35 星降る海岸に纏わるエトセトラ
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[筆を置き、足を伸ばして座る]
あんたがたどこさ 肥後さ 肥後どこさ 熊本さ 熊本どこさ 仙波さ
[この歌は、もとは遊郭で広まったとの説がある。飢饉で食い詰めた村から売られた少女が、先輩禿に故郷を問われる]
仙波山には狸がおってさ それを猟師が鉄砲で打ってさ
[少女が語る、故郷の話。食い詰めた村で、煮て焼いて喰われて、その跡を隠される「狸」とは]
……子供らには、ずっと思い至らぬままでいてほしい話だ。
[子供たちが、より良く未来を選べるように。この村が平和なままであるようにと。私塾での講義の日々は続く]
(132) 2011/08/13(Sat) 01時頃
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双子 朝顔は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 01時半頃
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…神楽さんが居るってことは、真昼は神楽さんの所に行った訳じゃない――――そう、考えられるよね。
態々聞かなくてもいいことだ。
[無理やり、自分を納得させて。 そろりそろりと、その場を立ち去ろうと後ずさりかけた時。 博史から声が掛けられた。]
あ……はは、お、おはよう。博史さん。
[作り笑いをして、顔をあげる。]
神楽さんもおはよう。 かっちんにも、そういえば言ってなかったね。おはよう。
[そして再び博史に視線を向けて、微笑んでみせた。]
酷いな……僕に気付かないなんて。 ううん、別に、何でもないよ。
(133) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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発明家 源蔵は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 01時半頃
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―― ちょっと回想 夕ちゃんと二人 ――
そう…――――
見てみたいんだね、夕ちゃん
[お祭りは、なんだかんだで楽しみにしているようだ 私は、どちらかと言うと憂鬱なんだけれど いつも通りで良いのだ、私は 夕ちゃんと遊んで、お勉強して、お手伝いして それで、きっと十分なのに]
早く星、降るといいね 私も、どうなってるか見てみたいし
[心にもない同意をしつつ、私は歩く 少ししたら、遠くから人影が…――― 結構な勢いで近づいてきた]
(134) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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勝君…――――
[なんでこの子は、こんなに早いんだろう そして、どうして男の子を誘わないんだろう そんな事を想いながら、話を聞いていた どうしようかと、夕ちゃんが私に聞くから]
夕ちゃんの行きたい所、行こう? 私は、一緒に遊べたらそれで嬉しいんだもの
[そう、言ったけれど 勝君は、どうやらお勉強が嫌いらしい なんでだろう、楽しいのに、そろばん]
(135) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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[今日は賑やかになりそうだ、と言う夕ちゃん 賑やかなのは、良い事なのだろうか]
そうだね、賑やかになりそうだね
[一緒にいられたら、私はそれでいいのだけれど 夕ちゃんが賑やかな方が良いなら、それでもいいかと想う お話するの、得意じゃないから 私は、あまり人がいっぱいいるの、好きじゃないけれど 勝君が走って行ってしまって、また二人の時間がやってきた]
(136) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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―船大工小屋そばの通りあたりかしら?―
………、 あれ。なに。かしら。
[源蔵の私塾へのいつもの通い路。
ふいに何か、白い塊が視界の端を過った―― と。 そこに時を同じくして現れたは、仁右衛門。]
(137) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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[仁右衛門が。おもむろにその白い塊を掴みあげた。
白いものはもちもちしており、 一見、白い餅が男の手にぶら下がってるようにも見えた が。
だがしかし。その餅が蠢いたのだ。]
え――
[よくよく見れば。
餅は、兎で。]
(138) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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[私塾まで、ゆっくりと歩き 強くなってきた日差しが、私の髪を焼くけれど 手は離したくならなくて、一緒に歩いた 辿り着いたそこでは、朧と志乃がお話をしていて 夕ちゃんは、知らない人がいるねと言う]
あれは ぺーたのあにうえ だよ 昨日、ぺーたがそう言ってたよ
[こっそり話をしてみたけれど 私も、彼の事は良く知らない でも、怖い人ではないって事は知っているから カッコいい人だと言う夕ちゃんに、頷いた]
うん、かっこいいね、木刀持ってるもの
[なんだか違う気がするが、気にしない]
(139) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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発明家 源蔵は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 01時半頃
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[その後、志乃せんせーとお話をしている夕ちゃんの隣 ただ、話を聞いていたけれど 仲が良い、と、夕ちゃんが言ってくれたから 私は嬉しくて、何度か頷いた]
仲良し、だよ
[本当に、仲良しなのなら良い 仲良く出来たら、一緒にいられたら、きっと…―――]
(140) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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―― そして現在 ――
そうだよ、遊びに来たんだよ
[志乃せんせーに、そう言うと 辺りを見回してみるけれど、あまり人はいないようで]
…――――
[手鞠、探してみようかな ここになら、あると思うんだよね]
(141) 2011/08/13(Sat) 01時半頃
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[あいつの飼い兎を人質、いや兎質にとってまた「頼めば」 おみつも力を貸すに違いない
だのなんだの、仁右衛門がこちらに向かってわめいている。]
え。 なに。よく…わからないけれど。
[掴まれている兎を、みる。]
じょ、冗談……、よね?
[どうなのだろう**]
(142) 2011/08/13(Sat) 02時頃
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あ、手鞠、あった…――――
[転がっている、手鞠を見つけて ぱたぱたと走り寄り、拾って来る]
夕ちゃん、手鞠、あったよ さっきの歌で、あそぼ?
[てんてん、と毬をついてみせる]
あんたがどこさ
[二度毬をついて、どこさ、で高くつき、くるりと回る]
肥後さ
[おりて来た毬を一度ついて、もう一度高くついて、回る]
(143) 2011/08/13(Sat) 02時頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 02時頃
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肥後どこさ
[くるり、と朝顔が回る。
朝顔がそんなに積極的に鞠をついてみせるのは、とても久しぶりな気がして。 それまでの、噛み合っているような、いないような、会話のぎこちなさが洗い流されていくようで。
一緒に口ずさむ表情も、自然と緩むのだった。]
(144) 2011/08/13(Sat) 02時頃
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ぬ、これは伊綱殿か―。 おはよう…。
[>>133久しく見た顔はどこかぎこちなく、緊張が此方にも伝染したようだった。]
久しく顔を見なかったようだが…。 体の方は、元気か?
[忙しいから顔を合わせられなかったと思っているか、思い込んでいるか。ともあれ、忙しいというなら、気にかかるのは体調のことだった。]
それとも何か、別の用件か?
[躊躇いが残っているなら、更に問いかけるだろう。]**
(145) 2011/08/13(Sat) 02時頃
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肥後何処さ 熊本さ
[二度ついて、回る 一度ついて、回る]
熊本何処さ 仙波さ
[二度ついて、回る 一度ついて、回る]
仙波山には狸がおってさ
[6回ついて、一度背中を通して左手へ]
それを漁師が鉄砲で撃ってさ
[6回ついて、背中を通して右手へ]
(146) 2011/08/13(Sat) 02時頃
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刺客 博史は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 02時頃
刺客 博史は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 02時頃
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煮てさ 焼いてさ 喰ってさ
[一度ついて回る 一度ついて回る 一度ついて回る]
それを木の葉でちょいとかーぶーせー
[6回ついて、最後は手鞠を両膝で押さえてお終い]
夕ちゃんも、やろ?
[はい、と差し出してみる 手鞠は好きだ、何故好きかには、色々理由はあるけれど 今しか出来ないような気がして、凄く好きだ]
(147) 2011/08/13(Sat) 02時頃
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うん。
[手鞠を受け取って。 ぽん、と突きながら歌いだしたのは、幼い頃から慣れた歌だ。]
坊さん頭は 丸太町 つるっとすべって 竹屋町 水の流れは 夷川 二条で買うた 生薬を ただでやるのは 押小路 御池で出逢うた 姉三に 六銭もろうて 蛸買うて 錦で落として 四かられて 綾まったけど 仏仏と 高がしれてる 松どしたろ
[自分では、この村以外のことは憶えてはいないのだけれど、もとは都のほうの人だった母から最初に教わった。 村で聞くような歌とは、言葉も節もずいぶんと違う。 この村で育って、その歌のような言葉遣いは、ほとんどできないのだけれど。 でもとても、懐かしい歌だ。]
(148) 2011/08/13(Sat) 02時半頃
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夕ちゃん、上手ー
[ぱちぱちと、手を叩く 私より、きっと、何をしても上手で だから私は、夕ちゃんが凄いと思うし 自慢の双子、と言うと可笑しいけれど]
上手なぁ
[やはり、素直に関心してしまうのだけれど 私には、その歌の記憶がないのだから だから、一緒に歌う事は出来ないのだけれど]
(149) 2011/08/13(Sat) 02時半頃
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夕ちゃんは知っていて、私は知らない
当たり前の、事だけれど…――――
[最初は、こうするはずではなかったのに
どうして、こうなってしまったのか
これを知るには、一年前の事を思い出す必要がある]
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じょ、上手かな。
[朝顔に褒められれば、素直に嬉しいのだ。]
でもさ、あの歌で、すぐちゃんと突ける朝ちゃんのほうが、すごいよ。
[そう言ってから気づく。 朝顔はもしかしたら、あの歌を前から知っていたのではないか。 でもそれなら、どうして自分は知らなかったのだろう……。**]
(150) 2011/08/13(Sat) 02時半頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 02時半頃
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――村の道――
みんなは一緒に何処かにお出掛け?
[内心其れ所では無いのだけれど一応聞いて。]
――――うん、身体のほうは大丈夫。 僕が残念なくらい健康なことは、ここに居るかっちんが良く知ってるよ。
なんか元気過ぎて、やたら扱き使われるんだよね。 神楽さんに僕の体力の半分くらい分けてあげられたら、多少は僕も、か弱くて大切にされる可愛い女性になれるのかもしれないけれどね。
なんでそう出来ないんだろ…
[博史が気使いの言葉を発すれば首を横に振って笑ってみせる。 近況を話す口振りは明るく、内容には冗談も交えた。]
ううん。本当の本当に用事なんてないよ。何にも。 三人で何してるのかなって思って見てただけ**
(151) 2011/08/13(Sat) 02時半頃
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うん、上手だよ?
[夕ちゃんが、嬉しそうな顔をしてくれた
私の知らない事を知っている夕ちゃん 私の知っている事を知らない夕ちゃん ずっと一緒にいたはずで、一日も顔を合せなかった日は無い
さて、何故だろう]
夕ちゃん…――――
本当に、お祭り、楽しみだね
[時間は、もうないかもしれない]
(152) 2011/08/13(Sat) 03時頃
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女中 おみつは、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 03時頃
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[ねぇ夕ちゃん、疑問に思った事はない? どうして、自分ばかり用事を頼まれるのか いつも一緒だったはずなのに、一緒だった気がしないとか そんな事は、ないかな? どうして私を、無口な子だと周りが想っているのかとか どうして、いつも一緒だと周りが言うのかとか 不思議には、想わないかな? どうして、だろうね]
ねぇ夕ちゃん…――――
私がいなくなったら、寂しい?
[ふと、我慢出来なくなって、問うてみる 夕ちゃんは、覚えているかしら あの日の事を、覚えているかしら 覚えているはずはないけれど、それでも 覚えていてほしいと思うのは、我儘かしら]
(153) 2011/08/13(Sat) 03時半頃
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…―――
[そういえば、イヤホンは何処においていたろうか
通信機は、まだ生きているのだろうか
お家に帰ったら、確認しておこう
もうすぐ、未来に帰るお祭りの日
帰る時は、未来から来た人達と合流しなければならない
道は、一度しか開かないのだから
でも、誰が未来から来た人なのかは、聞いていない
通信は、しておかないといけないのだろうか]
…――――
[いや、出来るならしたくない
私がもし、帰りたくなくなった時に
私がいる事を知っている人がいたら、困るもの]
…――――
双子 夕顔は、メモを貼った。
2011/08/13(Sat) 08時頃
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――……え?
[思いもかけない問いかけ。
『私がいなくなったら、寂しい?』
寂しいとか、寂しくないとか。 考えたこともなかった。 だって――朝顔がいなくなるなんて、起こるはずのないことだから。]
朝ちゃん。 いなくなっちゃうの?
そんなこと、ないよね。 だから、寂しくもならないよ。
[ちぐはぐな答えだけれど。 とっさには、そんな風にしか、答えられなかったのだ。**]
(154) 2011/08/13(Sat) 08時半頃
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[おまえもこの兎が可愛いかろう、日向 ならばこちらに協力するのだぁ――!!
兎片手、仁王立ち。 その仁右衛門の滅茶苦茶な言と指をつきつけられる。
さらに何だか色々と説かれたものの、 じっくり把握していられる心境ではない。]
(155) 2011/08/13(Sat) 13時頃
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あばばばばば…
えぇと、えぇと、 うさぎさんがうさぎさんが、…ぴんち?!
お、お、落ちついて下さい、仁右衛門さん! うさぎさんを、はなして。ね? ね?
[宥めの意で手のひらを突き出し、声を張り上げるも。 相手はそんなの聞き入れやしない。]
(156) 2011/08/13(Sat) 13時頃
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………〜〜〜〜!!!!!
[日向の足先が仁右衛門へにじり寄る。 そして、日向は屈みこむと。]
(157) 2011/08/13(Sat) 13時頃
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[そのときふと、仁右衛門をみやる。
なんと彼は兎に頬ずりしていた。]
[口ではなんだかだ言っていたが もしかして 兎に触りたかっただけなのだろうか??]
[思った時には。 勢いのまま、始まっている指先の動作。
か っ く ん
仁右衛門の全身が緩む。 兎が逃げ出すには、絶好の機会だ。]
(158) 2011/08/13(Sat) 13時頃
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(訂正 >>157と>>158の間に ↓)
――――ぇぃっっっ!
[彼の膝裏を指でつつこうとした。]
(159) 2011/08/13(Sat) 13時頃
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