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修学旅行のお風呂はもっと広かったですけどね。
あと、すっごくうるさくて先生に怒られました。
[修学旅行と言うワードに共感を示してくれたと思ったことで
口調も軽やかなものに戻っていく。
しかし当時の修学旅行と違うものは
明確に力を見せていて、向けられた視線と言葉に
照れれば良いのか胸を張れば良いのか判らず
中途半端な笑みを浮かべてしまう]
疲れてはいるし、酒も入ってますけど……。
[生理的な反応なのだから原因を探せば
確かにあるはずだが、彼が口にした原因とは
別の場所にある気がして、口籠る。
あなたに触られた時が一番熱くなった、と言ったら
どんな顔をするだろうかと、彼の身体を見ていた
視線を彼の瞳へ向けた。
伸びた髪はまだ何処かを隠している様に見えて
ここまで近い距離なのに、と口惜しく思ってしまう]
管理人さんみたいですよ。
[母親と言わずに身近な判りやすい例を挙げて
甲斐甲斐しい台詞にくすりと笑いつつ背を預ける]
不意打ちに弱いんですよね。
対処しきれないっていうか、1人だって実感するからか。
葛籠さんは苦手なこと無いんですか?
[腰を下ろすとまだまだ元気な自分がそこにいて
こいつどうしてくれようと呻りそうになった。
しかし、意識を葛籠さんとの会話に集中すれば
落ち着くのではと彼の苦手を聞き出そうと試みたが]
え、手、手で洗ってます?
もっと強く擦って、い、いんですよ。
ちょ……っ、くすぐった、い。
[ボディシャンプーが気に入ったなら、今度買ってきましょうか、
なんて言いかけたのに、背中を触れられた途端
全て吹っ飛んでしまった。
大人なのだから子供みたいに遠慮のない動きは
しないだろうが、こんな丁寧に丁寧に扱われるとは
思っていなかった。
直接泡と共に触れられた身体はあくまでくすぐったさから
逃げるようにくねらせはするが、彼の腕から
逃げようとは思わないし、手も止めようとはしなかった]
あっ、つ……。
[風呂だからと言う言い訳以上に身体も息も
熱くなってくるし、股間は益々痛くなってくる]
……くすぐったいけど……俺、葛籠さんの手、
嫌いじゃない、です。
[背中は十分洗えたはず。
その手が胸元に伸びてくると、背後から問われた。
背中以外、この状況で流石に俺も馬鹿でも
初心でもなく、確かに流されやすい自覚はあっても
これだけはちゃんと意志を示したかった]
……俺も別にあなたなら困らない、と思います。
[葛籠さんをなんと表現すれば良いのか
適切なものが俺に中には見つからない。
知人?友人?親友?恋人ではない。家族でもない。
しかし言える事は]
俺、葛籠さんはどんな葛籠さんでも葛籠さんだと
思うから。
[そんな子供みたいな表現と共に、泡だらけの手に
自分の手を重ねて熱い場所へと下ろしていった*]
………。
[間近に、少し高い位置にある緑の瞳をじっと見つめる。身動ぎに落ち着かなげに頭を懐かせる。
無言で、彼のパジャマの裾を掴んだ。
名残惜しそうにほんの少し目を閉じた後、ぎこちない抱擁を解く]
ベネットさんも、戻ってくれます?
[風邪は良くない。
雪は明け方までいかんともし難いだろう。
手は離さないくせ、おずおずと。
一緒にいてほしいと言葉の代わりに全身で訴える]
[楠の言葉は、なんでこんなに優しいのだろうか。
心の一部分に頑丈に鍵をかけたはずなのに。
なんてことないように、柔らかに解けさせようとする。]
どんな、オレでも、
[認めてくれると言うのか、
その上で、困らないって、笑ってくれる?]
オレは、……、
楠サンに気持ちよくなって欲しいと、思うから。
[だから、ては止めない。
そう言葉にして。
手を導かれたならば、今まで意識して強気で豪胆に見せかけていた部分を忘れかけ、恥ずかしげに肩を震わせてから。
少しずつ素が露わになっていく。
触れた熱のあつさに、小さく息を飲んだ。]
うわ〜〜〜〜やめろお〜〜〜〜〜これ以上バカになりたくない〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
[ぺしぺし続く小気味良い音に抗議の声を上げるが、嫌がってないのは表情を見れば分かるだろう。
難しく考えすぎ、か。
その通りかもしれない。単純が売りなのに。
とりあえず、今この時間を嫌だと感じない事実があれば十分だ。]
あっは、クリスマスやって忘年会から新年会じゃ落ち着く暇がないっすね
またコレ着たら飯のリクエスト聞いてくれます?
[茶色の耳を引っ張りながら。
そういえばなんやかんやでご飯もケーキも堪能できなかった。明日(出られたら)食い尽くそう。
ほぼ一発芸も同然だったじぇらぴけもこんな風に役に立つなら本望だろう。
オレはクリティカルヒット食らってるけど。
おっぱいがないオレは服の感触を楽しんでいるらしい?男を見上げた。]
目、閉じて。
鏡に映ったオレの顔、見られたくない。
それは、恥ずかしい。
[正直に。]
……さっきの、苦手なことってやつ。
オレにも沢山あるよ。
[自分がしていて、されて、気持ちよく感じた愛撫を彼に施したい、その思いで、熱い昂りを手で包む。
さすって、撫でて、悪戯に先端を親指で捏ねて。
目元を赤く染めながら、ちゃんと気持ちいいかな、と心配そうに耳元に囁いた。*]
大丈夫だろ、失うものなんてないんだから…。
[とても失礼である。
まあ、本気で言ってないことくらいは伝わるだろう。
相手も嫌な顔、してないし。]
お前もなんか悩むことあったら、まあ、話せよ。
聞くくらいするからさ。
[自分よりも一回り以上下の若者から与えられてばかりで
俺がなにか与えられるかわからないけど。
聞くくらいなら出来るだろう。]
確かに、落ち着かねぇな。
さすがに新年会くらいにしとくか。
つか、別にリクエストくらい叶えてやるよ?
毎日じゃなけりゃあな。
[酒ばっかり飲んでたいして食ってもいなかったな、そういえば。
コーヒーゼリーが残ってたなら俺の分も分け与えてやってもいい。
毎日おかんはさすがにマジで板についてしまいそうだし遠慮するが
ちょいちょいリクエストされる分には、叶えてやらんこともない。
じぇらぴけに顔を埋めながら、目を閉じもにょもにょ言いはじめて…]
どんなオレでもって、葛籠さんは葛籠さんしか
いないじゃないですか。
[背後を振り返るべきだろうとか、もっと良い言葉が
あるんじゃないかとか。
考える余裕も必要もなかった。
俺の事を第一に考えてくれる言葉が優しくて]
やっぱり、あなたは葛籠さんですよ。
[拒絶や嫌悪ではない想いを背中越しに聞けば
俺も安堵の息を小さく吐いて、下半身に触れた
彼の手の動きに息を止めた]
は、ぁ……。
え……でも、目閉じたら、葛籠さんの顔
見れないじゃないですか。
……判りました。
[触れられた瞬間、自己主張の激しい熱が
震えたのが判る。
思わず熱い息を吐いたが、次に吐いたのはちょっとした不満。
葛籠さんがどんな表情なのか見たい、と
言い掛けたが、同時に俺の顔も映り込むことに気付いた。
少し触られただけで、なんとも間抜けな表情をしている。
これは……見たくない、と葛籠さんを見たくないのではなく
俺を見たくないのだからと言い訳して目を閉じる]
うっ、く……ッ、っっ、は、ぁっっ。
[目を閉じた瞬間、やけに音が気になり始める。
蛇口から滴るお湯の音、僅かな吐息も、ぬち、と鳴る
淫らな音も、自分の心臓が2つあるみたいに
熱く脈打つ音も、内と外から聞こえてくる。
それだけでなく、触れ合う肌が、掌に異常に過敏に
感じられて抑えきれず声が出た]
ん、ぁ……ッ、はぁ……ッく、ぅ。
[ぬるりと滑るのは泡のせいだけではないだろう。
掌や指が触れる度に、硬度も熱も増し、腰に力が入る]
気持ち、いい、葛籠さんの、手。
もっと、シて欲しい、くらい。
[羞恥を覚えるより先に久しぶりの快楽を貪り始めた
身体が自然に揺れて、鏡の中で踊っていた。
問い掛けに言葉での解より雄弁にタラタラと
欲望の先走りを流す慾と揺れる腰が語っていて]
葛籠、さん、手放してっ。
でちゃう、からっっ、ひ、あっ、葛籠さんッッ!!
[狭い浴室で響く自分の声が恥ずかしくて身悶えれば
更に強請るような腰つきになる悪循環。
しかし実質禁欲性活数カ月の成人男子に
耐えられる気力も耐えようとする意志も無く。
何とか彼の手を汚さぬようにと懇願したが、
絶頂の訪れは早く、彼の名と共に]
っと……あ、ありがとうございます……って
言葉これであってます?
[荒い呼吸も葛籠さんに包まれている状態では
全て判ってしまうだろう。
久しぶりの快感に耐えるようにきつく瞑っていた目元は赤く、
急速に酸素を求めるせいで閉じ切らない唇から
なんと話せば良いのか判らずに。
バカな事を聞いたと後悔のネタがまた1つ]
ありがとう、ございます。
葛籠さんの、手……別に、嫌いじゃなかったですし。
よかった、です。
でもすみません。
あなたの手、汚しちゃった。
俺に洗わせてください。
[彼の手は穢れか
ら無事逃れられただろうか。
どちらせにせよ、触らせてしまった罪悪感から
今度は俺がボディシャンプーを手に取ると
彼の手を指をそのまま洗おうとする。
指先だけでなく、指の股も甲も手首も丁寧に
自分の手を重ねて洗うつもりだけれど
彼はそれを赦すだろうか**]
[わかんない
頭を撫でながら言い聞かせるように、
──そして自分を牽制するように、話す]
今、阿尾さんは、お酒に酔っています。
酔った勢いで、僕みたいなのに捕まっちゃ、だめですよ。
明日、お酒が抜けて冷静になったら、
どうしてあんなことしたんだろうって、後悔します。
[そんなことになったら──僕が、耐えられない。
一度は近づいたはずの阿尾が、
二度と手の届かないところに行ってしまう気がして]
[けれど、逃げ道のないことが判明したこの状況。
いつまでかは分からないけれど、密室に二人きり。
お酒が抜けるまでやり過ごす自信は、なかった]
……分かりました。
僕も戻ります、から。
[どくどくと脈打つ心臓の音が速い。
さて、全身に灯ってしまったこの熱を如何せん。
酒にも変わらなかったはずの顔色が、今は耳まで真っ赤になっているのが自分でも分かる]
[阿尾は「選ばなかった道の先にいる自分」などではない。
僕とは違う思考と感情を持ち、僕とは違う行動をする、
他人なのだということを、まざまざと思い知らされる。
それを思い知らせるのは、僕には理解の及ばぬ、
僕であれば絶対にしないであろう言動。
それは──他ならぬこの僕を、求めること。
阿尾は自分自身ではなかったと知るのは、少し寂しい。
けれどそれ以上に、この眩しくて愛しい青年が自分を求めてくれることがくすぐったくて、嬉しくて。
阿尾の為にならないと思うのに、うっかり絆されそうになる。
いや、「絆されそうに」、ではなく。もう、とっくに]
[部屋の奥に戻れば、何の足しにもならないけれど、
残ったウーロンハイをごくんと飲み干して。
それから、ベッドの端に、腰掛けた]
……阿尾さん。
[そして、阿尾に向けて両手を伸ばす。
こちらへおいで。一口齧ってごらん?
さながら林檎を差し出して誘う、蛇のように*]
[──唆しているのはどちらで、
誑かされるのはどちらだろう。
林檎の芳香が誘う悪の道。
二人が二人とも、相手を誘い、共に堕ちようと囁くなら。
それはきっと、捕食者と獲物ではなくて、
二人でひとつの果実を貪る、誰にも秘密の共犯者だ。**]
……っ、…、
[素直に快楽を追う姿は、ひどく艶やかで。
流しっぱなしの温水の熱と湯気より、狭い浴室に響く彼の甘さを帯びた声が、此方の身体に火を灯す。
知らず知らず強く唇を噛んでいた。
彼は自分が今まで接してきたような“恋人”ではないのに、今日沢山話せるようになったばかりの友人、なのに。
触れて欲しくなる、もっと触れたくなる。
このままでは、理性が溶かされてしまいそうだった。]
楠、さん、
[小さく名を呼ぶ。
此方が発したのはそれだけ。
彼の返事と、それより雄弁に教えてくれる腰の動きと手の中の反応に安堵しながら、一心に絶頂へ導いていく。
半ば抱え込んだ身体が腰を揺らせば、体格差のせいで不安定なのもあり、自然引っ付いて支えようとする。
擦れ合う肌と肌が泡で滑り、背中と胸元が触れ合う。
確かな悦楽が身体を走り抜けた。]
……、
[びく、と震えながらも、声は勿論息遣いも潜めようとしたのは、此方の存在は意識させたくなかったから。
目を閉じてもらっているし、彼が女性からしてもらっていると想像できるのではないかと、思って。]
[でも、楠の声は確かに鼓膜を震わせていて。
達する前でさえ自分の、名を。]
っ、あ、
[呼んでくれるんだな、と。
そればかりが、頭の中にいっぱいになり。
手を離してという要求に反応できず、最後まで搾り取るように熱いそれを包み、震えを感じとっていただろう。
右手はトロリとした白濁に濡れていた。]
どういたし、まして?
[此方こそどう返していいものか。
質問に困ったように眉を下げてみせ、首を傾げる。
触れ合った場所に楠の体温と息遣いを感じながら、彼が少し落ち着くまでそっと、鏡越しの表情を見つめる。
赤く染まった目元、吐息を漏らす唇。
すぐに目を逸らすべきだと後悔したがもう遅かった。
争いきれない、隠しきれない熱が、主張する。]
自分で洗えるから、大丈夫、だぞ。
汚れたなんて、思わない。
[慌てて手を引っ込めようとするが間に合わなかった。
声に焦りが滲むのが伝わらなければいいのに。]
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