255 【ヤンストP村】private eye+Violine
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[そもそも――――
向こうでは端末機器を没収されるのでは>>0:601 じゃあ、一体イアンは今どこに居るというのだ。
宮廷を逃げ出した? そんな事が出来るのだろうか。
エル・ドラード。 御伽噺のような理想都市の言い伝えが過る。 まさか、其処に居るとでもいうのだろうか。]
(84) 2018/12/02(Sun) 21時半頃
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いや、なんだって大学に? ―――どう、して俺を……。
[パピヨンが心配なら本人に電話をかけろと思う。
何故、俺に。 何故、今になって。
昼間のまぼろしのような時間が思い起こされる。
もしもあの誘惑に身体が動かず済んだなら この奇妙な電話の話を喜ばしく聞けただろうに。 エル・ドラードの実在は 完全なるまぼろしから昨日の本屋でのやり取りで 半信半疑に信憑性が変わっていただけに。 心から喜ばしいと――思えていただろうに。]
(85) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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[部屋は随分と殺風景だった。 視線はサイドテーブルで揺れるミスラムへ。 似合わないなと素直にそう思った。 きっと誰かに貰ったのだろう。
勧められるままにベッドに腰掛ける。 ふかふかのマットなんてない。 簡素なベッドは座るには丁度よかったけど。]
私の味かぁ、そうだね、それは特別だから。 でもちょっと失敗したかな?
[彼がクッキーを口にした瞬間。 少しだけ間があったような気がしたから。 だから私は少し眉を下げて。 口元に手を当てる。 その手の指には白い傷テープが貼られていた。]
(86) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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[ピスティオの言葉にそっと目を伏せて。 でもすぐに顔を上げて。]
仕方ないなぁ。 ピスティオは頼りないから。 だから私に頼りたくなっちゃうんだよねぇ。
いいよぉ、なんでも、頼ってくれて。
[私だって孤児院の子供達を放っておくつもりはなく。 ちゃんと面倒を見る気はあるのだ。 ただ、昨日は彼がいなくなる。 それをあっさりとまるで他人事のように言われたから。 だから感情的になっただけで。]
それでたまにお料理を作りにきたらいいとか。 それだけじゃないよねぇ?
[何を望んでいるのか。 それを聞きたいと彼の目を見つめた*]
(87) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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[ぽちぽちと端末を打っていれば ノッカちゃんの姿が見えた。
――一瞬、迷った後、ノッカちゃんとよんで。 手を振った。キングスの像がある公園で待ち合わせなんて
おかしな話だと思う。>>84いや、
いやな感じだと感じるのに 分りやすいのはここしかなくて]
(88) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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…ノッカちゃん、
………ノッカちゃん
[公園で待ってくれている彼女の手を取ろうとした。 ――もう、気付いているって彼女は察するだろうか*]
(89) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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[後ろめたさ、気まずさ。 未完の絵をちら、と見て。
どうしようと頭を押さえ込む。 古傷の火傷の痛みが、ずきずきと増すよう。
パピヨンにこの事を伝えるべきなのか。 いや、伝える方がいいだろう。
ただ、メールや電話で話すのは気が引けて、 深夜に店に行くことを決めたは良いが―――]
(90) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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どうすりゃ、いいんだ……。 もし、帰ってきちまったら
[いや、何も男が此処に居るうちに帰るとは限らない。 しかし男が消えたこの街で夫婦は再びヨリを戻すのか。
渦巻くどす黒い感情は きっと。
―――嫉妬、だ。]
(91) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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[これまでも、薄いながらに関心はあった──と自分では思うのだが、セイルズにとって細かな所はよく分からないのも当たり前で、それらは殆ど、訊いて確かめたりせずに済ませてしまっていた。無に近い所からの出発と言える。 そして、いきなりが難しいのなら、少しづつ、一歩づつでいいという>>2]
そうか。 ……では宜しく頼む。
[落ち着いて埋めていけば、店の帳簿同様、難しそうな書類>>1もきちんと仕上がるように。今度はセイルズが、穏やかに笑う彼女へ世話になる番>>3だ]
[──きっと。]
(92) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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パニーニは貴女のものが一番だから。 私の腕では到底こうはいかない。
[鶏の照り焼きも、たまごサラダも。自分も料理をする身ではあるが、やはり専門職の──ココアの味には到底叶わない。見かける度に買うだけの価値を、セイルズはこのパニーニに見出している]
[けれど今日心を動かすのは、好物があったという事だけでなく]
嬉しいな。 ──私のことを考えて、作ってくれたのか。
[それはこんなにも、嬉しいことなのか]
[──全く、ココアには教えられてばかりだ。ありがとうの一言に添える表情は自然と、彼女の笑顔に見合うだけの、柔らかい微笑になっていた]*
(93) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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[レジ前を退き、後続の客へ場所を譲る。 次の客は、細かい経緯を知らなかったのだろう。店を譲るのかと問うていた。まだ暫くは、ココアの味を食べられるのかとも。この客は孤児院経由で知ったのだろうかと、何気なく耳を傾ける]
[──続くココアの説明に、気になる言葉>>1:56を聞きとった]
[違和感を抱いたと、そう自覚するのに一拍。言語化はまだ出来ない。セイルズが振り返る動作はどことなく軋むのに、じつと見つめてみても、彼女は自然体にしか見えない姿。客との会話は滑らかに続いていく]
[店内には、まだ会計を待つ客が居た。 セイルズには、ただ店を出るしか道はない]*
(94) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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[なんて、汚いのだろう。
10年前に労働に出た親友が戻ってくるというのに 歓喜よりも羨ましさが膨らむのだ。
男は向こうに行けば死ぬだけだというのに。 羨ましい。 狡い。 またあの女と共に生きれるなんて。
アポロは―――…、 ]
(95) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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[店を出た男は、珍しくふらりと、彷徨うような足取りで道を折れる]
[今は、業務ではないものの、頼まれ事が残っている。
身体は、染み付いた習性に従って、恙なく用事を済ませようとした──頭蓋の中とは裏腹に]
(……ああ、そうだ)
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[電話を掛けた時に出たのは、店長を名乗る人物。 その返事は気持ちよく、こちらの提示した物は全て必要だと告げる。 「はい」か「いいえ」で答える問いには、 およそ「はい」が返ってきた。
しかし、追加のアルカリ性の薬剤は、具体性に欠いた。>>36 劇薬を取り引きするのはこちらの都合もあるからまだしも、 注文を受けるのならば安全性のために用途を聞かねばならない。 ちなみに農薬や苛性ソーダなら、先程伝えたリストにもあったが、 聞き逃したのならもう一度告げよう。 何せ、種類はある。
都合が付く日は早くて明日。 商会から手伝いが来るような口ぶりだった。 ならば今日中に箱詰めが必要だ。]
(96) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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(仕事場にギロチンがあるような、と言った。
大半の人にとって、それは不安なものだと。
貴女に向いた仕事であっても、こことは違う)
(なのに、夫の所へ行けるのだと、屈託無く貴女は笑う)
[迷走する思考が、頭蓋の外へと流れ出ていくような乖離感。
動き続けること自体が次第に逃避となっていく。
自らの疑問だというのに、今のセイルズには手に余る]
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[そうと決まれば、明るいうちに詰めておいた方がいい。 箱のまま、鍵を付けて保存すればいいのだから。
空き箱を倉庫へ取りに行こうとしたところで、 メールを受信する。>>54 ヌヴィルからだった。]
『伝わったんなら良かった。 薬はヌヴィルの分は取ってある。 今日要るなら配達も出来るが、どうする?』
[取り置いたのは彼が召集を受けたと知る前。 だから数日で使い切るには多い量ではあるが。 夜には外へ出るため、そのついでに届ける事もできると、 そう返信をした。*]
(97) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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(──何故。どうして。
私は、貴女へ訊かないと解らない。
けれど、貴女の答えが解らない)
[なら、どうすれば良いのだろう──]*
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っふ………
[その感情は、赤も青も黄も、 何もかも飲み込む黒に埋め尽くされ。]
くそ…、どうしてお前ばっかり……。
[悪魔のように醜い感情だ。
山羊頭の幻影を 愛する女の絵の中に見た気がした。
かぶりを振り、 頭の中からどうにか追いやろうとする。 けれど、消えてはくれない。
土石流のように押し寄せてくる苛立ちと嫉妬と、 それらを抑えようとする理性。 上着の胸元をぐっと掴み、平静を保とうとする。]
(98) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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フローラちゃん。
[>>88聞こえた声に、顔を上げる。
あたしの顔は笑顔だったけれど、 フローラちゃんの表情は、]
なあに、フローラちゃん。
[>>89ああ、きっと。気付いてる。 あたしの名前を呼ぶ声に、応えて。 フローラちゃんの手を、そっと握った。
大丈夫だよって言うように。 それは、あたし自身にも言い聞かせるように。 あたしの笑顔は、消えないまま]
(99) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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お仕事、お手伝いできなくってごめんね。 『召集』で街を出なくちゃ、いけなくて。
[さっきまでは、どうやって言おうかって悩んでたのに、 今は、するりと言葉が出てくる。
多分、目の前のフローラちゃんが、 かつての、置いて行かれる自分のような、 そんな雰囲気をしていたから*]
(100) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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[そうしていると、手の中の携帯が震えた。
一通、そして二通。>>66>>97 電子文が到着したのを報せる無機質な音を聞き ゆっくりと呼吸を吐いてから内容を確かめる。
タツミからのメールはありがたいものだった。 古傷がひりひりと痛み、頭痛に変わるから。 飲みに出るにしたって、この痛みを抱えるままでは 逃避の酒を―――煽る気にもならなかった。
ただ、妹からのメールは。 絵の中に浮かぶ幻想の山羊を彷彿とさせる。
お化けなんて存在する筈ないだろうと 常ならば笑い飛ばしてしまうのだが。]
(101) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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[目を閉じ、深く息を吐いて。 パピヨンの絵に布を被せてしまう。 乾燥させるなら覆っておかない方が良いが 今は――この絵を見ていたくはない。]
『薬の件だが、ありがとう。 手間で無けりゃあアトリエに 届けてくれると助かるよ。』
[本屋の斜め向かいだという事は昨日話題にもした。 場所が解らず配達出来ない――という事は無いだろう。 タツミに返信を返してから、
もう一通を睨めつけた。]
(102) 2018/12/02(Sun) 22時頃
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―― 道中にて ――
[家を出て、目的地に向かう最中にポケットに入れた端末が震えだす。 これだ、こういうのがあまり好きではないのだ。 研究している間も呼び出されることが嫌で、嫌いで端末はずっと家に置いておくようにしていたのだ]
矢張り、もう二度と持ち歩かないでおきましょう。
[嘆息気味に立ち止まり、届いたメールを二通、目を通す。 立ち止まったのは最近歩きながら端末を操作するとのがどうとかこちらが注意する方であるからだ。
>>57ヌヴィル先輩からの返信には首を傾げるしかなかった。 >>22>>23商店街に放置された代物についてはまだ連絡を受けていなかったからだ。 首を傾げながらも文字を打ち――]
(103) 2018/12/02(Sun) 22時半頃
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『ええ、ええ、分かっています。 ヌヴィル先輩、それはお酒の席でたっぷりと。
後者は聞いていませんね。 誤配達は偶にあるようですが自警団の範疇ではありませんし、 被害届の受理もまだです。 平和なものですよ』
[さも分かっていますと生暖かい目で見るような文面。 そんなメールを送信して、次の一通に取り掛かった*]
(104) 2018/12/02(Sun) 22時半頃
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『分かった、紅茶のと菓子の準備はしてあるから。 遅くなって来たし、来る時は気をつけてな。』
[そこまで打ったが、 続きを打つのに額を――火傷痕を思わず抑える。]
『変な噂だな、覚えがない。』
[山羊という言葉も超常現象にも触れず。 愛想の薄い内容になってしまったが、 これが返せる限界だった。]*
(105) 2018/12/02(Sun) 22時半頃
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[パン作り以外でも役に立てるなんて不思議な感じ。>>92 生真面目なお返事ににっこり頷くの。
パニーニの腕を褒められれたなら。>>93 腰に手を当て誇らしげに笑って]
だってパン屋さんですもの! うふふ、でも一番だなんて嬉しいですわ。
パニーニを焼く時はいつも考えるんですのよ。 今日はセイルズさん来るかしらって。 喜んでくれるといいなって。
[嬉しそうに微笑んでくれるセイルズさんに微笑んで。 和やかな時間がそうして過ぎていくの。*]
(106) 2018/12/02(Sun) 22時半頃
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[そうしてセイルズさんをお見送りしてから。>>94 他のお客さんともお話するの。 今後のお店の事も、私の招集の話も]
お店は閉めませんわ。 孤児の子に継いでもらおうと思いますの。
ええ、ええ。 私もあの人の所に行く事になったんですの。 店を続けられないのは残念ですが、 私は大丈夫ですわ。 気にかけてくださってありがとうございます。
[別れを惜しんでくれるお客さんへそう告げるの。 寂しくないよ、悲しくないよ。 だから心配しなくていいんだって。 そう、いつもと変わらない笑顔で。*]
(107) 2018/12/02(Sun) 22時半頃
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―― オズワルドの依頼 ――
[自警団に届けられた伝言は至って速やかに自分へと伝えられた。
特別な顧客に対する専用な伝達方式は、自警団の運営に有益な市民の頼みを速やかに叶えるために存在する。
とは言え、その依頼は大雑把であり連絡を取る必要性のあるものでこうして自分へと回ってきたのだが、
端末を普段家に放置していると知らぬわけでもないのは家に毎日帰ってるからというのんびりした感覚によるものなのだろう。
つまり、街は平和なのだ]
『愛と信頼の街のなんでも相談室。
さぞやお困りのご様子であると貴女の足長おじさんが心配されておりました。
つきましてはその困り事、速やかに解決致しましょう。
ご入用の際にはご返信を、SM』
[送り主は「街の狩人」を名乗る者。
巷では噂話程度には聞こえる仕事人からの、
悪戯にも見える、本当のメールだった*]
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[メールを送り終えると再び歩を進める。 平和な街を、変わらぬ夕刻を。
表面上は何も変化はない。 ただ、坩堝の底では色々なものが、煮えくり返り、 ふつふつとに滾り始めていただけで――*]
(108) 2018/12/02(Sun) 22時半頃
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[それから遅れ、もう一通メールが届く。>>104
確かに人為ミスだ、誤送自体はあるだろう ただ、生き物の首が入った荷物を誤送すれば 流石に悪質な“事件”になり自警団の管轄となる。
無い、のだ。 なら―――……不特定な嫌がらせではない。]
………………。
[釈然としない想いを抱きながら、 返事は作らずに携帯を木机の上へと、投げ出した。]*
(109) 2018/12/02(Sun) 22時半頃
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