131 SACRED JUSTICE ―闇の正義と光の祝福―
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――……かあ、さん?
[半透明に近い白い髪を揺らして微笑んでいるのはあの日の母。 母の手が左胸に触れると、不思議と痛みは和らいで。
…ああ。頑張れと言ってくれているのだ。 母の姿はすうと移動し、二人を見守るただ唯一の観客となる。]
(278) 2014/08/23(Sat) 23時半頃
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[迫害される未来に絶望した日も。
誰かを失ったあの恐怖に怯え泣いた日も。
人の温もりに触れて希望を抱いた日も――]
……父さん。
[最期に一度だけ、名前を呼んでくれた。 それは代えがたい喜び。涙が流れないはずの瞳から、一筋。涙が伝い落ちる。]
(279) 2014/08/23(Sat) 23時半頃
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幸福《キボウ》あれ。
(280) 2014/08/23(Sat) 23時半頃
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[――やがて演奏が終わった瞬間。
少女が最期に親友へ伸ばした手は届いたか。
倒れ込み瞼を閉じた少女の左胸から現れた二つの水晶は、アマトのもとへと飛んでいくだろう。]
(281) 2014/08/23(Sat) 23時半頃
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───……きみ…も……。
[どちらにも譲れぬ護りたいものがあった。 ただその譲れないものが同じで無かった。 それだけで生まれた幾多の悲劇は次の悲劇を生む。 その螺旋から抜け出せるように。
祈ったのは己が手を掛けた騎士へか。 それとも目の前の亡霊と同じ姿をした者へか。
空を切る音と同時に、祈りと共に息は吐き出された**]
(282) 2014/08/23(Sat) 23時半頃
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そう、やはりね。
[予想通りの答だった。 剣の隙間を縫って逃げようとする彼へと追撃となる氷弾を繰り出していく。何者かは不明だが、この場で殺す。クラウディアの冷たい殺意は彼にも伝わるだろうと。]
(283) 2014/08/23(Sat) 23時半頃
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刺客 博史は、メモを貼った。
2014/08/23(Sat) 23時半頃
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[無人の観客席へ、すうと腰を下ろす白い影を見た。>>278 その面影と、親友の小さな呟きから、それが誰であるかは知れた]
(――あの日、護ってあげられなくてごめんなさい)
(こんなあたしが言うのもおかしいけれど)
(シーパルと友達になれて、よかった)
[思念が伝わるかはわからない。 だからせめて、それらの想いもまた歌へと籠めて。 唯一人の観客へ、歌い続ける]
(284) 2014/08/24(Sun) 00時頃
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幸福《キボウ》あれ。
(285) 2014/08/24(Sun) 00時頃
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[ヴァイオリンと、二人の少女の声は。 最期に重なり、高々と歌い上げる]
[高揚と、心身共の消耗に、薬の副作用が追い討ちとなり。 白く霞む視界の中振り向くと、手を伸ばす親友の姿が見えた>>281]
[応えるように伸ばした手は、ふらふらとぶれて行き先が定まらない。 それを支えるようにしたものは、果たしてなんであったのか。 感覚もほとんど失くした指は、――それでも]
(286) 2014/08/24(Sun) 00時頃
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――つかまえ、た。
[ようやく、それが叶ったというように。 少女は微笑んで――]
[そして、《希望》は燃え尽きた**]
(287) 2014/08/24(Sun) 00時頃
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[ケレブロンドは『銀の港』を意味する者であった。 港は貿易の拠点として、また漁業の拠点として多くの人が利益を求めて集まり、税により、莫大な富を築いた。 ――しかしながら、富は目を眩ませ、驕れる一族は、海魔の呪いを得た。 海は荒れ、病は流行り、銀の港を追い出されてなお、海魔は一族の血に宿る。 方々で解呪の術を求めど、それは叶わなかった――そして、一つの望みにすがりつく。]
これも全ては、聖具≪ガレリヤ≫を手にするまで。 願いを叶える、我らが呪いを打ち砕く、我らの悲願――。
[ケレブロンドは『財貨を至上とする者』になる。 決して仕事は安売りせず、欲する物を安く買わず、高く買わず。 財貨には誠実であれ。取引は公正であれ。 全ては、聖具≪ガレリヤ≫を手にする為。 財貨の『量』を増やせ、財貨の『信用』を増やせ。 その財貨こそが、聖具≪ガレリヤ≫を収める宝物庫の鍵たりえる。 だからこそ、一族は代を重ね、財貨を至上としてきた――だが。]
(288) 2014/08/24(Sun) 00時頃
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――気に入らぬ。 神々しく光輝く聖具≪ガレリヤ≫も気に入らぬ。 禍々しい闇蠢く聖具≪ガレリヤ≫も気に入らぬ。
[気に入らない理由はただ一つ――未だ聖具の価値に届かない、財貨の価値と信用。 だというのに、どこの馬の骨とも分からぬ輩の手にある聖具。 それが時代の節目を示すものと理解はすれど、一族が何代もかけて積み上げたものを嘲笑うかの様で。]
ならば私は法外な仕事を全うしよう。そして法外な報酬を求めよう。 我が一族の血の中を泳ぐ海魔を滅ぼす希望の為、海魔の力を存分に振るおう。 我らが一族の名が、『財貨の信を司る者』となるまで高めよう。 聖具≪ガレリヤ≫――正面から、堂々と、私のものにしてくれる……。
(289) 2014/08/24(Sun) 00時頃
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―旧王城・地下の宝物庫― [内部を探している途中でアマトを見かけた。 いつかあった少女も一緒だった。 そして、自分の腕と脚を斬り落としたあの男も…。
何かをやっている様子は見えていたが、自分には興味もなければ影響も無いこと。 むしろあの場に姿を現しても場違いであることだけは理解できた。]
何かあるとしたら地下…だと思ったんだが……
[宝物庫は流石に鍵がかけられていたが、鋼の剣でも充分こじ開けることができた。 ……宝物庫としてはいかがなものなんだろうか?
クラウディアが言っていたとおり、フラウティア王国にあったらしきものが多数存在していた。 最も星の冠までは見つからなかったが……。 今優先して探すべきはそれではない。]
(290) 2014/08/24(Sun) 00時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/08/24(Sun) 00時頃
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この箱……?
[そうして見つけたのは、50cm四方の中型の箱。 中を開けたいが鍵がかかっている。]
こじ開けられないか…或いは鍵でも落ちていないのか?
[そう思って辺りを見回したが、鍵らしき物はない。 仕方なくこじ開けようとして、もう一度箱を見るものの、そこに鍵穴はない。 代わりに魔力を注ぎ込む様な口が着いていて…。]
……これだ…。
[なぜか直感でそう感じた。 中から何か声が聞こえる気がする…。 開けて欲しいと、その手に担って欲しいと…。
そう、これが、自分仕様の銃剣であると言いた気に、その存在を知らしめる様に…。]
(291) 2014/08/24(Sun) 00時頃
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[箱の口に手を触れる。 そうしてゆっくりと魔力を注ぎ込めば、すぐ様その鍵は解除されて…。]
開いた…。
[緊張しながらゆっくりと、蓋を、静かに、開ける。 それらしい物は他にはない。 あるとしたら、きっとこれだ…。 迷いはするものの、しかしそれでも着実に蓋を開いた…。]
(292) 2014/08/24(Sun) 00時頃
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/*
お二人ともお先に失礼します。
お役に立てず、窓も盛り上げず申し訳ありません。
ところで預言者死なないって気付いてますかね。
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銃剣……インフィニティッドスター…。
[開いて目に入った瞬間、その銃剣の名前が脳内に響いてきた。 枯れない泉の魔力を持つと言われた自分の為に作られた銃剣。
その色は、父と同じ漆黒ではなく、鈍く光る鋼色。 鋼鉄ではない…金属は一体なんだろうか? ただ、並々ならぬ頑丈さと、魔力転換効率を感じる。]
陛下は…これ程のものを俺に……。
[それだけ自分は期待されていたと言うことだ。 しかし、それだけ期待されていた自分は、今、祖国を滅ぼした教団の枢機卿の部下に成り下がっている。]
陛下…お許し下さい…私の愚かな選択を…。 全て終わった時、地獄でいかなる苦行も受け入れましょう。
だから今は……子ども達を、未来を、自分の正義を貫く為にこれを使うことを…お許し下さい…。
[箱を地面に置いて、そうしてその場で膝を折り、肩を震わせる。]
(293) 2014/08/24(Sun) 00時半頃
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/*
気がついてると思うなー。
気にしないでいいよー。
こちらもそんなに赤で話さなかったし。
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[陛下も、父も、きっと許してはくれないだろう。 それでも守らなければならないものがあるのだ…。]
これを…使わせていただきます……。 いつかきっと…フラウティアを取り戻してみせます…。
ですから、今は度重なる無礼を、どうかお許し下さい。
[騎士として、そう誓いを立て直し、ようやくその銃剣を手にとって握り締める……。
同時、魔力を注入してもいないのに、急激にその銃剣に魔力が貯蓄され始めて、銃剣の周囲に魔法陣が展開されて行く。]
な、なんだこれは…!?
(294) 2014/08/24(Sun) 00時半頃
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・・・短気は損気とは聞くけど、短気が過ぎると殺気になるのか?
[飛んでくる氷弾に、思わずそんなぼやきが漏れる。 水の弾から逃れたら、光の剣に氷の弾。 此処で逃れたら一体何が来るんだか・・・]
…いや、そもそも逃げれんか…
[飛んでくる氷弾は避けられないと、右足で無理に蹴りつけて。 関節と足が痛む今、全力疾走は無理だろう。 覚悟を決めて向き直り、山葵煙幕を投げつけて。 煙に紛れてその中で、次の薬を手に持った。]
(295) 2014/08/24(Sun) 00時半頃
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/*
あれだけ連呼してれば気付きますよね。
いらぬ心配でした。
では後は新教皇と猊下にお任せします。
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[ ――――――――…… 赤い ……>>282。
凪いだ心で眠りに付いた男を見て。何故か空虚な気持ちを覚えた。
「僕」も何処かで、この光景を見た。 光に灼かれた。 何も言わない。 最期に託された願い。
あれは誰の言葉で誰の願い。僕はそれを見て何を決意した]
(296) 2014/08/24(Sun) 00時半頃
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『system all green 所有者の魔力属性を再確認。 認識を行います。 使用者、ドナルド・クロード、魔力質・確認。 魔力量・確認。 魔力転換装置起動、使用可能モードを再構築いたします。
初期設定、スタートレベル2、現在想定外の起動調整能力を再確認致しました。
―――使用可能モードの再構築を完了致しました。 制限ALL Clear 使用可能モードは次の通りです。』
[自動発動した銃剣がシステム音と共に、自らの身体を確認する様に調べ上げて行く…。]
(297) 2014/08/24(Sun) 00時半頃
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[もう嫌だ。人の死を見るのはもう嫌だ。 大事な人がいなくなるのは嫌だ。
……何故?今自分は、また人を殺したばかりなのに。
躊躇いも無く人を殺した。なんで?
そんな時に、心に淡く降り注ぐ様に聞こえてきたのは。 音が少しずれてる、だけど胸の中にふんわりと降り注ぐ。 柔らかな音色と歌と。 想い ?]
(298) 2014/08/24(Sun) 00時半頃
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空を飛べない僕達(人間)は……。 太陽には辿り着けないのに……。
[豊かな音色、震える心、想いの刻みは心の願い]
心安らぐ闇なんて…… 僕はいらなかった……
優しい日傘を差し出してくれる人は もうどこにも……
[本当にいなかった?確かに求めた人はもういなくなっていた。 だけど本当にそれだけで全部が消えた? わけじゃ ない 。]
(299) 2014/08/24(Sun) 00時半頃
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[届いてる。聞こえてる、その心の奏ではちゃんと響いてるから>>277。 だから…忘れさせて。いっそ何もかも忘れてたいから!]
何も出来なかった。
僕は、独りじゃなにも。
もっと、楽で辛い道は知ってたけど。
でもっ……!!
[白金の十字架が軋む。心の振るえに揺らされて。 初めから理解していた。支える人、必死に呼びかけた人。 戻れる道は、心は楽になるけど辛い道はある。だけどそれを棄てた。それだけ]
(300) 2014/08/24(Sun) 00時半頃
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[自分にしか、それは出来ないから。 あの時、友達の最期の願いを聞いたのは自分しかいないから。
僕にしか、あの悲しみと呪いを晴らせる人はいないから…!
この命を投げ捨てても、例え死んでも。
もうそれ位しか、心が耐え切れる道は残されていないから。 そして死んだ。そして結局は何も出来ず殺された。 何で自分は生きている?死んだ人間を生き返らせるなんて、例え悪魔でも無理かも知れないのに
友達の願いひとつ叶える事もできない自分が なんで生きた。 誰の願いでこんな何もできない自分が生かされた!?]
(301) 2014/08/24(Sun) 00時半頃
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『 …………ト…さ…… 』
(302) 2014/08/24(Sun) 00時半頃
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[希望と幸福があります様に、そんな想いを奏でる歌に>>277 心が掻き乱される、意識と記憶が混濁して混在して混乱する]
…………え? 君は……。 [きゅきゅ。 ぷぅ…]
[そんな少年の膝元に、何か柔らかい物が擦り寄る。 黒い毛並み、赤い、目? うさぎだ。 意味の無い慰めの為に、友達の名前をあげた、黒いうさぎだ。随分ボロボロの身体だ、あの時戦闘の衝撃ではぐれたけど、生きていたのか。こんな所まで探しにきたのか。うさぎの背を指で撫でていた]
(303) 2014/08/24(Sun) 00時半頃
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