266 冷たい校舎村7
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ああ、逆パターンもあり得るか。 ……たったひとりを覗いて全員死んでる、とか
でもまあ、な…… 俺以外がこの校舎からいなくなって ひとりだけ取り残されたら? ───……怖くない、つったら嘘にはなる
[ 窓枠に肘をついて、真っ暗な外を見るが 吹きすさぶ風に煙草の火が消えてしまいそうで すぐに壁に寄りかかるような姿勢に戻る。 ]
(260) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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でも、お前が追いかけてくんじゃねえの? うぜえくらいに付き纏ってたくせに。 ……飽きたら、ぽいか?
[ 煙を拓海の顔に吹きかけるように、 息をふわっと吐きだした。 ]
(261) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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それに、もしも俺がお前を置いて消えても どうせ追いかけてくんだろ?地の果てまで
(262) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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[ 違った?なんて言いたげに、轟木にしては 極稀な口角をあげる瞬間が見れるだろう。
とん、と灰を落とせば、 短くなりきった筒は息の根が止まりそうになる。 あと、もうひと蒸かしってところだろう。 ]
ま、んなことがあったら、 っつー話だけど。
[ すん、と鼻を鳴らし横目に拓海の方を見ていた。 ]*
(263) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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──購買──
[ 珈琲を飲もうと、購買にやってきた。 レジの上に置いてあるメモが目に入り、 怜奈の視線は鋭くなる。>>2:421>>2:422 ]
あ? 何勝手にツケにしてるわけ?
[ はあ、と思い切りため息をついた。 そこにいたなら、存分に文句も言えるが、 既に紫苑はここにはいないだろう。
メモを見詰めて、 字ぃへたくそと悪態をついてから、 飲み物コーナーへと向かった。 ホットコーヒーの缶を取って、プルタブを引く。 口の中に広がる苦さを味わいながら、 レジ前のメモに、追記する。 ]
(264) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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『三年七組柊に、 ホットコーヒー代をツケておいて』
[ 少し角ばった文字が下に並んだ。 ]*
(265) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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―― 現在:4階 ――
さーあ? 誰かの世界だから、かも。 思い出と何かが混ざってるとかなのかね
俺は割といつでも暢気だけどな。
[頭がぼーっとしててね、とか>>258 そういうことはいわずに、けらけら笑う。 こわくね、の問いに何も返ってこないのは気にせず]
俺とお前の話かと思ってどきどきしたわ。そーゆーこと。
……。キョースケは、まあ違いそう。 どうかな。誰なのかね。
(266) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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…………ええ?まじ。 死んだ記憶ねーから困るわ
[逆パターン、を聞いて眉間にしわをよせる。 一人を除いて皆死んでいる。 それもそれで恐ろしい。>>260
薄暗い教室の中で、外を見て、 それから壁にもたれる轟木の挙動を見ている。
やっぱり怖いだろ、と言葉をなぞろうと、して 続いた言葉に目を見開いた。]
(267) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[珍しく笑う顔に>>263気を取られすぎて その間、きっと俺は間抜け面をさらしてたし 顔面に吹きかけられた煙を思い切り吸い込んで、 久しぶりに咳き込んだ。>>261]
……はっ、……うぇっ、げほっ おま、煙。煙、 この、おまえ
[言葉にしがたい観想を まとめて投げ渡すのに少し時間がかかる。 俺はようやく息を整えてから、 おまえな、と呆れたような声を出した。]
(268) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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お前がこの校舎に残ったら そりゃ追いかけにきますけど。ど。
もうちょっと不安に思ったりして 可愛げあるリアクションしても よろしいんですのよ。
もう……ほんと、 びっくりするこというなお前。 心中するみたいな物騒なこといわないの。 [茶化すように肩をすくめて、 俺はちびた煙草を吸う。]
(269) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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──保健室──
[ 子供みたいに拗ねた声。 どんどん、剥き出しの彼が現れる ]
………………………………
[ マネキンになった私はその声を聞くでもなく 拾うだけ。拾うだけのつもりだった ]
(270) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[それから窓辺まで寄っていって、 横目に俺を見ていたとらね……虎の傍へ行き ふーっとじゃれるように煙を吐きかけてやった。]
ばーーか。当分飽きる予定はねーよ。残念。
[子供がじゃれるようにけらけらと笑って、 颯太の顔を覗きこんだ。 それから、窓辺の暗闇に煙草を放り投げて、 その教室を後にしただろう。]
(271) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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笑った顔。いーじゃん。 俺、お前のその顔、好きだよ 颯太
……なんつって。
[去り際にそんな言葉を落として]*
(272) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[ 本当に彼が 犯人だったんだ ]
(273) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[ ギュッとタオルケットを握っていた手の力を ふっと緩める。その告白を聞いても、 私には何も言うことはできない。
真っ白を見つめて黙り込むだけ。 ]
(274) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[ 静かな空気が流れて、彼が動く気配がする。 声はさっきまでより 私を突き刺してくるみたい ]
……………………………
[ 耳を刺す言葉が止まるまで拾って、 私はしばらく考えて、ゆっくり口を開く ]
(275) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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…………… 何も望まないよ。
(276) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[ マネキンだって言ったのに。 思い切り私に質問してくるものだから、 不機嫌に答える。
しかも何?その質問。 振った相手に投げるものじゃない。 ]
幻影に恋をしてたのは、幻影だった。
今は、性格最悪で上から目線で、 困ってる人を見て気分を晴らす……
そんな高本悟が好きなの。悪い?
(277) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[ 開き直ったように答える口調は私だって、 付き合ってた頃みたいに可愛くみせようなんて 皆無だった ]
なんなの?傷口抉りにきたの? 性格悪いな………
[ 苦く笑って息を止めて、また大きく吸う ]
(278) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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………何も求めてなんかいないから。
もう、やめて。 私が望むことを叶えてやる、みたいなの要らない。
気持ちがないのに優しくしたり、抱きしめたり、 そういうの全部、要らないから、やめてよ……
[ それが私の望みだよっていうお返事 ]
(279) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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高本くんは?
………なんでそんな質問するの? それ聞いて、どうするの?
[ 抉りに来ただけというならそれでも結構だって タオルケットから泣き腫らした跡の残る顔を 半分だけ覗かせた。 ]*
(280) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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──美術室──
[ それから。 どのくらい経っただろう。 誰かに会うことはあったかな。
まだ然程眠くもなくって、 僕はふらりとその場所に戻ってくる。
そこら中に充ちるお祭りの日の、 さまざまな食べ物の雑多なにおいや、 4階の家庭科室で知った異臭などの、 どれとも違う、よく知った空気。]
(281) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[ 教室へと戻る。 毛布に鞄。 紫苑の上着に触れて、迷って。
結局それは持っていくことなく、 二つの装備品を手にしながら、 階段を二階分を昇った。 そして、再び夜が更ける。 ]
(282) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[ 目が覚めた。 ]
(283) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[ 僕が知っている、あの日。 本物の文化祭の大部分を占める。 2つの場所の、片割れ。
……大人気企画じゃなくっても、 あの日はぽつぽつとあった人影が、 ひとつもなくて、僕しかいない。
扉を閉めきってしまえば、 そこは静かで、落ち着く。とも思う。
この世界に来た当初と同じように、 高校最後を飾るにやや異質な、 自分の制作物の前に、立って。]
(284) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[ 携帯を見れば、習慣づいた時間である。 眠気はあまりないために、 異変でも探すか、心づもりで、 荷物はそのままに階段を一階分降りた。 ]
(285) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[ 人の頭。人間の頭。 ……を、模したはずのそれに、 指先でなぞるように、触れる。
……ここが、瞼。頬。唇。 つつつ、と細かな凹凸を擦る。 少し指の腹に力を込めても、 赤黒い表面がはらはらと崩れて、 白い肌が姿が現すのでもないから、 ただ、指先にざらついた感触が残る。
────悪意なんて、なかった。]
(286) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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──四階:廊下──
[ ひたり、ひたりと音がする。 後ろを振り向けば、なにもいない。 ほうと向き直って息をついた後、 脹脛になにか触れた感触が伝わる。 ]
────ッ!
[ 一瞬ならば、 何か物が当たっただけと合点できたのに、 其れは足へと纏わりついている。 肉塊のような其れは汰風流だ。 人間の足首から先が、顔だろう部分についている、 どうにも受け入れがたく、気持ち悪い姿。 ]
(287) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[ こんなところにいるはずもない。 ここは怜奈の精神世界だとでもいうのだろうか。 ]
ちがう、ちがう、ってば!
[ 足を振って、それを振り落とす。 怜奈自身、人がいないこの場所は心地よいけれど、 四階の家庭科室の惨状やマネキンの並ぶ体育館は、 居心地が非常に悪い。 そして、なにより。 怜奈自身が、クラスメイトに向かって、 あんなメールを送るとは、考えられない。 ]
(288) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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[ 謎のメールの主は言った。 楽しかった。 好きでした。 早く忘れて生きてくれ。
残りの時間を楽しんで。 ]
(289) 2019/06/15(Sat) 23時頃
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