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【人】 宿屋 ルパート― キッチン ― (328) 2018/07/27(Fri) 04時頃 |
【人】 宿屋 ルパート[ベッキーがキッチンにやってくると、ルパートは首を横にふり] (329) 2018/07/27(Fri) 04時頃 |
【人】 宿屋 ルパート[マリオが手伝いにやってくると、目を細め、なにか出来そうなことを用意してやることにする。] (330) 2018/07/27(Fri) 04時頃 |
【人】 宿屋 ルパート― 夜 ― (332) 2018/07/27(Fri) 04時頃 |
…
オレだけ逃げても、しかたないし、なー
逃げるならっていうか──、
…… 逃がすなら、今だったよね。
【人】 宿屋 ルパート[食事が済んで片づけをして、明日のことを少しして、部屋に戻るとベッキーに声をかけて、キッチンを出ようとしたところ。 (341) 2018/07/27(Fri) 05時半頃 |
『知り合い』見殺しにする背中に、自分の手で
重しを、のっけたくねぇだけだもんねエ…………
[――おそらく。父親であるのなら、
そういう風にあれたらいいのだろう。]
[当然、そうしたくないわけではない。
支えになれるのならなってやりたい。
しかし生憎と。
"本当"の支えにはなれないことくらい分かっている。
相手は空っぽの肉袋ではなく、複雑で、細かくて、一つ一つ形が違って、話しができる。
そんな彼らの"本当"には、彼らの理想を裏切る行為を体の芯にしている者には、決してなれない。
――それが分かっていたとして止めようとはしない。
裏切りや嘘や隠し事と呼ばれるものであると承知していたとしてもだ。]
……
こういうトコだよねえ。
[そんな程度の感想しか抱けないでいるところだ。
──それを、まともと言ってやるのは難しかった。]
[閉じ込められてから、話しかける量を増やしているのは
意図的な部分が大きい。
弟妹の面倒を見ている合間の慌てたような声だとか、
たまに流れてくる子守歌だとか。
それは男にとってはずいぶん前に失くしたり、
おいてきたりしたものだったもので。
それは懐かしいような、温かいような。
ひどく「まっとう」なものに思えてならず
それゆえ、自分を介入させようと思えなかった。]
[それに、聞いているだけのその遠い距離は、心地よかった。それこそ、男にとっても十分だったのかもしれない。
たまの子守歌は、なかなか贅沢なものだった。
リクエストなどは、一度もしたことはないから、どう思っているかは多分伝わっていないだろうけれど。
そう、反応といったって、歌が聞こえる間は、
少し静かにしていたくらいだったから。]
うん、残念だね。みんなで逃げられんなら
オレは、その方がよかったもんね
[少し長く黙っていた男は、表で目を閉じると、苦笑するような気配とともに、
……4人。誰だかはわかんないけど。
"上手く"やってたんだろうから、
まあ、 …そうね。
人を食べるヤツが傍にいてヒソヒソ話してたら
こわいのが、ふつーだと思う。
[心底から怯えた声に返す声は、やっぱり相変わらず真剣みが足りない、怖い気持ちが抜けてしまったような声だった。]
[ただ、]
だから。
ソチラの感性は、すごくまっとうだと思うね。
[まるで正反対に怯えた声に対しての"感想"には、
苦笑めいた肯定の感情が滲んでいる。]
─── あんたは、人間だと思うよ。
[横に置かれていた問いに対して、
あっさりと、男はそう結論を出す。]
まともだし、オレとかよりよっぽど信用に足る
おねえさんじゃないか。
……
[ふ。と、息を吐いて笑うだけの気配がある。]
ただしくあれ、って、御使いの言葉ってことかあ。
うん。
…………なるほど。
[言われたことを、じっくりと吟味して、
噛みしめるような声があって、]
ふ、……っくく
うん。……うん。なるほど。
そういう風には考えたことはなかったんだけど
なるほど。
これも、お導きなのかもしれんもんね。
[いくらか、──思わぬ拾いものをしたというように、
おかしそうな少し楽しそうですらある笑みが、声には混じった。]
なら、じゃー。
そういう気持ちになるように、してみよーか。
せっかく、二人いるんだしね。
──誰かといることに意味があるって思えたら、
ちょっとステキな感じだから。
[そんな風に、舟守は気軽い調子で導きを信じることにしたようだった。]
そうそう。……無自覚かもって不安はね。
これまでそっちの声が流れてきた限りで
おかしいトコはなかったってのは、
それこそ、オレはしっかり証明できるから。
他のみんなよりは、
安心してていいと思うよ。
[そんな風なことを付け加えて、]
― 少し前 ―
[甘えたい年ごろ。それは娘も同じかな。そう思ってみなくても、なんのかんのと頼られて感じるのは、そう悪いものではない。]
もう年だからな。
あちこちガタがきてやがる。
若いおまえにゃわからねえだろうなあ。
どうだかねえ。もうよぼよぼさ。
[と、やれ腰が痛いだのなんだのと言ってみせた。(
ほらな、ロイエのお墨付きだ。
人狼でも人間でも、
生きていくのに支障がないってなりゃあ
メシなんざなるようになるさ。なぁ?
[続くロイエの言葉に、ううんと唸ったあと、困っているとも、照れ臭がるともとれる笑い声を伝えた。(
止してくれ。そんな立派なモンじゃあない。
宿の仕事と変わらねえのさ。
すこしだけ世話をやく。おれは対価をもらう。
ロイエの言う通りにたとえ恩を売ったのだとして、
何かの形で結局は返してもらったりするもんだ。
[慣れ合いだけよりは、対価というルールがあるほうがより波風立たずに過ごせるものとルパートは考えている。]
おまえにも、すこしだけ世話をやいたことがあったな。
随分と懐かしい話だが。
[お父様と呼ばれて、その畏まったもの言いに「パパ」と呼ばれ慣れてしまった人狼は、むず痒そうに喉を鳴らすようにして笑ってから、うんと頷いた。]
何ばかなこと言ってんだい。
おれの宿が必要なくなって
離れることが親不孝なもんかよ。
そっちでの仕事に誇りがあるんだろう。
結構なことだ。立派だよ。
あのチビスケが、とも思うけどな。
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