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[ひとつの頂を極めたのち、緩やかに降りてくる。
彼の胸板に手を置いて、己の熱さを伝えた。]
満足してくれたかい?
その様子だと、まだだね。
[口を塞ぐ拳を掴み、引き戻す。
両の手首をそれぞれ掴み、体重を掛けて押さえこんだ。]
─── もっと欲しい、だろう?
[彼の魂に囁きかけるように、深く密やかに問う。
肉体に眠るエゴを呼び覚まそうとするかのように。]
[腰を揺らし、中にあるものを思い出させる。
一度達したはずのそれは、未だ熱と硬さを保っていた。
吸血鬼特有の肉体再生力に加え、気を操る熟達した技が、未だ限界を遠ざけていた。]
今度はおまえの番だよ。
おまえの体は覚えがいいから、すぐにもっと感じるようになる。
中だけで達することもできるはずだよ。
さあ、いくよ。
[宣告と共に、再び腰を動かし始める。
先ほどよりも余裕をもって内側を探索し、開拓し、蠢く襞の間に潜む快楽を掘り起こしていく。
滑らかさを増した秘洞は、より強く快感の電流を導くだろう。*]
、ん…っ
ありが、とう…ござい、ます…
[
がんばったという言葉に喘ぎを堪えながらお礼を言って。
…は、い…?
[制御が大変というのはどういうことか。
伯爵が二人いる、という現状を思えば不思議に思うべきは他にもあるはずなのだけど。
後にしましょうという言葉に、素直に頷きを返しながら椅子へと戻るのを見遣って]
[
覆い被さるようにしていた身体がより密着して、背中に腕を回されて。
大きな身体に抱きしめられながら、気に入ったところを教えられたのだが]
それ、だって、
あなたが、くれた
[伯爵が目の前に来なければ、声をかけられなければ。
きっと私の足は、あのまま止まる事なく最期まで逃げ続けた。
責任を思い出させて、せめての意地を呼び起こさせて。
私の身体が動かなくなるまで付き合ってくれたから、痕をつけることが叶って。
こうして連れ帰ってくれたから、私以外にも命を落とさなかった人達の存在を知る事も叶ったのだ、と。
本当なら、これ以上を望むのだって欲深だとは思ってはいるのだけれど]
───…っ !
[
微かに背を反らし、熱さを迎え入れている中が勝手に強く収縮した。
時間にすれば一瞬ほどの変化、けれど何が起きたのかは伯爵にも伝わるだろう。
頭は初めての感覚に困惑しながら、中途半端に達した身体はもっと、と相手を求めて]
ん、んん…、ふ…ぁ…
[私の問いに返された肯定と、重ねられた唇。
双方への嬉しさに目許を緩ませながら、伸ばした手を伯爵の首の後ろにまわし自分からも密着させていく。
繋がり合うもう一方は、動き方が分からなくてされるがまま──
けれど、優しく探るようなその動きに、快感を欲する身体はもどかしさを訴えて。
緩く腰を揺らがせ始めたのは、無意識の内**]
[ 黍炉から直接に注がれた魔力はたちまち効果をもたらしていた。
血を飲まされるより効率がいいことも明白だった。]
もう 動ける。
[ 目標が果たされたのだから、解放されていいはずだと声を落とす。
もとより、望んでこの方法で魔力を回復したかったわけではない。
もっとも、足りているかといえば、否であるのは認めざるを得ないだろう。
手首を押さえ込まれて、振り解くことすらできない。
心も、体も、まだ辛い。]
[ それに黍炉もまた、これで終わりにするつもりはないようだった。
欲望を見抜く囁きに、体温は沸き立つ。]
ダメだ、 そんなのは関係ない──!
[ 淫魔の業など習得する必要はないと突っぱねる。
けれど、再び中を掻き乱されてしまえば、防御はあえなく突き崩された。]
[ 結合部から淫猥な音が響く。
身体に力が戻るにつれ、感度も良くなったのか、
先ほどよりも鮮烈な刺激を、よりダイレクトに読み取ってしまう。]
ひ、 っあ…!
[ 狂おしい劣情に見舞われ、あられもない姿勢に担ぎあげられたまま、
蹴りつけることもできない爪先が、反り返って痙攣した。*]
[律義に礼
ただ一度死んだものとして生きている
とはいえ、更に求めてしまう自分
なら、また俺が何か与えたら新しいレナータを見せてくれるのか?
[悪びれたように笑い語り掛ける。そういう楽しみをもってもいいだろう。自分はそういう欲には素直なのだ]
[抱きしめていた背が僅かに反りきゅうと締め付ける膣壁
……淫らで、悪い子だ。
[勝手に自分だけいったのだから。口づけして呼吸の間隙に意地悪に咎めるよう囁き。もう一度唇を塞ぎながら、目元を微笑ませながら引き寄せるように密着するレナータに応え、身を預けるように傾けながら、まだほしいと迎え入れるように腰を揺らすレナータへと、求める場所にこたえるように、剛直を突き立てこすり上げるように腰を前後に動かしていき]
それとな、レナータ。こっちの姿のときは、伯爵と呼ばずにヌヴィルと呼べ。いいな?
[性的にも今後のことについても体で睦言で教え込みながら、徐々に淫らな水音は速く大きい音をたてていき、その分だけレナータの弱点を探し当ててはそこを苛め抜くように擦りたてていった*]
[精を与えられた彼は、明らかに力を取り戻していた。
悶える手足は力強く、咥えこんだ場所も先ほどより締め付けてくる。
彼の体が喜んでいることは明らかだ。]
もっと深くまで欲しくないかい?
[これだけ力が戻っていれば、別の体位もできるだろう。
喘ぎ震える体から自身を引き抜いて体を離す。
ついでとばかり、今は口を開けてひくついている窄まりを眺め、軽く息を吹きかけた。]
[彼が余韻に喘いでいる間に、手早く体をうつ伏せに返す。]
膝を立てて、腰を上げなさい。
できるだろう?
[背中に手を置いて制しながら、指示を下す。
命じたのは獣の、或いは服従の姿勢。*]
[ 意志とは無関係に、身体は黍炉を迎え入れる度に柔軟になってゆく。
もっと深く、と誘う言葉に反応したのは警戒でもあり、期待でもあった。]
──… うっ
[ 不意に、隘路を満たしていたものが引き戻される。
関門を抜ける瞬間にひときわ大きな快感を残して、土産にしていった。
とはいえ、展開が読めない。
これで仕舞いなのか。
ようやく自由になったというのに、どこか後ろ髪を引かれている自分がいる。]
[ 躊躇いつつ目を合わせたとたんに、手際良くうつ伏せにさせられる。
そして与えられたのは掌ではなく、命令の言葉だった。
できるか、と問われれば否はない。
回復の程度を確かめたいのなら、示してやってもいい。
けれど、黍炉の声に含まれたものは甘く剣呑だ。]
膝、を…?
[ 指示に従いはしよう。
けれど、動きは緩慢なものだった。*]
[結合を解く際に彼が見せた表情は、安堵と未練の色が混ざり合う。
歓びに目覚めつつある彼への寿ぎに、掌で尻を打った。
或いは、動作が遅れたことへの叱責にみえたかもしれない。]
もっと高く上げなさい。
私に、良く見えるように。
[命じる声は甘く、それでいて容赦なく。
小気味良い音を伴って、打擲を幾度か繰り返す。*]
それは、わかりません…けど
…今だって、あたらしい、
私もしらなかった、私、です…よ?
[
今この時だって、これまで重ねてきた時の中では知らなかった自分の姿だ。
とはいえこれが、与えられたからか、元から持っていたものかは分からないから自信は無さげに声を返して。
運命を、という言葉に感じた嬉しさで導かれた軽い絶頂への混乱で、思考はより遠のいて]
っ…、 ごめ、ん、なさ…んん…っ
[
けれど言葉は最後まで言い終えることなく唇に塞がれて、かかる重さにも息を洩らして。
これまでの緩やかな動きから、徐々に大きく力強く変わる律動に結合部からの水音だけでなく嬌声も響かせていき]
あ、や、ふぁ、あぁ、ゃ、ぁあっ、
[突き立てる剛直が壁を擦り上げるのに、時折声が勝手に高くなって。
その度に何度もその部分を擦りつけるように動かれていると気付いたのは、何度目の声が零れた時か。
ヌヴィルと呼べと言われたのは聞こえたし理解もしたけれど、返事を声にする余裕などまるで奪われていて。
喘ぎ声を奏でながら、それでも小さく返した頷きは見止めてもらえただろうか*]
[ 尻を叩かれ、目を瞠った。
これまで、親にもそんな仕打ちを受けたことはない。
痛みというほどのものはなく、響いた音が引き締まった肌を質感を伝える。
繰り返されるうち、不意にこれも愛撫なのだと察した。
現に身体は、次の打擲を待ち受けて熱い。]
──… 、
[ 血と精によって、彼につながれた命だということを魂で理解する。]
すれば、いいのだろう。
[ 声にならない息をついて、腕の間に顔を伏せ、腰を上げて見せる。
止めさせるには彼の命令に従う他ないと割り切った態で、その実、葛藤と渇望に身を焦がしていた。*]
[打擲の音に、刺激に、彼の体は敏感に反応する。
これは快感なのだと肉体から理性へと理解が及んだようだ。
やはり、覚えがいい。
命令に従い腰を上げた動きも声も、服従の悦びを奥底に感じさせて熱く甘い。
もっと教えてやりたい。
この先に、どれほどの世界が待っているのかを。]
よくできたね。
いい子だ。
[両手で尻の膨らみを撫で、親指を谷間に添わせて揉みしだく。
待ち焦がれている場所を指先で軽く押し開いた。]
おまえのここは、もう待てないようだよ。
淡い桃色につやつやと輝いて、とても綺麗だ。
奥が動いているね。欲しがってる。
この柔らかな襞が私を包むから、
隙間なく触れ合って悦びを共にするのだね。
[見たままを声に出して彼にも伝えてやる。]
じゃあ、いくよ。
[声を掛けて、彼の腰を掴む。
割れ目に己の熱を押し当てて質量を意識させた後、待ち焦がれる場所へ先端を突き入れた。
たっぷりと時間を掛けて貫けば、結合は先ほどより深い。*]
謝っても許してやれないな。
[謝罪の言葉
レナータが傍に居続けて、全てを俺に捧げてくれないとな。
[当人だって知らなかったレナータ
淫らさもじっくりと自分好みに愛でられるようにさせていこう。
今は慣れさせていけばいいし、乱れてくれればそれでいい。
甘やかに鳴くレナータにより一層興奮したように蕩けた瞳を見つめる。
レナータの瞳に自分が映ってるように、自分の瞳にはレナータだけを映し出しながら切羽詰まっていくように熱く息が漏れ出る]
[高くなる嬌声。とくに反応がよいときの締め付けに従って、レナータの快楽を持ち上げるようにしてゆく]
今日のところは……レナータとの子供を作る権利をもらおうか。
[治療のため、なんてもう無粋なことはいわない。
ただ求めるように強くレナータを抱きしめて、腰を幾度も振っていき]
いくぞ…レナータ。
[切羽詰まったような声に甘さを込めて名前を呼び、奥を熱烈にキスするように押し当て、レナータの奥に、白濁を注いだ*]
[
続けられた言葉で傍に居させてくれるのだと伝えられた、その嬉しさにまた下腹、受け入れている膣中が熱くうねる。
んぁ、ひゃ、あぁん、んん、ひぁ、あっん
[勝手に口から上がる声も、大きく高く、短く跳ねるようなそれに変わっていく。
そんな自分の声にも追い立てられるように、先にも感じた、けれど先よりも余程大きな感覚が身体の中、せり上がってくるのが分かる]
ヌ、ヴィル、さ、ま
[水音を響かせ腰を打ち付ける動きが、早く強くなっていく。
経験は無くとも、互いに限界が近いことを本能が悟らせて]
ぜんぶ、
もら、って
[熱に、快楽に潤んだ瞳に彼だけを映して、縋りつくように腕を伸ばして。
最奥にぐり、と押し当てられた剛直から注がれた熱さに嬌声をあげながら、意識までを真白に染めていった*]
[ 黍炉が語るのが自分のことだとは思えない。
そんな風に認められて喜べるものか。
彼に求められるのは、きっと心地いいことなのだろうけど──
やはり、自分がふさわしいと思うべきではない。]
…早く、
[ 済ませろ、とも、欲しい、とも続けずに、腰を突き出す。
殊勝な態度など知るものか。]
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