16 漂流旅行
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足音…。
[耳を澄ましてみると、足音ともに叫び声が。]
――あーーっ アイリス君!
(39) 2010/08/12(Thu) 00時半頃
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『ぐぉぉぉぉぉぉぉ!!』
[再び叫び声と同時に、身を隠していた大岩が砕かれた。]
ば、馬鹿力過ぎるだろ!おいっ!!
[とにかく一度距離をとるが、折れた肋骨が痛む。]
痛っ…くそっ、寄るな!
[ぐっと握ったナイフを一度振った。 相手の拳を切り裂き、痛みを与えたようだったが、それがよけに怒りを買ったようだ。]
くそっ、冷静になれ…冷静に…。
[必死に頭を冷やそうとしたが、痛みで思考は落ちていた。 それでも、相手に背を向けないように後ろに下がりながら逃げる。]
(40) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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メアリーは、アイリスの姿を見つけると、ぶんぶんと松明をふった。
2010/08/12(Thu) 01時頃
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[どうやら間違っていなかったようで]
二人とも移動中?
[二人の元へ駆け寄る。]
(41) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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メアリーは、オスカーに頷き、アイリスへ歩み寄る。
2010/08/12(Thu) 01時頃
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アイリス、無事だったんだ。 イアンせんせとヘクター先輩がすっげ心配してた。
[アイリスと合流し、無事を喜ぶ]
洞穴さ、怪物がきちゃって。 安全な場所探してくるって伝言残してきたんだけど……
先輩とせんせー、無事かなぁ。
[少し顔を暗くした]
(42) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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なんで、なんで分かったんだ…。いったいどうやって…。
[ふと影から相手を見ると、再び見失ったようで辺りをきょろきょろとし、そして足元を見た。]
…足跡か…思ったより頭がいいのか…?それなら…
[何かに気がついたように服を脱ぐと、それを近くの草葉に少しだけ見えるように隠した。 自分自身は、そうして、すぐに木の上まで登っていく。]
痛い…けど、いまは我慢だな…。
[案の定、猿はこちらに向かってくる。 そして草葉の陰に隠した服を見つけると、そこに向かって思いっきり拳を振り下ろした。]
(ここだっ…)
[飛び降りると同時、相手の頭上に向けてナイフを突き刺した。]
(43) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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アイリス君、見つかった、 よかったー。
[怪我などしてないかと、アイリスの全身を見、]
アイリス君、 その手首んとこ…どうかした?
[眉をひそめ、オスカーの説明を聞きながら、同様に表情が暗くなる。]
(44) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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『ぐぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!』
[三度、大きな叫び声をあげる猿。 ナイフは見事に脳天に突き刺さった。 しかし、絶命する直前、最後の馬鹿力によって身体を吹き飛ばされ、木に叩きつけられた。]
ぐっ……や、やった…のか…?
[握ったままのナイフ、そして倒れる巨大な緑の猿。 頭から大量の血を流していた。]
なんとか…なった…か…。
[ぬるっとした背中を触ると、結構な量の血が流れ、身体を動かそうとすれば、酷い激痛が襲ってきた。]
今…襲われたら、食われるしかねーな。
(45) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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あと…何人残っていたっけ…。
救いに逝かなきゃなんねーのに、このまま死ぬしかねーのかな…。
[ぼんやりとマーゴとヘクターを埋めた方を見た。]
二人だけじゃ…きっと寂しいよな…。
セシエル先生の遺体…埋葬してなかったな…。
でも、教師と一緒は嫌かもしれねーしなぁ。
くそっ…ひでぇ話だ…。教師なんか…なるんじゃなかった…。
あ、でも、教師になってなかったら、あの子にも会えてねーのか。
酷い矛盾だな…。
でも、この島で生き残るために、教師の仮面なんか最初っから脱いでいたら、あの子を守ってあげられたんかな…。
[ぼんやりとしたまま手を伸ばし、そして、何かを掴むように、ぐっと拳を握った。]
届かねー…マーゴ…君に想いも拳も届きやしねーよ…。
[小さな溜息をついて、軽く瞳を閉じた。]
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うう、先輩達にあとであやあまらないと……
あっちの方では見かけなかったよ。
[来た方角を指さして言う。] [手首のものを聞かれて]
これ、なんか変な植物に襲われた時のやつで…… 石みたいに堅くなっちゃって取れなくなったの。
(46) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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大丈夫だって、アイリス無事だったんだから怒らないよ。
[ヘクターが既にこの世にいない事を知らぬまま答える]
俺達あっちからきて見かけなかったから…… じゃあ、あっちかな?
[指した方向はちょうどイアンがいる方向]
わっ、なにそれ。 植物ならナイフで切れたりしないかなぁ?
[アイリスの手首を覗き込む]
(47) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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うわ、そんな目に遭ってたんだ… …堅いねこれ…
これでなら、切れる、か、な?
[アイリスの手首に巻きつくモノに触れてみて 取れそうにない態に、途方にくれた顔をして、唸り、それにナイフを当ててみようとして。]
……なんか今、 叫び声みたいなの、聞こえなかった?
(48) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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切れるかなあ。
[手首のものを見ながら呟く] [するとオスカーの指さした方向から叫び声が聞こえて]
!! 聞こえた。メアリー先輩にも聞こえたってことは、空耳じゃないよね?
(49) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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メアリーは、ナイフを扱う手つきは危なっかしかった。
2010/08/12(Thu) 01時半頃
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[はらはらとメアリーがナイフを扱う様子を見守る。 少し、いやだいぶ、心配になった]
うん、俺も聞こえた。 ……俺、行ってみるよ。
[先ほどの方角へ数歩歩いて言いかける]
二人とも、危ないからここにいた方が……
(50) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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うん、聞こえた。 もしかして、ヘクター先輩たちじゃ…
[もしかして彼らに何事かあったのだろうかと、 ごくりと、唾を飲む。]
いやオスカー君…僕も様子を見に行くよ。
[言い切って、ナイフを持ち直す。]
(51) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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みんなでいこ。
独りで身に行くのは危ないと思うし。
[もちろん付いていく気まんまん。]
(52) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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ですよねー……
[予想通りの返答が返ってきた]
危ない事あったら逃げてよね。
[言いながらずんずん進む内、何かが争ったような跡を見つけた]
これ、せんせーの槍?
[屈みこみ、不自然に尖った短い木の棒を拾い上げる]
(53) 2010/08/12(Thu) 02時頃
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先生のかも。 普通に折ったんじゃ、こんな形状にならないと思うし……
[オスカーの拾い上げた棒を見る。]
この近くにいるのかも
(54) 2010/08/12(Thu) 02時頃
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[声の聞こえた方へと、三人して移動を始め。]
イアン先生の…槍? 折れてる……?!
それにアレ、争った跡みたいなのあるし…
[心配で、表情が曇る。]
先生たち、この近くにいるのかな。 …足跡とか、残ってないかな。
(55) 2010/08/12(Thu) 02時頃
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……足跡、これかなぁ。 動物のじゃなくて、靴っぽい。 こっちむいてるよ。
[足跡を追い、警戒しながら進む。 人の足跡が一種類である事には気づかぬまま]
あれ、せんせー?
[じきに、随分と弱った人のような影が見える]
(56) 2010/08/12(Thu) 02時頃
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[いつの間にか痛みも麻痺し始めていて、ぼんやりとしていた。 いつの間にか閉じていた瞳をゆっくりと開けた。]
……誰か…きたのか…?
[人の姿らしきものが一瞬見えた。 彼らを救うタイミングに恵まれたのだと、神に感謝した。 少しだけ身体を起こし、手を上げた。]
(57) 2010/08/12(Thu) 02時頃
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[オスカーの後に続いて進み行き。 そして。]
なっ、先生……大丈夫?!
[流れる血、弱った様子の教師を発見すれば、仰天し イアンへ、無防備に駆け寄った。]
(58) 2010/08/12(Thu) 02時半頃
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オスカーは、メアリーに一歩遅れてイアンの傍へ。
2010/08/12(Thu) 02時半頃
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せんせ、どうしたの……?
[弱った教師の姿を見つけた。] [血が流れている。]
大丈夫……?
[心配しながら声をかける。] [そしてふと]
ヘクター先輩は?
[姿の見えない先輩の事を問う]
(59) 2010/08/12(Thu) 02時半頃
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…………。
[考えるのはこの後のこと。 今救おうとしても、彼らを一つの場所に運んであげることは出来ない。 それならばと…]
いや、あんまり大丈夫じゃない。 多分、もう長くはもたねーよ。 だから…頼みがあるんだ…俺をあそこまで連れて行ってくれないか?
[指差す位置はマーゴとヘクターを埋めた場所。]
まだ…やらなければならないことがあるんだ…。
[辿り着くまでもつかは自信がないが…。]
(60) 2010/08/12(Thu) 02時半頃
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そんな、もたないだなんて。
[言いつつ、傷の様子が目に入ると内心イアンの死を覚悟する]
せんせ、肩貸すよ。 俺だけじゃ心もとないから、反対側メアリーお願い。 アイリスは何か襲ってきたら、こいつでぶん殴って。
[アイリスに棒を差し出すと、屈んでイアンの腕を肩に乗せた]
(61) 2010/08/12(Thu) 02時半頃
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[アイリスの顔を見れば、少しだけ安心したように笑ってみせて]
よかった…。無事だったんだな…。 少し冷静になれたみたいでよかった…。
[それだけ告げて、>>59ヘクターを探す様子のアイリスに。]
ヘクターは……彼は、あれに殺されたよ。
[さらりと偽りを述べる。 指差す先にあるのは、例の猿の化け物の死体。]
俺もあいつのせいで、肋骨と背骨、あとは腕を一本逝かれちまった。
[笑ってみせるが、既に咳き込めば血を吐き出し、内臓がやられているのもわかった。]
(62) 2010/08/12(Thu) 02時半頃
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……。
[イアンの発言への理解はどうも覚束なかったが。 長くはもたないと宣言あった上での頼みごとに、了承せざるを得ない気がした。]
アイリス君、 この松明も持ってもらっていいかな。
[両手が塞がっていたため、 アイリスにそう頼むと、オスカーの反対側のイアンの肩を支えて 教師の指さした方向へ。]
(63) 2010/08/12(Thu) 02時半頃
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うん。
[オスカーから棒を受け取って]
オスカー君、メアリー先輩。 先生運ぶのお願いします。
[そして、姿の見えない先輩の事について聞くと]
……そう…ですか。
! せんせ、無理しちゃだめですよ!
[血を吐きだす様子が痛々しい。]
(64) 2010/08/12(Thu) 02時半頃
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アイリスは、メアリーから松明を受け取った。
2010/08/12(Thu) 02時半頃
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[オスカーの肩を借りると、折れた腕の痛みに顔を歪めた。]
すまないな…助かる…。 どうしても…どうしてもあそこにいかなければならいんだ。
[そう言って見つめる視線は変わらず、同じ場所。]
(そう…あの場所で、この子達を救わないと…。 大丈夫…恐怖で壊れてしまう前に…友達と…皆と同じ場所に埋めてあげるから…。)
[頭に残るのはそれだけ…。]
(65) 2010/08/12(Thu) 02時半頃
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(…マーゴ…寂しくなんかないからな…。
すぐに…君の友達も…君の傍へ…。)
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あの場所に…辿り着けるのが先か…。 それとも…
(自分が死ぬのが先か…。)
[ただ、そう考えながら、落ちそうになる瞼を幾度となく開いて、少しずつ歩みを進めた。]
(66) 2010/08/12(Thu) 03時頃
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