151 宇宙船は旅浪者の夢を見るか?
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[横切っていった姿を目で追えば、さて新たな影がこちらを見て首をかしげている。 つぶやいた言葉は幸いアーサーの耳には届かなかった。 届いていたらアオイとの会話の最中でも "猫ではない!!"と叫んだに違いがないのだから。
その姿に瞬いた時、アーサーの脳内に埋め込まれた端末が ぴかり、とメール着信を知らせるため明滅した。 さっきから何度も光っている。 帰ってから確認しようかと思っていたのに、気が散って仕方がない。 もう少し待て、と答える者のない独り言を心中呟く。
メールの内容は、課題に関する回答かもしれないし 待ち望んでいる、XDayを知らせるものかもしれない。 それ如何によっては、アーサーがこの艦を出る日も、もしかしたら早まるかもしれないのだ――]
(179) 2015/03/03(Tue) 00時頃
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だから俺は猫ではないと常から言っているだろう
[心なしかドヤ顔で言うが、その言葉をまともに受け取っていたものはあまりいないであろう。喋る猫だからな、というのが関の山だ。
続くアオイの言葉には鼻を鳴らし、 尻尾を身体に沿わせるようにして引き寄せた]
その考えが君を形成しているというのならば それでいいのだろうよ
それに俺は、"あおい"を知らない アオイしか知らない ……もっと言うなら、君のこともろくに知りやしないがね
(183) 2015/03/03(Tue) 00時頃
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そう吹聴してまわることでもないからな
[それでも勿論教員には知っているものもいるだろうし 隠しているつもりもない。
アーサーとは世を忍ぶ仮の姿……というわけではないが、不可抗力にて元の姿は修復中である。それがもうすぐ完了し、同時にこのヘスヒデニスでの生活も終わる。 それだけの話であった。 勿論、この身も元々自然の中より生まれ出でた猫ではない]
俺が、そう思っているからかもしれん
ブレてもいいだろうよ 常に一貫した存在など、たとえプログラムであっても俺は好かん
[そういって、アーサーはベンチから飛び降り、アオイの足元に歩み寄ると、彼女を見上げた]
(186) 2015/03/03(Tue) 00時半頃
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[トレイルに返信が終わるとどっかり椅子に凭れて息をつく。
今できることは全部やったのだからとぼんやりとメール欄を眺める。
新しく加わった名前の一覧を見てふっと笑顔が溢れた]
今日は良い日だったな。
[アオイにフィリップに——
卒業間近だが連絡先を交換できる相手が増えたのは嬉しい。
惜しむべくは気軽に会うことのできる機会が限られていることか]
件名:テスト!
本日は晴天ナリ。
今日は楽しかったね、暇になったらまた行こうよ!
あたしはまだやる事積もってるけど;
[テストを兼ねて簡単に打ち込んで送信した。平和である]
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君より長く生きている、それだけだよ
[言葉を失くしたアオイを見上げ、アーサーは短い舌で人間で言うところの襟元あたりを整えた]
女の子を困らせるのは本意ではない ……俺は喋りすぎたようだ
少し、考えてみるといい 心残りを作るには、今からだって間に合うし 探せば、実はさ そこらに転がってるかもしれないよ
[最後ににぁ、と一声鳴くと 尻尾をくるん、と巻いて背を向けようとする。 少し喋りすぎたかもしれない、と考えるも それもきっと"哀愁"という感情の仕業なのだろう**]
(194) 2015/03/03(Tue) 01時頃
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[そのうちに送られただろうメール]
モニカへ
まずは返答へ、多大なる感謝を。
技術、という言葉が貴方の思考の根幹にあるようだ
これは私の思考にはないものだった故、とても参考になった。
楽器の制作、というのはそれこそ先人の技術を学ぶ場のように考えていたが
それよりも、試行錯誤により重きを置かれているのだろうか
そして、音楽という言葉によらぬ表現について、貴方はどう考えているのか、少し、聞いてみたくなった
……が、これは課題に関係のない質問だ
最後に、解釈に間違いなどない
と、お伝えして。なぜか二度も届いてしまったボトルシップは終わるとしよう
[Art、と最後に記されている]
『To:アイリス
Message:
了解だ。何か買って後で部屋に持って行こう。
プロポーズの件、お前にも心配をかけているからな。ちゃんと話しに行く。』
[簡単なメールを送信して、改めてアイリスのメールを読み直す。
なんというか、いつものことだが、改めて大袈裟な子だなぁ。などと思えば、彼女の反応があまりにも可愛らしくて、思わず口元を綻ばせた。]
―少し前・食堂(フィリップと)―
[彼の発言と表情に些か怪訝な表情を浮かべる。
が、その前の自分の発言に問題があったかと思い直せばその表情を戻して首を横に振った。]
あぁ、少し物騒に聞こえるような物言いになってしまったが、気にしないでくれ。
本当に教授に対して物騒な真似をするつもりは毛頭ないんだ。
そうだな…見返す…という言い方の方が丁寧だな。
[丁寧に言葉を訂正して、然程重く考えないでほしいと、付け加えた。]
―少し前・食堂(マドカと)―
[怖かった、という表現に少しばかり心外だ。と言わんばかりの表情で返す。]
多少物騒なことを口にした自覚はあるが、表情に変化は出していないはずだ…。
……多分…。
[最後は自信なさげに返すものの、渡された連絡先には一瞬戸惑いつつも、受け取って、代わりに自分のデータも渡す。]
まあ、お互い使う機会はなさそうだがな…。
お前もいるか?
[そう言って、もう一人、フィリップにも問うようにして、データを見せた。]
[自動販売機でジュースを買って、それから端末を確認する。]
アイリスは部屋に戻っているだろうか?
……戻っていても忙しいだろうな。
[そんな風に考えつつも、約束通りまずはアイリスに会いに行くことにした。
もし部屋にいなければ、ジュースだけ置いて、後でまた行けばいいだろう。
そんな風に考えて、足早にアイリスの部屋の前に辿り着けば、かるくのっくをして…**]
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[アーサーは歩く。 キャットウォークなんて用意されていないヘスヒデニスで ヒトと同じ道を、尻尾をふりふりゆっくりと歩く。 アオイとの会話は、アーサーの心に新たな心残りを残していった。
せっかくの出会いを、もったいなくもそのままにしてはいないか、と]
ひげの向くまま、気の向くまま〜……ってね
[名を知る人たち。 好きなものを一個は言える人たち。 癖をひとつは言える人たち。
―――名も知らぬ人たち]
(232) 2015/03/03(Tue) 23時半頃
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[最後に会ったときの言葉と表情を思い返しあの様子なら大丈夫かと
考えても一応送ってみるのは念のため]
件名:テスト!
あーこちらマドカ。
機会なんちゃら言ってたからテスト送ってみました!
アドレス燻らせてんのもなんだからね。
なんかあってもなくてもメールどうぞ。
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