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せめて結婚式挙げる前に助けてよっ
[これがツッコミというやつだ。自信満々でグロウを見上げて]
そっか、それで問題ないね。
なんだ、よかった。悪の組織に乗り込むところまで想像しちゃったよ。
[その想像が見抜かれているのには薄々感ずいているけれど]
最後じゃなくても、グロウさんはずっと笑わせてくれてるよ。
ふふ、とうきょうちょっとちゅうごく。
[可愛い、と思ったことは秘密にしておく。]
―生物学教室の前で―
[男の体は震え続ける。それは今も止むことがない。
いや、時折途絶えるように感じるが……体内のバランスが崩れているのか、間断的に、ぶり返してくる]
ウイルス……いや、まさか。
俺は意識もはっきりしていますし。
[けれど不安は襲いかかる。もし、自身が物言えぬ感染者となってしまったのならば]
そんなこと、ありえない、はず……。
[口ではそう呟きながらも。
血肉を求めて地を這う自身のイメージが、頭の中を強くよぎった]
―生物学教室の前で・了―
あはは、そうだな、そうしよう?
まず、悪い男と剣婚式をあげないで欲しいな
[ぐわんぐわん、と頭を揺らす為に伸ばした手
それで、そっと髪を撫でようと]
悪の組織の女に騙される前に、助けてくれ?
どうせなら、ロゼットと結婚式をあげれば問題ないな
[言った後、ちょっと恥ずかしくなって、咳こんだけれど]
ロゼットが笑ってくれたのなら、それでいい
努力した甲斐があったというものだよ
[可愛い、と思われているとは思っていない]
大丈夫です、挙げないって。
これは自信あるよ。
[グロウにだけわかるように微笑んで見せて
次いで聞こえた声に双眸を瞬く。]
……あたしと、?
[ゆっくりとその言葉を脳内で処理すれば、口元を覆う。けれど手は小さくて、赤くなる頬までは隠せず]
…………………うん。
問題ない、ね?
[疑問符がついたのは照れ隠し]
そうか、自信があるか
なら、安心して見ていられるな
[微笑んで見せる、彼女の様子
随分と穏やかで、心が和んだものだ
だが、彼女の頬が染まる事や、口元を隠す様子を見てしまい
なんだか私の方も照れくさくって、頬が紅くなる感じがした]
そうだ、な…――――
問題ない、大丈夫だろう
うん、決めた
ロゼット、君だけは、私が守る
ゾンビからでも、他の何からでも、ずっと
君が、困りさえしなければ
こ、……こ
[次の言葉が上手く出てこない。何度か「こ」と繰り返した後。]
困るわけ、ないよ!
[思わず大きな声が出かけて、口を再び覆い]
あたしもね、グロウさんを守りたい。
……ずっと一緒、でしょ?
絶対、お互いに置いてったりしちゃだめ、なんだから。
[周りに気付かれぬように彼の服の裾を掴んだ。
事故で家族を失って、一人その最中生き伸び取り残された。だからもう、失いたくはない。]
そう、か…――――
困らないか、よかった
[服の袖を、そっと掴まれて
本来なら、抱き寄せるくらいはする場面なのだろうけれど
周りの目もあって、そう言う行動は出来ずにいて
だけど、彼女と一緒にいようと、心から思えたから]
ああ、ずっと、一緒だ
助かる時も、死ぬ時も、一緒だ
置いていったりは、しない
一人にはしない、ロゼット
[私の袖を掴んだ、彼女の手に、そっと
自分の手を、重ねようとしてみた
何処か、触れていたいと感じたのだ]
うん、ずっとだよ。
約束したからね。
あたしも絶対グロウさんを一人にしない。
……したくないよ。
[泣きそうになって、僅かに俯く。
裾を掴む手に触れた彼の手は大きくて、温かい。]
――……グロウさん、あのね。
[彼を見上げる。今度は彼の視線がこちらに向いているこの瞬間に]
(だ い す き)
[声には出さずに、伝えて]
ああ、約束した
一緒に帰って、デートするんだ
遊園地行って、映画見て食べ歩きするんだ
一人じゃ、出来ない事ばかりだからな
[彼女の唇の動きを、じっと見ていて
言葉が紡がれるそれは、私を照れさせるに十分だったから
こほん、と小さく咳払いをして]
ハザードランプ、5回だっけ
[愛してるのサイン、今度やってみようかなと思った]
[素直に耳を貸す様子に]
大好きだよ、ロゼット
[そっと、彼女の耳元で囁いた]
馬鹿、もう!
もう!もう!
[顔を真っ赤にしながらぽこぽこと肩を叩く。
恥ずかしくて、嬉しくて、でも皆の前ではなんとか誤魔化すしかなくて]
いて いて
いや、ごめんごめん
[だって、どうしても言葉で伝えたかったから
ぽこぽこと、肩を叩かれて
愛しさを感じるのは、きっと]
好き。
……大好き。
[再びその手に触れて、涙を浮かべた双眸で見上げた**]
私も、大好きだ、ロゼット
人の目さえなければ、抱きしめる所だよ
[見下ろす彼女の瞳は、潤んで見えて
触れたその手は、彼女の存在を確認させてくれる
彼女さえいれば、私には怖い者などないと、そう思えた]
―真実―
[10年前の治験で齎されたもの。それは、男の異常な体質だけではない。
男の体には、ある種のB細胞
それは、有害な新薬を排出する抗体を生み出す型。
そしてその劇薬は……おそらく、今回のウイルスに近似する要素を持っていたのだろう。
体は徐々に死滅しつつも、抗体はウイルスの侵攻を一部食い止め、現在の男の状態を保て続けている。
では、仮にバイアル
濃度が薄いため、効果がどこまで出るかは疑わしいのだが……。
おそらく、ウイルスに感染したとしても、体内で作成されるであろう抗体により、男のように一定程度、症状を緩和させることが可能かもしれない。
もっとも、所詮はウイルスに特効性があるわけではない、新薬向けの抗体。
今は保てている男の理性も、どこまで持つかは分からない
―真実・了―
「ぐる、る」
[かゆ うま
なんて往年の名作の名台詞を吐く余裕はない。
が、立ち上がった青年の目は先ほどとは少し違う。
いや、片目の色がやや赤味を帯びているか。
人の目では確認できないほどの。
けれど、ウィルス研究している者が見ればわかるような。
体の中がメキメキ鳴っているのがわかる。
頭の中も、何かが変わっていて。
立ち上がる姿は、どこかラリっているようで
けれどゾンビのような意思のなさは感じさせない]
……あ、「あぁ」……?
[頭の中で、別の声がリフレインする……]
[びきり、と鋭い頭痛がした。
何かが頭をよぎる。記憶の欠片がはらはらと零れ落ちてきて。
セシルを見た途端、口の中に先程の血の味がよみがえってきた。
どうしようもなく血肉の味を求めたくなった
肌がぶつぶつと鳥肌を立てる]
……「お前。」
[声色は同じなのに、声の様子は明らかに別人。
不死の記憶が、一気に巻き戻ったよう。
躊躇なく遺体を見るセシルの目が、記憶の彼方の研究者達の目とダブった]
[セシルをじっと見る目は僅かうつろ。
記憶が混濁した中で、かけた声も意味が意味として通っていたか、「ベネット」はわからない]
セシ「ナぁ」ル先「久しブリ?」輩……
「ハじメまシテ?」俺……
[声が二重に頭に響く。
赤味を帯びた目は僅かににごり色を示す。
ダブる声は以前よりセシルを知っているような*]
[一体のゾンビを切り開き、満足すると、ハンカチで血を噴いて、そこに放った。
空き教室を後にして、今度はまた別の、性別違いのゾンビを見つければ、先程と同じように見下ろして、小瓶に血を移す。]
他にもいろいろありそうだ。犬や猫、他の動物は?
興味深い、実に興味深い。
[再び楽しげな笑みを浮かべてみせた。]
[そう言って、静かに顔をあげて相手を観察するように見つめる。]
…なるほど。興味深い。
その目、体……。
[彼の存在が、後輩から観察対象に変わっていく。]
いや、俺とははじめましてでいいんじゃないかな。
似てるのは御先祖様にだろう?
[笑いながら答えて、肩を竦める。]
セシル・フォロー、かつてある研究を行っていた研究者の子孫さ。
フォロー一族の研究を引き継ぐ現後継者。
[笑いながら自己紹介をして、そして、軽く首を傾げて尋ねた。]
あんた、御先祖様の不老不死の研究結果だろ?
体「ハジメまして?」って……
何「悪趣味一族サン」言って……
[ぐらり。頭の中にもう一人。何かがいる]
俺、が?
[ぱきり。ぱきり。乾燥した皮膚がひび割れるように脳裏の殻がはがれてく]
先輩、何、いって……
[じゅるり。じゅるる……]
悪趣味って、失礼だなぁ。
少なくとも俺は、高貴な目的の為に研究しているのさ。
不老不死、人間なら誰もが憧れる夢…ってね。
[にやっと笑ってみせて、ベネットに笑いながら]
いやいや、気にする事はないさ。
でもあんたも失敗作みたいだね。他人の体が必要と見たね。
[それでも、意識や記憶があるのなら、一番自身の求めるものには近い。]
[「研究」「フォロー」「ご先祖様」
「ぱきり」
脳みそが脱皮するような音を立てた。
口の中にまた血の味が広がる。
転がる死体が、まるでごちそうのように見えた瞬間]
……「あァ……。」
[思い出した。同時に、今までの日常が、
全て消え去ったかのような感覚ともなって]
「そウだネ……」「懐かシイ名前……」
[首をコキコキならしながら感慨深そうに呟いた。
記憶を戻したばかりだからか、まだ言葉はたどたどしいが。
「ベネット」ではない、けれど中にいるもう一人のアンデッド]
「失敗作、ネ。」
「でもイイジャナイカ」
「若イだろ?」
[研究に付き合っていた頃はオッサンだったのかもしれない。
けれど今は頭が悪くても許される高校生だ。
若いカラダはイイ]
まあね。俺は今の若さを俺自身で保てる不老不死になりたいからね。
他人の身体なんかご遠慮したいからね。
[わかくかっこいい体だろ?と付け加えて。]
「それはショウガナイ。好ミの問題だヨ」
[口についた血をべろりとなめとった]
「このクソガキの体もワルクナイ」
「体を変えるノもフぁッしョンってやつサ」
「なんかに首を挿げ替えてオシャレする女っていたよな?」
[オズの魔法使いの続編だったか。
そんな女王がいた気がする]
「で、オマエ、俺をドースルつもり?」
どうするって、どうもこうもないけど、仮に実験させてくれるなら、あんたの協力してやってもいいぜ?
餌を探してくるなり、治して欲しいなら治してやってもいいし。
[特にどうするつもりはない。そう言葉にしつつも、
必要があれば、彼の体を解剖してしまいたいとは思っているが。]
あ、でもあんたの血を少し欲しいな。
研究材料としては、希少じゃない?
「オマエのことだし」
「最後は解剖しタイとか、考えてるンじゃネ?
」
「それは俺が他のお体モラッテからにしてくれる?」
「血はまだ困る。傷がアッタラ疑われチマウ
「見えないトコなら、イイケドサ」
「実験ネ。マァイイケド」
「ジャーその代ワリ、エサ、トッテ来いよ」
「たまにはイキタヤツとか」
「モウ少しクッタら、色々モトにモドルしネ」
「ソレト……」
「ナマエがホシイかもシンナイ」
[いつのまにか面の「ベネット」と名もないアンデッドは意識が交じり合っている。
いや、すでに乗っ取り始めてすらいる。
もう少し血肉を口にすれば、きっと何もかもが元通り。
けれどいつも思い出せないのは自分が人間だった頃の名前だったのだけども]
お前の意識がなくなってからじゃあんまり意味ないけど。
まあ、解剖は暫くがまんしてやるさ。
血を抜くのは、注射器かなんかで軽く抜くだけだから、ちょっとで終わるよ。
[そう告げながら、餌に対して考えるのは…]
男と女、どっちがいい?
えっと……
[名前を聞いていない事をおもいだしながら、名前を覚えていないと言われれば]
確か研究資料には、実験番号『イ-陸捨捌號』としか書いてなかったな。
………イロハ、彩葉でいいんじゃないか?
[女みたいだけど、と、安直な理由で名前をつけた。]
[表で話すベネットと入れ違いになるようにアンデッドの意識が脳裏を占める。
ナマエの流れに少しセシルを見つめて]
いいヨ。そノナマエでも。
[実際、生きていた時は男か女かすら忘れているのだ。
今、偶々青年の体に憑依しているからこそ、
この口調なのだけども]
「暫ク俺は引っ込ムヨ」
「「彩葉」に出てきて欲しカっタラ」
「言うトイイ」
[ベネットの頭が壊れない内はまだ暫く同居予定。そして、セシルと分かれ、「ベネット」が職員室で物色した後のことを少しだけ]
[強い拒否反応と戻った記憶が頭にマーブルを描き出す。
人である意識が当然混ざるわけがない。
冷や汗をだらだらと流し、いよいよ熱に浮かされたような様子はまるでゾンビのそれと同じ。
校舎をうろうろとさまよっているうちに、
一つ、腕や足を半分噛み千切られた、けれどまだ息のある生徒が転がっていた]
………
[生徒は、「ベネット」を見て、口の動きだけで助けを求めてきた。
当然、もう助かる見込みのないその生徒
けれど…その傷口の赤さを。その生肉を見て]
「ぐる、る……」
「きゃああああああっっ!!!」
[凄まじい悲鳴が聞こえた。
勿論、それは記すまでもなかろう。
切れた理性は他のゾンビと同様に、
その生徒の体を生きたまま食いちぎり、
生ぬるい血をすすった。
水を飲むように細胞が血肉を吸収していく。
体からメリメリ、と音がする。
泣き喚く生徒にお構いなくその内臓に顔を突っ込んでぐちゃぐちゃと食い散らかしていた]
はっ……、は……
[旨い。どうしてこんな鉄臭い血が旨いのだろう。
留められない。下品に音をたてて、むごたらしく生きたまま食い散らかす
不幸だったのは…それを見てしまったアリカワだっただろう]
……ミタ、ネ……?
[アリカワに投げる視線はドブ川のような腐った目の色。
彼へ伸ばす手は血で真っ赤だった。
アリカワの悲鳴は、聞こえまい。
しかし、その場所に残された彼の遺体は燦燦たるものだった。
ただのゾンビではありえないようなその遺体からは、意思のあるゾンビがいると推測するものはいるだろうか
指や手足は食いちぎられているのは当然で、
生きたまま頭皮や皮膚を剥がされている様子。
舌や目玉を引き抜かれただろうその顔は、
苦悶の表情のまま事切れている。
階段からへし折った鋭い鉄パイプを彼の腹に突き刺し、壁に縫いとめるようにたたきつけた]
……ぐ、フ、へ、へ……
[満足したように、壁に縫いとめた彼の死体を眺めやるとまたふらりとその場を後に**]
―生物学教室の前で―
た、田原先生……
[彼の姿を見かけた瞬間、男は確かに安堵した。
それは、間違いない。彼の無事は大きな喜び。
けれど同時に抱いた感情は……]
……欲し、い?
[体が何かを求めている。
震えの症状が出てきてから、初めて遭遇した触れえる生きた人間に対し、確かに欲望を抱いている。
彼が、欲しい。異様な魅力に引き付けられる、不思議な感情。
同性である彼に対して、なぜこんな気持ちが湧いてくるのか。
いや、そんなレベルの話ではない。
その体に齧り付き、肉を貪り、己の内に摂り入れたい……]
俺には、近付かないようにしてくだ、さい……。
[男は、とっさに田原を遠ざけた
せめて、時間が欲しかったから。欲望を、おさめる時間が。
衝動に駆られたまま、己があらぬ行為に及んでしまうことを、自ら防ぎたかったため。
……まだ、体は意思どうりには動く。
けれど、肉体の実感は徐々に遠ざかっているように感じる。
もしかしたら今の体では……仮に傷ついたとしても、痛みを感じないかもしれない。
麻痺した下半身だけでなく、男の体、全て、が]
―生物学教室の前で・了―
[混ざり合わない「彩葉」の食った所までは青年の意識は浮かび上がらない。
けれど、意識が戻った瞬間、食った肉の生臭さが胃からあふれてきて。
吐き出したものを確認する余裕はなかった。
昼にあれだけ食べたのだから、それだと信じて疑わなかったのだ。
それが真っ赤であっても、「ベネット」が死肉を食ったなんて想像すらできないから]
ふふ、変な感じだね。
ちょっと前まで、顔も知らなかったのに。
[温かな彼の手を引いて、思い切って抱きついてしまおうか。眩暈がしたとかそんな理由を挙げれば問題ないだろうか。頭の中で何とかして考えるもあまり良い案は浮かばない。]
顔も名前も知らなくたって、私は知っているさ
ロゼットの事は、誰よりも信じられるって事を
[彼女の思案までには、想いは至らない
けれど、私も考えていた
どうすれば、彼女を抱きしめても怒られないだろう
いっそ、購買部に行くと言って、二人で外に出ようか]
あたしも知ってるよ。
グロウさんは絶対信じられる。
あなただけは、絶対に。
[手をそっと離し、その熱を逃がさぬようにと手のひらを握り締める。誰かの目があっては長く触れることも出来ない。その時間がとても辛い。]
そうだな
だからこそ、こんな状況でもこうして
恐怖に慄くより先に、愛を囁く事が出来るのだろう
[どうにかして、二人きりになれないものか
いや、こんな事を考える事が既に、不純なのか]
ほんとはね、怖いよ。
とっても怖いんだけど……
[愛という言葉は少し恥ずかしく、僅か視線を逸らしたが]
グロウさんと一緒だから。
[自分でも驚くほど、穏やかな笑みを浮かべた。触れようとする手を無理やり押さえ込む。]
私も、今は怖いよ
何が怖いって、ロゼットと離れる事が一番怖い
[穏やかな笑みに、私もつられて笑う
こんな状況で、可笑しいかもしれないけれど]
外に出るらしいが、大丈夫か?
怖く、ないか?
同じだね。
[笑みを浮かべる彼を見上げて]
大丈夫、怖いけど……一緒だもん。
ここで頑張らなきゃ、グロウさんに抱きしめてもらえないから。
[恥ずかしくて最後には顔を赤くしてしまった。]
…――――
[顔を紅くする、ロゼット]
そうだ、な
[ここから、早く移動しよう
そして、彼女を抱きしめよう
一緒にいられる時間は、永遠とは限らないのだから]
頑張って、移動しよう
そして、必ずロゼットを抱きしめるから
「ふぅン……」
[意識の底で「彩葉」が興味深そうに聞いていた。
一度は研究の対象となっていた人間だ。
きっと、それは面白いこととなるだろう
人を食うだけだったアンデッドが、
少し別の興味を持ち始めているのは
人の体を転々とした結果だろうか]
[親友だった彼の血も、漏れなく小瓶に移す。]
ちょうどよかった。
研究資料として、普通の人間が噛まれた直後の資料が欲しかったんだ。
どういう変化してるとか、見れるかもしれないだろ?
さすが親友、役に立つわ。
[満足そうに、嬉しそうに笑いながら、彼の携帯で音を鳴らし、その場に置き捨てる。
当然ながら、ついでに犬の血も小瓶に移しておいた。
彼にとって、その全てが研究材料に過ぎないのだから。]
[本当は少しでも離れたくなかったのだけれど]
[ロゼットの隣に、座りたかったのだけれど]
[隣にいるクロエに、意識の底がぐるる、と喉を鳴らす。
あぁ、旨そうだと。勿論今は食う気はない。
まだ「ベネット」の意識がそれなりに残っているから。
あまり弄りすぎるとこの意識がつぶれる。
完全に戻るまで、もう少しこの生徒を隠れ蓑とするには、静かにしていたほうが良いだろう]
―セシル・フォローの研究日誌―
『初日
学校内をゾンビが急襲。理由、原因ともに不明。
これによる見解を以下に記録するものとする。
・ゾンビの性質について(人型)
動きは緩慢で、バランス感覚に乏しい。
腕力、握力は人間のソレを超えており、恐らくは不死による脳のリミッターが解除されたことが要因と思われる。
但し、視覚は無い、もしくは極端に悪く、音を頼りに行動すると予測される。
意識、感情はおそらく存在せず、本能だけで行動しているようである。
痛覚は不明だが、体を傷つけても、問答無用で襲ってくることから、おそらく無いと予測される。
頭が弱点、頭を砕かれると動きが止まる。ゾンビとしても死を迎える。
不老であるかは不明だが、頭を砕かれない限りは不死と予測。
ただし、意識は無く、感情もないようなので、これによる不老不死は無意味。原因を探り、これを進化させることが今後の課題となる。
サンプルとして、いくつかのゾンビの血を収集済み。』
「上手くヤッタものだネ…」
「モッタイナイ」
[テツと呼ばれたモノを見て口だけの動きで彼へ]
―セシル・フォローの研究日誌―
『初日その2
職員室にて、車の鍵、購買部にて食糧を入手。
但し、直後に新たなゾンビの襲撃。
以下に新種のゾンビの特徴と見解を記す。
・ゾンビの性質について(犬型)
動きは人型と異なり、すばしっこい。捕らえるのは難しい。
こちらも、恐らくは不死による脳のリミッターが解除されたことが要因と思われる。
(この事から、おそらく噛み付いたときの力なども非常に強力と想定される。)
視覚は不明だが、音よりもむしろ嗅覚を頼りに行動すると予測される。その嗅覚も通常よりもさらに優れていると予測される。
人型と同じく頭が弱点、頭を砕かれると動きが止まる。ゾンビとしても死を迎えるが、耐久性は人型よりも強力で、叩いた程度では停止しない。
厄介なのは、匂いで探り、発見すると吠える事により、人型も集まってきてしまう。
こちらも不老であるかは不明だが、頭を砕かれない限りは不死と予測。
同じく原因を探り、これを進化させることが今後の課題となる。
サンプルとして、1対のゾンビの血を収集済み。』
……、グロウさん。
[何を話すべきか、わからない。
少しいらだっているように見える彼の服の裾を掴んだ。]
…――――
大丈夫、大丈夫だ
私だって、ロゼットの為なら何だってする
だが、あれは…―――
ロゼット、誰にも心を許すな
たとえ、どんなに仲の良い相手でもだ
……あたしが信じるのは、グロウさんだけだよ。
もう、誰も……
[傍を歩くレティーシャに向けてすらその思いは芽生え始めている。
そんな自分が嫌だと思う己と
どうしようもないと諦める己が犇きあい]
[それから口の動きを見ながら、小声でしゃべる。
アンデッドの研究成果である彼なら聞こえるであろう小声。]
全部真実さ。人間である彼を人間のまま殺しただけ。
サンプルは勿論とったけどね。もったいないし。
[本音なんか誰にも見せない。
自分さえ良ければそれでいい彼は、誰にだって壁をつくる。]
私も、ロゼットしか信じない
人は命の危険がある時、どんなにでも非情になれるんだ
[だから、私もそうなるかもしれない
ロゼット以外の人間に対して、優しくある自信がない]
「ソウ」「好きにスレバ」
「ドーセ俺のコトモオマエにゃ同ジなんだろうシサ?」
[そういえば血をほしがられていた気がする。
車に一緒に乗ろうとしたのはそのためもある。
そういえばご存知だろうか?
寄生虫の中には相手の脳に寄生し、思うとおりに操り、食い殺すらしい。
ベネットの発言のいくつかも、「彩葉」が操った結果なのかもしれない]
[車に乗り込む彼を見て、にんまり笑って見せれば]
何いってるのさ、お前は特別。
他のゾンビとは違うし、ご先祖様の研究成果。
彩葉の事は勿論大事に扱うよ?
特別な感情を抱いているからねぇ。
[相手の性別が女であれば、告白とも受け取れるような軽口で笑いかけて]
それに、不老不死になったとき、一緒に過ごせる友人くらいほしいじゃない?
「フン……」「特別、ネェ……」
[忌々しそうな顔で彼を一瞥する。
憑依に憑依を重ねていき続けてきたこのバケモノは彼の言うことがよくわからない]
「それは告白ってヤツ?」「応えてヤルニハ」
「オマエのこと、クッテやればいいカナ?」
死ぬならね。
[不老不死になるにしても、自分の意識はしっかりしておきたい。
そうでなければ失敗なのだから、出来ればご遠慮したい。]
結果、俺もこいつらの仲間入りするなら、死んだほうがマシってことだな。
あぁーあ、せっかくのサンプルが…勿体無い…。
[轢き潰したゾンビを見つめてつぶやいた。]
告白か。そう聞こえたならそうかもしれないが…。
[そう言ってルームミラーで彼を見つめて、笑いながら]
少なくとも、男には興味ないんだわ。
女になってくれたら考えるなぁ。ローズちゃんみたいに可愛い子とか?
そうなったら、喰われる方じゃなく、俺は喰う方に変わるけどな。
[そんな下ネタを呟きながらも、最終的には否定して]
言っただろ?俺は俺のまま不老不死になる研究をしているんだよ。
そういう応え方は困るわけよ。
「知ルカ」「俺だってキョウミなイネ」
「オマエダッテ」「俺にトッチャ肉にハカワリナイヨ」
「クワレタクナイナラご機嫌トリにデモツトメナ」
着ぐるみ着たほうが、いい?
[そっと彼を仰ぎ見て]
いや、冗談だ
ロゼットは、ロゼットのままでいいんだよ
ロゼットは、私に着て欲しい服とかないのか?
[ここなら、ある程度探せば出てきそうである]
えっとね、……ちょっと、違うんだけど。
道着を着たグロウさんが、見たいな。
[そのままでいいと言われれば照れつつも
今まで言えなかったその願望を口にする。]
絶対、素敵だもん。
剣道部、見学に行けばよかったなぁ……
道着か、ああ、いいぞ
道着を着た方が動きやすいし
[制服よりは、きっと戦闘力が上がるはずだ
いや、そう言う観点ではないだろうけれども]
全て終わったら、剣道部に見学においで
かっこいい所見せられるように、頑張るからさ
[ベネットの意識がノンレム睡眠に入った頃か。
流石に脳が活動を控える頃は「彩葉」の意識も沈む。
寄生虫のようなアンデッドとは思えない、勉強疲れの高校生そのままの表情で眠りに落ちる*]
へぇへぇ、精々食われないように気をつけますよ。
ただ、せめて平等な立場にあったほうが、俺は気分がいいけどね。
[そうは言うものの、彼の協力が後々必要になってくることに変わりは無い。
故に、不必要に煽る事はせず、それでも相手のご機嫌取りまではしない。]
うん、楽しみ。
[カメラ持って行こう、と心の中で決めて]
……予定がたくさんできたね。
忙しくなりそう。
[言葉とは裏腹に酷く楽しそうに言葉を零す。スケジュール帳があればすぐにでも埋めてしまうのに]
楽しみにしていな?
予定は、これからもっと増えていく
休む暇なんてないくらい、やりたい事ばかりだ
[嬉しそうな彼女に、声をかけて]
着替えは覗かないよ、台所見て来る
ま、本音は一人で行かないとサンプルが集めにくいから。ってことなんだけどね。
[誰かと一緒になれば、その誰かの視線にも気を使いながら採取をしなければいけない。
だからこそ、誰かがいると言うことは、足手まといで邪魔者が増える事に同意義である。]
[レティーシャから身体を離して気がついた。
何故グロウはこちらに背を向けているのだろう。]
[会長の不安な気持ちも、わからないではないし
恋する乙女、と言うと邪推かもしれないが
そう言う女性の気持ちも、ある程度理解できるつもりでいる
それでも、私は…――――
ロゼット以外を、信用出来ない
彼女等の様子を見ていたら、私はきっと、止めたくなる
だから、背中を向けて、見ないようにしているのだ]
もう……
[睨んでも恐らく効果はゼロに等しい**]
いいじゃない?
うちの主将は寝てるし、実質始めての二人きりだ
少しくらい、こう言う事しても、ばちはあたらないよ
[いきなり抱きしめたりするのは、不謹慎だし
いかにも発情してるみたいで、嫌だからな
それに、一度やってみたかったんだ]
[思った以上に「ベネット」の中で精神がこなれない。
まぁだからといって同化に問題が起こる訳でもなく。
体の奥から本来受け入れる筈のないものを受け入れるように作り変えていく作業は毎度のこと時間がかかる。
人の死肉、ましてや腐肉なんて食べたら普通食中毒か何かで死ぬからね]
……ぐぅ……
[緊張感のないイビキが一つ。
それはまるで獣のような音だった]
[窓を開けた外に、このアンデッドの呼吸が乗る。
人には感染する程の威力のない、けれどゾンビをひきつけるウィルスが風にのって街に浮遊する。
この屋敷の中、このアンデッドが呼吸し、その空気の排出先も例外なく。
外部に生息する感染した動物を引き寄せることとなる
勿論、「ベネット」にはそんな自覚はない]
[インフルエンザウィルスだとて24時間後には100万倍に増えるのだ。
このごくごく微力なアンデッドウィルスは人がどれだけ吸っても感染することはない。
しかし空気中に爆発的に増える時間もそう長くない。
このウィルスを辿って、どれだけのゾンビが近づいてくることだろう。
そして、人には感染しないが、他の動物が感染しないかは…
また、別の話]
[放送室では青年の意識は埋め尽くされる。
怖い。怖い怖い怖い。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。
「彩葉」の意識はこの生徒にはわからない。
けれど、何か自分の中にうごめいている。
それだけは、わかる。
生きているのか死んでいるのかわからない。
ただ、腹の底の「彩葉」は思うだろう。
こうも冷静な人間がゾンビになった時、
いったいどういう判断を下すのか。
それはとても面白そうにも思えた。
機会があるなら彼女を感染させてもいいだろうと意識のそこで嗤う]
[そして、日本刀を持ち上げた時のこと。
安堵とともに自覚する。意識の底にナニカがいる。
わからない。けれど、ナニカ、いつもの自分と違う。
ずっとこの異常な空気のせいだとごまかしていたけれど、違う、
脳みそや皮膚の下に虫がはいずるような感覚。
血管の血が、腐っていくような。
頭の一部が、正常に動かなくなっている]
………。誰か……
[タスケテ。
そんな声は誰にも届く訳が、ない
かすれた声は空気に消える]
う、嬉しいんだよ?
でも、先にあたしがやりたかったなって……
[鯖はやはり味はあまり良くわからなかった。]
そうか
じゃぁ、やってくれていいぞ?
ああ、ここだと、人目があるし嫌か
[誰が来るかわからない所で、いちゃつくのは良くない
恥ずかしいというのもあるし、つけ込まれる隙にもなる
出来る限り、隠しておかなければ]
―回想・「ヤチグサ車」の中で―
[ハンドルを握る男の手に、再び震えが走り始める。
ぐっと力強く握りしめるも、その実感は……はるかに乏しい。
されど、掴み続けなければならない。一時でも気を緩めてしまえば……男の手は、コーネリアへと引き寄せられてしまいそうだったから。
欲しい。
男の中で欲望が芽生える。
それは田原に抱いた感情
若い彼の体に歯をたて、ほとばしるその血を啜ることができれば、どれだけ満たされることだろう。
飢餓にも似た感情に対し、もう、何故、とは問いかけない]
[分かっている。おそらく己は感染しているのだ。
男にはその自覚が芽生え始めていた。
リンダによる検査を受けたのが幸いだった。その言葉から、意志ある変異があることを知れたのが役立った。
予測ができていたからこそ、ずっと耐えうることができたのだ]
仮に、このまま意識を保持していられるのなら、俺は最後まで耐え抜きます。
[可能かどうかは、分からない。実際は、自制がどこまで効くのかも分からない。
もしかしたら、耐えきれずに血肉を啜ってしまう未来があり得るのかもしれないが。
たった1つ、固めている決意]
もし、意志なき死者となり、無差別に誰かを襲う存在と化してしまうくらいなら……。
俺は、自ら命を絶つ決意です。
[隠したリキュールの瓶
ただ、心残りなのは、残った方々の安否ですね……。
もっとも、大した武器を持たない俺では、戦力になりきれなかった部分はあったかと思うんですが。
[コーネリアに気づかれぬよう、ちらりと後部座席を見る。
いや、そこには今は、「それ」はない。必要な時以外には、あんなものは持ち歩かない。
今はただ、とっさに持ち帰ったカルテの写しと小さなバイアル
『ライフル』なら、俺にも使えますけど
練習で使う時以外には、自宅に保管していますからね。
[パラリンピック・ライフル射撃日本代表の肩書は、こんな時にはなんの役にも立たなかった。
この呟きは、単純に、口にできなかった言葉
リンダの言った通り、男は男
男はただ、自らの意思に従い、己の役目をやり遂げるつもりだ。
……男に宿された抗体
―回想・「ヤチグサ車」の中で・了―
こんな状況じゃなかったら、やりたかったな。
[ぽつりと零す言葉。今は背を預けられる相手すら限られる。
薄暗い使用人室で、レティーシャはこちらに背を向けてファスナーをあげてほしいと頼んだ。彼女はこちらを疑うことはないのだろうか。もしその細い首に手を回していたら――]
………。
[首を振る。
けれど、グロウのためになるのなら、自分がどうなってしまうかわからない。]
[ぐるる。アンデッドの喉が鳴る。
あの余裕じみた顔をした女…クロエを感染させたくて堪らないらしい。
けれど今まだ「ベネット」が邪魔をする。
女に対してどう、ではなく、人を殺すことにまだ体が抵抗をするのだから。
ゾンビに恐れを持つものではつまらない。
冷静なニンゲンが、静かに狂っていく様はさぞ面白かろう。
生きながら食われていく様を見てやるのも良いだろうけれど]
じゃ、これが終わったら、ピクニックにでもいくか
そこで、食べさせてくれよ?
また、一緒にやりたい事が増えたな
[手くらい、繋いでもいいのだろうか
今は、私達しかいないのだし]
[アンデッドが吐き出したウィルスは空気に乗る。
そしてそれは…そのウィルスに長く接したもの、
意思を持ってウィルスを保有するものへ脳波のような音を運ぶ
ヒトは勿論…ケモノにも憑依し行き続けてきたアンデッド特有のもの。
フォロー一族の研究には現れていないだろう
当然、会話なんてするはずのないこのアンデッドも知る訳がないのだが──……]
「ぐる、る……」
[意識に声が乗る。記念すべき第一声は盛大な腹の虫。
そして…舌なめずりするような、粘着質な音。
わかるのだろう。屋敷の周りに、ゾンビや他の感染した動物たちが集まってきているのが]
じゃあ、お弁当作ってくるよ。
へへ……楽しみ。
[思考を切り替えて微笑む。前を向いていかなければ。
そっとその背に近づいて、迷って、腕を掴む。]
ああ、楽しみだな
考え方によっては、今日のこれもお泊まり会みたいな物さ
結構、楽しいかもしれないぞ?
それと、眠る時は私が居る所でな
他の人間は、信用出来ない
[腕を組まれて、少し照れくさかったけれど
それでも、デートしてるみたいで嬉しかった気がする
不謹慎この上ない]
掃除に、お泊り会、か。
修学旅行みたいだね。
ちょっと怖い、演出つきの。
[本当に演出だったら、いいのに。]
眠るときは一緒にね?
……くっついて眠れたら、いいな。
[触れた腕に頬を寄せた。怖いのに、とても幸せでもある。]
一緒に、カレーでもつくるか?
キャンプみたいで、いいだろう?
[缶詰よりは、ましであろうし
個人的に、彼女の料理と言う物を食べてみたかった]
一緒に、寝ような
くっついてたら、ドキドキして眠れそうにないけどさ
[人の目がない今、出来るだけくっついて置こう
人前じゃ、こう言う事は出来ないからな]
いいね、カレー。大好き。
誰かと一緒にご飯作ったりって、したことないからやりたいな。
[温かいものに随分口をつけていない気がして
台所があるならば何か出来ないかと考えた。]
あ、そ、そっか。
くっついたらドキドキしそう。
……でも、暖かいよね。
[グロウの髪の埃を落とし、そのまま後ろから抱きついた。やはり、ドキドキする。]
後で、材料探して来るよ
スーパーみたいな物も、あるだろうし
二人で一緒に、作ろう?
[緊張しっぱなしでは、いけない
楽しみながらであれば、心が焼き切れる事はないだろう]
…――――
うん、暖かい、な
[後ろから、抱きつかれて
なんで後ろなんだろう、と思いながら
だって、これじゃ私が彼女を抱きしめられない]
材料探しも一緒にするの。
[少しむくれて、でもまたすぐに笑って。
背中のぬくもりを味わって、身体を離した。]
えっとね、……
―――……はい!
[正面に回りこんで手を広げた。]
ゾンビ、いるぞ? 大丈夫か?
でもまぁ、一緒に行こうか
死ぬ時も生きる時も、一緒だって言ったもんな
[離れる体に、名残惜しさを感じたけれど
手を広げる様子に、小さくほほ笑んで]
ん…――――
[手を伸ばして、彼女を抱き寄せようとした]
ずっと、こうしたかった
[伸ばされる手に身を任せる。
縋りつくように背に手を回した。]
あたしもだよ。
どうしてだろ、とっても怖いんだけど
……幸せ。
[遠くから聞こえる音には不安を覚えるけれど
今は暖かさに目を伏せて]
…―――
[胸の中に収まった、大切な温もり
彼女さえいれば、私は戦える
彼女さえいれば、他に何もいらないと思える]
私も、幸せだ
このまま時間が止まればいいとさえ、思える
[実際に止まってしまったら、怖いかもしれないけれど
彼女と一緒にいられるのなら、それすらも耐えられる気がする]
…――――
[遠くで、誰かが叫ぶ声がする。大きな足音や、何かの雑音も。それは屋敷内に来た人間が増えたことを意味している。
また、このままこうして二人だけでいられる時間がなくなるということも。
手を、身体を、離さなければいけないのに。動けない。]
……やだ、やだ……離れたくない……
[その胸に顔を埋めて駄々をこねる。]
…――――
私だって、離れたくない
でも、それでも…――――
今夜、一緒に寝よう
だから、それまで
[駄々をこねるロゼット
彼女の額に唇を寄せて]
これで、我慢してくれないか?
俺……?
[刀の切れ味だけのせいじゃない。
ゾンビ犬の頭を貫くほどの速度で投げられるほど刀は軽くない]
……なん、なんだ……?
[手に、びりりとした痺れが走る]
[わかっては、いるのだ。
諭すように優しく、グロウの唇が額を掠めて]
……絶対、だからね?
[唇を噛んで、小さく頷いた。]
ああ、約束だ
必ず、ロゼットと一緒にいよう
愛してる、ロゼット
[彼女と一緒に寝て、ちゃんと眠れるだろうか
いや、それはまぁ、いいとして
色々、我慢するのが精神的に、辛そうだ]
……っ
グロウさん、あ、愛してます。
[一度はきちんと言葉にしたくて、隣を歩きながら小さく告げる。彼の内なる葛藤には気付かずに]
…――――
愛してる、と言う割には、まだ「さん」なんだな?
[くすり、私は笑った
子供みたいだが、両思いだー、とかってはしゃぎたい気分
それを抑えるのにも、案外神経を使ったものだ]
……コロシアイ、スルノカナ…
[ニヤリとした感覚が乗る。
それはそれで面白いかもしれない。
若い肉をほふり放題だと。
田原やネル、レティーシャやクロエにも例外なく、平等に捕食者の目を向ける。
最後は勿論、セシルへも]
―幽霊屋敷の外で・「ヤチグサ車」の中で―
[男は苦悶の中でなお、頭の片隅には冷静さを残していた。
そうだ『見極め』なくては。
この死者達との激闘の中、どこまで持つのか。
いや、己の体の状態を含め、必要なのはそれだけではないだろうが。
一つの節目を迎えるまでは、ぎりぎりまで『見極め』続け、とっさの判断に対応するつもりだ]
う、運命に従う訳じゃ、ありません……。
あくまで、それが、俺の意思ですから。
[この頭が冷静な内は、いつでも『見極め』た判断により、正確な行動をとれるはずだ]
―幽霊屋敷の外で・「ヤチグサ車」の中で―
たかが獣が…。
[熊のゾンビに視線を向ける。
ただの人間でしかないこの体が憎い。]
銃がありゃ、あの程度敵でもなんでもないのに…。
[曽祖父に研究費用を出していた金持ちがいた。
その金持ちに用意をさせた研究費用のほかにも武器や研究所やらを用意させていた。
幼い頃から研究を見てきた彼にとっては、銃の知識、アンデッドの知識はしっかりと蓄えられてきている。
無論、その弱点も含まれる。]
体が痛い…腕、折れたかもな…。
[二階へと去っていくグロウに声をかけようとして、出来なかった。今は我慢しなければと、開きかけた唇を閉じる。]
大丈夫、約束……したから。
[感じた温もりを取り戻そうとするように、手のひらを握り締めて]
「アレ…」「お前の声、キコエルヨ」
「何カ、取り込み中ッテヤツ?」
「コレも 聞こえテルのカナ?」
[くつくつ。セシルの声が脳裏に聞こえることに面白そうな驚きが乗る。
そして、もう一つの声
「…?」「ナんだ?オマエ」
超取り込み中。喧嘩中。
[片腕で握るバットを、さらに強く握り締めて。]
「タスケテヤロウカ?」
「ソレトモ」「お前のカノジョ、そっちニケシカケヨーカ?」
[くつくつ。こっちはセシルがくたばってもなんでもないが。
意識はレティーシャを見る。
が、レティーシャは既に駆け出していた。
自分は手助けをする気はない]
……誰、ですか? あなた、こそ……。
は、はは。これはますます、俺も壊れかけちまっているのかもしれませんね……。
いらね。
[アンデッドの言葉にははっきりと拒絶をして見せて]
あいつ1匹くらい俺が倒せるし、俺の研究材料としてサンプル入手するし。
[まっすぐに相手を睨み付ける。
相手の言葉も何も関係ない。]
ここで死んじまうんなら所詮はそういう運命だったんだろ。
別にお前のそれを治したりしなくてもいいんだろ?
だとしたら、俺が死んでもお前に影響はでねーよ。
[アンデッドの治療法は、実は研究結果から発見している。
恐らくはゾンビも似た様な治療で可能ではあると思うが。]
「治さレタラ」「俺が消エチマうからネェ…」
「逆を言エバ」「お前がイルト、俺が困ルってコトカナァ…」
[アンデッドが舌なめずりをする。
「ベネット」は勿論この「彩葉」を排除したいだろう。意識のそこでセシルの声を聞いていたかどうか]
「コレがキコエルってコトハ」
「お前、トックにコワレテルヨ」
[けらけら嗤う。何を今更、と]
「俺カラの贈リ物」「気に入ってモラエタ?」
「ドーヤラ俺の息デ」「リフレッシュシチマッタヨウダヨ」
[そのゾンビ達。まるでガムか何かのCMのように面白そうに語る]
どうやらあなたが元凶……もしくは一役買った惨劇のようですね。
よくもやってくれました。俺の街、で……。
少々汚い、教師が使うべき言葉ではありませんが……。
クソ喰らえ、とでもお伝えしましょうか。
[男は自我を失いつつある体で呟いた。
その存在が屋敷の内側にいるなどとは、今も夢にも思わない]
「俺は生キルタメニ食っテルんだヨ」
「別にワルイコトはシテナイヨ」
「弱肉強食」「ダロ?」
「俺ノ何ガ悪イのカナ?」
*/急遽中発言失礼します。
ヤチグサ先生が誰を襲撃しても、俺も対応しますので外、屋敷内関係なく選択していただいて結構です。
後、俺としては今あまり襲撃しておいしい所が見当たらないのですが、この後戦ってくれそうなヴェスはとりあえずはずしてください。
すみませんorz短い間でしたがありがとうございました先生!(敬礼
[聞こえてくる声に向け、力なくも不敵に笑い、声なき声にこう告げる]
ええ。悪くはありません。
弱肉強食。俺が、あなたを食おうとすれば、あなたは抵抗することでしょう。
……つまり、そうゆうことです。
あなたが悪いとは言いませんが……あなたがこの病をバラ撒く限り、俺達はあなたの存在を排除するのみ。
理に、かなってるでしょう?
……人間は、そんなに弱く、ありませんよ。
[最も、男はその戦いには、参戦できないかもしれないが。
なぜだろう。男の脳裏には、一人の女生徒の姿が浮かんでいた。
人を捕食する異形の者は、次なる餌食を求めている頃合いなのだろうか……]
/*
襲撃おいしそうなところが無ければ、無理に襲わなくてもいいんじゃないかなと思う僕がいます。
初日亡霊じゃ、狼的にも美味しさが…とは思うので、
襲撃したいのであれば、自分でも平気だとは思うと…。
*/
お2人とも、ありがとうございます。
俺は、リンダさんを襲撃しようかと考えています。
「イロハ」が襲いたがっているロールもありましたし、リンダさんと田原先生(かなり受け答えの力があるとお見受けしています)の間で面白い展開が期待されますし……。
というわけで、リンダさんのままで行きたいと思っていますが、確実俺は落ちると思うので、俺もお礼を言わせていただきますね。
楽しかったですよ! 墓下はお任せください!
そして……地上の方は、(襲撃についても含めて)どうぞよろしくお願いします!
*/ちょっとどうにも処刑が先生にかぶりそうな気配もするんですよね…
今この状況、外にいる人にでないと票が投げられませんからね。
せめてもう少しバラけてくれたりするとやりようがあるんですが。
あと皆ちょっと冷静すぎ…(苦笑)
パスするかは先生に任せます。正直クロエくらいしか今襲撃先が思い浮かびませんが、
流石に占い師初回襲撃はちょっと。
[せっかく倒した熊のゾンビの血を採取する。
フォロー家の研究資料であったのは、アンデッドに他のアンデッドの血を混ぜたときの反応について。
そのさい、酷い拒絶反応から、もがき苦しみながら、やがて全身が硬直し、意識を失った。
暫くしてから目を覚ましたことから、これは相手の動きを止めることが限度であるという結論に至っていた。
ものの見事に、先ほどの熊はそれが通じたのだ。]
アンデッドと同じ性質…。彩葉の責任だということははっきりしたな。
元をたどれば、うちの責任か。
[多少なりとも笑いながら、研究資料に書いてあった実験を行えたことに、わずかながらに満足感を覚えた。]
「ヨワイヨ」「ニンゲンハネ」
[ゲラゲラ嗤う意識は、最後に男に贈った最大限の賛辞]
「シネヨ」「弱いヤツはネ」
*/
ちょっ! お、俺処刑はやめて……っ!!
死亡フラグ立てすぎましたか……(分かるようにしたつもりだったんですが)。
万が一そうなってしまったら、大変申し訳ありません。
ちなみにリンダさんは、1回黒を引いていますから、むしろおいしく感じるのでは――――という気もします。まさに疑心暗鬼の村。
と、ともあれ、墓下で応援していますからね!
それでは、これが本当に最後で。
これが俺のファイナル・バイトだ!
アンデッド・スクール、ばんざーいっ!!
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