人狼議事


158 Anotherday for "wolves"

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


[倒れる瞬間の歪んだ唇なんて、さあ誰が見ているでしょう。

大切な友達だったものの傍に散らばる男の屑。
私が手を下したのか、彼が手を下したのか。
知恵ある男に誘導された小さな彼女が、だったのか。

それはまた、この悲劇の一眠りから醒めた頃に**]


【人】 見習い医師 スティーブン

― 昨晩・墓場にて ―

[>>1:495「随分愛らしくていいんじゃないか」などと
膨らされた白い頬に面白がるような言葉を一つ。
狼の真似をする人狼の少女の何とまあ、可愛らしい事。

少し悲しそうな顔で笑う彼女の言葉に、
自分は 叶えとばかり祈ってきたなと、
村医者はふと思い知らされる。]

 ――そう。多分、 …だから。

[信じられる人を繋いでくれたのだろうと。
桃色の唇がふわりと小さな弧を描く。
震える睫を見下ろした。
>>1:496
動かないで、などと言われたから、
喉奥で小さく唸って
とてもとても逃げたくなったが踏みとどまる。
大人の威厳? 知ったことではない。]

(22) 2015/05/13(Wed) 06時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 …………どっちでもいいんだよ。

[カビるのもひからびるのも大差ないと
己のミスをそんな言葉で誤魔化しながら
胸を張るかのような満足げな仕草には呆れ返った。]

[くるりと舞う風はそっと地上から熱を奪う。
小さく震えたマーゴットを見下ろした。
>>1:497
それは何かを怖がるようにも見えたから、
自分の領分ではないと知りながらも
するりと潜るようにして重ねられた指を
拳を開き、優しく握って、
それは己を落ち着かせる意味も多少、含まれていたが]

 ……いや。  行こう。

[マーゴットを彼女の家まで送っていった。]

(23) 2015/05/13(Wed) 06時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[明日という日が今日と変わらぬ日であるように、

――そんな願いは何だか、
叶えてもらえる気はしなかったから
只、只。

墓地の出口で声を聞きながら――
小さな祈りを、隠れる月に捧ぐ。*]

(24) 2015/05/13(Wed) 06時半頃


[マーゴットの歩幅にあわせ、ゆっくりと闇路を歩く。
彼女が何を視ているのかは、わからない儘。]

 …………そうかい。

 君がしあわせならば、それ以上の事はないけどさ。
 ――僕は、これでも医者だから。

 どうしてもね……。

[胸にそっと染み込んでくる言葉に目を伏せた。
暖かく、それでいて痛い。]


[たとえば。
マーゴットが彼女の友人達の姿を見られたならば
彼女の世界はきっと もっと輝くだろう。

なまじっか救う術を得ているからこそ
そうできないことが――己の力不足が歯痒くて仕方なく

何かから守ろうとするように 
白い掌をそっと握りなおした。*]


【人】 見習い医師 スティーブン

[ ――マーゴットを送ってから、
診療所に帰った村医者は夕食を少しだけ齧って、

空いたベッドと、本棚の絵本を見ては
帰らぬはいつもの事だと、
黙ってそっと寝床についた。
いつもより早く帰ってきた>>2と察すれば
まどろみの中、「意外じゃないか」――などと思ったが。]

(25) 2015/05/13(Wed) 07時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

― 翌 早朝 ―

 ――アル。

[声をかけた。
ベットをそっと覗き込めば
エンジェル・ブルーの双眸は見えただろうか。

机の上にはパンの袋と牛乳。鍋にはシチュー。
朝陽は覗けど、どこか静かで不気味な朝。
鳥の声すら聞こえない。]

 朝飯。食べるのか。

[返事があるのかないのかはさておき。
そっとベッドから離れて、ローブの裾を払う。

思うところがあって教会に歩を向けてみるつもりだと
起きていたら伝えただろうが、
寝ていたならば言わないまま。*]

(26) 2015/05/13(Wed) 07時頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/13(Wed) 07時半頃


見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/13(Wed) 07時半頃


[真っ白なミルクの水面が]

[いつしか真っ赤な鮮血に見えて。]


[温かいミルクを飲んだはずなのに
身体はまたおかしく震えて表情は青ざめた。]



[眠る前 忘れずに処方のおくすりを飲まなくちゃ。

わたしは私のためだけじゃなく
せんせいのために 「見たい」と、思ったから。*]
 


[オーレリアお姉ちゃんを殺したから…。
オーレリアお姉ちゃんをちょっと食べちゃったから

わたしから血が出てきたんだ…!

少女はそう思ったという。]


【人】 見習い医師 スティーブン

[青い闇の中でゆらり、
スカートが蝶のように舞う。
ダンスのステップにも似てとても軽やかに。

豊かな黒髪は鈍く光を纏いて
微かな月星のライトがぼんやりとその人の輪郭を縁取った。

赤い可憐な頬も長いまつ毛も見えはしないが。
ひらり、ひらめいた白はきっと小さな掌だ。]

 こっちこそ。
 ──君と話せてよかった。

 おやすみ。

[見えていないと知りながら、向けるは笑み。
ゆるり、乙女に背を向けて

夜道を行く。]

(71) 2015/05/13(Wed) 15時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[──背に落とされた「また」に、立ち止まり]


 ああ、また──。

[足音は、暗闇の向こうへ遠ざかる*]

(72) 2015/05/13(Wed) 15時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

─ 早朝 診療所にて

 珍しい顔、してるな。

[見つめた『狗』の目に、ふとそんな感想を。
いつもより低い声にも、
どこか虚ろで、揺らぐまなざしにも
特に怖じることはなく、
寧ろ僅か、僅かに面白がるように。
少し心配も混ざった眼差しで相手を見る。

出会った頃の目に似ていると思った。
あの時言われた言葉は今もそうなのだろうか。
──ふと思ったが、相もかわらずそれに関しては「好きにすればいい」と思っていた。

朝食を食べるといわれれば、こくり頷く。
人間とさして変わらぬ食で人狼は生きていける。
甘いにおいは食欲を誘うものだし。]

(84) 2015/05/13(Wed) 15時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

万に一つでも君が来ないってこたわかってら。
 言っただけだよ。……わかった。何かあればね。

[──などと。いつもは行き先すら、
アルカイドに伝えはしないのに言う。
なぜだろう、と自問したが答えは出なかった]

[白い手が強張るのを悟る。
鏡をじっと見つめ、懺悔でもするような彼を
見下ろし、それから息を吐く。]

 ……そもそも、普段からサボってるくせに。
 大袈裟だろう?

[ぞんざいに、その絹糸のような黒髪を
宥めるような仕草で二度ぽんぽんと叩こうと。
それから、唇の片端を持ち上げて]

 きっと今日も平和さ。退屈なほどにね。

(85) 2015/05/13(Wed) 15時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[気休めの言葉を吐いて、
琥珀を僅かに撓めてみせた。]

[よそうだけだった朝食のシチュー。
アルの分をよそっては、机に置く。
そして自分も言葉少なに朝食をとった。]

 ───、昨日は。

 なんでもない。

[食事の合間、そんな言葉を小さく落とした。]

[食器を片付けたなら、
静かに、教会の方へと足を向けた。
空を仰ぎ思うのは八年前のこと。
──それは何故か、言い知れぬ不安に塗りつぶされる。

視界の端に揺れる黄色い花。*]

(86) 2015/05/13(Wed) 15時半頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/13(Wed) 15時半頃


【人】 見習い医師 スティーブン

―教会にて

 ……なんだ?

[訪れた教会には人だかりができていた。
どさりと誰かが倒れる音。>>14
ひどい血の匂いに、思わず教会内部へ踏み込んでいた。]

 ?! ラディスラヴァ、

[駱駝色の髪には見覚えがあった。
倒れる村娘の傍にしゃがみ、焦りの滲んだ声で彼女を呼ぶ。
どうやら気を失っているらしい、と悟れば
――ハ、と、恐れを抱きながら前方を見た。

そこには。]

(92) 2015/05/13(Wed) 16時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[ レンズの奥、琥珀色の目を見開いた。 ]

[死のにおいが鼻をつく。
ごろごろと遺体が転がる礼拝堂。
手が、足が、千々に裂かれ、中身を暴かれ、
それらが赤い尾を引き方々に投げ出されている様子は。

繰り糸の切れた人形のよう。
もしくは幼子に振り回された玩具のようだ。
顔ばかりが無傷であるのが、
いっそ残酷さを引き立てていた。

──人間でなく、人狼の仕業である事は明らかだった。]

(95) 2015/05/13(Wed) 16時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 誰がこんな、……!!
 、ヴェスパー……

[血を吸い込んだ射干玉の黒髪。
族長の名を思わず呼び、
転がる人間の女性の遺体に視線を転ずる。
吐き気のするような惨状の中、一つ確かに燻るは獣性。
噫、あの滴る血を舌で拾ったならば──恐らくは。
(それがどんなに意識の底に鎮めても抑え難い「本能」というものなのかもしれなかった。)

    ギィー…………。
 
 響いたのは古い扉の軋る音なのだろうか。それとも。

村医者が立ち尽くしていたのは数秒。
 ──駱駝色を見つめ、いけない、と悟る。 ]

(96) 2015/05/13(Wed) 16時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 ちょっと。どいてくれ。……どけって!

[ざわめく人々に喝をいれて
ラディスラヴァをそっと抱えた。

混乱した頭は冷静な判断を欠き、
蒼白になった村医者は
一先ず彼女を教会の外へと運ぼうと。**]

(97) 2015/05/13(Wed) 16時半頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/13(Wed) 16時半頃


[高く澄んだ女の声にゆると目を細める。
零れる笑み声は酒気に浮かされる脳裏に艶やかに。
ルパートの声にも耳傾けながら
男は黒銀の長の姿を思い浮かべた。]


――…派手に彩り、上手く隠す、か。


[この時点で彼の命運は決まっていた。
けれどその時は誰が手を下す、なんて話まではせず。]


[ベネットの意識に伝う声は、
ルパート、ラディスラヴァ、メアリーだけでなく。
もうひとり、末の妹の声も仄かに届く。
隣村の人間を、均衡を崩すことになった人狼。
たすけて、と彼女は兄を呼んでいた。

手紙の届かなくなった一ヶ月前、彼女は身篭ったことを知った。
我が子の為にたくさんの栄養をとっても尚足りぬのか
身体は徐々に痩せ細り、やつれていった。
そんな妻の身を案じて夫ははやめの里帰りを提案する。
一緒に、と夫は言ったが彼女は大丈夫だからと一人で故郷に向かった。
あと少しというところまできたところで、
彼女の身体は限界を迎えたのだろう。
目の前が真っ赤に染まる。
餓えた獣の本能が、生きる為に、腹に宿る命を生かす為に、
べつのいのちをひとつ、奪って――。
そうして、怖くなって逃げてきたのだと彼女は語り――。

たすけて、と末の妹は泣く。
それでも足りないの、と、それはまるでねだるように。]


[家族が、大事だった。
家族の為に、長の謳う“共存”に賛同したが
家族を守る為なら、長の方針にも背く。

大事な妹を「処す」と長が言うのなら――。
ラディスラヴァの声が過ぎりゴクと咽喉が鳴る。]


同族の血肉は、どんな味がするんだろうね。


[覚悟はその時に、決まり――、]


[酒気は疾うに消えていた。
男は酒場を出たその足で族長のもとを訪れる。
夜更けの来訪者に、黒銀の髪の奥にある双眸が驚きと警戒の色を映した。]


夜分遅く失礼します。
実は、夕刻の件でお話したいことが。


[礼儀正しく頭を下げて、本題に入った。]


――…隣村で人を襲った人狼を、みつけました。
この村で、人を襲うところを見たんです。
捕らえようとしたのですが、逃げられてしまって。
この村で犠牲者が出たことをお知らせしようと思い……


[訪れた理由を連ねる。
本当と嘘がまじるこの言葉を長が信じたかどうかはその変わらぬ表情からは知る由がない。]


[現場に、と言い出したのはどちらであったか。
どちらでも構わぬことだった。
足音二つ教会へと続く。
ギィ…   と、軋む扉。
むせ返るような血の匂い。
既に事切れた人間の娘が其処に在る。
酷く散らかされた無残な姿に、長の動きが止まった。
見入る長に隙を見出し、男は獣へと変わり長に飛び掛る。
黒き獣の前足が長の肩を押さえつけ、床へと押し倒し]


――…終いだ。
本能を殺し一族の誇りを失い
耐えて過ごす“共存”なんて、いらない。
天秤は傾いた。
もう、戻れない。……戻らない。


[直接意識に語りかける声は彼に届くか否か知らない。
そうして、長の喉笛へと喰らいつく。]


[ゴリ、と、硬い何かを砕く音が教会に響く。
ピチャ、と舐める音がして、
引きちぎる音が、繰り返し。

甘露の如き真紅が床に広がりその匂いが獣を酔わせる。
煌煌と黒曜石を煌かせ、獣は狩りの終わりを“味方”に伝える。

飛び散る臓腑のいくつかには千切られた後があり、
それは皆が寝静まった頃、末の妹へと届けられた。]


[どこぞの水場で洗い流した血の味は
時折口にする人の血の味とも少し違う気がした。

同族の血であるがゆえか、
それとも性別による違いか。

何にせよ、*一族を束ねる長の血肉は獣にとって馳走*]


【人】 見習い医師 スティーブン

― 教会前にて ―
[ごめんよ、と云いながら軽い体を持ち上げれば、
駱駝色がゆらりと揺れただろうか。
「どけ」と喝をいれる村医者の声には
苛立ちと 恐怖と 焦燥がいりまじり
それは聞くものをどこか不安にさせる色をしていた。]

 ――、サイラス、

[かけられた声>>121に顔をあげる。
風に靡く金色の髪に、蒼い目が見えた。薬屋の養子だ。
「何があったんだ!?」という問いに、
蒼白な顔で唇を戦慄かせ]

 ” あってはならん事 ” が起きてしまった。

 族長と、人間の女性が、――中で、
 誰かに八つ裂きにされて、
 …………噫、
 見にいかない方が、いい。 特に子供は。

(145) 2015/05/13(Wed) 21時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 このこは見て気を失ったようだから。

[ラディスラヴァを示す。]

 ……近くに寝かせられる場所はないかい、

[また一歩、教会から逃れるように足を踏み出し
サイラスに尋ねる。診療所までは少し遠いのだ。

少し割れた人だかりは、再び乱れていく。
医者が「見るな」と言ったとて、誰が守るだろうか。
中の惨状を。血に染められた祈りの場所を。
見ないままにしておくことを。]

「――過ちが起こってしまった。
 それが意味するところは、即ち。

       >>1:#5

 その可能性を追う心の余裕も、また、まだ、無く*]

(146) 2015/05/13(Wed) 21時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

― 回想 早朝/診療所 ―

[小鳥のさえずりは、逆に静寂を深めるよう。
アルがぽつりと落とす声に耳を傾けた。>>104

一歩では近すぎ、三歩では少し遠い。
二歩くらいが丁度良い。

少なくとも村医者はそう思っているし
その距離を保てる相手の事は、
度々皮肉をぶつけるものの 嫌いではない。
そう、嫌いではないのだ。

ふと虚ろにわらう様子にかすかに首を傾げる。
ぼろい小屋にそっと吹き込む隙間風に
狗の黒髪がふわりと揺れた。>>106]

 さあ。なんでだろうねえ。

(147) 2015/05/13(Wed) 21時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[というか、覚えていたのか、なんて。>>107
気紛れな「猫」がそういう事を覚えていた事に
少し、ほんの少し驚きながら、
嘲るごとき笑いに、皮肉げな笑みを返す。

――それでも、いつもと少し違う様子>>108には
些かの不安を覚えていた。

医者の目が一瞬、
患者を診察するそれになっていたことは
きっと、気づかれてはいなかっただろうが。]

  そうさ。

[手を伸ばし頭を撫でる。
零れた小さな笑みに、かすかに安堵。>>110
それでやっと、食事の用意を始めた。
食事中の言葉には、そうかい、と答え睫を伏せて>>111

――ふと聞こえた声に、きょとんと目を開いては]

(148) 2015/05/13(Wed) 21時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン


 馬鹿だねえ。……本当に。

[思わず、笑っていた。
笑い声の先が朝の空気に溶けて、
 どこか寂しさを誘っていた。 *]

(149) 2015/05/13(Wed) 21時半頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/13(Wed) 21時半頃


 ふふっ、……うふふふっ。

[ああほら、だって、喉を絞めておかなくちゃ。
込み上げてくる高笑いが聞こえたらどうしましょう。
きっとすぐにでも『怪しい』『お前が犯人だ!』とでも謂われ
『今日がお前の命日だ!!』とでも指を指されかねません。]

 ああ、でも。
 とても素敵な死に様だったわ。
 お望みの同族の味は如何だったかしら?

[血肉の味を気にしていた彼に、くすりとひとつ問いましょう。
そして、甘い囁きを脳に直接落とすのです。]


【人】 見習い医師 スティーブン

― 教会前 ―

[嘘だろ、と若者の唇から零れる言葉は
首を振るまでもなく彼自らの声で塗り潰される。

信じられないのも無理はないと思う。
だが人間達が人狼に向ける視線が
何より胸につかえそうなまでに馨る血のにおいが
場の惨状を、如実に伝えている。

一瞬、彼女の手が彼女自身の首元へ。>>159
ラディスラヴァが倒れた理由が、
中に居た女性にあるのだという事まではわからない。
村医者はオーレリアの事をよく知らないから。]

(162) 2015/05/13(Wed) 22時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[――けれどきっと、死んでいる人達の名は、
伝染するようにこの村に広がっていくだろう。
どのように死んでいるのか、も。そんな予感がした。

声を絞り出し、それから頷くサイラスの青目を見る。
自分がどんな顔をしているか
村医者にはよくわからなかったが
彼の言葉を聞くに多分、情けない顔をしているのだろう]

 ああ、……情けないな。

 ――、ルパートの宿、か。

[一瞬、眉根に皺が寄る。
元々は教会で彼らに祈りをと思っていたのに――。

――否。
そんな感傷も、過去の因縁も、何もかも。
ラディスラヴァやサイラスには、何の関わりもないこと。
折角示された道筋を、突っぱねる事はできない]

(163) 2015/05/13(Wed) 22時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 いや、ありがとう、サイラス。そちらへ行こう。

[そう云うも、
人々が騒ぎ、怯える声の大きさに思わず顔を顰めた。
先程より人が増えているような気すらする。
――ぽつりとサイラスが零した言葉に、
どうだかな、と呟いた。
サイラスが再び口を開いたのはその時。]

[きっと彼は子供の事を想って注意したのだろうが
その声音は人間達の感情を更に煽るようだった。
静寂、それから、剣呑な雰囲気。]

 君は、あの子のことを思って言ったんだろう?
 人にどうみられるかなんて、どうってこたないさ。
 ……行こう。

[謝罪には、ふるりと首を振った。
そして足早に歩きだす。]

(164) 2015/05/13(Wed) 22時半頃


 あんな風に『人』を『殺せる』『ひと』。
 私は好きよ。

[“味方”にだけ伝わる、声なき声は。
艶やかでどこか甘くもある、そんな声だったでしょう。
凛とした色はまた、くすくすとした笑い声と共に**]


【人】 見習い医師 スティーブン

[そうして、宿屋にたどり着く。
サイラスは共に来てくれたのだろうか。

手は塞がっているから
宿屋の入り口にて きつく、眉根に皺を寄せて]

 ――おーい、グレッグ! …ルパート、

[彼らの名を呼び、ラディスラヴァを
寝かせる場所を貸してほしいと
そう頼もうとするだろう*]

(165) 2015/05/13(Wed) 22時半頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/13(Wed) 22時半頃


――……。


[彼女の言葉に瞠目する。
甘く艶やかなその声はもっと聴いていたいと思わせる響き。
予想せざる言葉に微かな動揺過ぎらせるも]


それは光栄だね。


[小さく笑む気配だけ滲ませた。]


[メアリーが、今日この日を迎えたのは好都合。
そうした頭も、男の中にある。

そう、自然と娘は血の匂いを纏うだろう。
当然のことだ。
血の匂いは同じ血の匂いの中に紛れる。
そうであれば、娘が疑われることもなかろうと]


【人】 見習い医師 スティーブン

― 宿屋にて ―

[ラディスラヴァに気遣いの言葉をかけるサイラス。
彼は優しい青年だと、そんな事を思いながら
共に宿屋へと向かった。>>168]

[一度足を止め、それからぱたぱたと駆けてくる>>167
グレッグの姿を見て、昨日の事が頭を過ぎるものの
それはそれとして、事情の説明をサイラスに委ねる。
>>169]

 ――、部屋の場所だけ教えてもらえれば

[グレッグがそれを受けて一拍、
悩むもののルパートを呼ぶ。>>172

己も一度呼びはしたものの、
ルパートはきっと――、と思えば
彼に対する後ろめたさも手伝って、
そんな言葉が出た。]

(189) 2015/05/13(Wed) 23時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[出てきた昨日ぶりの姿に、眉根の皺が深くなる。>>190
呼ばれるのは酷く久しぶりだ。
――それも、愛称でない方を。

どうしたんだと言いたげな視線を受けた。
それよりも彼女をベッドに、と申し出て
部屋の場所だけ教えてくれれば、と言えば、
向けられた言葉に、二、三度瞬きをする。>>195

――苦渋の滲む表情を浮べた。]

 ……すまない。忙しいだろうに。

(197) 2015/05/13(Wed) 23時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[申し出に短く返して、手伝ってもらいながら
宿屋のベッドの一つに、彼女を運ぶ。

そっとラディスラヴァを横たえれば
駱駝色の下に隠された瞼が見えただろうか。
彼女の容態を気遣いながら、]

 ……教会で気を喪ったんだ。
 安静にしていればじきに目を覚ますだろう。
 それまではここに置いてやってくれ。

[そうルパートに頼もうとしたが、どうだっただろう。
ここにいると亡きひとの俤がちらついて
酷く口内が乾く心地がする。]

(199) 2015/05/13(Wed) 23時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[ラディスラヴァを連れて行く最中。
互いに>>203おしのごとく黙りこみ、重い空気が満ちる。
やはり、やはりとなぞる思考。抱くのは諦念にも似た感情。

それでも、それとこれとは別だろうとラディの事を頼む。
返されたのはやはり、短い問い。
答える為に、やっとの思いで口を開いた。]

 ……教会で、族長と人間の女性が殺されていた。
 遺体の様子は酷いものだったさ。
 獣に食い荒らされたようだった。
 彼女はそれを見たんだ。ショックだったんだろう。

[ラディスラヴァの顔をじっと見つめる。
ルパートの目は見ないまま。]

 ……過ちは、一族の手で、か。

[ふいに言葉を落とし、黙った。]

(220) 2015/05/14(Thu) 00時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[昔のように名を呼ばれた。>>224
その意味がわからなかった。]

 …………「過ち」だろう。
 
 均衡を崩せば
 ……その先にあるのは、崩壊だけ
 じゃないのか

[人間の復讐はきっと恐ろしいと、

――ふと思う。

( ……そもそも、均衡だったのか、 )

はたと、顔をあげた。
宿屋の主の顔には不思議と、
驚きも怒りも浮かんではいないように見えた。]

(239) 2015/05/14(Thu) 00時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン


 ……ルパート……?

[琥珀色がレンズの奥で揺れる。]

 君は、どう思うんだ

[――『過ちだと君も思うか。』

その言葉にどこか引っかかりを覚えて
ルパートの目を見て問いを向けた。]

(241) 2015/05/14(Thu) 00時半頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/14(Thu) 00時半頃


【人】 見習い医師 スティーブン

[(外は晴れている筈なのに、
  雨の音が聞こえた気がした。)]

[視線を逸らすルパートを見ている。]
[キャサリンが死んだ理由]

 ……それは。

[仕方の無い事][否、己の力不足]
[――……それとも。]

[キャサリンの笑みを思い出す。
答えようとして、言いよどみ、
続く言葉に訝しげな顔をした。

 目が合う。

 鳶色の双眸は炯炯と光を宿し――

    ぞわりと、 ] 

(262) 2015/05/14(Thu) 01時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

  ――――ッ………!!!
  

[思わず牙をむき出す。息を呑む。
さっと、体温があがるような心地がした。

同じく医者だった父の言葉を思い出していた。
「人狼には人の肉が一番なのだ」と。
しかし同時に、それは禁忌なのだとも聞いていた。

あの時彼女に人間の肉を食わせていたら――?
(何故今彼から血の匂いがするのだろう)]

  ……ちがう、  
  ………違う。

[視線をはずすこともできず、小さく零した。

――ふわり、僅かに馨る血の匂いに
目の前の男が――どこか遠い存在に感じられて]

(263) 2015/05/14(Thu) 01時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[視線が逸らされれば、
呪縛から解かれたように苦く息を吐く。
常のようになったルパートの目は
どこか、遠い過去を見つめていた。

どちらでも良い、と口にした言葉はなげやりで。
続いた「墓参り」という言葉と
まるで他人事といわんばかりの声に奥歯を噛んだ]

 どうして、

[どうしてそんなに冷静でいられるんだ。
言いかけて、止めた。理由がわかる気がしたから。]

(264) 2015/05/14(Thu) 01時頃

【人】 見習い医師 スティーブン


 ……わかっている。わかっているさ……!
 邪魔してすまなかったな。

[ちらりと視線を向けられたから、
ぎり、と睨みつけて、
それから視線を落とし拳を握った。

もとよりラディを見守っているだけ。
ルパートが行くというなら、
それを止めることは、できはしない。*]

(265) 2015/05/14(Thu) 01時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[静かに。
その男は、鳶色の目を伏せた。>>268
青年だった頃の面影が重なる。

口元に僅か笑みが見えた気がしたが
それが本当なのかどうか、実のところわからない儘だ。]

(272) 2015/05/14(Thu) 02時頃

【人】 見習い医師 スティーブン


 ルパートッ……!!

[声を押し殺し彼の名を呼んだ。
去りゆく背が振り返る事はなく>>269
鼻先を掠める血の残り香が、心を散り散りに乱す。

ぱたん、と扉が閉まった。]

[脳内で族長の声が反響する。
ルパートの様子を思う。]

(276) 2015/05/14(Thu) 02時頃

【人】 見習い医師 スティーブン


「 過ちは、一族の手で ――」
「──── 人を食わせれば、」

( そんな、

…………まさか、いや、

     違う、
     違う、
     違う!!

        そんなはずは、  )

(277) 2015/05/14(Thu) 02時頃

【人】 見習い医師 スティーブン


    ………… どうして、

[小さく落とした二度目の問いは
宿屋の床に転がって、消える。
胸元をきつく握り、静かに、浅く呼吸を繰り返した。

血に酔ったようにふらつくと、村医者はそっと、
部屋の中の椅子に座り込んだ。
村娘>>273が起きたのに気づいたのは、その後。**]

(278) 2015/05/14(Thu) 02時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[ラディスラヴァが起きた頃には、
村医者の動揺も少し、収まっていた。

静かに患者の様子を見つめる。
それは今しがた感じた衝撃から逃げるようでもあり
ただ、ラディスラヴァの回復を
待っているだけのようでもあった。

ラディの額から目を覆っている駱駝色の髪は
今は払われて、閉ざされた瞼があらわになっている。
こうしてみていると、
何故彼女はこんな風に目を髪で覆っているのだろう、
という些細な疑問がわく。

――ふるり、睫が揺れたように感じたのは、
何も錯覚ではなかったらしい。>>273
開かれた目を、じっと見つめていた。]

(280) 2015/05/14(Thu) 02時半頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/14(Thu) 02時半頃


 ねえ、みんな聴こえる?

[喉を震わせることなく出るこの『声』は
誇り高き獣の彼に。
血を纏う女となった少女に。
知恵もつ老いた男に。
どこへいたって届く、高い音。

その高慢さは、ともすれば耳障りなものでしょう。
聞いていたいなんて思うのは
物好きに他ならないでしょう。]


 とっても楽しいお遊戯が始まったみたいね。

 人間と馴れ合い、腑抜け、腐り。
 そもそも成り立ちもしない『共存』にしがみつくお馬鹿さんたちが
 きっと直ぐに動き出すわよ?
 「『過ち』は一族の手で───……」って。

 哀れな長の元に集まった『同族(ひと)』たちですものね?

[くすくすと、鈴を転がすような笑み。
普段からは想像できもしない声が紡ぐ。]

 ああ、子供には少し難しいかしら。
 判るようにお話してあげる。


  Once Upon a Time ...
 (むかしむかしあるところに)

 狼さんと山羊さんが、仲良く暮らす村がありました。
 山羊さんはいつもお野菜を食べ、狼さんはお肉を食べます。
 食べるものが違っても、姿形が違っても
 ずっと仲良く暮らしていました。

 One day ...
 (あるひのことです)

 狼さんと山羊さんが遊んでいたときのこと。
 狼さんはじゃれるつもりで、爪をだし牙をだし
 山羊さんに襲いかかってみせると
 山羊さんはなんと、あかぁい血を流して死んでしまったのです!


 Two day ...
 (そしてつぎのひ)

 山羊さんが死んでしまったことを、山羊さんの仲間が知りました。
 そして彼らは次々にこういうのです。

 「あいつをころしたのはだれだ!」
 「みつけたら、ただじゃおかない!」
 
 
 「ころしてやる!!」
 
 


 Three day ...
 (そしてそれから)



 …──さあ、どうしましょう?
 
 
 


 ふふふっ、あはははっ。
 何て素敵なお遊戯かしら。

[高い笑いと、鼓膜を揺らす声。
お伽噺のひとつを読み聞かせるようにした後
甘く、甘く、囁きました。]

 とやかく謂う人がいるのなら。
 『山羊さんの仲間』を、食べちゃいましょう。

 ね、私食べたい人がいるの。

[思い浮かべるのは───……]


 
 
 
───『素晴らしき恩寵』なんて、大嫌い。
 
 
 


[歌を自由に歌う姿。
導く声、か弱い姿。
守られる対象。

食べてしまったら、みんなどんな表情をするかしら**]


【人】 見習い医師 スティーブン

[ラディスラヴァがどこまで聴いていたのか。
そしてそれをどう思ったのかはわからなかった。

駱駝色で即座に隠された色をぼんやりと思考で辿る。]

 おはよう。大丈夫かい。

 ……別に……どうとも思わんよ。

[ぽつりと落とした言葉は彼女に聞こえただろうか。
静かな宿屋の一室に外の声がもやもやと響いてくる。
あまり、よい心地はしないものだった。

教会で見た地獄と。
人間達の射すような視線と。
――それから。

ぐ、とたおやかな右手が添えられた細い首。
言葉を発する事に迷いがあるようだった。>>286>>287
空気をふるわせる事無く、唇が動く。]

(300) 2015/05/14(Thu) 10時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 ……いや、

[「ありがとう」には短い返しを。
続いた言葉には返答に詰まる。
 なにか 「なにか」。 ありすぎて困るくらいだ。]

 ……君は、教会で倒れていた。
 教会の中は相変わらずだ。
 片付けなくちゃならん。

 サイラスがここに来る時手伝ってくれた。
 グレッグもだ。
 ルパートは…………。

[――あの血の匂いは、きっと家畜のものだと、
気のせいなのだと、思いたいのに
(かつての友を疑いたくはないのに)
教会での大惨事が
彼の誤解させるような言葉が 思考を塗り潰していく]

(301) 2015/05/14(Thu) 10時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 ……教会での事を聞いても、驚きはしていなかったよ。
 妻の墓参りに行くそうだ。こんな時に。

[搾り出すようにそれだけ言うと、
落としていた視線をゆっくりあげて]

 ――声、出ないのか。

[問いかけた。*]

(302) 2015/05/14(Thu) 10時頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/14(Thu) 10時頃


 誰…?

[未だわからぬ会話の相手
そして居もしないのにどこかから
 しかし確実に届く声に

戸惑う。

そういえば…――と記憶を紐解く。
昨日、自分が父と会話していた時に
頭のどこかで男と女が会話していたような。

ぼんやりとどこかで聞いていた声
にいまだ思い当ることはなく。]


 わたしを見張ってるの…誰?

[わたしの問いかけには知らんふりで
相手は尚も続ける

「子供には少し難しいかしら」と高圧的な
態度に何となくつまらなくて口をへの字に曲げて
頭の中の声に耳を傾けた。

高い女の声が紡ぐのは
まるで自分の持ってる絵本のようなお話。]



 狼さんは悪気があったわけじゃないのに…――
 ひどい話だわ……――。

 わたしの持ってる絵本の話では
 狼さんと山羊さんは仲良しよ。

[今――自分の読み進めた――のところまでは。]


[キンキンと響く声は頭の中だけでなく
鼓膜を内側からも震わせる。
それが妙に気味悪い。

それからお母さんが
ベッドで寝かしつけてくれる時のような
優しい、柔らかな声色で

悪魔のささやき]

 わたし、仕返しが怖い。
 そんなことしたら 怒られちゃうよ……。

[まだバレてない。本気でそう思ってる。
仲間? 突然ふたりの男女の声と
お父さんのもう一つの声。

わからない、わからない。
わかりたくない。] 


 お姉さんが食べたいんだったら
 勝手にしたらいいわ。
 わたし 知らないもの。

[彼女が食べたい相手が誰のことかなんてわからぬまま。
好きにすればいい、と無関係を装って。

ああ、少女が
「オンチョウ」の意味がわかる おとなならば。

ああ、少女が
ラディスラヴァの嫉妬の先を理解できる おとなならば。]




[変えられる未来があったかもしれない。]

  


[少女は私に誰かと問いましたが
私はそれに返すことなく笑ったまま
見張る、という言葉にはまた更に笑みを深くしたでしょうか]

 そう、酷い話でしょう?
 元から仲良くなるなんて無理だったの。
 狼さんは狼さんと。
 山羊さんは山羊さんと、仲良していくべきだったのよ。

 だって山羊さんは、狼さんが食べるごはんなんだもの。

[そんな一節が彼女の絵本の中にあるかどうかは知れません
まるで当たり前のことを次げるように。
幼さ残す少女へは、『酷い話』を続けました。]

 仲良く暮らすなんてふざけたお話は、
 絵本のなかだけに、しておけばよかったのよ。


[ふざけたお話?

そんなことない。]


[そう言いたいのに、言えない自分がいる。
だってオーレリアお姉ちゃんを殺したのは自分。
ぐちゃぐちゃにしちゃったのも自分。
ちょっとだけ食べちゃったのも自分。

そんな自分が
みんな一緒に仲良く暮らせるよ
なんて言えないことは

さすがの少女にもわかる。
だから、噤んだ口を固く結んだまま。]

…………。


 仕返し?
 ふふ、大丈夫。

 そんなことするような『人』も
 一緒に食べてしまえばいいのよ。

[それは言葉で連ねるだけならばとても単純な話です。]

 『過ち』は正さなくちゃならないのよね?

 牙をなくした狼と、
 ただ食事をしただけの狼と、

 どっちが『過ち』なのかしら。

[続く言葉は一族の手で…だったでしょうか。
牙無き奴等に制裁を、なぁんて大義名分を掲げるのも面白いかもしれません。]


 ───あなたは、私を止めないのね?

[例えそれが彼女の大切な友人であろうとも。
私は戸惑うこともせず食べて見せるでしょう。

知らない、と逃れようとする言葉にだけは
そっとそっと、微笑んで。]

 いいえ、あなたは知っているの。
 『知っている』のよ。

[止めなかったこと、それはすなわち肯定。
そう受け取った私は、黙った彼女の可愛らしい顔を思い出しながら
くすくすと耳を擽るような音で、笑っていました。]


 さあ、他のお二人はどうかしら?

 私を止める? それとも止めない?
 他に食べたい『山羊さんの仲間』でもいるかしら?

[艶やかな誘惑は、他の二人へと届くでしょう*]


[聞こえる声に、ほんの少しだけ目を細める。
高い音色を彩る高慢さは、
彼女の気位の高さを思わせる。

高慢に傅くほど矜持は低くない。
嗜虐的な考えがうっすらと過ぎるもののそれは直ぐに消えた。

子供に向けての語り口が聞こえる。
彼女が語りかける相手はすぐに知れるから男は暫し無言のまま。

子供と称される彼女の途惑いと続く反応に耳を傾け、
二人の女性の話が済み、新たに声掛けられるを耳にとめ]


 
 
――…未だ決めかねている。
『邪魔』と思う者がいればそちらに傾くかもしれないが、
『恩寵』に対しては、キミに否を唱えるほどの思いいれはない。

 


[細められた目も
矜持も、消えていく考えも。
黙っていては伝わらぬこと。]

 ふふっ、そう。
 可哀想に、あの子は見捨てられるのね。

[唄紡ぐ盲目の小鳥。
彼女がきっと仲間だと思っている一人から、命を見限られたのだと知れば。
それはそれは、絶望に染まる表情をするのでしょうね。]


 『邪魔』がいれば教えてね?
 一人ずつ、邪魔者は消していきましょう。
 私も手助けするわ。

 だって、私たちは『味方』なんだもの。

[そうでしょう、と。
偽りの涙を横に流しながら、嗤います。
学者さんの謂う通り、普段と変わらぬ貌を張り付け。

その厚い駱駝のカーテンの下に、真紅の瞳を細めて**]


好きにするさ。

[それは丁度、意識を失って見えた彼女の枕元で
かつての友と呼んだ男に言い放ったと同じ、投げやりさで]


 好きに、するといいさ。


[恩寵うたう小鳥を食わんとする彼女の声に応える]


[耳に残る、娘の歌声。

視えなかったものが───
そう歌った彼女の目に、今は何が見えるのだろう]

それがお前たちの意思ならば。

[構わないと告げる音は、やはりどこか諦めに似る。
”彼ら”を諦めたわけではない。
ただ、もっと違うものを男は随分前に諦めてしまった]

お前たちが──…生き延びる道ならば。

[同族を自らの牙にかけること、男はやはり選ばない。
艶やかな声持つ人狼の娘、この娘に言わせれば、
自分もまた充分に腑抜けの一員なのやも知れぬ。
そうと思えど、それを変える気とてなく]



…… 力持つ者の話を、聞いたことはあるかね?

[代わりに問うのは、若者らへ。
それが何か、どれ程のものであるのか。
男とて、詳しくを知るわけではないけど]


これまでは使われなかった力だ。
私も詳しくは知らん。

だが、以前耳にしたことがある。
人を食らう人狼を見抜く術持つ者の話を。

[視るは生者であるか死者なのか。
それすらも良くは分からない。
分からないまま、ただ警告のみを発する]


この村に今、いるのかも知れない…いないのかも知れない。
だが、気をお付け。

血は血の中に、用心して隠し切ることだ。
耳と牙、…醒めるのはお前たちだけではあるまい。

[最後の響きは案ずるように、諦めのようにどこか*暗く*]





  ねぇ、せんせ…………


  




  せん…………せ……。


  


【人】 見習い医師 スティーブン

[ラディスラヴァの頬に涙が伝う。>>358

[村医者はそっと目を伏せた。
咽び泣く声は聞こえずとも
息遣いが彼女の深い悲しみを伝えてくる。

 オーレリアちゃんは>>355、と
唇の動きに、
それが教会で亡くなっていた女性だと悟った。
崩されてしまった均衡を思う。]

 ……。
 
[泣くな、とは言えなかった。]

 それじゃ痛いだろ……。

[己の首を絞めるような仕草に、
彼女の右手をそっと首から外そうとしたが
どうだっただろう。]

(378) 2015/05/14(Thu) 18時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[それから]

 この部屋は好きに使っていいと宿主が。
 僕は行くよ。
 ……何かあれば、気軽に尋ねてきてくれ。
 喉のことも。

[それだけ彼女に伝えて、部屋を出ていく。
──ぱたん、と扉を閉めた。

伏せがちにしていた琥珀の目。
掌を見つめ、強く握り、前を向いて歩きだす]

(379) 2015/05/14(Thu) 18時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 

[ ───呼び声がした。 ]

 

(380) 2015/05/14(Thu) 18時頃



  ……マーゴット?


 噫、………。

       大丈夫かい。




 どこに?


[答えは返っただろうか。
聞けば、また歩きだす。]


【人】 見習い医師 スティーブン

[宿屋を後にする。

そこにまだサイラスが居たなら、
ついてきてくれと強く頼んだだろう。

そしてマーゴットの家へ向かう。
サイラスの家の前で涙をこぼす彼女を見つける事は
できただろうか。

きつく掌を握る。
誰かの涙を拭う役は己の領分ではない。
ただ、この均衡が崩れ
誰かの死を嘆く人がいて、
そして未だに、村に「それ」がいるなら、
多分、……多分、 ]

(───なあ、ルパート。)

[どうして彼がそう言ったのか、わからないままだが*]

(381) 2015/05/14(Thu) 18時頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/14(Thu) 18時頃




  せんせ……………、ごめんなさい……。
  ごめんなさい………なんでもないの、だだ…

  こわくて………………。


[泣いたらカビてしまうって言ったのに]

  サイラスのおうちに……います………。

[  瞑った瞼が、  また 濡れた。  ]
  


 『過ち』……。
 悪いこと。
 
 でも…、友達は、食べちゃいけない…もん。
 
[「どっちが過ち」か、なんて。
そんなことはわからないけど。

少女はその先の考えを
遮断した。答えを知るのが 怖い気がして。]


 止めないよ……。
 怒られても、しらないもんね。

 お姉さんの言ってること
 意味わかんない。

[わたしを馬鹿にしようとして
わざと難しい言い回しをするんだ。
と、少し不機嫌そうに不満じみた声で。]


[“お姉さん”の声に呼応するように聞こえる男の声。
幸か不幸か自分に話しかけられたことはないから
あまり聞かぬふりをするけれど。

男はオンチョウというのが誰のことかわかっているようで
ここでもおとなの仲間はずれのような気がして面白くなかった。

何が『味方』なもんか。

ラディスラヴァの口ぶりに頭の中で
そう否定して。]


 お父さんまで難しい話する……。

[『力持つ者』の話。
それが何なのか
力とは何なのか
見当もつかない。

けれど。]

 わたしかくれんぼ上手だから。
 大丈夫だよ。

[と父には嬉しそうに
その無垢な弾む声で
返事をした。]


[不利益を被ると思しき考えは共有する意識にのせず。
それはいいこで在り続けた癖か本質か。]


犠牲を払わねば得られぬものもある。
寧ろ、犠牲を恐れた故に失うことの方が、怖いよ。


[可哀想と称される娘を思う。
より失えぬものの為に見捨てる。
力をつける為の糧があるにこしたことはない。]


『邪魔』を消して、
耐えることを強いられぬ『楽園』でも作るかい?


[手助けするという『味方』に軽い調子で言葉を向ける。]


[諦めにも似た音色
彼には思うところがあるのだろうと感じさせた。]


――……。


[お前たちが生き延びる道、と彼は言う。
私たちではなく、お前たち、と。
自身を含まぬかのような物言いにピクと片眉がはねた。]


我が子が愛しいならその子の傍に居て
その子が大人になるまで守っておいでよ。
何処の馬の骨とも知れぬ者に任せたくはないだろう?


[軽口染みたものを年上の彼へ投げ]


[力を持つ者の話には]


御伽噺や伝承にそんな話があったような気がするけど
人を食らう人狼を見抜く術持つ者、か。

この村に、いなければいいね。
もし居たら、厄介だ。
族長と同じかそれ以上に『邪魔』になるかもね。

――…ん、用心するよ。


[普段と変わらぬ柔らかな口調で。]


[「おとなの仲間入り」なんて
全然違うじゃない……。

ツン、と口をとがらせる。
昨日からこのかた、うまくいかないことばかり。]

 お兄さん、聞こえる?
 …あなたは誰?
 わたしの頭の中に住んでる悪魔なの?

[と女よりは幾分か柔らかな声色の持ち主に語り掛けてみることにした。]


[聞こえる少女の声に意識を向ける。]


聞こえているよ。
――…ああ、名乗っていなかったっけ。
残念ながら悪魔じゃないなぁ。

ほら、聞き覚えがないかい?
僕は本屋のベネットだよ。


[柔らかな口調のまま、名乗り]


 辛い時は、誰かに頼れと言っただろう?
 だから。それでいいんだよ。マーゴット。

[繰り返される「ごめんなさい」を
 宥めるように]

 ……待ってなさい。

[それだけ告げた*]




  せんせ、 …ありがとう………。

[ わたしの声を聞いてくれて。 ここまで来てくれて。
             彼を連れて、きてくれて。]

 


【人】 見習い医師 スティーブン

― 宿屋にて サイラスと

[両の手を組み、
その若者は祈りを捧げているように見えた。
実のところがどうかは、わからない。

その姿を見つけるなり、村医者は足早に歩み寄る。
語気強く「一緒に来てくれ」と言えば、
サイラスに訝しがられたが、それどころではなかった]

 珍しい? 
 ああ――「いつも」の僕は閉店休業だよ。
 いいから来てくれ。

[ハ。と無表情で肩を竦めて、また足早に道を行く。
サイラスとマーゴの家があるあたりへと。
背にまた、訝しげな声を受けたが黙ったまま。>>416]

(437) 2015/05/14(Thu) 21時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

― サイラスの家の前にて

 [やがて。]

[ほろほろと涙を零していたであろう彼女の姿を
彼が見つけて、駆け出していった。
村医者は追い越される侭。
ふと、風にローブが揺れる。

サイラスがマーゴットの体を抱きこんで、
あやすようにしているのを、ただ無表情で見ていた。

空を仰げば陽は中天を越え傾く頃。
く、と唇を真一文字に引き結び、
どうするべきか、どうあるべきかを考える。

――ありがとう、なんて>>435]

(438) 2015/05/14(Thu) 21時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 ……僕ァ、なんにもしてない。
 
[死の影に怯える彼女の心を癒したのは
間違いなくサイラスの優しさであり
偏屈な医者はそのまま、思った事を口にする。]

(440) 2015/05/14(Thu) 21時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 ……たまにね。声が聞こえるんだよ。
 魔術の類じゃなくてね。

[マーゴットの言葉>>448を受けて、
微妙な解説をいれた。

腫れた目を向けられて、苦い顔をしたけれど
きっと彼女にはこちらの表情は、見えてはいない。
返答をしない侭。]

  ……君が聞こえればいいのにねえ? サイラス。

[そんな正直な感想をサイラスに零した。]

(450) 2015/05/14(Thu) 22時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 寧ろ君ぐらいお節介な方がいいだろう。
 押さえになって。

[>>451
昨晩、この娘がどこに居たと思う?
墓場だよ墓場、
とさらっと告げ口をしようとしたが
話がこじれそうだったので
眉根に皺をよせるだけに留めた。

サイラスの話がはじまれば、
村医者は静かにそれを聞く。
「覚悟はしていたよ」と、
酷な事実にぽつり、コメントを落とした。

マーゴの時も同じような事があったのだろうか。
もしそうだとすれば、
――また、同じことが起こるのだろうか。]

(457) 2015/05/14(Thu) 22時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[マーゴットの首に、
見慣れぬアクセサリがついていた。
サイラスがそれに問いを向けている。>>455

隻眼の男は確か銀細工を作っていた。彼の作だろうか。
あたりをつけながら、静かにやりとりを見守る。]

(467) 2015/05/14(Thu) 22時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 ――こんな話を知っているか。

[そう二人に切り出したのは
どのタイミングだっただろう。]

 平和な村で、人が狼に食い殺された。
 村人として紛れ込んだ狼を殺すために
 人々は一日に一人、投票で決めて
 疑わしいものを殺していく。

 そうして、共同体を守っていくんだ。

[その物語は悪い狼の、哀れな最期と
喜ぶ村人達の姿で締めくくられていた。
人狼族に対する戒めのような 残酷な御伽噺だ。]


[沈黙。]
[それから。]

(472) 2015/05/14(Thu) 22時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 ……均衡を崩したのはこちらからだ。
 ならば――「過ち」は一族の手で正さなければ。

 そうじゃなきゃあ。

 きっと、人間も納得はしないだろうさ。


  ……僕はね、  その為なら、



  …………一度戻らせてもらう。
  教会も片付けなければならないしな。
  サイラス、 マーゴットを頼んだ。


[そう頼んで、その場を一度去るだろう。*]

(474) 2015/05/14(Thu) 22時半頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/14(Thu) 22時半頃




[おとこの声が返ってきたのはおそらくその時]

 


 ベネット……?
 本屋のベネット…。

[聞いたままに繰り返して]

 うそ…――。
 じゃあもしかして、お姉さんの村に住んでる人…?

 じゃあ本当に村の人を殺しちゃうの…?
 どうして…。

[どうして。
理由はずっと話していた。
なんとなく話が理解できるようになってきた。

思い出せ、思い出せ。
彼らはなんと言っていたか。]


【人】 見習い医師 スティーブン

[サイラスの言葉にはこくりと頷いた。>>488
――魔女裁判。
マーゴットがぽつりぽつりと落とす過去の話を
静かに聴いている。>>485]

 ……そうかい。

[人々を信じた彼女の父親は、
その信じた誰かに殺されたのか。
酷い話だと、眉根の皺が深くなる。

二人に揃って心配されて、ちょっと肩を竦めた。]

(509) 2015/05/14(Thu) 23時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 大丈夫だよ。大丈夫。
 僕はこれでも往生際が悪いのさ。忌々しい事にね。

 わかった、サイラス。……ありがとう。

[ 昨晩。共に居たマーゴットは、
声が繋がる彼女は、きっと白だ。
メアリーからの首飾りについては少し気になったものの。
――サイラスはどうだろう?

ふと、琥珀色の目を彼に向ける。

( ……いや )

何かあればすぐに駆けつけると、
そう言ってくれる真っ直ぐな若者を、
疑うことはできないと思いなおした。
――既に己が疑心暗鬼に陥っている事には気づけない。

彼女の言葉>>486を背に受けながら、その場を去る。*]

(511) 2015/05/14(Thu) 23時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

―― 診療所にて

[帰宅した時には
男四人でティータイムの真っ最中、
――だったのかもしれない。定かでは無い。]

[村医者は困惑した。]

 …………、まあ、ずいぶんと……。
 どうしたんだい? ……教会の事か?

[訝しげに問いかければ答えは返ったのだろうか。
何の為に集まっているのか、
薄っすらとは察しがついてはいた が。]

(514) 2015/05/14(Thu) 23時半頃

[少女の反応から
正体に気付いていなかったのだと確信する。]


――…お姉さんに名を訊いてみるといい。
きっとキミも知ってるひとだ。

全部、村での話だよ。


[屠ろうとするのが誰なのか。
それを導き出すとすれば彼女自身。
どうして、の答えは綴らず、
村の人を、という言葉を肯定する応えを。]


【人】 見習い医師 スティーブン

[>>514――そうして
誰かから事情を尋ねられたならば、

 族長と人間の女性の――彼女は恐らく「オーレリア」というのだろうという事も添えて――手足を引きちぎられ臓物を抉り出された遺体の様子について話すだろう。]

 並の人間にゃあできん業だよ。
 女性は兎も角、
 族長までボロボロにするっていうのはね。

[その遺体の様子を見てラディスラヴァが卒倒した事。
宿屋に運び込んだ事。
サイラスから聞いた事。
――村を訪れている人狼族の者がいない、
即ち、余所者の犯行ではない、という事実
>>431も忘れずに添え伝える。

彼らの反応はどうだったのだろうか。
「過ちは一族の手で正されなくてはならない」と。
>>472の御伽噺も交えて、話した事だろう。*]

(523) 2015/05/14(Thu) 23時半頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/14(Thu) 23時半頃


 あーら、奇遇なこと。
 いつも守られているお姫様。

 自分から食べられに来てくれたのかしら?

[くすくす、くすくす。
高く澄んだ声は、目の前の二人へと落ちました。

偽りの涙で腫らした瞼を抉じ開けて。
奥に光る真紅は、瞳孔を細めて獲物を見つめます。]


 誰…――?

[あなたは誰?]

 誰…――?

[殺されちゃうのは…誰?]


そうだな。
…ああ、メアリーはかくれんぼの名人だ。
きちんとそのまま隠れておいで。

なあに、心配することはない。
ここに居るのは、みんな味方なのだから。

[弾むような娘の声に返るは、父の声。
優しい声色で安堵させるように告げる言葉は、
ひょっとしたら己のためでもあっただろうか]


[ベネットの軽口が響く。
聡い青年だと、内心苦笑した。

確かに、先の言葉に男は自分を入れてはいない。
入れずとも良いと思っていた。

彼ら──族長に従う者らは、犯人を捜すだろう。
犯人を見つけずにはいられぬだろう。
ならば自分が。その時には彼らの盾になろうと]

おやおや。

[けれど口に出す音は別のこと]


私がそう簡単に死ぬように見えるかい?
これでも、伊達に年を重ねてきたわけじゃない。


……そら。
誤魔化すのだって、充分お手のものさ。
だから、大丈夫だよ。

[そんな言葉で、彼の気遣いをはぐらかす]



────…

[やがて聞こえて来た、彼女の声
急がなければと、それには応えず、男は黙って空を見上げた*]


 ──見捨てられた、可哀想なあなた。

[それが誰と知らないから、容易く見捨てられ
得るものの為か、失うものの為か
犠牲に払われるであろう命の灯火
投げやりに放たれた、見捨てる言葉]

 ああ、そうそう。
 私もこの村の一人。

 誰かわかるかしら?

[それでも少女に名前を告げなかったのは
ただの意地悪のつもりです。
隠す気など毛頭ありません。
誰かが口にすれば、それはそれとばかり。]


【人】 見習い医師 スティーブン

[――とんとん、と扉が叩かれたのは
どのタイミングだったのだろう。

もしかしたら、話していた事の
最後あたりは聞こえていたのかもしれないが。
村医者は顔をあげて、扉をあける。]

 ――グレッグ? 
  ……と、……メアリーもか。

[青年の顔を見ては、
目線を落とし、少女の姿を見る。
こうやって面と向かうのは
――そう、ない気がする。 

よりにもよって彼女の母親の命日に
顔を合わせることに、苦さを感じながら。
思い出すのは、マーゴットの言葉>>475]

(様子がおかしいといっていたが……?)

(539) 2015/05/15(Fri) 00時頃

 誰か、わかるかしら?

[そう、私は一体誰なのか。

私が、誰を殺すのか。

『知らない』と見捨てたのだから。
あなたに教えるつもりなんてないけれど。]


【人】 見習い医師 スティーブン

[村医者には、詳しい事はわからない。]

 どうしたんだい。
 ……ひとまず、中へどうぞ。

[大分狭いが、と添えて、扉を更に開いた。*]

(540) 2015/05/15(Fri) 00時頃


[楽しそうに 歌を歌っているように
頭に響くのは意地悪な言葉。]

 ……わからないわ。
 わたし、あなたみたいな意地悪な人
 会ったことないもの……。

 きっと家を締め切って
 厚いカーテンの奥で暮らしてる人ね。

[それにしてもやたらと
“見捨てられた”という言い回しを使う。
よほどわたしを 悪者にしたいのか。

自分はもっと酷いことを言ってるのに。]

 わたしは…わたしは違う。
 わたしあなたたちみたいに意地悪じゃないもの。


 意地悪?
 ふふっ、そうね、その通り。

[それは歪んだ私には、褒め言葉にもなるものでした。]

 そう、たった一人の部屋の中で
 カーテンも開けず、暮らしているの。

[よくわかったわね、偉いわと。
それもまた高圧的な態度なのでしょう。
くすくすと微笑めば、先ほどまでの『味方』の会話を
なぞるように話し始めました。

独り言のようなものです。
つらつら、つらつらと。]


[あの時の老いた男の口振りには気付いていましたが
私はその言葉にだけ、わざと何も返しませんでした。]

 人を食らう人狼を見抜く術、
 かくれんぼ、ねぇ。

 いいんじゃない?

[何がいいのかまで口にしないのは
これが独り言のようなものだからでしょう。]

 素敵な『楽園』の為にも
 見つけたら食べてしまわなくちゃいけないわ。

[まるで何も考えていないような言葉を落とします。
軽い調子には、軽い調子で。
耳につくのはころころと鈴の鳴るような笑み。]


【人】 見習い医師 スティーブン

― 診療所にて

[猫の仕業、と>>511告げ口一つ。
だろうね、とアルをじろりと睨んでおいた。
ジョスランの『兄』を
――自分自身が若かった頃の記憶を掘り起こし
内心首をかしげながら見た。

本屋のベネットに礼儀正しく訪ねられ
その目を見てこくりと頷いた。>>542

彼らがちらちらとドナルドを見るのが、
不思議ではあったが。]

(566) 2015/05/15(Fri) 00時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

― 診療所 玄関口にて

 ?

[大した用事じゃないんだけど、という彼と
外で待つといいつつ渋々隅にしゃがむ少女。
>>547>>544

かすかに鼻先に掠めたにおい。
宿屋でのやりとりが思い起こされた。
ちら、とメアリーを訝しげに見て]

 ……メアリー。マーゴットが心配していたよ。
 様子が変だと。

(567) 2015/05/15(Fri) 00時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[グレッグの方へと向き直る。
少女の前で詳しい事を言うべきか、と考えて]

  皆、教会での事を聞いたようでね。
  事情を説明していたところだ。

[静かに そう説明した。

 ――”昨晩、君達はどこに?”

その一言を切り出すのを、迷いながら。*]

(568) 2015/05/15(Fri) 00時半頃

 あなたが持ってるの、それ。

[ちんけな銀の薔薇細工。
悪避けのつもりかしら、銀なんて。
古い伝承よね、狼人間には銀が効くなんて『逸話』。

まるで死を呼ぶ花のよう。
これを下げられた『人』は、次々に死んでいくの。
そんな物語があっても面白いわ。

私は首元を見つめながら、くすくすと嗤っていました。]

 いいえ、なんでもないの。
 気にしないでお姫様。

 ああ、私たちのことなんて『視え』ないのだったかしら?

[くすくす、くすくすと。]


【人】 見習い医師 スティーブン

[ジョスランの言葉が耳に入る。

こんな緊急事態に、だとか
そんな私怨を持った奴など――と思って
自分はその「私怨」で吊るされる方なのではと気づく。

(――……まあ それならそれで。)

別にいいか、と思う。
ジョスランがそんな事を言いながら
アルカイドに視線をやった事には気づかないが。*]

(599) 2015/05/15(Fri) 01時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

― 診療所玄関口

[またこの若者に気を使われた気がする。>>577]


 ……僕が帰ってきた時にゃ、
 ぞろっと四人揃ってて ……だね?
 ああ――、でも。そうだね。
 もう少し広い場所の方が。

[奥の四人を振り返った。
宿屋に行くことには、まだ躊躇いはあるものの
一度足を踏み入れてしまえば抵抗は大きくない。
――が、ルパートの名を聞いた時に、
村医者の顔は一瞬、く、と深刻なものになった。]

 ……そうかい。

[>>579だったら、先ほど鼻を掠めた血の匂いは
教会のものかもしれない――と、思いなおして]

(600) 2015/05/15(Fri) 01時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

 だったら、後で僕が片付けに行こう。
 死体も慣れているから。

[そう申し出た。
メアリーとはあまり顔を合わせないからわからないが
昨日、集会場でやんやと騒いでいた姿と比べると
今は少ししおらしく見えてしまった。
グレッグの頼みに、黙って頷く。]

 ベッド、好きに使っていい。
 ……ああ、ラディは目を醒ましたよ。

(601) 2015/05/15(Fri) 01時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[宿屋のベッドを借りた事を思い出して、
ついでにそんな言葉を添える――と。

拒絶。>>588
それから、こちらに視線を向けず、続いた言葉に
つきり、と心が痛む。

彼女の母親を救えなかった事を「殺した」というなら
それは事実。
村医者は少し黙り]

 教会に、片付けに行ってくる。

 ――……グレッグ。 君の用事は?

[さっき何か言っていただろう、と尋ねた。
薬の所在を聞かれたならば、
昨日もって帰ったんじゃないかと返しただろうが。*]

(602) 2015/05/15(Fri) 01時半頃

[だって可笑しくて仕方がないのです。
涙が浮かんでしまうほどに、愉快で仕方がないのです。

死んだと判れば
すぐにでも過去として処理してしまう、彼女(マーゴット)が。
すぐにでも過去として処理されてしまう、彼女(オーレリア)が。

可哀想ねと呟くのは、小さく。
『味方』にも届かぬ音で、唇だけを動かしました。

今宵、私に食べられるあなた(マーゴット)。
彼方が死ねば、みんなあなたを過去にするでしょうね。

それって、ああ、なんて。]


 滑稽なのかしら。
 
 


【人】 見習い医師 スティーブン

[>>603吐き捨てられた言葉。
明瞭に突きつけられた怨みに目を見開いて]

   だろうね。

[一瞬、穏やかに笑った。

その姿が、此方を向いたグレッグ>>617
どう映ったのかはわからない。

ただ、随分と 場には不釣合いな笑みだっただろう。
不気味なほどに。]

(621) 2015/05/15(Fri) 01時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

>>623
  いいんだ。仕方ないだろう。……色々と。

[首を振る。
グレッグもまた、
現状に怯えているように見えた。

続いた言葉には頷いた。
ドナルドからの呼びかけはいつのことだったのか。
聞こえたときに軽く手を振り「大丈夫さ」などと。
>>632]

  わかった。
 ――とはいえ、今のところ何かが決まりそうでもないが。

[そう云って、奥の四人に
「何か大事な話があれば
 グレッグが伝達してくれる」と、伝えただろう。

去る背を見送る。――空を仰ぐ。*]

(637) 2015/05/15(Fri) 02時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[ジョスランとベネットが帰る様子を見れば
二人にそれぞれ、小さく会釈をしただろう。]

 アルの茶なんて、まずかっただろうに。

[そんな言葉を投げたかもしれず。

「投票」の話は、村に伝わるだろうか。
アルとドナルドがどうしたかはわからないが
村医者は診療所に居た人に「教会を片付けてくる」と
そう云って、再び住居を出ただろう。

誰かがついてくるようなら、
精神に障るからと、そっと固辞して*]

(645) 2015/05/15(Fri) 02時半頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/15(Fri) 02時半頃


【人】 見習い医師 スティーブン

― 教会にて ―

[血の匂いが充満する教会内部。
ヴェスパタインと、オーレリアの遺体を
それぞれ布袋に収めては、その度に手を合わせる。

床に染み付いた血液は――どうしたらいいのだろう。
血の匂いに酔ってしまいそうだ。

天井を仰げば、ステンドグラスが
近づく夜に色を沈ませ、そこにある。

掲げられた十字架。――磔刑の像。 ]

(653) 2015/05/15(Fri) 02時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

(  ああ、 ああ、  ……  )
 


[  気がつけば手を組んでいた。   ]

(654) 2015/05/15(Fri) 02時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

    神よ。

  天にまします我らが主よ。

[八年前のあの日、彼女を救えなかった事を。

  一族同士で疑いあう事を。

   そんな罪を唆した事を。  ]


    どうか――

(655) 2015/05/15(Fri) 02時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン


[ そうして、静かに祈りを捧げていた。 
 教会に誰が訪ねたとしてもきっと、
 すぐには気づかなかっただろう。  **]

(656) 2015/05/15(Fri) 02時半頃

見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2015/05/15(Fri) 02時半頃


[幼い彼女とすれ違うことができたなら。
私は醜い唇を、ニタリと歪ませて見せたでしょう。]

 ごきげんよう?

[別れ際にそんな挨拶を落としたのは
意地悪な私が、また意地悪に。
声の正体を教えるためでありました。]


情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


トップページに戻る


← ↓ ■ □

フィルタ

注目:スティーブン 解除する

犠牲者 (6人)

スティーブン
23回 (4d) 注目

種別

通常
内緒
仲間
死者
裏方
背景

一括

全示
全断
反転

ツール

クリップボード

ピックアップ

>>【】
(0.109 CPUs)
SWBBS V2.00 Beta 8 あず/asbntby
あっぱれ、うっかりアイコン by 小由流
人狼議事キャラセット by りりんら
管理 sol・laななころび