人狼議事


24 ロスト・バタフライ

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 ここに来ている人たちは、

 さぁどれくらい、その心を保てるだろう。

 馬鹿だな、何も考えなければ、

 こんなにも楽なのに。

 面白いから、いいけれど。


 …そこの、声の人も。

 なんでそんなに苛々しているのかな。

 馬鹿だなぁ。

[紡ぐ言葉は穏やかに。
 ただ誰に向けたものでもなく。]


イライラさん、と言うのは何だ 私の事か

私を呼ぶならば、WrathかIraと呼びなさい
そう呼んだなら、私だとすぐにわかるから

[まったく、子供でないならもう少し・・・とも思う。いや、きっと彼はああいう物なのだろう、と思う部分もある。もう一つ加わった、ゆったりとした声色に、またもイライラは募るのだ。]

馬鹿とはなんだ 馬鹿とは


馬鹿、は駄目な言葉じゃないよ。
だって僕も馬鹿だもん。


…名前を付けるの?


イラ。ラース。怒っているね。

僕は名無し。ただの小間使い。名前は記号。



空っぽの僕はどうしたらいいかな。


名無し? 名無しじゃ、呼びにくかろうが
本当の本当に空虚な物など、ありはしない
空虚だと感じる感覚があるのなら、何もない事はない

何か考えると良い
もし思い浮かばないと言うのなら
私か、もう一人が勝手につけるさ


ほら、貴様等も頂くと良い
紅茶だぞ、本当に紅茶の葉なのかは知らないが、紅茶だ

[カップを差し出した]



空っぽ?
空っぽ。
空っぽ?

ヴァニタス、空虚?

でも、そうなったのはどうして?

忘れた。
忘れた?
忘れたから?



空虚というよりは真に虚ろいうよりは、

それはかつて存在したものの忘却であって

いらいらさんが残したものが
iraであるのなら、

──もうひとりさんは Oblivion ?


ううん。

でもねーえ、呼びにくいかな? かもかな?

かもしれない。

それに──



それは、なくしたもの方の気もなかなかしてさ

今、

そこにいるきみとは
ちょっと、違う気もするね?

だってまだ、きみはそこにいるもの、
ねえ、もうひとり。



はたしてしかして、

なくした中で残っているのは何だろう?

──空虚?
──それとも忘却?

──そこにいる君は誰?

Who are you?

あはは


忘却と虚ろの中で残っているものが

僕でおれでおいらなら

おいらは、Gaudere ?

おいらに残るのは──あはは。


おれのことは縮めて、ガウでいいかな。

[くすくす、声で遊ぶみたいに楽しげで喜ぶみたいな声]

"おいら"がロバートを、ロビンって呼ぶみたいにさ。

ちょっと仲間みたいな呼び方、
皮肉っぽくていいな。
うん。なかなかいいよ。


そう、空っぽ。

君は、いい子だね。

―――どうして?

どうして、だろう。

多分、うん、不要だったんだ。


空虚でも忘却でも、結果は一緒。だと思う。

ただ僕には何もない。

"nacht"。


…うん、"ナハト"。

ええ?それは、否定だって?

どちらでもいいじゃない。

僕は忘却し今は空虚な"ナハト"。

ふふ、こういうと僕、賢いみたいだね?


忘却する賢人ね、どんなだ

まぁ良い、ナハトとガウだな
そう呼ぶ事にしよう

私の邪魔をしないなら、関わりの無い事だ


邪魔?だなんて。

イーラは何か、しようとしているんだね。

いいよ、僕。邪魔はしない。だって面白そうだから。

でも何もしない。

今の所は。

今の所は、ね。


サンチョ、ロバート、ロビン。

イーラはいいね。

沢山、持ってる。

僕?僕はゼロ。


それにしてもさ。
悪霊だなんて、失礼だよね。

僕は悪霊じゃない。

僕は、僕だ。

でも僕って何だっけ?

そんなのどうでもいいか。


ノックスと言うのがあるのだろう、1じゃないか

それに、私も一つしかないさ
私はイーラ、憤り怒る魂の形

それ以外は、仮の物でしかない

元々の私は、どのような物だったのか
そんな事すら、憤怒の炎が灰にした

表面にあるのは、残りカスだ


まったく、失礼な話だな

確かに私にあるのは憤怒、七罪の一つだが
だから悪だと言うのは、不本意だ

生者が踏み荒らすから、憤ると言うのに
生者が正義、死者は悪か

死者は、理由なく何かをする事などない
何かが起こるのは、いつも生者の行動が悪いのだ

因果応報と言う言葉すら、生きる者は忘却したらしい



 紅茶なんて、初めて飲んだ。

[仕えていた場所で、自分の身分は下の下。
 水さえまともな水は飲んだ事が無い。]


[1、と数えられた「記号」にふるふると首を横に振る。
 それは、自分のものではない。自分が呼ばれていたものは他にあった。忘れてしまったけれど。]

イーラは燃えてしまったのか。
じゃぁここに在るイーラは何だろう?

灰?憤怒。感情の塊。

それを言うなら僕は何の塊だろう。

怠惰?

…ああ、そういえば。
僕、よく旦那様に、怠けてばかりだと怒られていたな。


紅茶を知らぬ? なんだ、勿体無いな

美味かろう?
元はただの不味い葉だ、食う気にもならぬ物だ
使い方一つで、このような味も出す

要は使い道次第だ


イーラはきっと、考えすぎだね。

だから怒る。

僕みたいに何も考えなければきっと、灰すらも残らず跡形もなく消えられたよ。

[笑いながら、そう紡いで。]


うん、美味しい。

そう、全て、想い次第。

僕たちがここに在る様に。

欠けてようが、欠けてまいが。

生きている人は、それすらわからない。

可哀相だね。それに、可愛い。


[首を振る様子に、意味がわからず。何かあるのかとは思ったが、深く思考する事はしなかった。関わりの無い事だ。]

ここにあるのは、憤怒だ
残りカスにあった、かすかな記憶を繋ぎ、形を成す者

怒りの魂に、灰の器
深い深い霧すら焦がす、炎だよ

怠惰、ああ怠惰
そいつも7罪だな


我思う ゆえに我在り だ
何も思わぬと、私は私を保つ事が出来ぬのだよ

[器の表情は無表情、魂の中は逆巻く炎。こいつを内にとどめ置くには、なかなかの努力が必要なんだ。]

人が可愛い? 何を馬鹿な
きぃきぃ煩い、邪魔な物だ

たまに静かな人もいるが、そういう者は特殊なのだ

その特殊な者以外は、いらぬのだよ、この地に


7罪。ああ、だから聴いたことがあったのか。

「怠惰」。旦那様は難しい話が好きだったから。

よく聞かされていた。お前は「怠惰」だって。

…。…。…。


あれ?今僕なんて言ったっけ?

[伏せた瞳を開いた後は、また器用に記憶を消したまま。
 くるりと思考を翻して、別の話題に切り替える]


イーラは嫌いなんだね、人間。
可愛いと思うよ。
好きでもないけど。

面白い物だとは思う。

面白い物は嫌いじゃない。

そうだな、君が君を保つ為に、その怒りをぶつけるというのも、

嫌いじゃない。面白いから。


特殊じゃない人間を追い払ってしまって、

特殊な人間だけ残ったら、

ここはとても静かになって、僕たち消えてしまうかもしれないね?




退屈で、退屈で、

ふふ、死んでしまうかもしれない。


[冗談交じりに言った声は、ふわりふわりと掴み所もなく。**]


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