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…… あ 、や …やぁ や
[早く達したい。早く彼を感じたい。
そう思うのに彼が耐えているのが見えた。――耳まで真っ赤な姿が、意地悪をしているからじゃないと分かる。彼だって果てたいのだと浮かされながら感じた。その事にきづけば一層胎内は蠢き。
彼を締めつけようとしてしまう]
…… ぁ …う
[傍にいてや。
がんじがらめ、手は幾つもの桜の花を咲かしてはちらし。彼の背中に描く。ミミズ腫れになってしまうのではないかとおもうほど。のぞけそる躰に手をあてがわれ、果てきることもできず。
視界に彼を捕えて]
……… わすれ へんよ っ
[忘れるものか。
こんな夢の時間を。桜に攫われたとしても、つけた花道が導いてくれる。怖がり同士、臆病同士。やけど彼が覚えていてっていう彼に。
むちゃくちゃになりながら微笑んだ]
………ずっと 、や
[ずっと、彼が本当に忘れても。
かけられたものは呪いとは思えなくて、ただ真実を口にする。忘れられる事なんて出来へんのやから、やから俺の眼からは涙があふれる。
―――爪をたてられ、身体は高みへと飛び
白濁を熱源から噴射した。どくどくっとながれる白。
きゅぅうっと締め付ける腹の中。もう一度、何度でも離れても、繋がればいいんやと脈動を繰り返して。]
…… 京介 も 忘れんといてや
忘れんなや……
[――俺はずっと笑いながら泣いていた]**
[痛みは快楽を拾うまでに変化し
苦痛は彼を愛するまでの試練だと乗り越えていく。
初めて身体を差し出して知ることが出来た。
この人は触れ方だけではなくて、心も優しい。
お互い手探りの触れ合いの中で
惚れ直す機会に幾度も恵まれ、心を奪われる。]
[口付けを受けた双眸は、彼の挙動ひとつひとつ
この目で確認したがり薄っすら開かれて。
あぅ ン …… あ
[僅かな接吻にも身体には火が灯り、必死に舌を絡ませ。
口腔の粘膜だけに留まらず。
深い場所まで暴かれ、交じり合いたがる痴態。
ぴくぴく震える身体は勝手に想像して悶える証拠。]
ぅん
[すでにくらくらした頭。
言われた通りに背中に腕を回すと
自然と彼を捕まえられたような錯覚に落ち
挿入を果たす前から、ちょっと笑む。]
あ…――っ ぁ
[続けて、待ち望んだ圧に
ナカが少しずつ広がっていき。
衝撃に宥めようと整える呼吸が、切なげな響きを帯び
苦しみもあれ、肉欲だけでは説明つかない温もりが
身体中を駆け抜けていく心地。
背に爪をたて、子供みたいに名を呼ぶ。
一瞬一瞬を未熟なまでに、彼ばかりへ向けている。]
すごい 、おっきぃ…… ぁ あ
[彼に支配される五感が喜ぶ反動か
かくかくと身体を痙攣させ、汗が伝う。
顔中に降るキスの雨に甘え、潤んだ目を細め。
自分が世界一愛されていると錯覚。
気遣ってくれる彼を独占しているみたいだ。]
…へいき。 亨重さんのだもん…。
[前後に動く腰は、何かを探るよう。
自分は縋る形で身を任せていた。
ねっとり粘膜を掻き混ぜる刺激に、甘い吐息を溢し。]
――ひ、ぁ、ああ!
[刹那、電流が流れたような快楽に目が眩む。
前立腺を押し上げた悦に負け
軽くイった所為か、溢れた先走りに白が混ざる。
発火しそうな熱を払うように頭を振っても
それもきっと無駄な行為。
尋ねる彼に、助けを求めるみたいに。]
……だめ、なの、俺
[襲い来る快楽に侭ならず、呼気を乱し。]
それ、 弱いの…
[とろ、と唾液が口から伝っても、拭う気力はない。
今は両腕を彼から離せない。
縋っていないと、気持ちよくてどうにかなりそう。
大好きな背中を撫でたかと思えば
そのまま、彼の髪を梳き、耳朶も掠め。]
[ 舌を絡ませて繋がるだけでも
心はうかされていたのに。
同じ結合でも、彼の狭苦しい場所に
指と比べれば規格外な異物を差し込むのは
途方も無い行為に思えた。
欲求は早く早く、と彼の腸内に満たされるのを
求めてやまず、焦れているのに
言いつけどおり、爪を立てて背に縋る様に
暴いてはならない無垢なる床を
無理にこじ開けて虐めている気もして
歓喜と罪悪感二つの感情がせめぎ合う。 ]
[ それでも、喜びが優ってしまうのは
己の名を呼び求める声と、
交わりに戦慄く彼の肢体が此処にあるから――
男根を包む処女地にも痙攣は伝わり
険しい圧迫感と包む場所が齎す振動で
快感が背筋を抜け、自制を忘れそうになる。
理性を繋ぎ留めるように腰に力を入れ
接吻を受け止めて強がる彼に思わず頬を緩ませる。
額から頬にも汗が伝い、眉頭は瞼に寄り
世辞にも余裕の笑みとは形容し難くとも、 ]
[ 彼の想いが実直に己に向いていても
初めての行為を思えば負担は大きいだろうし
苦しかろう、痛かろう。
だから、無理をするなと告げようとするも
歓喜と愛情を同時に訴える奉公者に
――ッ……、
……はは。
[ 思わず、笑気が音となり、口から漏れた。 ]
[ 強引に全てを沈めるよりは性感を引き出そう。
すこしでも、情愛で誤魔化す痛苦が悦に変わるように
指で識った弱点を亀頭の括れで引っ掛けるように腰を使い
緩慢ではあるが追い立てるように当てては退いて
性腺に衝突する度に快感を刻みつけようと。 ]
いい…、綺麗だ。
[ 頭を振い、強い快感に藻掻く彼の姿は、
処女を散らしたばかりなのに淫欲に染まっている証拠。
こんなに清らかでありながら、淫靡で艶かしい。
不安定な変容に、彼の歳も忘れ
少女を抱いているような感覚に陥る。
挿入する部分を意識し過ぎていた事もあり
腹にあたっている感触を暫し忘れていたが
跳ねて飛沫する熱い体液に視線を下に送る
硬く持ち上がっている陰茎にそっと触れて軽く握し
腰のリズムと共に、上下に揺すろうと。 ]
[ 彼の駄目は、制するには足らない
涎を垂らし、甘く蕩けた顔を真正面から見据え
唇を口端に寄せ、舌で掬う。 ]
―――いいんだよ。
痛くて悲しい初めてよりも、
駄目なくらい、感じてくれるほうが
……っく。 ずっと、いい
[ 優しい小突きから次第にピストンを大胆にする。
腰を打ち付け性腺を穿つと、
元から締まりが良かった場所に食いつかれる心地。 ]
――っ…ぐ、 っぅ……
[ 熱い息を吐き、感じ入る刹那。
背を撫でていた彼の手が頭髪や耳に触れ
意識がふと―――、性交から離れかけた。
予言と、束縛を口にする彼だけが
視界を埋め、心臓を直に掴まれた心地。
荒く弾む吐息を、顔を密着させ、耳元にかけて。 ]
……もちろん。
どんなにおかしくなっても、離れない。
―― 一輝。
―――…、ずっと、離さない。
[ 快感に悶える彼が何処かに行かないように
緑の絨毯に腕を差込み、強く抱擁する。
いくらか律動して柔らかくなった媚肉を
腰の強靭さと反り返る熱源で更に暴き、
――最奥を貫く。
深い深い交わりは、別離とは遠い場所にある *]
[冗談を口にしない彼が笑気を溢すから
笑みが愛おしいとときめけばいいのか
可笑しな誤解を与えたか、と瞬きを繰り返し。
…あ
[求められる喜びに熱を高めてしまう体。
寧ろ、どうすればこれ以上を振り向かせられるのか
今すぐにでもこの身に教えてほしいのに。]
[変わらず気遣って接してくれる姿。
嬉しくて心が溶けてしまいそう。
罪悪なんて感じる必要ないくらい、愛しているのに。
今この瞬間が、長年の恋が報われた瞬間と
彼が知ったら、どう思うのだろう。
異国に訪れ、漸く見つけられた、運命の人。
背中を撫でて、爪を立てると
彼に与えてしまう痛み。
わざとではなかったけれど
痕を付けることが叶い、充足に富む。]
あなたより、 綺麗なひと、なんて
[赤い顔のまま、とろけた瞳。
彼以上の魅力を知らず一途な視線。
揺すぶられるリズムに合わせ、奥へと誘い。
あ、あ、と声にならない音が桜に混じる。
込み上げる射精は独りよがりなんて嫌。
自分から弱点を晒したのは
楽しんでほしいけれど、容赦も欲しがり。]
……ほんとう? あ、は――…
[彼の好みを知らぬ故
彼の言葉通り動くことしかできない。
膨らむ陰茎を包む手に、感度が増し。
大きくなる腰つきに波みたいに襲う快楽。
背が仰け反り、下腹を波打たせ。
飛んじゃいそうな意識を引き留め
触れた頭部の感触だけが、現へ繋ぐ宝物。
続けて柔らかい声に、目を開き。]
……!! ぅぁ ……
[愛していると、言ってくれた。
永遠とも、紡いでくれた。
心震わす言葉が、間近で響いた刹那。
広がっていく笑みは、誰が見ても幸せそのもの。]
100点ですよ!
っも… いつ覚えたん、ですか。 あァ
[弾けた声色で問い詰めたいのに
揺さぶりがくれる悦に負けて
唇からは叫びにも似た嬌声。
心身を融け合わす幸福に飽かず
圧倒される恍惚を浮かべ。
寂寥を忘れ、一心に只管。]
あい、して…
ん、あ、ああああっ
[深い一突きで、欲望の象徴が白で汚れていく。
それでも構わなかった。
彼の色に染まる倖せを味わえている甘美。
疲れて眠りたい欲求より
終わらせたくない渇望の方が勝る脳内。
引き出された淫蕩はどこまでも欲深い。
ふらふらになりつつ更に自ら腰を振り
共に夜を過ごそうと、離せない。]
――まだ……、 ずっと…!
[やっと、一緒になれたから。
春の中で、愛してほしい。*]
[ 彼とひとつになっている場所があまりにきつくて
背に立てられた爪の痛みに自覚は弱い。
彼を伴い風呂に入れてやる明日、
シャワーが滲みて漸く気づくのだろう。
彼のように背中に翼は生えないけれども
―――交わった証が、背にあることを。
彼の願いが、形になった事を。 ]
……いいや、綺麗だよ。
[ 彼の自己評価は随分低く感じられる
取り立てて美男と呼ぶ程の部類でもない
ただのしがない中年に賛辞を贈るよりも
今の彼のほうがよほど、艶やかなのに。 ]
ほら―――、
君に桜が、咲いている。
鏡で見せたいくらい、綺麗だけど
……俺が独り占めしたいな。
[ はらはらと風に揺らされ散る薄桃の花弁が
行き場を此処と決めて彼の胸板や腹部
白濁の混じる淫液を垂らす性器にまで
花化粧を施しており。
快楽や交合の喜び以外の感動も胸を占める。 ]
[ 仰け反る背が、芝生を波打たせて。
律動に悶える彼は、踊っているかのように
躍動する肢体で魅せ、
汗の玉まで輝いて
身体だけでなく心まで夢中にさせる。
甘い嬌声に鼓膜が溶かされ、
風の音も、遠くの喧騒も聞こえない。
彼ばかりを五感が求めている。
そして、愛情と快感が肉体を高みに運ぶ。
無我になれば伝えられない言葉。
けれど、酔っていなければ囁けない言葉。
満面の嬉色が咲けば
彼の肉体で咲く花弁すら
一輝の笑顔で霞んでしまうのだ。 ]
[ 淀みない発音をリスニングするには
語学力が足らないにしても
恍惚とした唇から漏れる言葉は
愛の句と信じて疑わない。
それはきっと、自惚れでも無ければ
思い上がりでも無いだろう。
満点の評価を彼が与え、
そのお返しなら。
君、に……
いつか、伝える事が出来たら、と…。
[ 困ったように眉を下げ、照れてはにかむも
彼の体温と、蠕動する媚肉が悦を与え
いよいよ、果てが近くに見えて。
彼の熱源に与える律動も早まれば、
己の腰も、貪欲に打ち付ける性急さを迎え ]
あいしてる、―――
愛してるよ、 っ…かず、てる
――――ッ……!!
[ 桜のように、華やかに散る彼に誘われ
絶頂を迎え――
白く濁った欲望を、奥へ奥へと注ぐ。
夥しい量は彼の体内に吸われていくのに
腰を揺らめかせ、未だ、と甘える声を聞けば
年甲斐も無く、萎びる事無く男根が熱を帯び ]
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