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[ 少女は、死へと向かってゆく。
あれほど痛くて苦しくて泣き叫んでいたというのに、今では痛みもわからない。
血が流れすぎてしまってもはや少女の体温は人のそれではない程だが、これもまた再生すれば『治る』のだろう。]
…ひ…し……
[押しのけようとしていた手も力なく崩れ落ち、荒々しかった呼吸も徐々に弱まっていく。そして少女は男の安否を尋ねる声には
……101回……死ね……
[呪いの言葉を吐きながら、少女は絶命した。
結果として少女は、死を持って完成だと考える男に二回も死を与えてしまったのだった
目玉を持ち去られた後のことは、少女の与り知らぬところ。宝物を手に入れた男が本体には興味なしと部屋を出て行くなら、強欲の部屋には血まみれの娘が一人、ただの屍としてそこにあるのみ。*]**
ああわ……………っ
[咄嗟に紡ごうとした質問は"貴方は何者ですの?"
しかし舌を失い明瞭な言葉を無くしている今、言葉を紡ぎ掛けて眉を吊り上げた。片手で口元を押さえては、憎々しげに宙を睨む。
────"聞く"だなんて、態とらしい。此方を嘲るつもりなのか。
わなわなと震え羞恥と怒りに頬が染まるが、固く瞳を閉ざすと先ずは念じてみる]
"貴方は何者ですの?"
"何故ここには死がありませんの?"
"私は元の世界に────"
[彼女の菫色の瞳を手に入れた。
ああ、その美しさたるや。
暗闇のせいで色ははっきりと分からないが、それでもその美しさは分かる。きっと血がたくさん抜けて青白くなった彼女自身も、美しいに違いない。
そう、宝物なのだ。]
…101回?面白いことを言いますね。……嗚呼、もしかして眠ってしまわれましたか?素敵な人形、本当に貴方は見違えるように美しくて愛らしく見えます。でも────ここでは、こんなに素敵なものをすぐに醜く変えてしまう。…嗚呼、なんと酷いことを。……こんなに美しいのは、今だけですね。
[眼球を包んだ白い包みをポケットへとしまうと、血の気の失せた少女の額に口づけをして、それから抱き上げただろう。
死体には興味なし?────まさか!大切な人形はしっかりと己の手で持っていなければ。抱き上げたまま、扉を開け────明るい広間の方へと戻るだろう。
それこそ、満足そうな笑みで。
男の服は暗闇だからよく見えていなかったが、きっと白いシャツも見る影のないほど赤く染まっているに違いない。]*
[ もし少女が生きていたなら、また悲鳴をあげていたことだろう。
まさか憎い仇に抱き上げられてしまうとは!
ぽっかりと空いた両目の穴からは夥しい量の血が流れて、もはや少女の顔もわからぬほど。白かった髪は頭頂部の一部を残して真っ赤に染まり、服に至っては血が滴り落ちている。
憤怒の部屋から広場までは、血痕の道標が続いたことだろう。
絶命した少女は、未だ意識を取り戻さず。]
さてさて全員お集まりか。そろそろ皆顔を出してくる頃合いだろう。
全員が揃うと同時にさきほどまで見えていた広間が急に遠くなり、その扉がバタンと大きな音を立てて閉じられた。
その扉を開けようとしても、開くことはなく────かといってもう片方の赤い扉も開くことはない。
どこから幼い子供にも嗄れた老人にも聞こえる声が響き渡る。
聞き覚えのあるものもいたか?
(#2) 2016/03/03(Thu) 23時半頃
サァサァ皆様、罪深き者を示し其の者に自らの罪を背負わせ給へ。
斯様な瑣末な宴に相応しき滑稽な顛末は、皆様の手で。
[作られたような口上の後、ゴーン、ゴーンと鐘が鳴り響き 再び静寂が戻る。
そうすると手許の押しボタンが光を放つだろう。
さてさてそのボタンを押される時を後は待つのみ]*
(#3) 2016/03/03(Thu) 23時半頃
[少女は糾弾する。【強欲な男 ニコラス】を。
名前がわからないので「あの男」としか言えず、目が見えないので指を指すこともできないのだが。】
【強欲の男、ニック様】
[あの女と同じであるのか癪ではある。
しかし、矢張り"何もされなかった"色欲の男より、"自分の喉を奪うに至った"男の方がより罪深いだろう。
人知れず、娘は一票を投じる。
そして、そっと辺りの様子を伺うのだった]**
[ 【怠惰】を示すボタン。]
[だから俺にとってはあの金髪男が
【”色欲”の男が最も罪深き者だと】
身勝手な言い分だとかは知らない
俺がそうだと思うのだから
そうして何も言わずに《色欲》のボタンを押しては他の面々の様子を見ているのだった]
[ ダンッ!!
苛立ちのまま殴った台、
手の下には【傲慢】のボタンがあった。]
[男はそっと、【嫉妬】のボタンを押した。
最後まで私欲に塗れ、どこまでも美しいものを求める男だからこその決断。
タイが落ちて曝け出された空洞、それと逆の瞳に微笑を浮かべて男はそのボタンを押したようだ。]
(あの男のボタンはどれですか?
……これですか?わかりました。ありがとうございます)
[嫉妬の台に移動したのなら、コソコソと彼と言葉を交わしながらボタンの場所を聞いて【強欲な男 ニコラ】にしっかりちゃーんと、自分の指で押して投票をしたのだった。]
<ソンナノハ全部、嘘ダケド>
<嘘吐キ、本当ハ自分ガ死ニタクナイダケ。
罪ナンテドウダッテ良インデショウ?>
【傲慢】1票、【強欲】3票、【色欲】1票、【憤怒】0票、
【暴食】0票、【嫉妬】1票、【怠惰】1票
この世は数、数の暴力がいつだって世界を動かしてきたのだ。
ボタンの光が消えると、そこには数字が浮かび上がる。
再び幼くも嗄れてもいる声が響くだろう。
(#4) 2016/03/05(Sat) 11時頃
呵呵、愉快。……さて、罪人達から後ろ指を指され その罪が許されないとされた人物が決まった。
【強欲の者、ニコラ・ド・フォンブリューヌよ。】
その身をもって、全ての罪を背負う贄となり給へ。
……さて、残された可愛い羊達よ。君たちの今までの罪は全て赦された。
帰るための道筋を教えよう。
「鍵は最も罪深き羊の中」
[余計な手を下される前に、
特効薬となる"肝"を頂かなくては]
**
呵呵と愉快な笑みの後、音が完全に止む前に何やら朗読が続いていたようだ。内容は罪深き者の罪状。61名の人形にされた哀れな魂の名も、本人が知らないものまで挙げられているようだ。
(#6) 2016/03/05(Sat) 12時半頃
[それはとても、とても。
──理想的じゃあナいか。]
[ぐらり。]
ヒャヒャヒャ!!!コンナンシカ持ッテネェカラサァ!!!!
[笑い飛ばしてカッターを取り出しチキチキ、と出し入れをした。]**
[それにしても、おとなしくて可愛い(
罪人共が片腹痛い。
先程から寄り添う2人が淫蕩な行為に耽っていた可能性を知り、しかし恋愛結婚など縁遠い時代に居たからこそ彼らが酷く奇異に思えた。
あの2人は偶々同じ時代に生まれでもしていたのだろうか?
もしそうでないのならば────]
(……アレもアレでまた罪なのでしょうね。
腹の中の子供殺し、時を越えて男を誑かす汚れた女。
まるで稀代の毒婦のようですわね。
────そう言えば、その毒婦は女性としての部分をホルマリン漬けにされたのでしたわね。
そっくりですわね、瞳を奪われた白髪女も)
[憐れみと、蔑みと、 侮蔑。
傲慢な娘は特に女に呆れ、哀しみを覚えるのだ。
哀れな女。────愚かな男。
今がどんな時か解っていないのかもしれないが]
(どうせならば、"最も罪深い者"が決まった今。
すべての素性を明らかになさっては如何?
生まれた時代も国も罪も何もかも。
────この男だけ晒されるのは、答え合わせには足りないのではなくて?)
[小刀を奪われぬようにしながら、そんな事を念じたがあの"声"には届くのだろうか。
まあ届かなくても良い。罪状が知らされずとも良い。
ただ、そんな事を思っては矢張り薄らと笑うのだ]**
ニックさんは俺達が帰る為の”鍵”なんだし
[そう告げては小瓶の蓋を開け、彼の背中や足目掛けて振り撒いた
飲ませるつもりだったけどうつ伏せの状態の人物に飲ませるのは少々手間だなと、いつものように面倒に思ったのだ
申し訳程度に背中と足を狙ってはいたけど、割と適当めに小瓶の中身を撒いたから上手くかけられたかは分からない
それに飲ませないと効果が無いものだったら無駄になってしまうのだけど、その時は誰かから武器を借りればいいかなぁなんて
状況的に逃げられる感じはしないから軽く考えているのだ、手を下したとカウントして貰えればいいんだと
これは帰る為に必要な”作業”なのだから]
── 武器を得る ──
[カッターで人を傷つける事はできる。
けれど中を探って鍵を探す事なんて到底出来ないだろう。
だから憤怒の彼が"そんだけありゃ充分だろ"と呆れ気味に言ッていても(
"エェー!?欲シイ、欲シイヨォォォオオオ!!!"と騒ぎ立てていたと思う。
そんな時だっただろうか。
彼女からナイフを渡されたのは(
何コレ!!クレンノ!?!?アハアハアハハハハ!ヤッタネ!!!!!!ヒヒヒヒ!!!
[嬉しそうにナイフを振り回していた。
けれど動く事はまだしない。
だって沢山の人が攻撃をして、やりあっていたから。
ここで流れ弾にでも当たってしまったらシャレにならないだろう。
普通なら死んでいてもおかしくないくらい他の人達に攻撃されて、もういっそ早く楽にしてあげたいって思うほどだったけど、
結局僕が行動したのは怠惰が何かの液体を撒いた後(
サァ!!逝キマスカァッ!?!?アハハハハハ!!!!!
[彼の元へ駆け寄って人がいたなら"ドケヨォ!!!"と彼の元から離させて、
そして彼に辿り着けば馬乗りになり一心不乱にそのナイフを何度も彼に向かって振り下ろした。
まずは右手首から。そして左手首。そうして手足の動きを封じていく。
そして彼の反撃を封じれば後は楽しい宝箱を開けていく作業。]
ドコカナァ!?ドコカナァ!?ドコカナァ!?ドコカナァのドコカナァ!?ドコカナァ!?ココカナァ!?ソコカナァ!?アハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハ!!!!!
[何度も何度も彼の胸や腹を目掛けてその刃毀れしたナイフを刺していく。
肉が千切れていく感覚も、ナイフが骨にガキッと鈍い音を立てて当たっテいるのも赤がグヂュグヂュになっているのもよく分かる。]
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