人狼議事


262 【R18】軽率に花見…何でここに薔薇が!?

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視点:


[ 甘やかな悲鳴
 達した時のように跳ねる肢体に眸を細め
 必死そうに掻き抱く指に愉悦が滲んだ。

 名前を呼ばれてようやっと視線が戻る。
 色素の薄い眸が珍しく情欲に濡れていた。
 その二対が笑みの形を象った ]

  ……気持ち、よかったん?

[ 噛まれる事が。

 暗に尋ねながらも視線の強さは変わらず
 何処か恍惚とした表情
 湿った唇がゆるりと緩む。

 頭を撫でられたというのも勿論あるが、
 彼の白い指に滾った怒張を掴まれたら
 快楽に酔った惚けた顔を晒すだろう ]



  あかんくないくせに。
  
[ 無意識に誘われたのは硬く閉ざされた窄まり。
 自覚なしの行為だろうと意図を察し、
 照れる彼とは裏腹に頷けば
 都合よく備わっているローションを
 引ったくりっては手で温めた。

 首筋に咲いた赤い徴
 淫紋みたいに卑猥な痕を見つめながらも
 彼の片脚を自分の肩に引っ掛ける。

 露わとなった慎ましやかな窄まりを見るも
 先程絶頂に至った際に濡れたのだろうか。

 半透明の粘液を思わずまじまじと見つめた ]



  すごい、ヒクヒクしてる。

[ ぽつぽつと感想を呟く。
 成る程酷い行為をしていると自覚するのは
 それから間も無くのことで。
 滑りを帯びた指でそっと皺をなぞった。

 何度か往復をして、ゆっくりと人差し指を埋めていく。
 気持ち悪いか、良いか。
 素人だからよく分からないけども
 彼の表情を観察しながらも慎重に解す。

 その間も気に入ったように首筋の赤い花を啄んだ。
 それが彼の気を紛らわせたのかどうか。
 分からない事だらけであるがふと、
 その指の先に丸い胡桃大の塊に触れる ]



  ……これ、もしかして。

[ 首を傾げながらもちらりと顔を覗き見て
 俗に言う噂の前立腺なのではなかろうかと。
 確か気持ちいいと聞いたけれど、
 中指の腹で押し込むように指を動かす。
 その間もくちくちとローションのせいで
 泡立つ水音が卑猥にも響いて
 理性の糸をぷつりと断ち切っていった ]

  ん……早く、入り、たい。

[ 本能が突き動かされるまま呟いた声は
 あまりにも素直すぎるものだったが、
 彼を見上げる表情はいつもの面影を残し
 
 ぎゅう、といつしか足した二番目の指で
 しこりを優しく叩いた ]*


[ ずっと彼に想われていたのだとしたら
 一時の情動では無い勢いに流された自身も
 彼にとっては望まれる存在だという事か。
 職場の人間という距離ある響きの言葉でしか
 彼を縛る事が出来なかった日々が報われる。 ]

  ……俺も。
  ずっと、こうしたかった。

  俺の下で甘く鳴く君を見ていたかった

[ そして今、その望みが現実と化している。
 生娘そのものな彼の身体に焦れたりはせず
 むしろ、どう開いていこうかと悩む喜悦すらある ]


  ――そう。
  呼吸を止めると辛くなる。

[ 逸る気分を抑えながら、彼を苦しめないように
 呼吸だけは深くするように囁いた。
 濡れた胸粒に熱い呼気をかけながら。
 彼の痴態に興奮する荒い――息を。 ]

  ……痛い?
  ローションがあればもっと楽なんだろうが

[ 中に異物を受け入れる違和感はあるだろうが
 強い苦痛を感じているのならば
 もっと緩慢に解さねばと意向を問う

 彼を抱く準備や知識が足りていないのは
 不埒な感情を抱えていようとも
 奇跡が起こる事が未来にあるとしても
 順序と段階を踏む想定しかしてなかった為。
 まさかこんな形で襲うとは予想していなかった ]



[ 柔らかい照笑いと恐怖を乗り越える姿に
 安堵を覚え、眦を下げる。 ]

  …ん。 窮屈だけど、少しずつ入るよ。
  どうしても厳しそうなら
  無理に広げる事はしないからね。

[ 彼を抱きたいのは山々だけれども
 女性と同じ条件では無いのは承知の上だ。
 指一本でも体内に届けば
 今後に展望を抱く事も出来る。
 
 まっすぐに伸ばした指を少し曲げると
 狭い肉の襞が曲がる形に沿って
 みっちりと食いついてくるのが分かる。
 排泄の場所だからか、抵抗感もあるけれど ]



[ ――しかし。

 指を曲げて何かを掠めれば
 彼の身体はまな板の鯉のように跳ねる
 痛いのだろうかと指を引きかけたが
 押し出す動きではなく狭まって
 指を留めようとする圧力を彼の中に感じ ]

  もしかして、…感じてる?

[ 此処が良いのかと根元まで指を沈め、
 同じ角度に曲げれば、掠めるだけではなく 
 爪がぎゅっとくい込むくらいに痼を潰せる ]



  ……かわいいよ、一輝。

  もっと、俺の指を欲しがって。

[ もっと、感じて欲しい。

 その場所で快感に導けるのならば
 幾度か小刻みに揺らして愛撫する。

 合間に指をもう一本足しながら、
 ゆっくりと柔軟性を帯びていく肉の孔を
 自身の指の太さ、長さに開拓していこう。

 前歯で乳頭を甘く噛んで
 彼の知らない性感帯ばかり愛していく **]


[頷かなかったのは自分に被虐趣味があると
言っているような気がしたから
でも、嬉しかったんよとぼそぼそと漏らしたのは、彼からもらう印を喜ぶ証拠だった。湿った唇を見つめれば甘く溶ける息を吐き出して。彼の形を指でなぞる。――意識していた、彼のこと。

彼とそうなることを]


 …… う……


[彼の言葉にぴくっと耳が揺れる。そうだ、本当はあかんくない。けど其れを口にできるかというとできなくて、彼の手がローションのチューブを開くのを薄目で見つめていた。

息が零れる、期待と少しの不安で。
だってやって俺だって男なのだ。彼とそうなるのを望んでいる。だが、彼は果たしてそれでいいのだろうか。
桜が見せた夢なのでは――。

足を引っかけられ、ひゃっと声をあげた]




 …… ひ 、や。
 や、ぁ、みらんといて 、みたら…あかん


[彼の言葉が何処の事を指すのか理解して
漸く思考は現実に戻る。今だ熱を有していたが、羞恥が上まわり、手が彼の方を目指した。もしかしなくともとんでもない格好をしとるんやないか――と真っ赤な顔ととも躰をねじり。

その視線から逃れようとする。
あかん、あかんと手と足をばたつかせ。
きゅんきゅんと濡れて鳴る陰花を隠そうと躍起になるが]


 っ!!!、な 、なんや今の   や ぁ、ぁ


[皺をなぞられびくっと身体が跳ねた。
最初に感じたのは違和感だ。さすがに異物を直ぐ咥えられるようには出来ていない。戸惑いの声ととも、息を飲めば中に何かが入る事に気付く。ぎゅっと目を瞑ったのは本能的。
なんやって戸惑って漸く気づくのだ]




 ……これ 、ゆ び はいって


[彼の、兄ちゃんの指が入ってきている。
――――そんなっ恥ずかしいっ。どこでどう繋がるかは意識があった。だが、現実として降りかかれば顔を真っ赤にして目を瞑り息を止めてしまう。暴れていた手は口許に。兄ちゃんの指が

ナカに …くるなんて、そんな]

 
 …ぁ 、ぅ ふっ


[声を必死に抑えるが、赤い花を啄む唇に
心は落ちかける。彼の唇が好きだってもう学習してしまった。柔らかでそれでいて結ばれがちな其処は、助けをくれる。意地悪で優しい、ぬくもりを与えてくれる場所だ。肩を揺らし、
声を殺し、何とか耐えようとした、だが]


  ―― ―んんんんっ!!!!


[甲高い、今までの声以上の音が漏れかけ
手の平は口をないないする。内側の塊部分、其れに触れられた瞬間足先はぴーんっと張って目はちかちかと光った。与えられたのは、知らない快感。汗が沢山溢れ出てシーツを濡らす。

――びくんびくんっと悶える身体は火照り
内壁は潤いを得て締まる。]



 ……っ……ぁんっ!? っ


[必死に抑える手の間から声が何度も漏れかけた。
ぎゅっと瞑っていた目をおそるおそる開ければ丁度、此方を覗き見る彼と出会う。手の力が弱まるのはそのせいだ。
やって、兄ちゃんの顔や。
ひぃっと慌てて唇を抑えるも、まだ声が聞こえる気がして指を噛んだ。

鳴いてと彼は云ったけど。
これは駄目や。これはあかんと涙眼で。
濡れた睫毛の下の瞳は赤く。
乱れた金色の髪を額にもかからせて、中指の腹で押されるたび媚肉をきゅっと締め付ける。最初は異物としか感じなかった其処は、肉の壷となりて指の形を覚え。
脈動を繰り返し、奥へと誘いだす]




 ………っ 、ぁ

[――漏れた声。其れは耳に届く。
彼の言葉に指を噛んでいた歯を剥がし、そうしていっぱいの顔をみようとする。入りたい、…俺は、兄ちゃんにはやく来てほしい。俺んナカに。手が伸びる。口を抑えられないのが不安だった。
おかしな声を聞かせてしまう、やけど]


 …… …来てや …


 や あっ!!!!


[いつしか足された二番目の指に
内部、刺激に弱い場所を叩かれ躰がのぞける。
シーツはもうすでにぐちゃぐちゃで腰を浮かした状態で跳ねるからギシギシとベッドは鳴った。声をあげる唇は唾液を溢れさせ、涙で頬を濡らし赤いほっぺを更に赤くうつしている。咲いた花ととも首筋をさらけだして。

足が、開く。――勃ちあがった男根からも涙を流し
果てるのを寸前で留めた手が彼の肩に爪立てた。

もう あかん。何度目かのあかんが譫言のように漏れた。]


 …… あかん…… はよ… きて や


[早く、俺が快楽に溺れる前に――。*]


[ 嬉しかったなんて
 この生き物は愛らしいさは何だろう。
 唇を撫でられて自然と笑みが零れた。
 嬉しいのだと言外に細まる眸は彼のみぞ知る。

 露わとなった窄まりは慎ましやか
 女性のように勝手には濡れないし
 本来ならその器官ではない。
 だが最近噂によると子宮のなり損ない?が
 前立腺にあたるのだと誰かから聴いた。

 ならば実質今からする行為は
 彼を孕ませられるのではと
 湧いた頭が曲解するあたり春だった ]



  大丈夫、大丈夫やから……。
  れん、ここ、怖くないから大丈夫。

[ 愉悦に滲む目許は赤い。
 違和感に跳ねて目を瞑る姿すら初心で
 きゅうきゅう指を咥えこまれたら
 男を知らない生娘を犯しているようで
 興奮を隠しきれず吐息が彼を擽る。
 それだけでなく愛咬の跡を吸い付いた。
 そうすると彼と体が弛んだ気がして ]


[ いっとう甲高い声が聴こえた ]



  何……すご、……かわええ。

[ 蕩けるような声が甘ったるく垂れる。
 口許は緩んだまま下がることを知らず
 必死に堪え兼ねる彼を尻目に
 ドキドキと心臓が高鳴っては止まらない ]

  指、熱い。……ほんと、無理。

[ 尖った八重歯が覗いた。
 その声がもっと聞きたい。
 鼓膜を揺らす溶けた嬌声が欲しい。

 張り付いた髪を払ってやるのは
 彼の顔が見たくて仕方がないから。
 欲しがりな媚肉は雄を欲しがり締め付けるが
 いつまでも焦らし抜きたいのはきっと、
 涙を零す彼があまりにも愛おしくて堪らなく
 支配してしまいたいくらい、可愛らしいから ]


[ 伸びる手
 囁かれた言葉が何故か無性に涙腺を刺激する。
 衝動の意味なんか分からない。
 未だに鈍い男は二本の指をもってして
 焼き切れそうな理性を唇を噛む事で抑えた。
 糸が完全に切れたのは硬い爪 ]

  も、――……あか、ん。

[ ぐちゃぐちゃのシーツの上で顔を真っ赤に逆上せさせ、
 赤い唇を晒して必死に誘う彼の唇を吸った。
 同時に引き抜いた指の隙間を埋めのは剛直の先端。
 そそり立ったそれは最早別の生き物のように
 熱を滾らせ、我慢できないと彼に聞かずに
 奥へ奥へと侵入を目指す ]



  がまん、できない。
  好き、好きや、……、

[ 無意識に唇がかたどった名前はたった一人。
 さくらと呼んだことがバレないようにと
 再度濡れた唇を覆ってしまった。
 熱くて赤い舌を捩じ込む際に残る風味は桜の味。

 彼の両手を支えるようにして捉えれば
 そのまま指の隙間を埋めるかのよう絡め
 ゆっくりと、腰を推し進める。

 みちみちと粘膜と混じり合う音を立て
 その度に苦しそうであれば誤魔化すよう
 舌を擦り合わせようと動かした ]*


[抱かれるというより
 甘やかしてもらっているような。
 現実と思えないくらい、甘露の強い時間。
 それはもう、桜さえも霞む程。]

 あ、っ、あ、……っん、……ぐ

[呼吸を止めず、力を抜こうとすれば
 柔らかく陰嚢に触れる手付きに喘ぎが押し出される。
 絡んである指に縋って
 波みたいに流れる沢山の感覚に翻弄されたまま
 亨重さんと小さく鳴く。]


[痛みは少ないし、入り口を広げる苦しみを得て
 こうして少し大人になれる喜びに
 30歳を過ぎた男が笑みを刻んで。]

 ん、あ……きもち、い……、

[悦の余韻に浸るみたいに頷き
 ナカを探る指の圧のままに上がる声。]

 ……あっ、あっ!うあっ

[可愛いと肯定してもらったばかりなのに
 強い悦に意思に反し暴れる両足は
 子供がだだこねるみたいに稚拙。
 性腺を押し上げる指に体を痙攣させ
 閉じきれない口端から涎が垂れ、濡れていく頬。]


 ひゃ―――……っぅ……っ

[無防備な胸の粒に、ぴりっと走る痛み。
 瞼の奥でちかちか光が点滅。

 ナカが拡がり、悦を拾う程
 あんなに長い時間待ち続けた快楽なのに
 脳が痺れていく感覚に負け
 ふぇ、という泣き言がとうとう唇から零れ出た。]

 なか、ぜんぶ
 せつな、い……

[指が増えても、まだ欲しい。
 形を覚えて、更なる上書きを求めた。
 もっと、と腰を擦りつけ
 胸部付近で、彼の髪を撫でていく。乱すように。*]


[自分の躰に子宮のなりそこないがある。
など知るよしもない、ただ躰の奥が彼を欲しがっている。子どもを孕む事も出来ない。

けど、心と躰は彼を求めている。幼い日からずっと。
夢のような始まりの季節で彼に暴かれたがった。

が、身体は男のモノを受け入れる為には出来ていなかった。そして、心の方も彼の指を食する現状に
理解が追いつかない。]




 ……やっ 、ぁ 怖い……
 助けてや… せんぱ …い、きょうすけっ さん


[零した言葉は、『兄ちゃん』と何度もかたどりかけた。
違和感が目を瞑らせる。溢れる涙で頬を濡らさせる。救いの手を求めれば、何時だって兄ちゃんが助けてくれた。
けど、今兄ちゃんは俺の事を覚えてないのだ。
その誤解が、彼を慕った名で呼ぶのを躊躇わせ。

擽られるたび、吐く息は段々と甘くなりはじめる。
――躰の中、自分が自分でないようで

唇の感触が心を引き戻してくれる]


[そうして、ある一点。其処を押され
身体は快感を覚えた。味わった事のない気持ち良さが躰を支配する。なんやなんでと慄く声は唇の中に。口を開けば、先ほどのような嬌声が漏れてしまいそうで。彼の『かわええ』に肩を震わせた。

『かわええ』――?今のが、ええん。

彼が聞きたいのなら、そう思うのに一歩は踏み出せず。
やぁと彼の指に触れる熱の多さを伝えられて赤味を増した]




  (恥ずかしいっ …言わんといて)


[堪忍、と唇は指先を噛む。
八重歯がのぞく口は頑なに声を出したくないと思う。彼の望みには気づかずふるふると頭を振って、そうして額に張り付いた髪を払われる。そうすれば視界が広がった。ぎゅっと瞑っていた目が彼を写す。
それがどんなに嬉しい事か、嬉しさから]


[蕩けた媚肉と、開いた花が早くと願い。
囁いたのは彼に対する思い。ずっと秘めていた感情だった。寂しくて逢いたくて逢えなくなる日追いかけたとき。

本当はあの時。
届かなくて泣いて転んだ俺を迎えに来てほしかった。
零れた思いは、二本の指を締め付ける事で誤魔化してしまう。忘れられへん。その心とともに、彼の躰に痕を残し]


 …… ぁ … にぃ …


[先輩、と呼ばなかった声が途中で唇に吸われた。
身体から二本の指が引き抜かれる。その勢いに腸壁は引きづられ、霰もない声が彼の喉を揺さぶっただろう。ただそれだけではすまず]


   ―――――っ!!!!!ぁあああ


[焼けるような痛みが躰を走った。
二本の指とは比べものにならない大きさのモノが躰を開いた。裂かれるかと思うほどの勢いにのぞけって、身体は果てた。生存本能のように。だけど、其処から先は――背に立てた爪が伝える]


  ……ぁ ぁ ぁ っ あ ひ


[奥へ奥へと侵入するそれに駄目だという声はない
あかんとすら言えなくて、だが、満ちていた。彼のモノを咥えた其処が幸せに音を鳴らす、ぐちゃぐちゃと挿入音を響かせて。漸くと見たのは

―――『さくら』の文字。此れは蓮の失恋なんやろか。
違う男の名を呼ばれ、唇を覆われて

何も言えなくなる。]


[けど、それでも良かったとそのときは思った。
捻じ込まれた咥内はすでに媚肉を潤わせた花の中のように熱く、彼の舌を捕えて離さない。桜の香りを押し付けて分け合ったときのように。

涙ととも、足裏で踏ん張れば、腰の動きに気付き。
少しずつ躰が痛みに慣れはじめる事も理解した。

いやむしろ、快感を拾い始めている。みちみちと満ちた箇所。其処は少しずつ排泄場所から、性感。性器にと変わりゆき彼の形。合わさる舌に自らも舌を絡めようとして涙の奥。


――はっと目を覚まし、彼の髪を引っ張り]



 ……は ぁっ 、はっ


 あほうっ……あほう……俺の 声もききたないんっ 、
 もっと 呼ばせてや。


[無理やり唇を離せば息も絶え絶え。
抱かれながら叫ぶ。自分を。兄ちゃんと呼べなくても、
京介と彼の名を呼びたくて、髪を引っ張った手で首筋をなぞり其処に着いた歪なけれどくっきりと残る歯の花を軽く引っ掻き。

自己主張を繰り返し]




 『好き ――やで』


[やから、俺の声を聞いてと傷付けてしまった背を撫でた。
体内を泳ぐ熱源にちゃんと答えたくて。

此方からのキスは、短く。
ゆっくりとおずおずと腰を揺らしてみせた*]


[ 彼の体は男性のものだ
 そんなこと分かり切っている。
 初めてなのだ怖くて当然なのに ]

  大丈夫……。俺の方、見てて?

[ 顳顬にキスし、許されようとしてた。
 胸が痛んだのは思ったよりも
 ずっと、ずっと不安そうな彼を見てから。

 それでも初めての快感を拾う肢体
 艶めかしくいやらしくて ]

  可愛いから……な?

[ もっと、もっと、その口で鳴いて欲しい。
 その時に先程と同じよう名前を。
 きゅぅっと咥えられた指を蠢かしながら
 恍惚とした眸を蕩けさせた ]


[ れんを見るたびにさくらを思い出す。
 転んで泣いてしまった幼馴染を
 車から降りて駆けつけてやれなかった後悔。
 離れてしまった寂しさと悲しさ、喪失感。
 溢れ出て堪らなくなる。

 痛みを引き連れた声に目を見開いた。
 無意識に紡いだ名前がさくらを呼んで
 でも抱いていて愛しいのはれんに対してもあって、
 ぐちゃぐちゃになって分からなくなる。

 何故今になってボロボロ泣いているのかも
 こんなに情緒不安定だっただろうか。
 快楽に溺れたら深く考えずにいられるか。
 酸素に喘ぐように唇を重ねていたが
 不意に猛犬の手綱が握られた ]




  …………れん。



[ ふつりと溢れた言葉に視界が揺れる。
 体はこんなにも気持ちよくて
 今だって夢中にがっついてしまいそうで
 それなのに何故こんなにも苦しいのか ]



[ 臆病者
  きっとそれが、全てだ ]
 



  じゃあ、もっと呼んでや。
  俺だってもう、……分からへ、ん

[ 立てられた爪は痛かったけど
 ぐすぐすにぶっ飛ぶ理性を引き戻し
 何やら情けない風貌を引っ張り出されたが

 短く送られた口付けに唸った。
 おずおず揺らす腰に合わせて動く。
 それでも、今度は彼の口を塞がず ]

  でも、お前の声も聞きたいもん。
  ……聞かせて、

[ 彼の邪魔をしない程度に腰を揺らして
 額をくっつけるようにして覗き込んだ ]**


[ もとより受け入れる為にある場所と、
 排出する為に存在する器官は違う。
 
 何処まで指を沈めていいのか
 彼の状態を観察し、気を紛らせる術を模索し
 迷いながらも名前を呼ばれると
 少しでも深い場所まで彼を感じたい
 そして、感じさせたいと渇望してしまう。

 気分が悪くならないだろうかと
 胸元に顔を寄せたまま表情の機微を窺えば
 綻ぶ口元が見え、指の進みは大胆に変わる

 快感を訴える囀りに喉を慣らす。
 此処を挿入口に出来るか出来ないかとは別で
 感じるか感じないかは彼次第であったから ]


  ……良かった。
    君が悦くなってくれるなら。

[ 無袋はしたくない。
 でも――そうでないのなら。

 両足がばたつけば一時、指の動きを制するも、
 身体を震わせる姿や、
 甘い唾液を垂らす忘我の様相を見て
 嬌声も聞き逃さず鼓膜で受け止め判断する
 痛苦ではないものを、感じてくれている、と。

 試し、試しと指を二本に足しては
 狭い内壁をじっくりと広げるべく
 中指と人差し指を交互に前後させて
 上下の抽挿も試し始める。

 淫猥な音色を響かせて、
 そこに彼の涙声が重なれば
 根元まで指を付き入れながら視線を上げる。 ]   


  っ……痛いのか…?
  
  切な……い?

  足らない?今はもう二本も入っているよ。
  ……ん、 じゃあ、…これは?

[ もう一本指を増やし、
 ゆったりとピストンをさせて
 圧迫感で辛くないかと確かめて。

 その動きを様子を見る為に止めた時
 彼の腰が自発的に揺れている事に気づいた。
 体内にあるものを自ら摩擦したがっている ] 



  ふふ……欲張りな子だな。
  こんなに狭いのに、広がりたがるなんて。
  どこまで深くなるのか…確かめてみたいが

[ 胸板が頭髪を撫でるように奮えているのに気づき
 額を軽く押し付けてから、上体を浮かせる。
 指を三本とも外へと抜き出してゆく。

 絡みつく媚肉の束縛を宥めるように
 腹部へと口付けて、濡れた指で内股を撫で回す ]

  ――どうせ広げるなら

    俺の大きさに広げたいね。

[ 制服のスラックスを寛げ、下ろしていく。
 ボクサータイプの下着にも手を掛けて。
 動くのに邪魔だと脱ぎ捨てれば、
 上向きに聳える怒張が明るみに。 ]



  ……どうだろう。
  君を傷つけたくは、…無いけれど。

  俺も、そろそろ――きつい。

[ 血管が浮き出て、どくどくと脈打っている。
 それを彼の陰茎と重ね、腰を緩く動かす。
 二本の竿が擦れ合い、淫靡なダンスを踊る。

 片方の膝裏へと手を掛け、自身の肩に掛けた。
 密着を深くするのと同時に、陰茎が下にずれ、
 肉門の入口へ、張り出た先端がキスをする。 ]

  ―――…指より大きいが、
  求めてくれるかい?

[ 余裕が剥がれ、眉を寄せた表情で問いかける。
 彼と擬似的にでも繋がった気分になれるなら
 素股でも充分と邪念に言い聞かせたくはあるが ]




  …………君の奥底が魅力的だから。


  そこに、行きたいよ。

[ 人並みに性欲はあるにせよ――
 かつて、異性と繋がる時に、
 こんなにも甘える事はあっただろうか。

 顔同士を近寄せ、
 熱い呼気を彼の唇にかけながら
 愛しい彼に、 ――…乞うた *]


[性感を探す彼の手付きは優しい。
 それなのに追い詰められた感覚を得るのは
 必要以上に彼がくれる愛撫を
 意識しては吸収したがる結果なのだろうか。

 無理はしていない。
 身体の塩梅を気にかける言を前に
 増えた指に締め付けを繰り返し、
 甘く喉を震わせながら。]


 ンっ……、ふ
 だいじょう、ぶ。

[狭いナカが広げられる感覚。
 額に汗がにじんでも、押しだしたい欲求より
 そのまま奥へ満たしてほしい切望が勝る。
 腰を揺らし誘う真似なんてあと10年くらい早いが
 どうも彼の前では甘えたがるようで
 全てを捧げようとして。]

 …ふ?

[指が抜かれ、代わりに暗闇の中
 月明かりに助けられ、見えたものに
 熱っぽい視線を孕んだまま目を見開く。]


 は、 …ぁは

[内股を撫でる手につられ声を震わせながら。
 やがて重なり、ぬるっ滑る互いの幹の重なりに
 熱さで溶けそうな感覚を伴い
 広げられた秘部が疼くような錯覚に震えるのは心。

 すごい。 すごい。
 声にならない悦びで
 大好きな彼を映す視界さえ
 くらくらと焦点がずれていく。]


 …ほし、ぃ です……

[渇望の深さがそのまま声になったみたいに
 欲求を噛みしめる如く、言葉に変え。

 身体全身が求めて居るのは言うまでもない。
 眉を寄せ、本当に欲しがってくれて居そうな彼を見
 自分の全てを使い、受け止めたいと
 長年温めた恋心が報われたともいえる瞬間。

 どうしてこんなにかっこいいんだろう、と
 見惚れてしまい、欲情した吐息が夜を巡る。

 手を離すのは寂しいが、目も離したくない。
 そしてもっと色んな彼が知りたい。]


[彼が言う。見ててとそして大丈夫。と
其れが心を軽くさせた、うんとおずおずと頷けば彼が視えた。此方を案じるその顔がかわいいと紡ぐからすぐ貌を真っ赤に隠してしまうけど。
唇は、『先輩』と甘い声で鳴いてしまう。
鳴いてほしい、その言葉が恥ずかしくて顔を隠す。

――怒張を受け入れる衝撃は想像以上。やけど確かに幸せがあった。うれしくて、痛くて、でもすっごい満ちとる。この手が彼を傷付ける事を躊躇う余裕もなく背には引っ掻き傷が出来る。

後で顔を青くするかもしれない。
彼を傷つけたことを]




  …… あ  、……


[ぐちゃぐちゃになって唇を抑えら
甘く鳴く事すらできなくなって、手は髪を引っ張った。矛盾している。なんもかんも一番の臆病ものは俺で、でも、言いたかった。ようやく見る事が出来る彼に。目を瞑ってしまっていた俺の

まんまえ、彼しかみえへんから]




 … あ い こ …やな ん


[同じだ。同じなんだと涙があふれる。
俺の中に彼が誰かを見ている。そんで俺も彼の中に兄ちゃんを見とる。
どっちがどっちかもう分からん分からんから。]


  ……京介さ ん 。ううん 、京介。


[だから呼ぶ名は甘く
なんもかんも、確かやない。けど。
蓮と京介だけは今この場で正しく呼べたから。揺らす腰に合わせてくれる彼の髪を撫でた。邪魔をしないよう動く腰に合わせ、此方もまた動く。脈動する雄を咥えた壷は、徐々に慣れて縮んでは拡がり。

彼を柔らかく包み、奥を目指さし始める。
排泄よりも種子を望むように。熱源を彼の腹に押しつけ]




  …… ん 、内緒 …や けどっ ぁ


[言うてもうた。聞かせてと言われたから。
つい、とばかり笑って爪立てた背を引き寄せる。そうしてちょんっと唇で鼻に触れれば、おずおずとだけど確かに擦り寄って。きゅんきゅんと鳴る腹の事、此処の音も聞こえるって問いかけた。]


 ……俺 ん なか 。京介でいっぱいにしてや
         ――いっぱい聞いて。


[恥ずかしいて途中、顔を隠してしまうかも。
やけど、あかんって、やって、何もかんも嫌やないから、くちゅっと音を立てる結合部に顔を真っ赤して、今んなしと喘ぐのは言ってからの自覚のせい*]



[ 甘ったるく先輩と呼ぶ声に反し
 広い背中には彼のつけた爪痕が
 さくらの花びらのように散らされていく。

 引っ張られる髪の痛みすらも
 眩く思えた理由を知らないまま。

 俺たちはきっとずるいのだと思う

 その癖して彼の中にいない俺に
 苛立って八つ当たりしたなどと
 夜桜の名残が見せた幻と言い聞かせた ]



  うそ、……つき。
  俺のこと、好きなんて、……嘘や。

[ だからきっと気の迷いで気紛れで
 臆病者は彼の気持ちすらも曲解する。
 桜が散るあの一瞬が何処かで過ぎった。
 優しくて愛おしむように触れた指を。

 眠る横顔に触れたやさしい温かさが
 彼であればいいのだと、
 そんな事を思うのはきっと此方だけ ]



  ほんまやったら、泣くもん。
  あっ……ほんまっぽい。あかんって。
  泣くって、言うたのにぃ……。

[ 好きが本当だったらどうしようか
 引き寄せる手は最早熱かった。
 噛み締めた唇の上、鼻に寄せるくちびるに
 恋している。恋している筈だが、誰に?
 この眸に映るのは蓮、一人だけ ]

  いっぱいにするもん。
  お前の兄ちゃんにもやらへん。

[ 音が聞こえるかという問いには
 流石に赤面してしまったけども
 芽生えた対抗意識を発揮した ]



  赤ちゃん、出来ちゃうくらいまで
  今日は離さへんから覚悟して。

[ するりと撫でたのは彼の下腹部。
 少し押してしまえば白濁液が垂れてしまうか。
 そんな事すらも気にならないと腰を低く。
 泡立つ粘液を卑猥に奏でながら
 また硬くそそり立つ怒張で彼の腸壁を擦った。

 先ほど彼が甲高い声で鳴いていた前立腺を
 何度も掠めるように浅く突き立てて
 顔を隠すものならその指に舌を這わす。
 こちらを見てくれたら
 腫れた突起の片方だけをゆるく引っ張って  ]


[ 肛門性交の知識も浅く手筈も甘い。 
 もっと専用の器具や潤滑油の揃った環境で
 彼を抱くのが一番良いのだろうけれども、
 腰を揺らめかして甘える彼に
 年齢相応の大人としての余裕が易々と砕かれる
 
 熱っぽい瞳と視線を絡めて向き合い、
 熱源同士を重ねてスキンシップをする間も
 性感の刺激だけではなくて、
 もっと別の快楽を求めているようにすら覗え。
 朧に揺れる双眸――。
 露で化粧を施した睫毛ごと瞼に接吻を落とし ]



  良かった、気持ちよくなってくれていて。
  心配だったんだ。
  痛くて辛いだけじゃ無いか、って。

[ 逸物で確かめるのは――
 彼の興奮を司る場所が萎えていないか。
 男根の重量を受け止める硬度を保っている事を
 元は異性愛者であるだけに、安堵する。

 それに、性欲だけではなくて
 彼の意思まで確かめる事が出来ると
 未知なる同性とのセックスへの不安が
 いくらか薄れ、繋がりたい欲求が強くなる ]



  ……俺も。
   
[ 彼を――求めている。
 蜜を乞う声は甘く鼓膜を焚き
 脳髄まで痺れそうになる。
 この世のどんな花よりも
 可憐な色に染まった頬と汗で艶引く乱れ髪。
 唇を震わせて強請る彼に目を細めさせた。
 
 心臓を掴まれているようだ。
 愛されたいと、奪われたいと。
 愛しい彼に求められて、自然と喉が鳴る。 ]

  かず――…っん。

[ 覚悟を確かめるまでも無い。
 不意に唇を奪われ、彼を呼ぶ声は吐息に溶ける
 舌を絡め、唾液を絡めて粘膜を睦み合わせ ]



  ……っふ……、ん。
  ぅ … っ

[ 深く深く、上顎を舌腹で撫でては
 ぬるついた感触を楽しむ余裕なく貪り、
 そうするうちに、性器同士の重なりを解き
 性器と呼ぶにはまだ若い花蕾へ亀頭を密着させる ] 

  ッは……―― ……一輝。
  ゆっくり、挿れるからね。
  呼吸を止めずに、
  どうしても辛かったら背に爪を立てたって良い

[ 彼に腕を回すようにと上体を重ね、
 じりじりと先端から肉孔へと潜らせていく。
 狭さに汗が額を伝い、自然と眉間に皺が寄る。
 あまりにも窮屈な腸壁を少しずつ解すように。 ]
 



[ 唇を塞げば呼吸がしづらくなるだろう。
 代わりに、頬に顎にと接吻の雨を降らす。
 辛くないかと気遣わしげに彼を見つめては
 次第に深くなってくる結合に酔いしれて ]

  ……、っは ――っく …
  大 …丈夫?
  
[ 根元まで沈めようと試みるも、これ以上は
 今すぐに捩じ込むのは難しいと判断。
 それに、本来繋がる場所ではない部分を
 無理やりこじ開けられる痛苦を思えば
 少しでも快感で慰めてやりたい気持ちが強い。
 相手が彼でなければ、目先の快楽に溺れ
 間違いなく貫く事しか考えられなかっただろう。

 最奥よりも手前にある性腺を狙い、
 腰を前後させて摩擦を生じさせる。
 何度か角度を変えながら、擦って、確かめ―― ]





       [ 甘く可憐な花。
         肉壺に潜む硬い実を――、潰す。 ]


 



  ……ここ、 …っ

[ 指で確かめた、弾力感。
 それを思わせる硬い感触を先端で抉る。 ]

   一輝――、…

[ どうだ、と問うよりも、
 彼の反応を確かめるのが早かろう *]


[桜の花を彼に刻みつけていく。
失くした名、それを精一杯。手をいっぱいいっぱい伸ばして、やけど大切な事を隠したまんま。
一番大切な事を、口にした。

――うそつきという言葉に唇は一度息を吐く。
たくさんの思いを込めて、触れた指で咲いた背をなで]


 …うそやないよ 、……やって、堪忍。
 俺の方が泣いてばっかやもん。少しぐらい。


    ――泣いてや。


[眠る横顔が、幼い頃から慕い続けた彼であると同時。
大人になって知った京介という男であった。一目惚れのように心を掴んだ相手の駄々に笑みは拡がり、綴る。今だって俺の顔は涙まみれ、ぜったい見れた顔じゃない。直ぐにでも手で隠してしまいたい。

けど、そうしたら彼から見えへん、伝えられへん
それが嫌だった。涙眼に映るのが俺だけな事に満足して]




 ……………あほ、やな
 ほんま 、すき。

[自分、あほや。でも、その言葉は真っ赤な顔で綴られる。
兄ちゃんにも―――やなんて、素敵な独占慾だろうか。
こういうところがずっこいなあって。思う]




  ひゃ ぁ ……ん 
    赤ちゃん…出来たら、 …ええのに


[だから、漏れてしまった。
叶わないのに、彼の手が下腹を優しく撫でるから、押したせいで白濁が零れるから。喘ぐ媚肉は心の寂しさに反応して、腰を低くする彼を強く抱きしめた。泡立つ粘液によって、卑猥に奏でる音楽と

とも、彼のもので弾かれ、声をあげて]



   京 …介 っ んぁ


[顔を隠しても彼に暴かれる。
彼に愛してもらえる、引っ張られたぶん赤く染まって。彼に縋りつく、助けてというように快感の海で必死に喘ぎ。彼の猛る剛直を受け止め、腰をゆらめかせ、初めての夜を超えていく]


[ 一生残らない傷になればいい。
 不毛で馬鹿な願いばかり積もっていく。
 この五指を痛むまで広げたとしても
 この両手で彼を隠してしまえない。

 桜に攫われるなんて言葉を信じていない。
 だが今はそんな迷信すらも恐ろしかった ]

  いやや、泣かへん。
  だって、だめになる。

[ 意固地に嫌がるも涙腺は既に緩んでいる。
 兎みたいに赤い雌じりを見たせいで
 ぐしゃぐしゃと掻き立てられてしまう感情に
 息を詰まらせ、短く細く吐いた ]


[ ちいさくかぶりを振る
 そういったところが大人気なくて狡い。
 自覚を連れているもの余裕などなかった ]

  …………っ、

[ 何か形になるもの。
 男性同士の非生産的とも称される事がある
 そんな営みの中で育まれる命はない。

 思うまま呟いた言葉でまた彼を
 傷つけた可能性に息が震える。
 腹に力を込めればそのまま伝い溢れる儚さに堪らず ]


  …………れ、ん。全部、受け止めて。

[ 出来もしないことを望む。
 彼の耳を塞いでいた手は彼の両頬へ。
 髪を掻き抱きながらも
 壊れ物を扱うかのような存外優しい手付きで
 彼の頬に頬を合わせ擦り付け、
 啄むだけのキスを送る。

 きゅう、っと絞り取られる快感に視界は歪み
 打ち震える竿は膨張を繰り返した。
 脊髄から痺れ上がるような快感は重い。
 彼にも快感を与えようと反応の良い部分を
 抉りながらも奥へと向かい、
 耳まで真っ赤にしながら快楽を耐えていた ]


[ まだ達したくなかった。
 まだ終わりたくなかった。
 まだ覚めたくなかった。

 まだ、そばにいたかったから。

 仰け反るその背に手のひらをあてがい
 支えながらも彼を映すその眸は
 何処までも泣きそうな顔だったから ]

  一層、忘れられたらええねん。

[ 悔し紛れに忘れたくないのだと言葉にし、
 それでも彼の視界に映り込む ]



  れんだけ覚えてずっと、
  俺のこと好きでいてくれたら、いい。

[ 何とも不器用で自分勝手な呪いを口にした。
 それが叶うなんてその時は思っておらず、
 肩甲骨、翼の名残に爪を立てる。
 上がる口角に反して眸だけはいつだって、]

  ……ずっと。

[ 泣こうとはしない意気地なしだった ]*


[ほんまにだめになればええのに
そう思う。やけどそこで堪える彼が恋しい。好きが隠せなくなる。彼のずるい処は、そうやって心を掴んで離さないところだ。そうやって意地悪な振りをしてすごく純粋な処だ。

純真、純粋。ほんで何よりも一途。
子どもなんかできないのに、そうなりたいと望む程。
彼の独占欲は心地よいぽかぽかするんや、と彼にすぐ唇は微笑んだ。思うままに呟いた言葉で確かに悲しくはなった。けど。それ以上に嬉しいんだと伝えたい。]


 

 …… ん


[彼の心を、鷲掴みにして離さない事を。
れんと呼ばれるたび、心の奥、気持ちが飛び跳ねているところをみられている、そんな気がした。両頬に触れる掌に甘えて微笑み。んっと彼に頷く身体は激流の最中にいる。熱い、燃えるような悦ととも。

――大事にされている、その事実に胸が高鳴った。
啄むだけのキスにも喘ぐ合間、京介と繰り返す。彼を呼ぶ、彼に抱かれているのは自分だと教えるように。壊れもの、はれもの。ああでも、俺はつい、彼に爪をたててしまう。


膨張を繰り返す雄に悲鳴をあげる。
それは挿入時とは異なる甘いもの]




 …… あ 、や …やぁ や


[早く達したい。早く彼を感じたい。
そう思うのに彼が耐えているのが見えた。――耳まで真っ赤な姿が、意地悪をしているからじゃないと分かる。彼だって果てたいのだと浮かされながら感じた。その事にきづけば一層胎内は蠢き。

彼を締めつけようとしてしまう]




 …… ぁ …う


[傍にいてや。
がんじがらめ、手は幾つもの桜の花を咲かしてはちらし。彼の背中に描く。ミミズ腫れになってしまうのではないかとおもうほど。のぞけそる躰に手をあてがわれ、果てきることもできず。


視界に彼を捕えて]


 ……… わすれ へんよ っ 


[忘れるものか。
こんな夢の時間を。桜に攫われたとしても、つけた花道が導いてくれる。怖がり同士、臆病同士。やけど彼が覚えていてっていう彼に。

むちゃくちゃになりながら微笑んだ]




 ………ずっと 、や


[ずっと、彼が本当に忘れても。
かけられたものは呪いとは思えなくて、ただ真実を口にする。忘れられる事なんて出来へんのやから、やから俺の眼からは涙があふれる。

―――爪をたてられ、身体は高みへと飛び
白濁を熱源から噴射した。どくどくっとながれる白。
きゅぅうっと締め付ける腹の中。もう一度、何度でも離れても、繋がればいいんやと脈動を繰り返して。]


 …… 京介 も 忘れんといてや

            忘れんなや……


[――俺はずっと笑いながら泣いていた]**


[痛みは快楽を拾うまでに変化し
 苦痛は彼を愛するまでの試練だと乗り越えていく。

 初めて身体を差し出して知ることが出来た。
 この人は触れ方だけではなくて、心も優しい。
 お互い手探りの触れ合いの中で
 惚れ直す機会に幾度も恵まれ、心を奪われる。]


[口付けを受けた双眸は、彼の挙動ひとつひとつ
 この目で確認したがり薄っすら開かれて。
 
 あぅ ン …… あ

[僅かな接吻にも身体には火が灯り、必死に舌を絡ませ。
 口腔の粘膜だけに留まらず。
 深い場所まで暴かれ、交じり合いたがる痴態。
 ぴくぴく震える身体は勝手に想像して悶える証拠。]


 ぅん

[すでにくらくらした頭。
 言われた通りに背中に腕を回すと
 自然と彼を捕まえられたような錯覚に落ち 
 挿入を果たす前から、ちょっと笑む。]

 あ…――っ ぁ

[続けて、待ち望んだ圧に
 ナカが少しずつ広がっていき。
 衝撃に宥めようと整える呼吸が、切なげな響きを帯び
 苦しみもあれ、肉欲だけでは説明つかない温もりが
 身体中を駆け抜けていく心地。

 背に爪をたて、子供みたいに名を呼ぶ。
 一瞬一瞬を未熟なまでに、彼ばかりへ向けている。]


 すごい 、おっきぃ…… ぁ あ

[彼に支配される五感が喜ぶ反動か
 かくかくと身体を痙攣させ、汗が伝う。

 顔中に降るキスの雨に甘え、潤んだ目を細め。
 自分が世界一愛されていると錯覚。
 気遣ってくれる彼を独占しているみたいだ。]

 …へいき。 亨重さんのだもん…。


[前後に動く腰は、何かを探るよう。
 自分は縋る形で身を任せていた。
 ねっとり粘膜を掻き混ぜる刺激に、甘い吐息を溢し。]

 ――ひ、ぁ、ああ!

[刹那、電流が流れたような快楽に目が眩む。
 前立腺を押し上げた悦に負け
 軽くイった所為か、溢れた先走りに白が混ざる。
 発火しそうな熱を払うように頭を振っても
 それもきっと無駄な行為。
 尋ねる彼に、助けを求めるみたいに。]



 ……だめ、なの、俺

[襲い来る快楽に侭ならず、呼気を乱し。]

 それ、 弱いの…

[とろ、と唾液が口から伝っても、拭う気力はない。
 今は両腕を彼から離せない。
 縋っていないと、気持ちよくてどうにかなりそう。
 大好きな背中を撫でたかと思えば
 そのまま、彼の髪を梳き、耳朶も掠め。]


[ 舌を絡ませて繋がるだけでも
 心はうかされていたのに。
 同じ結合でも、彼の狭苦しい場所に
 指と比べれば規格外な異物を差し込むのは
 途方も無い行為に思えた。

 欲求は早く早く、と彼の腸内に満たされるのを
 求めてやまず、焦れているのに
 言いつけどおり、爪を立てて背に縋る様に
 暴いてはならない無垢なる床を
 無理にこじ開けて虐めている気もして
 歓喜と罪悪感二つの感情がせめぎ合う。 ]



[ それでも、喜びが優ってしまうのは
 己の名を呼び求める声と、
 交わりに戦慄く彼の肢体が此処にあるから――

 男根を包む処女地にも痙攣は伝わり
 険しい圧迫感と包む場所が齎す振動で
 快感が背筋を抜け、自制を忘れそうになる。

 理性を繋ぎ留めるように腰に力を入れ
 接吻を受け止めて強がる彼に思わず頬を緩ませる。
 額から頬にも汗が伝い、眉頭は瞼に寄り
 世辞にも余裕の笑みとは形容し難くとも、 ]



[ 彼の想いが実直に己に向いていても
 初めての行為を思えば負担は大きいだろうし
 苦しかろう、痛かろう。 

 だから、無理をするなと告げようとするも
 歓喜と愛情を同時に訴える奉公者に ]

   ――ッ……、
           ……はは。

[ 思わず、笑気が音となり、口から漏れた。 ]


[ 強引に全てを沈めるよりは性感を引き出そう。
 すこしでも、情愛で誤魔化す痛苦が悦に変わるように
 指で識った弱点を亀頭の括れで引っ掛けるように腰を使い
 緩慢ではあるが追い立てるように当てては退いて
 性腺に衝突する度に快感を刻みつけようと。 ]

  いい…、綺麗だ。
  
[ 頭を振い、強い快感に藻掻く彼の姿は、
 処女を散らしたばかりなのに淫欲に染まっている証拠。
 こんなに清らかでありながら、淫靡で艶かしい。
 不安定な変容に、彼の歳も忘れ
 少女を抱いているような感覚に陥る。

 挿入する部分を意識し過ぎていた事もあり
 腹にあたっている感触を暫し忘れていたが
 跳ねて飛沫する熱い体液に視線を下に送る
 硬く持ち上がっている陰茎にそっと触れて軽く握し
 腰のリズムと共に、上下に揺すろうと。 ]


[ 彼の駄目は、制するには足らない
 涎を垂らし、甘く蕩けた顔を真正面から見据え
 唇を口端に寄せ、舌で掬う。 ]

  ―――いいんだよ。

  痛くて悲しい初めてよりも、
  駄目なくらい、感じてくれるほうが
   ……っく。 ずっと、いい

[ 優しい小突きから次第にピストンを大胆にする。
 腰を打ち付け性腺を穿つと、
 元から締まりが良かった場所に食いつかれる心地。 ]



  ――っ…ぐ、 っぅ……

[ 熱い息を吐き、感じ入る刹那。 
 背を撫でていた彼の手が頭髪や耳に触れ
 意識がふと―――、性交から離れかけた。

 予言と、束縛を口にする彼だけが
 視界を埋め、心臓を直に掴まれた心地。
 荒く弾む吐息を、顔を密着させ、耳元にかけて。 ]

   ……もちろん。

   どんなにおかしくなっても、離れない。
       ―― 一輝。



  ―――…、ずっと、離さない。

[ 快感に悶える彼が何処かに行かないように
 緑の絨毯に腕を差込み、強く抱擁する。
 いくらか律動して柔らかくなった媚肉を
 腰の強靭さと反り返る熱源で更に暴き、


 ――最奥を貫く。


 深い深い交わりは、別離とは遠い場所にある *]


[冗談を口にしない彼が笑気を溢すから
 笑みが愛おしいとときめけばいいのか
 可笑しな誤解を与えたか、と瞬きを繰り返し。

  …あ

[求められる喜びに熱を高めてしまう体。
 寧ろ、どうすればこれ以上を振り向かせられるのか
 今すぐにでもこの身に教えてほしいのに。]
 


[変わらず気遣って接してくれる姿。
 嬉しくて心が溶けてしまいそう。
 罪悪なんて感じる必要ないくらい、愛しているのに。
 今この瞬間が、長年の恋が報われた瞬間と
 彼が知ったら、どう思うのだろう。

 異国に訪れ、漸く見つけられた、運命の人。
 背中を撫でて、爪を立てると
 彼に与えてしまう痛み。
 わざとではなかったけれど
 痕を付けることが叶い、充足に富む。]



 あなたより、 綺麗なひと、なんて

[赤い顔のまま、とろけた瞳。
 彼以上の魅力を知らず一途な視線。
 揺すぶられるリズムに合わせ、奥へと誘い。
 あ、あ、と声にならない音が桜に混じる。

 込み上げる射精は独りよがりなんて嫌。
 自分から弱点を晒したのは
 楽しんでほしいけれど、容赦も欲しがり。]



 ……ほんとう? あ、は――…

[彼の好みを知らぬ故
 彼の言葉通り動くことしかできない。
 膨らむ陰茎を包む手に、感度が増し。
 
 大きくなる腰つきに波みたいに襲う快楽。
 背が仰け反り、下腹を波打たせ。
 飛んじゃいそうな意識を引き留め
 触れた頭部の感触だけが、現へ繋ぐ宝物。
 続けて柔らかい声に、目を開き。]

 ……!! ぅぁ ……

 


[愛していると、言ってくれた。

 永遠とも、紡いでくれた。

 心震わす言葉が、間近で響いた刹那。
 広がっていく笑みは、誰が見ても幸せそのもの。]


 100点ですよ!
 っも… いつ覚えたん、ですか。 あァ

[弾けた声色で問い詰めたいのに
 揺さぶりがくれる悦に負けて
 唇からは叫びにも似た嬌声。

 心身を融け合わす幸福に飽かず
 圧倒される恍惚を浮かべ。

 寂寥を忘れ、一心に只管。]

 あい、して…


 ん、あ、ああああっ

[深い一突きで、欲望の象徴が白で汚れていく。
 それでも構わなかった。
 彼の色に染まる倖せを味わえている甘美。
 疲れて眠りたい欲求より
 終わらせたくない渇望の方が勝る脳内。

 引き出された淫蕩はどこまでも欲深い。
 ふらふらになりつつ更に自ら腰を振り
 共に夜を過ごそうと、離せない。]

 ――まだ……、 ずっと…!

[やっと、一緒になれたから。
 春の中で、愛してほしい。*]


[ 彼とひとつになっている場所があまりにきつくて
 背に立てられた爪の痛みに自覚は弱い。

 彼を伴い風呂に入れてやる明日、
 シャワーが滲みて漸く気づくのだろう。

 彼のように背中に翼は生えないけれども
 ―――交わった証が、背にあることを。
 彼の願いが、形になった事を。 ]




  ……いいや、綺麗だよ。

[ 彼の自己評価は随分低く感じられる
 取り立てて美男と呼ぶ程の部類でもない
 ただのしがない中年に賛辞を贈るよりも
 今の彼のほうがよほど、艶やかなのに。 ]

  ほら―――、
  君に桜が、咲いている。

  鏡で見せたいくらい、綺麗だけど
  ……俺が独り占めしたいな。

[ はらはらと風に揺らされ散る薄桃の花弁が
 行き場を此処と決めて彼の胸板や腹部
 白濁の混じる淫液を垂らす性器にまで
 花化粧を施しており。
 快楽や交合の喜び以外の感動も胸を占める。 ]



[ 仰け反る背が、芝生を波打たせて。

 律動に悶える彼は、踊っているかのように
 躍動する肢体で魅せ、
 汗の玉まで輝いて
 身体だけでなく心まで夢中にさせる。

 甘い嬌声に鼓膜が溶かされ、
 風の音も、遠くの喧騒も聞こえない。

 彼ばかりを五感が求めている。
 そして、愛情と快感が肉体を高みに運ぶ。
 無我になれば伝えられない言葉。
 けれど、酔っていなければ囁けない言葉。
 満面の嬉色が咲けば

 彼の肉体で咲く花弁すら
 一輝の笑顔で霞んでしまうのだ。 ]



[ 淀みない発音をリスニングするには
 語学力が足らないにしても
 恍惚とした唇から漏れる言葉は
 愛の句と信じて疑わない。

 それはきっと、自惚れでも無ければ
 思い上がりでも無いだろう。

 満点の評価を彼が与え、
 そのお返しなら。 ] 



  君、に……

  いつか、伝える事が出来たら、と…。

[ 困ったように眉を下げ、照れてはにかむも
 彼の体温と、蠕動する媚肉が悦を与え
 いよいよ、果てが近くに見えて。
 彼の熱源に与える律動も早まれば、
 己の腰も、貪欲に打ち付ける性急さを迎え ]



  あいしてる、―――


  愛してるよ、 っ…かず、てる
   ――――ッ……!!


[ 桜のように、華やかに散る彼に誘われ
 絶頂を迎え――
 白く濁った欲望を、奥へ奥へと注ぐ。
 夥しい量は彼の体内に吸われていくのに
 腰を揺らめかせ、未だ、と甘える声を聞けば
 年甲斐も無く、萎びる事無く男根が熱を帯び ]


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