246 とある結社の手記:9
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人狼には、喰らった人間に"なりすます"能力があるかもしれない。
……いかがでしょう?
このロイエを論破できます。
……ルパート様。
本当に、良いお嬢さんでございますね。
うん?どういうことだい?
なりすます………
あ、見たまんまの知り合いじゃないかも知れないってことかい?
[ピスティオからの礼()が、少し意外だった。]
……いいえ、滅相もない。
仕事を頼んでいる立場として、助言するのは当然のこと……
あとで、わたくしからも『いいこ、いいこ』して差し上げましょう。
いいこ、いいこかあ……。うーん…。
じゃあ今度、何かして欲しいっす。
まだ何かは思いついていないけど!
あ、あとさ。
みんなに言っておくけど、俺っちは奥様を人狼って言って処刑になんか仕向けないからな。
だって奥様がそれで死んでしまったらどうするのさ。
俺っち、行くところがなくなっちゃうだろ!?
[やはり自己本位な理由を主張して。
不満げに唇尖らせる調子で言った。]
どうせワンダさんの名前を一緒に書けたならさ。
一緒にモンドさんの名前を書いちゃえばいいのに。
俺っちは書くよ、モンドさんの名前。
だって邪魔、なんだろ?俺っちにだって邪魔だ。
あんな人、結社に連れられてっちゃえばいいんだよ。**
()
……ええ、その通り……20年ぶりに帰ってきた男が、
実は本人になりすました偽物だった……
あり得なくも……ないでしょう。
まぁ、これは…村の皆に言えることですが……。
なんだ。 ぽんと「モンドだよ!」といって
それきりなら、こりゃあいけないと思ったが。
なんだピスティオ、ちゃんと占い師サマじゃあないか。
そりゃ、カミさんの育て方がいいんだな。
[ロイエに笑う。]
かわいいだろ?
残念ながら、肉質は保証しないぜ。
[なにせ安宿育ちの村娘だ。]
なるほどなあ…。
その辺はルパートさんが詳しそうだけど、どうだい?
小さい頃の記憶ってなら、なくもないかな?
ルパートさんや奥様とも面識あったみたいだから、俺っちには良く分からないけど。出来れば面白いのかも知れないよなあ。**
……なりすます、ねえ。
[想像もつかないが、そういう事になるならそれでもいい。]
いや、いいが……一児の父としちゃあ、
十にも足らん子供のころの記憶なんざ
論破もなにも、
そもそも信じがたいモノだぜ?
……ちょっとだなんて。
心強いですよ、すごく。
[どこかひょうきんな声色が、静かだった心にあたたかさを落としてくれました。
それだけで、また少し前を向けます。]
あたしは人間で、――「共鳴者」。
それだけは、間違いないんです、よね。
[心強いといった割には、不安の残る問いかけ方でしたが、肯定の言葉がほしかったのかも、しれません。]
― リンダ()の返答を受けた直後 ―
[心に乱れはなかった。
己の執着心は、暗く、冷たく、重く、腹の底に沈めている。
すでに、あの夜に心は決まっていた。()
嘘偽りのない本心からの
――腹の底からの渇望。()()]
[人肉を絶った飢餓は、心を蝕む。
"屋敷の獣"にとって、リンダがすべてだった。
いつの日かリンダの肉を貪る。
そのためだけに生きるようになった。
リンダがすべてになった。
他のものは、どうでもよくなった。
他のすべてが、どうでもよくなった。]
["そのとき"がくれば、躊躇はない。
最高の旬ではないが、致し方ない。
だが、それは、あくまでも最後の手段。
ルパート、そしてスージー。
この2匹と共闘し、この檻から脱出する。
育て上げた"最高傑作"と共に――]
(――――やり遂げてみせましょう。お嬢様のために。)
[『まっとうな人間でいるために、かみさまが』
それは、本当に──そうだったんじゃあないかと思う。]
パトリシアは、オレの相方の共鳴者で、
100%、人間。
───── 間違いないよ。 保証する。
[人間っていうのは影響を受けるものだ。
だから、まっとうな人間の助けに──彼女の心の支えに。
ほんの少しだけでもなれてるっていうなら、
自分のことも、そっちに引っ張っていってもらえるような気がして。]
[どうにも、心が弱いのだ。イヤなことからは逃げたい。
知らないふりでやりすごしたい。
人狼だなんだって、どうでもいいじゃないか、と。
……他人の死に、目を瞑りたくなる、弱い、弱い気持ちを。
この声があるおかげで、
どうにかこうにかやり過ごせている。
…今も。]
そう――よかった。
[船頭さんの、こちらの声にも乗せないすべての思いを、読み取れるわけではありません。
ただ、寄り添うように、あたしを肯定してくれる声が、大きな大きな支えになっているのは、本当です。]
……こわかった。
[そんな泣き言を言っても許される気がするくらいには、拠り所でした。]
あたし、イヴォンさまに狼だと名指しされて。
すごくこわかった。
はじめはモンドさんのように、笑ってしまう気持ちも、なくはなかったんですけど。
もしあのままユージンさんが黙ったままで、何も言わずにいたら、あたし自分が狼なんだって、思ってしまったかもしれません。
それくらい……こわかった。
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[>>173 ルパートの問いに、ゆっくりと、しかし間違いのない視線を持って、肯く。]
ああ……間違いなく、明日には話そう。 明日まで俺が、生きていればな。
(286) 2018/07/30(Mon) 22時頃
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[>>202 ルパートの娘は、自分を信じると言ってくれた。 こんな無骨で、愛想の無い男を。 それには応えなければならない。気持ちを強くする。]
……感謝する。 ああ、もちろん。自信がある。
(287) 2018/07/30(Mon) 22時頃
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[>>204 >>210 また周りを見渡せば、ロイエは自分を信じるかどうか、決めかねているようだった。 自分を信じろ、と言ってやりたい気持ちでじっと見つめる。 決めるのは自分自身、他の何物もこの場で信じきれはしないとわかってはいても。
>>209 間に挟まる余計なことには、目を瞑った。]
(288) 2018/07/30(Mon) 22時頃
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[>>215 マリオを死なせて、と言われれば、男の顔には抱えきれない辛さがにじみ出た。]
……ああ、そうだな。 子ども一人、子どもを持つ親一人守れない無様さだ。
[悔恨の念。自分に何が出来たのか、何が出来なかったのか。 それはいつでも、何年経っても、己を苛む。]
だが、お前さんはわけのわからんものに振り回されてるように見える。 そんな小僧っ子よりかは、幾分マシだ。
それと、俺は人を食わんし……きっとお前に『投票』することもない。 「奥様が」「かあちゃんが」「石が」。 そんな自分のない小僧なんぞ、俺の『敵』じゃあない。
[ああ、それと教えてやる。人狼は自分たちより人の数が多いところでは、何もしない。 そう付け加えて、その後ピスティオには取り合わなかった。]
(289) 2018/07/30(Mon) 22時頃
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[>>239 フーバー家のお嬢様がわざわざ寄ってきて、昨日のことを謝ってきた。]
……いいさ、謝れるなら、まだ生きていけるならそれでいい。
[人狼だと名指しされた自分に笑いかけてくる娘は、昨日とは別人のようだった。 肝が据わったのか、何かを信じているのか……。 どちらにせよ、悪くはない。]
(290) 2018/07/30(Mon) 22時半頃
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[>>244 その後彼女は『処刑』されたワンダが人間だったと告げた。 それは、辛く苦しい報せだった。 カウンターに置いた握り拳が、ぐっと締まる。 どうにもならないことだ。しかし、それでも……。]
(293) 2018/07/30(Mon) 22時半頃
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[>>261 イヴォンを占わないでほしい、というユージンの言葉を受けて、ノアへと男も向き直った。]
俺からも、頼む。 ルパートとパティの言うことは、今のところ疑えない。 そうしたら、つまりあんたが『本物』なんだ。 あんたが頼りだ。
[イヴォンはユージンとパティにしてやられた。 ピスティオのことは、もう男の眼中に入っていない。]
明日になれば、俺が『人狼』じゃないって理由は伝えよう。 ……もしくは、俺がやつらに襲われたら、自明になる。
[だから今日は『能力者』でない他の誰かを占ってくれ、と頼んだ。]
(294) 2018/07/30(Mon) 22時半頃
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[>>278 それと、ノアが自分に投票しないと言ったことには短く礼を言った。]
ああ……今日だけで十分だ。 助かる。
(295) 2018/07/30(Mon) 22時半頃
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……まあ。
しょーーーがないことだ。
嘘は嘘。
おれたちがたったの4つ票をあつめてみても、
これじゃあ、イヴォンが連れていかれるだろうな。
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