146 demi-human... 『亜人の住まう街で』
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
― いつかの記憶 ―
[人間は卑怯だ
多勢で侵略をしてから、領地を奪い、都合良くなったら仲直り
でも俺は人間だ
でも俺は人間じゃない
亜人でもないし、人間にもなれない
半端者、はみ出し者。嫌われ者
だから、いつでも俺は思う
――――生まれてきてごめんなさい]
─ 夢 ─
『お前なんか、仲間やない』
『かわいそうに、親から棄てられて
でも、恨むなら親を怨み ここに、あんたの行くとこはない』
[ 袂を引こうとした その手は空ぶる
なあ 行かんといて
なんで、ぼくは家族になれないのん?
小さな半狐は 涙も零せず立ち尽くす
そんな幼い肩に ぽん と叩かれた感触
『ねえ 遊ぼうよ』 聞き覚えのある、優しい声
臆 分かってる 分かってるんや、 それでも
小さな背が す と伸びる
あの、ちっちゃな掌でいい きみの手を、取りたいん
─── でも、 ]
― いつかの記憶 ―
俺、どうして生きてるんですか
[村が燃えて、目の前で家族が死んで、兄弟が死んで
助けようとした体は右半身が焼け爛れて
熱さで気を失ってから目が覚めた時にはその村の生き残りは自分1人だった]
おかしいな…
俺も、死んだはずなのに
[全身が焼けて。兄弟と一緒に
それなのに、どうして自分だけが生きているのだろうと]
おかしい…な……
[ホロリと、目から一粒の涙が溢れる
まだ感情があって、涙が出て。そして家族が死んだ事と、自分が生きている情けなさに]
仕方、無いんだ……
[あまりのショックで、気を失って
それから目が醒めたのは数時間後の事だっただろう**]
[ ───振り向いたら ててん と落ちる鞠]
『近寄らないでよ、ばけもの!』
[ たた、と走り去るその際
赤い衣の少女の目は
酷く恐怖と嫌悪を焼き付けて
白い耳を睨みつけていた
ただ 呆然と立ち尽くす光景は
幾度繰り返せばいいんや
(なんで、人間の血なんてあるのん)
ある時はそう疎み
(なあ なんで、こんな尾や耳があるんや)
ある時はそう憎み
どちらでもない 半端者は呪う ]
[ こんな自分を 混じり気のない他人を
自分を否定する
こんな世を 只々呪うばかり ]
みんな みいんな 苦しめばいいんよ
[ ─── 燃える 燃える
人間たちの、死せる いのちの炎
そんな最中に ひとつだけ生きて死んどる
焼け爛れた 男の身体
ひととして 生きたものが
ひとでなくなる その先は 自分がよく知っとる
だから 苦しめ 苦しめ と
あの燻る焔の中
拾い差し伸べた手は『悪意』
地獄を知った上で 性悪狐は微笑むんや
何れ罪に苛むのは
あの蜥蜴の男に会ってから暫く後*]
───ええ気味や
[ ひととは違い 呑み込まれてまえばいい、と
蒼氷が翳るは 本心からか
染み付いたひとへの呪いのようなもんか
まだ、その正体にゃあ 知ることはなし ]
誰が消えても俺は構わない
[ボソリとそう呟いたのは少ししてからの事
自分が消えても構わない。それに、消えてほしくない大切な人が居るわけでもない]
あぁ、どうして…
どうして俺は消えられないんだろう
[きっと消えても死にはしない
この体にかけられた呪いのようなものは、きっと――]
――あぁ、神様
[何度も痛みを経験したように
何度も死を経験したように]
――どうして助けてくれないのですか
― 100年以上前の話 ―
[死ねない人はたった1人に救われた
いつものように戦争に出て、戻ってきた時の事
5〜6歳の少女に手渡された一輪のたんぽぽと、その笑顔
自分を見て恐れない初めての人間]
…ありがとう
[それからというものの、行く前に一輪、帰ってきて一輪。必ず帰ってくるのは自分ただ1人だけで
気が付いたら自分の隠れ家はたんぽぽの花で一杯になっていた。多少枯れていたのもあったが、それでも新しく入ってくるものが多くて]
『お兄さん、名前は?』
…俺は、俺の名前は――
[無かった。まだワクラバという名前すら貰えていなかった時
その時彼女から貰った1つの名前。それは今でも思い出す事は出来なくて]
『よろしくね、“ ”』
[なんと呼ばれていたのか。それすらも、思い出せない
けれど、それから彼女と付き合う事になって。感情豊かになってきて、そして老いた]
『――貴方は良いわね。ずっとそのままで』
『私は怖い。死ぬのが怖い。老いが怖い』
『ごめんなさい。先に逝く事を赦して』
『…さようなら、“ ”』
[きっと自分が泣いたのはそれが最後だっただろう
死ねない体。老いない体。不老不死、と言えば聞こえは良いが
それは何も、自分にとって得など無くて]
〜〜〜〜〜ッ!!!!!
[化物の押し殺した鳴き声は、どこに響くわけでもなく
生涯愛した女性を失ってから感情すらも失った
ただ、1つだけ持っている気持ちだけを除いて]
[街を歩けば溢れんばかりの人
それでも自分だけは避けられて
容姿が綺麗な亜人はそれでも上手くやっていけた
力がある亜人は必要とされる事もあった
じゃあ死なないだけの人間は?
人間として認められず
同種も居らず
亜人としても受け入れられない]
あぁ、“ ”
みんな“ ”
[それだけ呟いて
流す涙も無く俯いて
下だけを見て何にも期待せず
ただ、生まれを呪って生きていく]
くだらない
[街を見て、日常を見て化物はそう呟く
歩く人間が
亜人が。全てに無関心で]
どうして
[疑問を呟く
答える声は無い
わかってる]
…痛いよ
[肉体だけでは無く
精神が崩れそうだ]
あかんなあ ひとに触れたら
───期待してしまうやん
(いつか 受け入れられるんやのうかて)
[ ははは と乾いた笑いは仮面の上で躍る
誰も見てない 誰も知らない
薄氷に浮かぶは 深い深い 悲哀
そ と 古い小箱から取り出すは白い人型]
(──呑み込む“影”がほんまに あるんなら)
[ 昏い感情が、問うてみよか と蠢いて
まだ、まだや まだ早い
もし この街にも来たんなら
ふかあい、闇のようなもんを 探してみよか]
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る