15 ラメトリー〜人間という機械が止まる時
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そう、セシルのせいだよね。
なのに、せっかく生きているあなたをセシルは
殺そうとしている?
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―――…死にたくない、 死にたくないわ… その為に…生きている…
けれど、最初は違ったの… …あったはずなの…生きる、目的…
少しずつ…忘れていったわ… 故郷も…訪れた場所のことも…
出会った人たちのことも
生きる目的も忘れて…泣く事も忘れ、 きっと最後は……笑うことも、忘れてしまう
[消えていく、人としての感情。]
(139) 2010/07/22(Thu) 21時頃
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―――…全て忘れてしまった時… 人は ひと と呼べるのかしら…
[まるで機械のように生きる作業だけを繰り返す。 それは人と呼べるのか、見えない境界線に胸元を押さえ。]
(140) 2010/07/22(Thu) 21時頃
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[―――泣かないで、 そう願っているのに。 ―――生きて、 そう祈っているのに。 裡に抱えていた想いは、 謝罪の言葉は―――…もう、零れない。 紡げば喉が渇くと、命が削れてしまうと知ってしまったから。
その想いも、願いも――…いつかは忘れてしまうのか。]
…その子を背負って生きるのは…
―――……重たくない……?
[何かを考えるように少し動きを止めたガストンの 心中まではわからない。ただ、彼の背負う熊は ただ旅をするにはあまりに重そうだったから。 ガストンを見上げて熊を見つめながら、緩く首を傾げた。]
(144) 2010/07/22(Thu) 21時頃
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でも、あなたがそこにいたら
私はあなたと手を繋げない。
そうでしょう?リタ。
[内臓で暴れまわる何かを宥めるように、心の中で語りかける]
……ふふ…。
…やっぱり、リタは、………わがままですね…。
思っていた、通り…。
怒らないで……。
私も一緒に行きますから。
父さんと母さんのところへ。
綺麗な花畑がある場所へ。
今度こそ、手を離さずに。
それでは、だめ、ですか?
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[歌声が、聞こえてくる。 ふと――…思い出すのは刃を振るった人だった。 ふたつに、ひとつ。
のこるのは――…ひとつだけ?]
―――…ターリャ…
[零れたのは、彼が口にしていた名前。 許さないと言っていた。それは――…誰に? 確かめれば、わかるのだろうか。 けれど確かめに行けばきっと――今度は、]
(150) 2010/07/22(Thu) 21時半頃
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[思い出して、ふるりと大きく肩が震えた。 かたかたと、身体が震えだす。 縋るようにまた、毛皮をきゅうと強く握った。
―――…こわいと思った時、心細くなった時、 いつも縋るように呼んでいる名前があった。 眠る少女の胸元で褪せ始めた朱い花。 けれども縋る響きで呼んだのは]
――――…セシル、
[隣にいる彼でもなく、共に旅をした彼でもない ここには居ない 違う人の名前。 何故、彼の名を呼んだのか――…その理由もわからぬまま。**]
(153) 2010/07/22(Thu) 21時半頃
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そうですよ。
愛しいリタ。
私が連れていきましょう。
あなたをもう二度と離さないように。
うん…――
…ねぇ…私が生きていて、嬉しかった?
[セシルの腹の中から、投影された中から、
そう、リタであってリタでないものは問う。]
…嬉しいですよ。
私に会いに来てくれたのも、嬉しかったです。
気づくのが遅くて、本当にごめんなさい。
["誰"に返事をしているのか]
リタ――…
私の可愛い いもうと――
[ああ、結局、このヴァイオリニストは最初から]
[狂った機械だったのだ]
そう
なら、私も嬉しい。
でも
誰を探しているの?
私だけのお兄ちゃんじゃないと…いや。
[そう異形は段々とその本性を現してくる。]
[いもうと≠模って]
[彼を飲み込もうと…。]
[いや、でも、やっぱり同時にそれは、いもうと≠ナもある]
……すぐに、終わりますよ。
一言、さよならと言うだけです。
[妹の、妹でないものの、声が聞こえる]
ほんとうに?
すぐに?
約束して、私だけのお兄ちゃんに……。
だって、こんなに待っていたんだもの……。
[その背にしがみつくイメージ]
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― 小部屋 ― [さわり―――… さわり。心が騒ぐ。 心が騒ぐのは――うたごえと、誰かが言っていたから。 それだけだろうか。]
――… …セシル…?
[呼んだら本当に姿を現した彼の姿に小さく肩を震わせる。 首を傾げる様子に同じように首を傾げたら、 まちまちの長さになった黒髪がふわりと揺れた。]
…… お礼?
[さわり――… また、さわぐ。]
(188) 2010/07/22(Thu) 23時頃
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…妹、
[それは、彼が求めていたもの。 喜ばしいことの筈なのに、零れるのは不安げな反芻。 生きる目的と言っていた。 それが見つかって…、生きる為の目的は達成されて、
――…泉は、命を繋ぐ水は…ここにあるのに]
―――… どこに 行くの …?
[それへの返答は、きっと返ってこない。 ―――…さわり また、胸元で音が]
(191) 2010/07/22(Thu) 23時頃
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マーゴは、遠くの異形の声も、今のマーゴの耳には届かない。
2010/07/22(Thu) 23時頃
/*
こんばんは。
すいません、メモでは眠気ということにしていますが本当は体調不良です。早めに寝ます。
襲撃先は迷ったら私でも構いません、とだけ。
状況的にチャルかもしれませんが。
では**
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[セシルからの別れの言葉、 ざわり――…胸元が 大きく騒いで。 背を向けるセシルに戦慄く唇が動く。]
…待って…
[声はあまりに小さくて、 届かなかったのかセシルは背を向けて 部屋を出て行ってしまう。]
待って…
…待って…!
[声が 届かない。 慌てて追いかけようと痛む足を奮い立たせて。 どうしてこんなにも彼を引きとめようと思うのか、わからない。]
(194) 2010/07/22(Thu) 23時頃
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…待って… …セシル、
[ガストンの制止があっても、聞かずに部屋を出た。]
……置いていかないで…
[何故こんなことを口にするのか、わからない。 セシルを追って、 引き摺る足を叱咤させて]
(199) 2010/07/22(Thu) 23時半頃
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/*
うわ、それは、休んで!
しっかり休んでください。
襲撃はシィラ次第になってますが、いまのところはチャーかな、と。
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[ ぐじゅり ]
[熟れた果実を潰したような音。 大きく見開かれた紺の瞳がぶれる。 遠ざかるセシルとの距離を詰められぬまま 傾いた身体が、床へと落ちる。]
―――…ああ、
………嗚呼、
[目を背けていた現実を、突きつけられる。 ブーツの内側で、鳴った音はマーゴの足。 腐りかけていた足が重みに耐えれず潰れた音。]
(200) 2010/07/22(Thu) 23時半頃
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…置いていかないで…、
[去る背に、きっとその声は届かない。もう追いかけられない。 足が腐り落ちたことが哀しくて。 声が届かないことが哀しくて。]
…置いていかないで… ……置いていかないで、
――置いていかないで、
…置いていかないで…
…置いて…行かない…で、
[紡げば喉が渇くとわかっているのに、 もう声は去った背に届かないとわかっているのに。 溢れ出した言葉を、涙を止めることが出来ない。]
(203) 2010/07/22(Thu) 23時半頃
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…置いていかないで…
[命が削れてしまうから、水は…命を繋ぐから。
嘗て泣いてくれた人が死んだ時も ずっと生かせてくれたニムスが死んだ時も 涙を流すことはなかったのに]
……置いていかないで…
[自分の為なら――…こうも容易く涙が溢れて来る。
なんて
なんて ――――…みにくい… ]
(206) 2010/07/22(Thu) 23時半頃
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置いていかないで…
[掠れた声は、徐々にか細くなり消えていく。 さわり、さわりと騒ぐ、それは胸に住まう異形。 巣食われていたことには 気付かずに]
―――…私も…
…一緒に連れて行って、
[繰り返していた声は 途切れる。]
(215) 2010/07/23(Fri) 00時頃
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