158 Anotherday for "wolves"
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[ 消毒液と、ほんのり湿ったにおいのあの部屋で
ちりりと眼の奥に走った確かな痛み。
昏い昏い 教会の中、
ぽんやりと いつも視ている焔でない色が
何も映さぬはずの眼に
ふわふわと揺れる優しいひかりが みえた気がした ]
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流石に一頭そのまま買い付けるほど豪胆では。 保存も難しいし。
[>>22グレッグの言葉にそんな風に返しつつ、 足元の獣を見やる。 本当は一度も狩りになんて出かけたことはない、 なにせ一匹では何も出来ない愛しい獣だ。]
…………?ああでも、あとで。
[口ごもってしまったのでそのままにして、 人の集まりだした集会場の扉をくぐる。]
(32) 2015/05/11(Mon) 13時頃
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―集会場―
[適当に座った場所の近くには誰が居たのか、 獣は真っ先に族長の元へ駆け寄って足元をぐるぐる回る。 適当にあしらわれるまでそうしてから 話が始まる頃には定位置へと落ち着いた。
重苦しい内容と、どこかでやはりと思う心。 人と獣は相容れないと丸くなる獣を撫でる。
兄さんが人にならなくなってから? 本当にこれは兄さん? ともかく今はこれが兄さんなのだとして、 やはりと思いながらも、うまく、大人しくすべきだとも思う。 今更人と離れてなど、とっくに生きて行けないのだから。 族長の言葉をそのまま受け取って、 小さく小さく頷いた。]
(34) 2015/05/11(Mon) 13時頃
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[族長が姿を消すまでじっと見つめていた。 神妙な空気を感じたのか獣は小さく鳴いただけで、 そのまま動く気は無さそうだ。
欲に溺れて人を食う人狼がもし近くに居るならば、 欲に溺れない人狼が止めればいい。
今の生活と比べるまでもない、容易い事だろう。 そう、――どんな方法でも止めればいいんだ。 いつの間にか握りしめていた手を見つめて、息を吐いた。**]
(36) 2015/05/11(Mon) 13時頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2015/05/11(Mon) 13時頃
[ 何かを引き換えにしないと
大事なものは守れない――――]
[ ホワイトノイズ。 ]
(何だ……?)
[次の瞬間
白い空間に見覚えのある影が見えて
濡れた睫毛の奥の
黒曜の双眸と 目が合った気がした。]
[怖いのだろう、理解は及ぶ。
しかしながら乙女の涙を拭う役目は
医者の領分ではないので手出しはしない。
もとより、見かけてしまっただけである。]
…。泣くんじゃないよ。ったく
[小さな小さな呟きを落とした。
──それでも先ほどの予感めいたものには
内心首を傾げざるをえなかったのだが。**]
[――信じているなら、どうしてもしもの話なんて。
苦々しい思いは、空気を震わすことなく密やかに溶ける。]
手に──…、掛けるなど、
[ヒトのために。まどろみのために。
夢打ち破るものを、殺すというのか]
[ 「 ――…… オォ ン 」
泣くような獣の声が遠く遠く聞こえる。
きょうだいだからこそ聞くことが出来たのかもしれない。
それはひとを愛した、末の妹の遠吠え。
助けを呼ぶような、嘆くような、
幸せと喜びとは程遠い、その声が、
不測の事態がおきたのだと、知らせるように。]
[嗚呼、泣いてる。
幸せを願い送り出した末の妹の思いに心が震える。
守りたいもの。
大事な存在。
禁を破るが彼女ならば、
長は彼女に制裁を加えるだろうか。
ひとを愛した人狼でも叶わぬ共存なら、
それは土台無理な願いだったのだ。
誇り高き狼の血がドクと脈打つ。]
[思いに同調するように、繋がる意識。]
共存の為、ヒトの為に同胞に手を掛ける。
本当にそれが、正しいこと?
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[>>46視線を感じてそちらを見やれば、 ただの幼馴染の姿。]
……?
[軽く首を傾げるがその胸中までは見えない。 まさか疑われているのだろうか、俺ならやりかねないと? 余計なお世話だ。 自然と軽く睨み返すような視線になっていた。*]
(83) 2015/05/11(Mon) 17時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2015/05/11(Mon) 17時半頃
共存のため…、か。
[ふと心に零れた言葉に応えがあったこと、
すぐに意識にのぼることはなく。
ゆるゆると思考は過去と現在とを巡りゆく。
共存のため、まどろみのため。
或いはそれは正しいのだろう、
そう、天秤が均衡を保ち続けていたならば。…けど]
…────しあわせの、ため。
[何が幸せだというのだろう。
ヒトは獣を狩り、食らう。
では何故、人狼がヒトを狩り食わぬのか。
ヒトの知恵が恐ろしいからか。反撃が怖いからか。
そうして緩やかに死に向かうことが、真に幸福か]
… いや、
[巡る思考のこたえは、未だない。
こたえのないまま、定まらぬまま八年を生きた。
妻は人間を食べたことのない人狼だった。
自分も人間を食べたことはない]
[けれど、時折思うのだ。
物言わぬ妻の墓石に花を添える間に。
妻は身体の弱いひと───人狼だった。
病は彼女を蝕み、何を食べさせてもダメだった。
あの時もし、もしもヒトを彼女に食べさせてやったなら。
妻は生きて*いたのじゃないかと*]
[信じているといいながら、
もしもの話をした族長。
信じていないわけでもないといいながら
ドナルドの言葉だけを信じきるでもなく
サイラスの冗談に翻弄された己。
チクリと刺すような痛みを感じるのは――、
己もまた不安を抱え、
何処かで信じきれていないのだと自覚したから。]
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[メアリーに声をかけられる前のこと。 >>120グレッグから差し出された袋を受け取った。 中を覗くと確かに注文したパンとチーズだ。]
ああ、悪かったな。 これも帰ったらシチューになるから、 カビることなんて無いだろうよ。 知っているだろう、俺たちは結構食べる。
[いつも通りの声で笑った。]
(166) 2015/05/11(Mon) 23時半頃
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レオにも、わかった聞いておこう。 俺は追加で蜂蜜を頼みたい。
配達は明日でも明後日でも構わない。
[引きこもりの雇い主こそ、俺以上に配達は必須だろう。 俺が配達の真似事をすることもあるぐらいだ。]
(167) 2015/05/11(Mon) 23時半頃
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[>>86それから賑やかな妖精の到着。 宿屋の場所は知っているのだけどもと言いにくい。]
……案内を頼もう。 メアリーの大切なお使いだもんな。
[子猫のようで微笑ましいと思えばなんとか。 その賑やかな声に獣も体を起こして尾を振った。]
(185) 2015/05/12(Tue) 00時頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2015/05/12(Tue) 00時頃
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[>>188獣は少女に撫でられて嬉しそうだ。]
さて、メアリーは無事任務を遂行できるんだろうか。
[迷ったらそれで散歩だと思うことにして。 しかしさっきの話は理解できていたのか。 話を切り出すのもどうだろうと静かについて行くことにした。]
こういうお手伝いは良くする?
(217) 2015/05/12(Tue) 00時半頃
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……マーガレット、きれいね。
[脳裏に映るのは、過去に視た野の花か
それとも、診療所のどこかで揺れる 花束だろうか**]
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内緒事なあ。 ドナルドにねだったら話してくれないか?
[少女のぶちまけられる悩みを受け止める。 困った。 俺は子守はあんまり上手くないんだ。 助けろドナルド。]
……俺の秘密? 何がいいかなあ。
[助けは来ない。 少女をドッキリさせない程度になにか良いものは無いだろうか。 ものすごく悩んだ結果、懇願のポーズに顔を寄せる。]
(228) 2015/05/12(Tue) 01時頃
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[共存のため。
『人』のため。
同胞に手をかけることが、正しいこと。
共栄のため。
『ヒト』のため。
黙って耐えるのが、正しいこと。
それが正しいことなのです。]
[その一言はするりと零れ落ちました。
今はもう誰も聞かなくなってしまった、私の声です。
色も温もりも宿さない言葉は
風のようにそっと、そっと通りすぎて行きました。
喉元には右手が添えられます。
ああ、いけません。
これ以上。
だって。
だって。]
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[>>238俺もそう思う。]
な、いい秘密だろう。
[乗り切った顔だが、足元の獣はどこか不安そうだ。 それでももさもさを尻尾を振っているのは、 少女がいつも通りにしか見えないからだろう。]
(242) 2015/05/12(Tue) 01時半頃
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[お返しと囁かれる少女の言葉。 表情を変えないようにするのに必死だった。]
ああ、これは凄い秘密だ。 マーゴにも言うのは、もう少し後でも?
[>>240指きりげんまんと交わしてから、 それでも元気な妖精の後について宿屋へと足を向ける。 なんて返せばいいんだろう。]
(244) 2015/05/12(Tue) 01時半頃
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