171 獣[せんせい]と少女
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[ 熱を持ったままの唇を 惜しむように 閉じたままでいた瞼を持ち上げれば 何もない岩ばかりの中で彼女の足元だけが 雪で覆われていて。>>336
あの日>>81、かき消したはずの雪の精が 己の目の前に立っていた。
擡げた首も、傾けた背中も戻ることなく 唯 あたたかな雪に吸い込まれるように。
己を縫い止める手>>343を愛おしげに包んで 再び触れた小さな感触に、頬と目元を綻ばせた。]
怒る理由が、何処にありますか?
[ 問いは、ふわふわの砂糖菓子のように甘く消えて ]
(473) kanko 2015/10/21(Wed) 23時頃
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……それに、怒られるのはきっと私のほうです。
知ってた、と言ったら……
―――怒りますか?
[ くすくす。 昔話の本当か冗談かは、どっちだってよくて
ただ、目の前の表情が変わるのを見たいから。 ”まだ大丈夫”な幻を、見続けていたいから。]
(474) kanko 2015/10/21(Wed) 23時頃
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[ それなのに、脚に感じる重さ>>344が いつもより軽く感じてしまうのはどうしてだろう。
( ……嘘だ。 知っている癖に )
見送るたびに初めてのように思うけれど ひとが鳥に変わるような 芯のおもさが抜けてゆく感覚は まるで彼女たちの重いたましいが逃げていくようで。 空を飛べるはずの自分なのに それを追いかけることは叶わない。
( また、私は重くなるのだろうな。 )
腹の中のいのちの数は、己だけが知っている。]
(475) kanko 2015/10/21(Wed) 23時頃
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[ 思い出を紡ぐ笑顔>>344を、腕の中にかかえて
ええ。ええ。と頷きながら、蘇る景色をかぞえてゆく。
白い彼女の腕に回った左手は さっきの居心地のわるさが嘘のように馴染んでいた。]
あなたの生も死もすべて貰い受けると 「あの日」に誓いましたから……
[ ねむたげな目元>>345を そっと撫でて 彼女の眠りが安らかであるよう 祈り願うのも、いつもの夜と変わりない。
ちょっとその「夜」が 永いだけ。]
(476) kanko 2015/10/21(Wed) 23時頃
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[ 別れではないから 呼び戻すような言葉も、しぐさもいらない。
――唯只管 安らかであれと 眠りを護り続けると、誓って
ももいろの蝶が飛び立つのを見送れば 手元の薔薇は、白く 白く 白く 銀世界。>>347
薬指に咲く、欠けた薔薇だけが 蒼かった。 *]
(477) kanko 2015/10/21(Wed) 23時頃
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[ どれだけその場に居ただろう。
測ることはできないけれど、永くはない。 ……此処は、死を喰らう風が吹くから
爪先、髪の一本すらも 礼儀を知らぬ風には攫わせぬと
時を止めた白薔薇を、黒く深い夜の翼が包み込む。
夜が昼を のみこむように 死が生を のみこむように
フレースヴェルグは 名の通り 死があった事実すら 餐みこんで
後に遺るは、ラピスラズリのリングが独つ。 ]
(478) kanko 2015/10/21(Wed) 23時頃
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…… 美味しかったですよ、ミィ。
[ 残された囁きは、交わした約束のとおり
寸分違わず叶えられる。
それが摂理、それが約束。
それが……
( 噫、なんて 真綿のような甘い呪い。 )
此の存在を”呪い”と言った幼子は
あの小さな手を喪ったとき、何と喩えるのだろう。]
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[ 泣くことの出来ぬ鳥からひと粒 小さな小さな月長石が 泪のかわりに 白いヴェールの上に、こぼれ落ちて
黒い翼は夜を斬る。
その後には 主を失った 金色毛皮の帽子と 主を喪った 獣のいちまいの黒羽が
谷の風に蝕まれ、 いつしか消えていることだろう。*}
(479) kanko 2015/10/21(Wed) 23時頃
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[ 臓腑にまたひとつ、大きな愛をのみこんで 怪鳥は独り そらを飛ぶ。
誰にも見せたことのない 巨大な躰の何処かに隠した 色とりどりの、数珠繋ぎの宝石たち。
数百年にいちど、色を増やしてきたそれは ひとつだけ形の違う蒼を繋いで
めぐるめぐる、円環の いのちのかたち。
薬指を飾る鮮やかな蒼は、遠い未来の先にまで ]
(480) kanko 2015/10/21(Wed) 23時頃
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「 ねぇ、せんせ! それなーに???」
「 あぁ……これはね。 先生の、宝物だよ。」
*
(482) kanko 2015/10/21(Wed) 23時頃
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