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[シィラが傍にくると、聴こえ始める。その子の声……。]
――……私、あなたを知ってるわ。
でも、私、あなたを知っているわけないの。
[セシルがここに来る前に、死んでしまったあの子。
だから、その声がその子であるはずはなくて…。]
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカそうね、とっても可愛い名前。 (149) 2010/07/20(Tue) 23時頃 |
『だれ?』
[誰か、そこにいないヒトの声が聞こえた気がして……]
『わたしを、知っているの…?』
『あなたは、だあれ?どこにいるの?』
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカ[ネコミミトカゲはただただその瞳を見開いて、震えて手の中で縮こまる。 (155) 2010/07/20(Tue) 23時頃 |
『どうして、そんなに怯えるの…?』
[ネコミミトカゲの様子を、"妹"は残念そうに見た]
[そして、
くすん、くすん、と。
泣き出した]
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカとっても、素敵な名前なのっ。 (162) 2010/07/20(Tue) 23時半頃 |
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカ[異形の気配が弱まるのなら、ネコミミトカゲは緊張を解いた。 (168) 2010/07/20(Tue) 23時半頃 |
[怯えられないように、気配を殺しながら、そうっと、ネコミミトカゲを見ている]
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカ私が濡れちゃうのは構わないのっ。 (175) 2010/07/20(Tue) 23時半頃 |
『わたし、なにか大切なことを忘れているような気がするの』
『わたしは妹。セシルの妹。
セシルがわたしの名前を覚えていないから、
わたしもわたしの名前を知らない』
『わたしは、わたしはどこから来たの?』
[もともとは、ヴァイオリニストの想像が妄想になった存在で。
だけど、このように物を考えて、話す、力は。
一体どこから得たのだろう?
いや、――生まれる前の記憶を辿れば。
やがて思い出す。
自分が、泉の傍を漂う亡霊だったという事実。 ]
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカごめんなさい、あなたの事が気になるみたい。 (185) 2010/07/21(Wed) 00時頃 |
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカええ、名前も知らないお友達。 (188) 2010/07/21(Wed) 00時頃 |
[元は、ただの妄想。
妹に会いたいが故に、妹は生きていたらどんな人間なのだろうと考え続けた結果、妄想から人格へと変化した]
[元は、ただの亡霊。
探し人に会いたいが故にこの泉まで辿り着いたけれど、悲願虚しく亡くなった少女の、思いの残滓]
[元は、名も無き異形。
ヴァイオリニストを育てた人間が、かつてこの身体に植えつけた、異形を共食(たべ)て成長する特殊な異形]
[元は、すべて、別のものだった。
妄想の上の人格と、
亡霊の意志と記憶と、
異形としての身体をもったひとつの生き物が生まれたのは、
ただの偶然に過ぎない]
[しかし元が何であろうと、
今、内臓にいるのは、
たった一匹の、異形だけ**]
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカお部屋、どこか借りられないかしら。 (191) 2010/07/21(Wed) 00時頃 |
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカ…? (197) 2010/07/21(Wed) 01時頃 |
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカ絶対のぜったい、約束なんだから。 (199) 2010/07/21(Wed) 01時半頃 |
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカあなたは、大丈夫? (202) 2010/07/21(Wed) 01時半頃 |
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカ―中庭に向かう途中?― (204) 2010/07/21(Wed) 01時半頃 |
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカ―中庭の浅い所、回廊近く― (207) 2010/07/21(Wed) 02時頃 |
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカ―少し前/小倉庫― (211) 2010/07/21(Wed) 02時半頃 |
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカ―少し前/小倉庫― (215) 2010/07/21(Wed) 02時半頃 |
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカ―中庭から城内へ― (217) 2010/07/21(Wed) 02時半頃 |
![]() | 【人】 良家の末娘 ポーチュラカ[夜が終わり、いつしかぼんやりと薄暗い太陽が昇る頃。 (219) 2010/07/21(Wed) 02時半頃 |
[シィラが近づく……。
その声も鮮明に聞こえる。]
シィラ、彼女は何?
セシルの中の彼女は何?
[シィラの触手が頭に触れ、耳に触れる……。]
――……ああ
そうなのね。シィラと同じ。
生物には、母性本能というものがある。
産み出す…そう、本来産むべき生み方をした女性には、
それが付きまとう。
ヨナはそのとき、母親を連れ去られ、
シィラはそのとき、子どもを亡くした。
シィラがヨナを見た。
ヨナがシィラを見た。
互いに、失ったものをそこで補完する。
彼女らは、親子になった。
本来はそうではないのに。
物質的なつながりはないのに。
ひとは、誤作動を起こす。
そして、異形は、それに影響された。
ああ、人間という機械は、
―――・・・・・・。
じゃあ、知ってる人がいなくなれば、いい。
[そんなシィラの声。
いや、もしかすると、それは、自分の心がシィラに投影されただけかもしれない。
いずれにせよ……。
湧く衝動……。]
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