169 きみがおとなになるまえに
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ジェフに1人が投票した。
マリオに1人が投票した。
ヴェスパタインに9人が投票した。
ヴェスパタインは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
マリオが無残な姿で発見された。
現在の生存者は、クラリッサ、ゾーイ、ジェフ、オーレリア、芙蓉、レオナルド、夕顔、ミケ、ショコラの9名。
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”あの雲の上にお城があるのよ” *
(0) 2015/09/21(Mon) 00時頃
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[みんなの女の子は、今日も生きている。
変わらぬ日々を。終わりの見えぬ毎日を。]
(#0) 2015/09/21(Mon) 00時頃
捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 00時頃
調律師 ミケは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 00時頃
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[ ぱちん。 昨日、星と街のネオンを詰め込んだ灰が、瞬いて。 教えて、との言葉とは、少しずれた先生の言葉を聞いて。 またひとつ、首を傾げました。 ]
―――おとな?
[ おとな。こどもではない、ひと。 それはオーレリアにとって、誰でしょう。 御者?司書?修道女?それとも――― ]
(1) 2015/09/21(Mon) 00時半頃
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[ 浮かんだ疑問は、止まることなく。 ]
……おとなって、なりたいじゃなくて。 あたりまえに、なるものじゃ…、ないの?
[ この世界の"当たり前"を知らないこどもの、 ただ純粋な、でも"かわった"疑問。
ぱちん、また、灰の中で星が瞬いて。 なんにもしらないこどもは、 きっとこの世界にとって、おかしなことを語ります。 ]
(2) 2015/09/21(Mon) 00時半頃
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[ 先生の、ファミリーネーム。聞いたことは、あります。 掃除をしている最中、 何かの書類に書かれているのだって、見ました。 それが何を纏っているのか。何の重さを持っているのか。 先生の、選び取る様な口調から、何となくは感じ取れて。 きっと、ラウンジに直ぐ通されたことだって、 それと関係あるのでしょう。
ああ、でも――それがなんだって言うのだろうと。 そう、疑問として考えてしまうのは、きっと。 オーレリアが、ずっと。過保護な位、守られたが故に、 何も知らないから。 ]
(3) 2015/09/21(Mon) 00時半頃
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[ またひとつ、瞬きをしたところで。 消えてしまいそうな囁きを、拾います。 それはちいさな、外への誘いのことば。 恋人へ、駆け落ちを約束するような、言葉に。
星を閉じ込めた灰は、ただ、真っ直ぐ。 ]
(4) 2015/09/21(Mon) 00時半頃
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――先生、あのね。わたしは、
[ こっちを見て。 また、そう訴える様に、言葉も真っ直ぐに。 ]
手を取ってくれる先生が、好きよ。 撫でてくれる先生も、好き。 走った時に追いかけてくれたし、さっきも…そう。 名前をもらえなかったの、だって。 理由が、あったもの。 お皿割ったり、寝坊したりして、怒る先生は、 …わたしが悪くても…ちょっと苦手、だけど。 ――…あと、それに。 難しい本を読める先生が、羨ましい。 ねえ、どうしたら読めるようになるのかなって、 わたしが考えていたの、…知ってる?
(5) 2015/09/21(Mon) 00時半頃
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[ 顔をさらに、ぐん、と。先生に向けます。 恋人に日常を囀る、あまいおんなのこの様に。 ああもう、言いたいことが沢山あって。 どれもこれも選び取ることなんて出来ないし、 まとまらないのは、こどもだから?
こんなに言葉が出てくるのは、外の人と会ったから? こどものオーレリアが、成長したから?
どれでも、良いのです。 自分がこんなに、話せること。意見を持つこと。 それはオーレリアだって驚いていて、でも。 止めるつもりも、ありません。 ]
(6) 2015/09/21(Mon) 00時半頃
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――わたしは、おとなになるの。 オーレリア――Aurelia de Torres に、なる。
でも、枷も柵も、知らない。おとなの先生といる。 遠くに逃げるなんて――、そんな、こそこそしないで。 ずっと一緒にいる。おとなどうしで、隣に、立つの。
こどものわたしが守ってもらった様に、 おとなの先生を、おとなの私が守るの。
…ねえ先生、駄目? そんな、わたしの―――こどもの、おいのり。 神様も、エライヒト、も。聞いてくれない?
(7) 2015/09/21(Mon) 00時半頃
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[ ――家のことを知るおとなから見たら、 なんて無茶苦茶で、我儘な理論でしょう。 ファミリーネームを貰うけれど、 嫁ぎはしない、かといって世界から逃げもしない。 そして貴方も、おとなのままでいろ、だ、なんて。
ああきっと、こどもだって、卑怯です。 星屑を閉じ込めた瞳は、決して目を離さずに、 ただ純粋に、大人を捉えて逃がさないのだから。 ]
(8) 2015/09/21(Mon) 00時半頃
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[ おとなにも、分からないことはあるのだ。
ふとした瞬間に、少女は知る。 後を追い、人混みを通りぬけながら、 振り返る。みんなのためのこどもが、 みんなのために、立っていた場所。]
うれしいのかしら さみしいのかしら みんなに、もとめられて、
[ もう、そこに女の子はいない。 おとなたちが、取り残されたように、 そこにいるだけ。
世界に取り残されたおとなたち。]
(9) 2015/09/21(Mon) 01時頃
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── あの子と、お話できないかしら
[ ぽつん、と人混みに紛れるような呟き。 きっと、あの子たちにしかわからない。 ずっと、"こども"している、あの子たちにしか。
ひとつだけ分かったのは、 世界で一番かわいい、みんなの女の子は、 確かに、とってもかわいくて、愛くるしくて、 とても遠い。
ステージも、あの子も、とても、遠い。**]
(10) 2015/09/21(Mon) 01時頃
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小娘 ゾーイは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 01時頃
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あるわけない? それはアナタが知らないだけだと、思いますよ。
童歌が残っているのはなぜ?本を書きとめるのはなぜ? 誰かに、忘れないでいてほしいからでしょう。 物語も、サクヤの郷の歌も。……恐らく、タリンの話も。
[彼女が拒絶する「世界」を、からりと、押しのける。
夢物語であることなんて自分がよくしっている。 だが、作家は、夢を抱いて、抱き続けて、そのままなのだ。 あったとしても、動く意味が無かったから。
けれど、理由なんてこうもあっさり出来上がる。 こどもと大人の境で止まり>>193、 はじめて差し出された選択肢に迷う少女をみて。 『選べない』子ではないのだとも、思うのだ。]
(11) 2015/09/21(Mon) 01時半頃
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『少女は知らないのでしょう。 雪の積もる屋根の下パンしかもらえないこどもが寄り添って、 聖歌を歌う家があることを。
少女は知らないのでしょう。 大人の船を襲う海賊のこどもたちが、 海の上を彷徨って上がれる陸がないことを。
少女は知らないのでしょう。 こどもからおとなになってしまった「だけ」で、 変わらぬ歌声を耳にしてすら貰えなくなったことを。
彼女の世界は、狭い。 そして女の世界も。
これは別に、おとなとか、こどもとかではない。 見てきたものの違い、というだけだ。』
(12) 2015/09/21(Mon) 01時半頃
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…歌えるのはステージの上で、だけかしら? (たとえば、そう。歩きながらアタシという客だけに歌ってくれてもいいじゃない)
(昔、みたいに。)
[紅の眠り姫は何を望むのだろうか。>>195 歌えない女は、眠る事もなく、机に向き合って原稿に文を綴る。そんなおとなの誘いの言葉にのってくるのだとしたら、 それはきっと、おとなとしてではなく、 自分を、「フヨウ」として見てくれている証拠。
自分が枯れる前に、「奇跡」の再会に、賭けてみたくなった、きまぐれ。 勝負事の、延長線。
摘まれた花は凋み、朝を迎える。
彼女が目を覚ませば>>196、暖かい茶位は出せただろうか。 それを全部飲んでくれたか、確認する間もなく急いで出ていく姿に。
未だ縛られた花の末路を、後で追う事になるだろう。]**
(13) 2015/09/21(Mon) 01時半頃
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――そして、朝――
[朝のおめざに、一杯のお茶――といっても、宿のお茶だけれど――を頂いて、紅色を整えると宿を出た。 できるだけ気づかれないようにと、そっと裏手の方から、忍び足で。 薄靄の中、街は目覚めていく。すでに広場の方では、活気ある声がちらほらと聞こえていた。]
おはよう。
[寝不足の少し赤い目で、キャストの面々に声をかける。 今日はちゃんとうたえよ、なんて囃す声も聞こえないふり。 歌の確認と、スタッフへの一通りの挨拶。それから軽い食事と、水分補給。それらが終わってようやく、舞台に立つ準備だ。]
(14) 2015/09/21(Mon) 03時頃
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[普段着の着物を脱ぎ落として、肌着のままメイクスタッフに白粉を塗ってもらう。ふわりと、あまい花の香りがした。 伏せた目元、目尻に紅を引く。くちびるにも同じ色を差せば、愛らしいこどもの、できあがり。 仕上がりの合図で目を開けて、鏡に写る自分に笑ってみせるのが、日課。今日も笑えている、確認行為。こうでもしないと、いつか本当に笑えなくなりそうだからだ。
藤乃の仕立ててくれた衣装に、腕を通す。肌に馴染むような生地の襦袢と舞台映えのする鮮やかな紅がとても気に入っていた。 白い花は染め抜きでなく刺繍。光沢のあるそれは、舞台のライトの上で咲き誇る。]
(芙蓉は、来てくれるかしら)
[来ないとは思い難くても、うっすらと心に引っかかる。それは不安で、期待で、緊張で、加えて少しの気恥ずかしさ。 舞台でうたう姿を、そうでない頃を知る人間に見られるのははじめてのことで。今になって逃げ出したい気持ちが湧いてきた。]
(15) 2015/09/21(Mon) 03時頃
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[ああ、けれど、もし。 実際に彼女の姿が、客席に見えたのなら。 郷愁の歌ではなく、一昨日よりも、いつもよりもずっと、ずぅっと、楽園への憧れをうたうこどもの歌が、本心から歌えるような気がしている。]
(16) 2015/09/21(Mon) 03時頃
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[*もうすぐ舞台の幕があがる*]
(17) 2015/09/21(Mon) 03時頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 03時半頃
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[──嗚呼、そうだった。]
[只一つ純粋な疑問。其が、過去の世界の摂理だった。 本当だったら、何時もの学者であったら、その後の言葉を次がせる前に先ず、遮ってでも教授の口調で、世界の理を学ばせただろうけれど。 "正しい"理かは、歴史を語る学者であっても、分からないから。
それに、選択肢として、鞄の奥一つの紙切れを取り出そうとする動作でさえ、何だか水を差すような気がして、結局少し座り直した程度で留めてしまって。 組んだ足に肘をついて、手の甲で額を支える、考える人のポーズ。 彼女の言葉を、聞く間。様々表情を描くだろう口許を隠す様に。碧だけは、確り、灰玉を見詰めている。]
確かに、 …嫌が応でも、なってしまうものだった。 おとなっていうものは、
[少女の純粋で"かわった"疑問には、 こどもに酷しい世の中を知りながら、こどもでありたかったと語る、時を止めない"かわりもの"が只、それだけ、]
(18) 2015/09/21(Mon) 07時頃
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[先生、あのね。 そうやって只鳥籠の中、ふたりにとって平和で普通であった日常を、囀り歌う聖女の、たくさんの考え。少し頷きながら聞いていて、時には─知ってたよ、と相槌を打ったりして。 あまいおんなのこの言葉を、只嬉しそうに聞く恋人のように、それで?何て。
聖女がこんなに話すこと、意見を持つこと。其れは知らなかっただけなのか、成長なのか。]
(19) 2015/09/21(Mon) 07時半頃
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[嗚呼でも聖女が、おとなになりたいと祈るのは。 己が、少しは良いおとなだったから、なんて、奢っても良いのだろうか。
灰色の空、瞬く星屑。願いか、祈りか、希望かに輝く瞳から、誰が目を反らせよう。 金枠の向こう、碧は遠い昔にそんな輝きは置いてきてしまったけれど、其れでも先程寄りは、光を湛えていると思いたい。]
──そんなお祈りを叶えられるのは、 神様でも、偉い人でもなくて、
私だけだよ、 聖女様。
[彼女と共に、"おとな"になって、隣に立って。 其れで尚聖女を手離さず、ずっと一緒にいる、だなんて。 きっと偉い人は許さないし、彼等が信じる神だって、赦しはしないだろう。こどもの祈りを、天に届けるのは、保護者の──親の、役割だ。
どうにしても皮肉に、優しくない返すのは、もう仕方がないんだろう。先生は、"先生"なのだから。皿を割ったり寝坊したり、そんなときに怒ったりする、"ちょっと苦手"な先生なのだ、から。]
(20) 2015/09/21(Mon) 07時半頃
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[──学者はゆるり、首から下げた鈍色を懐外して、低いテーブルに置いた。
そうしてまた、語り出すのはこの家紋の古い古いお話。 何時も、授業でするように、歴史の語り口は流れるような其。少しだけ噛み砕いて、時にむつかしい言葉も使いながら。 未だ、こどもがたくさん居た時代。人間の寿命が80そこそこであった時代。そんな話も織り交ぜて、今の"常識"も少しずつ。
古い時代から、今へ、順繰りに、]
(21) 2015/09/21(Mon) 09時頃
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[今、どんな立場なのか、何を、しているのか。 そんなことも少しだけ。 教会に対する印象が、変わってしまうかもしれない。まあ、それも、些細なことではある。 これからも、考えれば。世界の景色は移り変わるだろうから。
そうして、もう一度。 意地悪な学者は問う。]
──この永い歴史の一端を、 君は。 私のような偏屈と共に、歩みたいかね。
[片眉を上げて、にたりと笑って。 たくさん、学ばなければならないことがあるよ、と。 然して何れ彼女も、難しい本も読むことができるように成るのだろう。
──然して、おとなになるだろう彼女は、きっと。 記憶のなかもうひとりの聖女とは、全く、全く別の、]
(22) 2015/09/21(Mon) 09時頃
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[少しだけ遠くを見る目をして、灰を覗く。 プラチナブロンド、気丈な瞳、世界の隅に生きた強いおんなの顔。 彼女にも駆け落ちのやくそくをして、断られたんだった。 逃げるのはきらいなの、と。都会のおんなでいたいのよ、わたし。微笑んだ聖女。
──全く似ていないじゃないか、と今更。 これまで、何を見ていたのか、ふと、視線を下げて。]
(23) 2015/09/21(Mon) 09時半頃
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勿論。 君だから、いてほしいんですよ。
[不安げに揺れる眼差し>>189に返すのは、紛れもない肯定。 握られる手を、しっかりと握り返して、 そうして、少しだけ赤くなった頬を掻いて、少女に微笑んでみせただろうか。]
えぇと、ですから。 頼りないせんせいかもしれませんが、これからもついてきてくださいね?
[恋だとか、愛だとか、そんな陳腐な言葉では言い表せない程には、大切だと、そう思う。 それこそ、彼女のいない未来なんて、考えたくもない位には。
願わくば、ショコラにとってもそうあって欲しい、と。 そんなことを思ってしまうのは、卑怯で、狡いおとなだからだろうか。*]
(24) 2015/09/21(Mon) 10時半頃
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