82 【薔薇村企画】 Contagio ―共鳴―
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…………ッ!
[ケヴィンの言葉>>2:596に、また噴き出した。]
まったく、おまえは本当に……!
[笑いながら抱きしめる。]
(6) 2013/05/15(Wed) 00時半頃
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ん、それじゃまた今度。 マーマレードありがとう。
[また散歩に戻るらしい二人に、マーマレードの礼を言い、手を振って見送った。 暫くその後ろ姿を見ていたが、トレイルの様子がどことなくおかしな気がして、緩く首を傾げもした。]
……私達も、そろそろ家に入ろうか。
[そしてふたりの姿が見えなくなった辺りで、ケヴィンにそう声をかける。 いきなりあまり無理はさせたくない、というのもあるが、まさか、トレイルとジェームスの様子が羨ましかったからだなんて。 流石に言えない。]
(11) 2013/05/15(Wed) 00時半頃
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─ 夜・自宅 ─
[就寝前、少し離れた位置にあったふたつのベッドを、寄せておいた。]
ケヴィン、これなら狭くないだろう?
[これでどうだと言わんばかりの笑みを、ケヴィンに向ける。]
さて、今日はもう休もうか。 これからのことについても、ゆっくり考えないとならないし。
(17) 2013/05/15(Wed) 00時半頃
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─ 昨日、昼〜夕刻 ─
[片手でパンを作るという弟を手伝い、粉を量ったり、ベリーの蔕を取ったり。 しかし捏ねる行程には手を出さない。 何故だかよくわからないが、昔から、自分の捏ねたパンは、うまく膨らんでくれない事が多いのだ。]
……どこに違いがある……。
[ぺちこねぺちこね、片手で器用に生地を作る弟の手元を凝視するのだが、どうしてもわからない。]
(73) 2013/05/15(Wed) 11時半頃
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─ 早朝 ─
[心地良い倦怠感と温もりに包まれたままで眠っていたが、何かが、それを妨げた。]
………。 聞こえた。
[弟のように跳ね起きることはしなかったが、確かに、魔物の咆哮は耳に届いていた。 身を起こし、服を羽織り直しながら、弟の言葉に頷いて]
あぁ。
[両手持ちの戦斧を携え、外に出る。 やがてキリシマの家が見えてくれば、茶色の体毛を持つ狼の姿が、そこにあった。]
(155) 2013/05/15(Wed) 20時頃
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─ キリシマ宅前 ─
ケヴィン、行……
………。
[あんまりな台詞>>113に、一瞬、脱力しかけた。 脱力しかけているうちに、弟は、魔物と対峙していた。 慣れぬ片手剣、しかも利き手とは逆での戦いだというのに、臆することのない動きに感嘆する。 が、やはり勝手が違うだろう事は、すぐに分かった。]
……ッ!
[ケヴィンの攻撃を受け、バランスを崩した狼は、尚も牙を剥こうとした。 けれど、そうはさせじと、大きく振りかぶった斧を延髄目掛け叩き下ろす。
ゴッ、という低く大きな音とともに、狼の頭は胴体から離れた。]
(164) 2013/05/15(Wed) 20時半頃
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………。
[不安が残る>>113という弟には、無言のまま、眉を寄せて頷いた。 このレベルの魔物であれば、弟の技量からして、今の状態でも倒せないものではないだろうとは思う。 けれど、もし複数で襲いかかってきたり、更に上位の魔物が現れたならと思えば、その懸念は確かなもの。]
その方がいいかもしれないな。
……私も行く。
[過保護だと、笑われるかもしれないが。 この状況で、片腕の弟をひとりにさせることはできなかった。
頭と胴を切り離した魔物が、完全に息絶えていることを入念に確かめてから、早足で、弟の後を追いかける。]
(180) 2013/05/15(Wed) 21時頃
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[ ─── カクンッ ]
え……?
[途中、いきなり膝の力が抜けた。 バランスを崩した身体を斧で支え、立て直すと、トントンと爪先で地面を蹴り、屈伸をしてみる。 軽く痛んだが、問題なく動くようだ。]
あー……、そうか……。
[顔が赤くなったのは、昨夜のことを思い出したから。 ばつが悪そうに口元を押さえたまま、また走りはじめた。]
(183) 2013/05/15(Wed) 21時頃
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[立ち止まった弟の視線がこちらへ向けば、なんでもないという風に、手を振った。]
いや、ちょっと膝が……ね?
[誰かに見られていたら、どう説明したものか。 ただ躓いただけだとでも言って、誤魔化せるだろうか。 そんなことを考えつつ、ちらりと、視線を周囲に巡らせた。]
(187) 2013/05/15(Wed) 21時半頃
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いや、もう大丈夫みたいだ。
[気遣ってくれたらしい弟に駆け寄ると、耳元で恥ずかしげに「ありがとう」と呟いた。]
さっきのは、多分今朝の声とは違うね。 あのレベルはまだ何頭か潜んでいそうだし、ボスが、必ずどこかに…………
[話しながら、警戒の色濃く、周囲に視線を巡らせた。]
(211) 2013/05/15(Wed) 22時半頃
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まったく、厄介な時に厄介なことが重なるものだ。
[皆もそれぞれ、何かしらの症状が出ていたはずだがと、少し不安げな表情を浮かべる。 薬を飲んでいないチアキと攻芸ならとも思うが、何せチアキは、まだ経験が浅すぎる気がしてならない。 この程度の敵ならば、攻芸がいれば、問題ないと思いたくはあるのだが。]
…………。
[風の声を聞こうと、神経を研ぎ澄ます。 ざわめきは、かなり大きいような気もするが、この近辺からは感じられない。]
確かにまだ、残っているような気が…… ……ん?
[視線を巡らせた道の先に、やけにゆっくりと走るジェームスとトレイルの姿を見つければ、ケヴィンの左肩を叩き、それを示した。]
(226) 2013/05/15(Wed) 23時頃
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ジェームス!
[その姿が近付くと、ケヴィンと共に駆け寄り、声をかける。]
私達は大丈夫だ。 それより……
[気になるのは、やけにゆっくりな動作に見えたトレイルの方。 どこか怪我をしたのではと、じっと、心配そうな視線を向ける。]
(244) 2013/05/15(Wed) 23時半頃
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[トレイルとジェームスの様子は、やはりどこかおかしい気がして、表情は徐々に怪訝なものへと変化する。]
疲れて……。 それなら、あまり無理はしない方がいい。
[やはりおかしい。 特に、トレイルに違和感を覚える>>247が、今こんなところで、言及しても仕方がない。]
体の調子なら、私は……別に。
[若干の気怠さはあるが、それは異常には含まないだろうと。]
(253) 2013/05/15(Wed) 23時半頃
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分かった。 なら、先に向かっておくから。
[二人の様子にまだ不安は残るも、弟とともに、まずは咆哮の聞こえた先、そこにいるであろう魔物を始末することを選ぶ。]
ん、行こうか。
[両手斧を握り直し、走り出そうと───
走り出そうとして、また、膝が傾いた。]
わっ!?
[先程はつっかえただけだったが、今度は、転んだ。]
(267) 2013/05/16(Thu) 00時頃
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いや、何でも……
[何でもないと言おうとしたが、立ち上がろうとしたところで、左膝の違和感に気付いた。 僅かに曲がった角度のまま、動いてくれない。]
なくは、ない。
ッチ! ……なにも、こんな時に……!
[舌を打ち、斧をよすがに立ち上がろうとする。 今更のように、あの薬の副作用が出たのだろうと、この時はまだ思っていた。]
(274) 2013/05/16(Thu) 00時半頃
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[差し出されたケヴィンの左手を取り、立ち上がると、斧を杖として、曲がったままの脚を揺らしてみせる。 硬化しているのは、まだ膝だけのようなのだが]
今更、副作用がきたらしい。 大丈夫、この程度なら大して問題はない。
[走るには少々不自由するけれどと、笑ってみせた。]
(276) 2013/05/16(Thu) 00時半頃
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走るのは、これでは少し無理そうかな。
[けれど、まだ膝が動かないだけと思っているから、肩を竦める様子も、かなり楽観的なものだったかもしれない。]
分かった、なるべく早く追いかける。
ジェームスもトレイルもありがとう。 大丈夫、この程度なら斧を振るうのにそんな支障はないよ。
[まだ足首は動いていたので、不器用ながら地面を蹴ることができたのは幸いだった。 ぴょんぴょんと、身体を大きく揺すりながら、弟の後を追おうとする。]
(289) 2013/05/16(Thu) 00時半頃
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─ 白狼の戦場 ─
[慣れぬ片脚での移動は、思いのほか時間がかかった。]
……まったく、石でもぶら下げているみたいだ。
[成程、ケヴィンが武器にしようとしていた理由が、何となく分かった。 自分の脚は、まだ股関節が動くのだから、これで蹴りを入れたら結構なダメージを与えられるのではないかなどと、弟に倣い前向きに考えてみる。]
は、っ。 はっ、と。
漸く、到着。
[結構出遅れてしまった気がする。 戦況はどんなものかと、斧で身体を支えたままで確かめる。]
(313) 2013/05/16(Thu) 01時半頃
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右腕の動かないおまえには言われたくないなぁ!
……ッ、ケヴィン!
[どうやら弟は、新たな敵を前に善戦しているようだった。 加勢に動こうとした矢先、黒狼が、弟の右腕に噛み付いた。]
……。
[やっぱり無茶をするのはこいつの方だ。 呆れたように、笑みを浮かべかけたその時───]
(325) 2013/05/16(Thu) 01時半頃
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ケヴィン! 後ろ!!
[体躯の為か、完全に死角となっていた。 草むらが揺らいだのに気付き、叫んだ時には、茶の狼はもう弟に飛びかかっていた。]
ケヴィ…… ッ!
[斧をしっかり握りしめると、片脚だけで地面を蹴る。]
(326) 2013/05/16(Thu) 02時頃
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ケヴィン! 腕、退け!!
[おそらく、着地などできはしない。 だがそんなことなど、今は考えられなかった。
ぐるりと、宙で身体を捩り、遠心力を乗せた斧を、茶狼の脳天に叩き落とす。]
───!!
[”斬る”と”潰す”の中間のような斬檄に、狼の頭が無惨に砕ける。
そして自身の身体は、そのまま地面に転がるように打ち付けられた。]
ッぅ!
[痺れる両腕で身を起こし、視線は、腹から血を流す弟へ]
(332) 2013/05/16(Thu) 02時頃
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───え?
[立ち上がれない。 ついさっきまで動いていた右足が、動かない。]
そん、な…… え?
[地面に打ち付けられて麻痺しただけか。 いや、それならこんなに重いはずはない。 それに、打ち付けられたのは左足の方だったはずだ。
何が起きた革からぬまま、それでも、弟に手を伸ばそうとする。]
(335) 2013/05/16(Thu) 02時頃
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[一瞬、いやな予感が過ぎったが、今はそれより、弟の身が心配だった。]
く、ぅ……ッ。
[両腕の力だけで、弟の傍まで這い寄ると、傷口を看ようと指を伸ばす。 何とかして血を止めてやりたいが、この状況では、応急処置もままならない。]
ケヴィ……大丈夫、か……?
[大丈夫なわけなどないこと、一目見れば分かりそうなものなのだが。]
(339) 2013/05/16(Thu) 02時頃
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………私は、何ともない。 ちょっと、着地に失敗しただけだ。
[しかし、向ける笑みに力はない。 今や両脚は、爪先すら動かすことができない。
───これは、薬の副作用などではない。]
……ケヴィン。 おまえは、なんともない、か……?
(340) 2013/05/16(Thu) 02時頃
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折った。 と、言いたいところだけれど……
[違う、と緩やかに首を振る。 否定のしようのない黒色が、左手、4本の指に見えてしまったから。]
あの薬……。 私には、やはり、効かなかったようだよ。
[返らぬ質問の答えに、困ったように笑みを向ける。]
(344) 2013/05/16(Thu) 02時半頃
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すまない……。
[零れる涙を拭ってやろうと、右手を伸ばす。 左は、もう掌まで黒く染まってしまっていたから。]
なぁ、ケヴィン。 おまえには、薬……効いているか……?
なんともない、か……?
[黒玉病が起こす、共鳴。 しかしはたして、薬の副作用のあらわれた弟は、どうなのだろうか。
もう、ひとりでは逝きたくはない。
けれど、愛する人に、生きていて欲しいとも……思う。
相反するふたつの感情に、顔は歪んだ。]
(349) 2013/05/16(Thu) 02時半頃
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……そう、か……。
[嬉しいような、哀しいような。 複雑な笑みが浮かんだ。]
なら、おまえは……また
生きられるんだ、な………
[黒玉病で、命を落とすのでないのなら。 弟ほど優秀なライマーなら。
言葉にしながら、涙が零れた。]
(355) 2013/05/16(Thu) 03時頃
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すまないね、キリシマさん……。 兄弟して、なんか、厄介事を増やしてしまった、ようで……。
[キリシマの姿が近付くと、申し訳なさそうに眉を寄せた。]
…………。
[弟が、チアキ達の名を口にするのを聞けば、また、今度は困ったように眉が寄る。 最期に会いたいという気持ちは、確かに強くあるのだけれど。]
それじゃあ……最期の我儘、言えない、じゃないか…………
[身勝手だと知っているから、その声は、とても小さく**]
(359) 2013/05/16(Thu) 03時半頃
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……っしょ、と……。
[ケヴィンのすぐ傍らに、どうにか、座るような姿勢をとることまではできた。 そこで、腰近くまで硬化が進行してしまい、身動きがとれなくなる。]
……ドリベル……
[歩み寄ってきたドリベルと……サミュエルの方を見ようとして、また、異変に気付く。 右目が見えていない。]
ドリベル、は、なんとも……?
[自分と同じく副作用のなかったドリベルは、大丈夫だろうか。 死期を覚った、穏やかな笑顔で訊ねた。]
(370) 2013/05/16(Thu) 08時半頃
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ケヴィン、こっちに………
[座った姿勢のまま、抱き寄せようとするかのように、腕を広げる。 せめてまだ、両腕が動くうちに……胸元に、感覚が残るうちに、ケヴィンを抱き締めたかった。 拒絶がなければ、引き寄せるくらいのことならまだできる。 膝枕なんて、厭がられるかもしれないけれど。]
(373) 2013/05/16(Thu) 08時半頃
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