人狼議事


246 とある結社の手記:9

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[ラルフじゃなかった、ノアだった。と、わらって訂正する。]

 わるいな、ノアとラルフは
 しょっちゅう"つるんでいる"もんだから。


[途中、ロイエにメモを確認してくるといわれてルパートは、うんと頷いた。]

 そうしてくれ。
 リンダお嬢様がじっくり読んでたのを察するに、
 随分事細かに書いてくれてるみたいだぜ。

[霊能者。――占い師と並び立って出た名前。
最初は、霊能者だの占い師だの、同じようなものを集めていると感じた。
インチキや詐欺まがいで儲けを得る筆頭のようなもの。似たようなものだが、結社は「占い師」と「霊能者」を別々にとらえている。
これらの違いとはなんだ?最初聞かされた時に、そう思った。

霊能者。
この名前の示すところは、つまり「霊」を見聞きすること。霊とは死んだ人間だ。さて、結社員は人狼を殺すために、人をも殺す準備があるらしい。……詳しいことはわからないが]


 ……おれの想像が本当だったら、
 悪趣味がすぎるが。

[しかしまあ、結社員はボカしたのだ。ご丁寧にも霊能者について「こちらは…まあ、能力の説明は省くが」と。]



 …………。


 パトリシア。お願いがあるんだけど。



 …… ちょっと耳ふさいでるってできる?
 オレはやってみたことなくて、 
 できるもんだかわからないんだけど。


 … できなかったら、聞き流してくれる?
 
 


[そう言ってから、少し間をおいて聞こえるのは──
 あんまり情けない、ただの泣き言だ。]

 あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜……

 きぃっつい。

 やだなーーーーーーーーーーー!


 すごく


 … ものすごくイヤーーーーーだなァ…っ


 




 逃げたい! すごーーく逃げたい!
 ぜんぜん誰も選びたくない!


 だって、誰だって生きてたいでしょ。
 他人の人生なんて、奪いたくないって。
 
 勘弁してほしいよねえ……っ

 



 …… だーめだなあ。考えても、
 考えても考えても、友達なの、変わんないな。
 仮にティオが嘘つきで、
 …… ノアが人狼だったりしても。


 村の出入り人数、ちょっとおかしいなあ。
 とかは。思ってんだけど。


 どこか知らないとこで、
 被害が出されてるだけなら。

 …… とは。思っちゃうよね。

 




 でも、でもなあ ……今。
 たぶん票を入れるだけなら。
 
 できちゃうんだろうなって。
 思うんだよね。ほんと、くそみたいな気分。

 よく知ってて。


 …… よく、知らないから。

 人狼として、どんなふうに。
 これまで過ごしてきたのか知らないから。
 




 ……話ができるヤツを食べるってこと。


 悩んだのか、苦しんだのか、
 つらかったのか、悲しかったのか。
 

 ……それとも。
 当然だって思ってるのか。

 わかんないから。
 わかんないから、たぶん。

 都合よく考えられちゃうんだろうなって。

  




 ほんっっっと……


         …… イヤんなっちゃうよね。


 


どうやって、信じてもらえばいいのでしょう。

[それは独り言のようでも、問いかけるようでもあったでしょう。]


[そしてそれは、頼みでもあったので。

 けれど結局、声は耳を通して聞こえるものではなかったものですから、まるで無意味に、全部聞こえてしまったのですけど。]


 まぁともかく。だれにも人間と言われていなくて
 なんの能力も名乗ってもないやつって
 じつは、

 おれと、ロイエと、スージー
 お嬢様、ベッキー、パティ
 ワンダと、モンド、ユージン。

 こうなるってわけだ。
 で、ワンダは今日結社が食って?
 おれたちがベッキーかパティを食ったとして?
 ロイエもいずれリンダお嬢様を食うんだろ?

 あっという間に半分がおれたちだな。
 霊能者ってヤツも、守護者ってヤツも、
 誰だかも何だかもわからねえうちに。


……とすると?
今夜の"献立"は…
能力者か……占われた人間……?


[あっはっはと笑う。]

 さあてどうしたモンかね。
 なあ、ピスティオ。占い師様よ、どうしたい?

[笑う気配。ルパートとしては、"マリオを人狼だといわない"を違えない。
必要ならば、マリオを食べても構わない。]

 はんぱに占われた、ラルフとマリオとピスティオ。
 これを順繰りに占い師たちが占っちまうってンなら

 おれたちに矛先は確かに向かねえだろうさ。
 けど、そういう約束にもなっちゃあない。


 おれはおまえと長く付き合ってきたからね。
 きもちをききてえのさ。
 まあ、ノアかラルフあたりで手を打ったっていいが…。

[だって消去法的に、人狼だといわないでといわれたイヴォンとマリオを除けば、あとはピスティオ。さらにそのあとはノアとラルフしかいなくなるのだ。]


 さあここまで聞いてみて、ロイエはどう思う?
 スージーは、どうしたい? 殺したいんだろ?

[ルパートは、まるで面白がっているように、二人に改めて質問をした。]


[落ち着けと言われてンンっと咳払い。]

 お化粧がおちるのはさけなきゃね。
 大丈夫よ、ちゃんと。落ち着いてますとも、ええ。

 って、……

[大笑いするルパートの声に、]

 だあって…
 何がなんでもころそーとしてて、
 怨念すら感じるんだもの。

 人狼を憎め、憎め、って声が聞こえそうだわ。
 この投票用紙から。



 でも、たしかにそっか…。

 自分の手で殺したーいって思ったけど、
 別に仲間が殺してるとこ見ても、
 すっきりするときはあるし……なるほど。

 結社員のことを、人殺しの仲間だと思えばいいのね?
 実際、私たちが選ばれなきゃそうなんだし。

 なるほど、なるほどね。
 


……結社。
結社、結社、結社……まったく、何様のつもりか……

[全員殺す。"偽物"の占い師がいる限り。
結社について詳しいモンド()がそう言った。]

………たしかに能力者には。
ええ…いつかは消えてもらう必要ございますね。



 名前を揃えるのは、いいわね、
 どーせ決めてなかったし。

[イヴォンの名前を書いてもいっかなーなんて思ってたのは内緒にしながら]

 マリオ…、そーね。
 高らかに宣言して、殺した相手が人狼だったら。
 それこそお伽話ね? ふふ。

[魚が嫌いだから、という理由を提案する声に、またくすくすと笑った。個人的には、ワンダの名前を書くのに不都合なんて何一つない。消去法ですごめんねですむ。]


[今日の献立について、聞きながら考える。]

 んー…………、

[本当に誰でも良かったから、そう言われると悩む、悩む。要は隠れ蓑を減らさずにって事だというのは理解した。]

 ラルフを人狼だっていう候補にするならあ、
 やっぱりマリオかしら?

 いっそリンダを前倒し……は、まだはやいか。
 占い師を食べちゃうのもありなんだろーけど〜、
 ウーン、ノアもおばーちゃんも、
 そのうち名前を書けそーだしなぁ。

 んー〜〜〜……。
 



 全員、ね。

 あ、そー考えると。こーやってとじこめて、
 火をつけたりまではしない結社員が、
 ちょっと優しく思えてきたわね?

[ロイエの呟き、耳に入ったモンドの言葉。それに対してぽつり。うんうん。]



 まるで、自分が人狼みたいなことを言うのね…。

[ユージンの話を聞きながら。]

 実際に、人狼だっていわれたら、
 ユージンはどうするのかしら。

[あの問いに対するノアの答えは、きっと、私への言葉だ。そりゃあ少しは違うだろうけど。実際に人狼で、騙しているのは私なんだから。

こわいかな、どうかしら。興味深げに耳を傾けている。]


[まあ、鳥肌や、かぶりつきたくなるような新鮮な肉に包丁をいれられなかったことも、結局――彼が人狼だったというだけの話なのだけれど。

娘のその、人殺しに加担するのがおそろしいと思える精神性は、嘘偽りなくルパートにとっては誇りだった。妻ドロシーの力が大きかったとしても。このいかにも人間らしい娘の成長に、自分が関わっているのだ。]



 ── もし。 もしさ。
 ノア。あんたが、人狼だったりしたら。

[それは声に出さない3問目]

 オレのこと、食べようと思ったら、
 … どう 思う?
 


 なんて。

 流石に。きいても答えてくれないかなー……


[ため息のような、そんな気配だけが音でない声に乗る。]


 …… さっきは、耳ふさいでくれて、ありがと。
 ごめんね。

[ノアに入れそうだと、そう告げたもう一人に、
そんな風に礼をそっと添えた。
自分の泣き言が聞こえたかどうかは、確かめない。]


["どう思う?"()
この状況すら楽しんでいるような、
余裕にあふれた口調が届いた。

恐ろしい人だと思った。
魅力的な人だと思った。]

……"お父様"が、仰ることに異論ございません。
ええ、ええ……結構でございます。
今夜の晩餐は、"勇気ある少年"に。

ピスティオ様の異論がございますれば、
……ノア様か、ラルフ様に。

ですが、その道の者として保障いたしますが……
子供の肉は、"やわらかで甘美"でございます。

[この人に、人狼としてのイロハを教わったことが、
少しだけ、誇らしかった]


【人】 愛人 スージー

[マリオの宣言に、何か言おうとして、
それはベッキーたちのやり取りに遮られた。口を引き結ぶ。
一度引っ込めた言葉は、もう言葉にはならない。

投票用紙は重い。この紙は嫌いだ。早く手放してしまいたい。でも、それには誰かの名前を書かなくてはならなくて……、軽く頭をおさえた。]  

 占い師……、人間………。
 人狼、狂人、……、…。

[ゆるゆると息を吐く。全く考えが纏まらなかった。それでも、皆のやり取りは聞いておこうと、ジッと聞いている。

数日前まで、誰も信じなかったお伽話。
こどもを勇気づけるための絵本の悪役。

そんな相手と一緒に閉じ込められているというのだ。そして、そんな相手と殺し合えと言われているのだ。
よく考えて使えといったユージンの声を思い出し、モンドの言葉を耳に入れる。───そうか、]

(387) 2018/07/28(Sat) 23時半頃

【人】 愛人 スージー


 この投票用紙って、武器なんだ。
 フライパンや、包丁よりも、簡単で重くって、
 知恵や勇気をエッセンスにして、
 でもそれよりもよっぽど直接的な、武器。

[女子供でも扱えて、簡単に使い方を間違えてしまえそうな凶器だった。だからこそ、重くて、重くて、重くて、嫌だ。
この中に、人殺しがいる。それはどうしようもなく確実で、明白で、事実で、現実で。この武器を使って、倒すしかないのだという選択肢を押し付けられている。]

 ……やだな。 本当にもっと、
 知らない人だらけだったら、よかったのに。

[それでも考えなくてはならない。溜息を押し殺した。]

(388) 2018/07/28(Sat) 23時半頃

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