15 ラメトリー〜人間という機械が止まる時
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[どこかの学者が言っていた。
人格というのは、必要だから存在するのだと。
逆に言えば、必要がなくなれば消滅してしまうのだと]
[失った妹の記憶。
それを補うように造られた妹の人格は、
妹の記憶と、
妹の死を、
主人格が認めた時点でその必要性を失う]
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駄目…違う。
その子、死んでないの。
[それが約束…その子との。]
(124) 2010/07/22(Thu) 20時頃
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>>127
違うわ。 本当に生きている。
セシル……
行ってしまうの? あの子をおいて……。
[フィルがやってきて、手を洗ってくれる。 だけど、意識はそっちに向いたまま……。]
(133) 2010/07/22(Thu) 20時半頃
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[コリーンの言葉には、ただ、眸を揺らして
>>127 でも、フィルの言葉には、そっちを向いて、 また涙を流した。]
――……確かめる?
(134) 2010/07/22(Thu) 21時頃
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[ラルフの死を認めるということ。
それは、シィラがそれを為したことを認めるということ。
それは、シィラに反映させてしまった自らの醜い想いを、認めるということ。]
――………
[それを認めたとき、
ヨナという機械はどうなるのか。]
(135) 2010/07/22(Thu) 21時頃
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大丈夫
あなたは生きている。
ちゃんとセシルに教えてあげる。
あなたが、セシルだけを想って、ここまでやってきたこと。
あなたが、セシルが悲しむからと、身体が滅んでも、死なずに、ここに意識を留めたこと。
あなたが、ここに囚われているのは……。
そう、セシルのせいだよね。
なのに、せっかく生きているあなたをセシルは
殺そうとしている?
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[そして、部屋を出るセシルに、 背中を向けたまま、
告げた。]
(137) 2010/07/22(Thu) 21時頃
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こ ろ さ な い で
(138) 2010/07/22(Thu) 21時頃
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『だめ』『お願い、否定しないで』『わたしは生きてるって信じて』『信じて』『信じてくれなくちゃ』『生きられない の 』『だめ』『お願い、否定しないで』『わたしは生きてるって信じて』『信じて』『信じてくれなくちゃ』『生きられない の 』『だめ』『お願い、否定しないで』『わたしは生きてるって信じて』『信じて』『信じてくれなくちゃ』『生きられない の 』『だめ』『お願い、否定しないで』『わたしは生きてるって信じて』『信じて』『信じてくれなくちゃ』『生きられない の 』『だめ』『お願い、否定しないで』『わたしは生きてるって信じて』『信じて』『信じてくれなくちゃ』『生きられない の 』『だめ』『お願い、否定しないで』『わたしは生きてるって信じて』『信じて』『信じてくれなくちゃ』『生きられない の 』『だめ』『お願い、否定しないで』『わたしは生きてるって信じて』『信じて』『信じてくれなくちゃ』『生きられない の 』『だめ』『お願い、否定しないで』『わたしは生きてるって信じて』『信じて』『信じてくれなくちゃ』『生きられない の 』『だめ』『お願い、否定しないで』『わたしは生きてるって信じて』『信じて』
(141) 2010/07/22(Thu) 21時頃
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ヨーランダは、小さな声でぶつぶつぶつぶつぶつぶつ
2010/07/22(Thu) 21時頃
でも、あなたがそこにいたら
私はあなたと手を繋げない。
そうでしょう?リタ。
[内臓で暴れまわる何かを宥めるように、心の中で語りかける]
……ふふ…。
…やっぱり、リタは、………わがままですね…。
思っていた、通り…。
怒らないで……。
私も一緒に行きますから。
父さんと母さんのところへ。
綺麗な花畑がある場所へ。
今度こそ、手を離さずに。
それでは、だめ、ですか?
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>>149
[ゆる…とまた自失したまま、 フィルを見る。]
――…私は……
[俯く……。]
――……私は、
(152) 2010/07/22(Thu) 21時半頃
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ああ、私は、
誰かのためにありたい。
[淡い淡い願い]
誰かが私を欲してくれるなら。
それが一番の幸いな気がする。
(154) 2010/07/22(Thu) 21時半頃
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そんな風に、思っていたのに。
(155) 2010/07/22(Thu) 21時半頃
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ヨーランダは、声がしたような気がして……振り向くけれど。
2010/07/22(Thu) 22時頃
そうですよ。
愛しいリタ。
私が連れていきましょう。
あなたをもう二度と離さないように。
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― 城の外から(シィラside) ―
[ベネットのことは、わが身と同じ異形の同胞だと感じているシィラだったが、
にわかにその隣の気配から、己への殺意が起きたのを感じた。]
ギィ……ギィイイイ………
[その紅い眼がその窓に近づいていく。]
(164) 2010/07/22(Thu) 22時頃
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うん…――
…ねぇ…私が生きていて、嬉しかった?
[セシルの腹の中から、投影された中から、
そう、リタであってリタでないものは問う。]
…嬉しいですよ。
私に会いに来てくれたのも、嬉しかったです。
気づくのが遅くて、本当にごめんなさい。
["誰"に返事をしているのか]
リタ――…
私の可愛い いもうと――
[ああ、結局、このヴァイオリニストは最初から]
[狂った機械だったのだ]
そう
なら、私も嬉しい。
でも
誰を探しているの?
私だけのお兄ちゃんじゃないと…いや。
[そう異形は段々とその本性を現してくる。]
[いもうと≠模って]
[彼を飲み込もうと…。]
[いや、でも、やっぱり同時にそれは、いもうと≠ナもある]
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― ヨナの塒 ―
[フィルに返事をしながら、 ふと、やはり、気配がして、
また違う方向を見た。]
――……
[それがヨナだけに見える亡霊の気配と、まだ知らずに…。]
(167) 2010/07/22(Thu) 22時頃
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ヨーランダは、セシルのいもうと≠思い出している。
2010/07/22(Thu) 22時半頃
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>>168(シィラside)
[シィラは城の窓を触手で叩き割る。 そして、そこにいる半分異形の男と、横にいる銀をもった男のほうにそれを伸ばす。]
ギィ…ギィ……
[それは、攻撃するものを持っている人間の匂い。 異形と見ただけで、襲いかかってくる。人の匂い。
そして、かつて、シィラの娘を殺した道具の匂い……。]
(170) 2010/07/22(Thu) 22時半頃
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