241 The wonderful world -7days of KYRIE-
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『笑ってくれよ……』
(492) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[ ──見送って、
ニーナの気を引いたのは、 地上の喧騒ではなく、視界の隅で するりと動く何かの影であった。]
──サソリ、だよね スナック菓子はお気に召さなかったみたいだ
[ と、ニーナは呟いた。
毒を持っている生き物ならば ジリヤの力のほうが適しているか、 或いは思ったよりも動きが素早いから ニーナが斬るほうが易いか。 そんなことも考えた。]
(493) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[ …… こんなおとこ、に、 声をかけるなよ、きみってやつは。 ばかだなあ。 ]
(494) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[ とにかく、気づきさえしたなら 大きな問題にはなるまい。その時は。
気づけた理由というのが、 警戒心というより、目がいいって たったそれだけの理由だったとしても。
ショックや怒りがあるわけでもない。 仕方がないと、ニーナは思った。]
……残念だけど、 あのひとも死神、だからなあ
[ 緊張感がない、という言葉を反芻して、 ニーナはまた、少し眉を下げて笑っていた。]
(495) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[ ──このゲームはパイの奪い合い。
そのくらい、ニーナははじめから知っている。 死神は当然として、他の参加者もまた敵になり得る。 奇しくも、与えられた力は端的に言って武力で、 きっと、きっとだけれど、 この力は、”UGの存在”にならば、届く。
……例えば、 私たちの制服なんて、 どんなによく刃の通ることだろう。
それはいつかの自分が紡いだ言葉>>1:106だが、 ”理解できる”と”実行する”は別物である。
……本当に、厭なことばかり 死神は思い出させてくれるもんだ! と、 ニーナはスナック菓子をひとつ口に放り込む。]
(496) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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──ところで、ジリヤ こんなところで一体何を?
[ のんびりとした口ぶり>>481で、 菓子に手を伸ばすジリヤに再度問いかけたが、 ( 余談、庶民の味にも臆せず挑むところが、 彼女のよいところのひとつでもあるのだ! )
さて、遠のく意識のその中で、 答えがもらえたかは、明日に持ち越そう。
──中盤の今頃が一番恐ろしい と、 ジリヤの言葉を甘酢っぱい味と一緒に噛みしめる。
気を抜かず、けれども 協力できる相手ならばうまくやろうと、 ニーナは胸の裡で固く誓った。]
(497) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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─── なんだよ、きみ、 かわいいなまえ してるじゃないか、
(498) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[ ──だって、ひとを殺すのは悪いことである。**]
(499) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2018/05/21(Mon) 00時半頃
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─だろ?ヒーローなんて柄じゃねぇんだ!
(500) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[ 緩慢に開いた碧が 力なく細められる。 氷のおとこのその最期は、きっと、 笑えていたんじゃ、…ない かな、
嗚呼、最期 言わなきゃ
ぼくからも、 ]
(501) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[だってヒーローは皆を助けるから。
ふつり 途切れた声に あーあ……と目から熱いものが。
使い果たした。なにもかも。]
(502) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[人を殺すと言う事は相手の思いも受け止めること。 彼の言葉を聞く>>470 ああ、やはり自分と彼は似ていない。
殺したらどうなるか。 それを知る自分と知らない彼。まったく、似ていない。
悲しむ人がいる事なんて知っている。 死んだ本人の思いも その相手を想う人間の気持ちも
すべて知っている上で目をそらすか、受け止めるか――。
いずれにせよ。 どちらもできない、のであれば人を殺すべきではなくきっと、彼の選択は彼に取って“正解”なのだろう]
(503) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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だから――]
いい、ですけど。 そこはさすがに。
[駄目です。と言外に呟けば投げられた氷柱にさされる場所をほんの少し、ずらし肩口へとその冷たい刃を受ける。 痛みと、冷たさと。肌が凍るから――
刺さったそれを手で抜き去って、捨てる。 流れる血はそれ程多くはなかったか。
その場に倒れる彼の瞳の蒼。 見上げる空の蒼。
それはあの時見た蒼と、同じなのかそれとも――]
(504) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[申し出は断られ>>463パートナーの側へと張ってくる男。 二人の間がどんな物だったかは知らない。
力尽きたらしい男に……]
……
[傍らへ。そして今し方己が害した彼の横へと、運ぶ。 其の時に二人の意識があったかどうかは、わからない。
それだけをなしえたなら、男はその場を黙って去った。
二人の名前も知らぬまま――**]
(505) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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………でも きみは、
ぼくの *ヒーローだった*
(506) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[先生と落ち合う場所に向かう途中、わたしは空から見下ろした。
ミッションはクリアされたのに、参加者同士の諍いで命を散らす。 そんな光景、よくあること。 生き残りの枠が限られているのだもの、仕方ないこと。
ああ、でも、 あの、血にまみれているひとは。
白い王子様、だ。>>487]
(@123) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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…… ばいばい。
[抱えた氷のブーケは既に溶けて、水になってわたしの服に染み込む。 先生に見せることも叶わず、花の形はもう残っていない。
……遊んでくれたひとが脱落しても、何も感じない。 ちょっとだけ、残念だな、っていう感想はあるけど。
わたしたちが目指す世界に残る人が、どれだけいるかわからないから、 誰が消えたところで、何も変わらないのだ。]
(@124) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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あんたは俺の、……花だったよ。
(507) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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「胸を張って行ってくると良い」
[先生が、そう言ってくれたから、わたしは頑張れた。 スケッチブックを持って、一緒にお絵描きしようって、 いつか友達と交わしていた約束を果たしに、習った言葉で声をかけたかった。
……できなかったのは、わたしが わるいから?]
(@125) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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ー ミッションクリア、しかし……? ー
[橘と、終わりの見えないヤドカリ達の対処をしていた。 その状況に動きがあったのは、自分から見れば突然のこと。 (稲荷の香りは、鉄の匂いで分からなかったから)
ヤドカリの中の一匹が狐となって走り出し、いつの間にか列車の上を移動していた先程の黒髪の彼によって"燃やされた"。 もう一匹も、黒髪の彼の他にもいた参加者が倒してくれたのだろう。 橘がこちらへ駆け寄ってから少しして やがて列車は動き出し、フキノハラ駅へと停車。 血塗れの手のひらを確認すれば、タイマーも消えていた。>>#9]
大丈夫、少し切れただけだ 君一人に任せたりはしない ……俺に出来る事をさせてほしい
[君を死なせないと告げ 生きようと思う理由を聞いて改めてそれを誓った>>3:20 だから、目の前にいるのに一人で任せる選択はしない。 彼女の為、彼女を生きて帰す為。]
(508) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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[違う、違う。
目の前で人が悲しむ姿を見たくないから 人間の嫌な姿を見たくないから 目の前から消えてほしいないから
綺麗事じゃない、全部自分の為だ。]
(509) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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— 西エリア・蕗之原モールの庭園 —
[ここは、期間限定で立ち入ることのできる庭園。 今は整備中だが、今週末にオープンする予定になっている。
そのため、蕾から開いた花々が、 その美しい姿を来場者に見せるのを、待ち通しそうに爛々と咲いていた。
名前も知らない花たちに囲まれて、 僕とアオイは、向かい合っている。]
(510) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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何も心配するな。教えた通りにやればいい。 ……頼んだ。
[背丈の小さい彼女の前、膝立ちになり、 そして僕は目を閉じる。
刑の執行を待つ、死刑囚のように。]
(511) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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うん わたっかよ。
[わたしは、うなずく。
両手に握り締めているのは、大鎌の柄。 わたしの背と同じくらい大きく、ずっしりと思い。
これを構えたわたしの姿は、さながら言葉通りの“死神”らしいイメージで、 今この場では、死刑囚に刑を執行する執行人のよう。
わたしは、ぶれない手で大鎌を振り上げると――]
(@126) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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[だからこその、俺のエントリー料。 俺が、生きようと思っていた理由。
『そういうお前は?』>>3:21
その言葉に沈黙を返したのは それを取り戻した自分の姿が ……全く、見えてこなかったから。]
(512) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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[迷い無く、それを先生の胸元目掛けて振り下ろした。]
(@127) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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[当たり前に隣に並べる。
俺は、幸せだったよ。]**
(513) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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[何の音も聞こえない。
僕の胸を深々と大鎌の刃が切り裂き、 そこから生暖かな血が、下品に吹き出す音さえも。]
……上出来、だ。 めそめそして、できないって泣かれたら…… ……どうしようか、と、思った…… ……。
[凄まじい痛みに、僕は地に這い蹲り、 やがてすぐに、全身の感覚が無くなっていく。]
(514) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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また、……最終日に、な。
[期待を教え子に託して、僕はゲーム盤の上から去る。*]
(515) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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[先生の体から吹き出した血が、黒の洋服を汚す。 崩れ落ちる体を、わたしはただ見下ろしていた。
そして大鎌を下ろし、しゃがみこんで、 もう何も言ってくれない先生に、うなずく。]
わたし そなんに よくなわい よ してんるじ から。
[だから、……任せて。*]
(@128) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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