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[ 痺れるような官能を呼び覚され、漏れる息はあられもなく乱れる一方で、
いまだ力の戻らない身体では顔を覆うことすらできず、黍炉の目から何ものをも隠すことができなかった。
全部、見られている。
人形めいて動けない身体に閉じ込められたまま犯される苦悶に羞恥が拍車をかけ、背徳は身を焦した。
身体の奥まで彼の形に作り替えられ、このまま抱擁が続くことを求めてしまう。]
[ 一向に疲れも退屈も覚えぬらしき黍炉は、まだ先があるのだと、胸に凝った性感の兆しに指を触れて示した。
彼自身の喜びを伝え、解き放つ。]
──…ンぁっ!
[ 快感がまたひとつ弾け飛ぶのと同時に、吐き出された彼の情動を感じる。]
[ 自分も雄であるから、黍炉の身に起きたことは把握できた。
達したのだな、と取りとめなく思う。
おれの身体で──満足したか。
良かったような、虚しいような、済んだのだという感慨。
だが、自分の身体の変化にはついていけなかった。
身体の奥から熱が広がる。
精液を糧として吸収したのだとわかった。
彼を包む臓腑が脈動し、まだ残っているものを絞り出そうとする。
それもまた淫魔のさがだろう。]
[ 終わりたくない──
もっと、 と言い出しそうな口に拳を当てて堪えた。*]
[十分に濡らし叶った想いが痛みよりも快楽に身を包むレナータの中。
それでもじっと動かずに]
よくがんばったな。
[指先で髪を梳くように優しくなでて]
[嬉しいという返事をくれるレディ
素直で結構です。
ふむ、魔に魅入られてしまいましたかね?あ、骨ですか。あまり良い傾向ともいえないのですが、私がいえた義理でもありませんし………少々、制御が大変ですので、後にしましょうか。
[骨伯爵はいう。制御は難しい。といったように、同じ存在が形を変えて二人いる。というの状況には仕込みがあったのだと伝わるだろう。椅子に腰かける骨伯爵]
俺が命を与えたか。そりゃ戦場で、捕虜っていう立場でいえばそうだけどな。
[言葉を引き継いで男が口を開く。少し苦笑しつつも、レナータを見下ろし密着するように抱きしめる。]
一度逃げても立ち向かうことを決めた精神力も、自分の身よりも部下の安否を真っ先に確認するところも気に入ったよ。
けじめはつけてもらわないといけないとはいえ、勝手が許される立場だからな。
……なんて、そんないいかたじゃつまらないな。
運命を感じた。
なんていうほうが、ロマンチックか?
[茶目っ気をこめながらウィンク一つ。
繋がりあった体が溶け合うようにぎゅっと密着して]
ああ、気持ちいいぞ。レナータ。
[密やかに囁き、柔らかな唇に唇を重ねる。腰も体も密着するようにしながら、円を描くように腰を動かす。じっくりと中をこすりながらレナータの膣内を探りながら味わっていく*]
[ひとつの頂を極めたのち、緩やかに降りてくる。
彼の胸板に手を置いて、己の熱さを伝えた。]
満足してくれたかい?
その様子だと、まだだね。
[口を塞ぐ拳を掴み、引き戻す。
両の手首をそれぞれ掴み、体重を掛けて押さえこんだ。]
─── もっと欲しい、だろう?
[彼の魂に囁きかけるように、深く密やかに問う。
肉体に眠るエゴを呼び覚まそうとするかのように。]
[腰を揺らし、中にあるものを思い出させる。
一度達したはずのそれは、未だ熱と硬さを保っていた。
吸血鬼特有の肉体再生力に加え、気を操る熟達した技が、未だ限界を遠ざけていた。]
今度はおまえの番だよ。
おまえの体は覚えがいいから、すぐにもっと感じるようになる。
中だけで達することもできるはずだよ。
さあ、いくよ。
[宣告と共に、再び腰を動かし始める。
先ほどよりも余裕をもって内側を探索し、開拓し、蠢く襞の間に潜む快楽を掘り起こしていく。
滑らかさを増した秘洞は、より強く快感の電流を導くだろう。*]
、ん…っ
ありが、とう…ござい、ます…
[
がんばったという言葉に喘ぎを堪えながらお礼を言って。
…は、い…?
[制御が大変というのはどういうことか。
伯爵が二人いる、という現状を思えば不思議に思うべきは他にもあるはずなのだけど。
後にしましょうという言葉に、素直に頷きを返しながら椅子へと戻るのを見遣って]
[
覆い被さるようにしていた身体がより密着して、背中に腕を回されて。
大きな身体に抱きしめられながら、気に入ったところを教えられたのだが]
それ、だって、
あなたが、くれた
[伯爵が目の前に来なければ、声をかけられなければ。
きっと私の足は、あのまま止まる事なく最期まで逃げ続けた。
責任を思い出させて、せめての意地を呼び起こさせて。
私の身体が動かなくなるまで付き合ってくれたから、痕をつけることが叶って。
こうして連れ帰ってくれたから、私以外にも命を落とさなかった人達の存在を知る事も叶ったのだ、と。
本当なら、これ以上を望むのだって欲深だとは思ってはいるのだけれど]
───…っ !
[
微かに背を反らし、熱さを迎え入れている中が勝手に強く収縮した。
時間にすれば一瞬ほどの変化、けれど何が起きたのかは伯爵にも伝わるだろう。
頭は初めての感覚に困惑しながら、中途半端に達した身体はもっと、と相手を求めて]
ん、んん…、ふ…ぁ…
[私の問いに返された肯定と、重ねられた唇。
双方への嬉しさに目許を緩ませながら、伸ばした手を伯爵の首の後ろにまわし自分からも密着させていく。
繋がり合うもう一方は、動き方が分からなくてされるがまま──
けれど、優しく探るようなその動きに、快感を欲する身体はもどかしさを訴えて。
緩く腰を揺らがせ始めたのは、無意識の内**]
[ 黍炉から直接に注がれた魔力はたちまち効果をもたらしていた。
血を飲まされるより効率がいいことも明白だった。]
もう 動ける。
[ 目標が果たされたのだから、解放されていいはずだと声を落とす。
もとより、望んでこの方法で魔力を回復したかったわけではない。
もっとも、足りているかといえば、否であるのは認めざるを得ないだろう。
手首を押さえ込まれて、振り解くことすらできない。
心も、体も、まだ辛い。]
[ それに黍炉もまた、これで終わりにするつもりはないようだった。
欲望を見抜く囁きに、体温は沸き立つ。]
ダメだ、 そんなのは関係ない──!
[ 淫魔の業など習得する必要はないと突っぱねる。
けれど、再び中を掻き乱されてしまえば、防御はあえなく突き崩された。]
[ 結合部から淫猥な音が響く。
身体に力が戻るにつれ、感度も良くなったのか、
先ほどよりも鮮烈な刺激を、よりダイレクトに読み取ってしまう。]
ひ、 っあ…!
[ 狂おしい劣情に見舞われ、あられもない姿勢に担ぎあげられたまま、
蹴りつけることもできない爪先が、反り返って痙攣した。*]
[律義に礼
ただ一度死んだものとして生きている
とはいえ、更に求めてしまう自分
なら、また俺が何か与えたら新しいレナータを見せてくれるのか?
[悪びれたように笑い語り掛ける。そういう楽しみをもってもいいだろう。自分はそういう欲には素直なのだ]
[抱きしめていた背が僅かに反りきゅうと締め付ける膣壁
……淫らで、悪い子だ。
[勝手に自分だけいったのだから。口づけして呼吸の間隙に意地悪に咎めるよう囁き。もう一度唇を塞ぎながら、目元を微笑ませながら引き寄せるように密着するレナータに応え、身を預けるように傾けながら、まだほしいと迎え入れるように腰を揺らすレナータへと、求める場所にこたえるように、剛直を突き立てこすり上げるように腰を前後に動かしていき]
それとな、レナータ。こっちの姿のときは、伯爵と呼ばずにヌヴィルと呼べ。いいな?
[性的にも今後のことについても体で睦言で教え込みながら、徐々に淫らな水音は速く大きい音をたてていき、その分だけレナータの弱点を探し当ててはそこを苛め抜くように擦りたてていった*]
[精を与えられた彼は、明らかに力を取り戻していた。
悶える手足は力強く、咥えこんだ場所も先ほどより締め付けてくる。
彼の体が喜んでいることは明らかだ。]
もっと深くまで欲しくないかい?
[これだけ力が戻っていれば、別の体位もできるだろう。
喘ぎ震える体から自身を引き抜いて体を離す。
ついでとばかり、今は口を開けてひくついている窄まりを眺め、軽く息を吹きかけた。]
[彼が余韻に喘いでいる間に、手早く体をうつ伏せに返す。]
膝を立てて、腰を上げなさい。
できるだろう?
[背中に手を置いて制しながら、指示を下す。
命じたのは獣の、或いは服従の姿勢。*]
![]() | 【人】 肉屋 ニール─ 魔王の部屋 ─ (5) 2019/12/15(Sun) 17時半頃 |
![]() | 【人】 肉屋 ニール[一連の遊びを終えれば、後は青年を前足の間に抱いて過ごした。 (6) 2019/12/15(Sun) 17時半頃 |
[ 意志とは無関係に、身体は黍炉を迎え入れる度に柔軟になってゆく。
もっと深く、と誘う言葉に反応したのは警戒でもあり、期待でもあった。]
──… うっ
[ 不意に、隘路を満たしていたものが引き戻される。
関門を抜ける瞬間にひときわ大きな快感を残して、土産にしていった。
とはいえ、展開が読めない。
これで仕舞いなのか。
ようやく自由になったというのに、どこか後ろ髪を引かれている自分がいる。]
[ 躊躇いつつ目を合わせたとたんに、手際良くうつ伏せにさせられる。
そして与えられたのは掌ではなく、命令の言葉だった。
できるか、と問われれば否はない。
回復の程度を確かめたいのなら、示してやってもいい。
けれど、黍炉の声に含まれたものは甘く剣呑だ。]
膝、を…?
[ 指示に従いはしよう。
けれど、動きは緩慢なものだった。*]
[結合を解く際に彼が見せた表情は、安堵と未練の色が混ざり合う。
歓びに目覚めつつある彼への寿ぎに、掌で尻を打った。
或いは、動作が遅れたことへの叱責にみえたかもしれない。]
もっと高く上げなさい。
私に、良く見えるように。
[命じる声は甘く、それでいて容赦なく。
小気味良い音を伴って、打擲を幾度か繰り返す。*]
それは、わかりません…けど
…今だって、あたらしい、
私もしらなかった、私、です…よ?
[
今この時だって、これまで重ねてきた時の中では知らなかった自分の姿だ。
とはいえこれが、与えられたからか、元から持っていたものかは分からないから自信は無さげに声を返して。
運命を、という言葉に感じた嬉しさで導かれた軽い絶頂への混乱で、思考はより遠のいて]
っ…、 ごめ、ん、なさ…んん…っ
[
けれど言葉は最後まで言い終えることなく唇に塞がれて、かかる重さにも息を洩らして。
これまでの緩やかな動きから、徐々に大きく力強く変わる律動に結合部からの水音だけでなく嬌声も響かせていき]
あ、や、ふぁ、あぁ、ゃ、ぁあっ、
[突き立てる剛直が壁を擦り上げるのに、時折声が勝手に高くなって。
その度に何度もその部分を擦りつけるように動かれていると気付いたのは、何度目の声が零れた時か。
ヌヴィルと呼べと言われたのは聞こえたし理解もしたけれど、返事を声にする余裕などまるで奪われていて。
喘ぎ声を奏でながら、それでも小さく返した頷きは見止めてもらえただろうか*]
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