど……
  ……みぃちゃん…色々見つかってるよ……

[ぽつり、意味深に呟いた。
制御室のモニターをつければ、各所のカメラ映像は見られる。]


[パッとモニターがついて、診察室が映し出される。
ちょうどモニカが黒いあいつを見つけたところだっただろうか。
傍らにいたオスカーはちゃっかりエロ本を読んでいる。]

あー……懐かしいなあれ。
何年前だかに、どうしてもって頼まれて密輸した。

[ある程度の年がいった男子の被験者だった。
本来ならその類は厳しい規制があるのだけれど。
内緒にするという条件付きで。

……で、問題はどうして診療室にあるかなのだが。
もしかしてあそこ隠し場所にしてたのか。やるな。]


……元気にしてるかね。

[幸い彼の名前はまだ報告されてこないから、
きっとどこかで生きている。]


[診察室はなかなか楽しいことになっているようだった。
オスカーの実年齢を考えると、情操教育によくない気もする。

ちらりと横を見れば、ミナカタは平然と眺めていたので
あれは痛くない腹だったようだ。
考えてみれば、使っているのを見たこともなかった気がする。]



 ……聞いてない…。

[「密輸」の一言に、思わず音にノイズが混じったが、
過ぎたことを咎めてもしかたない。
証拠は隠滅されるようだったし。


さて、そんなことをミナカタにお願いしちゃう子は誰だっただろう。
久しぶりに思い出した、まだ外にいる子の顔。]


[男は皆通る道だ、頑張れ。
とかなんとなくオスカーにエールを送ってみたりする。

ポプラが視線を送ってきたいたが
まったくもって痛い腹ではないので平然としていた。
ちなみに黒いあれにそっくりなモノは、
何かの折に誰かが入手していたものをいたずらに使って
没収とかしたような気がする、そんな遠い昔の話。]

ああ、男同士の秘密ってヤツだからな。

[ポプラの言葉には笑ってそう返し。
ナユタが雨を呼んでいるのを見て、おおと手をたたく。
チアキも似たような事を。
お前ら。隠し通せる限界をしっとけ。]

……能力、は禁止なんだけどなぁ。

[報告するなよ、とポプラに笑いながら言った。]


 …んー……がんばってみる…ね……。

[訓練場以外での能力の使用は禁止されているけれど、
多少の使用はいつもこっそりもみ消している。
今回もその延長線上。

お風呂場と食堂と、それから……
そういえば中庭もあったのだっけ。


[ちょっと大変そうだけど、これくらいなら許容範囲。
返答と共にぱちりと翠が瞬いて。
少し楽しげで、慈しむように。]


使っちまう気持ちもわかるんだがな……

[昔はもっと厳しかった。
こんな楽しい幸せな使い方ではなくて、
もっと直接人を傷つける方法をとることも多かった。

思い出してミナカタの目が暗い色を帯びる。
仲裁に入り双方をなだめるのも、
責任を取れと言われ折檻を受けるのも
ほとんど自身の役割であったから。]

ま、なんとかしてくれ。
頼んだぞ。

[ぽむりとポプラの頭を撫でた。]


[罰を受けるのは痛い。怖い。
楽しいばかりじゃないかもしれないけれど、
少しでも能力を使うことが楽しいと思えるならそうあってほしい。

あの頃は能力を使いたいなんて思わなかった。
付随するのは恐怖と痛みばかりの記憶。]


 ……まかせて。

[撫でられればゆらゆら揺れるままに頷いて。
こういうことでなら役に立てる。それが嬉しい。]


[ゆらゆら揺れるポプラを撫でる手に能力は込めない。
生身ではないから効果がない。

能力なんてない方がよかったと、あの頃は呪ったけれど
今はあっても悪くなかったとそう思える。

――願わくば、彼らもそう思える日が来ると、いい。]

じゃあそろそろ戻るか。
お前はもう少しここにいる?

[ポプラに尋ねる。
一緒に行く、と言われれば抱き上げて歩いて行くし
残ると言われれば一人で地上へと戻るつもり。]


 ……戻る…の。

[そろそろ掃除も終わるところが始まるようだ。
薄暗いここよりも、上にいる時間の方が好きだから。

抱き上げられるがされるがままに、
足をぷらぷらさせながら連れていかれる。]


【人】 FSM団 ミナカタ

―― →廊下 ――

[地下からゆっくりと戻ってくる。
腕には小柄なポプラを抱いて。

地上につけば彼女に降りるかどうかを尋ねて。
そのままでいいと言えば抱えたまま、
掃除が行われている建物の中を歩いて行く。]

「あらセンセ」

[ふらりと目の前に現れたのはヨーランダだ。
やはり掃除はしてなかったか。]

暇そうだなヨーランダ。
面白いことでもあったのか?

[尋ねると彼女はふふと笑って。
内緒と言わんばかりに唇に指をあて走っていった。]

(312) 2013/06/23(Sun) 23時半頃

FSM団 ミナカタは、メモを貼った。

2013/06/24(Mon) 01時半頃


FSM団 ミナカタは、メモを貼った。

2013/06/24(Mon) 01時半頃


【人】 FSM団 ミナカタ

―― 診察室付近 ――

[ポプラを脇に抱えたまま根城へ向かって歩いて行く。
ケイトの悲鳴はぎりぎり聞こえないぐらい。>>356
もっとも傍らにいる小さな妖精は、
耳に聞こえなくてもきっちりと感知しているだろう。]

……ケイト、か。

[ポプラにその旨を言われれば歩みを早める。
診察室についた時には、誰がそこにいただろうか。**]

(376) 2013/06/24(Mon) 17時頃

【人】 FSM団 ミナカタ

―― 診察室 ――

[オスカーに説明を受けて、診察室の中へと入る。>>377
机や周囲は気もとめず、カーテンを開けるとケイトがそこにいる。]

おいケイト、大丈夫か。

[ぺしりと軽く頬を叩いて名前を呼ぶ。
悪いな、と一言断ってから彼女の手を握った。
ゆっくりと鎮静をかけながら、柔らかい髪の毛を撫でる。]

大丈夫、大丈夫だ。

[それはケイトへなのか、傍らのオスカーへなのか、自分へなのか。
わからないけれど何度か同じ言葉を繰り返す。]

(411) 2013/06/24(Mon) 22時頃

【人】 FSM団 ミナカタ

まあとりあえずはここで休んでいけ。
ねんのために熱でもはかって――?

[カーテンはうっすら影ぐらいなら透ける。
その向こう側、人影があった。>>418
自分で気がつかなくとも、ポプラが教えてくれたかもしれないが。

誰だろうと思いながら、カーテンの隙間から顔を出す。]

チアキ、どうした?
……ああ、座ってろ。なおしてやるから。

[解けた包帯を見て何となく察した。>>417]

(423) 2013/06/24(Mon) 22時半頃

【人】 FSM団 ミナカタ

[オスカーの言葉には目を細める。>>427
自我を持ってそれほど時間がたっていなくとも、
オリジナルの記憶はなくとも、
彼は人の痛みや寂しさがわかるのか。]

いい子だなお前は。

[ぽん、と頭に手をおいて、くしゃりと撫でる。]

じゃあ、ちょっとケイトのことは頼む。
チアキが来てるから、手当してくるわ。

(434) 2013/06/24(Mon) 23時頃

【人】 FSM団 ミナカタ

[そう言ってカーテンの外へと。
チアキがまだいれば、自分用の椅子に座らせて、
彼の前に膝をついて包帯をほどきながら傷を診る。]

ああ、そういや可愛いプレゼントありがとうな。

[ぬいぐるみについて礼を言う。
チアキは悪戯のつもりかもしれないけれど、
自分にとっては大切な贈り物だ。]

(435) 2013/06/24(Mon) 23時頃

【人】 FSM団 ミナカタ

忙しいってわけじゃない。

[ほら、と足をブラブラさせるチアキの傷の上に
もう一度ゆっくりと包帯を巻いていく。
プレゼント、という言葉に首をかしげたのを見て>>450]

ぬいぐるみ。ああいうのいいな。

[良い記念になる、とは口に出さないけれど。
一つでも思い出は多い方が良いから。]

ああ、ケイトがちょいと調子悪そうでな。
オスカーが見ててくれてる。
――よし、こんなものか。

[先ほどよりも気を使って包帯を巻き直す。
もう解かないように、と笑いながら念を押す。]

(455) 2013/06/24(Mon) 23時半頃

―― 研究所扉前 ――

[彼女はいつものように毅然とした態度でそこにいる。
もう何年もそうだったように、凛と顔をあげて。]

「世話になったわ、って一応言ってあげるわよ、センセ」

[見上げてきた水色の目。
流れる灰の髪に手を伸ばし、一度撫でると額に一つだけ口付けを落とした。
何をするのよ、と罵られてもかまわなかったが。]

「……ロリコン」

[容赦のないその言葉には小さく笑って、彼女の柔らかく長い髪を乱す。]


 気をつけろよ、お前は身体が弱いんだから。

[否定の言葉は笑って流し、彼女の髪からも手を放す。
ここから先の扉が開けば、彼女は外へと出ていく。]


「わたし、楽しみよ。外に行けるのだもの、やっとね」

[無邪気にも見えるその言葉は強がっているのだろうとはわかったが。
何を言っても、何をしても、彼女が外に出るのはもう止められない。]


 ……俺はいつでもいるからな。
 きつくなったら戻ってこい。

[ただそう声をかけるだけ。
ヨーランダの返答は何であったか。

無機質な音が鳴り、部屋から退出する。
こちら側の扉が閉まれば、ポプラが外につながる扉を開き。


――そうして。]


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