57 吸血鬼の決闘代理人
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藤之助は漂白工 ピッパに投票した。
オスカーは漂白工 ピッパに投票した。
ヤニクは漂白工 ピッパに投票した。
セレストは漂白工 ピッパに投票した。
ゴドウィンは双生児 オスカーに投票した。
明之進は漂白工 ピッパに投票した。
ピッパは双生児 オスカーに投票した。
ピッパは村人の手により処刑された。教会の鐘が厳かに鳴り響き、法の執行を宣告した。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
現在の生存者は、藤之助、オスカー、ヤニク、セレスト、ゴドウィン、明之進の6名。
落胤 明之進は、メモを貼った。
2012/08/24(Fri) 00時頃
[睨む視線を受け止めて、黒の瞳は複雑な色に揺れる。
だが、それ以上言葉は掛けず、立ち上がろうとする。
その膝が、ふいにかくりと折れた。
体を折り、両手で自身を抱きしめて、歯を噛み締める。
黙れ、と零れた言葉は、床の男に向けられた言葉ではない。]
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[嬌声の合間に、聞き覚えのある声>>3:84が聞こえた。 痛みに耐えて薄目を開けると、視線の先にぼやけて見えるピッパが、一瞬動きを止めた気がした。 好機だ、と、姿勢を低く懐へ飛び込む]
[ピッパはすぐ意識をこちらに戻したが、低い体勢のこちらを見失ったか僅かに対応が遅れた。 飛んで来た右脚を、ダメージ覚悟で左腕で受け止め、反対の手の短剣を相手の喉元へ突き付ける]
[『勝負あり』の声が響くまでの間が、酷く長く感じられた]
(0) 2012/08/24(Fri) 00時半頃
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うそ、だろ…。
[夢中で投げた声に、一瞬ピッパが止まった気がした。 そこからの展開は、まるで走馬灯のようにゆっくり見えた。
一瞬の隙から、形勢は崩れる。 そんなことは痛いくらいわかっているというのに。
ピッパの喉元に短剣が当てられるのを、ただ、愕然と見るしかなく。
異様な嫌がらせに惑わされたのは、自分だったのだ。]
(1) 2012/08/24(Fri) 00時半頃
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− 《闘技場》 −
[中央の歓声にチラリと視線を走らせると、オスカーを手招いた。]
よくやった。
おまえの求める者のいるところへ連れて行ってやろう。
[オスカーの小柄な身体をマントに包み込んで連れ去るべく、貴賓席まであがってくるのを待つ。]
(2) 2012/08/24(Fri) 00時半頃
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[敗者の行く末は、耳にしたことがある。 考えたくなかった。 ピッパがどうなるかなんて。 そして、ドナルドがどうなっているのか、も。
どさりと椅子に座って、ため息と共に片手で顔を覆った。]
(3) 2012/08/24(Fri) 00時半頃
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他に、手がない…
[人のことを構っている場合じゃない、と言う男へ、
床に膝をついたまま、視線だけを向ける。]
……あれは、私にも どうにも、できない。
だから …、ただ、死にたいというので なければ、
私に、 協力、を …して ほしい。
[なにかに耐えるよう、声を途切れさせながら、
囁くほどの声で言う。]
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― 闘技場 ―
[勝負が決まった瞬間座り込んだピッパを無言で見下ろしながら、刃を下げた。 何故だか勝利の喜びは湧いてこない。 短剣を鞘に納めるのも忘れたまま、呆然とピッパの方を見ていた]
(4) 2012/08/24(Fri) 00時半頃
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[気を取り直したのは、ウィステリア卿>>2に声を掛けられた時]
あ………… 本当、です、か……?
[その表情には驚きと戸惑い、そして何より喜びが混じって、ぱっと明るくなる。 手招きに応じて貴賓席へ上り、相手に言われるがまま身を委ねた]
(5) 2012/08/24(Fri) 00時半頃
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・・・・終わった。か。
[そうとだけ呟く。最後は呆気ないな、とは思ったけれど。隣のヤニクを目にして、さすがにそれ以上の言葉は出なかった。彼女がヤニクの言葉に気を取られたのは明白だけれど。 所長が何か機微がどうとか言っていた気もするが、あまりよく聞き取れてはいない。
自分もまた、気がついたら終わっていたという感じだった。耳に残る微かな声に、頭に疑問符を浮かべる。試合の終わった会場、消えたオスカー。どこかへ行くのだろうピッパ。]
(6) 2012/08/24(Fri) 01時頃
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― 闘技場 ―
[『勝負あり』との声が響くのと同じ頃、 どこからか黒猫がするりと闘技場へと入り込む。
闘技場の中央でへたり込んでいるピッパに毛皮をすり寄せ、 暫くはその場に留まっていた。]
(7) 2012/08/24(Fri) 01時頃
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おいで。
[戦いに血の熱くなった少女を腕に抱き取る。
一陣の黒風が舞った後、もはやそこに二人の姿はない。]
(8) 2012/08/24(Fri) 01時頃
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おまえが踏み込もうとしている場所は、「生者」には許されぬ場所。
わたしの血を受け入れる覚悟はあるか?
さすればおまえは「認められし者」となる。
[自らの血を瑪瑙の盃に注いで、オスカーに勧めた。]
[血の盃を前に、しばし沈黙する。
人間をやめる覚悟はあるか、と問われたのだ。
未知の世界に対する恐れはある、けれど]
僕は。
どんなことでも受け入れるって、決めていました。
[髪を切ったとき。養成所へ踏み込んだとき。消えぬ傷をつくったとき。
その度に幾つもの覚悟を重ねてきていた]
だから、今更引き返しは、しない。
[瑪瑙を両手で持ち上げて、中身をゆっくりと喉に流し込む]
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…くそっ。
[やがて、短く吐き捨てて男は立ち上がる。 闘技場から足早に立ち去る男の面から、一切の笑みが、消えていた**]
(9) 2012/08/24(Fri) 01時頃
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― 闘技場 ―
[都の"地下"へと影が敗者を連れて行く。
その時になっても、黒猫は女の足にまとわりついていた。
柔らかな毛皮を通じて、声が届く。]
これからも、私に力を貸す気はあるか?
[黒猫から響くのは、間違いなく明之の声]
[オスカーの答えを、盃を干す様を見守る。]
よい子だ。
最初は少し寒けがするかもしれないが、心配はいらない。
血を飲めばすべておさまる。
おまえの食い初めの餌は先ほどの女がいいか?
痛めつければ、血も声ももっと甘くなろうよ。
[残忍さもまた血に混ぜて伝える。]
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[オスカーの消えた先も気にはなるが、うかがい知れぬ事。やがて、いつになく神妙な様子で立ち去ったヤニクを見て、自分も水筒の蓋を締めて立ちあがる]
それでは所長、そろそろ私も失礼します。 ご指導、ありがとうございました。
[気軽そうに手を振ってくる金髪の女にはじっとりとした目を向けて舌打ち一つ。そのまま自分の修練に向かうため、会場を後にする**]
(10) 2012/08/24(Fri) 01時半頃
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それと、おまえはもう「オスカー」である必要はない。
我らは血の眷属となったのだ、
おまえ自身の名を呼ばせておくれ。
[彼女が受け入れるなら、黒い総レースのドレスを見立ててやろうと思う。
その前に花を浮かべた風呂へ案内しよう。
今は「兄」の行方を聞いても答えず、生まれたての吸血鬼である少女を屋敷へと導いた。**]
― 闘技場から地下へ ―
この場で命を絶つという選択肢ならある。
[ピッパの答えに、ぐるぐる、と黒猫は喉を鳴らし、
影たちに向かって、なにごとかを鳴く。]
この先に、先日敗れた男がいる。
少し、彼と話をしておくがいい。
後の指示は、追ってする。
[言うだけを言うと、黒猫はするりと姿を消し、
影たちはそのまま、ピッパを連れて"赤の部屋"へと向かった。]
うっ……
[ウィステリア卿の言う通り、酷い寒気がした。
体中の血が、異物と入れ替えられていくような感覚]
血を……。
そうか、吸血鬼に、なったのでしたね。
[最初の餌に、と勧められたのは、つい先程まで死合っていた相手。
彼女を痛めつけることを思うと、奇妙な悦びが胸の内に湧き上がった。
しかし、自身の中のまだ人間の部分が、頷くことをよしとしなかった]
……考えて、おきます。
[その場はそう答えるだけに留めた]
― 赤の部屋 ―
[借りは返すと、はっきり言い切った男の目を見つめ、
小刻みに震える手を、今度は金具へと伸ばす。
先ほどよりも時間は掛かったが、
金属もまた、塵のように砕けて失せた。]
一度も、二度も…おなじだ。
いらないというなら、私がもらっても、文句はあるまい…
[言い訳のように呟いて、
暫し考えたのち、黒の衣を脱いで、男の上に投げかける。]
……僕の……
いえ、私の名は、ホリーです。
[ウィステリア卿に促されるまま、親から与えられた名を名乗る]
貴兄の歓迎、大変にありがたく存じます。
でも、私の目的は、このようにもてなされる事ではなく……。
[屋敷へと導く様子に困惑し、本来の目的を口にする。
けれどウィステリア卿が、それに取り合うことはなく。
結局は彼に言われるがまま、屋敷での一時を過ごすのだった**]
ピッパ、と、言ったか―――
あれを、ここに寄越した。
いざとなれば、自分たちで身を……
[薄物一枚のまま、決闘があったことと、勝敗を告げる。
その言葉の途中、不意に唇を噛んでよろめくように後退った。]
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