190 【身内村】宇宙奇病村
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[もうひとつを発見したのはエスペラントである。 発見箇所は次元航法装置に使用するエネルギー充填機付近だ。
次元航法装置を運用するには巨大なエネルギーが必要だ。 巨大なエネルギーは瞬間的には貯まらない。 それにはチャージが必要で、そうであるから次元航法を用いるには時間がかかり、AIが「残り12時間」などとアナウンスしていた。
貯めたものはどこかに置いておかねばならない。 次元航法にかかるエネルギーを、動力や巨大コンピューターの眠る船のどまんなかに貯めておくのには危険があることから、それはいささか船外寄りに置かれていた。
そうして見つけた異常が――]
ありゃ。 隻手の声とはとんでもないな。 こりゃあ、両手でしっかり叩かれとる。
[エネルギー充填機のほど近く、外蓋を手当たり次第に開けまくり、外蓋から体を少し潜りこませて、狭苦しい箇所で発見されたのは、 一本の焼き切れた太い管だった。 制御装置がいかれたせいで、貯蓄されたエネルギーが、エネルギーを船全体に巡らせるための管の一つを焼ききってしまったらしい。]
(108) 2016/05/19(Thu) 23時半頃
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― 実験室 ―
[食堂から実験室へと戻って後、エスペラントの声がSOUND ONLYのヴィジョンモニタから届くのを確認する。(>>96) それを聞きながら他の隊員と共には居れなかった。 彼らは装置の修理を行おうとしている。だがそれは……それがかなってしまうことは、アシモフにとって喜ばしいと言い切れないことだったから。]
今、直ってしまっては……帰ることが出来てしまっては……
[自分は破滅だ。 だが、装置が修理されないことを願ってはいけない。それは、隊員としてあってはならない。 自分の中で割り切れないその矛盾に苦い苦い表情で覆われていた。]
(109) 2016/05/19(Thu) 23時半頃
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[すぐさまエスペラントは、目の前にある光景を、ワクラバに映像として受け渡す。 暫く、外蓋から内側へ、水槽頭を突っ込んで、潜り込んで作業をしていたせいで、気付かなかった。
エスペラントの真後ろで、デブリとデブリがキスをしていた。 衝突したそれらは、一気に「増えた」。
咄嗟、エスペラントの目玉が真後ろを向いた。
ケスラーシンドロームと似た状態となったその場には、延々と、デブリが増え続け――]
(110) 2016/05/19(Thu) 23時半頃
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[老いた脳で、慌てて外蓋を閉めたのはどうにか間に合った。
衝撃があった。 エスペラントの通信は、そこで一度途切れた。
何事か言おうと、老人が声をあげかけた刹那のことであった。]
(111) 2016/05/19(Thu) 23時半頃
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[突如、船体に衝撃が伝わり、エスペラントからの通信が途絶えた。]
……先生!? おい、どうした?なにが……
(112) 2016/05/19(Thu) 23時半頃
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[小さなデブリ同士がぶつかり合って粉々になる。 船体の反対側に、宇宙のゴミが広がった。
老人が次に気づいた時。 小さなデブリに小さな体が跳ね飛ばされたか、船体からぷかりと浮きあがっていることに気がついた。
鈍くなった動きの目玉が視界を巡らせれば、命綱がちぎれている。 辺りは細かなゴミだらけ。
次第意識がはっきりしてくる。 不幸中の幸いと、いっていいのか悪いのか、老人は生きていた。
しかし。
船体に戻ることは、最早出来ないことに気がついた。]
(113) 2016/05/19(Thu) 23時半頃
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― 食堂兼レクリエーションルーム ―
[キャラ付けなどとうっかり零してしまった事はともかく。 ミツボシの回答(>>91)に頷く。]
……オーケー。 いまミッちゃんは、学習の結果として「そうすべきだと思うから皆の役に立ちたい」という基準を持ったAIを持ってる。 そのミッちゃんの知性を借りて、この船のAIの根性を叩き直してやろうと思う。 だから、力を借りるよ。
ヤンファお姉様が言ってた通り、気負う必要は無いけどね。 大丈夫、痛くしない。優しくする。
もう少しだけ休んだら、すぐに準備するから待ってて。
(114) 2016/05/19(Thu) 23時半頃
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― → 自室 ―
[自室に戻り、その「準備」をしている最中だった。]
[実験室のアシモフ同様、船外活動の様子は声だけ拾っていたのだが――
それが、途切れた。(>>111)]
(115) 2016/05/19(Thu) 23時半頃
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[エスペラントの途切れた通信と、ワクラバの慌てた声が聞こえる。 宇宙でのトラブル、それは最も忌避すべき、最も不安を起こすもの。 実験室でデータを眺める手を止め、顔を宙に向けた。手が震える。]
……エスペラント老?
(116) 2016/05/20(Fri) 00時頃
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[通信を試みる。ノイズにまみれていたが、どうにか使用可能であるようだった。
聞き取りにくい音声で、老人は、漆黒の宇宙に浮かびながら、皺嗄れ声で言った。]
病葉さん 無事か
(117) 2016/05/20(Fri) 00時頃
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― 自室 ―
[エスペラントとワクラバとが船外に出てしばらく。 このそれなりに大きな船の外周を見て回るのだ。それなりの時間がかかるだろう――しかしてモニタも何も無い状態で、ただ二人の反応を待つ、というのも少々手持ち無沙汰なものだった。 イースターが席を立つ折り、ワレンチナもそれに倣って自室へ向かった。
セーフモードで薄暗い部屋の中、ワレンチナは個人端末を開き、椅子の背もたれに身体を預け、爪を噛んでいる。 何か打ち込みかけては止め、また爪を噛み――を、しばらくの間繰り返した。
その間も皆と同様に、船外からの音声通信は開きっぱなしにしておいた。 そして。]
(118) 2016/05/20(Fri) 00時頃
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[全身のバネと推進剤を駆使して、船体を回り込む。眼前にはデブリの霧が広がっていた]
先生!!どこだ!? いま、救助にむかう!
(119) 2016/05/20(Fri) 00時頃
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[ワクラバから通信がかえると、エスペラントは心底ほっとしたように、はははと笑った。]
このきりでは もうみえんか デブリにひかれた 耄碌したもんじゃ
無茶はするなよ 諦めよ
皆 聞こえるか すまんなぁ わしゃあ こりゃあ……
戻れん なぁ
[船が少しづつ小さくなっていく。]
(120) 2016/05/20(Fri) 00時頃
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[ノイズ。そうして、その先の無音。 ワクラバの声。]
――先生?
[反射的にそう呼ぶ。急激に心臓が早鐘を打つ。 何事か打ち込みかけていた端末を無意識のうちに閉じる。 椅子から立ち上がりかけた姿勢で、見えない筈の音声通信を目で追うように、視線を動かす。
叫ぶようなワクラバの声。 唐突な空恐ろしさに襲われて、ワレンチナは力が抜けたように再び椅子に沈み込んだ。]
(頼む。これ以上、そんなこと。やめてくれ。お願いだよ)
[震える指先が、前髪をくしゃりと掻き上げた。]
(121) 2016/05/20(Fri) 00時頃
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(――これは吊り橋理論か?ワクラバ。
そうでないなら単純な情けか。それとも好奇心か?
どちらでもいい。投げかけたのは僕の方だ。
そうして君は応えた。それだけ。結果論でいい。
『王子様』はもう居ない。
ほんとうの自分の心に――言わば本能に従ってみれば。
僕は、女という名のけだものだったのだ。
それを認めさせてくれ。
どうか無事に帰ってきてくれ。今夜、僕の元へ。
僕が今――祈るのは、そればかりだ。)
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[デブリの霧の中、遠方へと漂う見慣れた姿があった]
まて!いくな…! いくんじゃねぇ!!
[ワクラバは『月』に手を伸ばした]
……『親父』!!
(122) 2016/05/20(Fri) 00時頃
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[極力欲を絶ち生きた老人は、生き方のおかげか。 ごく、素早く、諦めた。
時間はいくらかありそうだ。 この防護服の酸素が尽き、この脳が止まるまで。
それまで、存分に「己が何たるか」を思考することが出来る。]
(123) 2016/05/20(Fri) 00時頃
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[ふと、脳裏に彼の顔がよぎる。
そこで、ワレンチナの意識は――静かに、途絶えた。]
(124) 2016/05/20(Fri) 00時頃
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