246 とある結社の手記:9
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/07/31(Tue) 20時半頃
宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2018/07/31(Tue) 20時半頃
……おはよう。
ひどい朝だわ。
昨日はごめんなさい。
[泣き腫らした朝のようにまぶたが開かないなんてことはありませんでしたが、似たような気持ちです。
ずっと声を聞いていたのに、あんなに縋ったことは、今までありませんでした。
狼だと告げられたこともこわかった。この中に本当に誰かを欺こうとする人がいるのがこわかった。人を敵視してしまう自分がこわかった。紙に名前を書くのにためらいがないのがこわかった。
今でも、連れて行かれたローザス夫人の魂が、どうか狼であるようにと、祈ってしまったことが、ひたすらにこわいのです。
どこかで繋がっていると、信用できる人がいると思えたから、気丈でいられたようなものです。]
……あの、聞こえてます?
まだ眠ってるのかしら。
[昨夜は、ずいぶんと付きあわせてしまった自覚がありましたから、尋ねる声は少し遠慮がちになりました。
それから少し待って反応が返らないので、お寝坊さん、と思うだけ思って、起きてくるのを待つことにしました。]
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……モンドさん。
ええと、その……おはようございます。
[あたしとしては、モンドさんが無事に今朝を迎えたことは喜ばしいことではあったのですが、どろりと陰鬱な空気を纏って、アルコールを煽る様子を、喜んでいいものとはとても思えませんでした。 声をかけたものの何を言うべきか迷って、結局何でもない朝の挨拶をしただけです。]
(27) 2018/07/31(Tue) 21時頃
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― 早朝:リンダの部屋 ―
[揺れる月影。 グラスの水面に浮かぶそれを、一息に飲み干して。 熱のこもった吐息を漏らしたなら、大きく舟が揺れた。 小さな悲鳴を上げて、船縁に身を預ける]
[声を上げた恥ずかしさを誤魔化すように、笑い返す。 舟はまた、ゆらゆらと優しく揺れる]
[つられて、空を見上げる。 一面に散りばめられた星々に、息を呑む。 届かないとわかっていて、そこにたどり着けないとわかっていて、手を伸ばした]
(28) 2018/07/31(Tue) 21時頃
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[目を覚ます。 伸ばした手の先にあるのは、星空ではなく天井で。 その手は当然のように空を切る。 一筋、涙が零れ落ちた]
(29) 2018/07/31(Tue) 21時頃
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― 朝:リンダの部屋 ―
[部屋を訪ねてきたロイエ(>>20)にいつも通りの返答を。 いつも通りに招き入れ、いつも通りに支度を手伝ってもらう]
[ただ、いつも通りでなかったものが一つだけあったとするなら。それは、頬に残る涙の跡だろう]
(30) 2018/07/31(Tue) 21時頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2018/07/31(Tue) 21時頃
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[>>22 ベッキーの声は聞こえていた。 しかし、目を向けなかった。
止める? 俺が? 何故? 俺は彼女に票を入れた。 見知った、かつて仕事をくれた女に……。]
……。
[何も言わず、ただ頭を振って、また酒をあおった。]
(31) 2018/07/31(Tue) 21時半頃
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― 朝:ユージンの死体が運び出されるとき ―
[やや歪な輪郭をした麻袋が、結社の者たちによって運び出されていく。その表面には、じわりと赤い染みが浮かんでいたかもしれない。取り乱すことはせず、ただ黙祷をささげて、胸の前で十字を切った。能力者であることを匂わせ、命を賭してリンダを護ろうとした勇敢な青年、ユージン。]
……。
[麻袋が外へ運び出されるのを見届けながら、深々と頭を下げた。その後は、焦燥した顔をしているであろうスージー(>>4:18)たちや、部屋の清掃をしたラルフ(>>4:25)たちに、労いや励ましの言葉をかけながら、冷たい水を配った。
そして、ユージンが自分との共鳴者、と語ったパトリシアには、オレンジジュースを。勤めて普段通りに。]
(32) 2018/07/31(Tue) 21時半頃
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[>>26 おはよう、というパティに一瞬、わずかだけ目を向けた。]
……ああ。
[その言葉で区切るのが精一杯だった。
ーーめでたいな、お前さんが朝を迎えられて。
そう言いそうになった。 本心でもあるが、今はどう言っても皮肉めいた言葉になること程度は自覚している。 なにせ、もう俺たちは皆……誰かの犠牲のうえに生きているのだ。 何が違う? 結社と、人狼と。
そう考える度、グラスは空になる。]
(33) 2018/07/31(Tue) 21時半頃
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― 朝:ロビー ―
[今日はそれに間に合った。 ユージンの体が運び出されるのも。 イヴォンが宿の外へと連れ出されるのも。 だからといって、何が出来たというわけでもないが]
(34) 2018/07/31(Tue) 21時半頃
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― 朝 イヴォンが連れて行かれた後:ロビー ―
[窓の鉄格子から、外へ続くあぜ道が見える。あの道の向こうへ、ローザス婦人を乗せた馬車は消えて行った。ワンダのように。]
……。
[今朝、連れて行かれる婦人を引き留めようと懸命だったベッキー(>>4:21)には、かける言葉が見つからなかった。ましてピスティオには――(>>4:2)。]
(35) 2018/07/31(Tue) 21時半頃
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[イヴォンが結社員に連れ去られた後、その異変に気づく。 ぞくりと、ひどく、ひどい怖気に襲われた。 屋敷を見上げていた時は、暗い憎しみだけを湛えていたそれらが。 今日は笑っているのだ。 誰も彼もが嗤っている]
[ようやく抱くことができたちっぽけな覚悟を嘲り笑う、そんな顔達が歪む。 いや、歪んだのは視界全体だ。 その瞳はロビーの様子を捉えることができず、別の景色を映し出す]
(36) 2018/07/31(Tue) 21時半頃
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[知らない男達に囲まれる、よく見知った女性。 その男たちはおそらく、結社員で。 だから、それは、きっと]
いや……いやっ……。 やめて……それは、それだけは……。 見たくない……見せないで! ああ……駄目……止めて!!
[目を強く閉じても、その映像は消えることなく。 その結末を映し出す。 男たちはその女性……イヴォンへと手を伸ばし。 彼女の最期のその表情は――]
嫌、嫌……あ……ああっ……。
(37) 2018/07/31(Tue) 21時半頃
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[糸が切れたように床に崩れ落ちる。 息が、呼吸が、鼓動が荒い。 床に手を突いているだけで精一杯で。 涙と汗と嗚咽が、水溜りを作り出す]
[どうして彼らはここまでするのだろうか。 ここまでされるほどの罪を自分は背負っているのだろうか。 わからない、なにもわからない。 ただ一つだけわかること、それは]
イヴォン……おばさま、は……。 人間……です。
[絞り出すような掠れた声で、それだけを*告げた*]
(38) 2018/07/31(Tue) 22時頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2018/07/31(Tue) 22時頃
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― 朝・ロビー(イヴォンの処刑)―
[とても、見てられる光景ではなかった。 結社員達は投票用紙の集計後、イヴォン・ローザスを処刑場までつれていくため、彼女を捕えに部屋まで向かった。
彼女の部屋はピスティオの部屋の隣。 ルパートはイヴォンに壮絶な睨みをきかされて、彼女の大切なピスティオの部屋をそこに決めた。
頑としてイヴォンの部屋の前をピスティオはどかなかった。あの素直になれない優しい母親が、ピスティオが結社員とモメてよくない事になる可能性を考えなかったとは思えない。
イヴォンは結社員たちに連行されていく。 彼女の足取り、彼女の横顔。 日ごろのイヴォンと重ね合わせて、それの異様さとやるせなさといったらなかった。
ピスティオは結社員とイヴォンに必死に追いすがり、声を張り上げ、制止しようとし、しかし――それは叶わなかった。]
(39) 2018/07/31(Tue) 22時頃
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[イヴォン・ローザスがこの宿屋を出ていく前、何か声をかけなくてはと焦るのだが、焦るばかりで何も言葉がでてこない。
今、こうして死ぬその人に ――何を伝えてやればいいというのだ。
何も思いつかない。ただ一つルパートに思い付いたのは、"なにも言わずにいる"ことだった。 自分には彼女にとっての僅かな時間をピスティオと過ごさせてやる以上に、なにがあるだろうか。
自分の娘のように素直に「あなたに生きて欲しい」と伝えることも出来ず、ピスティオのように強い意志で止めることも出来ない。
投票の結果は変わらないだろうという諦めよりは―― これを変えても、ほかの誰かが死ぬからだった。
立ち尽くしたまま彼女に頭をさげる他、なかったのである。]
(40) 2018/07/31(Tue) 22時頃
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そーね、ノアさんを私たちが殺すなら、
イヴォンさんが人狼っていったほーが、
都合はいーのかしら。
今日はその二人のどっちかね。
大丈夫、きっちり殺してあげるわ。
モンドさんは処刑したい、ってのも、
解る話だし。
ただ、ピスティオがどーしても、
イヴォンさんを人狼だったといいたくないなら、
うーーーんんんん。
やっぱりノアさんを人狼にしたてあげたほーが、
とはおもう?かな〜〜……?
|
[受け取ったオレンジジュースを、舐めるように口に含みました。 他の人と違って水でないのは、ロイエが昨日語った昔話のせいでしょうか。 甘酸っぱい味が、少しだけ意識をはっきりさせます。
麻袋が、運ばれていきます。]
……また、だれか、ころされたの?
[誰宛ともなく、問いかけました。 それが誰かを、認識することさえなく。 なんとも無知で、愚かで、寂しい問いかけでした。]
(41) 2018/07/31(Tue) 22時頃
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おれたちは所詮口を出してみるだけ。
やれるようにやって貰えるのが一番いいだろうからな。
だから、やりたいようには任せるが。
そうだね、ノアをおれ達の手で殺すなら
モンドだけには「もうノアを守ってやる必要がない」と
思わせたいところだな。
モンドにとっちゃあ、
ピスティオだけは「明確な嘘つき」だからな。
……ただまあ……
この状態でモンドを殺せるかどうか、ねえ……
また票が足らないってことになると、面白くはねえな。
ノアを強く疑いながら、いかにもノアに投票する風にして
モンドに投票でもしておくかねえ……
|
[>>38 叫びの後に零された言葉に、カウンターで俯いていた男は顔をあげた。 目の前から道が突然なくなったような、驚愕の表情で目を見開く。]
……そんな、ばかな
[零した言葉はそれだけ。 強く否定するでもなく、取り乱すでもなく。 それからまた、力なく椅子に座った。]
(42) 2018/07/31(Tue) 22時頃
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イヴォンが「人狼」といっちまったら。
……もう、たぶん、モンドはノアを信じると思うぜ?
守っちまう可能性が格段に跳ね上がるとおもうがな。
そうなると、今度はまたモンドを殺すしかなくなる。
おれとしちゃあ、イヴォンを人狼だっていうのは
イマイチ仕事がやりにくいようにしか思えてねえな。
利点はあるのかい?
ノアをおれ達が食うには
「イヴォンが人狼」は、ちょっとまずい。
おれはそう思うが、どう思う?
ん、ん、ん………
奥様を人狼、かあ。
…ごめん、俺っちには少し難しいかも知れないや。
だって散々叫んじまったろ?
[ごめん。と、苦笑めいた気配を零し]
でもそうなると、俺っちから見てノアが人狼、奥様は人狼の協力者。
……で、モンドさんと誰かが人狼、かな?
ロイエさんとは食い違っちまうっス。
対立するってことなら平気そうだけど……
その場合、ロイエさんからはノアが本物ってなっちゃうのかな。
うううん…
それと、スージーがいってた……
ワンダが人狼ってやつ。
それそのものについては、おれは賛成だったんだが。
多分、人狼って言うなら余計に
「なんで昨日のうちに言わねえんだ?」とは
言われると思うぜ。
なにか理由を考えておいたほうがいいだろうな。
……と、すると。いかがいたしましょうか?
やはり、わたくしが霊能を偽るのは、
ノアさまを人狼として処刑"させた"あとのほうが?
[イヴォンを人狼という理由。それは、スージーがそうしたい、と前にいったから、とは言わないで置いた。]
|
[あたしの問いに返事はあったでしょうか。 いずれにせよ、イヴォンさまが宿を去ってしばらくしたころ、リンダさまが堰を切ったようにお声を上げられて、あたしの意識はそちらに向きます。 恐怖に満ち満ちたお声でした。息を荒げて、拒絶に喘いで、崩折れました。尋常でないことなのは、見て取れます。 はらはらと見つめていることしかできませんでしたが、最後に絞り出された言葉に、ああ、と息を吐きます。
あの方は狂ってしまわれていたのだと、ただ、それだけ思いました。その時は。]
(43) 2018/07/31(Tue) 22時頃
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一個、ロイエのヤツがマズい点があるな。
まあいいといえばいいが――
その状況なら、ラルフも人狼ってコトに出来ないこともねえ。
単純に、ワンダを人狼といっておかねえ場合は
隠れ蓑が減っちまう。 それだけだ。
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[はっと目を見開いたのは、その後です。 モンドさんが呆然と言葉をこぼされて、ボタンを掛け違えていたことに気付きます。
イヴォンさまが、狂った協力者だということは。 ピスティオは、本物の占い師だということになります。
ピスティオが昨日、狼だと語ったのは――モンドさんです。]
(44) 2018/07/31(Tue) 22時半頃
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