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[不思議そうに首を傾げつつも、吐かれた唾
(人形を無意味に壊す趣味はないんですけどねえ……。…一度バラバラにして組み直せば、美しくも見えるでしょうか?)
その後の罵声など半分も耳に入らぬ。
ただ、足音でも聞こえれば
そうそう。私、貴方のことを醜い醜いと形容していましたが、……貴方のその瞳の色は気に入っているんです。屋敷に同じ色のドレスを着た人形がいましてね?……嗚呼、きっと彼女にその瞳は相応しいだろうな、と先程から見ていたんですよ。
[静かに淀んだ瞳のまま、口元だけに笑みを浮かべ 男は饒舌に語る。
他人の人形に手を出す趣味はない。いや、なかった。────さっきまでは。]
![]() | 【人】 墓守 ヨーランダ
(26) 2016/03/02(Wed) 21時頃 |
[そして、無常にも扉は閉じられた。
真っ暗な部屋に、おぞましい男と二人きり。]
いやぁぁぁあ!!開けて、離して!
出して、出してぇぇ!!!
[少女はまた、悲鳴を上げる。その甲高い声が、男の神経を逆なでしているとも知らず。]
![]() | 【人】 許婚 ニコラス嫌だなあ、人を殺人鬼みたいに言わないでくださいよ。 (27) 2016/03/02(Wed) 21時半頃 |
![]() | 【人】 許婚 ニコラス
(28) 2016/03/02(Wed) 21時半頃 |
![]() | 【人】 学園特警 ケイイチ[ ────広間に着いたのは、 (29) 2016/03/02(Wed) 22時半頃 |
![]() | 【人】 看板娘 櫻子[嫉妬の女が睨みつけてくる(>>26) (30) 2016/03/02(Wed) 23時頃 |
![]() | 【人】 看板娘 櫻子[その前後だったのだろう、"憤怒"の男が扉の間に現れたのは。 (31) 2016/03/02(Wed) 23時頃 |
[暗闇の中で、男は少女に『黙れ』と脅す。
しかし少女には男の声など届かない。声が届かなければ会話など成り立つはずも無い。]
出して、出して、いや、あぁぁ!!ここから出して、出して――ひ、ぐ……!?
[暴れる少女に、男はナイフを突き立てた。
男は少女の口の中に突き立てるつもりだったのだろうが、目測は外れ――しかし、あながち大ハズレというわけでもなく。]
耳……がっ、あぁぁ!!痛い、痛い、ぃぃぃっ、ぃぃ"……!!
[ナイフの刃先は少女の左耳を切断した。
根本から切断されて耳たぶの下の部分だけがブラブラと揺れてまるでイヤリングのよう。
血が吹き出し、その痛みと恐怖でますます少女は泣き叫ぶ]
いや…いや、顔は傷つけないで……!
あの人に捨てられる……!醜くなってしまったら、あの人に、捨て……捨て、られ……っ!
可愛いって、い、言ってくれたんだもの!
綺麗だって、言って――
[もはや少女は悲鳴を上げるというよりも号泣していた。見えないながらも必死に腕を振り回そうとするだろう。それがダメなら、足もばたつかせて。それでも男の凶刃は、避けられない。暗闇に目が慣れてきてしまえば、今度は寸分の狂いもなく、貫かれるはず。
舌は切られなかったが、喉の奥を突き刺されて壁に刃先がのめり込めば、少女はもう頭を振ることもできず、悲鳴を上げることすらできない。男の望通り『静かに』はなるだろう。しかし『大人しく』は相変わらずしていなかった。]
[ ──────愛する少女は、大罪人だ。
こんなにも他人に惹かれたことは無い。
こんなにも愛おしいと思ったことは無い。
だが今お前の瞳は何を映している?
嗚呼、駄目じゃないか。
俺様以外を視界に入れては。
勝手に出て行っては駄目だろう。
どうして鳥籠に留まっていなかったんだ。
俺の愛だけでは足りないとでも?
もう、飽きられてしまったというのか?
こんなに、こんなに、愛しているのに!!!!
────嗚呼、アレはなんて罪深い生き物。
お か し く な り そ う だ ]
[自分の目測では、ちゃんと口に突き刺したはずだ。…はずだったの、だが。
どうやら口に刺した時とは違う手応えに、首を傾げる。
ご丁寧に彼女
ああ、すみません。無意味に傷付けるつもりはなかったんです。…だから、そんなに喚かないで?
[より一層喚く彼女に、ほとほと困り果てたように眉を下げた。…尤もこんな暗闇ではまともに見えていないだろう。…噴き出す生暖かい液体に、ああこれでは服が汚れてしまうな などと思い。
号泣しながら「醜くなったら捨てられてしまう」などと喚く姿には……心底不思議そうに。]
…醜く?いえいえ、何をおかしなことを言ってるんですか。はは、変なことを言う人ですね。
今よりもっと、ずっと美しくなれますよ。
約束します。
きっと貴方の持ち主も、綺麗だと喜んで下さるのでは?
[彼女の白い皮膚は魅力的ではあるが、それよりも瞳だ。たとえそれを無くしたとしても、今の彼女よりはよほど素敵になれるはずだろうに!
全て自分の美醜の価値観で測る男は、ケイイチという男が喜ぶに違いないと確信している。だからこそ、真剣に本気の瞳でそう語るのだ。
次第に目が慣れてくれば、腕を振り回し逃げようと足掻く姿が見えるだろうか。
ならば、不愉快そうに眉を顰めて。
自らの足で彼女の足を押さえ込むように体重をかけ、]
…余分な傷を作りたくないんです。だから、大人しく貴方のその美しく可憐な瞳をいただけませんか?
[欲に押されて気が急いてしまったからか、喉元を切るより先に彼女の瞳を、その目尻の方にナイフの切っ先を沈めようとしただろう。
恐らく先程まで縫い止めていた手を離し、彼女の顔を固定しようとして。]
扉の奥へ進む者がいたのなら。きっと、何処よりも白く輝いた部屋が見えたに違いない。その先には?
────7つの半円形の台。
その奥には一つ、赤い扉が見えただろう。
その先にはまだ進むことができぬまま、それでもその姿を見ることはかなったようだ。
(#0) 2016/03/03(Thu) 00時半頃
[部屋の外では愛おしい彼が怒り狂い、心配しているなどということは、今の少女にはわからぬこと。
ただ、怯えて泣きながらもずっと彼の人のことを想っていたことだけは確かだ。]
ヒック……う、ふぅ、おかしいのは、どっち……ぁぁぁ……っ、この、この狂人め…っ!
[目の前の男は妙に優しい声音で諭してくる。これからより美しくなるのだと言われても、耳に走る激痛の前には説得力などあったものではない。
この男が何をしようとしているのかは未だわからない。まさか目が綺麗だとか言っていることが、目玉をよこせと言っているなどとは少女には理解の範疇外だった。]
え……
[それでも、今度は聞こえた。男は今はっきりと言った。『貴方のその美しく可憐な瞳をいただけませんか?』と。
少女は自らの耳を疑う。……もっとも、片耳しか残っていないが。]
ひぎ……っ、ぎゃぁぁぁ!!
[喉にナイフは来なかったが、その代わりに目尻に突き刺さる鋭い痛み。逃れようとしてもしっかりと頭を掴まれてしまっている。
もはや逃れられない。
それでもこの男は 本 気 で 少女の瞳をえぐりだそうとしていることに気がつけば、少女の慟哭が響く。]
いや、いやぁぁぁあ!!!痛い、痛い痛いいたいいたいいいいいいやぁぁぁぁいあああ!!、助けて、たすけっ、て……ケイイチさ、ま…!たすけ、て……いたいぃぁいやぁぁぁあ!!
[自由になった手で男のナイフを持つ手をどかせようとしたり、自由を奪われた足を動かそうと必死だ
それでも、やはり。
少女は無力。
男の力には敵わないのだ。
今まで彼の『人形』に"された"61体の女達のように]
狂人?…いやいや、おかしいのは私ではないでしょう。
[耳の傷は計算外だ。後でそのケイイチという男に会うことがあれば、詫びておこう。ああ、でも片方だけになった耳も美しいかもしれない。
男は元々美醜の価値観がおかしいのかもしれない。いや、冷静に考えたらおかしいに決まっているのだ。今まで肯定してくれた人物などいるはずもなかった。
男の人形はその殆どが元の人間の形など保っていない。────もっと言えば、妻と娘以外は元の人間の形など保っていないのだ。
腹部に穴を開けてはそこを眼孔に喩え、美しい琥珀色の瞳を沈める。その瞳が此方を覗けば男はより一層感激してその人形を愛でる。
手の美しい女性に会えば、その手はより美しい人形へのプレゼント。増えればさらに美しい。]
そんなに動いたら折角の美しい瞳が壊れてしまいますよ。……痛いですか?それはね、まだ貴方が美しくなれていないからです。貴方がより美しさを望みそれを手に入れればきっとそんなものを感じることもなくなりますよ。それこそ永遠で美しくて、嗚呼そうなった貴方を愛してみたくはありますがきっと叶わないのでしょうね。ああそういえば、先程見かけた少女がね。自らその美しさを手にしようとしてくれたんですよ。素敵なことだと思いませんか?ほら、漸く私の思いも報われました自分からそれを望んで命を絶ち完全な美を手にしようとしてくれるなんてねえ素敵でしょうでも残念なことにこの空間には生しか許されないようで本当に残念彼女は美しくなり損ねた嗚呼でも静かになった彼女はより完全美しい貴方もすぐに綺麗な人形私が全部きれいにして貴方もすぐに美しい彼女もきっと残念に嗚呼……貴方もそう思うでしょう?
![]() | 【人】 樫の樹の子ら リツー 暴食さんとの会話>>17>>18>>19オスカー ー (33) 2016/03/03(Thu) 01時頃 |
[にこりと微笑んだ。
男は笑顔のままヨーランダ
それこそ、欲しいものをようやく手に入れられた子供のように無邪気な微笑みで。────暗闇に目が慣れたのなら見えたろうか?いや、泣き叫び痛みに震える彼女には見えなかったかもしれない。
それでも男の手も、口も止まることなく。…これほどまでに男がお喋りになったのは、いつぶりだろうか?家族を失った今、────いや家族がいた時は男は物静かな人間だった────人形相手にしか饒舌にならぬ。
そのまま周りの肉と眼球を引き離したのなら、眼球の裏側までナイフを回し繋ぐ神経や筋肉を全て断ち切ろうとしただろう。]
![]() | 【人】 樫の樹の子ら リツ
(34) 2016/03/03(Thu) 01時頃 |
もう少しあいつに似てたら
”黙らせたい”とは思ったかもな
![]() | 【人】 樫の樹の子ら リツ[なんて答えながら立ち上がる、”あいつ”というのは弟の事である (35) 2016/03/03(Thu) 01時頃 |
(おかしい。
おかしい やはり 変だ
この男は変だ いや 狂 っ て い る
痛い 痛い痛い!!!
ああ、なんて酷い痛みなのだろう!!
刺されたところが 痛くて 苦しくて
ああ 私の瞳が奪われてしまったら もう二度とあの人を見ることはできないのね
可愛いと愛おしげに見つめてくれるあの瞳をもう見つめ返すことはできないのね
きっと目を失った醜い私は彼に捨てられるんだわ。きっとそうなのよ。そしたら私はもう二度と もう二度と 愛されることはないんだわ……――
ああ、憎い。憎い、妬ましい。
どうして私ばかりが こんな目に遭うの?
どうして 私ばかりが こんなに 不幸なの――……?)
[嘆く少女の不幸は、全て、自業自得。
愛おしい人に何度も刺され、殺され、遊ばれた時には嬉しく思った痛みでも、相手が違えば吐き気がするほどの恐怖と痛みを伴うということを少女は身を持って知ったのだった。
けれど、それは当たり前のことなのだろう。
なぜなら、あれほど義父に抱かれることが嫌だったというのに、相手がケイイチだったのなら喜んで体を開いて抱かれたのだから。
そのうち少女は血の涙を空虚な穴から流すのだ。眼球がなくなっても、人の体は涙を流せるものだから。
男の言葉も
いずれこの男にそんな思いを味あわせてやることはできるだろうか]
ひっ、ぎ……!!
[男の見せた子供のような無邪気な笑みなど見えるはずもない
しかしその努力も虚しく、こめかみと眼球の間に入ったナイフの刃先は、まぶたを突き破ってまず涙液に浸った。その薄い膜を超えたあとは角膜へと到達する。
しかし眼球を傷つけることなく手に入れようとする男は、前眼房までは傷つけずに、角膜の被害ですら最小限だったに違いない。
シュレム氏管を経た後に眼孔に沿って刃を滑らせ、上直筋と下斜筋を切り落としたのだろう。
外側の筋肉が切れたことによって、少女の目玉は内側の眼筋に引っ張られてぐるんと裏返る。
そうしたなら眼球の裏側が丸見えだ。
きっとすぐに上下と内側に残るの筋肉と神経も切断できたことだろう。
尤も、その作業をするにあたっては少女の上瞼と下瞼が非常に作業の邪魔をしたようだから、まずはその邪魔な皮膚を切り落としてしまったほうが早かったかもしれない。]
う"ぁ……あ……ぁぁ……
[そして片目の作業を終えた頃には、少女は大人しくなっていたはず。
あまりの恐怖と絶望と痛みに耐えかねて、気絶をしてしまったようだから。]
[そう、まだ気絶である。死んではいない。
故に、男にとっては幸運なことに(少女にとって実に不幸なことに)、処理を終えた片目を放置したままもう片方の目へと作業を進めても問題はなかったようだ。再生はまだしていない。
筋肉と神経を切断した目玉を繰り抜くのに、手慣れた男であればさほどの時間は要さなかったはず。
慣れぬナイフ一本だけでは、いつもと勝手が違ったかもしれないが。]
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