158 Anotherday for "wolves"
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――…未だ決めかねている。
『邪魔』と思う者がいればそちらに傾くかもしれないが、
『恩寵』に対しては、キミに否を唱えるほどの思いいれはない。
[細められた目も
矜持も、消えていく考えも。
黙っていては伝わらぬこと。]
ふふっ、そう。
可哀想に、あの子は見捨てられるのね。
[唄紡ぐ盲目の小鳥。
彼女がきっと仲間だと思っている一人から、命を見限られたのだと知れば。
それはそれは、絶望に染まる表情をするのでしょうね。]
『邪魔』がいれば教えてね?
一人ずつ、邪魔者は消していきましょう。
私も手助けするわ。
だって、私たちは『味方』なんだもの。
[そうでしょう、と。
偽りの涙を横に流しながら、嗤います。
学者さんの謂う通り、普段と変わらぬ貌を張り付け。
その厚い駱駝のカーテンの下に、真紅の瞳を細めて**]
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[族長とそれほど親しいわけではなかった。 グリフィスの家を代表して話すが主で個人的なものは薄く。 それでも彼は恨まれて害される風には見えぬひとで、だからこそ集会で告げられた方針に強く否を唱える者はいなかったように思う。 アルカイドの言葉>>363には]
――…可能性としては在り得る。 けど、そうなると、……
[言いよどむような間があき]
あの時話をきいていた者か、 もしくはそれを伝え聞いた者が疑わしくなるんじゃ……
[躊躇いながらの声は徐々に小さくなる。]
(369) 2015/05/14(Thu) 17時頃
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[族長と人間の女の子の死。 その話を運んだのは一人でなく二人。 それはそれだけ噂が広がっているのだということ。 火のないところに煙はたたない。 二人の身に起きた不幸への真実味が増す状況。
安堵の吐息の後、続く言葉>>364に]
もしそうだとしたら、 そのままにしてはおけないものね。
[同意する言葉を向ける。]
(370) 2015/05/14(Thu) 17時頃
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[ドナルドとアルカイドの会話>>366は気になるものだったが ちらと交互に二人を見遣るのみ。]
[茶を飲んでから向かう、という考えはぽんと抜けていた。 いつもならそろそろ弟が紅茶を用意して様子をみにくる時間だが その末弟は教会の方に様子をみにいっていたからそれもなく。]
[アルカイドの提案>>367に瞬きひとつ。]
それはありがたいな。
[キミの淹れたお茶が飲めるなんて楽しみだ。 そんな言葉が浮かんだが、口にするのは不謹慎な気がして]
(371) 2015/05/14(Thu) 17時頃
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[けれど飲み込む必要はなかったのかもしれない。 重さをはらうようなアルカイドの言葉>>368とウインクに はたと瞬いた後、淡く眸が弧を描く。]
頼もしいね。 それじゃあ、行こうか。
[アルカイドとドナルドの二人を促し、本屋を出る。 花瓶のマーガレットがその背を見送り。 ぱたん、と閉じられた扉には念のための鍵がかかる。**]
(372) 2015/05/14(Thu) 17時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2015/05/14(Thu) 17時頃
好きにするさ。
[それは丁度、意識を失って見えた彼女の枕元で
かつての友と呼んだ男に言い放ったと同じ、投げやりさで]
好きに、するといいさ。
[恩寵うたう小鳥を食わんとする彼女の声に応える]
[耳に残る、娘の歌声。
視えなかったものが───
そう歌った彼女の目に、今は何が見えるのだろう]
それがお前たちの意思ならば。
[構わないと告げる音は、やはりどこか諦めに似る。
”彼ら”を諦めたわけではない。
ただ、もっと違うものを男は随分前に諦めてしまった]
お前たちが──…生き延びる道ならば。
[同族を自らの牙にかけること、男はやはり選ばない。
艶やかな声持つ人狼の娘、この娘に言わせれば、
自分もまた充分に腑抜けの一員なのやも知れぬ。
そうと思えど、それを変える気とてなく]
…… 力持つ者の話を、聞いたことはあるかね?
[代わりに問うのは、若者らへ。
それが何か、どれ程のものであるのか。
男とて、詳しくを知るわけではないけど]
これまでは使われなかった力だ。
私も詳しくは知らん。
だが、以前耳にしたことがある。
人を食らう人狼を見抜く術持つ者の話を。
[視るは生者であるか死者なのか。
それすらも良くは分からない。
分からないまま、ただ警告のみを発する]
この村に今、いるのかも知れない…いないのかも知れない。
だが、気をお付け。
血は血の中に、用心して隠し切ることだ。
耳と牙、…醒めるのはお前たちだけではあるまい。
[最後の響きは案ずるように、諦めのようにどこか*暗く*]
どこに?
[答えは返っただろうか。
聞けば、また歩きだす。]
せんせ……………、ごめんなさい……。
ごめんなさい………なんでもないの、だだ…
こわくて………………。
[泣いたらカビてしまうって言ったのに]
サイラスのおうちに……います………。
[ 瞑った瞼が、 また 濡れた。 ]
『過ち』……。
悪いこと。
でも…、友達は、食べちゃいけない…もん。
[「どっちが過ち」か、なんて。
そんなことはわからないけど。
少女はその先の考えを
遮断した。答えを知るのが 怖い気がして。]
止めないよ……。
怒られても、しらないもんね。
お姉さんの言ってること
意味わかんない。
[わたしを馬鹿にしようとして
わざと難しい言い回しをするんだ。
と、少し不機嫌そうに不満じみた声で。]
[“お姉さん”の声に呼応するように聞こえる男の声。
幸か不幸か自分に話しかけられたことはないから
あまり聞かぬふりをするけれど。
男はオンチョウというのが誰のことかわかっているようで
ここでもおとなの仲間はずれのような気がして面白くなかった。
何が『味方』なもんか。
ラディスラヴァの口ぶりに頭の中で
そう否定して。]
お父さんまで難しい話する……。
[『力持つ者』の話。
それが何なのか
力とは何なのか
見当もつかない。
けれど。]
わたしかくれんぼ上手だから。
大丈夫だよ。
[と父には嬉しそうに
その無垢な弾む声で
返事をした。]
[不利益を被ると思しき考えは共有する意識にのせず。
それはいいこで在り続けた癖か本質か。]
犠牲を払わねば得られぬものもある。
寧ろ、犠牲を恐れた故に失うことの方が、怖いよ。
[可哀想と称される娘を思う。
より失えぬものの為に見捨てる。
力をつける為の糧があるにこしたことはない。]
『邪魔』を消して、
耐えることを強いられぬ『楽園』でも作るかい?
[手助けするという『味方』に軽い調子で言葉を向ける。]
[諦めにも似た音色が
彼には思うところがあるのだろうと感じさせた。]
――……。
[お前たちが生き延びる道、と彼は言う。
私たちではなく、お前たち、と。
自身を含まぬかのような物言いにピクと片眉がはねた。]
我が子が愛しいならその子の傍に居て
その子が大人になるまで守っておいでよ。
何処の馬の骨とも知れぬ者に任せたくはないだろう?
[軽口染みたものを年上の彼へ投げ]
[力を持つ者の話には]
御伽噺や伝承にそんな話があったような気がするけど
人を食らう人狼を見抜く術持つ者、か。
この村に、いなければいいね。
もし居たら、厄介だ。
族長と同じかそれ以上に『邪魔』になるかもね。
――…ん、用心するよ。
[普段と変わらぬ柔らかな口調で。]
[「おとなの仲間入り」なんて
全然違うじゃない……。
ツン、と口をとがらせる。
昨日からこのかた、うまくいかないことばかり。]
お兄さん、聞こえる?
…あなたは誰?
わたしの頭の中に住んでる悪魔なの?
[と女よりは幾分か柔らかな声色の持ち主に語り掛けてみることにした。]
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[悲しそうにも見えるアルカイドの微笑み>>391が まるでその考えを肯定するように――。
苦さが貌に滲む。]
[お茶の話するうち、 張り詰めた頬>>392が和らぐを感じて 僅かな安堵が吐息に混じる。]
ごろごろ、なんて、猫みたいだね。
[彼の言葉>>393から想像した姿が、ソファで寛ぐ猫と重なり、 そんなことを言いながら診療所へと歩みだし。]
(421) 2015/05/14(Thu) 20時半頃
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[外を歩くうち聞こえる声>>395>>389はひとりふたりどころでなく 向けられる視線にも感情が伴うよう。 耐えてくれ、と集会場での族長の言葉が過ぎる。 これほどの負の感情にどれだけ耐えれば良いのだろう。]
――…っ、
[居た堪れなさを感じる。 聞こえた声>>404に一度アルカイドに視線を向け]
ん、何とかする、って…… “過ち”は一族の手で、ってこと……
[族長の言葉をなぞる。]
(422) 2015/05/14(Thu) 20時半頃
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[道中、人の眼差しを避けるように視線を下げる。 足元を見ていれば刺さるような視線も少しはマシだろう、と。
一瞬で崩れた均衡。 共存を示す天秤は傾いて。
これから歩むべきは茨の道か。
自然と早くなる歩調>>404につられるように 足早に診療所に向かう。]
(423) 2015/05/14(Thu) 20時半頃
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[聞こえる少女の声に意識を向ける。]
聞こえているよ。
――…ああ、名乗っていなかったっけ。
残念ながら悪魔じゃないなぁ。
ほら、聞き覚えがないかい?
僕は本屋のベネットだよ。
[柔らかな口調のまま、名乗り]
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