266 冷たい校舎村7
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[頬に宮古の両手を伸ばされる。 ひんやりとして、気持ちがよくって 俺は思わず目を細めたんだ。
――きれいな人だ、と思った。
宮古が背伸びをすれば、 吐息がかかるくらい近い距離に、彼女がいて。
俺の額に口付けは落とされる>>341]
(366) 2019/06/13(Thu) 21時半頃
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[これが、本当に最後なんだ]
(367) 2019/06/13(Thu) 21時半頃
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[置いて行かれるのは、1番嫌いなのに]
(368) 2019/06/13(Thu) 21時半頃
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[バイバイと、踵を返す宮古を見遣る。
俺を置いて、図書室から そのまま出ていこうとする彼女を]
ありがとう、宮古。
[堪え切れずに、声を振り絞った。 その声音は嗚咽にも近かったかもしれない]
(369) 2019/06/13(Thu) 21時半頃
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きっとこのままでいたら、 俺は本気でお前に惚れてたよ。 “候補”じゃ我慢できないくらいに。
(370) 2019/06/13(Thu) 21時半頃
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[宮古がそのまま、振り返らずに この図書室を出て行ってくれることを 心の底から願っていたんだ。
この泣き顔を見られるのは、 俺のプライドが許さなかったから。
きっと宮古には、全てお見通しなのだろうけど]
(371) 2019/06/13(Thu) 21時半頃
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[愛も恋も分からない俺でも、 これだけは言い切ることができるんだ。
……こんな歪んだものは、きっと愛じゃない]**
(372) 2019/06/13(Thu) 21時半頃
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R団 タカモトは、メモを貼った。
2019/06/13(Thu) 21時半頃
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―― 図書室 ――
[宮古の出て行った図書室に、 俺はたったひとりきり]
ハンカチ、返さなきゃな。
[制服のポケットに、 その清楚なハンカチ>>391をしまって 大きなため息を、吐いた。
壁に凭れかかって そのままずるずると床に座り込む。 くしゃりと前髪を掻き上げる]
(403) 2019/06/13(Thu) 23時頃
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本当に、格好つけさせてくれないんだよな。 ……甘えたく、なるだろ。
[結局、泣き顔を見られてしまった。 最後の最後まで、彼女の前では 俺は情けない男だった]
ずるい、よなあ。
[声はまだ震えていて。 ぼうっとした瞳で、しばらく天井を見つめていた]
(404) 2019/06/13(Thu) 23時頃
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[視線を、机の上のお汁粉の缶>>343に移す]
捨てに行かねえと。
[彼女からの最後の“命令”。 ペット候補としての最後の仕事をこなすために、 俺はようやく立ち上がった]*
(405) 2019/06/13(Thu) 23時頃
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R団 タカモトは、メモを貼った。
2019/06/13(Thu) 23時頃
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