181 アイスソード伝記
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時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
サイモンが無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、オーレリア、サイラス、アシモフ、カイル、アンタレス、イワンの6名。
[ " 俺が " ]
[ ─── " 死んだら " … ]
[ことばの意味を、理解するために必要な時間は
そのときの私には、あまりに短すぎて]
[首を横へ、ふるだけの時間はあったでしょうか。
私のとる姿は、主人の命がなによりも優先で、
たちどころにヒトの姿は消え、
私は、黒柄の剣に戻っていました。
──目覚めたときの、本来の姿に。
ヒトを貫く鋭い切っ先と、
ヒトを切り裂く力を持った姿に。]
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きん と、 空気が冷えた。
(0) 2016/01/23(Sat) 07時頃
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主の最期の力もてふるわれた剣の切っ先は、 深々と彼の体をつらぬき、 その心臓を、ふたつに別けた。
き き 、と、切り口が凍える音を立て 冷気を吐き出す剣は、 そのまだ弱弱しく脈打つやわらかな心臓を ぴきりと、硬く硬く、凍りつかせた。
(1) 2016/01/23(Sat) 07時半頃
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[それは、ひとくおくればせに。ゆっくりと、
私は、私をやさしくさいごに撫でた手が、
はじめて私にふれたときのことを思い出し、]
あ、 ああ
[海をみたいのだ。と語ったころより低くなった声が、
最期にやさしく響いていったことを知覚しました。]
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きりきりと、きりきりと、空気が冷え、温度が下がり、 氷りついた領主の足元から きちきちと氷をすりあわせる音を立てながら 円形に、霜柱が広がる。
(2) 2016/01/23(Sat) 08時頃
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[ああ。もしも このときの私が、
剣ではなく、ヒトの姿であったなら。]
…
[せめて、声をあげることは叶ったでしょうか。
首を振ることは叶ったでしようか。]
[ 私のこの冷たいからだが、主人をつらぬいたその理由を、
しらないふりをすることは、できたでしょうか。]
オーレリアは ずっと。ほんとうにずっと、
ずっとずっと、しあわせでした。
オーレリアは。
ウィリデの"オーレリア"でいられて。
本当に本当に、…しあわせものでした
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きしきしと、土に生えた霜柱がいびつに軋む。
(3) 2016/01/23(Sat) 08時半頃
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[私は本当に幸せでした。ですから、せめて。
心からの感謝を、微笑んで主に伝えることが。
苦悶のうちにでなくやすらかな顔で送り出すことが、
わたしの、]
ありがとうございます。マスター。
[ウィリデのオーレリアの、さいごの役目でした。]
[主をせめて安らかにおくりだすことは
またあおうと約束を果たせなかった。
愚かで無知だった。
なにも。 なにも、 守ることのできなかった。
ねがい
その私に残された最後の役目でした。]
[私の自惚れでなければ、主が私を自身に突き立てたその理由を、そう過たずに理解できていたと思います。
ウィリデのオーレリアであれ。と
家族だと。ここにあれと。
たとえ力尽きたとて、
他に奪われまいと、
守ろうとして、そのために。]
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きしきしと軋みながら温度を下げる閉じられた氷室から 外部へと最初に現れた変化は、まず地面だった。
ぴし と微かな軋みをあげて 土が僅かに身をもたげる、 その後のほんの僅かの静寂のあと
(4) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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[その祈りのような思いを、拒絶できるわけもなくて]
[私は。 いやだと。 その言葉を飲みました。]
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─── 剣の振り下ろされるよりも速く、
空気が裂けるような悲鳴をあげた。
(5) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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[叫びたいのも本当で。
いいたくないのも本当の。
私の拒絶を、呑みました。]
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はじめにおきた足元の変化に集っていた兵が 何事かと視線を下げる。
そうして、その動作のために、 彼らは逃げる隙を永久に失した。
(6) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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